JP2015060689A - 負極活物質及び非水二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】初回の充放電効率を高めることが可能な負極活物質及び非水二次電池を提供する。【解決手段】スピネル型構造を有するLiTi2O4と、Li0.74Ti3O6結晶相と、を含む負極活物質とし、正極及び負極と、これらの間に配置された電解質とを有し、負極が上記負極活物質を有している、非水二次電池とする。【選択図】図1

Description

本発明は、負極活物質及びこれを用いた非水二次電池に関する。ここで、非水二次電池とは、電解質に非水電解液又は固体状の電解質を用いた二次電池をいう。
リチウムイオン二次電池は、小型軽量化を図りやすい二次電池として携帯電話等の情報機器に使用されており、近年、電気自動車用やハイブリッド自動車用等、大型の動力用としての需要も高まっている。
このようなリチウムイオン二次電池に関する技術として、例えば特許文献1には、スピネル型構造のLiTiを活物質として用いた負極と、LiMnO又はLiMnOを活物質として用いた正極と、非水電解液とからなる非水電解液リチウム二次電池が開示されている。また、特許文献2には、フッ素及び窒素が導入された、リチウム−チタン複合酸化物からなる電極活物質が開示されている。そして、特許文献2の明細書の段落[0030]には、フッ素及び窒素が導入されるリチウム−チタン複合酸化物として、LiTi等が例示されており、ここに例示されているリチウム−チタン複合酸化物の近傍組成にある化合物であっても良いことが記載されている。また、特許文献3には、カーボンを主体とする負極と、リチウム含有遷移金属酸化物を主体とする正極と、有機電解液とから構成されるリチウム二次電池において、負極を構成する負極材料が、表面をリチウムイオン過剰型のLi3/4Ti5/3で被覆した表面改質カーボンを含んでいるリチウム二次電池が開示されている。また、特許文献4には、主たる活物質材料となる炭素材料と、補助的活物質材料となる組成式LiTi(0.5≦x≦3、1≦y≦2.5)で表されるリチウムチタン複合酸化物とを、活物質として有するリチウム二次電池用負極が開示されている。そして、特許文献4の明細書の段落[0018]には、組成式Li0.8Ti2.2、Li2.67Ti1.33、LiTi、Li1.33Ti1.67、Li1.44Ti1.71で表されるリチウムチタン複合酸化物の2種以上を混合して用いることが記載されている。
特開平7−320784号公報 国際公開第2011/111227号 特開2001−243950号公報 特開2001−216962号公報
特許文献1に開示されているスピネル型構造のLiTiを負極活物質として用いたリチウムイオン二次電池は、例えば同じスピネル型構造のLiTi12を負極活物質として用いたリチウムイオン二次電池よりも、初回の充放電効率が低いため、サイクル特性が低かった。この問題は、特許文献1に開示されている技術と、特許文献2乃至4に開示されている技術とを単に組み合わせても、解決することが困難であった。
そこで本発明は、初回の充放電効率を高めることが可能な負極活物質及び非水二次電池を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、リチウムイオン二次電池の負極活物質として使用可能な、Liを含有していないチタン酸化物を、LiTiと組み合わせて負極活物質として使用しても、初回の充放電効率を高めることは困難であることを知見した。また、本発明者は、Li源となる原料とTi源となる原料とを混合する過程を経てスピネル型構造のLiTiを合成する際に、Li源となる原料を従来よりも多量に用いることにより、スピネル型構造のLiTiと共にLi0.74Ti結晶相を得ることが可能になることを知見した。さらに、本発明者は、スピネル型構造のLiTiとLi0.74Ti結晶相とを有する負極活物質を用いることにより、リチウムイオン二次電池の初回の充放電効率を高めることが可能になることを知見した。本発明は、これらの知見に基づいて完成させた。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
本発明の第1の態様は、スピネル型構造を有するLiTiと、Li0.74Ti結晶相と、を含む、負極活物質である。
本発明の第2の態様は、正極及び負極と、これらの間に配置された電解質とを有し、負極が、本発明の第1の態様にかかる負極活物質を有している、非水二次電池である。
ここで、本発明の非水二次電池における「電解質」としては、非水電解液又は固体状の電解質を用いる。
本発明によれば、初回の充放電効率を高めることが可能な負極活物質を提供することができる。
本発明の負極活物質を説明する図である。 本発明の非水二次電池10を説明する図である。 負極2を説明する図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明について説明する。なお、以下に示す形態は本発明の例示であり、本発明は以下に示す形態に限定されない。
図1は、本発明の負極活物質及び従来の負極活物質について行った、CuKα線を用いたX線回折測定の結果を示す図である。図1に示したXは、スピネル型構造を有するLiTi(以下において、単に「LiTi」ということがある。)由来のピークであり、Yは、Li0.74Ti結晶相由来のピークであり、Zは、負極活物質を合成する際に用いた原料であるTi由来のピークである。図1に示したように、LiTi由来のピークは、2θ=18.26°、35.37°、42.99°、47.06°、56.84°、62.42°、65.63°で観察された。また、Li0.74Ti結晶相由来のピークは、2θ=17.97°、21.48°、22.46°、30.44°、31.86°、35.92°、40.87°、51.37°、52.77°、57.75°、59.26°、63.00°、64.96°、67.65°、78.78°で観察された。また、Ti由来のピークは、2θ=23.79°、32.86°、34.92°、40.20°、48.70°、53.48°、62.62°、71.62°、73.75°、78.76°で観察された。なお、結晶の状態によって、ピークの位置が多少前後する可能性があるため、例えば、LiTiの場合は、上述したそれぞれの角度から±0.5°の範囲内で観察されていれば、そのピーク(例えば、2θ=18.26°のピークであれば、2θ=18.26°±0.5°の範囲内で観察されたピーク。)はLiTi由来のピークであると判断することができる。Li0.74Ti結晶相の場合も同様である。
図1に示したように、本発明の負極活物質に相当する実施例1乃至実施例3では、LiTi由来のピーク及びLi0.74Ti結晶相由来のピークが観察されている。これに対し、従来の負極活物質に相当する比較例では、LiTi由来のピークは観察されたが、Li0.74Ti結晶相由来のピークは観察されていない。
二次電池の負極活物質として用いられるスピネル型構造を有するLiTiは、同様に負極活物質として用いられるスピネル型構造を有するLiTi12と比較して、初回の充放電効率が低い。それゆえ、LiTiを負極活物質に用いた二次電池は、サイクル特性が低かった。この理由は明らかではないが、LiTiはLiTi12と比較して、リチウムイオンが挿入/脱離する際に結晶構造が大きく歪むことが考えられる。そして、リチウムイオンが挿入される際に、リチウムイオンが挿入されるべき箇所とは異なる箇所にもリチウムイオンが挿入され、リチウムイオンを脱離させる際に一部のリチウムイオンを脱離させることが困難になるため、LiTiは初回の充放電効率が低いと考えられる。
このような考えに基づき、本発明者は、LiTiの、リチウムイオンが挿入されるべき箇所とは異なる箇所(リチウムイオンを挿入させることはできても脱離させることが困難な箇所)に、予め、Li0.74Ti結晶相を配置させておくことにより、LiTiを負極活物質に用いた二次電池の、初回の充放電効率を高めることにした。このような形態にすると、Li0.74Tiを含むことで容量は低下するが、初回の充放電効率を高めることが可能になるので、二次電池のサイクル特性を向上させることが可能、という顕著な効果を奏することができる。
図2は、本発明の非水二次電池10を説明する図である。図2では、非水二次電池10を簡略化して示しており、外装体等の記載を省略している。また、図3は、非水二次電池10に備えられている負極2を説明する図である。図3では、負極2の一部を拡大して示しており、負極活物質2a、バインダー2b、及び、導電材2cを簡略化して示している。
図2に示すように、非水二次電池10は、正極1及び負極2と、これらの間に配置された多孔質のセパレータ3と、を有し、セパレータ3に、非水電解液4が含浸されている。正極1には正極集電体5が接続され、負極2には負極集電体6が接続されており、正極集電体5及び負極集電体6を介して、電流が外部へ取り出される。図3に示すように、負極2は、本発明の負極活物質(スピネル型構造を有するLiTiとLi0.74Ti結晶相とを含む負極活物質)2aと、バインダー2bと、導電材2cと、を有している。非水二次電池10は、記載を省略した外装体に収容された状態で使用される。
非水二次電池10は、本発明の負極活物質を用いているので、初回の充放電効率を高めることが可能である。したがって、本発明によれば、サイクル特性を向上させることが可能な非水二次電池10を提供することができる。
正極1は、正極活物質を含有している。正極1に含有させる正極活物質には、リチウムイオン二次電池で使用可能な正極活物質を適宜用いることができる。そのような正極活物質としては、コバルト酸リチウム(LiCoO)やニッケル酸リチウム(LiNiO)等の層状活物質のほか、オリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)等のオリビン型活物質や、スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn)等のスピネル型活物質や、Li金属等を例示することができる。正極活物質の形状は、例えば粒子状や薄膜状等にすることができる。正極活物質の平均粒径(D50)は、例えば1nm以上100μm以下であることが好ましく、10nm以上30μm以下であることがより好ましい。また、正極1における正極活物質の含有量は、特に限定されず、例えば、質量%で40%以上99%以下とすることが好ましい。
また、正極1は、リチウムイオン二次電池の正極に含有させることが可能な公知のバインダーを用いて作製することができる。そのようなバインダーとしては、スチレンブタジエンゴム−カルボキシメチルセルロース(SBR−CMC)、ポリアクリル酸、ポリイミド、ポリアミック酸、ポリアミドイミド、ポリビニリデンフルオロライド、ポリギミック酸等を例示することができる。
さらに、正極1には、導電性を向上させる導電材が含有されていてもよい。正極1に含有させることが可能な導電材としては、気相成長炭素繊維、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等の炭素材料のほか、リチウムイオン二次電池の使用時の環境に耐えることが可能な金属材料を例示することができる。上記正極活物質、及び、バインダー等を液体に分散して調整したスラリー状の正極組成物を基材に付着させる過程を経て正極1を作製する場合、使用可能な液体としてはヘプタン等を例示することができ、無極性溶媒を好ましく用いることができる。正極組成物を基材に付着させる方法としては、メタルマスク印刷法、静電塗布法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等を例示することができる。また、正極1の厚さ(図2の紙面上下方向の厚さ。以下において同じ。)は、例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。また、本発明の非水二次電池が、電解質に固体状の電解質(固体電解質)を用いた全固体電池である場合、全固体電池の性能を高めやすくするために、正極はプレスする過程を経て作製されることが好ましい。本発明において、正極をプレスする際の圧力は100MPa程度とすることができる。
負極2は、本発明の負極活物質2aを含有している。負極活物質2aの形状は、例えば粒子状等にすることができる。負極活物質2aの平均粒径(D50)は、例えば1nm以上100μm以下であることが好ましく、10nm以上30μm以下であることがより好ましい。また、負極2における負極活物質2aの含有量は、特に限定されず、例えば、質量%で40%以上99%以下とすることが好ましい。
このほか、本発明の非水二次電池における負極には、非水二次電池10の負極2のように、公知のバインダーや導電材が含有されていても良い。負極に含有させることが可能なバインダーや導電材としては、正極1に含有させることが可能な上記バインダーや導電材等を例示することができる。また、液体に上記負極活物質2a等を分散して調整したスラリー状の負極組成物を基材に付着させる過程を経て負極2を作製する場合、負極活物質2a等を分散させる液体としては、ヘプタンやN−メチル−2−ピロリドン等を例示することができ、無極性溶媒を好ましく用いることができる。負極組成物を基材に付着させる方法としては、正極組成物を基材に付着させる方法と同様の方法を用いることができる。また、負極2の厚さは、例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。また、本発明の非水二次電池が、全固体電池である場合、全固体電池の性能を高めやすくするために、負極はプレスする過程を経て作製されることが好ましい。本発明において、負極をプレスする際の圧力は400MPa程度とすることができる。
セパレータ3は、非水電解液を用いるリチウムイオン二次電池で使用可能な公知のセパレータを適宜用いることができる。セパレータ3は、多孔質膜であれば良く、その材料には、樹脂や無機材料等を用いることができる。セパレータ3としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔質膜のほか、樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を例示することができる。また、セパレータ3の形態は、例えば、樹脂と樹脂との複合膜や、樹脂と固体材料との複合膜の形態にすることも可能であり、この場合、複合する膜の数や材質は特に限定されない。
非水電解液4は、リチウムイオン伝導性を有し、且つ、電解質塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解させた、リチウムイオン二次電池で使用可能な公知の非水電解液を適宜用いることができる。リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClO及びLiAsF等の無機リチウム塩のほか、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO等の有機リチウム塩等を例示することができる。また、有機溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物等を例示することができる。この中でも、非プロトン系の極性有機溶媒であることが好ましく、EC等の環状カーボネート化合物と、DEC等の鎖状カーボネート化合物とを含有していることがより好ましい。非水電解液におけるリチウム塩の濃度は、1mol/L以上3mol/L以下にすることができる。この濃度は、1mol/L以上2.5mol/L以下であることがより好ましく、1mol/L以上1.5mol/L以下であることが特に好ましい。ここで、非水電解液の粘度が過度に高められないようにすることにより、ハイレートでの放電容量や低温での放電容量が低下し難い形態にする等の観点から、非水電解液におけるリチウム塩の濃度は3mol/L以下にすることが好ましい。また、リチウムイオンの消費に供給が追従し得るようにすることにより、ハイレートでの放電容量や低温における放電容量が低下し難い形態にする等の観点から、非水電解液におけるリチウム塩の濃度は1mol/L以上にすることが好ましい。
正極集電体5や負極集電体6は、リチウムイオン二次電池の集電体として使用可能な公知の金属を用いることができる。そのような金属としては、Li基準(vs Li/Li。以下において同じ。)で0.8V以下の電位においてLiと合金化反応を起こさない金属を例示することができる。具体的には、Cu、Ni、Al、V、Au、Pt、Mg、Fe、Ti、Co、Cr、Zn、Ge、Inからなる群から選択される一又は二以上の元素を含む金属材料を例示することができる。また、正極集電体5や負極集電体6の形状は特に限定されず、例えば、金属箔形状や金属メッシュ形状等にすることができる。
非水二次電池10の形状は、特に限定されず、コイン型、円筒型、角型等の形状にすることができる。また、上記説明では、積層された正極1、セパレータ3、及び、負極2を有する非水二次電池10を例示したが、本発明の非水二次電池は当該形態に限定されない。例えば、積層された正極、セパレータ、及び、負極を巻回する過程を経て形成された構造体を有していても良い。
本発明の非水二次電池に関する上記説明では、非水電解液が用いられる形態を主に例示したが、本発明の非水二次電池は当該形態に限定されない。本発明の非水二次電池は、固体電解質が用いられる形態であっても良い。本発明の非水二次電池には、全固体電池に使用可能な、硫化物系固体電解質等の公知の固体電解質を適宜用いることができる。固体電解質を用いる場合、固体電解質は、電解質層のほか、正極や負極にも含有させることができる。
本発明の非水二次電池は、公知の外装体に収容された状態で使用することができる。そのような外装体としては、リチウムイオン二次電池で使用可能な公知の金属材料製の容器やラミネートフィルム等を用いることができる。
[試料の作製]
<実施例1>
(1)負極(作用極)
・負極活物質の合成
モル比でTi:LiCO=2:1.2になるように秤量したTi及びLiCOを混合した。次いで、アルゴン雰囲気下で450℃、12時間の仮焼成を行った後、750℃、24時間の本焼成を行うことにより、実施例1の負極活物質を合成した。
ここで、仮焼成は、LiCOをLiO及びCOへと熱分解させることを目的とした焼成であり、本焼成は、LiOとTiとを反応させることを目的とした焼成である。仮焼成及び本焼成は、不活性雰囲気下であれば良く、窒素雰囲気等、他の不活性雰囲気下で行うことも可能である。仮焼成の温度は、LiCOを熱分解させるために、450℃以上にすることが好ましい。さらに、本焼成の温度よりも低くする観点から、仮焼成の温度は650℃以下にすることが好ましい。また、本焼成の温度は、LiOとTiとを反応させることが可能な温度であれば良く、例えば、700℃以上にすることができる。
本焼成の時間は、スピネル型構造を有するLiTiを合成可能な時間であれば特に限定されない。本焼成の時間は、例えば3時間以上の任意の時間にすることができる。
・負極電極の作製
得られた実施例1の負極活物質と、バインダー(PVdF、株式会社クレハ製)と、導電材(アセチレンブラック、電気化学工業株式会社製)とを、重量比で、負極活物質:バインダー:導電材=85:10:5となるように秤量した後、これらを混合することにより、混合物を得た。得られた混合物を、N−メチル−2−ピロリドン(和光純薬工業株式会社製)の中に分散させることにより、スラリー状の負極組成物を得た。次いで、ドクターブレード法を用いて、スラリー状の負極組成物を銅箔の上に塗布した。その後、負極組成物が塗布された銅箔を直径16mmの大きさに打ち抜き、乾燥及び圧延することにより、負極電極(負極集電体の表面に負極を形成した構造体)を作製した。
(2)対極
箔状のLi金属(本城金属株式会社製)を、ローラーを用いて平滑化した後、直径19mmの大きさに打ち抜くことにより、対極を作製した。
(3)非水電解液
体積比でEC:DMC:EMC=3:4:3となるように秤量したEC、DMC、及び、EMCを混合することにより混合溶媒を作製した。その後、この混合溶媒に、濃度が1mol/Lになる量のリチウム塩(LiPF)を溶解させることにより、非水電解液を得た。
(4)セパレータ
セパレータには、PP製の多孔質膜を用いた。
(5)非水二次電池の作製
得られた負極電極、対極、及び、非水電解液と、セパレータとを用いて、2032型のコインセル(実施例1の非水二次電池)を作製した。
<実施例2>
負極活物質を合成する際の仮焼成の温度を550℃にしたほかは、実施例1と同様にして、実施例2の負極活物質を合成した。そして、実施例1の負極活物質に代えて実施例2の負極活物質を用いたほかは、実施例1と同様にして、実施例2の非水二次電池を作製した。
<実施例3>
負極活物質を合成する際の仮焼成の温度を650℃にしたほかは、実施例1と同様にして、実施例3の負極活物質を合成した。そして、実施例1の負極活物質に代えて実施例3の負極活物質を用いたほかは、実施例1と同様にして、実施例3の非水二次電池を作製した。
<比較例>
負極活物質を合成する際に、モル比でTi:LiCO=2:1になるように秤量したTi及びLiCOを混合したほかは、実施例1と同様にして、比較例の負極活物質を合成した。そして、実施例1の負極活物質に代えて比較例の負極活物質を用いたほかは、実施例1と同様にして、比較例の非水二次電池を作製した。
[X線回折測定]
実施例1の負極活物質、実施例2の負極活物質、実施例3の負極活物質、及び、比較例の負極活物質に対し、それぞれ、CuKα線を用いたX線回折測定を行った。結果を図1に示す。図1に示したXは、LiTi由来のピークであり、Yは、Li0.74Ti結晶相由来のピークであり、Zは、Ti由来のピークである。図1に示したように、実施例1乃至実施例3では、LiTi由来のピーク及びLi0.74Ti結晶相由来のピークが観察された。これに対し、比較例では、LiTi由来のピークは観察されたが、Li0.74Ti結晶相由来のピークは観察されなかった。
[初回の充放電効率の評価]
実施例1の非水二次電池、実施例2の非水二次電池、実施例3の非水二次電池、及び、比較例の非水二次電池に対し、それぞれ、25℃環境下、Li基準で1.0V〜1.8Vの範囲で、0.1C(1Cは1時間で満充電できる電流値。以下において同じ。)でリチウムイオンの挿入脱離試験を実施した。このときの、1.0Vまでのリチウムイオン挿入容量に対する、1.0Vまでリチウムイオンを挿入させた後、1.8Vまでの間に脱離したリチウムイオンの容量の割合を、初回の充放電効率[%]とした。結果を表1に示す。
[サイクル特性評価]
実施例1の非水二次電池、実施例2の非水二次電池、実施例3の非水二次電池、及び、比較例の非水二次電池に対し、それぞれ、25℃環境下、Li基準で1.0V〜1.8Vの範囲で、0.2Cでリチウムイオンの挿入脱離を50回(50サイクル)に亘って繰り返す試験を実施した。このときの、1サイクル目におけるリチウムイオンの挿入容量に対する50サイクル目におけるリチウムイオンの挿入容量の割合を、容量維持率[%]とした。結果を表1に示す。
[結果]
表1に示したように、実施例1の非水二次電池、実施例2の非水二次電池、及び、実施例3の非水二次電池は、比較例の非水二次電池よりも、初回の充放電効率が高かった。また、実施例1の非水二次電池、実施例2の非水二次電池、及び、実施例3の非水二次電池は、比較例の非水二次電池よりも、容量維持率が高かった。この結果から、本発明によれば、初回の充放電効率を高めることが可能であり、且つ、サイクル特性を向上させることが可能な、負極活物質及び非水二次電池を提供できることが分かった。このように、本発明によれば、非水二次電池の初回の充放電効率及びサイクル特性を向上させることが可能なので、非水二次電池の製造時に、非水二次電池へと搭載すべき負極活物質の量を把握しやすいという効果も奏することができる。
1…正極
2…負極
2a…負極活物質
2b…バインダー
2c…導電材
3…セパレータ
4…非水電解液(電解質)
5…正極集電体
6…負極集電体
10…非水二次電池

Claims (2)

  1. スピネル型構造を有するLiTiと、Li0.74Ti結晶相と、を含む、負極活物質。
  2. 正極及び負極と、これらの間に配置された電解質と、を有し、前記負極が、請求項1に記載の負極活物質を有している、非水二次電池。
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