JP2015060098A - 画像形成装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】用紙に形成される画像の光沢を、頁内で一定にする画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1Aは、用紙Pに形成したテストチャートをラインセンサ14で読み取って、定着後の画像の頁内での光沢分布を測定する。画像の頁内での光沢分布に応じて、空気吹出部13から吹き出される空気の風量と温度のいずれか、または、空気の風量と温度の両方を制御して、定着後の画像の光沢が、頁内で均一となるようにする。
【選択図】図1
【解決手段】画像形成装置1Aは、用紙Pに形成したテストチャートをラインセンサ14で読み取って、定着後の画像の頁内での光沢分布を測定する。画像の頁内での光沢分布に応じて、空気吹出部13から吹き出される空気の風量と温度のいずれか、または、空気の風量と温度の両方を制御して、定着後の画像の光沢が、頁内で均一となるようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は、用紙に画像を形成する画像形成装置及び画像形成装置で所定の動作を実行させるプログラムに関し、特に、用紙に形成される画像の光沢を、頁内で一定にする画像形成装置及びプログラムに関する。
用紙にトナー像を転写して画像を形成する画像形成装置では、対向するローラ等の間に用紙を通過させ、熱及び圧力でトナー像を用紙に定着させる機構が備えられている。このような定着部では、用紙がローラ間を通過するときにローラに巻き付く傾向がある。
そこで、定着部を通過する用紙に空気を吹き付けて分離する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
定着部を通過する用紙に空気を吹き付けて分離する構成では、定着部にも空気が吹き付けられることから、用紙に熱を与える部材の温度が低下する可能性がある。そこで、用紙に形成された画像濃度に応じて、空気の吹き出しの有無を切り替える技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
定着部を通過する用紙に空気を吹き付けて分離する構成では、分離爪等、用紙に接触する部材を使用することなく、定着部からの用紙の分離が促進される。一方、用紙に吹き付けられる空気の風量あるいは温度の変動等によって、1枚の用紙内で部分的に温度が低下することがある。定着の工程で用紙内での温度にばらつきが生じると、定着後の画像の光沢が、頁内で均一にならない可能性があった。
本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、用紙に形成される画像の光沢を、頁内で一定にする画像形成装置及びプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、用紙に画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段で形成された画像を用紙に定着させる定着手段と、定着手段で画像が定着された用紙を、定着手段から分離する空気を吹き付ける分離手段と、用紙に形成された画像を読み取り、画像の光沢度情報を取得する読取手段と、読取手段で取得した光沢度情報に対して、分離手段から吹き出される空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方が、頁内での光沢の分布の差異が抑制される値に設定された設定情報に基づき、分離手段から吹き出される空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方を設定する制御手段とを備えた画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、光沢の差異が発生する方向に応じた光沢測定画像が選択されて用紙に形成される請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、用紙の通紙方向に沿って光沢測定画像が形成され、光沢測定画像を読み取って取得した光沢度情報に対して、設定情報に基づき、分離手段から吹き出される空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方が、用紙の通紙方向に沿って設定される請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、用紙の通紙方向に直交する軸方向に沿って光沢測定画像が形成され、光沢測定画像を読み取って取得した光沢度情報に対して、設定情報に基づき、分離手段から吹き出される空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方が、用紙の軸方向に沿って設定される請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、設定情報が、用紙の種別に応じて設定される請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、設定情報が、設置される環境に応じて設定される請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、用紙に熱を供給する光沢制御手段を備え、制御手段は、読取手段で取得した光沢度情報に対して、光沢制御手段で用紙に供給される熱の温度が、頁内での光沢の分布の差異が抑制される値に設定された設定情報に基づき、光沢制御手段で用紙に供給される熱の温度を設定する請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の画像形成装置である。
請求項8に記載の発明は、用紙に光沢を測定する光沢測定画像を形成し、光沢測定画像を読み取って取得した頁内での光沢の分布に応じた光沢度検出情報に対して、定着手段で画像が定着された用紙に吹き付けられて、用紙を定着手段から分離する空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方が、頁内での光沢の分布の差異が抑制される値に設定された設定情報に基づき、用紙に吹き出される空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方を設定して、光沢調整動作を実行するプログラムである。
本発明では、用紙に形成された画像を読み取ることで取得した光沢度情報に基づき、頁内での光沢の分布の差異を抑制して光沢が均一になるように、吹き付けられる空気の風量または温度のいずれか、あるいは風量と温度の両方が設定されるので、頁内での光沢にムラが生じることを抑制できる。
以下、図面を参照して、本発明の画像形成装置の実施の形態について説明する。
<本実施の形態の画像形成装置の構成例>
図1は、本実施の形態の画像形成装置の要部構成を示す平面図、図2は、本実施の形態の画像形成装置の内部構成の一例を示す側面図である。
図1は、本実施の形態の画像形成装置の要部構成を示す平面図、図2は、本実施の形態の画像形成装置の内部構成の一例を示す側面図である。
本実施の形態の画像形成装置1Aの概要について説明すると、画像形成装置1Aは、用紙Pにトナー像を転写して画像を形成する画像形成部11と、画像形成部11で用紙Pに転写されたトナー像を定着させる定着部12を備える。また、画像形成装置1Aは、定着部12を通過する用紙Pに空気Aを吹き付けて、用紙Pを定着部12から分離させる空気吹出部13を備える。
画像形成装置1Aでは、空気吹出部13から吹き出された空気Aが用紙Pに吹き付けられることで、定着部12からの用紙Pの分離が促進される。一方、用紙Pに吹き付けられる空気Aの風量あるいは温度の変動等によって、定着後の画像の光沢が、頁内で均一にならない可能性がある。
そこで、画像形成装置1Aは、画像調整動作で用紙Pに形成した画像をラインセンサ14で読み取って、定着後の画像の頁内での光沢分布を測定する。本例では、光沢測定画像として所定のテストチャートTCを用紙Pに形成して、光沢分布を測定する。そして、画像形成装置1Aは、画像の頁内での光沢分布に応じて、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量と温度のいずれか、または、空気Aの風量と温度の両方を制御して、定着後の画像の光沢が、頁内で均一となるようにする。
以下に、本実施の形態の画像形成装置1Aの全体構成の詳細について説明すると、画像形成装置1Aは、本例ではデジタルカラー複写機と称される装置で、上述した画像形成部11と、定着部12と、空気吹出部13と、ラインセンサ14を装置本体10に備える。
また、画像形成装置1Aは、画像が形成される用紙Pが収納される給紙部15と、用紙Pが搬送される搬送部16を装置本体10に備える。更に、画像形成装置1Aは、原稿から画像を読み取る画像読取部17を装置本体10に備える。なお、画像形成装置1Aは、原稿を給紙する自動原稿搬送装置18が、装置本体10の上部に備えられる構成でも良い。
画像形成部11は画像形成手段の一例で、光を走査するヘッドユニット11aと、色分解画像に応じたトナー像が形成される4組の感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKと、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKに形成されたトナー像を用紙Pに転写する中間転写ベルト11bを備える。
ヘッドユニット11aは、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKに対応して、光(レーザ光)を出射する図示しないレーザユニットと、レーザユニットから出射された光を走査するポリゴンミラー等を有した光学系を備える。
感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKと、中間転写ベルト11bが掛けられたローラは、搬送部16で搬送される用紙Pの搬送方向に対して直交する回転軸を有する。中間転写ベルト11bは、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKと対向して一次転写部11cが形成されると共に、搬送部16で搬送される用紙Pと対向して二次転写部11dが形成される。
画像形成部11は、ヘッドユニット11aから出射される光が、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの回転軸に沿った主走査方向に走査される。また、画像形成部11は、ヘッドユニット11aでの光の走査に連動した各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの回転によって、副走査方向に光が走査される。
これにより、画像形成部11は、色分解された画像信号に基づきヘッドユニット11aから出射されて走査される光により、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの円周面が露光され、静電潜像として画像が書き込まれる。上述した画像形成プロセスは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(BK)の各色に対応した感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKで、所定時間毎に順次行われる。
画像形成部11は、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKに形成された静電潜像に、現像装置11eでトナーを付着させることで、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKに、色分解画像に応じたトナー像が形成される。
画像形成部11は、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKと中間転写ベルト11bの回転を連動させることで、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKに形成された色分解画像に応じたトナー像が重ね合わされて、中間転写ベルト11bに一次転写される。
そして、画像形成部11は、中間転写ベルト11bの回転と、搬送部16で搬送される用紙Pの搬送を連動させることで、中間転写ベルト11bに一次転写されたトナー像が、搬送部16で搬送される用紙Pに二次転写される。
給紙部15は給紙手段の一例で、複数枚の用紙Pが積載されて載置される複数の用紙トレイ15aが、装置本体10に対して引き出し可能な構成で、本例では上下方向に並べて設けられる。給紙部15は、用紙トレイ15aから用紙Pを繰り出す分離繰り出し機構15bが、各用紙トレイ15aに対応して設けられる。
搬送部16は搬送手段の一例で、画像形成部11でトナー像が転写される用紙Pが搬送される用紙搬送路16aと、用紙Pの表裏を反転させる搬送経路を構成する反転搬送路16bを備える。
定着部12は定着手段の一例で、画像形成部11に対して用紙Pの通紙方向Fの下流側の用紙搬送路16aに設けられ、一対の対向する定着ローラ12aを備える。
空気吹出部13は分離手段及び光沢制御手段の一例で、定着部12を通過する用紙Pに対して、通紙方向Fの下流側から空気Aを吹き付けられる位置に設けられ、定着ローラ12aを通過する用紙Pに向けて空気Aが吹き出される図示しないノズルと、ファンモータに回転駆動される羽根車及びファンケース等で構成される図示しないファンを備える。
空気吹出部13は、通紙方向Fと直交する用紙Pの幅方向の全体に空気Aが吹き付けられるように、用紙Pの幅方向の長さに合わせて、図示しない複数のノズルを並列して設ける構成、あるいは、用紙Pの幅方向の長さに合わせた開口を有するノズルを設けて構成される。
ラインセンサ14は読取手段の一例で、定着部12に対して用紙Pの通紙方向の下流側の用紙搬送路16aに設けられ、空気吹出部13で空気Aが吹き付けられ、定着ローラ12aから分離された用紙Pの画像を読み取る。
図3は、本実施の形態の画像形成装置の制御機能の一例を示す機能ブロック図である。ここで、図3では、頁内での光沢を均一にする光沢調整動作に関連する制御機能について説明する。
画像形成装置1Aは、用紙Pを給紙し、画像を形成して排紙する制御部100を備える。制御部100は制御手段の一例で、CPU、MPUと称されるマイクロプロセッサと、記憶手段としてRAM、ROM等のメモリを備える。
画像形成装置1Aで用紙Pに画像を形成する通常の動作ついて説明すると、制御部100は、給紙部15及び搬送部16を制御して用紙Pを搬送する。また、制御部100は、画像読取部17、自動原稿搬送装置18を備える構成では自動原稿搬送装置18を制御して原稿を読み取り、画像データを取得する。
制御部100は、原稿から取得した画像データ、あるいは、外部から取得した画像データに基づき画像形成部11を制御して、用紙Pに画像を形成する。また、制御部100は、定着部12を制御して画像を用紙Pに定着させ、空気吹出部13を制御して定着部12を通過する用紙Pに空気Aを吹き付けて、定着ローラ12aから用紙Pを分離させる。そして、画像が形成された用紙Pを排紙する。
制御部100は、定着ローラ12aから用紙Pを分離するため、定着部12を通過する画像定着後の用紙Pに吹き付けられる空気Aの風量、温度等を制御することで、画像の光沢を調整する光沢調整プログラムが組み込まれる。
制御部100は、画像の光沢を調整する光沢調整プログラムでは、1枚の用紙P内での光沢の分布を測定するため、例えば、頁内での光沢が均一となるような光沢測定画像として所定のテストチャートを用紙Pに印刷する。制御部100は、用紙Pに形成されたテストチャートをラインセンサ14で読み取り、空気Aが吹き付けられた後の用紙Pにおける頁内での光沢の分布を測定する。
制御部100は、頁内での光沢の分布に応じた光沢度検出情報と、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量と温度のいずれか、または、空気Aの風量と温度を対応させた設定情報として、光沢分布−風量・温度テーブルが予め設定される。
図4は、風量・温度と光沢の特性を示す説明図、図5は、光沢分布−風量・温度テーブルの一例を示す説明図である。空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量と、用紙Pに形成される画像の光沢の関係は、図4(a)に示すように、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量が小さいと、用紙Pに形成される画像の光沢が高くなり、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量が大きいと、用紙Pに形成される画像の光沢が低くなる。
このため、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量が、光沢度検出情報に応じて設定される光沢分布−風量・温度テーブルTB1では、図5(a)に示すように、光沢度検出情報で特定される光沢が低いと、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量を少なくするよう設定され、光沢度検出情報で特定される光沢が高いと、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量を上げるように設定される。
なお、空気吹出部13から吹き出される空気Aで、用紙Pを定着部12から分離できるようにする必要があるので、用紙Pを定着部12から分離できる分離可能風量Hが予め設定され、分離可能風量H内で、光沢を調整できる風量が設定される
一方、空気吹出部13から吹き出される空気Aの温度と、用紙Pに形成される画像の光沢の関係は、図4(b)に示すように、空気吹出部13から吹き出される空気Aの温度が低いと、用紙Pに形成される画像の光沢が低くなり、空気吹出部13から吹き出される空気Aの温度が高いと、用紙Pに形成される画像の光沢が高くなる。
このため、空気吹出部13から吹き出される空気Aの温度が、光沢度検出情報に応じて設定される光沢分布−風量・温度テーブルTB2では、図5(b)に示すように、光沢度検出情報で特定される光沢が低いと、空気吹出部13から吹き出される空気Aの温度を高くするよう設定され、光沢度検出情報で特定される光沢が高いと、空気吹出部13から吹き出される空気Aの温度を低くするように設定される。
制御部100は、空気Aが吹き付けられた後の用紙Pにおける画像の光沢が頁内で均一になるように、テストチャートを読み取ることで取得した光沢度検出情報と、光沢分布−風量・温度テーブルTB1あるいは光沢分布−風量・温度テーブルTB2に基づき、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量と温度のいずれかを制御する。あるいは、光沢分布−風量・温度テーブルTB1と光沢分布−風量・温度テーブルTB2に基づき、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量と温度を制御する。
ここで、画像形成装置1Aでは、用紙Pの通紙方向Fに光沢のムラが生じる場合と、通紙方向Fに直交した軸方向に光沢のムラが生じる場合が考えられる。そこで、画像の光沢を調整するプログラムでは、通紙方向Fに沿ったテストチャートと、軸方向に沿ったテストチャートを選択して印刷できるようにしても良い。
<本実施の形態の画像形成装置の動作例>
次に、各図を参照して、本実施の形態の画像形成装置1Aにおける光沢調整動作について説明する。
次に、各図を参照して、本実施の形態の画像形成装置1Aにおける光沢調整動作について説明する。
図6は、本実施の形態の画像形成装置における光沢調整動作の一例を示すフローチャートである。また、図7は、図6に示すフローチャートで実行される光沢調整動作の第1例を示す動作図、図8は、光沢調整動作の第1例での光沢度検出情報の一例を示す説明図、図9は、光沢調整動作の第1例での風量制御の一例を示す説明図である。
画像形成装置1Aでは、頁内での画像の光沢を調整する光沢調整プログラムによって、光沢調整動作が実行される。画像形成装置1Aでは、保守作業者等が用紙Pに形成された画像を見て、光沢にムラがあると判断すると、所定の操作で光沢調整プログラムが選択されて、光沢調整動作が実行される。本例では、光沢のムラが発生する方向に応じたテストチャートが光沢調整プログラムで保守作業者等により選択されて、光沢調整動作が実行される。
以下、光沢調整動作の第1例では、通紙方向Fに光沢のムラがある場合について説明する。制御部100は、光沢調整プログラムが選択されると、1枚の用紙P内での光沢の分布を測定するため、図6のステップSA1で、頁内での光沢が均一となるような所定のテストチャートを、画像形成部11を制御して用紙Pに印刷する。光沢調整動作の第1例では、通紙方向Fに光沢のムラがあると判断されることで、図7に示すような通紙方向Fに沿ったテストチャートTC1を印刷して、光沢調整動作が実行される。
制御部100は、用紙Pに形成されたテストチャートTC1を、定着部12を制御して定着させ、空気吹出部13を制御して定着部12を通過する用紙Pに空気Aを吹き付けて、定着ローラ12aから用紙Pを分離させる。そして、制御部100は、図6のステップSA2で、用紙Pに形成されたテストチャートTC1をラインセンサ14で読み取り、空気Aが吹き付けられた後の用紙Pにおける頁内での光沢の分布を測定する。
制御部100は、テストチャートTC1をラインセンサ14で読み取ることで、例えば、図8に示すような光沢度検出情報TD1を取得する。図8に示す光沢度検出情報TD1では、通紙方向Fに沿った前方に対して、後方で光沢が低くなっている例を示す。
制御部100は、図6のステップSA3で、光沢度検出情報TD1で特定される頁内での光沢の分布に基づき、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量の調整の有無を判断する。制御部100は、図6のステップSA4で、光沢度検出情報TD1で特定される頁内での光沢の分布が、予め決められた範囲で一定であると判断すると、ステップSA5で、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量を、テストチャート形成時と同じ風量に設定する。
これに対し、制御部100は、光沢度検出情報TD1で特定される頁内での光沢の分布が、予め決められた範囲を超えると判断すると、空気Aが吹き付けられた後の用紙Pにおける画像が頁内で均一になるように、光沢度検出情報TD1と、光沢分布−風量・温度テーブルTB1に基づき、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量を制御する。
例えば、テストチャートTC1を形成した動作での風量が、通紙方向Fに沿って一定であった場合、光沢度検出情報TD1で特定される頁内での光沢の分布が、予め決められた範囲で一定であると判断すると、風量は一定に設定される。
これに対し、光沢度検出情報TD1で特定される頁内での光沢が、図8に示すような分布である場合、図5(a)に示す光沢分布−風量・温度テーブルTB1に基づき、図9に示すように、通紙方向Fに沿った前方に対して、後方での風量を定着部12から用紙Pが分離可能な範囲で下げて、光沢が下がらないようにする。
用紙Pが、空気吹出部13から吹き出される空気Aが当たる位置を通過する際には、用紙Pの長さに応じた所定の時間が必要である。このため、空気吹出部13から吹き出される空気Aが当たる位置を、1枚の用紙Pが通過する間に、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量等が変動すると、通紙方向Fに沿って光沢にムラが生じる可能性がある。
そこで、光沢調整動作の第1例では、図7に示すような通紙方向Fに沿ったテストチャートTC1を印刷して、光沢調整動作が実行されることで、空気吹出部13から吹き出される空気Aが時間の経過で変動するような場合であっても、通紙方向Fに沿って発生する光沢のムラを抑制することができる。
図10は、図6に示すフローチャートで実行される光沢調整動作の第2例を示す動作図、図11は、光沢調整動作の第2例での光沢度検出情報の一例を示す説明図、図12は、光沢調整動作の第2例での風量制御の一例を示す説明図である。
光沢調整動作の第2例では、通紙方向Fに直交する方向である軸方向に光沢のムラがある場合について説明する。制御部100は、光沢調整プログラムが選択されると、図6のステップSA1で、光沢調整動作の第2例では、軸方向に光沢のムラがあると判断されることで、図10に示すような軸方向に沿ったテストチャートTC2を、画像形成部11を制御して用紙Pに印刷する。
制御部100は、用紙Pに形成されたテストチャートTC2を、定着部12を制御して定着させ、空気吹出部13を制御して定着部12を通過する用紙Pに空気Aを吹き付けて、定着ローラ12aから用紙Pを分離させる。そして、制御部100は、図6のステップSA2で、用紙Pに形成されたテストチャートTC2をラインセンサ14で読み取り、空気Aが吹き付けられた後の用紙Pにおける頁内での光沢の分布を測定する。
制御部100は、テストチャートTC2をラインセンサ14で読み取ることで、例えば、図11に示すような光沢度検出情報TD2を取得する。図11に示す光沢度検出情報TD2では、通紙方向Fに直交する左端側に対して、右端側で光沢が低くなっている例を示す。
制御部100は、図6のステップSA3で、光沢度検出情報TD2で特定される頁内での光沢の分布に基づき、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量の調整の有無を判断する。制御部100は、図6のステップSA4で、光沢度検出情報TD2で特定される頁内での光沢の分布が、予め決められた範囲で一定であると判断すると、ステップSA5で、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量を、テストチャート形成時と同じ風量に設定する。
これに対し、制御部100は、光沢度検出情報TD2で特定される頁内での光沢の分布が、予め決められた範囲を超えると判断すると、空気Aが吹き付けられた後の用紙Pにおける画像が頁内で均一になるように、光沢度検出情報TD2と、光沢分布−風量・温度テーブルTB1に基づき、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量を制御する。
例えば、テストチャートTC2を形成した動作での風量が、軸方向に沿って一定であった場合、光沢度検出情報TD2で特定される頁内での光沢の分布が、予め決められた範囲で一定であると判断すると、風量は一定に設定される。
これに対し、光沢度検出情報TD2で特定される頁内での光沢が、図11に示すような分布である場合、図5(a)に示す光沢分布−風量・温度テーブルTB1に基づき、図12に示すように、通紙方向Fに直交する左端側に対して、右端側での風量を定着部12から用紙Pが分離可能な範囲で下げて、光沢が下がらないようにする。
画像形成装置1Aで使用可能とする用紙Pのサイズは複数種あり、空気吹出部13は、使用可能な用紙Pの中で、最大幅に合わせて複数のノズルを並列して設ける構成、あるいは、最大幅に合わせた開口を有するノズルを設ける構成である。このため、空気吹出部13から空気Aが吹き出される位置により、風量等が変動すると、用紙Pの軸方向に沿って光沢にムラが生じる可能性がある。
そこで、光沢調整動作の第2例では、図10に示すような軸方向に沿ったテストチャートTC2を印刷して、光沢調整動作が実行されることで、空気吹出部13から空気Aが吹き出される位置により風量等が変動するような場合であっても、軸方向に沿って発生する光沢のムラを抑制することができる。
ここで、光沢調整動作の第1例と第2例の両方を行うことで、用紙Pの通紙方向Fに沿った光沢ムラと、軸方向に沿った光沢ムラの両方を抑制することができる。また、光沢測定画像として、用紙Pの全面にテストチャートを形成して、通紙方向Fと軸方向の両方の光沢の分布を測定しても良い。更に、光沢調整動作として、所定のテストチャートを形成して行うこととしたが、通常の画像形成時に形成された画像を読み取って光沢度情報を取得し、測定結果に応じて光沢調整動作を実行しても良い。
なお、上述した光沢調整動作の第1例及び第2例では、光沢のムラが発生する方向に応じた光沢度検出情報TD1あるいは光沢度検出情報TD2と、図5(a)に示す光沢分布−風量・温度テーブルTB1に基づき、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量を設定することとしたが、光沢度検出情報TD1あるいは光沢度検出情報TD2と、図5(b)に示す光沢分布−風量・温度テーブルTB2に基づき、空気吹出部13から吹き出される空気Aの温度を設定することとしてもよい。
例えば、光沢度検出情報TD1あるいは光沢度検出情報TD2で特定される光沢が低いと、光沢分布−風量・温度テーブルTB2に基づき、空気吹出部13から吹き出される空気Aの温度が高く設定され、光沢度検出情報TD1あるいは光沢度検出情報TD2で特定される光沢が高いと、空気吹出部13から吹き出される空気Aの温度が低く設定される。
また、光沢度検出情報TD1あるいは光沢度検出情報TD2と、図5(a)に示す光沢分布−風量・温度テーブルTB1と、図5(b)に示す光沢分布−風量・温度テーブルTB2に基づき、空気吹出部13から吹き出される空気Aの風量と温度の両方を設定することとしてもよい。
更に、風量あるいは温度と光沢の特性は、用紙の種類や厚さ、坪量等の用紙の種別や、画像形成装置1Aが設置される場所の温度、湿度等の環境によって変化するので、用紙の種別、周囲温度等の環境に応じて、複数の光沢分布−風量・温度テーブルが予め設定され、選択された用紙の種別等に応じて光沢分布−風量・温度テーブルが選択される。
図13は、光沢分布−風量・温度テーブルの変形例を示す説明図で、図13(a)では、普通紙、コート紙等、用紙の種類毎に光沢分布−風量・温度テーブルが設定された例を示す。また、図13(b)では、用紙の坪量毎に光沢分布−風量・温度テーブルが設定された例を示す。更に、図13(c)では、画像形成装置1Aの設置場所の環境毎に光沢分布−風量・温度テーブルが設定された例を示す。
<本実施の形態の画像形成装置の変形例>
図14は、本実施の形態の画像形成装置の変形例を示す要部構成図で、図14(a)は、変形例の画像形成装置の要部構成を示す平面図、図14(b)は、変形例の画像形成装置の要部構成を示す側面図ある。
図14は、本実施の形態の画像形成装置の変形例を示す要部構成図で、図14(a)は、変形例の画像形成装置の要部構成を示す平面図、図14(b)は、変形例の画像形成装置の要部構成を示す側面図ある。
変形例の画像形成装置1Bでは、定着部12に対して用紙Pの通紙方向Fの下流側の用紙搬送路16aにサーマルヘッド19を備える。サーマルヘッド19は光沢制御手段の一例で、対向するローラ20との間を搬送される用紙Pに熱を加える。
画像形成装置1Bでは、定着部12の定着ローラ12aを通過した用紙Pの画像形成面に、サーマルヘッド19で加えられる熱の温度が制御されることで、用紙Pに形成された画像の光沢が調整される。サーマルヘッド19の温度を、用紙Pに形成された画像の光沢に応じて制御できるようにするため、用紙Pに形成されたテストチャートをラインセンサ14で読み取ることで取得される頁内での光沢の分布に応じた光沢度検出情報と、サーマルヘッド19で用紙Pに加えられる熱の温度を対応させた光沢分布−風量・温度テーブルが予め設定される。
画像形成装置1Bでの光沢調整動作は、頁内での光沢が均一となるような所定のテストチャートが用紙Pに印刷される。用紙Pに形成されたテストチャートがラインセンサ14で読み取られ、頁内での光沢の分布に応じた光沢度検出情報が取得される。
そして、画像の光沢が頁内で均一になるように、テストチャートを読み取ることで取得した光沢度検出情報と、予め設定された光沢分布−風量・温度テーブルに基づき、サーマルヘッド19で用紙Pに加えられる熱の温度が制御される。
これにより、空気吹出部13から吹き出され、定着部12を通過する用紙Pに吹き付けられて用紙Pを定着部12から分離する空気の風量あるいは温度の変動等によって発生する可能性ある光沢のムラを抑制することができる。
本発明は、用紙に形成された画像を定着させる定着部から、空気を吹き付けて用紙を分離する画像形成装置に適用される。
1A,1B・・・画像形成装置、11・・・画像形成部、12・・・定着部、13・・・空気吹出部、14・・・ラインセンサ、100・・・制御部
Claims (8)
- 用紙に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段で形成された画像を用紙に定着させる定着手段と、
前記定着手段で画像が定着された用紙を、前記定着手段から分離する空気を吹き付ける分離手段と、
用紙に形成された画像を読み取り、画像の光沢度情報を取得する読取手段と、
前記読取手段で取得した光沢度情報に対して、前記分離手段から吹き出される空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方が、頁内での光沢の分布の差異が抑制される値に設定された設定情報に基づき、前記分離手段から吹き出される空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方を設定する制御手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 光沢の差異が発生する方向に応じた光沢測定画像が選択されて用紙に形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 用紙の通紙方向に沿って前記光沢測定画像が形成され、前記光沢測定画像を読み取って取得した光沢度情報に対して、前記設定情報に基づき、前記分離手段から吹き出される空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方が、用紙の通紙方向に沿って設定される
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 用紙の通紙方向に直交する軸方向に沿って前記光沢測定画像が形成され、前記光沢測定画像を読み取って取得した光沢度情報に対して、前記設定情報に基づき、前記分離手段から吹き出される空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方が、用紙の軸方向に沿って設定される
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記設定情報が、用紙の種別に応じて設定される
ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記設定情報が、設置される環境に応じて設定される
ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 用紙に熱を供給する光沢制御手段を備え、
前記制御手段は、前記読取手段で取得した光沢度情報に対して、前記光沢制御手段で用紙に供給される熱の温度が、頁内での光沢の分布の差異が抑制される値に設定された設定情報に基づき、前記光沢制御手段で用紙に供給される熱の温度を設定する
ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 用紙に光沢を測定する光沢測定画像を形成し、光沢測定画像を読み取って取得した頁内での光沢の分布に応じた光沢度検出情報に対して、定着手段で画像が定着された用紙に吹き付けられて、用紙を定着手段から分離する空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方が、頁内での光沢の分布の差異が抑制される値に設定された設定情報に基づき、用紙に吹き出される空気の風量あるいは温度の何れか、または風量と温度の両方を設定して、光沢調整動作を実行する
ことを特徴とするプログラム。
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