JP2015059226A - 連続ラインにおける板温制御方法及び板温制御装置 - Google Patents

連続ラインにおける板温制御方法及び板温制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を精度高く所望の温度に制御すること【解決手段】板温計測部102が、加熱帯の出側における鋼板の温度を計測し、ライン速度算出部103bが、重回帰モデルの逆計算によって現在のライン速度及び加熱帯の炉温での加熱帯の出側における鋼板の温度を算出し、算出された鋼板の温度と板温計測部102によって計測された鋼板の温度との差分値を鋼板の温度の誤差値として算出し、算出された誤差値を考慮して重回帰モデルの逆計算によって現在の加熱帯の炉温で加熱帯の出側における鋼板の温度を所望の温度に制御可能なライン速度を算出、出力する。これにより、加熱帯の出側における鋼板の温度を精度高く所望の温度に制御することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、連続的に供給される鋼板に対して焼鈍処理を行う焼鈍炉を有する連続ラインにおける板温制御方法及び板温制御装置に関する。
連続的に供給される鋼板に対して焼鈍処理を行う焼鈍炉を有する連続焼鈍ライン(CAL)や溶融亜鉛めっきライン(CGL)等の連続ラインでは、焼鈍炉加熱帯の出側での鋼板の温度を管理することが品質上極めて重要である。焼鈍炉加熱帯の出側での鋼板の温度は、焼鈍炉加熱帯の炉温とライン速度とによって決まる。このため、上述の連続ラインに対しては、焼鈍炉加熱帯の炉温や鋼板の大きさに応じてライン速度を自動制御することによって、焼鈍炉加熱帯の出側での鋼板の温度を制御する板温制御方法が適用されている。ところが、焼鈍炉加熱帯の炉温や鋼板の大きさに応じてライン速度を自動制御するシステムの費用は非常に高いために、上述の板温制御方法は100%実用化されるまでには至っていない。このため、上述の連続ラインでは、鋼板の温度は、オペレータ等が予め設定したライン速度に基づいて焼鈍炉加熱帯の炉温を設定することによって制御されている場合が多い。
特開2007−100163号公報
予め設定したライン速度に基づいて焼鈍炉加熱帯の炉温を設定する板温制御方法では、鋼板の大きさ(板厚、板幅)を変更する時やライン速度を変更する時に、鋼板の大きさ、焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度(すなわち、最終到達板温)、及びライン速度と焼鈍炉加熱帯の炉温との関係を示す重回帰モデルを利用して焼鈍炉加熱帯の炉温の設定値が自動的に変更される。しかしながら、焼鈍炉加熱帯の炉温は、瞬時に設定値に追従するわけではなく、徐々に設定値に近づいていく。また、操業に不慣れなオペレータが、現在の焼鈍炉加熱帯の炉温の時に焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度が所望の温度になるライン速度を微調整することは非常に難しい。このため、予め設定したライン速度に基づいて焼鈍炉加熱帯の炉温を設定する板温制御方法によれば、焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度が所望の温度にならない板温外れが発生することがある。
なお、このような問題点を解決するために、重回帰モデルを逆計算することによって、現在の焼鈍炉加熱帯の炉温に応じた板温外れが発生しない適切なライン速度を算出する方法を用いることが考えられる。しかしながら、この方法を用いた場合、以下に示すような問題点が生じる。すなわち、焼鈍炉が複数の加熱帯ゾーンを有する場合、例えば、前段ゾーン、中段ゾーン、後段ゾーンのように3ゾーンになっている場合で説明すると、後段ゾーン出側での温度、すなわち、最終到達板温を調整するためには、最初に後段ゾーンの炉温を設定し、その後に、ヒートパターンを考慮してそれ以外のゾーンの炉温設定を行うのが一般的である。具体的には、均一に昇温するヒートパターンをとりたい場合、前、中、後段ゾーンの炉温は全て同じ温度に設定される(フラットヒートパターン)。また、階段状のヒートパターンで昇温したい場合は、中段ゾーンの炉温は後段ゾーンの炉温より所定温度低い温度に設定され、前段ゾーンの炉温は中段ゾーンの炉温より所定温度低い温度に設定される(ステップヒートパターン)。また、加熱初期でできるだけ板温をあげたい場合には、中段ゾーンの炉温は後段ゾーンの炉温より所定温度高い温度に設定され、前段ゾーンの炉温は中段ゾーンの炉温より所定温度高い温度に設定される(逆ステップヒートパターン)。
このため、予め設定したライン速度に基づいて焼鈍炉加熱帯の炉温を設定する板温制御方法では、重回帰モデルの回帰係数は焼鈍炉加熱帯の炉温状態が設定したヒートパターンと同じ状態になった時に焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度が所望の温度になるように調整されている。しかしながら、実操業では、焼鈍炉加熱帯の炉温の変化速度は変化前の加熱ゾーン温度等によって異なるために、焼鈍炉加熱帯の炉温状態は必ずしもすぐに設定したヒートパターンと同じようにはならない。従って、重回帰モデルを逆計算することによってライン速度を算出した場合には、重回帰モデルの回帰係数が現在の焼鈍炉加熱帯の炉温状態に合ったものでは無いために、重回帰モデルを逆計算しても、板温はずれを発生しないライン速度を精度高く算出することができず、板温外れが発生してしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を精度高く所望の温度に制御可能な連続ラインにおける板温制御方法及び板温制御装置を提供することにある。
本発明に係る連続ラインにおける板温制御方法は、予め設定したライン速度に基づいて、ライン速度及び焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度と焼鈍炉加熱帯の炉温との関係を示す重回帰モデルを利用して炉温を設定する焼鈍炉を有する連続ラインにおける板温制御方法であって、前記重回帰モデルの逆計算によって現在のライン速度及び焼鈍炉加熱帯の炉温での焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を算出する算出ステップと、焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を計測する計測ステップと、前記算出ステップにおいて算出された鋼板の温度と前記計測ステップにおいて計測された鋼板の温度との差分値を鋼板の温度の誤差値として算出するステップと、前記誤差値を考慮して前記重回帰モデルの逆計算によって現在の焼鈍炉加熱帯の炉温で焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を所望の温度に制御可能なライン速度を算出、出力するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る連続ラインにおける板温制御方法は、焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度と前記所望の温度との差分値を算出し、差分値の大きさに応じた出力タイミングで鋼板の温度が所望の温度に加熱されない可能性があることを報知する警報を出力するステップを含んでもよい。
本発明に係る連続ラインにおける板温制御装置は、予め設定したライン速度に基づいて、ライン速度及び焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度と焼鈍炉加熱帯の炉温との関係を示す重回帰モデルを利用して炉温を設定する焼鈍炉を有する連続ラインにおける板温制御装置であって、焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を計測する板温計測部と、前記重回帰モデルの逆計算によって現在のライン速度及び焼鈍炉加熱帯の炉温での焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を算出し、算出された鋼板の温度と前記板温計測部によって計測された鋼板の温度との差分値を鋼板の温度の誤差値として算出し、算出された誤差値を考慮して前記重回帰モデルの逆計算によって現在の焼鈍炉加熱帯の炉温で焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を所望の温度に制御可能なライン速度を算出、出力するライン速度算出部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る連続ラインにおける板温制御方法及び板温制御装置によれば、焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を精度高く所望の温度に制御することができる。
図1は、本発明の一実施形態である連続ラインにおける板温制御方法及び板温制御装置が適用される連続焼鈍ラインの連続焼鈍炉部分の構成を示す模式図である。 図2は、本発明の一実施形態である連続ラインにおける板温制御装置の構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の一実施形態である板温外れ防止用ライン速度算出処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、本発明の一実施形態である板温警報処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である連続ラインにおける板温制御方法及び板温制御装置について説明する。
〔連続焼鈍ラインの構成〕
始めに、図1を参照して、本発明の一実施形態である連続ラインにおける板温制御方法及び板温制御装置が適用される連続焼鈍ラインの構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である連続ラインにおける板温制御方法及び板温制御装置が適用される連続焼鈍ラインの連続焼鈍炉部分の構成を示す模式図である。本発明は、各種構成の連続焼鈍ラインに適用可能であるが、例えば、図1で図示はしていないが、ペイオフリール等で払い出された鋼板が溶接機等で先行する鋼板と接続され、連続的に通板される。前処理設備は限定されるものではないが、例えば、脱脂、酸洗、形状矯正等の処理が必要により施され、入側ルーパを介して連続焼鈍炉に導かれる。入側ルーパは、後段の焼鈍処理のために、鋼板の張力を保ちながら鋼板を一時待機させるための設備である。入側ルーパによってタイミング調整された鋼板は、図示しないテンションコントロールユニットを経由して連続焼鈍炉に通板される。
図1に示すように、連続焼鈍炉1は、加熱帯3での加熱開始時温度の差異による誤差を小さくするために必要に応じて予熱帯2を備え、加熱して焼鈍を行う加熱帯3と加熱後の冷却を行う冷却帯4とを備えている。加熱帯3は、複数のゾーンに別れ、それぞれのゾーンで炉温設定できるようになっている。図1では、前段加熱帯3a、中段加熱帯3b、及び後段加熱帯3cの3段の加熱帯を有する場合を例示しており、入側から、溶接等によって先行する鋼板に接続された鋼板を順次通板することによって複数の鋼板を連続的に焼鈍する。その後、必要に応じて、各種表面処理、形状矯正、調質圧延、鋼板から不要部分を切断するトリマ、鋼板にオイルを塗るオイラー、及び検査プロセスで検出された不良部を切断するシャー等を通過する。また、出側近傍には、後段の各種処理の調整のために出側ルーパが設置され、その後テンションリールでコイル状に巻き取られる。
〔板温制御装置の構成〕
次に、図2を参照して、本発明の一実施形態である連続ラインにおける板温制御装置の構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態である連続ラインにおける板温制御装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、本発明の一実施形態である連続ラインにおける板温制御装置100は、入力部101、板温計測部102、制御装置103、及び出力部104を備えている。入力部101は、オペレータ等によって操作される入力装置である。入力部101に入力された情報は、制御装置103に入力される。板温計測部102は、図1に示す加熱帯の出側における鋼板の温度を計測する装置である。板温計測部102は、計測された加熱帯の出側における鋼板の温度に関する情報を制御装置103に入力する。
制御装置103は、マイクロコンピュータ等の情報処理装置によって構成されている。制御装置103は、情報処理装置内部の演算処理装置がコンピュータプログラムを実行することによって、炉温設定部103a、ライン速度算出部103b、及び板温外れ監視部103cとして機能する。これら各部の機能については後述する。出力部104は、制御装置103の各種処理結果を出力する出力装置である。
このような構成を有する板温制御装置100は、以下に示す板温外れ防止用ライン速度算出処理及び板温警報処理を実行することによって、加熱帯の出側における鋼板の温度を精度高く所望の温度に制御する。以下、図3及び図4に示すフローチャートを参照して、板温外れ防止用ライン速度算出処理及び板温警報処理を実行する際の板温制御装置100の動作について説明する。
〔板温外れ防止用ライン速度算出処理〕
始めに、図3に示すフローチャートを参照して、板温外れ防止用ライン速度算出処理を実行する際の板温制御装置100の動作について説明する。
図3は、本発明の一実施形態である板温外れ防止用ライン速度算出処理の流れを示すフローチャートである。図3に示すフローチャートは、加熱帯の出側に鋼板の先端部が到達したタイミングで開始となり、板温外れ防止用ライン速度算出処理はステップS1の処理に進む。
ステップS1の処理では、ライン速度算出部103bが、鋼板の大きさ、加熱帯の出側における鋼板の温度、及びライン速度と焼鈍炉加熱帯の炉温との関係を示す重回帰モデルの逆計算によって以下の数式(1)に示す関係式を求める。そして、ライン速度算出部103bは、後段加熱帯3cにおける炉温の実績値の平均値mTgh3、ライン速度の実績値mLS、鋼板の板厚Dを数式(1)に代入することによって、加熱帯の出側における鋼板の温度の計算値cTshを算出する。なお、数式(1)中、φCGは学習係数を示し、a〜aは重回帰係数を示している。これにより、ステップS1の処理は完了し、この算出処理はステップS2の処理に進む。
Figure 2015059226
ステップS2の処理では、ライン速度算出部103bが、板温計測部102を介して後段加熱帯3cの出側における鋼板の温度の実績値mTshを計測する。これにより、ステップS2の処理は完了し、この算出処理はステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、ライン速度算出部103bが、以下に示す数式(2)を利用して、ステップS1の処理によって算出された鋼板の温度の計算値cTshとステップS2の処理によって計測された鋼板の温度の実績値mTshとの差分値を後段加熱帯3cの出側における鋼板の温度の誤差ETshとして算出する。これにより、ステップS3の処理は完了し、この算出処理はステップS4の処理に進む。
Figure 2015059226
ステップS4の処理では、始めに、ライン速度算出部103bが、以下に示す数式(3),(5)を用いて、予め定められた後段加熱帯3cの出側における鋼板の目標温度の上限値oTsh max及び下限値oTsh minにステップS3の処理によって算出された誤差ETshを加算した値を鋼板の上限温度Tsh max及び下限温度Tsh minとして算出する。次に、ライン速度算出部103bは、ステップS1の処理において用いた重回帰モデルの逆計算によって以下の数式(4),(6)に示す関係式を求め、数式(4),(6)にそれぞれ鋼板の上限温度Tsh max及下限温度Tsh minを代入することによって現在の炉温において後段加熱帯3cの出側における鋼板の温度が上限温度Tsh max及び下限温度Tsh minになるライン速度を板温上限ライン速度LSmax及び板温下限ライン速度LSminとして算出する。
Figure 2015059226
Figure 2015059226
Figure 2015059226
Figure 2015059226
そして、ライン速度算出部103bは、算出された板温上限ライン速度LSmax及び板温下限ライン速度LSminに関する情報を出力部104に出力する。以後、オペレータが、入力部101を操作することによって板温上限ライン速度LSmaxと板温下限ライン速度LSminとの間でライン速度を設定し、炉温設定部103aが、重回帰モデルに設定されたライン速度を代入することによってライン速度に対応する炉温を算出し、後段加熱帯3cの温度を算出された炉温に設定する。これにより、ステップS4の処理は完了し、一連の算出処理は終了する。
〔板温警報処理〕
次に、図4に示すフローチャートを参照して、板温警報処理を実行する際の板温制御装置100の動作について説明する。
図4は、本発明の一実施形態である板温警報処理の流れを示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、後段加熱帯3cの出側に鋼板の先端部が到達したタイミングで開始となり、板温警報処理はステップS11の処理に進む。板温警報処理は、鋼板の尾端部が後段加熱帯3cの出側を通過するまでの間、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
ステップS11の処理では、始めに、板温外れ監視部103cが、板温計測部102を利用して後段加熱帯3cの出側における鋼板の温度mTsh(i)を計測する。次に、板温外れ監視部103cが、計測された鋼板の温度mTsh(i)と前回及び前々回の処理において計測された鋼板の温度mTsh(i−1),mTsh(i−2)との差分値mTsh(i),mTsh(i−1)を算出する。そして、板温外れ監視部103cは、差分値mTsh(i)と差分値mTsh(i−1)との差分値を板温差分値ΔTshとして算出する。これにより、ステップS11の処理は完了し、板温警報処理はステップS12の処理に進む。
ステップS12の処理では、板温外れ監視部103cが、ステップS11の処理において算出された板温差分値ΔTshが正であるか否かを判別する。判別の結果、板温差分値ΔTshが正である場合、板温外れ監視部103cは、一定期間における鋼板の温度変化量が上昇していると判断し、板温警報処理をステップS13の処理に進める。一方、板温差分値ΔTshが正でない場合には、板温外れ監視部103cは、板温警報処理をステップS14の処理に進める。
ステップS13の処理では、板温外れ監視部103cが、ステップS11の処理において算出された板温差分値ΔTsh及び差分値mTsh(i)が以下に示す数式(7)を満足するか否かを判別する。なお、数式(7)中、oTsh maxは加熱帯7bの出側における鋼板の上限温度、tは任意に設定可能な板温警報事前出力時間を示している。判別の結果、板温差分値ΔTsh及び差分値mTsh(i)が以下に示す数式(7)を満足する場合、板温外れ監視部103cは、板温警報処理をステップS16の処理に進める。一方、板温差分値ΔTsh及び差分値mTsh(i)が以下に示す数式(7)を満足しない場合には、板温外れ監視部103cは、板温警報処理をステップS17の処理に進める。
Figure 2015059226
ステップS14の処理では、板温外れ監視部103cが、ステップS11の処理において算出された板温差分値ΔTshが負であるか否かを判別する。判別の結果、板温差分値ΔTshが負である場合、板温外れ監視部103cは、一定期間における鋼板の温度変化量が下降していると判断し、板温警報処理をステップS15の処理に進める。一方、板温差分値ΔTshが負でない場合には、板温外れ監視部103cは、板温警報処理をステップS18の処理に進める。
ステップS15の処理では、板温外れ監視部103cが、ステップS11の処理において算出された板温差分値ΔTsh及び差分値mTsh(i)が以下に示す数式(8)を満足するか否かを判別する。なお、数式(8)中、oTsh minは後段加熱帯3cの出側における鋼板の下限温度、tは任意に設定可能な板温警報事前出力時間を示している。判別の結果、板温差分値ΔTsh及び差分値mTsh(i))が以下に示す数式(8)を満足する場合、板温外れ監視部103cは、板温警報処理をステップS16の処理に進める。一方、板温差分値ΔTsh及び差分値mTsh(i)が以下に示す数式(8)を満足しない場合には、板温外れ監視部103cは、板温警報処理をステップS18の処理に進める。
Figure 2015059226
ステップS16の処理では、板温外れ監視部103cが、板温外れが発生する可能性があるとして出力部104を介して警報を出力する。すなわち、板温外れ監視部103cは、一定期間における鋼板の温度変化量が上昇している場合、鋼板の温度が上限温度を上回ると予測される一定時間前に警報を出力する。同様に、板温外れ監視部103cは、一定期間における鋼板の温度変化量が下降している場合には、鋼板の温度が下限温度を下回ると予測される一定時間前に警報を出力する。これにより、ステップS16の処理は完了し、一連の板温警報処理は終了する。
ステップS17及びステップS18の処理では、板温外れ監視部103cが、板温外れが発生する可能性はないと判断し、出力部104を介した警報の出力を禁止する。これにより、ステップS17及びステップS18の処理は完了し、一連の板温警報処理は終了する。
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である連続ラインにおける板温制御装置100では、板温計測部102が、後段加熱帯3cの出側における鋼板の温度を計測し、ライン速度算出部103bが、重回帰モデルの逆計算によって現在のライン速度及び後段加熱帯3cの炉温での後段加熱帯3cの出側における鋼板の温度を算出し、算出された鋼板の温度と板温計測部102によって計測された鋼板の温度との差分値を鋼板の温度の誤差値として算出し、算出された誤差値を考慮して重回帰モデルの逆計算によって現在の後段加熱帯3cの炉温で後段加熱帯3cの出側における鋼板の温度を所望の温度に制御可能なライン速度を算出、出力する。これにより、後段加熱帯3cの出側における鋼板の温度を精度高く所望の温度に制御することができる。
また、本発明の一実施形態である連続ラインにおける板温制御装置100では、板温外れ監視部103cが、後段加熱帯3cの出側における鋼板の温度と所望の温度との差分値を算出し、差分値の大きさに応じた出力タイミングで鋼板の温度が所望の温度に加熱されない可能性があることを報知する警報を出力する。これにより、後段加熱帯3cの出側における鋼板の温度を精度高く所望の温度に制御することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
100 板温制御装置
101 入力部
102 板温計測部
103 制御装置
103a 炉温設定部
103b ライン速度算出部
103c 板温外れ監視部
104 出力部

Claims (3)

  1. 予め設定したライン速度に基づいて、ライン速度及び焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度と焼鈍炉加熱帯の炉温との関係を示す重回帰モデルを利用して炉温を設定する焼鈍炉を有する連続ラインにおける板温制御方法であって、
    前記重回帰モデルの逆計算によって現在のライン速度及び焼鈍炉加熱帯の炉温での焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を算出する算出ステップと、
    焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を計測する計測ステップと、
    前記算出ステップにおいて算出された鋼板の温度と前記計測ステップにおいて計測された鋼板の温度との差分値を鋼板の温度の誤差値として算出するステップと、
    前記誤差値を考慮して前記重回帰モデルの逆計算によって現在の焼鈍炉加熱帯の炉温で焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を所望の温度に制御可能なライン速度を算出、出力するステップと、
    を含むことを特徴とする連続ラインにおける板温制御方法。
  2. 焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度と前記所望の温度との差分値を算出し、差分値の大きさに応じた出力タイミングで鋼板の温度が所望の温度に加熱されない可能性があることを報知する警報を出力するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の連続ラインにおける板温制御方法。
  3. 予め設定したライン速度に基づいて、ライン速度及び焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度と焼鈍炉加熱帯の炉温との関係を示す重回帰モデルを利用して炉温を設定する焼鈍炉を有する連続ラインにおける板温制御装置であって、
    焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を計測する板温計測部と、
    前記重回帰モデルの逆計算によって現在のライン速度及び焼鈍炉加熱帯の炉温での焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を算出し、算出された鋼板の温度と前記板温計測部によって計測された鋼板の温度との差分値を鋼板の温度の誤差値として算出し、算出された誤差値を考慮して前記重回帰モデルの逆計算によって現在の焼鈍炉加熱帯の炉温で焼鈍炉加熱帯の出側における鋼板の温度を所望の温度に制御可能なライン速度を算出、出力するライン速度算出部と、
    を備えることを特徴とする連続ラインにおける板温制御装置。
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