JP2013256056A - 記録用インク、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

記録用インク、画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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JP2013256056A JP2012133113A JP2012133113A JP2013256056A JP 2013256056 A JP2013256056 A JP 2013256056A JP 2012133113 A JP2012133113 A JP 2012133113A JP 2012133113 A JP2012133113 A JP 2012133113A JP 2013256056 A JP2013256056 A JP 2013256056A
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祐馬 臼井
Takeo Tsukamoto
武雄 塚本
Hisayoshi Oshima
久慶 大島
Yoshino Hasegawa
愛乃 長谷川
Hideomi Sakuma
英臣 佐久間
Manabu Seo
学 瀬尾
Hiroyuki Yamashita
宏之 山下
Takahiko Matsumoto
貴彦 松本
Ryota Suzuki
亮太 鈴木
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Abstract

【課題】前処理液などの余分な消耗品を必要とせず、ブリーディング、ビーディング、フェザリング、裏移り、及び記録媒体のカールを抑制でき、更に耐擦性に優れる画像形成方法の提供。
【解決手段】記録用インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドの前記ノズルから前記記録ヘッドと所定のギャップを有して配置される中間転写体に向かって前記記録用インクを吐出し、前記記録ヘッドと前記中間転写体との間に前記記録用インクからなる液柱を形成する液柱形成工程と、前記液柱に対して電圧を印加する電圧印加工程とを含み、前記記録用インクが、水と、電解質と、水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物とを含有する画像形成方法である。
【選択図】図3

Description

本発明は、記録用インク、画像形成方法及び画像形成装置に関する。
インクジェット記録において、普通紙にカラー画像を印字する際には、2色重ね部分などの色境界でのにじみ(以下、「ブリーディング」と称することがある。)を押さえるために、インクに界面活性剤などを添加することによりインクの紙への浸透性を高めることが行われている(例えば、特許文献1参照)。インクの紙への浸透性を高めることにより、ブリーディングは低減できるが、その反面、インクは普通紙を形成するセルロース繊維にそって浸透するので、文字及び細線の印字周辺部ににじみ(以下、「フェザリング」と称することがある。)が発生しやすくなるという問題がある。また、インクが記録媒体の奥深くまで浸透する裏移りが発生しやすくなるという問題がある。
そこで、インク中の着色剤を不溶化する化合物を含む前処理液をインクジェット方法により記録媒体上に付着させた後に、その前処理液が付着した部分にインクを吐出して画像形成するインクジェット記録方法が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照)。
これらの提案の技術では、ブリーディング及びフェザリングの両者がある程度の水準で改善される。しかし、これらの提案の技術では、前処理液を安定して吐出させるために前処理液の粘度を低くする必要があり、そのため、前処理液において着色剤を不溶化する化合物の濃度が低濃度である。このような前処理液で十分な画質改善効果を得るためには、前処理液を比較的多量に付与しなければならず、水分を含む液体を多量に記録媒体に付与するため、記録媒体のカールが発生するという問題がある。また、インクの他に消耗品が増えることで、ランニングコストが上がるという問題がある。また、インクの着色剤が顔料系の場合には、耐擦性が十分ではないという問題がある。また、記録ヘッドから吐出したインクを紙などの記録媒体に直接画像形成する場合には、記録媒体と記録ヘッドとの距離が近いために、記録媒体中の紙粉などが記録ヘッドに付着してノズルが目詰まりを起こすという問題がある。
そこで、インク非浸透性の中間転写体上にインクジェット記録方法によりインク画像を形成し、その後インク画像を中間転写体から記録媒体に転写する中間転写方式と呼ばれる方法が提案されている(例えば、特許文献5及び6参照)。これらの提案の技術では、記録ヘッドを紙などの記録媒体から離して配置することができ、紙粉などの付着による記録ヘッドのノズルの目詰まりを抑制することができる。また、記録ヘッドと記録媒体のギャップを常に一定に保つのは困難であるが、記録ヘッドと中間転写体の場合はギャップを一定に保つことができ、また、紙種対応性がよく、信頼性が高い。
しかし、これらの提案の技術においては、高い転写率を得るための離型性の良い中間転写体材料を用いると、ブリーディング、及び隣接液滴の集合(以下、「ビーディング」と称することがある。)が激しく、画像品質が低下するという問題がある。
そこで、記録ヘッドと中間転写体との間に水を含む導電性インクからなる液柱を形成し、該液柱に電圧を印可することで、水の電気分解を利用して滲みを抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献7参照)。この提案の技術は、前処理液などの余分な消耗品を必要としない。また、ブリーディング、ビーディング、及びフェザリングをある程度は抑制できるものの、近年求められる高い要求を十分に満足するものではない。
したがって、前処理液などの余分な消耗品を必要とせず、ブリーディング、ビーディング、フェザリング、裏移り、及び記録媒体のカールを抑制でき、更に耐擦性に優れる画像形成方法の提供が求められているのが現状である。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、前処理液などの余分な消耗品を必要とせず、ブリーディング、ビーディング、フェザリング、裏移り、及び記録媒体のカールを抑制でき、更に耐擦性に優れる画像形成方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明の画像形成方法は、記録用インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドの前記ノズルから前記記録ヘッドと所定のギャップを有して配置される中間転写体に向かって前記記録用インクを吐出し、前記記録ヘッドと前記中間転写体との間に前記記録用インクからなる液柱を形成する液柱形成工程と、
前記液柱に対して電圧を印加する電圧印加工程とを含み、
前記記録用インクが、水と、電解質と、水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物とを含有することを特徴とする。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、前処理液などの余分な消耗品を必要とせず、ブリーディング、ビーディング、フェザリング、裏移り、及び記録媒体のカールを抑制でき、更に耐擦性に優れる画像形成方法を提供することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略断面図である。 図2は、本発明の画像形成装置の印字ユニットの一例を示す概略断面図である。 図3は、本発明の画像形成装置におけるライン型記録ヘッドと中間転写ローラとのギャップ部分の一例を示す拡大図である。 図4は、本発明の画像形成装置の印字ユニットの他の一例を示す概略断面図である。
(画像形成方法、画像形成装置、記録用インク)
本発明の画像形成方法は、液柱形成工程と、電圧印加工程とを少なくとも含み、好ましくは活性エネルギー線照射工程を含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明の画像形成装置は、記録ヘッドと、中間転写体と、電圧印加手段とを少なくとも有し、好ましくは活性エネルギー線照射手段を有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明の記録用インクは、前記画像形成装置及び前記画像形成方法のいずれかに用いられる。
以下、前記画像形成方法の態様を説明しながら、前記画像形成装置及び前記記録用インクの態様についても説明する。
記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対して所定のギャップを有して配置された中間転写体とを電極対として、前記記録ヘッドのノズルから吐出されている記録用インクからなり前記記録ヘッドと前記中間転写体とに接触している液柱に電圧を印加すると、前記記録用インクを構成する成分からラジカルが発生し、前記記録用インク中の水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物の重合が起こり、前記記録用インクが増粘する。
そうすると、中間転写体上でのブリーディング、及びビーディングが非常に抑制される。また、増粘した前記記録用インクからなるインク画像が記録媒体に転写されることで、記録媒体上でのフェザリングが非常に抑制される。また、転写時の押圧、シアリング(shearing)により、耐擦性にも優れる画像が得られる。更に、記録媒体上に転写されたインク画像は、増粘しているので、記録媒体への吸収が適度になり、裏移り、記録媒体のカールも抑制できる。
本発明の画像形成方法及び画像形成装置は、電極反応によって生成するラジカルを重合反応の開始剤として利用するいわゆる電解重合を利用する。生成するラジカル種としては、例えば、陰極反応によって生成する水素ラジカル、脂肪酸塩の陽極反応(コルベ反応)によって生成するアルキルラジカルやアルコキシルラジカル、硝酸塩、硫酸塩などの電解質の電極酸化により生成する過酸化物から発生するラジカル、ラジカル開始剤の電極反応で発生するラジカルなどが挙げられる。
<液柱形成工程>
前記液柱形成工程は、記録ヘッドのノズルから中間転写体に向かって記録用インクを吐出し、前記記録ヘッドと前記中間転写体との間に前記記録用インクからなる液柱を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記液柱は、前記記録ヘッドと前記中間転写体とに接触している。
−記録ヘッド−
前記記録ヘッドとしては、記録用インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固定式のフルライン型の記録ヘッド、シャトル型の記録ヘッドなどが挙げられる。
前記フルライン型の記録ヘッドとしては、例えば、記録媒体の最大幅に対応した長さを有する記録ヘッドなどが挙げられる。
前記シャトル型の記録ヘッドとしては、例えば、中間転写体の表面が移動する方向に対して直交する方向(主走査方向)に移動する記録ヘッドなどが挙げられる。
前記記録ヘッドの形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記記録ヘッドは、例えば、複数のノズルが形成されているノズル板と、各ノズルに対応したインク室と、インク吐出部材とを有する。
前記記録ヘッドは、少なくとも一部が導電性を有する。前記記録ヘッドとしては、例えば、導電性を有するノズル板を有する記録ヘッドなどが挙げられる。前記導電性を有するノズル板としては、例えば、ノズル板全体が導電性部材からなるノズル板、前記記録用インクと接する面が導電処理されたノズル板などが挙げられる。これらの中でも、記録ヘッドのインク室内のみに電極を設けるとガス生成物が発生したときに吐出不具合が起きることがあることから、それを防ぐために、ノズル板全体が導電性部材からなるノズル板が好ましい。
前記導電性部材としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。
前記記録ヘッドには、前記記録用インクが充填される。前記記録用インクは、例えば、前記記録用インクが収容されたインク収容手段から前記記録ヘッド(前記記録ヘッドの前記インク室)に供給される。
前記インク吐出部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、形状変形素子方式のインク吐出部材、加熱ヒータ方式のインク吐出部材などが挙げられる。前記形状変形素子方式のインク吐出部材としては、例えば、圧電素子などが挙げられる。前記圧電素子を用いた場合には、前記圧電素子に印加される電圧パルスに応じて、前記ノズルから前記記録用インクが吐出される。
−中間転写体−
前記中間転写体は、前記記録ヘッドと所定のギャップを有して配置される。
前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、中間転写ローラ、中間転写ベルトなどが挙げられる。
前記中間転写体は、少なくともその表面が導電性を有している。
前記中間転写体の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性支持体と前記導電性支持体上に導電層とを有する中間転写体などが挙げられる。
前記導電性支持体の材質としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、ステンレスなどが挙げられる。
前記導電層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、導電性を有し、かつ撥水性及び弾性を有する点から、撥水性ゴム材料と導電性材料とを有することが好ましい。前記導電層が撥水性を有することで、前記記録用インクによるインク画像が前記中間転写体の前記導電層から紙などの記録媒体へ転写されやすくなる。また、前記導電層が弾性を有することで、前記中間転写体の前記導電層が紙の繊維に沿って変形することで接触面積が向上し高い転写率が達成できる。
前記撥水性としては、水の後退接触角で60°以上が好ましく、80°以上がより好ましい。上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100°以下が好ましい。
前記撥水性ゴム材料としては、例えば、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ニトリルブタジエンゴム、イソプレンゴムなどが挙げられる。
前記導電性材料としては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、金、銀、銅などが挙げられる。
前記導電層の導電性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電気抵抗率で1,000Ω・cm以下が好ましく、10Ω・cm以下がより好ましい。
前記導電層の硬度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、JIS−Aで60以下が好ましく、40以下がより好ましい。下限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20以上が好ましい。
前記導電層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1mm〜1mmが好ましく、0.2mm〜0.6mmがより好ましい。
前記中間転写体と前記記録ヘッドとの間のギャップとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50μm〜300μmが好ましく、100μm〜200μmがより好ましい。前記ギャップが、50μm未満であると、ギャップを保つことが困難になることがあり、300μmを超えると、前記記録用インクの表面張力により、前記中間転写体と前記記録ヘッドとの間で、前記記録用インクによる液柱が形成されずに、前記記録用インクが液滴化することがある。
−記録用インク−
前記記録用インクは、水と、電解質と、水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物とを少なくとも含有し、好ましくはラジカル開始剤、着色剤を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
−−水−−
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水などが挙げられる。
前記水の前記記録用インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−電解質−−
前記電解質は、前記記録用インクの電気伝導性を上げて電圧が印加された際に電流が流れるようにする。
前記電解質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機アルカリ金属塩、有機アルカリ金属塩、有機アンモニウム塩などが挙げられる。
前記無機アルカリ金属塩におけるアニオンとしては、例えば、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、亜硫酸イオン、チオ硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、リン酸イオン、炭酸イオンなどが挙げられる。前記ハロゲン化物イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンなどが挙げられる。
前記無機アルカリ金属塩におけるカチオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、ルビジウムイオンなどが挙げられる。
前記無機アルカリ金属塩としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化ルビジウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。
前記有機アルカリ金属塩におけるアニオンとしては、例えば、酢酸イオン、シュウ酸イオン、クエン酸イオンなどが挙げられる。
前記有機アルカリ金属塩におけるカチオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、ルビジウムイオンなどが挙げられる。
前記有機アルカリ金属塩としては、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸水素カリウムなどが挙げられる。
前記有機アンモニウム塩におけるアニオンとしては、例えば、ハロゲン化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオンなどが挙げられる。前記ハロゲン化物イオンとしては、塩化物イオンなどが挙げられる。
前記有機アンモニウム塩におけるカチオンとしては、例えば、アンモニウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、ヒドロキシアルキルトリアルキルアンモニウムイオンなどが挙げられる。前記アルキルとしては、例えば、メチル、エチルなどが挙げられる。
前記有機アンモニウム塩としては、例えば、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、硝酸テトラメチルアンモニウム、硫酸テトラメチルアンモニウム、塩化コリンなどが挙げられる。
前記電解質において、2価以上の多価金属塩は、着色剤の分散やイオン性を有する添加剤の溶解性、及び分散性を損ねることがある。そのため、前記電解質は、1価の塩であることが好ましい。それらの中でも、第四級アンモニウム塩が好ましい。第四級アンモニウムイオンは、中心元素に結合したアルキル基によって電荷分散しており、着色剤との相互作用が小さく安定に存在する。単位分子量あたりの導電率(モルイオン伝導率)は、分子量の小さい化合物が高いため、四級アンモニウム塩の中でも、テトラメチルアンモニウム塩が特に好ましい。また、カウンターイオンとして塩化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオンなどがあるが、塩化物イオンは、アノードで電極反応を起こして塩素を発生する恐れがあるため、硝酸イオン、硫酸イオンが好ましい。
前記電解質は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電解質の前記記録用インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜10質量%がより好ましく、3質量%〜5質量%が特に好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、インクの溶液抵抗が高いので電極反応が起こりにくく、結果として発生するラジカルが少ないため重合不良を起こすことがあり、20質量%を超えると、電解質の塩析によりインクに使用している着色剤の溶解及び分散性を損ねることがある。
−−水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物−−
前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物は、前記記録用インクからなる液柱への電圧の印加により発生したラジカルにより重合し、前記記録用インクを増粘させる。
前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物における水溶性とは、例えば、25℃の水100gに5g以上溶解することを意味する。
前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物は、2つ以上のエチレン性不飽和基を有することが好ましく、2つ〜4つのエチレン性不飽和基を有することがより好ましい。そうすることにより、前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物の架橋反応が促進されて、ビーディングやブリーディングの抑制効果がより高くなる。
前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物は、水溶性を発現するために、極性基を有することが好ましい。前記極性基としては、例えば、水酸基、エチレンオキサイド基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、アミノ基、アミド基などが挙げられる。
前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物、(メタ)アクリルアミド基を有する化合物などが挙げられる。
前記(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸の金属塩、エチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル(エチレングリコールジ(メタ)アクリレート)、ポリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリンのモノ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリンのジ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリンのトリ(メタ)アクリル酸エステル、2−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、2−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル、2−ヒドロキシメチルアクリル酸ブチル、マレイン酸、マレイン酸の塩などが挙げられる。
前記(メタ)アクリルアミド基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物の前記記録用インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜50質量%が好ましく、5質量%〜30質量%がより好ましい。前記含有量が、1質量%未満であると、重合してもインクが増粘せず、結果としてビーディングやブリーディングを抑制できないことがあり、50質量%を超えると、未反応のエチレン性不飽和基含有化合物が多く残ることがある。前記含有量が、前記より好ましい範囲内であると、未反応化合物をできるだけ減らして画質低下を抑制できる点で有利である。
−−ラジカル開始剤−−
前記ラジカル開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光重合開始剤、脂肪酸塩、無機塩等の電解質などが挙げられる。
前記記録用インクが、前記ラジカル開始剤を含有することにより、前記液柱への電圧の印加による電気化学反応により十分なラジカルが生成されて、前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物の重合反応が促進される。
前記脂肪酸塩は、前述のコルベ反応によりラジカルを発生するため、本発明においては前記ラジカル開始剤に含まれる。前記脂肪酸塩としては、例えば、ブチル酸カリウム、カプロン酸カリウム、カプリル酸カリウム、カプリン酸カリウム、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸カリウム、ステアリン酸カリウム、また前記ナトリウム塩などが挙げられる。
また前記電解質は、電極酸化反応により過酸化物を介してラジカルを発生するため、本発明においては前記ラジカル開始剤に含めることもできる。前記電解質としては、例えば、硝酸塩、硫酸塩などが挙げられる。
前記光重合開始剤としては、活性エネルギー線の照射によってラジカルを発生する開始剤であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤などが挙げられる。
前記アルキルフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(例えば、IRGACURE 651、BASF社製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(例えば、IRGACURE 184、BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(例えば、IRGACURE 1173、BASF社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(例えば、IRGACURE 2959、BASF社製)、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(例えば、IIRGACURE 907、BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(例えば、IIRGACURE 369、BASF社製)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(例えば、IIRGACURE 379EG、BASF社製)などが挙げられる。
前記アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(例えば、LUCIRIN TPO、BASF社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(例えば、IRGACURE 819、BASF社製)などが挙げられる。また、これらを親水化したものを用いてもよい。
前記ラジカル開始剤の前記記録用インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1質量%〜10質量%が好ましく、1質量%〜5質量%がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、ラジカルが少ないため重合不良を起こすことがあり、10質量%を超えると、使用されないラジカル開始剤が多くなることがある。
−−着色剤−−
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、染料、顔料などが挙げられる。
前記染料としては、例えば、酸性染料、直接性染料、食用染料、反応性染料などが挙げられる。
前記酸性染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー17、23、42、44、79、142、C.I.アシッドレッド1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289、C.I.アシッドブルー9、29、45、92、249、C.I.アシッドブラック1、2、7、24、26、94などが挙げられる。
前記直接性染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー1、12、24、26、33、44、50、86、120、132、142、144、C.I.ダイレクトレッド1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227、C.I.ダイレクトオレンジ26、29、62、102、C.I.ダイレクトブルー1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202、C.I.ダイレクトブラック19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171などが挙げられる。
前記食用染料としては、例えば、C.I.フードイエロー3、4、C.I.フードレッド7、9、14、C.I.フードブラック1、2などが挙げられる。
前記反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブ.ブラック3、4、7、11、12、17、C.I.リアクティブ.イエロー1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67、C.I.リアクティブ.レッド1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97、C.I.リアクティブ.ブルー1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95などが挙げられる。
前記顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、白色顔料、黒色顔料などが挙げられる。前記白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウムなどが挙げられる。前記黒色顔料としては、例えば、酸化鉄などが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどが挙げられる。
前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などが挙げられる。
前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料などが挙げられる。
前記顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、408、109、110、117、120、138、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(ベンガラ)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36などが挙げられる。
前記顔料としては、酸化反応によりカルボキシル基が導入されたカーボンブラック、カルボキシル基やスルホン酸基を含むジアゾニウム塩から生成されるラジカルとカーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドンなどの顔料を反応させてなる自己分散性の顔料、カルボキシル基やスルホン酸基を含むラジカル開始剤とカーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドンなどの顔料を反応させてなる自己分散性の顔料、顔料の官能基とカルボン酸の無水物を反応させてなる自己分散性顔料が好ましい。
前記着色剤の前記記録用インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜10質量%がより好ましく、2質量%〜8質量%が特に好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、画像濃度不足になることがあり、20質量%を超えると、インクジェットヘッドで吐出するのに適正なインク粘度にすることが困難になることがある。前記含有量が、前記特に好ましい範囲内であると、粘度を低く抑えたまま記録媒体上で十分な画像濃度を出すことができる点で有利である。
−−その他の成分−−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性有機溶媒、pH調整剤、水溶性高分子化合物、樹脂エマルション、pH緩衝剤、粘度調整剤、防腐剤、酸化防止剤、防錆剤などが挙げられる。
−−−水溶性有機溶媒−−−
前記水溶性有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
前記多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオールなどが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタムなどが挙げられる。
前記アミド類としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどが挙げられる。
前記水溶性有機溶媒の前記記録用インクにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜60質量%が好ましく、10質量%〜40質量%がより好ましい。前記含有量が、1質量%未満であると、インクジェットヘッドのノズルの目詰まりが頻発することがあり、60質量%を超えると、インクジェットヘッドで吐出するのに適正なインク粘度にすることが困難になることがある。前記含有量が、前記より好ましい範囲内であると、粘度を低く抑えたままノズルの目詰まりを抑えることができる点で有利である。
−−−pH調整剤−−−
前記pH調整剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸性pH調整剤、アルカリ性pH調整剤などが挙げられる。
前記酸性pH調整剤としては、例えば、ホウ酸、炭酸、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸などが挙げられる。
前記アルカリ性pH調整剤としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、四級アンモニウム水酸化物、四級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
本発明において前記記録用インクに電圧を印加する際に発生するラジカルの濃度は、記録ヘッドのノズルから吐出している前記記録用インクが前記中間転写体に着弾して接触している間の液柱の通電電流密度に依存し、具体的には記録用インクの吐出量、記録用インクの導電率や粘度といった物性値、インク構成材料の組成比などに依存する。これらは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ラジカルの生成量を増やすには、前記記録用インクの吐出量は概ね少ないほうが好ましい。吐出量を減らしたほうが、着弾面積/体積×液柱形成時間が大きくなりやすいからである。
前記記録用インクの導電率としては、高いほど好ましいが、前記電解質を入れすぎると前記着色剤などの分散安定性を損ねることがあるので、0.2S/m〜3.0S/mが好ましく、1.0S/m〜2.0S/mがより好ましい。前記導電率は、例えば、電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)を用いて、25℃の条件により測定できる。
前記記録用インクの粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記粘度が大きいと液柱形成時間が長くなりやすいため、5.0mPa・s〜15.0mPa・sが好ましく、8.0mPa・s〜15.0mPa・sがより好ましい。前記粘度は、例えば、MCRレオメーター(AntonPaar社製)を用いて、25℃、シアレート10s−1の条件により測定できる。
前記記録用インクの表面張力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10mN/m〜60mN/mが好ましく、20mN/m〜50mN/mがより好ましい。前記表面張力は、例えば、ハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)を用いて、最大泡圧法により25℃、ライフタイム1,000msの条件により測定できる。
<電圧印加工程及び電圧印加手段>
前記電圧印加工程としては、前記液柱に対して電圧を印加する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電圧印加手段により行うことができる。
前記電圧印加手段としては、前記記録ヘッドと前記中間転写体との間に一時的に形成される前記記録用インクからなる液柱に対して電圧を印加する手段あれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電源などが挙げられる。
印加される電圧としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50V〜300Vが好ましく、100V〜200Vがより好ましい。前記電圧が、300Vを超えると、記録用インクの吐出状態が不安定になること、及び放電が起こり記録ヘッドや中間転写体にダメージを与えることがある。前記電圧が、前記より好ましい範囲内であると、適度な通電電流密度を得ることができる点で有利である。
<活性エネルギー線照射工程及び活性エネルギー線照射手段>
前記活性エネルギー線照射工程としては、前記記録用インクにより形成される、前記中間転写体上のインク画像、及び前記中間転写体から転写される記録媒体上のインク画像の少なくともいずれかへ活性エネルギー線を照射する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記活性エネルギー線照射手段としては、前記記録用インクにより形成される、前記中間転写体上のインク画像、及び前記中間転写体から転写される記録媒体上のインク画像の少なくともいずれかへ活性エネルギー線を照射する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記中間転写体上の前記インク画像へ前記活性エネルギー線を照射することにより、前記インク画像中の前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物の重合反応が起こり、前記中間転写体上での前記インク画像のビーディング、及びブリーディングの抑制効果が高くなる。
前記記録媒体上の前記インク画像へ前記活性エネルギー線を照射することにより、前記インク画像中の前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物の重合反応が起こり、耐擦性が更に優れる。
前記活性エネルギー線としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エックス線、α線、β線、γ線、紫外線などが挙げられる。
前記活性エネルギー線の光源としては、例えば、例えば、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンフラッシュランプ、ディープUVランプ、冷陰極管、熱陰極管、LEDなどが挙げられる。
前記インク画像への前記活性エネルギー線の照射量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10mJ/cm〜500mJ/cmが好ましく、50mJ/cm〜200mJ/cmがより好ましい。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷用紙などが挙げられる。
<その他の工程及びその他の手段>
前記その他の工程としては、例えば、クリーニング工程、加圧工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、例えば、クリーニング手段、加圧手段などが挙げられる。
−クリーニング工程及びクリーニング手段−
前記クリーニング工程としては、前記インク画像を前記記録媒体に転写した後に前記中間転写体に残存するインク画像を除去する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クリーニング手段により行うことができる。
前記クリーニング手段としては、前記インク画像を前記記録媒体に転写した後に前記中間転写体に残存するインク画像を除去する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クリーニングブレードなどが挙げられる。
−加圧工程及び加圧手段−
前記加圧工程としては、前記中間転写体と前記記録媒体との接触面に圧力を加える工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記加圧手段により行うことができる。
前記加圧手段としては、前記中間転写体と前記記録媒体との接触面に圧力を加える手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加圧ローラなどが挙げられる。
前記中間転写体と前記記録媒体との接触面に圧力を加えることにより、前記記録媒体への前記インク画像の定着性を高める。更にインク画像の平滑性、光沢性も高める。
前記加圧手段の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基材上に撥水性部材の層を設けた構造などが挙げられる。
前記基材としては、例えば、樹脂、金属などが挙げられる。
前記撥水性部材としては、例えば、フッ素系樹脂、ゴムなどが挙げられる。
前記フッ素系樹脂としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン/パーフルオロアルコキシエチレン共重合体などが挙げられる。
前記ゴムとしては、例えば、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ニトリルブタジエンゴム、イソプレンゴムなどが挙げられる。
前記加圧手段の表面の撥水性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水の後退接触角で60°以上が好ましく、80°以上がより好ましい。上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100°以下が好ましい。
前記加圧手段の表面の硬度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、JIS−Aで60以上が好ましく、80以上がより好ましい。上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100以下が好ましい。
前記加圧の際の加圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1kgf/cm〜100kgf/cmが好ましい。
ここで、前記画像形成方法及び前記画像形成装置の一例を図を用いて説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示した概略断面図である。画像形成装置1は、転写紙P(記録媒体)を載置する給紙トレイ11と、給紙トレイ11に載置された転写紙Pを印字ユニット20に向けて1枚ずつ給送する給紙コロ12及び搬送ローラ対13と、転写紙Pに印字する印字ユニット20と、印字された転写紙Pを装置外に向けて搬送する搬送ローラ対14及び排紙ローラ対15と、印字後の転写紙Pを積載する排紙トレイ16とを備える。印字ユニット20は、中間転写ローラ21と、ライン型記録ヘッド26と、加圧ローラ31と、クリーニングユニット36とを備える。
図2は、印字ユニットの一例を示す概略断面図である。印字ユニット20は、回動自在に軸支されたローラ状の中間転写ローラ21と、中間転写ローラ21表面に記録用インクを吐出してインク画像を形成するライン型記録ヘッド26(26Y、26C、26M、26Bk)と、中間転写ローラ21に形成されたインク画像を転写紙Pに転写するための加圧ローラ31と、インク画像を転写した後の中間転写ローラ21表面をクリーニングするクリーニングユニット36とを備える。また、ライン型記録ヘッド26と中間転写ローラ21に電圧を印可する電圧印加手段41(図3参照)を備えている。
印字ユニット20は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(B
k)の4色の記録用インクを吐出可能に構成されており、イエロー用ライン型記録ヘッド26Y、シアン用ライン型記録ヘッド26C、マゼンタ用ライン型記録ヘッド26M、ブラック用ライン型記録ヘッド26Bk、を備えている。また、例えば、ライン型記録ヘッド26に記録用インクを供給する供給手段と供給流路(図示せず)、及び記録用インクカートリッジ(図示せず)を備えている。
給紙トレイ11に積載された転写紙Pは、給紙コロ12、搬送ローラ対13、及びレジストローラ対(図示せず)を通り、印字ユニット20にて各色の画像が転写される。中間転写ローラ21に形成されたインク画像は、加圧ローラ31にて転写紙Pに圧力をかけて転写紙Pと中間転写ローラ21とを密着させることで転写紙P側に転写される。その後、転写紙Pは、搬送ローラ対14及び排紙ローラ対15を通り、排紙トレイ16に排紙される。
中間転写ローラ21は、アルミニウム製の支持体22と導電性シリコーンゴムからなる表面層23を備える。
本発明においては、中間転写ローラ21とライン型記録ヘッド26とに電圧を印加して通電させるため、中間転写ローラの表面は導電性を有している必要がある。
図3は、ライン型記録ヘッドと中間転写ローラとのギャップ部分の一例を示す拡大図である。
ライン型記録ヘッド26は、中間転写ローラ21の表面層23と対向する面に配置されたノズル板27に形成されて記録用インク5を吐出するノズル28を備える。ノズル板27は、少なくとも導電性を有している必要がある。ライン型記録ヘッド26と中間転写ローラ21との間には所定のギャップが設けられている。
ノズル28から記録用インク5が吐出されると、ノズル28と中間転写ローラ21の表面層23との間で記録用インク5からなる液柱51が形成される。液柱51はノズル28及び表面層23に接している。そして、電圧印加手段41から印加された電圧により、電極界面での電気二重層形成に相当する非ファラデー電流と記録用インク5の電極(図3においては酸化)反応に起因したファラデー電流が発生する。ノズル28近傍で液柱51が分断してブリッジ状態が終わるのは数μs〜数十μsで、この時間とファラデー電流の積が通電電荷量であり、この値が大きいほど発生するラジカル濃度が増える。発生したラジカルにより、記録用インク5に含まれる前記水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物の重合が進み、記録用インク5の増粘が起きる。中間転写ローラ21上に着弾した記録用インク5は、インク画像52を形成するが、この際、増粘が起きているため、ビーディングやブリーディングが抑制される。
図4は、活性エネルギー線照射手段を有する印字ユニットの一例を示す概略断面図である。基本構成は、図2と同じで、加えて転写紙P上のインク画像に紫外線を照射する紫外線照射装置61を備えている。転写紙Pに転写されたインク画像に紫外線が照射されることにより、インク画像の耐擦性に優れるとともに、裏移りが抑制される。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
以下の質量%になるようにしたインクを調製した。なお、合計量が100質量%となるように、蒸留水により調整した。
<ブラック色インク>
・スルホン酸基結合型カーボンブラック顔料分散液(CAB−O−JET−200、固形分20質量%、キャボット社製):35.0質量%
・アクリルアミド:15質量%
・エチレングリコールジメタクリレート(サンエステルEG、三新化学工業株式会社製):5質量%
・グリセリン:14.0質量%
・2−ピロリドン:10.0質量%
・硝酸テトラメチルアンモニウム:5.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・重合禁止剤(ヒドロキノン):0.05質量%
・pH調整剤(0.2N水酸化ナトリウム水溶液):0.1質量%
・蒸留水:残量
平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過して調製した。
得られたブラック色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.5mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
<イエロー色インク>
・スルホン酸基結合型イエロー顔料分散液(CAB−O−JET−270Y、固形分10質量%、キャボット社製):40.0質量%
・アクリルアミド:15質量%
・エチレングリコールジメタクリレート(サンエステルEG、三新化学工業株式会社製):5質量%
・グリセリン:14.0質量%
・2−ピロリドン:10.0質量%
・硝酸テトラメチルアンモニウム:5.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・重合禁止剤(ヒドロキノン):0.05質量%
・pH調整剤(0.2N水酸化ナトリウム水溶液):0.1質量%
・蒸留水:残量
平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過して調製した。
得られたイエロー色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.3mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
<マゼンタ色インク>
・スルホン酸基結合型マゼンタ顔料分散液(CAB−O−JET−260M、固形分10質量%、キャボット社製):40.0質量%
・アクリルアミド:15質量%
・エチレングリコールジメタクリレート(サンエステルEG、三新化学工業株式会社製):5質量%
・グリセリン:14.0質量%
・2−ピロリドン:10.0質量%
・硝酸テトラメチルアンモニウム:5.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・重合禁止剤(ヒドロキノン):0.05質量%
・pH調整剤(0.2N水酸化ナトリウム水溶液):0.1質量%
・蒸留水:残量
平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過して調製した。
得られたマゼンタ色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.8mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
<シアン色インク>
・スルホン酸基結合型シアン顔料分散液(CAB−O−JET−250C、固形分10質量%、キャボット製):40.0質量%
・アクリルアミド:15質量%
・エチレングリコールジメタクリレート(サンエステルEG、三新化学工業株式会社製):5質量%
・グリセリン:14.0質量%
・2−ピロリドン:10.0質量%
・硝酸テトラメチルアンモニウム:5.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・重合禁止剤(ヒドロキノン):0.05質量%
・pH調整剤(0.2N水酸化ナトリウム水溶液):0.1質量%
・蒸留水:残量
平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過して調製した。
得られたシアン色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.1mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
図2に示すような、ライン型記録ヘッド26Y、26C、26M、26Bk、中間転写ローラ21、加圧ローラ31、及びクリーニングユニット36を備えた評価装置を用意し、前述のインクを各ヘッドに充填した。中間転写ローラ21は、直径100mm、長さ250mmのアルミ素管からなる支持体22と、その外周に体積抵抗率が5Ω・cmの導電性シリコーンゴムからなる平均厚み0.2mmの表面層23とを有している。中間転写ローラ21は、時計回りに200mm/sで回転駆動させた。加圧ローラ31は、荷重20kgf/cmで中間転写ローラ21に押し当てられており、中間転写ローラ21の駆動の連れまわりで反時計回りに回転させた。中間転写ローラ21の表面からギャップ距離を約100μm離間させて、ノズル板が金属で構成されるライン型記録ヘッド(市販インクジェットプリンタGX5000、株式会社リコー製)を配置した。また、ライン型記録ヘッドのノズル板と中間転写ローラ21のドラム素管との間に十分な電流を供給可能な電圧印加手段を接続した(図示せず)。圧電素子駆動手段(図示せず)により中間転写ローラ21表面には任意のパターンのインクドットを形成することができる状態にした。中間転写ローラ21と加圧ローラ31との間に転写紙P(type6200)を通紙することで普通紙表面インクドットを転写させた。
ライン型記録ヘッドにより、中間転写ローラ21表面の移動方向と直交方向(副走査方向)に約1インチ幅の連続した帯状領域に、主走査方向300dpi、副走査方向300dpiのイエローインク網点、ついでライン型記録ヘッドを副走査方向に40μmずらして配置したブラック用記録ヘッドで主走査方向300dpi、副走査方向300dpiのブラックインク網点を形成した。一点あたり10pLとなるように圧電素子駆動手段を調整した。
なお、吐出の際には、電圧印加手段から300Vの電圧を印加した。
ここで、吐出時に流れる電流を計測した。また、中間転写ローラの駆動を途中で止めて、中間転写ローラ上のイエローインクとブラックインクのブリーディング具合とビーディング具合をデジタルマイクロスコープで観察して評価を行った。また、転写紙に転写した後、転写紙上のブリーディング具合とフェザリング具合、画像濃度、裏移り、耐擦性、カールを下記評価方法に従って評価した。結果を表1に示す。
また、イエローインクをマゼンタインク、又はシアンインクに変えて同様に評価を行った。
<評価>
<<中間転写体上のブリーディング>>
中間転写ローラの駆動を途中で止めて、中間転写ローラ上のブリーディングをデジタルマイクロスコープで観察して下記評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:色間の境界線がはっきりしている
○:色間の境界線がややぼやけている
△:色間の境界線がぼやけている
×:二色が完全に滲んでいる
<<中間転写体上のビーディング>>
中間転写ローラの駆動を途中で止めて、中間転写ローラ上のビーディングをデジタルマイクロスコープで観察して下記評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:ビーディングが全く見られない
○:ビーディングがわずかに見られる
△:ビーディングが所々見られる
×:完全に合一している
<<転写紙上のブリーディング>>
転写紙上のブリーディングを、デジタルマイクロスコープで観察して下記評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:色間の境界線がはっきりしている
○:色間の境界線がややぼやけている
△:色間の境界線がぼやけている
×:二色が完全に滲んでいる
<<転写紙上のフェザリング>>
転写紙上のフェザリングを、デジタルマイクロスコープで観察して下記評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:フェザリングが全く見られない
○:フェザリングがわずかに見られる
△:フェザリングが所々見られる
×:ほとんどフェザリングをしてしまっている
<<転写紙における画像濃度>>
X−RITE504(X−RITE社製)により画像濃度を測定して、転写紙における画像濃度を下記評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:ブラック1.4以上、その他1.2以上
○:ブラック1.2以上1.4未満、その他1.0以上1.2未満
△:ブラック1.0以上1.2未満、その他0.8以上1.0未満
×:ブラック1.0未満、その他0.8未満
<<転写紙の裏移り>>
画像形成した転写紙を裏からX−RITE504(X−RITE社製)により画像濃度を測定して、非画像部濃度との差分を測定して、転写紙の裏移りを下記評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:0.05未満
○:0.05以上0.07未満
△:0.07以上0.09未満
×:0.09以上
<<転写紙の耐擦性>>
転写直後にキムタオル(日本製紙クレシア株式会社製)で擦りつけてキムタオルへの汚れを確認して、転写紙の耐擦性を下記評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:着色汚れなし
○:わずかに着色汚れあり
△:部分的に着色汚れあり
×:全面に着色汚れあり
<<転写紙のカール>>
1インチ角の転写紙に二色ベタ網点を転写して、転写直後の転写紙のカール高さを計測して、転写紙のカールを下記評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:カール高さ1mm未満
○:カール高さ1mm以上2mm未満
△:カール高さ2mm以上3mm未満
×:カール高さ3mm以上
(実施例2)
実施例1において、各インクのエチレングリコールジメタクリレートをN,N’−メチレンビスアクリルアミド(和光純薬工業株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、インクを調製した。
得られたブラック色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.6mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、29.1mN/mであった。
得られたイエロー色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.5mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、29.0mN/mであった。
得られたマゼンタ色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、9.0mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、29.0mN/mであった。
得られたシアン色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.6mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、29.1mN/mであった。
実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、各インクにラジカル重合開始剤として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRGACURE 2959、BASF社製)を2質量%添加し、かつ蒸留水を2質量%減量した以外は、実施例1と同様にして、インクを調製した。
得られたブラック色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.4S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、9.2mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、28.1mN/mであった。
得られたイエロー色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.4S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.9mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、28.1mN/mであった。
得られたマゼンタ色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.4S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、9.5mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、28.0mN/mであった。
得られたシアン色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.4S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.8mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、28.5mN/mであった。
実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例3において、各インクを記録媒体に転写した後に、図4に示すように紫外線照射装置61(INTEGRATION社製、VZero)を用いて紫外線照射(100mJ/cm)を行った以外は、実施例3と同様にして、画像を形成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1において、エチレングリコールジメタクリレート5質量%をアクリルアミド5質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、インクを調製した。
得られたブラック色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.4mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.6mN/mであった。
得られたイエロー色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.3mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
得られたマゼンタ色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.8mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.7mN/mであった。
得られたシアン色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.0mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.7mN/mであった。
実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1において、エチレングリコールジメタクリレート5質量%をアクリル酸メチル5質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、インクを調製した。
得られたブラック色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.5mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.4mN/mであった。
得られたイエロー色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.4mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.4mN/mであった。
得られたマゼンタ色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.9mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
得られたシアン色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.3mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1において、硝酸テトラメチルアンモニウムを硫酸テトラメチルアンモニウムに代えた以外は、実施例1と同様にして、インクを調製した。
得られたブラック色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.5mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
得られたイエロー色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.3mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
得られたマゼンタ色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.8mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
得られたシアン色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.1mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.5mN/mであった。
実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例1において、エチレングリコールジメタクリレートをトリエチレングリコールジメタクリレートに代えた以外は、実施例1と同様にして、インクを調製した。
得られたブラック色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.8mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.7mN/mであった。
得られたイエロー色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.6mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.7mN/mであった。
得られたマゼンタ色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、9.0mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.7mN/mであった。
得られたシアン色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.5S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.5mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、30.7mN/mであった。
実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
実施例1において、エチレングリコールジメタクリレートをポリエチレングリコール♯400ジメタクリレート(9G、新中村化学工業株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、インクを調製した。
得られたブラック色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.4S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、9.3mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、31.2mN/mであった。
得られたイエロー色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.4S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、9.1mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、31.2mN/mであった。
得られたマゼンタ色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.4S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、9.5mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、31.2mN/mであった。
得られたシアン色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.4S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、9.0mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、31.2mN/mであった。
実施例1と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
以下の質量%になるようにしたインクを調製した。なお、合計量が100質量%となるように、蒸留水により調整した。
<ブラック色インク>
・スルホン酸基結合型カーボンブラック顔料分散液(CAB−O−JET−200、固形分20質量%、キャボット社製):35.0質量%
・グリセリン:14.0質量%
・2−ピロリドン:10.0質量%
・硝酸テトラメチルアンモニウム:5.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・pH調整剤(0.2N水酸化ナトリウム水溶液):0.1質量%
・蒸留水:残量
平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過して調製した。
得られたブラック色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.7S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.1mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、32.7mN/mであった。
<イエロー色インク>
・スルホン酸基結合型イエロー顔料分散液(CAB−O−JET−270Y、固形分10質量%、キャボット社製):40.0質量%
・グリセリン:14.0質量%
・2−ピロリドン:10.0質量%
・硝酸テトラメチルアンモニウム:5.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・pH調整剤(0.2N水酸化ナトリウム水溶液):0.1質量%
・蒸留水:残量
平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過して調製した。
得られたイエロー色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.7S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、7.7mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、32.8mN/mであった。
<マゼンタ色インク>
・スルホン酸基結合型マゼンタ顔料分散液(CAB−O−JET−260M、固形分10質量%、キャボット社製):40.0質量%
・グリセリン:14.0質量%
・2−ピロリドン:10.0質量%
・硝酸テトラメチルアンモニウム:5.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・pH調整剤(0.2N水酸化ナトリウム水溶液):0.1質量%
・蒸留水:残量
平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過して調製した。
得られたマゼンタ色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.7S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、8.1mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、32.7mN/mであった。
<シアン色インク>
・スルホン酸基結合型シアン顔料分散液(CAB−O−JET−250C、固形分10質量%、キャボット社製):40.0質量%
・グリセリン:14.0質量%
・2−ピロリドン:10.0質量%
・硝酸テトラメチルアンモニウム:5.0質量%
・プロピレングリコールモノブチルエーテル:0.9質量%
・pH調整剤(0.2N水酸化ナトリウム水溶液):0.1質量%
・蒸留水:残量
平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターにて加圧濾過して調製した。
得られたシアン色インクの導電率を電気伝導率計ES−51ハンディタイプ(株式会社堀場製作所製)により測定したところ、1.7S/mであった。また、粘度をMCRレオメーター(ANTONPAAR社製)により測定したところ、7.7mPa・sであった。また、表面張力をハンディ表面張力計PocketDyne(KRUSS社製)により測定したところ、32.9mN/mであった。
得られた各インクを実施例1と同様にして、評価した。結果を表1に示す。
なお、各実施例、比較例において、ブラックとイエローの組合せ、ブラックとマゼンタの組合せ、ブラックとシアンの組合せは、全て同じ結果であった。
比較例1から得られる画像と実施例1〜9から得られた画像とを対比すると、実施例1〜9で得られた画像には、明らかにブリーディング及びビーディングの抑制効果が見られた。また、実施例1〜9の記録用紙上での画像は比較例1よりもブリーディング、フェザリングが抑制されて、裏移りが小さくなっていた。またカールも抑制されていた。特に、実施例4から得られるものは、いずれの評価においても非常に優れたものであった。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 記録用インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドの前記ノズルから前記記録ヘッドと所定のギャップを有して配置される中間転写体に向かって前記記録用インクを吐出し、前記記録ヘッドと前記中間転写体との間に前記記録用インクからなる液柱を形成する液柱形成工程と、
前記液柱に対して電圧を印加する電圧印加工程とを含み、
前記記録用インクが、水と、電解質と、水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物とを含有することを特徴とする画像形成方法である。
<2> 水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物が、2つ以上のエチレン性不飽和基を有する水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物を含む前記<1>に記載の画像形成方法である。
<3> 記録用インクが、ラジカル開始剤を含有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<4> 記録用インクが、着色剤を含有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<5> 記録用インクにより形成される、中間転写体上のインク画像、及び中間転写体から転写される記録媒体上のインク画像の少なくともいずれかへ活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射工程を含む前記<3>から<4>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<6> 記録用インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドと所定のギャップを有して配置される中間転写体と、
前記記録ヘッドと前記中間転写体との間に形成される前記記録用インクからなる液柱に対して電圧を印加する電圧印加手段とを有し、
前記記録用インクが、水と、電解質と、水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物とを含有することを特徴とする画像形成装置である。
<7> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成方法、及び前記<6>に記載の画像形成装置のいずれかに用いられ、水と、電解質と、水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物とを含有することを特徴とする記録用インクである。
1 画像形成装置
5 記録用インク
21 中間転写ローラ
26 ライン型記録ヘッド
26Y イエロー用ライン型記録ヘッド
26C シアン用ライン型記録ヘッド
26M マゼンタ用ライン型記録ヘッド
26Bk ブラック用ライン型記録ヘッド
28 ノズル
41 電圧印加手段
51 液柱
52 インク画像
61 紫外線照射装置
P 転写紙
特開昭55−65269号公報 特開昭64−63185号公報 特開平8−20159号公報 特開平8−20161号公報 米国特許第4538156号明細書 米国特許第5099256号明細書 特開2010−188665号公報

Claims (7)

  1. 記録用インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドの前記ノズルから前記記録ヘッドと所定のギャップを有して配置される中間転写体に向かって前記記録用インクを吐出し、前記記録ヘッドと前記中間転写体との間に前記記録用インクからなる液柱を形成する液柱形成工程と、
    前記液柱に対して電圧を印加する電圧印加工程とを含み、
    前記記録用インクが、水と、電解質と、水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物とを含有することを特徴とする画像形成方法。
  2. 水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物が、2つ以上のエチレン性不飽和基を有する水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物を含む請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 記録用インクが、ラジカル開始剤を含有する請求項1から2のいずれかに記載の画像形成方法。
  4. 記録用インクが、着色剤を含有する請求項1から3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 記録用インクにより形成される、中間転写体上のインク画像、及び中間転写体から転写される記録媒体上のインク画像の少なくともいずれかへ活性エネルギー線を照射する活性エネルギー線照射工程を含む請求項3から4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 記録用インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと所定のギャップを有して配置される中間転写体と、
    前記記録ヘッドと前記中間転写体との間に形成される前記記録用インクからなる液柱に対して電圧を印加する電圧印加手段とを有し、
    前記記録用インクが、水と、電解質と、水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物とを含有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の画像形成方法、及び請求項6に記載の画像形成装置のいずれかに用いられ、水と、電解質と、水溶性のエチレン性不飽和基含有化合物とを含有することを特徴とする記録用インク。
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