JP2015058638A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
画像形成装置および画像形成方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015058638A JP2015058638A JP2013194262A JP2013194262A JP2015058638A JP 2015058638 A JP2015058638 A JP 2015058638A JP 2013194262 A JP2013194262 A JP 2013194262A JP 2013194262 A JP2013194262 A JP 2013194262A JP 2015058638 A JP2015058638 A JP 2015058638A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- leading
- intermediate transfer
- head
- recording liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】ブリーディング、フェザリング、ビーディングといった画像不良の原因を抑制しつつ、記録液の吐出不良を抑え、画像の転写率を高める画像形成装置を提供する。
【解決手段】駆動信号に応じて導電性先打ち液を吐出するノズルを備えた先打ちヘッド61Sと、駆動信号に応じて記録液を吐出するノズルを備えた記録液ヘッド61(Y、M、C、BK)と、先打ちヘッドにより吐出された導電性先打ち液を付与される導電性の中間転写体37と、先打ちヘッドと中間転写体との間を一時的にブリッジした状態の導電性先打ち液を電気分解するための中間転写体と先打ちヘッドとの間の電圧印加を行うための電圧印加手段と、導電性先打ち液と記録液によって中間転写体上に担持された画像を被記録材Sに転写する転写手段36と、を有し、当該導電性先打ち液の上に記録液ヘッドにより記録液を吐出するように制御する。
【選択図】図1
【解決手段】駆動信号に応じて導電性先打ち液を吐出するノズルを備えた先打ちヘッド61Sと、駆動信号に応じて記録液を吐出するノズルを備えた記録液ヘッド61(Y、M、C、BK)と、先打ちヘッドにより吐出された導電性先打ち液を付与される導電性の中間転写体37と、先打ちヘッドと中間転写体との間を一時的にブリッジした状態の導電性先打ち液を電気分解するための中間転写体と先打ちヘッドとの間の電圧印加を行うための電圧印加手段と、導電性先打ち液と記録液によって中間転写体上に担持された画像を被記録材Sに転写する転写手段36と、を有し、当該導電性先打ち液の上に記録液ヘッドにより記録液を吐出するように制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、中間転写体にインクジェット方式で画像を形成し被記録材に転写することで被記録材上に画像を形成する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
インクジェット方式で画像を被記録材としての記録用紙に記録する際に、記録用紙の繊維にそってインクが浸透する文字や細線の印字周辺部の滲み(フェザリング)、二色重ね部分の色境界でのにじみ(ブリーディング)、浸透不足による液滴合一(ビーディング)、また水性インクの場合のインク水分による記録用紙の変形(カール、しわ)などが画像品質を損ねる問題となる。また、インクジェットは微細なノズル孔からインクを吐出するため、ノズル目詰まりが信頼性を損ねる問題となる。
ブリーディングやビーディングを抑えるために、インクに界面活性剤などを添加することによりインクの記録用紙への浸透性を高めることが通常行われている。インクの浸透性を高めるとフェザリングが発生しやすくなるので黒色インクのみ浸透性の低いインクを使用するなど工夫がなされているが、その場合には、黒色インクの乾燥性が悪く高速印字が困難であるという問題が残っている。そのため、高速印字でもフェザリング等の滲みが発生しないように、インクに含まれる着色剤を不溶化するような多価金属塩や酸性化合物を含む反応液を予め記録用紙に塗布しておいて、その上から高浸透性インクにより印字することで画像品質と速度対応を両立できるようになっている(特許文献1−3)。
ノズル目詰まりに対しては、定期的なメンテナンス動作(空吐出、強制吸引)が必要である。一方で、特許文献4、5には、インク非浸透性の中間転写体上にインクジェットでインク像を形成し、その後インク像を中間転写体から記録用紙に転写する中間転写方式と呼ばれる方法が提案されている。中間転写方式では、インクジェット記録ヘッドを記録用紙から離して配置することができ、記録用紙の紙粉の付着によるノズル目詰まりを抑制することができる。また、通常の記録用紙では困難なヘッド−メディア間ギャップ維持が中間転写方式では容易なためインク着弾ロバスト性が高く、また紙種対応性が良く、従って信頼性の高い記録方式と言える。しかし、記録用紙へのインク転写率を上げるには表面エネルギーの低い中間転写体材料が必要で、そのような中間転写体上ではインクは激しくビーディングが起こる問題点があった。そこで、中間転写体をあらかじめ加熱しておき、中間転写体へインクが着弾すると水分が蒸発してインクが増粘することでビーディングを抑えることがなされている。しかしながら、この方法では加熱によってインクのノズル目詰まりを助長する問題があり、また、水分などの溶媒蒸発には大きなエネルギーを必要とする問題がある。そのため、前述のようなインクに含まれる着色剤を不溶化するような反応液を中間転写体上に塗布する方法が検討されている(特許文献6〜11)。
これらに記載されている反応液は、中間転写体上や記録用紙上の画像品質に係わる課題(フェザリング・ブリーディング・ビーディング)に対して効果的である。しかしながら、インクの他に消耗品が増えることや、別途塗布装置が必要となるなど、装置サイズが大きくなりコストが上がる要因となる。
そこで、pHによって粘度変化するポリマーをインクに入れることで、中間転写体上でインクの粘度が上がり、ブリーディングやフェザリング、ビーディングといった画像不良の原因を抑制する方法が検討されている。
しかしながら、インクにポリマーを混ぜることによりノズル部で記録液の吐出不良が起き易くなる、中間転写体上に形成した画像を記録用紙に転写する際の効率が悪い、などの要因がある。
本発明は、ブリーディング、フェザリング、ビーディングといった画像不良の原因を抑制しつつ、記録液の吐出不良を抑え、画像の転写率が高い画像形成装置及び画像形成方法を提供する事を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、駆動信号に応じて導電性先打ち液を吐出するノズルを備えた先打ちヘッドと、駆動信号に応じて記録液を吐出するノズルを備えた記録液ヘッドと、先打ちヘッドにより吐出された導電性先打ち液を付与される、少なくとも表面の一部が導電性の中間転写体と、先打ちヘッドから吐出され、当該先打ちヘッドと中間転写体との間を一時的にブリッジした状態の導電性先打ち液を電気分解するための中間転写体と先打ちヘッドとの間の電圧印加手段を行うための電圧印加手段と、導電性先打ち液と記録液によって中間転写体上に担持された画像を被記録材に転写する転写手段と、先打ちヘッドと記録液ヘッドから導電性先打ち液と記録液をそれぞれ吐出させるために駆動信号を生成する吐出制御手段とを有し、導電性先打ち液はpHによって粘度が変わるpH応答性ポリマーを含み、吐出制御手段は、先打ちヘッドにより吐出された導電性先打ち液が中間転写体上で粘度が変わった後、当該導電性先打ち液の上に記録液ヘッドにより記録液を吐出するように制御することを特徴としている。
本発明によれば、中間転写体上でpH応答性ポリマーを含む導電性先打ち液の粘度を変化させ、変化した導電性先打ち液の上に記録液を吐出するので、記録液にはポリマー等が入っていないため記録液の吐出安定性が高く、粘性の変化した導電性先打ち液が記録液受容層となるため、ブリーディング、フェザリング、ビーディングを抑制し、記録液の吐出不良を抑えられ、転写する際は増粘した導電性先打ち液が離型層となるため転写率が高い画像形成装置を提供することができる。
図1に本発明を適用した画像形成装置の一例の概略を示す。画像形成装置100は、インクジェットプリンタとしてのプリンタであってフルカラーの画像形成を行うことが可能となっている。画像形成装置100は、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。
画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体(被記録材)として、これに画像形成を行なうことが可能である。画像形成装置100は、記録媒体である記録用紙としての転写紙Sの片面に画像形成可能な片面画像形成装置であるが、転写紙Sの両面に画像形成可能な両面画像形成装置であってもよい。
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な、当該色のインクとしての記録液を吐出する記録液吐出体としてのインクヘッドである記録ヘッドとしてのヘッド61Y、61M、61C、61BKを有している。画像形成装置100はまた、導電性先打ち液を吐出する先打ち液吐出体としてのヘッドである先打ちヘッドとしてのヘッド61Sを有している。
ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKは、画像形成装置100の本体99の略中央部に配設された中間転写ドラムである中間転写ローラとしての中間転写体37の外周面に対向する位置に配設されている。ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKは、中間転写体37の移動方向であって図1において時計回り方向であるA1方向の上流側からこの順で並んでいる。同図において各符号の数字の後に付されたY、M、C、BK、Sは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒、先打ち液用の部材であることを示している。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKはそれぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の画像を形成するための画像形成手段としての記録液吐出装置であるインク吐出装置60Y、60M、60C、60BKに備えられている。ヘッド61Sは、先打ち液用の画像を形成するための画像形成手段としての先打ち液吐出装置であるインク吐出装置60Sに備えられている。なお、各ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKは、図1の紙面に垂直な方向に複数が並設された態様で、インク吐出装置60S、60Y、60M、60C、60BKに備えられたラインヘッドである。
中間転写体37は、A1方向に回転している状態で、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向する領域で、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKからイエロー、マゼンタ、シアン、黒の記録液が順次重ね合わされる態様で吐出されて付与される。中間転写体37は、A1方向に回転している状態で、ヘッド61Sに対向する領域で、ヘッド61Sから導電性先打ち液が、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の記録液が付与される領域と同じ領域に先に吐出されて付与される。これにより、中間転写体37は、その表面である一次画像形成面上に一次画像である画像が形成される被記録体として機能するようになっている。このように、画像形成装置100は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKを中間転写体37に対向させ、A1方向に並設したタンデム構造となっている。
ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKによる中間転写体37に対する記録液の吐出、すなわち付与は、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。これにより、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色の画像領域が中間転写体37上の同じ位置に重なって画像が形成される。
図1に示すように、画像形成装置100は、ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKをそれぞれ備えたインク吐出装置60S、60Y、60M、60C、60BKを有している。
画像形成装置100はまた、中間転写体37を備え中間転写体37のA1方向への回転に伴って転写紙Sを搬送する用紙搬送ユニットとしての搬送ユニット10を有している。画像形成装置100はまた、転写紙Sを多数枚積載可能であり積載した転写紙Sのうち最上位の転写紙Sのみを搬送ユニット10に向けて給送する給紙ユニット20を有している。画像形成装置100はまた、搬送ユニット10によって搬送されてきた画像形成済み、言い換えるとプリント済みの転写紙Sを多数積載可能な排紙台25を有している。
画像形成装置100はまた、中間転写体37を備え中間転写体37のA1方向への回転に伴って転写紙Sを搬送する用紙搬送ユニットとしての搬送ユニット10を有している。画像形成装置100はまた、転写紙Sを多数枚積載可能であり積載した転写紙Sのうち最上位の転写紙Sのみを搬送ユニット10に向けて給送する給紙ユニット20を有している。画像形成装置100はまた、搬送ユニット10によって搬送されてきた画像形成済み、言い換えるとプリント済みの転写紙Sを多数積載可能な排紙台25を有している。
画像形成装置100はまた、図1における中間転写体37の左方において中間転写体37に対向するように配設された、中間転写体37をクリーニングするためのクリーニング手段としてのクリーニングユニットであるクリーニング装置40を有している。
画像形成装置100はまた、ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKを一体に支持したヘッド支持体としてのキャリッジ62を有している。画像形成装置100はまた、画像形成装置100の動作全般を制御する、図示しないCPU、メモリ等を含む制御手段としての制御部98を有している。画像形成装置100はまた、画像形成装置100において画像形成が行われる環境温度及び環境湿度を検知し、検知した環境温度及び環境湿度を制御部98に入力する環境検知センサ35を有している。
インク吐出装置60S、60Y、60M、60C、60BKと、搬送ユニット10と、クリーニング装置40と、制御部98に備えられた、ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKの図示しない制御基板とは、印字ユニットを構成している。
搬送ユニット10は、中間転写体37の他に、中間転写体37に対向して配置され中間転写体37との間の転写部31を転写紙Sが通過するときに中間転写体37上に担持された記録液による一次画像をその転写紙Sに転写する転写手段36を有している。
搬送ユニット10はまた、給紙ユニット20から給送されてきた転写紙Sを転写部31に向けて搬送する搬送ローラ32を有している。搬送ユニットはまた、搬送ローラ32によって搬送されてきた転写紙Sを一旦停止させるとともに、後述する所定のタイミングに応じて一旦停止させた転写紙Sを転写部31に給送するレジストローラ34を有している。
搬送ユニット10はまた、給紙ユニット20から給送されてきた転写紙Sを転写部31に案内するとともに、転写部31を通過した転写紙Sを排紙台25に案内するガイド板39を有している。搬送ユニット10はまた、中間転写体37をA1方向に回転駆動する図示しない駆動手段としてのモータ等を有している。
レジストローラ34は、中間転写体37上に形成された画像が中間転写体37のA1方向への回転に伴って転写部31に至るタイミングで、転写紙Sを転写部31に給送する。
転写手段36は、中間転写体37との間で転写紙Sを挟み、この転写紙Sを挟んだ状態で中間転写体37に従動回転しながら中間転写体37上の画像を転写紙Sに転写する転写部材としての転写ローラ38を有している。転写手段36はまた、転写ローラ38をクリーニングするためのクリーニング手段としての転写クリーニング装置であるクリーニング装置78を有している。
転写ローラ38は、記録液、先打ち液による汚れ防止の観点から、表面エネルギーの低い撥水性部材を表面に配設されていることが好ましい。よって、転写ローラ38は、表面に、四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン/パーフルオロアルコキシエチレン共重合体などのフッ素系樹脂、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ニトリルブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム材料、樹脂や金属、ゴムの表面にフッ素処理をした表面層を有している。
転写ローラ38の表面部材としての物性は、撥水性については水の後退接触角が60°以上、好ましくは80°以上であり、硬度についてはJIS−Aで60以上、好ましくは80以上である。また、表面層の厚みは0.1〜1mm程度がよく、0.2〜0.6mmが好適である。
クリーニング装置78は、転写紙Sに当接することによって付着した紙粉、何らかの原因で中間転写体37から転移した先打ち液や記録液を転写ローラ38から除去することで転写ローラ38をクリーニングする。クリーニング装置78は定位置に固定されている。
クリーニング装置78は、紙粉、中間転写体37上の処理液、記録液の転写ローラ38への付着が画像形成や転写紙Sの汚れ、カールなどに影響を与えない場合、あるいはかかる影響が無視できる程度である場合などには省略可能である。
このように、転写手段36は、中間転写体37上の画像を転写紙Sに転写して転写記録する転写記録手段である転写手段として画像形成装置100、搬送ユニット10に備えられている。転写手段36は、転写ローラ38が中間転写体37に対向する位置でA1方向と同じ方向に回転するように駆動するモータ等の駆動源を備えていても良い。転写制御手段として機能する制御部98は、かかる駆動源等、転写手段36において駆動を制御される構成を制御する。本実施形態において、制御部98は、ヘッド61Sとヘッド61Y、61M、61C、61BKから導電性先打ち液と記録液をそれぞれ吐出させるために駆動信号を生成する吐出制御手段として機能する。
以上の説明から明らかなように、画像形成装置100は、転写紙Sへの画像形成を、中間転写体37を用いて、間接的に行う間接方式の画像形成装置となっている。
以上の説明から明らかなように、画像形成装置100は、転写紙Sへの画像形成を、中間転写体37を用いて、間接的に行う間接方式の画像形成装置となっている。
中間転写体37は、アルミニウム製の支持体37aと、支持体37a上に形成されたシリコーンゴム製の表面層37bからなっている。支持体37aの材質はアルミニウムに限られるものではなく、機械的強度があればよく、金属、合金等によって形成される。具体的には、支持体37aは、アルミニウムに限らず、ニッケル、ニッケル合金、熱硬化性樹脂、セラミック等によって形成してもよい。
表面層37bの材質は、シリコーンゴムに限らず、表面エネルギーが低く転写紙Sへの追従性が高い弾性材料であれば記録液の剥離性が高い材料である点で好ましい。表面層37bの弾性は、転写の際に必要な機能で、表面層37bが転写紙Sの繊維に沿って変形することで接触面積が向上し高い転写率が達成される。低い圧力で転写するには表面層37bの材料としてある程度柔らかい材料を選択しなければならない。具体的には、表面層37bは、シリコーンゴム製に限らず、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ニトリルブタジエンゴム、イソプレンゴム等によって形成してもよい。また、表面層37bの厚みは、0.1〜1mm程度が良く、0.2〜0.6mmが好適である。
給紙ユニット20は、転写紙Sを多数枚積載可能な給紙トレイ21と、給紙トレイ21に積載された転写紙Sのうち最上位の転写紙Sのみを搬送ユニット10に向けて給送する送り出しローラとしての給紙ローラ22とを有している。給紙ユニット20はまた、給紙トレイ21及び給紙ローラ22を支持した筐体23を有している。給紙ユニット20はまた、給紙ローラ22を、ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKにおける記録液の吐出タイミングに合わせるように回転駆動し転写紙Sを給送させる図示しない駆動手段としてのモータ等を有している。
クリーニング装置40は、記録液が転写紙Sに転写された後の中間転写体37から、中間転写体37上すなわち一次画像形成面上に残留している記録液を除去してクリーニングするために備えられている。そのため、クリーニング装置40は、A1方向において転写部31の下流側で、キャリッジ62の上流側において中間転写体37に対向し、中間転写体37をクリーニングするようになっている。
クリーニング装置40は、中間転写体37に当接し中間転写体37上の記録液をクリーニングするための絶縁性のクリーニング部材としての図示しないクリーニングブレードを有している。クリーニングブレードは、中間転写体37にその一部すなわち先端を当接することで、中間転写体37表面の記録液、具体的には転写後に残留している記録液を掻き取るような機能があればよく、耐磨耗性を有する。
キャリッジ62は、ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKと一体で、本体99に対して着脱可能となっている。ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKに劣化等が生じたときにこれらが新規のものに交換可能であるようにするため、またメンテナンスを容易にするためである。ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKもそれぞれ、劣化等が生じたときに新規のものに交換可能であるように、またメンテナンスを容易にするために、独立して本体99に対して着脱可能となっている。これによって、交換作業、メンテナンス作業が容易化されている。
インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKは、用いる記録液の色、組成が異なるものの、その余の点では互いに略同様の構成となっている。インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKはそれぞれ、ヘッド61Y、61M、61C、61BKをそれぞれ複数、主走査方向に並設されている。よって、インク吐出装置60Y、60M、60C、60BK、画像形成装置100はフルライン型となっている。
先打ち液吐出装置60Sはヘッド61Sを複数、主走査方向に併設されている。よって、先打ち液吐出装置60Sはフルライン型となっている。
先打ち液吐出装置60Sはヘッド61Sを複数、主走査方向に併設されている。よって、先打ち液吐出装置60Sはフルライン型となっている。
インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKは、複数のヘッド61Y、61M、61C、61BKに供給される当該色の記録液を収容したインクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKを有している。インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKはまた、記録液を各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに向けて圧送し給送するための供給ポンプとしての図示しないポンプを有している。インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKはまた、かかるポンプによって供給されてきた記録液を各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに分配して供給する図示しないディストリビュータタンクを有している。
先打ち液吐出装置60Sは、複数のヘッド60Sに供給される先打ち液を収容した先打ち液カートリッジ81Sを有している。先打ち液吐出装置60Sはまた、先打ち液をヘッド61Sに向けて圧送し給送するための供給ポンプとしての図示しないポンプを有している。先打ち液吐出装置60Sはまた、かかるポンプによって供給されてきた先打ち液をヘッド61Sに分配して供給する図示しないディストリビュータタンクを有している。
インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKはまた、かかるディストリビュータタンク内の記録液量の不足を検出するために同記録液量を検知する記録液量検知手段であるインク量検知手段としての図示しないインク量検知センサを有している。インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKはまた、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKとディストリビュータタンクとの間の記録液の給送路をポンプとともに形成している図示しないパイプを有している。インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKはまた、ディストリビュータタンクと各ヘッド61Y、61M、61C、61BKとの間の記録液の給送路を形成している図示しないパイプを有している。
先打ち液吐出装置60Sはまた、かかるディストリビュータタンク内の先打ち液量の不足を検出するために同先打ち液量を検知する先打ち液量検知手段である先打ち液量検知手段としての図示しない先打ち液量検知センサを有している。先打ち液吐出装置60Sはまた、先打ち液カートリッジ81Sとディストリビュータタンクとの間の先打ち液の給送路をポンプとともに形成している図示しないパイプを有している。先打ち液吐出装置60Sはまた、ディストリビュータタンクとヘッド61Sとの間の先打ち液の給送路を形成している図示しないパイプを有している。
インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKは、内部の記録液が消費されて残り少なくなったときあるいはなくなったとき等に新規のものに交換可能であるように、またメンテナンスを容易にするために、本体99に対して着脱可能となっている。インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKは、メインタンクとしての記録液カートリッジとして機能する。
先打ち液カートリッジ81Sは、内部の先打ち液が消費されて残り少なくなったときあるいはなくなったとき等に新規のものに交換可能であるように、またメンテナンスを容易にするために、本体99に対して着脱可能となっている。先打ち液カートリッジ81Sは、メインタンクとしての先打ち液カートリッジとして機能する。
ポンプは、制御部98によって作動を制御され、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BK内に収容された記録液を各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに供給する。具体的には、ポンプは、インク量検知センサによってディストリビュータタンク内の記録液量の不足が検出されたことを条件として、ヘッド61Y、61M、61C、61BKによる記録液の吐出が停止されているときに駆動される。この駆動により、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BK内の記録液が、記録液供給部であるインク供給部としてのディストリビュータたるディストリビュータタンクに供給される。この駆動はかかる不足が検出されなくなるまで継続される。
また、ポンプは、制御部98によって作動を制御され、先打ち液カートリッジ81S内に収容された先打ち液をヘッド61Sに供給する。具体的には、ポンプは、先打ち液量検知センサによってディストリビュータタンク内の先打ち液量の不足が検出されたことを条件として、ヘッド61Sによる先打ち液の吐出が停止されているときに駆動される。この駆動により、先打ち液カートリッジ81S内の先打ち液が、先打ち液供給部である先打ち液供給部としてのディストリビュータたるディストリビュータタンクに供給される。この駆動はかかる不足が検出されなくなるまで継続される。
この点、制御部98は記録液供給制御手段であるインク供給制御手段、及び先打ち液供給手段である先打ち液供給手段として機能する。その他、制御部98は、画像形成装置100において駆動される構成については、特に説明しない場合であっても、その駆動を制御するようになっている。
また、ポンプは、制御部98によって作動を制御され、先打ち液カートリッジ81S内に収容された先打ち液をヘッド61Sに供給する。具体的には、ポンプは、先打ち液量検知センサによってディストリビュータタンク内の先打ち液量の不足が検出されたことを条件として、ヘッド61Sによる先打ち液の吐出が停止されているときに駆動される。この駆動により、先打ち液カートリッジ81S内の先打ち液が、先打ち液供給部である先打ち液供給部としてのディストリビュータたるディストリビュータタンクに供給される。この駆動はかかる不足が検出されなくなるまで継続される。
この点、制御部98は記録液供給制御手段であるインク供給制御手段、及び先打ち液供給手段である先打ち液供給手段として機能する。その他、制御部98は、画像形成装置100において駆動される構成については、特に説明しない場合であっても、その駆動を制御するようになっている。
各ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、図示を省略するが、中間転写体37を向く記録液吐出側において、ノズル板と、ノズル板に形成された微小なノズルとを有している。
各ヘッド61Y、61M、61C、61BKはまた、図示を省略するが、ノズルから記録液を液滴化して吐出させ中間転写体37に着弾させるための、画像信号に基づいて駆動されるアクチュエータとして、ピエゾ方式の可動アクチュエータを有している。
この可動アクチュエータは、ピエゾ素子の変位で液室内の記録液に圧力を加えてノズルから記録液を吐出させる。ただし、可動アクチュエータは他の方式の可動アクチュエータであってもよい。
その他、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、ヒータ加熱で発生するバブルで液室内の記録液に圧力を加えてノズルから記録液を吐出させるサーマル方式等の加熱膜沸騰方式を用いても良い。
この可動アクチュエータは、ピエゾ素子の変位で液室内の記録液に圧力を加えてノズルから記録液を吐出させる。ただし、可動アクチュエータは他の方式の可動アクチュエータであってもよい。
その他、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、ヒータ加熱で発生するバブルで液室内の記録液に圧力を加えてノズルから記録液を吐出させるサーマル方式等の加熱膜沸騰方式を用いても良い。
図2に示すように、ヘッド61Sは、同図において下方を向く先打ち液吐出側に配設された導電性のノズル板61aと、ノズル板61aに形成されたノズル61bと、ディストリビュータタンクから先打ち液を供給され先打ち液を充填された先打ち液室61cと、先打ち液室61c内の先打ち液をノズル61bから吐出させる図示しない先打ち液吐出手段とを有している。
ノズル板61a、ノズル61b、先打ち液室61c、先打ち液吐出手段はこれらが1組となって、ヘッド61Sに多数備えられている。ノズル板61aは、ヘッド61Sに備えられているが、ヘッド61Sにおいては、すべてのノズル61b等に共通である。
ノズル板61a、ノズル61b、先打ち液室61c、先打ち液吐出手段はこれらが1組となって、ヘッド61Sに多数備えられている。ノズル板61aは、ヘッド61Sに備えられているが、ヘッド61Sにおいては、すべてのノズル61b等に共通である。
ノズル板61aは、詳細な図示を省略するが、導電性の基板と、この基板の、中間転写体37に対向する側の面に形成された撥水膜とを有している。撥水膜は、フッ素系撥水剤やシリコン系撥水剤などを塗布して形成しても良いし、フッ素系高分子やフッ素―金属化合物共析などをメッキして形成しても良く、撥水性がある膜なら特に限定されない。
ノズル板61aは、先打ち液室61c側の面を先打ち液室61c内の先打ち液との界面を形成する界面形成部として備えており、後述するようにカソードとして機能する。
ノズル板61aは、先打ち液室61c側の面を先打ち液室61c内の先打ち液との界面を形成する界面形成部として備えており、後述するようにカソードとして機能する。
ノズル板61aは、全体が導電性であっても良いし、先打ち液室61c側の面のみを導電処理された部材であっても良いし、先打ち液室61c側に配設された導電性部材と中間転写体37側に配設された絶縁性部材とによって構成しても良い。
ノズル板61aの導電性の部分は、後述するようにカソードとして備えられるため、金属溶出に対して耐性を有する材質によって構成する必要はなく、金属、カーボンなど導電性の高い材料によって構成されればよい。
ノズル板61aは、中間転写体37とのギャップが50〜200μmの間で設定される。かかるギャップが50μm未満であると、回転体である中間転写体37とノズル板61aとのギャップを維持することが困難になることがあり、またかかるギャップが200μmを超えると、後述する液注のブリッジが形成されにくくなることがあるためである。
ただし、ギャップの維持さえ可能なら50μm未満でも特に問題はなく、200μm以上であっても、安定した液柱のブリッジが形成されれば問題ない。
ただし、ギャップの維持さえ可能なら50μm未満でも特に問題はなく、200μm以上であっても、安定した液柱のブリッジが形成されれば問題ない。
先打ち液吐出手段は、ノズル61bから先打ち液を液滴化して吐出させ、中間転写体37に着弾させるためのアクチュエータとして圧電素子を有し、制御部98による制御によって圧電素子に印加される電圧パルスに応じてノズル61bから先打ち液を吐出するようになっている。
この点、制御部98は、吐出制御手段として機能する。
吐出制御手段として機能する制御部98は、かかる圧電素子を駆動するための電圧パルスを所定の信号波形でかかる圧電素子のそれぞれに個別に入力する。
吐出制御手段として機能する制御部98は、かかる圧電素子を駆動するための電圧パルスを所定の信号波形でかかる圧電素子のそれぞれに個別に入力する。
このようにして、吐出制御手段として機能する制御部98は、吐出手段を個別に制御することで、各ノズル61bからの先打ち液の吐出タイミングを個別に制御可能となっている。
具体的には、吐出制御手段として機能する制御部98は、ノズル61bによって形成するドット径を互いに異ならせることを可能とするために、各圧電素子に入力する信号波形を、信号波形の1周期における先打ち液の吐出量を異ならせるように変化させる方式を採ることが可能となっている。
たとえば吐出制御手段として機能する制御部98は、ヘッド61Sにおいて、複数のノズル61bのそれぞれによって形成されるドット径を変えるために、複数滴の先打ち液でドットを形成するべく、各圧電素子に入力する駆動波形を変更可能となっている。
具体的には、吐出制御手段として機能する制御部98は、ノズル61bによって形成するドット径を互いに異ならせることを可能とするために、各圧電素子に入力する信号波形を、信号波形の1周期における先打ち液の吐出量を異ならせるように変化させる方式を採ることが可能となっている。
たとえば吐出制御手段として機能する制御部98は、ヘッド61Sにおいて、複数のノズル61bのそれぞれによって形成されるドット径を変えるために、複数滴の先打ち液でドットを形成するべく、各圧電素子に入力する駆動波形を変更可能となっている。
先打ち液吐出手段のアクチュエータはピエゾ方式等の、形状変形素子方式である他の方式の可動アクチュエータであってもよいし、サーマル方式等の加熱ヒータ方式によってノズル61bから先打ち液を吐出させるものであっても良い。
通電手段33は、電源33aと、電源33aを支持体37aとノズル板61aとに接続した特に図示しない電気回路と、制御部98の機能の一部として実現され電源33aによる電圧の印加タイミング、印加時間を制御する電圧印加制御手段とを有している。電圧印加制御手段としての制御部98は、電源33aの電圧を変更する電圧変更手段としても機能する。
即ち、通電手段33は、電圧印加手段としても機能する。制御部98が電源33aの電圧、電圧をかける印加時間をかける事で、ブリッジした先打ち液の液柱中に流れる電流量を制御することが出来る。また、制御部98は吐出制御手段としても機能するため、圧電素子の信号波形を制御する事で、ヘッドから吐出する先打ち液の形状が変化し、ブリッジした液柱中に流れる電流量を制御することが出来る。これにより、先打ち液柱に生成されるプロトンの量が制御でき、即ち、先打ち液の濃度(粘度)を制御することが出来る。
即ち、通電手段33は、電圧印加手段としても機能する。制御部98が電源33aの電圧、電圧をかける印加時間をかける事で、ブリッジした先打ち液の液柱中に流れる電流量を制御することが出来る。また、制御部98は吐出制御手段としても機能するため、圧電素子の信号波形を制御する事で、ヘッドから吐出する先打ち液の形状が変化し、ブリッジした液柱中に流れる電流量を制御することが出来る。これにより、先打ち液柱に生成されるプロトンの量が制御でき、即ち、先打ち液の濃度(粘度)を制御することが出来る。
電源33aは、陽極を支持体37aに接続され、陰極をノズル板61aに接続されている。よって、通電手段33は、中間転写体37をアノードとして備え、ノズル板61aをカソードとして備えている。電源33aは、ヘッド61Sに設けられている。
このような構成の画像形成装置100においては、画像形成開始の旨の所定の信号の入力により、中間転写体37が各ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKに対向しながらA1方向に回転し、この過程で、先打ち液、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色の画像領域が中間転写体37の同じ位置に重なるよう、各ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKから、先打ち液、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の記録液が、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして順次重ね合わされる態様で吐出され、中間転写体37上に一時的に画像が担持される。
このとき、電圧印加制御手段としての制御部98により、通電手段33が駆動され、電源33aから支持体37aとノズル板61aとの間に電圧が印加されている。この状態で、先打ち液が、ヘッド61Sから中間転写体37上に付与されるが、そのときには、まず、ヘッド61Sから、図2(a)に示すように、ノズル61bにおいてメニスカスを形成している先打ち液が、図2(b)に示すように、中間転写体37に向けて移動し、ノズル61bと中間転写体37との間に、先打ち液からなる液柱のブリッジが一時的に形成される。次いで、図2(c)に示すように、先打ち液からなる液柱のブリッジが分断されることによって中間転写体37に担持され、中間転写体37上に先打ち液による画像が形成される。
そして、図2(b)に示した、先打ち液からなる液注のブリッジが形成された状態では、通電手段33により、先打ち液中のpH応答性ポリマーが粘度変化作用を受ける。具体的には、通電手段33の電圧印加により、カソードであるノズル板61aとアノードである中間転写体37とにはそれぞれ次の電極反応が生じ、先打ち液の液柱のブリッジに含まれる水が電気分解される。
カソード:4H2O+4e−→2H2+4OH−・・・反応式(1)
アノード:2H2O→4H++O2+4e−・・・反応式(2)
アノード:2H2O→4H++O2+4e−・・・反応式(2)
ここで、図3を用いて、カソード及びアノードの間に形成される液柱のブリッジについて説明する。
液柱のブリッジBの内部では、カチオン及びアニオンは、それぞれカソードC及びアノードAの近傍に移動する。
その結果、カソードC及びアノードAの表面に、それぞれ電気二重層EC及びEAが形成されるが、電気二重層EC及びEAの充電速度は、液柱のブリッジBの導電率、先打ち液に含まれるイオンの濃度でほぼ決定される。
このとき、電気二重層EAの電圧が数Vに達すると、水が電気分解してファラデー電流が流れる。
その結果、アノードAの表面では、水が酸化してプロトンが生成し、アニオン性分散剤により分散されている顔料が凝集する。
すなわち、かかるブリッジが形成された瞬間に、ブリッジに、顔料の凝集作用をもたらすイオンが効率よく生成することで、記録液の中間転写体37への着液と同時に顔料の凝集が行われる。
その結果、隣接する記録液ドット間における顔料の滲みが発生せず、非常に高精細な溶質画像が形成される。
液柱のブリッジBの内部では、カチオン及びアニオンは、それぞれカソードC及びアノードAの近傍に移動する。
その結果、カソードC及びアノードAの表面に、それぞれ電気二重層EC及びEAが形成されるが、電気二重層EC及びEAの充電速度は、液柱のブリッジBの導電率、先打ち液に含まれるイオンの濃度でほぼ決定される。
このとき、電気二重層EAの電圧が数Vに達すると、水が電気分解してファラデー電流が流れる。
その結果、アノードAの表面では、水が酸化してプロトンが生成し、アニオン性分散剤により分散されている顔料が凝集する。
すなわち、かかるブリッジが形成された瞬間に、ブリッジに、顔料の凝集作用をもたらすイオンが効率よく生成することで、記録液の中間転写体37への着液と同時に顔料の凝集が行われる。
その結果、隣接する記録液ドット間における顔料の滲みが発生せず、非常に高精細な溶質画像が形成される。
このように、通電手段33は、液柱のブリッジBを形成している先打ち液を電気分解するための、中間転写体37と、ヘッド61S、具体的にはノズル板61aとの間の電圧印加を行なうための構成となっている。
この電圧印加は、この電圧印加によって先打ち液に印加される電圧に起因する先打ち液の濃度(粘度)を制御するために、電圧印加制御手段、電圧変更手段、電流量制御手段として機能する制御部98により制御される。
この電圧印加は、この電圧印加によって先打ち液に印加される電圧に起因する先打ち液の濃度(粘度)を制御するために、電圧印加制御手段、電圧変更手段、電流量制御手段として機能する制御部98により制御される。
液柱のブリッジBが形成されてから分断されるまでの時間は、通常、数マイクロ秒〜数十マイクロ秒であり、先打ち液の導電率は、通常、数十mS/m〜数百mS/mである。
このため、中間転写体37に先打ち液による画像を形成するためには、通電手段33による印加電圧は、水の理論分解電圧である1.23Vや一般的な水の電気分解の条件である数V〜十数Vでは不十分であり、数十V〜数百Vであることが好ましいが、数十V〜数百Vでは水の電気分解の反応抵抗はほぼ無視できるほど小さく、記録液の溶液抵抗が支配的となる。液柱のブリッジBが形成されてからノズル61c近傍で液柱が分断してブリッジ状態が終わるのは数μs〜数十μsで、この時間とファラデー電流の積が前記通電電荷量であり、この値が大きいほど水素イオン発生量及び水酸化物イオン発生量が増えるので、先打ち液の粘度変化も大きくなる場合がある。
このため、中間転写体37に先打ち液による画像を形成するためには、通電手段33による印加電圧は、水の理論分解電圧である1.23Vや一般的な水の電気分解の条件である数V〜十数Vでは不十分であり、数十V〜数百Vであることが好ましいが、数十V〜数百Vでは水の電気分解の反応抵抗はほぼ無視できるほど小さく、記録液の溶液抵抗が支配的となる。液柱のブリッジBが形成されてからノズル61c近傍で液柱が分断してブリッジ状態が終わるのは数μs〜数十μsで、この時間とファラデー電流の積が前記通電電荷量であり、この値が大きいほど水素イオン発生量及び水酸化物イオン発生量が増えるので、先打ち液の粘度変化も大きくなる場合がある。
中間転写体37上での先打ち液の粘度変化である増粘を、図4のハッチングで示している増粘部Gで示す。pHは中間転写体37の電極界面で最も酸性またはアルカリ性に偏っているので、増粘部Gは、先打ち液の、中間転写体37表面に当接している部分及びその近傍に多く存在することになる。この増粘部Gの存在により、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKから吐出された記録液は中間転写体37に固定されて、中間転写体37の低表面エネルギーによって記録液ドットの位置がずれるといったビーディングの問題は抑制される。
通電手段33は、ブリッジBが形成された状態で中間転写体37と導電性オリフィス61a(または図示していないがインクカートリッジに内蔵した電極)との間に電圧を印加して先打ち液に含まれる水を電気分解することで、先打ち液を増粘させるためのpH処理を行うようになっている。このような通電手段33とこれを駆動する電圧印加制御手段としての制御部98とは、かかるpH処理を行うpH制御手段として機能する。
通電手段33は、ブリッジBが形成された状態で中間転写体37と導電性オリフィス61a(または図示していないがインクカートリッジに内蔵した電極)との間に電圧を印加して先打ち液に含まれる水を電気分解することで、先打ち液を増粘させるためのpH処理を行うようになっている。このような通電手段33とこれを駆動する電圧印加制御手段としての制御部98とは、かかるpH処理を行うpH制御手段として機能する。
何れにしても、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、画像信号に応じて駆動され、中間転写体37を介して転写紙Sに記録液を付与して画像を形成する。ノズルは各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに多数備えられている。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKから吐出する記録液について説明する。ヘッド61Y、61M、61C、61BKから吐出する記録液は、その何れも、溶媒が水である水性記録液である。
イエロー、マゼンタ、シアン、黒に対応した記録液の着色剤すなわち色剤としては、アニオン性染料、カチオン性染料、又、アニオン性分散剤、又はカチオン性分散剤で分散された顔料、その他、着色エマルションが挙げられる。
アニオン性染料の具体例としては、たとえば、カラーインデックスにおいて酸性染料、食用染料、直接性染料、反応性染料に分類される染料が挙げられる。
より具体的には、酸性染料及び食用染料として、C.I.アシッドイエロー 17、23、42、44、79、142 C.I.アシッドレッド 1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289 C.I.アシッドブルー 9、29、45、92、249 C.I.アシッドブラック 1、2、7、24、26、94 C.I.フードイエロー 3、4 C.I.フードレッド 7、9、14 C.I.フードブラック 1、2等が挙げられる。
より具体的には、酸性染料及び食用染料として、C.I.アシッドイエロー 17、23、42、44、79、142 C.I.アシッドレッド 1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289 C.I.アシッドブルー 9、29、45、92、249 C.I.アシッドブラック 1、2、7、24、26、94 C.I.フードイエロー 3、4 C.I.フードレッド 7、9、14 C.I.フードブラック 1、2等が挙げられる。
また、直接性染料として、C.I.ダイレクトイエロー 1、12、24、26、33、44、50、86、120、132、142、144 C.I.ダイレクトレッド 1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227 C.I.ダイレクトオレンジ 26、29、62、102 C.I.ダイレクトブルー 1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202 C.I.ダイレクトブラック 19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171等が挙げられ。
反応性染料として、C.I.リアクティブ.ブラック3、4、7、11、12、17、C.I.リアクティブ.イエロー1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67、C.I.リアクティブ.レッド1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97、C.I.リアクティブ.ブルー1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95等が挙げられる。この反応性染料は、溶解性の高さ、色調の良好さ、及び画像形成装置100における方法すなわち上述した転相を用いて記録した場合の耐水性の良さから、用いることが好ましい。
アニオン性染料としては、特に分子中に3個以上のカルボキシル基、スルホン酸基を含むものが、処理液中の水溶性高分子との反応性が高く、水溶性高分子との反応による増粘、凝集によって転写紙Sに転写されたときの滲みが防止ないし抑制されるため好ましい。また、分子中に3個以上のカルボキシル基、スルホン酸基を含むと、記録液の保存安定性、耐目詰まり特性が確保される点でも好ましい。
カチオン性染料としては塩基性染料、カチオン染料が挙げられる。
より具体的には、塩基性染料として、C.I.ベーシックブルー9、12、26、C.I.ベーシックレッド2、5、9、C.I.ベーシックブラック2等が挙げられる。また、カチオン染料として、G.Yellow GL 200、Red BL 200 R−46、Blue GRL−NB41等が挙げられる。
より具体的には、塩基性染料として、C.I.ベーシックブルー9、12、26、C.I.ベーシックレッド2、5、9、C.I.ベーシックブラック2等が挙げられる。また、カチオン染料として、G.Yellow GL 200、Red BL 200 R−46、Blue GRL−NB41等が挙げられる。
記録液の着色剤として用いられる顔料としては、無機顔料、有機顔料が挙げられる。
無機顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の白色顔料や酸化鉄等の黒色顔料等が挙げられる。
有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(たとえば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(たとえば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等が挙げられる。
無機顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の白色顔料や酸化鉄等の黒色顔料等が挙げられる。
有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(たとえば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(たとえば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等が挙げられる。
また、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラック等の着色剤を顔料として用いても良い。
より具体的には、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(ベンガラ)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等が挙げられる。
より具体的には、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(ベンガラ)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等が挙げられる。
着色剤として顔料を含む記録液を用いる場合には、たとえば、酸化反応によりカルボキシル基が導入されたカーボンブラック、カルボキシル基やスルホン酸基を含むジアゾニウム塩から生成されるラジカルとカーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン等の顔料を反応させてなる自己分散性の顔料、カルボキシル基やスルホン酸基を含むラジカル開始剤とカーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン等の顔料を反応させてなる自己分散性の顔料、顔料の官能基とカルボン酸の無水物を反応させてなる自己分散性顔料等、イオン性の基、特にカルボキシル基が共有結合で結合している顔料が好ましく用いられる。
これらの顔料は水を主体とする液媒体中で、極めて安定な分散状態が保たれ、記録液の保存性、耐目詰まり性に優れる。また、これらの顔料は、処理液中の水溶性高分子との反応性が高く、水溶性高分子との反応による増粘、凝集によって混色の発生防止効果が大きい。
着色剤として顔料を用いる場合、顔料は、アニオン性の高分子分散剤、又はカチオン性の高分子分散剤で分散される。
アニオン性基を有する高分子分散剤の例として、ポリアクリル酸及びその塩、ポリメタクリル酸及びその塩、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体及びその塩、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体及びその塩、スチレン−アクリル酸共重合体及びその塩、スチレン−メタクリル酸共重合体及びその塩、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体及びその塩、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体及びその塩、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体及びその塩、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体及びその塩、スチレン−マレイン酸共重合体及びその塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体及びその塩、酢酸ビニル−エチレン共重合体及びその塩、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体及びその塩、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体及びその塩、βナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げられる。
アニオン性基を有する高分子分散剤の例として、ポリアクリル酸及びその塩、ポリメタクリル酸及びその塩、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体及びその塩、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体及びその塩、スチレン−アクリル酸共重合体及びその塩、スチレン−メタクリル酸共重合体及びその塩、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体及びその塩、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体及びその塩、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体及びその塩、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体−アクリル酸アルキルエステル共重合体及びその塩、スチレン−マレイン酸共重合体及びその塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体及びその塩、酢酸ビニル−エチレン共重合体及びその塩、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体及びその塩、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体及びその塩、βナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げられる。
これらのアニオン性基を有する高分子化合物は、酸の形で用いても良いが、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩を用いてもよい。これらのアニオン性高分子は処理液中の水溶性高分子と反応して、混色の発生防止効果が大きい点で、特に好ましい。また、これらのアニオン性高分子は着色剤の接着機能を有するため、転写工程における中間転写体37から転写紙Sへの転写率を向上させるという利点が得られる。
カチオン性基を有する高分子分散剤の例としては、脂肪族アミン塩、等が挙げられる。
カチオン性基を有する高分子分散剤の例としては、脂肪族アミン塩、等が挙げられる。
アニオン性の界面活性剤も顔料分散剤として好ましく用いられる。
具体的には、オレイン酸及びその塩、ラウリン酸及びその塩、ベヘン酸及びその塩、ステアリン酸及びその塩、又その様な脂肪酸及びその塩、ドデシルスルホン酸及びその塩、デシルスルホン酸及びその塩、又その様なアルキルスルホン酸及びその塩、ラウリル硫酸塩、オレイル硫酸塩等のアルキル硫酸エステル類、ドデシルベンゼンスルホン酸及びその塩、ラウリルベンゼンスルホン酸及びその塩、又その様なアルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、ジオクチルスルホ琥珀酸及びその塩、ジヘキシルスルホ琥珀酸及びその塩、又その様なジアルキルスルホ琥珀酸及びその塩、ナフチルスルホン酸及びその塩、ナフチルカルボン酸及びその塩、又その様な芳香族アニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩、フッ素化アルキルカルボン酸及びその塩、フッ素化アルキルスルホン酸及びその塩等のフッ素系アニオン性界面活性剤等が顔料を分散する分散剤として挙げられる。
具体的には、オレイン酸及びその塩、ラウリン酸及びその塩、ベヘン酸及びその塩、ステアリン酸及びその塩、又その様な脂肪酸及びその塩、ドデシルスルホン酸及びその塩、デシルスルホン酸及びその塩、又その様なアルキルスルホン酸及びその塩、ラウリル硫酸塩、オレイル硫酸塩等のアルキル硫酸エステル類、ドデシルベンゼンスルホン酸及びその塩、ラウリルベンゼンスルホン酸及びその塩、又その様なアルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、ジオクチルスルホ琥珀酸及びその塩、ジヘキシルスルホ琥珀酸及びその塩、又その様なジアルキルスルホ琥珀酸及びその塩、ナフチルスルホン酸及びその塩、ナフチルカルボン酸及びその塩、又その様な芳香族アニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸塩、フッ素化アルキルカルボン酸及びその塩、フッ素化アルキルスルホン酸及びその塩等のフッ素系アニオン性界面活性剤等が顔料を分散する分散剤として挙げられる。
これらの界面活性剤を顔料の分散剤として用いる場合、アルキルカルボン酸塩、アルキルベンゼンカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩等のカルボキシル基を含む界面活性剤を用いることが、処理液中の水溶性高分子との反応性が高く、混色の発生防止効果が大きい点で、特に好ましい。
顔料を分散させた記録液を用いる場合に、顔料の粒径に特に制限は無いが、最大個数換算で最大頻度が20〜150nmの粒径の顔料インクを用いる事が好ましい。粒径が150nmを超えると、記録液としての顔料分散安定性が低下するばかりでなく、記録液の吐出安定性も低下し、画像濃度等の画像品質も低くなり好ましくない。一方、粒径が20nm未満では、記録液の保存安定性、ヘッドからの噴射特性は安定し、処理液を用いる場合には、高い画像品質も得られる。しかし、そのように細かな粒径にまで分散せしめるのは、分散操作や、分級操作が複雑となり、記録液を低廉化することが困難となるため好ましくない。
記録液に用いる着色剤として好ましいものの他の例は、着色樹脂微粒子が懸濁された、所謂、着色エマルジョンを用いた記録液である。
着色樹脂微粒子は、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等を油性染料、分散染料又は顔料等により着色したものである。微粒子の殻に当たる部分をポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等の親水性を有する樹脂で形成ことにより、たとえばアニオン性の着色微粒子が水を主体とする液媒体に懸濁された記録液が得られる。微粒子の殻に当たる部分を、反応性の界面活性剤等イオン性を有する界面活性剤で懸濁しても同様の記録液が得られる。
着色樹脂微粒子は、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等を油性染料、分散染料又は顔料等により着色したものである。微粒子の殻に当たる部分をポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等の親水性を有する樹脂で形成ことにより、たとえばアニオン性の着色微粒子が水を主体とする液媒体に懸濁された記録液が得られる。微粒子の殻に当たる部分を、反応性の界面活性剤等イオン性を有する界面活性剤で懸濁しても同様の記録液が得られる。
着色エマルジョンを用いた記録液を用いる場合にも、前述のアニオン性界面活性剤で乳化し重合したもの、外殻がポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等の親水性を有する樹脂で形成したエマルジョンを用いることが、処理液中の水溶性高分子との反応性が高く、混色の発生防止効果が大きい点で、特に好ましい。また、これらの着色樹脂微粒子は最低造膜温度にもよるが、転写工程における中間転写体37から転写紙Sへの転写効率が向上する利点がある。転写工程で最低造膜温度以上に加熱すれば、高い転写率と良好な光沢性、耐光性、耐水性、耐擦過性を持つ印刷物が得られる。
以上、着色剤として、染料、顔料、着色エマルションを用いた記録液について説明した。これらの着色剤はイオン性着色剤であるが、たとえば着色エマルションはノニオン性であっても良い。
記録液は水を主な液溶媒として使用するが、記録液を所望の物性にするため、あるいは記録液の乾燥によるヘッド61Y、61M、61C、61BKのノズルの詰まりを防止するため、湿潤剤として水溶性有機溶媒を使用することが好ましい。
水溶性有機溶媒の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
また、その他の保湿成分として、ソルビトール等の糖アルコール、ヒアルロン酸等の多糖類、ポリエチレングリコール等の高分子、また、尿素、乳酸、クエン酸塩、アミノ酸系といった天然保湿成分も用いることが可能である。
また、その他の保湿成分として、ソルビトール等の糖アルコール、ヒアルロン酸等の多糖類、ポリエチレングリコール等の高分子、また、尿素、乳酸、クエン酸塩、アミノ酸系といった天然保湿成分も用いることが可能である。
これらの溶媒は、水と共に単独若しくは複数混合して用いられる。これらの水溶性有機溶媒の含有量について特に制限はないが、好ましくは記録液全体の1〜60重量%、更に好ましくは5〜30重量%の範囲で用いる。
記録液は、その他、pH調整剤、粘度調整剤、防腐剤、酸化防止剤等の添加剤を含んでいても良い。
pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類、硼酸、硝酸、硫酸、酢酸等が挙げられる。
pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類、硼酸、硝酸、硫酸、酢酸等が挙げられる。
記録液の物性の好適な範囲は、25度付近でpHが6〜12、表面張力が10〜60mN/m、粘度が1〜20mPa・sである。
このような構成の画像形成装置100においては、画像形成開始の旨の所定の信号の入力により、中間転写体37が各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向しながらA1方向に回転を開始する。
次に先打ち液の組成について説明する。先打ち液は、溶媒と、pHによって粘度変化せしめるpH応答性ポリマーとを少なくとも含んでいる。溶媒は安全性の観点及び電気分解を生じせしめるための導電性の観点から水を含んだ水性溶媒であり、先打ち液は水性組成物となっている。
先打ち液に溶解しているpH応答性ポリマーはpHによって粘度が変化すればどのようなポリマーでもいいが、増粘特性の観点からABA型トリブロックコポリマーが望ましい。
ABA型トリブロックコポリマーのAブロックとしては下記一般式(1)で表されるモノマー及び下記一般式(2)で表されるモノマーのいずれかを構成単位に有する。
ABA型トリブロックコポリマーのAブロックとしては下記一般式(1)で表されるモノマー及び下記一般式(2)で表されるモノマーのいずれかを構成単位に有する。
ただし、前記一般式(1)中、R1は、水素原子及びメチル基のいずれかを表し、R2は、炭素数6〜18アルキレン基を表し、Mは、水素原子及び一価の金属原子のいずれかを表し、X1は、−NH−及び酸素原子のいずれかを表す。前記一般式(2)中、R11は、水素原子及びメチル基のいずれかを表し、R12は、炭素数6〜18アルキレン基を表し、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基及びエチル基のいずれかを表し、Xは、−NH−及び酸素原子のいずれかを表す。
前記Mにおける一価の金属原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
前記R2における炭素数6〜18のアルキレン基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数9〜11のアルキレン基が好ましく、炭素数10のアルキレン基がより好ましい。また、前記炭素数6〜18のアルキレン基としては、直鎖状であることが好ましい。
前記R2における炭素数6〜18のアルキレン基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数9〜11のアルキレン基が好ましく、炭素数10のアルキレン基がより好ましい。また、前記炭素数6〜18のアルキレン基としては、直鎖状であることが好ましい。
前記R12における炭素数6〜18のアルキレン基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数9〜13のアルキレン基が好ましく、炭素数11のアルキレン基がより好ましい。また、前記炭素数6〜18のアルキレン基としては、直鎖状であることが好ましい。
前記一般式(1)におけるR1、X1、R2、及びMの組合せとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、pHによる粘度変化(増粘作用)がより優れる点で、R1が水素原子であり、X1が酸素原子であり、R2が炭素数9〜11のアルキレン基であり、Mがナトリウムである組合せ、R1が水素原子であり、X1が−NH−であり、R2が炭素数9〜11のアルキレン基であり、Mが水素原子又はナトリウムである組合せ、R1がメチル基であり、X1が酸素原子であり、R2が炭素数9〜11のアルキレン基であり、Mがナトリウムである組合せ、R1がメチル基であり、X1が−NH−であり、R2が炭素数9〜11のアルキレン基であり、Mが水素原子又はナトリウムである組合せが好ましい。
前記一般式(1)で表されるモノマーとしては、例えば、11−アクリルアミドウンデカン酸、8−アクリルアミドオクタン酸、12−アクリルアミドドデカン酸などが挙げられる。
前記一般式(1)で表されるモノマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記一般式(1)で表されるモノマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ABA型トリブロックコポリマーにおいて、前記Aブロックが前記一般式(1)で表される場合は、前記ABA型トリブロックコポリマーを含有する水性インク組成物を酸性にすることにより、増粘作用が発現する。具体的には図3に示すように、pHがアルカリ性での一般式(1)側鎖末端のカルボン酸が脱プロトン化した状態(カルボキシルイオン)のAブロックであるP(A1)では、そのカルボキシルイオンによってABA型トリブロックコポリマーは水性溶媒中で溶解しているが、pHが酸性での側鎖末端のカルボン酸がプロトン化した状態のAブロックであるP(A2)では、Aブロックの疎水性が高まり、水性溶媒中ではAブロック同士での分子間疎水会合が起きるために、pH変化に応じた増粘作用が発現する。
前記ABA型トリブロックコポリマーにおいて、前記Aブロックが前記一般式(2)で表される場合は、前記ABA型トリブロックコポリマーを含有する水性インク組成物をアルカリ性にすることにより、増粘作用が発現する。具体的には図3に示すように、pHが酸性での一般式(2)側鎖末端のアミンがプロトン化した状態(アンモニウムイオン)のAブロックであるP(A1)では、そのアンモニウムイオンによってABA型トリブロックコポリマーは水性溶媒中で溶解しているが、pHがアルカリ性での側鎖末端のアミンが脱プロトン化した状態のAブロックであるP(A2)では、Aブロックの疎水性が高まり、水性溶媒中ではAブロック同士での分子間疎水会合が起きるために、pH変化に応じた増粘作用が発現する。
前記Aブロックは、pHによる粘度変化効果を阻害しない範囲において、前記一般式(1)及び前記一般式(2)で表されるモノマー以外のその他のモノマーを構成単位に有していてもよい。前記その他のモノマーとしては、ラジカル重合可能なモノマーであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記Aブロックの構成単位における前記その他のモノマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5モル%以下が好ましく、1モル%以下が好ましい。
前記ABA型トリブロックコポリマーが、酸性条件により増粘作用を発現するABA型トリブロックコポリマーである場合には、前記Aブロックとしては、前記一般式(1)で表されるモノマーを構成単位として95モル%以上含有することが好ましく、99モル%以上含有することがより好ましく、100モル%含有することが特に好ましい。
前記ABA型トリブロックコポリマーが、アルカリ条件により増粘作用を発現するABA型トリブロックコポリマーである場合には、前記Aブロックとしては、前記一般式(2)で表されるモノマーを構成単位として95モル%以上含有することが好ましく、99モル%以上含有することがより好ましく、100モル%含有することが特に好ましい。なお、前記構成単位には、重合の際の開始剤残基、連鎖移動剤残基は含まれない。
ABA型トリブロックコポリマーのBブロックとしてはラジカル重合性不飽和結合を有する親水性モノマーを構成単位に有する。
前記親水性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ここで、前記親水性モノマーの親水性とは、例えば、25℃の水1Lにモノマーが100g以上溶解することをいう。溶解したかどうかは、水が透明かどうかで判断でき、目視により確認することができる。
前記親水性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ここで、前記親水性モノマーの親水性とは、例えば、25℃の水1Lにモノマーが100g以上溶解することをいう。溶解したかどうかは、水が透明かどうかで判断でき、目視により確認することができる。
前記親水性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式(3)で表されるモノマーが好ましい。
ただし、前記一般式(3)中、R21は、水素原子及びメチル基のいずれかを表し、R22及びR23は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基及びエチル基のいずれかを表す。
前記親水性モノマーとしては、例えば、アクリルアミド(AA)、メタクリルアミド(MA)、N−メチルアクリルアミド(MAA)、N−メチルメタクリルアミド(MMA)、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)、N,N−ジメチルメタクリルアミド(DMMA)、N,N−ジエチルアクリルアミド(DEAA)、N,N−ジエチルメタクリルアミド(DEMA)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム(AMPS)、p−スチレンスルホン酸ナトリウム(PSSNa)、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)、N−ビニルピロリドン(NVP)、ビニルアルコール(VA)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記Bブロックは、pHによる粘度変化効果を阻害しない範囲において、前記親水性モノマー以外のその他のモノマーを構成単位に有していてもよい。前記その他のモノマーとしては、ラジカル重合可能なモノマーであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記Bブロックの構成単位における前記その他のモノマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5モル%以下が好ましく、1モル%以下が好ましい。
前記Bブロックは、親水性モノマーを構成単位として90モル%以上含有することが好ましく、95モル%以上含有することがより好ましく、99モル%以上含有することが更に好ましく、100モル%含有することが特に好ましい。なお、前記構成単位には、重合の際の開始剤残基、連鎖移動剤残基は含まれない。
先打ち液におけるABA型トリブロックコポリマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜5質量%が好ましい。1質量%よりも少ないと、pHに応じた増粘効果が小さく、よって中間転写体上での滲み防止ができない場合がある。5質量%よりも多いと、増粘作用を発現する前の先打ち液の粘度が高くなりインクジェットのノズルから吐出ができなくなることがある。
記録液中の水を電気分解させるには、記録液のイオン伝導性を上げるための電解質成分を添加する必要がある。記録液に添加する電解質成分として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化ルビジウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、などの無機アルカリ金属塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸水素カリウムなどの有機アルカリ金属塩、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、硝酸テトラメチルアンモニウム、塩化コリンなどの有機アンモニウム塩などが挙げられる。
2価以上の多価金属塩はイオン性の着色剤やABA型トリブロックコポリマーの溶解または分散性を損ねるので、1価の金属塩であることが好ましい。特に電解質成分として第四級アンモニウム塩を添加するのが好ましい。第四級アンモニウムイオンは中心元素に結合したアルキル基によって電荷分散しており、着色剤などのイオン成分との静電相互作用が小さく、また、第四級アンモニウムイオンは水とのクラスターを形成しにくく、着色剤などのイオン成分の溶解または分散に必要な水和水を奪うことも少ないので、着色剤の溶解性や分散性への影響は小さい。単位分子量あたりの導電率(モルイオン伝導率)は分子量の小さい化合物が高く、四級アンモニウム塩のなかで特にテトラメチルアンモニウム塩が好ましい。また、カウンターイオンとして塩化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン等があるが、塩化物イオンはアノードで電極反応を起こして塩素を発生するおそれがある。そのため、不活性な硝酸イオンや硫酸イオンが好ましい。
記録液中に含まれるその他の成分としてpH調整剤が挙げられ、酸性pH調整剤としては、ホウ酸、炭酸、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸などの有機酸、塩化アンモニウム等を用いることが可能である。アルカリ性pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、四級アンモニウム水酸化物、四級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類を用いることが可能である。
先打ち液は記録液の色材と反応して凝集する反応剤(カチオン性化合物、多価金属塩、酸性化合物)を含んでいても良い。
カチオン性化合物は、分子中にカチオン性基を有するのであれば特に限定されるものではない。カチオン性化合物は、カチオン性界面活性剤やカチオン性高分子が挙げられる。カチオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩などが挙げられる。
カチオン性高分子の具体例としては、ポリアリルアミンおよびその塩、ポリビニルアミンおよびその塩、ポリエチレンイミンおよびその塩、ポリアクリルアミドおよびその塩、カチオンエポキシ、カチオンエマルジョンなどが挙げられる。
カチオン性化合物は、分子中にカチオン性基を有するのであれば特に限定されるものではない。カチオン性化合物は、カチオン性界面活性剤やカチオン性高分子が挙げられる。カチオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩などが挙げられる。
カチオン性高分子の具体例としては、ポリアリルアミンおよびその塩、ポリビニルアミンおよびその塩、ポリエチレンイミンおよびその塩、ポリアクリルアミドおよびその塩、カチオンエポキシ、カチオンエマルジョンなどが挙げられる。
また、多価金属塩としてその陽イオンは、例えば、Ca2+、Mg2+、Zn2+などの二価の金属イオンや、Fe3+、Al3+などの三価の金属イオンが挙げられ、陰イオンとしてCl−、NO3−、SO4−、I−、Br−、ClO3−、RCOO−(R:アルキル基)等が挙げられる。これらの多価金属塩は、金属塩水溶液として用いるほうが望ましい。
酸性化合物は、記録液のpHを変化させ記録液に含まれるアニオン性着色料やアニオン性樹脂の電離を抑制し凝集作用を引き起こすものであり、有機酸では、有機カルボン酸、有機スルホン酸などが挙げられる。無機酸では、塩酸、硫酸などが挙げられる。
有機酸カルボン酸は具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸等の化合物が挙げられる。
有機酸カルボン酸は具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸等の化合物が挙げられる。
先打ち液は、その他、上述の記録液と同様の水溶性有機溶媒、粘度調整剤、防腐剤、酸化防止剤等の添加剤を含んでいても良い。
吐出時の先打ち液の粘度は、1〜20mPa・s、好ましく2〜8mPa・sである。先打ち液は、後述する着弾時のpH変化による増粘により、吐出時の少なくとも10倍、好ましくは100倍、より好ましくは1000倍以上の粘度増加を生じ、ゲル状態になる。図4にブリッジした液注と、pH変化による増粘の概略図を示してある。その他、先打ち液の物性の好適な範囲は、表面張力が10〜60mN/m、好ましくは20〜50mN/m、導電率が0.1〜5S/m、好ましくは1〜3S/mである。
次に転写工程について説明する。
中間転写体37上に担持された画像の先端が転写部31に到達するタイミングに合わせて、給紙ユニット20から給送された一枚の転写紙Sがレジストローラ34によって転写部31に供給される。この転写紙Sの先端が転写部31に進入するタイミングで、中間転写体37から離間していた転写ローラ38が中間転写体37に向けて移動し、中間転写体37との間にかかる転写紙Sを挟んだ状態とする。この状態で、転写ローラ38は、中間転写体37に連れ回りしながら、転写部31を通過する転写紙Sに圧力をかけて中間転写体37に密着させ、中間転写体37上に担持されている画像を転写紙Sの表面に転写させる。
中間転写体37上に担持された画像の先端が転写部31に到達するタイミングに合わせて、給紙ユニット20から給送された一枚の転写紙Sがレジストローラ34によって転写部31に供給される。この転写紙Sの先端が転写部31に進入するタイミングで、中間転写体37から離間していた転写ローラ38が中間転写体37に向けて移動し、中間転写体37との間にかかる転写紙Sを挟んだ状態とする。この状態で、転写ローラ38は、中間転写体37に連れ回りしながら、転写部31を通過する転写紙Sに圧力をかけて中間転写体37に密着させ、中間転写体37上に担持されている画像を転写紙Sの表面に転写させる。
この転写工程により、転写紙Sに画像が形成される。この転写工程は、画像を有する上述の反応層が、低極性溶媒がベースの処理液層から剥離し処理液層から分離して転写紙Sに付着することによって行われる。よって、転写ローラ38は、転相反応によって粘度が高く変化した記録液を中間転写体37から転写紙Sに転写するようになっている。
したがって、転写工程で像流れが生じることはなく、転写紙Sとして普通紙等を用いる場合であっても、フェザリングやブリーディング、カール、コックリングが防止ないし抑制される。また、転写工程が行われる状態で、処理液層は反応層によってマスクされた状態であり、転写紙Sに向けて処理液層が露出していないため、転写工程において処理液が転写紙Sに付着することがない。よって、処理液が転写紙Sに付着することによるべたつきが防止される。なお処理液が転写紙Sに付着したとしても、処理液は低極性溶媒がベースとなっているため、カール、コックリングは防止ないし抑制される。
さらに、転相反応によって粘度が高くなった反応層が、低極性溶媒がベースの処理液層から剥離するため、中間転写体37から転写紙Sへの記録液の転写率が高い。よって、クリーニング装置40による中間転写体37のクリーニングは、常時行うことが必須でない場合がある。この場合にはクリーニング部材を、適時、中間転写体37に接離させるように構成すれば、クリーニング部材、中間転写体37の耐久性が向上する。また、この構成によれば、クリーニングによる処理液の除去量が減じられ、これに伴って付与装置73による中間転写体37への処理液の供給量が少なくてよくなるため、処理液の消費量が節減される。
なお、中間転写体37から転写紙Sへの記録液の転写率が、クリーニング装置40による中間転写体37のクリーニングを要しないほど高い場合には、クリーニング装置40を省略してもよい。
これらの利点は、上述のように、転相反応後にも処理液層が残る程度に、塗布量調整装置76によって中間転写体37表面に形成する処理液の層厚すなわち処理液層の厚みを制御していることによって得られるが、かかる厚みは、これに限られるものではない。
転写によって画像が形成された転写紙Sは、中間転写体37及び転写ローラ38の回転によって送られて排紙台25に案内され排紙台25上に積載される。
その他、画像形成装置100によれば、次のような利点も得られる。すなわち、高速の画像形成を行うには、記録液を速乾性とすることを要するため、記録液は転写紙Sへの吸収性が一般に高いが、この場合には記録液が転写紙Sの奥深くまで浸透する。よって、記録液を速乾性とすると、いわゆる裏移りを生じ、両面画像形成に不向きとなる。しかし、かかる転相反応による増粘等により記録液の転写紙Sへの吸収性が低減されるため、かかる裏移りが防止ないし抑制されることから、本発明に係る画像形成方法は、両面画像形成にも適している。
次に本発明のメカニズムを説明する。
先打ちヘッド61Sから中間転写体47へ先打ち液を吐出し、先打ちヘッド61Sと中間転写体37とを液柱でブリッジしている間に水の電気分解でプロトンを発生させ、先打ち液中のpH応答性ポリマーがプロトンと反応し、先打ち液の粘度が上昇する。
この粘度が上昇した先打ち液の上に記録液を吐出すると、先打ち液が記録液の受容層となり、図5に示すように記録液が先打ち液上に保持される。また、先打ち液中の反応材と記録液中の色材が反応・凝集することで、記録液中の色材が先打ち液中に拡散せず、にじみを防ぐことが出来る。
先打ちヘッド61Sから中間転写体47へ先打ち液を吐出し、先打ちヘッド61Sと中間転写体37とを液柱でブリッジしている間に水の電気分解でプロトンを発生させ、先打ち液中のpH応答性ポリマーがプロトンと反応し、先打ち液の粘度が上昇する。
この粘度が上昇した先打ち液の上に記録液を吐出すると、先打ち液が記録液の受容層となり、図5に示すように記録液が先打ち液上に保持される。また、先打ち液中の反応材と記録液中の色材が反応・凝集することで、記録液中の色材が先打ち液中に拡散せず、にじみを防ぐことが出来る。
このような構成にする事で記録液中にポリマーを入れなくてすむため、記録液の吐出安定性を高めることが出来る。また、中間転写体37から転写紙Sへ転写する際に、増粘した先打ち液が離型層となり転写率を上げることができる。
以上の条件を考慮した画像形成装置を用いて、次の実験により、画像形成がどのように行われるかを、
(1)ブリーディング
(2)フェザリング
(3)ドット再現性
(4)吐出安定性
(5)転写性
の各項目について調べた。
これら各項目の比較のため、実施例1、比較例1〜2を用いた。
(1)ブリーディング
(2)フェザリング
(3)ドット再現性
(4)吐出安定性
(5)転写性
の各項目について調べた。
これら各項目の比較のため、実施例1、比較例1〜2を用いた。
<画像形成条件>
組成、重量比を次に述べるように調整した先打ち液を市販のインクジェットプリンタ(リコー製GX−5000)の、ヘッド61Sと同等のヘッドに充填して、予めpHを次に述べるように調整したゴムシートの上に画像を形成し、その上に組成、重量比を次に述べるように調整した記録液を、もう一台の市販のインクジェットプリンタ(リコー製GX−5000)の、ヘッド61Y、61M、61C、61BKと同等の各ヘッドにそれぞれ充填して画像を形成した。
被記録体として、普通紙(マイペーパー、リコー製)を用いて評価用の画像を形成し、上記項目(1)〜(4)の評価を行った。
また被記録体として、上記項目(5)の評価については、被記録体である中間転写体として、厚み0.5mmのシリコーンゴムシートを用いた。この場合、このシリコーンゴムシートに、評価用の画像を形成し、さらに、上記普通紙に、かかる評価用の画像を転写して上記項目(1)〜(5)の評価を行った。この転写は次のようにして行った。すなわち、かかる普通紙を、かかる評価用の画像に重なるようにシリコーンゴムシートに固定し、このシリコーンゴムシートと普通紙とを、荷重が30kg重かかった、外周線速50mm/sで回転する、シリコーンゴムコートされた2本のゴムローラ間に通した。
組成、重量比を次に述べるように調整した先打ち液を市販のインクジェットプリンタ(リコー製GX−5000)の、ヘッド61Sと同等のヘッドに充填して、予めpHを次に述べるように調整したゴムシートの上に画像を形成し、その上に組成、重量比を次に述べるように調整した記録液を、もう一台の市販のインクジェットプリンタ(リコー製GX−5000)の、ヘッド61Y、61M、61C、61BKと同等の各ヘッドにそれぞれ充填して画像を形成した。
被記録体として、普通紙(マイペーパー、リコー製)を用いて評価用の画像を形成し、上記項目(1)〜(4)の評価を行った。
また被記録体として、上記項目(5)の評価については、被記録体である中間転写体として、厚み0.5mmのシリコーンゴムシートを用いた。この場合、このシリコーンゴムシートに、評価用の画像を形成し、さらに、上記普通紙に、かかる評価用の画像を転写して上記項目(1)〜(5)の評価を行った。この転写は次のようにして行った。すなわち、かかる普通紙を、かかる評価用の画像に重なるようにシリコーンゴムシートに固定し、このシリコーンゴムシートと普通紙とを、荷重が30kg重かかった、外周線速50mm/sで回転する、シリコーンゴムコートされた2本のゴムローラ間に通した。
[実施例1]
ゴムシート上のpHはクエン酸水溶液で3に調整した。
先打ち液は次のとおりである。
<先打ち液>
・グリセリン:25.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・ABA型トリブロックコポリマー:2.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
ゴムシート上のpHはクエン酸水溶液で3に調整した。
先打ち液は次のとおりである。
<先打ち液>
・グリセリン:25.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・ABA型トリブロックコポリマー:2.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
記録液は次のとおりである。
<ブラック記録液>
・スルホン酸基結合型カーボンブラック顔料分散液(CAB−O−JET−200、固形分20質量%、キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製):35.0質量%
・2−ピロリドン:10.0質量%
・グリセリン:14.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
<ブラック記録液>
・スルホン酸基結合型カーボンブラック顔料分散液(CAB−O−JET−200、固形分20質量%、キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製):35.0質量%
・2−ピロリドン:10.0質量%
・グリセリン:14.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
<イエロー記録液>
・スルホン酸基結合型イエロー顔料分散液(CAB−O−JET−270Y、固形分10質量%、キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製):40.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・グリセリン:25.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:6.0質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
・スルホン酸基結合型イエロー顔料分散液(CAB−O−JET−270Y、固形分10質量%、キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製):40.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・グリセリン:25.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:6.0質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
<マゼンタ記録液>
・スルホン酸基結合型マゼンタ顔料分散液(CAB−O−JET−260M、固形分10質量%、キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製):40.0質量%
・ジエチレングリコール:20.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:3.0質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
・スルホン酸基結合型マゼンタ顔料分散液(CAB−O−JET−260M、固形分10質量%、キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製):40.0質量%
・ジエチレングリコール:20.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:3.0質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
<シアン記録液>
・スルホン酸基結合型シアン顔料分散液(CAB−O−JET−250C、固形分10質量%、キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製):40.0質量%
・エチレングリコール:4.0質量%
・トリエチレングリコール:14.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:6.0質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
・スルホン酸基結合型シアン顔料分散液(CAB−O−JET−250C、固形分10質量%、キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製):40.0質量%
・エチレングリコール:4.0質量%
・トリエチレングリコール:14.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:6.0質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
[比較例1]
先打ち液を打たずに、以下の記録液を用いて画像形成を行った。
ゴムシート上のpHはクエン酸水溶液で3に調整した。
その他の条件は実施例1と同じである。
<ブラック記録液>
・スルホン酸基結合型カーボンブラック顔料分散液(CAB−O−JET−200、固形分20質量%、キャボット製):20.0質量%
・グリセリン:25.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・ABA型トリブロックコポリマー:2.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
<イエロー記録液>
・スルホン酸基結合型イエロー顔料分散液(CAB−O−JET−270Y、固形分10質量%、キャボット製):30.0質量%
・グリセリン:25.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・ABA型トリブロックコポリマー:2.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
<マゼンタ記録液>
・スルホン酸基結合型マゼンタ顔料分散液(CAB−O−JET−260M、固形分10質量%、キャボット製):30.0質量%
・グリセリン:25.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・ABA型トリブロックコポリマー:2.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
<シアン記録液>
・スルホン酸基結合型シアン顔料分散液(CAB−O−JET−250C、固形分10質量%、キャボット製):30.0質量%
・グリセリン:25.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・ABA型トリブロックコポリマー:2.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
先打ち液を打たずに、以下の記録液を用いて画像形成を行った。
ゴムシート上のpHはクエン酸水溶液で3に調整した。
その他の条件は実施例1と同じである。
<ブラック記録液>
・スルホン酸基結合型カーボンブラック顔料分散液(CAB−O−JET−200、固形分20質量%、キャボット製):20.0質量%
・グリセリン:25.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・ABA型トリブロックコポリマー:2.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
<イエロー記録液>
・スルホン酸基結合型イエロー顔料分散液(CAB−O−JET−270Y、固形分10質量%、キャボット製):30.0質量%
・グリセリン:25.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・ABA型トリブロックコポリマー:2.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
<マゼンタ記録液>
・スルホン酸基結合型マゼンタ顔料分散液(CAB−O−JET−260M、固形分10質量%、キャボット製):30.0質量%
・グリセリン:25.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・ABA型トリブロックコポリマー:2.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
<シアン記録液>
・スルホン酸基結合型シアン顔料分散液(CAB−O−JET−250C、固形分10質量%、キャボット製):30.0質量%
・グリセリン:25.0質量%
・トリエチレングリコール:15.0質量%
・ABA型トリブロックコポリマー:2.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・デヒドロ酢酸ソーダ:0.1質量%
・蒸留水:残量
その後、水酸化リチウムの5質量%水溶液によりpH9.1に調整し、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過。
[比較例2]
先打ち液を打たずに、記録液のみで画像形成を行った。その他の条件は実施例1と同じである。
<判定基準>
上記項目(1)〜(5)の判定基準は次のとおりである。
(1)ブリーディング
ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色をベタで隣接させた画像を評価対象とした。目視にて、各色の境界部分でのブリーディングの目立たないものを○、あまり目立たないものを△として、それ以下のものを×とした。
(2)フェザリング
ブラックの文字を評価対象とした。目視にて、フェザリングの目立たないものを○、あまり目立たないものを△として、それ以下のものを×とした。
(3)ドット再現性
ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のドットを評価対象とした。顕微鏡観察(倍率500倍)にて、ドット形状のきれいなものを○、少し崩れているものを△として、それ以下のものを×とした。
(4)吐出安定性
連続で画像形成を行い、ノズル詰まりすることなく何枚画像を形成できるかを評価した。
(5)転写性
上記項目(2)で用いたブラックのベタ画像をシリコーンゴムシートから紙へ転写した際の、シリコーンゴムシート上に残った画像を市販のプリンタックC(日東電工製)で剥がし取り、数枚重ねた紙の上に貼り付けた。この画像濃度を、プリンタックCの基材面を反射濃度計(X−rite 939、X−rite製)で測定することによって、測定した。0.2以下の場合を○として、それ以上のものを×とした。
先打ち液を打たずに、記録液のみで画像形成を行った。その他の条件は実施例1と同じである。
<判定基準>
上記項目(1)〜(5)の判定基準は次のとおりである。
(1)ブリーディング
ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色をベタで隣接させた画像を評価対象とした。目視にて、各色の境界部分でのブリーディングの目立たないものを○、あまり目立たないものを△として、それ以下のものを×とした。
(2)フェザリング
ブラックの文字を評価対象とした。目視にて、フェザリングの目立たないものを○、あまり目立たないものを△として、それ以下のものを×とした。
(3)ドット再現性
ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のドットを評価対象とした。顕微鏡観察(倍率500倍)にて、ドット形状のきれいなものを○、少し崩れているものを△として、それ以下のものを×とした。
(4)吐出安定性
連続で画像形成を行い、ノズル詰まりすることなく何枚画像を形成できるかを評価した。
(5)転写性
上記項目(2)で用いたブラックのベタ画像をシリコーンゴムシートから紙へ転写した際の、シリコーンゴムシート上に残った画像を市販のプリンタックC(日東電工製)で剥がし取り、数枚重ねた紙の上に貼り付けた。この画像濃度を、プリンタックCの基材面を反射濃度計(X−rite 939、X−rite製)で測定することによって、測定した。0.2以下の場合を○として、それ以上のものを×とした。
<評価結果>
実施例1、比較例1〜2についての評価結果をまとめると、次の表1に示すようになった。
実施例1、比較例1〜2についての評価結果をまとめると、次の表1に示すようになった。
同表から、本発明に係る水性記録液と先打ち液とを用いて画像形成を行う画像形成方法により、上記項目(1)〜(5)についてほぼ良い結果が得られることが確かめられた。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、本発明を適用する画像形成装置は、上述のタイプの画像形成装置に限らず、他のタイプの画像形成装置であってもよい。すなわち、複写機、ファクシミリの単体、あるいはこれらの複合機、これらに関するモノクロ機等の複合機、その他、電気回路形成に用いられる画像形成装置であってもよい。また、バイオテクノロジー分野において所定の画像を形成するのに用いられる画像形成装置であっても良い。
中間転写体はローラ状でなく、無端ベルト状であっても良い。
直接方式の画像形成装置において、被記録体の搬送を無端ベルト状の部材で行うようにしてもよい。
直接方式の画像形成装置において、被記録体の搬送を無端ベルト状の部材で行うようにしてもよい。
色画像を形成するヘッドの数は画像形成装置の用途に応じて増減されるものであり、複数であっても、1つであってもよい。ヘッドの数が複数である場合、上述の構成例のように4つに限らず、さらに多種類の記録液、たとえばライトシアン、ライトマゼンタといった淡い色の記録液を吐出するヘッドを備えていて良い。つまり、本発明に係る構成において、ヘッドは、先打ち液のヘッド61Sと色画像を形成する少なくとも1つのヘッドの2つのヘッドを備えていればよい。
上述した構成では、中間転写体37の外周面と各ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKの間の距離(ギャップ)を同一として配置した。しかし、先打ち液は液注通電を行うが、記録液は液注通電を行なわない。このため、図6に示すように、ヘッド61Sと中間転写体37の外周面との距離(ギャップ)G1よりも、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKと中間転写体37の外周面との間の距離(ギャップ)G2を広くして配置することができる。このような配置とすると、中間転写体37と各ヘッド61S、61Y、61M、61C、61BKの要求精度を低くすることができ、製造が容易になるという効果を得られる。
本発明の実施形態としては、図7、図8に示すように、少なくとも中間転写体37上の導電性先打ち液を乾燥させる乾燥手段80を備え、中間転写体37上で粘度が変わった導電性先打ち液を乾燥手段80で乾燥させた後、ヘッド61Y、61M、61C、61BKから記録液を吐出するようにしてもよい。
記録液の量に応じて乾燥手段80による導電性先打ち液の乾燥量を制御する乾燥制御手段198を備えると、導電性先打ち液の乾燥量(粘性)を調整することができるので好ましい。この場合、乾燥制御手段198と乾燥手段80とを電気的に接続するとともに、乾燥制御手段198と制御部98とも電気的に接続し、制御部98から記録液量の信号を乾燥制御手段198が受け取るように構成する。乾燥制御手段198では、記録液量の信号を基に導電性先打ち液の乾燥量を計算し、乾燥手段80に信号を送り、乾燥手段80の出力を制御する。
記録液の量に応じて乾燥手段80による導電性先打ち液の乾燥量を制御する乾燥制御手段198を備えると、導電性先打ち液の乾燥量(粘性)を調整することができるので好ましい。この場合、乾燥制御手段198と乾燥手段80とを電気的に接続するとともに、乾燥制御手段198と制御部98とも電気的に接続し、制御部98から記録液量の信号を乾燥制御手段198が受け取るように構成する。乾燥制御手段198では、記録液量の信号を基に導電性先打ち液の乾燥量を計算し、乾燥手段80に信号を送り、乾燥手段80の出力を制御する。
乾燥装置80は、例えばマイクロ波、赤外線等を発する加熱手段で構成されている。すなわち、乾燥制御手段198は、加熱手段の出力を制御部98から記録液量の信号に応じて制御する。具体的には、記録液量が多い場合には、乾燥手段(加熱手段)80の出力を高め、記録液量が少ない場合には、乾燥手段(加熱手段)80の出力を弱める。出力を高めとは、中間転写体37上の導電性先打ち液に対して与える熱量を多くすることであり、出力を弱めるとは、中間転写体37上の導電性先打ち液に対して与える熱量を少なくすることである。すなわち、乾燥手段(加熱手段)80の出力を高めるとは、出力時間を長くする場合と、出力時間は長くせず、短時間に高出力化する場合が含まれる。また、乾燥手段(加熱手段)80の出力を弱めるとは、出力時間を短くする場合と、出力時間は短くしないで、短時間に低出力化する場合が含まれる。速いプリント速度に対応する場合や応答性を考慮すると、出力時間の長短による出力調整よりも、短い時間で出力の大小を制御して出力調整するのが好ましい。
乾燥装置80の搭載場所は、図7、図8に実線で示すようにヘッド61Sからヘッド61Yの間又は破線で示すようにヘッド61BKから転写手段36の間に配置することができる。あるいは、乾燥装置80はヘッド61Sからヘッド61Yの間及びヘッド61BKから転写手段の間の2箇所に搭載して配置しても良い。乾燥装置80になる加熱とは、中間転写体37自体をヒータなどで加熱しても良いし、マイクロ波などで中間転写体37上の導電性先打ち液のみを加熱する場合が含まれる。
このように中間転写体37上の導電性先打ち液を乾燥させる乾燥手段80を備えていると、導電性先打ち液の水分を減らせて,粘性(粘度)を迅速に調整することができるという効果を得ることができる。また、記録液の量に応じて乾燥手段80による導電性先打ち液の乾燥量を制御する乾燥制御手段198を備えることで、記録液の量に応じた導電性先打ち液の水分量を調整することができ、記録液の量に応じて粘性(粘度)を迅速に調整することができるという効果を得ることができる。また、中間転写体37上の導電性先打ち液の水分量を調整できるため、を乾燥させる
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
33 電圧印加手段
36 転写手段
37 中間転写体
61S 先打ちヘッド
61(Y、M、C、BK) 記録液ヘッド
80 乾燥手段
98 吐出制御手段、乾燥制御手段
100 画像形成装置
S 被記録材
乾燥制御手段
36 転写手段
37 中間転写体
61S 先打ちヘッド
61(Y、M、C、BK) 記録液ヘッド
80 乾燥手段
98 吐出制御手段、乾燥制御手段
100 画像形成装置
S 被記録材
乾燥制御手段
Claims (8)
- 駆動信号に応じて導電性先打ち液を吐出するノズルを備えた先打ちヘッドと、
駆動信号に応じて記録液を吐出するノズルを備えた記録液ヘッドと、
前記先打ちヘッドにより吐出された導電性先打ち液を付与される、少なくとも表面の一部が導電性の中間転写体と、
前記先打ちヘッドから吐出され、当該先打ちヘッドと前記中間転写体との間を一時的にブリッジした状態の導電性先打ち液を電気分解するための前記中間転写体と前記先打ちヘッドとの間の電圧印加を行うための電圧印加手段と、
前記導電性先打ち液と記録液によって前記中間転写体上に担持された画像を被記録材に転写する転写手段と、
前記先打ちヘッドと前記記録液ヘッドから前記導電性先打ち液と記録液をそれぞれ吐出させるために前記駆動信号を生成する吐出制御手段とを有し、
前記導電性先打ち液はpHによって粘度が変わるpH応答性ポリマーを含み、
前記吐出制御手段は、前記先打ちヘッドにより吐出された導電性先打ち液が、前記中間転写体上で粘度が変わった後、当該導電性先打ち液の上に前記記録液ヘッドにより記録液を吐出するように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
少なくとも前記中間転写体上の導電性先打ち液を乾燥させる乾燥手段を備え、
前記中間転写体上で粘度が変わった導電性先打ち液を前記乾燥手段で乾燥させた後、前記記録液ヘッドから記録液を吐出することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2記載の画像形成装置において、
前記記録液の量に応じて前記乾燥手段による前記導電性先打ち液の乾燥量を制御する乾燥制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置において、
前記導電性先打ち液は、前記中間転写体上で増粘する方向に粘度が変化することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置において、
前記先打ちヘッドから吐出される導電性先打ち液のドット径が、前記記録液ヘッドより吐出される記録液のドット径よりも大きいことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置において、
前記記録液は顔料を含み、
前記導電性先打ち液と記録液が接触することにより記録液中の顔料が凝集することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6記載の画像形成装置において、
前記導電性先打ち液は、多価の金属塩を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 駆動信号に応じて導電性先打ち液を吐出するノズルを備えた先打ちヘッドと、
駆動信号に応じて記録液を吐出するノズルを備えた記録液ヘッドと、
前記先打ちヘッドにより吐出された導電性先打ち液を付与される、少なくとも表面の一部が導電性の中間転写体と、
前記先打ちヘッドから吐出され、当該先打ちヘッドと前記中間転写体との間を一時的にブリッジした状態の導電性先打ち液を電気分解するための前記中間転写体と前記先打ちヘッドとの間の電圧印加を行うための電圧印加手段と、
前記導電性先打ち液と記録液によって前記中間転写体上に担持された画像を被記録材に転写する転写手段と、
前記先打ちヘッドと前記記録液ヘッドから前記導電性先打ち液と記録液をそれぞれ吐出させるために前記駆動信号を生成する吐出制御手段とを有し、
前記導電性先打ち液はpHによって粘度が変わるpH応答性ポリマーを含み、
前記吐出制御手段は、前記先打ちヘッドにより吐出された導電性先打ち液が、前記中間転写体上で粘度が変わった後、当該導電性先打ち液の上に前記記録液ヘッドにより記録液を吐出するように制御することを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013194262A JP2015058638A (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | 画像形成装置および画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013194262A JP2015058638A (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | 画像形成装置および画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015058638A true JP2015058638A (ja) | 2015-03-30 |
Family
ID=52816563
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013194262A Pending JP2015058638A (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | 画像形成装置および画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015058638A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017066316A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | ブラザー工業株式会社 | インクジェット記録用水性インク及びインクカートリッジ |
EP3326818A1 (en) * | 2016-11-28 | 2018-05-30 | OCE Holding B.V. | Inkjet printing assembly and inkjet printing method |
-
2013
- 2013-09-19 JP JP2013194262A patent/JP2015058638A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017066316A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | ブラザー工業株式会社 | インクジェット記録用水性インク及びインクカートリッジ |
EP3326818A1 (en) * | 2016-11-28 | 2018-05-30 | OCE Holding B.V. | Inkjet printing assembly and inkjet printing method |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6268766B2 (ja) | 画像形成装置および画像形成方法 | |
US9010915B2 (en) | Aqueous ink composition and image forming apparatus | |
JP5488190B2 (ja) | 画像形成装置及び記録液 | |
JP2010247381A (ja) | 画像形成方法、画像形成装置、処理液及び記録液 | |
JP2012052027A (ja) | 水性インクジェットインク組成物及びインクジェット画像形成装置 | |
US9102138B2 (en) | Image forming apparatus | |
KR101483134B1 (ko) | 화상 형성 장치 및 화상 형성 방법 | |
JP2015058638A (ja) | 画像形成装置および画像形成方法 | |
JP6137474B2 (ja) | 水性インク組成物、画像形成装置 | |
JP5407722B2 (ja) | クリーニング装置及び画像形成装置 | |
JP2016016556A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5982891B2 (ja) | 液特性測定方法、液特性測定装置、液体吐出装置及び画像形成装置 | |
JP2013256056A (ja) | 記録用インク、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP2015155147A (ja) | 画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP2015048475A (ja) | 水性インク組成物、及び画像形成装置 | |
JP2014019091A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5413246B2 (ja) | インクジェット画像形成装置 | |
JP2013103475A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2014172289A (ja) | 画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP2014019092A (ja) | ヘッドクリーニング装置および画像形成装置 | |
JP2011173332A (ja) | 画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP5482069B2 (ja) | 画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP2016007841A (ja) | 画像形成装置および画像形成方法 | |
JP2015150808A (ja) | 画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP2014210354A (ja) | 画像形成装置 |