JP2015061386A - 車載装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に力率を改善すること。【解決手段】制御装置は、出力補正項に基づいて出力電力と入力電圧の位相差を算出している。出力補正項は、目標電流と入力電流との差を少なくするために目標電圧を補正するための補正項である。目標電流は、制御装置によって算出することができ、入力電流は電流センサによって測定することができる。したがって、出力補正項を利用して位相差を求めることで、位相差を算出するための専用の機器を設けることなく、容易に力率改善を行うことができる。【選択図】図2

Description

本発明は、三相インバータを備えた車載装置に関する。
例えば、電気自動車のように動力源として大型のバッテリを搭載した車両においては、バッテリの充電量が所定量以下になると、バッテリの充電を行う必要がある。この際、効率よくバッテリを充電するためには、力率を改善する必要があり、力率を改善するためには、入力電流波形を電圧波形と同位相の正弦波状に制御する必要がある。そこで、入力電流波形を電圧波形と同位相の正弦波に制御するために、入力電源の位相を演算により求め、入力電流を制御する制御装置が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1において、交流電源には、インバータ及び変圧器が接続されており、変圧器には位相検出装置が接続されている。さらに、位相検出装置には、位相演算処理部及び位相角検出処理部が接続され、位相角検出処理部には電流制御演算処理部が接続されている。また、電流制御演算処理部は、ゲート回路を介してインバータに接続されている。そして、位相検出装置は、変圧器により検出された3相の電圧信号を2相に変換し、その2相の電源同期信号のうち一方の電源同期信号をディジタル変換して位相角検出処理部及び位相演算処理部に送出する。位相演算処理部は、一方の電源同期信号から他方の電源同期信号を導出する。そして、位相演算処理部は、電源同期信号を位相角検出処理部に送出する。位相角検出処理部は、電源同期信号から電源同期信号の位相を検出し、電流制御演算処理部に送出する。電流制御演算処理部は、電源同期信号の位相に基づいて、ゲート回路を介してインバータ装置をスイッチング動作制御することにより、入力電流を制御する。
特開平8−70578号公報
ところで、特許文献1では、入力電源の位相を検出するために、1相分は必ず電源位相信号を検出しなければならず、外部に位相を検出するための位相検出装置が必要になる。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、容易に力率を改善することができる車載装置を提供することにある。
上記課題を解決する車載装置は、三相モータとバッテリとの間に設けられた三相インバータと、前記三相インバータにおけるいずれか一相の上アーム用スイッチング素子と下アーム用スイッチング素子の中点と前記バッテリの負極との間に接続された中点電圧測定用の抵抗と、前記三相インバータにおけるいずれか一相に流れる入力電流を測定する電流センサと、前記中点電圧測定用の抵抗によって測定される中点電圧及び前記電流センサによって検出される前記入力電流に基づいて前記三相インバータにおけるいずれか一相の入力電圧と入力電流の位相差を少なくしつつ、前記三相インバータにおけるいずれか一相の上アーム用スイッチング素子と下アーム用スイッチング素子をPWM制御して前記バッテリを充電する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記中点電圧と、前記三相インバータにおけるいずれか一相に流す目標電流とに基づいて目標電圧を算出する目標電圧算出手段と、前記目標電流と前記入力電流の差に基づいて前記目標電圧を補正する出力補正項を算出する出力補正項算出手段と、前記出力補正項に基づいて前記入力電流と前記入力電圧の位相差を算出する位相差算出手段と、を有することを要旨とする。
バッテリを効率よく充電するためには、入力電流と入力電圧の位相差(以下、単に位相差という)を少なくする必要があり、位相差を少なくするためには位相差を算出する必要がある。目標電流と入力電流の差によって算出される出力補正項に基づいて位相差を算出することができ、この位相差が少なくなるようにスイッチング素子をPWM制御することで、容易に力率を改善することができる。
上記車載装置について、前記出力補正項と前記位相差は、線形の相関関係を有することが好ましい。
これによれば、容易に位相差を算出することができる。
上記車載装置について、前記制御装置は、前記入力電流の正負が切り替わるゼロクロス点と、該ゼロクロス点から位相が−12度ずれた時点との範囲内で前記出力補正項に基づいて位相差を算出することが好ましい。
これによれば、入力電流がゼロクロス点に達する前に位相差が算出され、位相差を算出した周期の次の周期の入力電流から位相差を少なくすることができる。
本発明によれば、容易に力率を改善することができる。
車載装置を示す回路図。 制御装置が行う制御を示すデータフロー図。 スイッチング素子動作前における三相インバータの一相における入力電圧と中点電圧測定用抵抗により測定される中点電圧との関係を示す図。 出力補正項と位相差との関係を示す図。 スイッチング素子動作中における三相インバータの一相における入力電圧と、三相インバータの一相における入力電流との関係を示す図。 三相インバータの一相における入力電圧と、三相インバータの一相における入力電流と、出力補正項との関係を示す図。 三相インバータの一相における入力電圧と、三相インバータの一相における入力電流と、出力補正項との関係を示す図。
以下、車載装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、バッテリフォークリフトは、車載装置1を備えている。車載装置1は、バッテリ2を電源とする三相モータとしての走行用モータ11及び荷役用モータ21を備えている。走行用モータ11とバッテリ2との間には、三相インバータとしての走行用インバータ12が備えられているとともに、荷役用モータ21とバッテリ2との間には三相インバータとしての荷役用インバータ22が備えられている。
車載装置1は、三相交流電源3に接続されるスコットトランス13を備えている。スコットトランス13の一方の二次出力13aには整流回路14を介して走行用インバータ12が接続され、走行用インバータ12には、走行用モータ11が接続されている。走行用モータ11としては、コイルU1,V1,W1がデルタ結線されてなる三相交流モータが使用されている。スコットトランス13の他方の二次出力13bには整流回路24を介して荷役用インバータ22が接続され、荷役用インバータ22には、荷役用モータ21が接続されている。荷役用モータ21としては、コイルU2,V2,W2がデルタ結線されてなる三相交流モータが使用されている。
整流回路14は、2個のダイオードD1,D2の直列回路で構成され、両ダイオードD1,D2の間にスコットトランス13の一方の二次出力13aの端子18aが接続されている。また、整流回路14のプラス側はバッテリ2の正極に接続され、整流回路14のマイナス側はバッテリ2の負極に接続されている。
走行用インバータ12には、三相の上アーム用スイッチング素子としての第1のスイッチング素子Q1、第3のスイッチング素子Q3、第5のスイッチング素子Q5と、下アーム用スイッチング素子としての第2のスイッチング素子Q2、第4のスイッチング素子Q4、第6のスイッチング素子Q6とを備えた三相インバータが使用されている。各スイッチング素子Q1〜Q6には、MOSFETが使用されている。第1のスイッチング素子Q1及び第2のスイッチング素子Q2、第3のスイッチング素子Q3及び第4のスイッチング素子Q4、第5のスイッチング素子Q5及び第6のスイッチング素子Q6はそれぞれ直列に接続されている。スイッチング素子Q1,Q3,Q5のドレインはそれぞれバッテリ2の正極に接続されるとともに、スイッチング素子Q2,Q4,Q6のソースはそれぞれバッテリ2の負極に接続されている。各スイッチング素子Q1〜Q6のドレインとソース間には、それぞれ寄生ダイオードDが逆並列に、すなわちカソードがドレインにアノードがソースに対応する状態に接続されている。
第1のスイッチング素子Q1と第2のスイッチング素子Q2の中点(第1のスイッチング素子Q1のソースと第2のスイッチング素子Q2のドレインとの接続点)は走行用モータ11のコイルU1とコイルV1の接続点に接続されている。第3のスイッチング素子Q3と第4のスイッチング素子Q4の中点(第3のスイッチング素子Q3のソースと第4のスイッチング素子Q4のドレインとの接続点)は、電流センサ31を介して走行用モータ11のコイルV1とコイルW1との接続点に接続されている。電流センサ31は、走行用インバータ12に内蔵されている。第5のスイッチング素子Q5と第6のスイッチング素子Q6の中点(第5のスイッチング素子Q5のソースと第6のスイッチング素子Q6のドレインとの接続点)は、走行用モータ11のコイルU1とコイルW1との接続点に接続されている。また、第1のスイッチング素子Q1のソースと第2のスイッチング素子Q2のドレインとの接続点は、スコットトランス13の一方の二次出力13aの整流回路14が接続された端子18aと反対側の端子18bに接続されている。さらに、第3のスイッチング素子Q3と第4のスイッチング素子Q4の中点(第3のスイッチング素子Q3のソースと第4のスイッチング素子Q4のドレインとの接続点)とバッテリ2の負極との間には、中点電圧測定用の抵抗R1,R2が直列に接続されている。
整流回路24は、2個のダイオードD3,D4の直列回路で構成され、両ダイオードD3,D4の間にスコットトランス13の他方の二次出力13bの端子19aが接続されている。また、整流回路24のプラス側はバッテリ2の正極に接続され、整流回路24のマイナス側はバッテリ2の負極に接続されている。
荷役用インバータ22には、三相の上アーム用スイッチング素子としての第1のスイッチング素子Q11、第3のスイッチング素子Q13、第5のスイッチング素子Q15と、下アーム用スイッチング素子としての第2のスイッチング素子Q12、第4のスイッチング素子Q14、第6のスイッチング素子Q16とを備えた三相インバータが使用されている。各スイッチング素子Q11〜Q16には、MOSFETが使用されている。第1のスイッチング素子Q11及び第2のスイッチング素子Q12、第3のスイッチング素子Q13及び第4のスイッチング素子Q14、第5のスイッチング素子Q15及び第6のスイッチング素子Q16はそれぞれ直列に接続されている。スイッチング素子Q11,Q13,Q15のドレインはそれぞれバッテリ2の正極に接続されるとともに、スイッチング素子Q12,Q14,Q16のソースはそれぞれバッテリ2の負極に接続されている。各スイッチング素子Q11〜Q16のドレインとソース間には、それぞれ寄生ダイオードDが逆並列に、すなわちカソードがドレインにアノードがソースに対応する状態に接続されている。
第1のスイッチング素子Q11と第2のスイッチング素子Q12の中点(第1のスイッチング素子Q11のソースと第2のスイッチング素子Q12のドレインとの接続点)は荷役用モータ21のコイルU2とコイルV2の接続点に接続されている。第3のスイッチング素子Q13と第4のスイッチング素子Q14の中点(第3のスイッチング素子Q13のソースと第4のスイッチング素子Q14のドレインとの接続点)は、電流センサ32を介して荷役用モータ21のコイルV2とコイルW2との接続点に接続されている。電流センサ32は、荷役用インバータ22に内蔵されている。第5のスイッチング素子Q15と第6のスイッチング素子Q16の中点(第5のスイッチング素子Q15のソースと第6のスイッチング素子Q16のドレインとの接続点)は、荷役用モータ21のコイルU2とコイルW2との接続点に接続されている。また、第1のスイッチング素子Q11のソースと第2のスイッチング素子Q12のドレインとの接続点は、スコットトランス13の他方の二次出力13bの整流回路24が接続された端子19aと反対側の端子19bに接続されている。さらに、第3のスイッチング素子Q13と第4のスイッチング素子Q14の中点(第3のスイッチング素子Q13のソースと第4のスイッチング素子Q14のドレインとの接続点)とバッテリ2の負極との間には、中点電圧測定用の抵抗R11,R12が直列に接続されている。
各スイッチング素子Q1〜Q6,Q11〜Q16のゲートは、制御装置40に接続されている。また、抵抗R1と抵抗R2の接続点及び抵抗R11と抵抗R12の接続点は、制御装置40に接続されている。制御装置40は、走行用モータ11に流れる電流を検出する電流センサ31および荷役用モータ21に流れる電流を検出する電流センサ32に接続されている。制御装置40は、図示しないCPU及びメモリを備え、メモリには走行用モータ11及び荷役用モータ21を駆動するのに必要な制御プログラムが記憶されている。また、メモリにはスコットトランス13を三相交流電源3に接続した状態でバッテリ2を充電する際に、各スイッチング素子Q1〜Q6,Q11〜Q16を制御するのに必要な制御プログラムが記憶されている。さらに、制御装置40は、電流センサ31,32からの信号により入力電流を検知できるようになっている。
バッテリフォークリフトは、バッテリ2の充電時以外には、三相交流電源3から切り離された状態に保持される。バッテリ2を充電する際は、スコットトランス13に三相交流電源3から交流電力が供給される状態に保持される。具体的には、フォークリフトに設けられた電源コンセントに、三相交流電源3の充電ケーブルのプラグが接続される。そして、制御装置40は、走行用インバータ12及び荷役用インバータ22のスイッチング素子Q1,Q2,Q5,Q6,Q11,Q12,Q15,Q16をオフ状態に保持し、第3のスイッチング素子Q3,Q13及び第4のスイッチング素子Q4,Q14をオン・オフ制御する。したがって、制御装置40によるバッテリ2の充電時にPWM制御される充電用の上アーム用スイッチング素子と下アーム用スイッチング素子は第3のスイッチング素子Q3,Q13及び第4のスイッチング素子Q4,Q14となる。
制御装置40は、走行用インバータ12及び荷役用インバータ22における第3のスイッチング素子Q3,Q13及び第4のスイッチング素子Q4,Q14をスイッチングすることで、走行用モータ11のコイルV1及び荷役用モータ21のコイルV2を充電用インダクタとして用いてバッテリ2を充電する。
次に、バッテリ2を充電する際に制御装置40が行う制御について図2を用いて説明する。図2において、測定データとして中点電圧と入力電流が制御装置40に入力されるとともに、目標電流が制御装置40で算出される。更に、制御装置40において、M1〜M5で示す処理が実行される。
まず、制御装置40がバッテリ2の充電を行う前に行う制御について説明する。
図2に示すように、処理M1において、制御装置40は、第3のスイッチング素子Q3,Q13と第4のスイッチング素子Q4,Q14の動作前に、中点電圧測定用の抵抗R1,R2,R11,R12により測定される中点電圧から走行用インバータ12及び荷役用インバータ22の一相における電圧位相を算出する。詳しくは、図3に示すように、第3のスイッチング素子Q3,Q13と第4のスイッチング素子Q4,Q14の中点とバッテリ2の負極との間に中点電圧測定用の抵抗R1,R2,R11,R12を接続すると、第3のスイッチング素子Q3,Q13と第4のスイッチング素子Q4,Q14の中点電圧の波形は、各インバータ12,22の一相における入力電圧の波形(スコットトランス13の入力電圧の波形)の半波整流波形となる。このため、中点電圧の波形が0に立ち下がるタイミングtz1から、次回の0に立ち下がるタイミングtz2までの時間t1を入力電圧の電圧位相(入力電圧の周期)とみなすことができる。なお、中点電圧が0から立ち上がるタイミングtz3から0に立ち下がるタイミングtz1までの時間を2倍して電圧位相を求めてもよいし、中点電圧が0から立ち上がるタイミングtz3から、次回の0から立ち上がるタイミングtz4までの時間から電圧位相を検出してもよい。
図2に示すように、処理M2において、制御装置40は、上述した処理によって得た電圧位相及び目標電流から、目標電圧(目標出力)を算出する(目標電圧算出手段)。目標電流は、各インバータ12,22における一相を流れる電流の目標値であり、バッテリ2を充電するために要する電流値である。目標電流は、制御装置40によって算出される。目標電圧は、インバータ12,22における一相の入力電流を、目標電流とし、電流と電圧が同相となるようにするためのものである。制御装置40は、この目標電圧からスイッチング素子Q3,Q13,Q4,Q14のデューティ比を算出して、スイッチング素子Q3,Q13,Q4,Q14をオン・オフ制御し、バッテリ2の充電を行う。
次に、制御装置40がバッテリ2の充電中に行う制御について説明する。
上記したように、制御装置40は、インバータ12,22における一相の電流が目標電流となるように制御を行うが、目標電流と、インバータ12,22における一相の入力電流(実測値)に差(振幅差)がでる場合がある。
この差を補正すべく、処理M3において、制御装置40は電流センサ31,32によって測定されたインバータ12,22における一相の入力電流と、目標電流との差に基づいて出力補正項を算出する(出力補正項算出手段)。この出力補正項は、入力電流と目標電流との差が少なくなるように目標電圧を補正するための補正項である。
より具体的には、目標電圧の算出には目標電流のピークの値を使用し、出力補正項を算出するための入力電流との比較には、目標電流の振幅に電圧位相情報を掛け合わせた目標電流の瞬時値を使用する。そして、目標電流の瞬時値と入力電流を比較して、出力補正項を算出している。
そして、処理M4において、制御装置40は、目標電圧に出力補正項を加算(又は減算)することで、出力補正項によって補正された補正後目標電圧を算出する。そして、制御装置40は、補正後目標電圧からスイッチング素子Q3,Q13,Q4,Q14のデューティ比を算出して、このデューティ比に従ってスイッチング素子Q3,Q13,Q4,Q14をオン・オフ制御し、入力電流と目標電流との差が少なくなるように制御を行っている。
ところで、バッテリ2の充電中には、入力電流と入力電圧に位相差が生じることがあり、入力電流と入力電圧の位相差(以下、単に位相差という)を少なくするためには、位相差を算出する必要がある。位相差を算出すべく、処理M5において、制御装置40は、出力補正項に基づいて位相差を算出している。
バッテリ2の充電を行う前には、中点電圧測定用の抵抗R1,R2,R11,R12によって入力電圧の位相を算出することができるが、バッテリ2の充電時には、スイッチング素子Q3,Q4,Q13,Q14のオン・オフ動作によって波形が変化するため、入力電圧の位相を検出することができない。このため、バッテリ2の充電時に位相差が生じても、制御装置40が位相差が生じたことを検出することができず、位相差を補正することができなかった。
図4に示すように、本発明者らは、目標電圧を補正する出力補正項と位相差に相関関係があることを見出した。詳しくは、出力補正項と位相差との関係をプロットすると、出力補正項と位相差には、線形の相関関係がある。よって、出力補正項から位相差を算出することができることになる。この相関関係を予め制御装置40のメモリにマップや計算式として保存しておくことで、出力補正項から位相差を算出することができる(位相差算出手段)。そして、算出された位相差が少なくなるように第3のスイッチング素子Q3,Q13と第4のスイッチング素子Q4,Q14をPWM制御することで、力率を改善することができる。
図5では、入力電流の波形と入力電圧の波形が同相である。すなわち、入力電圧の波形と入力電流の波形のゼロクロス点tz5,tz6が一致する。一方、図6では、入力電流が入力電圧に対して位相が進んでいる場合を示しており、図7では、入力電流が入力電圧に対して位相が遅れている場合を示している。位相差が生じると、入力電圧の波形と入力電流の波形のゼロクロス点が一致しない。上記した相関関係から、例えば、入力電流が入力電圧に対して位相が進んでいる場合には、出力補正項は、正になり、入力電流が入力電圧に対して位相が遅れている場合には、出力補正項は負となる。
なお、位相差は、入力電流の正負が切り替わるゼロクロス点付近の出力補正項から求めることが好ましい。これは、図6及び図7に示すように、ゼロクロス点付近では、電流の値が小さく、入力電流と目標電流との差(ずれ幅)が過剰に大きくなりにくいからである。特に、ゼロクロス点の直前のタイミング、好ましくはゼロクロス点と、ゼロクロス点から位相が−12度ずれた時点の範囲内で、出力補正項から位相差を算出、補正することが好ましい。
次に、本実施形態の車載装置1の作用について説明する。
上記したように、バッテリ2の充電時には、中点電圧からインバータ12,22における一相の電圧位相を検出することができない。このため、バッテリ2の充電時には、各インバータ12,22における一相の入力電流と入力電圧の位相差を算出することができない。一方、バッテリ2の充電時にも検出することができる出力補正項から入力電流と入力電圧の位相差を推測することで、バッテリ2の充電時であっても位相差を算出することができる。そして、出力補正項から算出された位相差から電圧位相を求め、入力電流と入力電圧の位相差が少なくなるように目標電圧(デューティ比)を算出することで、位相差を少なくすることができる。
したがって、上記実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)出力補正項と位相差の相関関係から、入力電流と入力電圧の位相差を算出している。この位相差から電圧位相を算出することで、入力電流と入力電圧の位相差を少なくすることができ、力率が改善される。出力補正項は、目標電流と入力電流との差を少なくするために目標電圧を補正するための補正項であり、この出力補正項を利用して位相差を求めることで、容易に位相差を算出し、力率を改善することができる。
(2)出力補正項と位相差とは、線形の相関関係があるため、出力補正項から位相差を算出しやすく、制御装置40の負荷を軽減することができる。
(3)位相差の補正は、入力電流のゼロクロス点と、ゼロクロス点から位相が−12度ずれた時点の範囲内で行っている。このため、位相差を算出した周期の次の周期から位相差を少なくすることができる。このため、位相差の反映を即座に行うことができる。
(4)出力補正項は、充電制御のために制御装置40のCPUが算出している値であるため、出力補正項の増減は、CPUで容易に検出することができる。このため、位相差の補正をすることが容易となる。
(5)出力補正項から位相差を算出することができるため、位相差を算出する機器を新たに設けることなく、位相差を算出することができる。
(6)特許文献1に記載の制御装置では、入力電源の位相を検出するために外部に位相検出装置を設ける必要がある。本実施形態では、電流センサ31,32は、走行用インバータ12及び荷役用インバータ22に内蔵されているものであるため、三相インバータを備えた車載装置において三相インバータの外部に専用の機器を設けることなく必要がない。
なお、実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 中点電圧測定用の抵抗R1,R2,R11,R12は、第1のスイッチング素子Q1,Q11と第2のスイッチング素子Q2,Q12の中点とバッテリ2の負極との間に設けられていてもよい。また、中点電圧測定用の抵抗R1,R2,R11,R12は、第5のスイッチング素子Q5,Q15の中点と第6のスイッチング素子Q6,Q16の中点とバッテリ2の負極との間に設けられていてもよい。
○ 走行用インバータ12又は荷役用インバータ22のいずれか一方を用いてバッテリ2を充電してもよい。
○ バッテリフォークリフトのように2個の三相モータ(走行用モータ11及び荷役用モータ21)を備えた車両に限らず、1個の三相モータ(例えば、走行用モータ)を備えた一般の電気自動車の車載装置に適用してもよい。
○ 各スイッチング素子Q1〜Q6,Q11〜Q16として、IGBT(絶縁ゲートバイポーラ型トランジスタ)やパワーバイポーラトランジスタを使用してもよい。
○ 走行用モータ11のコイルU1,V1,W1及び荷役用モータ21のコイルU2,V2,W2の結線はデルタ結線に限らず、スター結線であってもよい。
○ スコットトランス13以外のトランスを用いても良い。
○ トランスを介さず、各インバータ12,22に直接単相交流電力を入力してもよい。
○ 充電時にPWM制御される充電用の上アーム用スイッチング素子と下アーム用スイッチング素子として、第3のスイッチング素子Q3,Q13及び第4のスイッチング素子Q4,Q14だけでなく、同時に第5のスイッチング素子Q5,Q15及び第6のスイッチング素子Q6,Q16をオン・オフ制御してもよい。
Q1〜Q6,Q11〜Q16…スイッチング素子、R1,R2,R11,R12…抵抗、1…車載装置、2…バッテリ、12…走行用インバータ、22…荷役用インバータ、31,32…電流センサ、40…制御装置。

Claims (3)

  1. 三相モータとバッテリとの間に設けられた三相インバータと、
    前記三相インバータにおけるいずれか一相の上アーム用スイッチング素子と下アーム用スイッチング素子の中点と前記バッテリの負極との間に接続された中点電圧測定用の抵抗と、
    前記三相インバータにおけるいずれか一相に流れる入力電流を測定する電流センサと、
    前記中点電圧測定用の抵抗によって測定される中点電圧及び前記電流センサによって検出される前記入力電流に基づいて前記三相インバータにおけるいずれか一相の入力電圧と入力電流の位相差を少なくしつつ、前記三相インバータにおけるいずれか一相の上アーム用スイッチング素子と下アーム用スイッチング素子をPWM制御して前記バッテリを充電する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記中点電圧と、前記三相インバータにおけるいずれか一相に流す目標電流とに基づいて目標電圧を算出する目標電圧算出手段と、
    前記目標電流と前記入力電流の差に基づいて前記目標電圧を補正する出力補正項を算出する出力補正項算出手段と、
    前記出力補正項に基づいて前記入力電流と前記入力電圧の位相差を算出する位相差算出手段と、を有することを特徴とする車載装置。
  2. 前記出力補正項と前記位相差は、線形の相関関係を有することを特徴とする請求項1に記載の車載装置。
  3. 前記制御装置は、前記入力電流の正負が切り替わるゼロクロス点と、該ゼロクロス点から位相が−12度ずれた時点との範囲内で前記出力補正項に基づいて位相差を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載装置。
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