JP2015059192A - ジェットプリンター用インク組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装容器等の表面にインクジェットプリンターにより印刷された印字面が、商品の製造過程あるいは流通過程での擦れや引っかきにより削り取られることがあり、それらの対策が求められてきた。【解決手段】バインダー樹脂、レベリング剤、色素、滑剤及び溶媒を含むジェットプリンター用インク組成物であって、前記バインダー樹脂として熱可塑性ポリエステル樹脂を使用するとともに、前記滑剤として脂肪酸アミド系滑剤を配合することを特徴とする耐擦過性に優れたジェットプリンター用インク組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、食品包装分野などにおける包装容器、特に金属容器、表層がナイロンやポリエステルなどからなるフレキシブルパッケージ(以後FPと略す)、合成樹脂製ボトル、キャップ、ガラス容器などに対して耐擦過性、耐磨耗性、密着性に優れたジェットプリンター用インク組成物に関する。
食品包装容器には製造年月日、賞味期限あるいは消費期限等の情報を表示することが法律で義務付けられており、このような情報を印刷する手段としては、高速に実施できるインクジェットプリンター(以後IJPと略す)が現在一般的に採用されている。
インクジェットプリンターを用いた包装容器への印刷では、包装容器内容物の品質への悪影響を避けるため、採用できる加熱乾燥手段に制約があり、その結果、密着性が不十分となり、商品の製造過程や流通過程で、印字が擦れてかすんでしまったり、あるいは削り取られて消失してしまうような問題がたびたび発生していた。
したがって、これまでも、商品の製造過程あるいは流通過程での擦れや引っかきに対する耐性の改善を目的とした種々の改善提案が多くなされてきた。
特開2000−38530号公報 特開平10−195356号公報 特表2001−520298号公報 特開2002−146245号公報 特開平05−98203号公報 特開昭60−076574号公報 特開2011−105818号公報
特許文献1にはコロナ放電処理のないポリプロピレンなどの包装フィルムに対して充分な密着性と耐久性を有するインクジェット用インクが、また、特許文献2には塩素化ポリオレフィン樹脂とイミノ基含有染料を含む密着性を改善したジェット印刷用インクが記載され、特許文献3には硝酸セルロースとロジン樹脂を含む耐磨耗引っかきの良好なジェット用インクが記載され、特許文献4には顔料に特定の比表面積を有するカーボンブラックを用いたインクジェットプリンター用インクが、特許文献5には変性エポキシ樹脂を用いたジェットプリンター用マーキングインクが記載され、特許文献6にはアクリル樹脂を用いたインクジェット記録用インクが記載され、特許文献7には塩化ビニル共重合樹脂等のバインダー樹脂に加えてインクフロー調整樹脂とレベリング剤を併用したインクジェット用インクが記載され、いずれも密着性や耐摩耗性が改善されたことが開示されている。
上記開示例における耐摩耗性は、特許文献1では荷重0.5kg/cmでのフェルトによる50回摩擦、特許文献2は記載なし、特許文献3では親指の腹による10回摩擦、特許文献4では指の腹による50回摩擦、特許文献5は記載なし、特許文献6では指による摩擦、特許文献7ではゴムによる摩擦30回、2kg荷重ダンボールによる300回摩擦で耐摩耗性の評価がなされている。
最近食品衛生に関する諸問題から、賞味期限等の日付印字に対して、より一層の磨耗、擦過に対する耐性が求められており、上記特許文献1〜7に記載されたインクも擦過、磨耗耐性において未だ不十分であり、より優れたジェットプリンター用インクの開発が望まれているのが現状である。
また、上記特許文献1〜6に示された従来のインクは、各々の文献に記述された耐摩耗性評価基準を満足するものであっても、実際には印字された製品が輸送されるときに印字がかすれているなどの苦情があり、より耐擦過、耐磨耗性のインクが要望されているのが実情である。
このように、賞味期限などの印字においては、特に、磨耗や擦過などによる印字のかすれ等への対策が重要な課題となっている。
本発明者らは、上記特許文献7において、磨耗耐性を向上させるには、インクジェットプリンターによる印字ドットの形状が重要であり、そのドット形状は、ある程度皮膜厚みがありかつ平滑であることが望ましいことを発見した。
そして、その望ましい印字ドットの形状は、高分子量の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂などの塩化ビニル共重合樹脂やポリエステル系樹脂をバインダー樹脂として使用するとともに、シリコーンなどのレベリング剤と低沸点溶剤に対する溶解性の良好なインクフロー調整樹脂を併用することで得られることを見出した。
しかしながら、上記特許文献7においても、耐摩耗性についての評価基準は、2kg荷重ダンボールによる300回摩擦での耐摩耗性の評価であり、通常の使用分野では充分な耐性を有することが示されているものの、一部の使用分野では輸送時などにおいて、より厳しい耐磨耗性が要求され、具体的には上記の2kg荷重ダンボールによる摩擦試験で500回、場合によっては、それ以上、例えば、1000回を超える磨耗性能が要求される分野も存在する。
従って、本発明は、そのようなより高度の耐擦過性、耐磨耗性、密着性を有するジェットプリンター用インクを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意研究の結果、ジェットプリンター用インクのバインダーとして熱可塑性ポリエステル樹脂を使用し、さらに、このジェットプリンター用インクに特定量の脂肪酸アミド系滑剤を配合すると、これまでのジェットプリンター用インクに比べて、格段に密着性、耐擦過性、耐磨耗性に優れたインクが得られることを見出し本発明を完成するに至った。その性能は、具体的には、2kg荷重ダンボールによる摩擦試験で500回を超える耐擦過、耐磨耗性能、さらには、1000回を超える耐擦過、耐磨耗性能を有する印字も可能とするものである。
即ち、本発明によれば、バインダー樹脂、レベリング剤、色素、滑剤及び溶媒を含むジェットプリンター用インク組成物であって、前記バインダー樹脂として熱可塑性ポリエステル樹脂を使用するとともに、前記滑剤として脂肪酸アミド系滑剤を配合することを特徴とする耐擦過性に優れたジェットプリンター用インク組成物が提供される。
本発明によればまた、上記ジェットプリンター用インク組成物で印字された表面層を有することを特徴とする包装容器が提供される。
本発明を更に詳しく説明する。
[バインダー樹脂について]
(熱可塑性ポリエステル樹脂)
本発明のジェットプリンター用インクにおいて、バインダーとして使用する熱可塑性ポリエステル樹脂の分子量は、数平均分子量で10,000〜20,000が好ましく、より好ましくは11,000〜19,000である。
数平均分子量が10,000より低いと皮膜が脆弱となり易く、磨耗抵抗や擦過抵抗性が弱くなる傾向があり、また、20,000より大きいとインク中の所望バインダー量に対する粘度が大きくなり、ジェットプリンター用インク適性が低下する傾向がある。
熱可塑性ポリエステル樹脂は、メチルエチルケトン、トルエンなどの汎用有機溶媒に可溶であり、金属、ポリエステルフィルム、塩ビ樹脂などの基材に優れた接着性を有しており、本発明において他の樹脂に比べて優れた性能を有する。
また、本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂は、水酸基価が10mgKOH/g以下であることが好ましい。10mgKOH/gを超えると、一般的に分子量が小さくかつ未反応のままのポリエステル樹脂の末端が多くなりすぎるため、塗膜の機械的強度つまりは耐擦過性、耐磨耗性が低下する。
インク組成物中の熱可塑性ポリエステル樹脂含量は、全インク重量に対して8〜25重量%が好ましく、より好ましくは10〜20重量%である。
また、ポリエステル樹脂以外の樹脂のブレンドもポリエステル樹脂の特性を損なわない範囲であれば可能である。
樹脂含有量は使用するポリエステル樹脂の特性によって決められるが、8重量%より少ないと、粘度が低くなり、ジェットプリンター用インク適性、あるいは色素保持性が低下する。また、25重量%を超えると、インク粘度が高くなりすぎ、ジェットプリンター用インク適性がやはり低下する。
本発明で使用する熱可塑性ポリエステル樹脂の代表的なものには、東洋紡(株)のバイロン、ユニチカ(株)のエリーテルがあり、それ以外では、大日精化工業(株)のハイミラック、DIC(株)のクリスボン、日本ポリウレタン工業(株)のニッポラン、日本合成化学(株)のポリエスターなどが挙げられる。
[滑剤について]
(脂肪酸アミド系滑剤)
滑剤には、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石鹸系などが一般的に用いられているが、本発明で使用する滑剤は、脂肪酸アミド系滑剤であり、脂肪酸アミド又はアルキレンビス脂肪酸アミドのいずれも使用可能である。
脂肪酸アミドは、分子内に長鎖のアルキル基と極性の強いアミド基があるため、バインダー樹脂との相溶性も良く、かつ 物質表面にブリードする特異な挙動を示し界面活性効果が高い。
これらの脂肪酸アミド系滑剤の中では、融点が60℃〜120℃のものを好ましく用いることができ、さらに、70℃〜110℃のものをより好ましく用いることができる。
融点が60℃より低いと滑りが悪くなり、耐擦過性が悪くなる。また、120℃より高いと溶剤に解けにくくなり、溶解した場合でも、経時により析出・沈殿の問題が起きる。
本発明で使用する脂肪酸アミド系滑剤としては、例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、エシル酸アミドから選ばれる1種又は2種以上の脂肪酸アミド系滑剤を使用することができる。
本発明の脂肪酸アミド系滑剤の使用量は、バインダー樹脂に対し0.4〜7.0重量%であり、より好ましくは、1.0〜5.0重量%である。
添加量が0.4%より少ないと、表面にブリードした脂肪酸アミド量が少なく、十分な滑性効果が得られない。添加量が7.0%より多いと、表面にブリードした脂肪酸アミド量は滑剤としては十分足りているが、バインダー樹脂そのものの強度が弱くなり、耐擦過、耐磨耗性が悪くなる。
[レベリング剤]
インク皮膜の濡れ性およびドット形状を調整するため、シリコーン系、フッ素系界面活性剤を使用する。
上記シリコーン系レベリング剤としては、メチル、ジメチル、フェニルなど各種シリコーンオイル、フェニルアルキル基や脂肪酸あるいはポリオキシエチレンやプロピレンなどによる変性シリコーンオイル、エーテル、アミノ化合物、フェニルなどで変性された変性シリコーンオイルが使用でき、代表的なシリコーンレベリング剤としては、東レ・ダウコーニング(株)製のFZ2123、2208、KF−56が挙げられる。
フッ素系レベリング剤としては、具体的にはダイキン工業(株)製のDSM−403MやDIC(株)製のメガファックF−556などがあげられる。
これらは単独でも複数混合して使用してもよく、レベリング剤の添加量は、バインダー樹脂に対し1〜20重量%が好ましく、より好ましくは2〜10重量%である。
[色素]
本発明で使用できる色素としては、モノアゾ系、ジスアゾ系、金属錯体系、シアニン系、トリフェニルメタン系等の油溶性染料などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
代表的な色素としては、ソルベントブラック3、5、7、22、27、28、29、34、43,
ソルベントレッド8、18、23(スーダンレッドIII)、83、122、125、13
2、168、179、218他,
ソルベントブルー7、11、35 47、48、58、70、136,
ソルベントイエロー2、21、29、88、89,
ベーシクブルー5、7,
ベーシクバイオレット1、3,
ベーシクレッド1、8,やベーシックブルー1、7、などの塩基性染料、アシッドブラック1、2、31などの酸性染料が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また、これらの2種以上を混合して使用することもできる。
色素の配合量は、バインダー樹脂に対して20〜100重量%の割合で配合することが重要であり、これより少ないと印字の色調が薄くなり、見栄えが悪くなる。
また、バインダー樹脂量に対する色素量の割合がこれより多いと、バインダー樹脂による色素の保持性が低下し、磨耗や擦過、手もみに対する抵抗性が著しく低下することとなる。さらに好ましい色素の配合量は、バインダー樹脂に対して30〜70重量%である。
[溶媒]
本発明に使用できる溶媒は、ケトン系、アルコール系、グリコールエーテル系、トルエンなどの芳香族系、エステル系などいずれの溶媒でもよいが、それらの溶媒は、沸点が120℃以下の成分が溶媒全体の70重量%以上を占めることが速乾性を維持する為に重要である。
代表的には、メチルエチルケトン、イソブチルケトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、メチルセロソルブなどが挙げ
られる。
[導電剤]
コンティニュアス方式のインクジェットでは、インクに導電性を持たせる必要がある。
一般に色素が含金属錯塩やイオン性を有する染料など、溶媒中でイオン解離性のある場合には、特に導電剤の添加は不要である場合が多いが、イオン解離性のない場合には導電剤が必要である。
導電剤には、塩化リチウムや臭化カリウム、ヨウ化ナトリウムなどの無機塩類、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸アンモニウム、アルキルおよびアリール第4級アンモニウム塩やホスホニウム塩、アルキルおよびアリールアミンやアルカノールアミンの塩酸塩など種々の有機塩類がある。無論ここに記載した導電剤に限られるものではなく、一般にこの分野で使用される導電剤を使用できる。
これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
導電剤の添加量はインク重量の0.1〜2%の範囲が好ましく、少ないとジェットプリンター用インク適性を損なうことになり、また多いと印字被膜物性を損なう。
[その他の添加剤]
本発明においては、上記バインダー樹脂、レベリング剤、色素、滑剤、溶媒、導電剤のほかに、本発明のインク組成物の性質を損なわない範囲で界面活性剤、可塑剤、アルコキシシラン類、他の添加物を使用してもよい。
シリコーン系やフッ素系およびその他の界面活性剤は、印字のにじみを改善できる。
中でもシリコーン系界面活性剤が溶媒溶解性や調整の簡便さなどの観点から好ましく、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、ポリオキシエチレン変性シリコーン、ポリアルキルエーテル変性シリコーンやそのほかポリアルキルエーテルシロキサン化合物など種々あげられる。
本発明のジェットプリンター用インク組成物は、コンティニュアス方式のIJPにより包装容器等の分野にて高速印字される場合に優位であるが、適用方式はこれに限らず、オンデマンドやピエゾ方式でなど種々のプリンターなどにも適用できる。
本発明のジェットプリンター用インク組成物は、印字後加熱を行なってもよく、その加熱方法としては、加熱エアーをコンベヤー上を移動する製品の印字情報部分に吹き付ける方法、加熱ロールなどの治具を印字情報部分に押圧する方法、また印字した包装容器自体を加熱オーブン中で加熱する方法も使用できるが、容器の形態や容器の性能などの品質を損なわない程度の条件で加熱することが必要である。
さらに包装容器自体を加熱する方法としては、包装容器に内容品を充填密封後、必要に応じた加熱殺菌処理による加熱を利用する方法もある。たとえば、100℃以上の殺菌処理などがあげられる。
加熱方法は、ここにあげた方法に限定されるものではない。
本発明のジェットプリンター用インク組成物を用いて印刷できる対象物には、包装容器、特に金属容器、表層がナイロンやポリエステルなどからなるフレキシブルパッケージ、合成樹脂製ボトル、キャップ、ガラス容器等がある。また、包装容器分野に限らず、その他の容器、器具、電機部品など一般的にIJPにより印字やマーキングの施される分野に広く使用することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、いかなる場合も、該実施例によって本発明の範囲を制限するものではない。
[評価法]
(1)ジェットプリンター用インク適性
セントラル機械商事(株)製コンティニュアスタイプのCH−RHを用いて、周波数および電圧を変えて印字可能領域を調べた。広い周波数帯で印字可能電圧を確保できるものを良好とした。
(2)段ボールアブレージョン試験
包装容器用ダンボールを10cm角に切り出し、内面側を外に向けて2kgの重りに張り付ける。ダンボール面を印字面に乗せて、約6〜7cmのストロークでおよそ往復60回/分の速さで擦る。印字がかすれて見えにくくなるまでの回数を求めた。段ボールはサンプル毎に取り換えた。
[使用材料]
以下の実施例で使用する材料を表1で使用する符号とともに記す。
(1)バインダー樹脂
R1:バイロン240(東洋紡(株)、数平均分子量15,000、Tg60℃、水酸基価9mgKOH/g)
R2:ポリエスターTP235(日本合成化学(株)、数平均分子量16,000、Tg65℃、水酸基価4〜8mgKOH/g)
R3:バイロン882(東洋紡(株)、数平均分子量15,000、Tg68℃、水酸基価3mgKOH/g)
R4:アクリル樹脂パラロイドB66(Rohm&Haas社、数平均分子量70,000、Tg50℃)
R5:塩酢ビ樹脂E15/40A(WACKER社、数平均分子量40,000〜50,000、Tg69℃)
R6:エポキシ樹脂jER1004(三菱化学(株)、数平均分子量1,600、Tg97℃)
R7:フェノール変性ロジン樹脂ヒタノール1140(日立化成ポリマー(株) 融点126℃)
(2)色素
C1:ソルベントブラック29
(3)レベリング剤
F1:FZ2123(東レ・ダウコーニング(株))
(4)滑剤
L1:エルカ酸アミド(融点80℃)
L2:オレイン酸アミド(融点70℃)
L3:エチレンビスオレイン酸アミド(融点118℃)
L4:ステアリン酸(融点59℃)
L5:パラフィンワックス125F(融点53℃)
L6:脱水ラノリン(融点約40℃)
L7:マイクロクリスタリンワックス(融点75℃)
(5)溶剤
S1:メチルエチルケトン/メタノール=95/5(重量%)
S2:メチルエチルケトン/トルエン=50/50(重量%)
S3:メチルエチルケトン/THF=50/50(重量%)
[実施例1〜15、比較例1〜8]
表1に記載した種類と量のバインダー樹脂、レベリング剤、色素、滑剤及び溶剤からなる溶液を作成し、1μmフィルターにて濾過してインクを作成した。
作成したインクのジェットプリンター用インク適性を調べるとともに、このインクを用いて、アルミニウム板にバーコーターにより塗布し、得られた印字サンプルについてダンボールによるアブレージョン試験を行なった。その結果を表1に示す。
なお、比較例8は、[特許文献7]特開2011−105818号公報に記載のインクフロー調整樹脂を含むインクである。
実施例1〜2,5及び比較例1〜4,8では、滑剤の種類及び有無による効果を調べた。実施例の脂肪酸アミド配合インクは、それ以外の滑剤を配合した例や滑剤を配合していないインクに比べ、優れた段ボールアブレージョン試験結果を示した。
実施例3〜9では、脂肪酸アミド量による効果を調べた。試験した範囲では、全ての実施例において、比較例に記載した配合のインクよりも良好な結果が得られた。
実施例5、14〜15及び比較例5〜7では、バインダー樹脂の種類による効果を調べた。熱可塑性ポリエステル樹脂は、それ以外のバインダー樹脂を配合したインクに比べ優れた段ボールアブレージョン試験結果を示した。
実施例10〜13では、ポリエステル樹脂量による効果を調べた。試験した範囲では、全ての実施例において、比較例に記載した配合のインクよりも良好な結果が得られた。
Figure 2015059192

Claims (6)

  1. バインダー樹脂、レベリング剤、色素、滑剤及び溶媒を含むジェットプリンター用インク組成物であって、前記バインダー樹脂として熱可塑性ポリエステル樹脂を使用するとともに、前記滑剤として脂肪酸アミド系滑剤を配合することを特徴とする耐擦過性に優れたジェットプリンター用インク組成物。
  2. 前記脂肪酸アミド系滑剤をバインダー樹脂に対し0.4〜7.0重量%配合することを特徴とする請求項1に記載のジェットプリンター用インク組成物。
  3. 前記脂肪酸アミド系滑剤の融点が60℃〜120℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載のジェットプリンター用インク組成物。
  4. 前記脂肪酸アミド系滑剤がオレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド及びエシル酸アミドから選ばれる1種又は2種以上の脂肪酸アミド系滑剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のジェットプリンター用インク組成物。
  5. 前記熱可塑性ポリエステル樹脂が、数平均分子量10000〜20000の熱可塑性ポリエステル樹脂であり、その水酸基価が10mgKOH/g以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のジェットプリンター用インク組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のジェットプリンター用インク組成物で印字された表面層を有することを特徴とする包装容器。
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