JP2015058152A - レーザ治療システム - Google Patents

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Abstract

【課題】眼科分野のレーザ治療において、観察すべき部位を確実に照明することが可能な技術を提供する。【解決手段】実施形態に係るレーザ治療システムは、照明光学系、観察光学系、照射光学系、干渉光学系、光路合成手段、光走査手段および制御手段を有する。照明光学系は患者眼を照明する。観察光学系は、照明されている患者眼の観察に用いられる。照明光学系は、照準光と治療用レーザ光を患者眼に照射する。干渉光学系は、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光の患者眼からの戻り光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光を検出手段に導く。光路合成手段は、照明光学系の光路と照射光学系の光路と測定光の光路とを実質的に同軸に合成する。光走査手段は、照射光学系の光路と測定光の光路との合成位置よりも患者眼側に設けられている。制御手段は、照射光学系、干渉光学系および光走査手段を制御する。【選択図】図1A

Description

この発明は、眼科分野で用いられるレーザ治療システムに関する。
眼科用のレーザ治療システムは、組織の光凝固や光切除などに用いられる。従来のレーザ治療システムでは、スリットランプ顕微鏡や手術用顕微鏡などの観察装置を用いて眼の正面画像を観察しつつ照準を合わせている。近年、眼の断面像を取得可能な光コヒーレンストモグラフィ装置(OCT)装置が組み込まれたレーザ治療システムも登場している。
また、レーザ治療システムにおいて、所定配列のスポットパターンからなる照準光を眼底に投影し、それにより照準合わせがなされた複数の位置に対して順次に治療用レーザ光を照射するよう構成されたものが知られている。
特許第4126054号 特表2010−538700号公報 特許第4377405号 特表2009−514564号公報
レーザ治療においては、疾患部に対して正確に照準を合わせることが重要である。照準合わせは、スリットランプ顕微鏡や手術用顕微鏡を用いて患者眼を正面から観察することによって行われる。しかし、従来のレーザ治療システムでは、疾患部等の観察すべき部位を確実に照明することができない場合があった。
また、疾患部を確実に治療し、かつ正常部位にレーザ光が照射されることを極力避けるために、レーザ光の照射を適切にコントロールすることも重要である。そのためには、レーザ光の照射部位を正確に画像化すること、そしてこの画像化を実質的にリアルタイムで行うことが必要である。なお、疾患部は眼底等の表面には限られず、またレーザ光により印加される熱エネルギーは3次元的に拡散することから、この画像化は断面計測であることが望ましい。
この発明は、眼科分野のレーザ治療において、観察すべき部位を確実に照明することが可能な技術を提供することを目的の1つとする。
また、この発明は、レーザ光の照射部位のOCT計測を、位置的な正確性を保持しつつ実質的にリアルタイムで行うことが可能な技術を提供することを目的の1つとする。
実施形態に係るレーザ治療システムは、患者眼を照明する照明光学系と、前記照明光学系により照明されている患者眼を観察するための観察光学系と、治療用レーザ光と、前記治療用レーザ光の照準を合わせるための照準光とを、患者眼に照射する照射光学系と、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、前記測定光の患者眼からの戻り光と前記参照光とを重ね合わせて得られる干渉光を検出手段に導く干渉光学系と、前記照明光学系の光路と前記照射光学系の光路と前記測定光の光路とを実質的に同軸に合成する光路合成手段と、前記光路合成手段による前記照射光学系の光路と前記測定光の光路との合成位置よりも患者眼側に設けられた光走査手段と、前記照射光学系の制御、前記干渉光学系の制御および前記光走査手段の制御を行う制御手段とを有する。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記光路合成手段は、前記照射光学系の光路と前記測定光の光路とを実質的に同軸に合成する第1の合成部材と、前記第1の合成部材よりも患者眼側に設けられ、前記第1の合成部材による前記照射光学系と前記測定光との合成光路と、前記照明光学系の光路とを、実質的に同軸に合成する第2の合成部材とを含み、前記光走査手段は、前記第1の合成部材と前記第2の合成部材との間の前記合成光路に配置されていてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記照射光学系は、前記照準光および前記治療用レーザ光を導く第1の導光手段と、前記第1の導光手段から出射した光を平行光束にするための第1のコリメータとを含み、前記干渉光学系は、前記測定光を導く第2の導光手段と、前記第2の導光手段の患者眼側の端部から出射した前記測定光を平行光束にするための第2のコリメータとを含み、前記第1の合成部材は、前記第1のコリメータおよび前記第2のコリメータよりも患者眼側に配置されていてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記照射光学系および前記干渉光学系は、前記第1のコリメータを通過した光の光路と前記第2のコリメータを通過した前記測定光の光路とが実質的に直交するように構成され、前記第1の合成部材は、前記第1のコリメータを通過した光の光路と前記第2のコリメータを通過した前記測定光の光路とが交差する位置に設けられた第1の透過反射ミラーを含んでいてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記第1の透過反射ミラーはダイクロイックミラーであってよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記第1の導光手段は、径が異なる複数の導光路を有し、前記照射光学系は、前記照準光および前記治療用レーザ光のそれぞれを、前記複数の導光路に対して選択的に入射させる選択手段を含んでいてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記複数の導光路は、前記第1の導光手段の中心軸の周りに配置され、前記照射光学系および前記干渉光学系は、前記第1の導光手段の中心軸と前記干渉光学系の光軸とが前記第1の合成部材を介して実質的に同軸になるように構成されていてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記第1の導光手段は、前記複数の導光路としての複数の光ファイバを束ねて構成されたファイババンドル、または、前記複数の導光路としての複数のコアを有するマルチコアファイバであってよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記第1の合成部材は、複数の導光路を有する第3の導光手段を含み、前記照準光および前記治療用レーザ光のそれぞれは、前記複数の導光路のうちあらかじめ決められた第1の導光路と、前記光走査手段と、前記第2の合成部材とを経由して、患者眼に照射され、前記測定光は、前記複数の導光路のうち前記第1の導光路と異なるあらかじめ決められた第2の導光路と、前記光走査手段と、前記第2の合成部材とを経由して、患者眼に照射されるように構成されていてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記第3の導光手段は、前記複数の導光路としての複数の光ファイバを束ねて構成されたファイババンドル、または、前記複数の導光路としての複数のコアを有するマルチコアファイバであってよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記複数の導光路は、前記第1の導光路として、径が異なる2以上の導光路を含み、前記照射光学系は、前記照準光および前記治療用レーザ光のそれぞれを、前記2以上の導光路に対して選択的に入射させる選択手段を含んでいてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記第2の導光路は、前記第3の導光手段の中心軸に沿って配置され、前記第1の導光路としての前記2以上の導光路は、前記第2の導光路の周りに配置されていてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記第1の合成部材は、前記第3の導光手段よりも前段において前記照射光学系の光路と前記測定光の光路とを合成する第2の透過反射ミラーを含み、前記照射光学系は、前記照準光および前記治療用レーザ光を前記第2の透過反射ミラーを介して前記第1の導光路に入射させるための偏向手段を含んでいてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記照明光学系、前記照射光学系および前記干渉光学系は、前記合成光路と前記照明光学系の光路とが実質的に直交するように構成され、前記第2の合成部材は、前記合成光路と前記照明光学系の光路とが交差する位置に設けられた第3の透過反射ミラーを含んでいてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記第3の透過反射ミラーはダイクロイックミラーであってよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記制御手段は、あらかじめ設定された第1のパターンを有する前記照準光を患者眼に照射させ、かつ、前記第1のパターンに基づいて設定された第2のパターンを有する前記治療用レーザ光を患者眼に照射させるように、前記照射光学系の制御を行ってよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記光源は、低コヒーレンス光を発する低コヒーレンス光源を含み、前記検出手段は、前記低コヒーレンス光に基づき前記干渉光学系により生成される干渉光のスペクトル情報を取得する分光器を含み、前記分光器により取得されたスペクトル情報に基づいて画像を形成する画像形成手段を有し、前記制御手段は、前記画像形成手段により形成された画像を表示手段に表示させるように構成されていてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記光源は、出力波長の掃引が可能な波長掃引光源を含み、前記検出手段は、前記波長掃引光源から出力された光に基づき前記干渉光学系により生成される干渉光を検出する光検出器を含み、前記出力波長の掃引に伴い前記光検出器によって順次に得られた検出結果に基づいて画像を形成する画像形成手段を有し、前記制御手段は、前記画像形成手段により形成された画像を表示手段に表示させるように構成されていてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記観察光学系は、前記照明光学系により照明されている患者眼からの戻り光と、前記照射光学系により照射された前記照準光の患者眼からの戻り光とを接眼レンズに導くように構成されていてよい。
また、実施形態に係るレーザ治療システムにおいて、前記観察光学系は、前記照明光学系により照明されている患者眼からの戻り光と、前記照射光学系により照射された前記照準光の患者眼からの戻り光とを撮像装置に導き、前記制御手段は、前記撮像装置により取得された画像を表示手段に表示させるように構成されていてよい。
実施形態において、前記制御手段は、同システムまたは別の装置によって過去に取得されたデータ(画像を含む)を前記表示手段に表示できるように構成されていてよい。
実施形態によれば、観察すべき部位を確実に照明することができる。
また、実施形態によれば、レーザ光の照射部位のOCT計測を、位置的な正確性を保持しつつ実質的にリアルタイムで行うことができる。
実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムによる照射光のパターンの例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 変形例に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 変形例に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。 実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を示す概略図である。
この発明に係るレーザ治療システムの実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施形態において、この明細書において引用されている文献に記載された技術を任意に援用することが可能である。
実施形態で使用される方向を定義する。装置光学系から患者に向かう方向を「前方向」とし、その逆方向を「後方向」とする。また、前方向に直交する水平方向を「左右方向」とする。左方向と右方向は任意に設定されていてよい(たとえば、患者の左眼側が左方向とされ、右眼側が右方向とされる)。さらに、前後方向と左右方向の双方に直交する方向を「上下方向」とする。上方向は実質的に鉛直上方と一致し、下方向は実質的に鉛直下方と一致する。
〈第1の実施形態〉
第1の実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を図1Aに示す。レーザ治療システム1000の光学系は、照明光学系1100と、観察光学系1200と、照射光学系1300と、干渉光学系1400と、第1の合成部材1510と、第2の合成部材1520と、光走査ユニット1600とを含む。制御ユニット1800は、レーザ治療システム1000の各部を制御する。
照明光学系1100は、患者眼Eの眼底Efを照明する。観察光学系1200は、照明光学系1100により照明されている眼底Efを観察するために用いられる。
観察光学系1200は、照明光学系1100により照明されている眼底Efからの戻り光を、接眼レンズおよび/または撮像装置に導くように構成されている。前者は眼底Efの肉眼観察に用いられ、後者は眼底Efの表示画像の観察に用いられる。この表示画像は、撮像装置からの信号を受けた制御ユニット1800が表示ユニット1900を制御することによって提供される。
なお、眼底Efからの戻り光は、反射ミラー1210の左右の位置を介して観察光学系1200に導かれる。そのための光学系の例を図1Bに示す。反射ミラー1210は、幅が広い部分と狭い部分とを有する。図1Bに示す例では、第2の合成部材1520側(上側)に幅が狭い部分が設けられている。照明光学系1100から出力された光は、第2の合成部材1520を透過して反射ミラー1210に到達し、幅が狭い部分において反射ミラー1210に反射されて患者眼Eに入射する。その眼底反射光は、反射ミラー1210の幅が狭い部分の両側(左右の位置)を通過して観察光学系1200に入射する。なお、図1Bに示す例においては、光走査ユニット1600を経由する光路は、反射ミラー1210の幅が狭い部分を通過して患者眼Eに導かれるように記載されているが、当該光路は幅が広い部分を通過するように構成されてもよい。また、当該光路は、幅が狭い部分と幅が広い部分の双方を通過できるように構成されてもよい。つまり、当該光路は、光走査ユニット1600による偏向方向に応じて、幅が狭い部分または幅が広い部分を通過するように構成されてもよい。
照射光学系1300は、治療用レーザ光を眼底Efの照射する機能と、治療用レーザ光の照準を合わせるための照準光を眼底Efに照射する機能とを有する。眼底Efに対する治療用レーザ光および照準光の照射位置は、光走査ユニット1600によって移動される。
干渉光学系1400は、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光の眼底Efからの戻り光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光を検出手段に導く。レーザ治療システム1000においては、たとえばスペクトラルドメインタイプまたはスウェプトソースタイプのOCTが適用される。なお、眼底Efに対する測定光の照射位置は、光走査ユニット1600によって移動される。
スペクトラルドメインタイプのOCTが適用される場合、光源は、低コヒーレンス光を発する低コヒーレンス光源を含み、かつ、検出手段は、低コヒーレンス光に基づき干渉光学系1400により生成される干渉光のスペクトル情報を取得する分光器を含む。分光器により取得されたスペクトル情報は、画像形成ユニット1700に入力される。画像形成ユニット1700は、分光器から入力されるスペクトル情報に基づいて、眼底Efの画像を形成する。この画像は、2次元断面像または3次元断面像である。制御ユニット1800は、画像形成ユニット1700により形成された画像を表示ユニット1900に表示させる。
スウェプトソースタイプのOCTが適用される場合、光源は、出力波長の掃引が可能な波長掃引光源を含み、かつ、検出手段は、波長掃引光源から出力された光に基づき干渉光学系1400により生成される干渉光を検出する光検出器を含む。光検出器は、干渉光の検出結果としての信号を画像形成ユニット1700に送る。画像形成ユニット1700は、出力波長の掃引に伴い光検出器によって順次に得られた検出結果に基づいて、眼底Ef画像を形成する。この画像は、2次元断面像または3次元断面像である。制御ユニット1800は、画像形成ユニット1700により形成された画像を表示ユニット1900に表示させる。
第1の合成部材1510および第2の合成部材1520は、照明光学系1100の光路と、照射光学系1300の光路と、干渉光学系1400により導かれる測定光の光路とを、実質的に同軸に合成する光路合成手段として機能する。光走査ユニット1600は、照射光学系1300の光路と測定光の光路との合成位置よりも患者眼E側に設けられる。本例では、第1の合成部材1510によって照射光学系1300の光路と測定光の光路とが実質的に同軸に合成される。第2の合成部材1520は、第1の合成部材1510よりも患者眼E側に設けられ、第1の合成部材1510による照射光学系1300と測定光との合成光路と、照明光学系1100の光路とを、実質的に同軸に合成する。光走査ユニット1600は、第1の合成部材1510と第2の合成部材1520との間に配置されている。つまり、光走査ユニット1600は、照射光学系1300と測定光との合成光路において、この合成光路が照明光学系1100の光路と合成される位置よりも第1の合成部材1510側に配置されている。
[具体例]
この実施形態に係るレーザ治療システムの具体例を図2に示す。レーザ治療システム1は、治療対象である患者眼Eの眼底Efに対してレーザ治療を施すために使用される。また、レーザ治療システム1は、眼底Efを正面から観察するための機能と、眼底Efの断面像を取得するための機能とを有する。
レーザ治療システム1は、光源ユニット2と、スリットランプ顕微鏡3と、光ファイバ4と、処理ユニット5と、操作ユニット6と、表示ユニット7と、OCTユニット8と、光ファイバ9とを有する。なお、スリットランプ顕微鏡3に代えて、手術用顕微鏡や眼底カメラなどの公知の観察装置を用いてもよい。
光源ユニット2とスリットランプ顕微鏡3は、光ファイバ4を介して光学的に接続されている。光ファイバ4は、1つ以上の導光路を有する。2以上の導光路が設けられる場合、光ファイバ4は、マルチコアファイバまたはファイババンドルであってよい。また、光ファイバ4は、イメージファイバ(画像伝送ファイバ)であってよい。
OCTユニット8とスリットランプ顕微鏡3は、光ファイバ9を介して光学的に接続されている。光ファイバ9は、たとえばシングルモードファイバである。
処理ユニット5は、光源ユニット2、スリットランプ顕微鏡3、操作ユニット6、表示ユニット7およびOCTユニット8のそれぞれに対して、信号を伝送可能に接続されている。信号の伝送形態は有線でも無線でもよい。
処理ユニット5は、ハードウェアとソフトウェアとの協働によって動作するコンピュータを含む。処理ユニット5が実行する処理については後述する。操作ユニット6は、各種のハードウェアキーおよび/またはソフトウェアキー(GUI)を含んで構成される。ハードウェアキーの例として、スリットランプ顕微鏡3に設けられたボタン・ハンドル・ノブや、スリットランプ顕微鏡3に接続されたコンピュータ(処理ユニット5等)に設けられたキーボード・ポインティングデバイス(マウス・トラックボール等)や、別途に設けられたフットスイッチ・操作パネルなどがある。ソフトウェアキーは、たとえばスリットランプ顕微鏡3や上記コンピュータに設けられた表示デバイスに表示される。
(光源ユニット2)
光源ユニット2は、眼底Efに照射される光を発生する。光源ユニット2は、照準光源2aと、治療用レーザ光源2bと、ガルバノミラー2cと、遮光板2dとを有する。なお、図2に示す部材以外の部材を光源ユニット2に設けることができる。たとえば、光ファイバ4の直前位置に、光源ユニット2により発生された光を光ファイバ4の端面に入射させるための光学素子(レンズ等)を設けることができる。
(照準光源2a)
照準光源2aは、レーザ治療を施す部位に照準を合わせるための照準光LAを発する。照準光源2aとしては任意の光源が用いられる。たとえば、眼底Efを肉眼で観察しつつ照準を合わせる構成が適用される場合、術者眼Eにより認識可能な可視光を発する光源(レーザ光源、発光ダイオード等)が照準光源2aとして用いられる。また、眼底Efの撮影画像を観察しつつ照準を合わせる構成が適用される場合、撮影画像を取得するための撮像素子が感度を有する波長帯の光を発する光源(レーザ光源、発光ダイオード等)が照準光源2aとして用いられる。照準光LAは、ガルバノミラー2cに導かれる。照準光源2aの動作は、処理ユニット5により制御される。
(治療用レーザ光源2b)
治療用レーザ光源2bは、眼底Efのレーザ治療(光凝固、光切除等)に用いられる光(治療用レーザ光LT)を発する。治療用レーザ光LTは、その用途に応じて可視レーザ光でも不可視レーザ光でもよい。また、治療用レーザ光源2bは、異なる波長帯のレーザ光を発する単一のレーザ光源または複数のレーザ光源であってよい。治療用レーザ光LTは、ガルバノミラー2cに導かれる。治療用レーザ光源2bの動作は、処理ユニット5により制御される。
(ガルバノミラー2c)
ガルバノミラー2cは、反射面を有するミラーと、ミラーの向き(反射面の向き)を変更するアクチュエータとを含んで構成される。照準光LAと治療用レーザ光LTは、ガルバノミラー2cの反射面の同じ位置に到達するようになっている。なお、照準光LAと治療用レーザ光LTをまとめて「照射光」と呼ぶことがある。ガルバノミラー2c(の反射面)の向きは、少なくとも、照射光を光ファイバ4に向けて反射させる向き(照射用向き)と、照射光を遮光板2dに向けて反射させる向き(停止用向き)とに変更される。ガルバノミラー2cの動作は、処理ユニット5により制御される。
(遮光板2d)
ガルバノミラー2cが停止用向きに配置されている場合、照射光は遮光板2dに到達する。遮光板2dは、たとえば照射光を吸収する材質および/または形態からなる部材であり、遮光作用を有する。
この実施形態では、照準光源2aと治療用レーザ光源2bは、それぞれ連続的に光を発する。そして、ガルバノミラー2cを照射用向きに配置させることで、照射光を患者眼Eに照射させる。また、ガルバノミラー2cを停止用向きに配置させることで、患者眼Eに対する照射光の照射を停止させる。なお、このようなガルバノミラー2cの代わりに、照準光源2aおよび/または治療用レーザ光源2bの出力をオン/オフさせることによって、患者眼Eに対する照射光の照射/照射停止を切り替えるように構成することも可能である。
(スリットランプ顕微鏡3)
スリットランプ顕微鏡3は、患者眼Eの前眼部および眼底Efの観察に用いられる装置である。より詳しく説明すると、スリットランプ顕微鏡3は、患者眼Eをスリット光で照明し、この照射野を拡大観察するための眼科装置である。なお、「観察」には、肉眼での観察と撮影画像の観察の一方または双方が含まれる。この実施形態のスリットランプ顕微鏡3は、患者眼Eの肉眼観察と撮影の双方を実現可能な構成を有する。
スリットランプ顕微鏡3は、照明部3aと、観察部3bと、接眼部3cとを有する。照明部3aには、図3に示す照明光学系10が収容されている。また、詳細については後述するが、照明部3aには、光源ユニット2から延びる光ファイバ4と、OCTユニット8から延びる光ファイバ9とが接続されている。観察部3bと接眼部3cには、観察光学系30が格納されている。
図示は省略するが、スリットランプ顕微鏡3には、従来と同様に、レバー、ハンドル、ボタン、ノブ等の操作部材が設けられている。これら操作部材は、機能的に操作ユニット6に含まれる。なお、図2に示す構成では、操作ユニット6からの信号を受けた処理ユニット5がスリットランプ顕微鏡3を制御するようになっているが、このような電気的な駆動力を用いて動作する機構だけでなく、操作者が印加した力によって動作する機構を適用することもできる。
(スリットランプ顕微鏡3の光学系)
図3を参照してスリットランプ顕微鏡3の光学系について説明する。なお、図3には、眼底Efのレーザ治療に用いられるコンタクトレンズCLが示されている。スリットランプ顕微鏡3は、照明光学系10と、観察光学系30とを有する。
また、スリットランプ顕微鏡3の照明部3aには、光源ユニット2から入力された照射光の光路を照明光学系10に合成するための光学系と、OCTユニット8から入力された測定光の光路を照明光学系10に合成するための光学系とが設けられている。これら光学系を合成光学系と呼ぶ。
(照明光学系10)
照明光学系10は、患者眼Eを観察するための照明光を出力する。照明部3aは、照明光学系10の光軸(照明光軸)10aの向きを、左右方向、上下方向、回転方向および俯仰方向にそれぞれ変更可能に構成されている。それにより、患者眼Eの照明方向を任意に変更することができる。
照明光学系10は、光源11と、収束レンズ12と、フィルタ13、14および15と、スリット絞り16と、結像レンズ17、18および19と、偏向部材20とを有する。
光源11は照明光を出力する。なお、照明光学系10に複数の光源を設けてもよい。たとえば、定常光を出力する光源(ハロゲンランプ、LED等)と、フラッシュ光を出力する光源(キセノンランプ、LED等)の双方を光源11として設けることができる。また、角膜観察用の光源と眼底観察用の光源とを別々に設けてもよい。収束レンズ12は、光源11から出力された光を集めるレンズ(またはレンズ系)である。光源11の動作は、処理ユニット5により制御される。
フィルタ13〜15は、それぞれ、照明光の特定の成分を除去または弱める作用を持つ光学素子である。フィルタ13〜15としては、たとえば、ブルーフィルタ、無赤色フィルタ、減光フィルタ、防熱フィルタ、角膜蛍光フィルタ、色温度変換フィルタ、演色性変換フィルタ、紫外線カットフィルタ、赤外線カットフィルタなどがある。各フィルタ13〜15は、照明光の光路に対して挿脱可能とされている。フィルタ13〜15の挿脱は、処理ユニット5により制御される。
スリット絞り16は、スリット光(細隙光)を生成するためのスリットを形成する。スリット絞り16は、一対のスリット刃を有する。これらスリット刃の間隔を変化させることによりスリット幅が変更される。なお、スリット絞り16以外の絞り部材を照明光学系10に設けることができる。この絞り部材の例として、照明光の光量を変更するための照明絞りや、照明野のサイズを変更するための照明野絞りなどがある。また、これら絞り部材以外の部材を用いて照明光の光量や照射野のサイズを変更することが可能である。このような部材の例として液晶シャッタがある。スリット絞り16、照明絞り、照明野絞り、および液晶シャッタのそれぞれの動作は、処理ユニット5により制御される。
結像レンズ17、18および19は、照明光の像を形成するためのレンズ系である。偏向部材20は、結像レンズ17〜19を経由した照明光を偏向して患者眼Eに照射させる。偏向部材20としては、たとえば反射ミラーまたは反射プリズムが用いられる。
上記以外の部材を照明光学系10に設けることができる。たとえば、偏向部材20の後段に、拡散板を挿脱可能に設けることができる。拡散板は、照明光を拡散することにより、照明野の明るさを一様にする。また、照明光による照明野の背景領域を照明する背景光源を設けることができる。
(合成光学系)
合成光学系は、照明部3aに設けられ、光源ユニット2からの光路およびOCTユニット8からの光路を、照明光学系10に合成するように機能する。
この実施形態における合成光学系は、コリメータレンズ51と、ガルバノスキャナ52と、リレーレンズ53および54と、ダイクロイックミラー55と、ダイクロイックミラー91と、コリメータレンズ92とを有する。ダイクロイックミラー91は、光源ユニット2からの照射光の光路と、OCTユニット8からの測定光の光路とを実質的に同軸に合成する。ダイクロイックミラー91により得られる照射光と測定光との合成光路は、スリット絞り16と結像レンズ17との間に設けられたダイクロイックミラー55により、照明光学系10の光路と実質的に同軸に合成される。
光ファイバ4から出射した照射光は、コリメータレンズ51により平行光束とされ、ダイクロイックミラー91に反射されてガルバノスキャナ52に入射する。ガルバノスキャナ52は、照射光を2次元的に偏向する。ガルバノスキャナ52から出射した照射光は、リレーレンズ53および54を介してダイクロイックミラー55に到達する。ダイクロイックミラー55は、照射光を反射して照明光学系10に入射させる。照射光は、結像レンズ17、18および19、並びに偏向部材20を介して、患者眼Eに入射する。
光ファイバ9から出射した測定光は、コリメータレンズ92により平行光束とされ、ダイクロイックミラー91を透過してガルバノスキャナ52に入射する。ガルバノスキャナ52は、測定光を2次元的に偏向する。ガルバノスキャナ52から出射した測定光は、リレーレンズ53および54を介してダイクロイックミラー55に到達する。ダイクロイックミラー55は、測定光を反射して照明光学系10に入射させる。測定光は、結像レンズ17、18および19、並びに偏向部材20を介して、患者眼Eに入射する。
ガルバノスキャナ52は、たとえば、入射光を左右方向に偏向するためのガルバノミラーと、入射光を上下方向に偏向するためのガルバノミラーとを含む。これらガルバノミラーは、反射面の偏向可能方向が互いに直交している。これらガルバノミラーの向きをそれぞれ独立に変更することで、入射光の2次元的な偏向が実現される。ガルバノスキャナ52の動作は、処理ユニット5により制御される。
(観察光学系30)
観察光学系30は、患者眼Eによる照明光の反射光を術者眼Eに案内する光学系である。観察光学系30は、左右両眼での観察を可能とする左右一対の光学系を有する。左右の光学系は実質的に同一の構成を有するので、図3には一方の光学系のみが示されている。
観察部3bは、観察光学系30の光軸(観察光軸)30aの向きを左右方向および上下方向に変更可能に構成されている。それにより、患者眼Eを観察する方向を任意に変更することができる。
観察光学系30は、対物レンズ31と、変倍レンズ32および33と、保護フィルタ34と、結像レンズ35と、正立プリズム36と、視野絞り37と、接眼レンズ38とを有する。また、観察光学系30には後述の撮影系が設けられている。
対物レンズ31は、患者眼Eに対峙する位置に配置される。対物レンズ31は、左右の光学系に共通であってもよいし、左右別々に設けられていてもよい。
変倍レンズ32および33は、変倍光学系(ズームレンズ系)を構成する。各変倍レンズ32および33は、観察光軸30aに沿って移動可能とされている。それにより、患者眼Eの肉眼観察像や撮影画像の倍率(画角)を変更できる。倍率の変更は、たとえば、観察部3bに設けられた倍率変更ノブを手動で操作することにより行われる。また、処理ユニット5が、操作ユニット6に含まれるスイッチ等による操作に基づいて、倍率を制御するようにしてもよい。
また、変倍光学系として、観察光学系30の光路に対して選択的に挿入可能な複数の変倍レンズ群を設けてもよい。これら変倍レンズ群は、それぞれ異なる倍率を付与するように構成されている。観察光学系30の光路に配置された変倍レンズ群が変倍レンズ32および33として用いられる。倍率の変更、つまり観察光学系30の光路に配置される変倍レンズ群の切り替えは、たとえば、観察部3bに設けられた倍率変更ノブを手動で操作することにより行われる。
保護フィルタ34は、患者眼Eに照射されるレーザ光を遮蔽するフィルタである。それにより、術者眼Eをレーザ光から保護することができる。保護フィルタ34は、たとえば、レーザ治療(またはレーザ出力)の開始トリガに対応して光路に挿入される。通常の観察時には、保護フィルタ34は光路から退避される。保護フィルタ34の挿脱は、処理ユニット5により制御される。或いは、レーザ光(特に治療用レーザ光LT)のみを遮断するよう構成されたバンドパスフィルタを保護フィルタ34として用いることが可能である。この場合、バンドパスフィルタは、光路に常時配置されていてよい(つまり挿脱用の機構が設けられていなくてよい)。
結像レンズ35は、患者眼Eの像を結ばせるレンズ(レンズ系)である。正立プリズム36は、接眼レンズ38を介して観察される像を正立像にする光学部材であり、プリズム36aおよび36bを含んで構成される。接眼レンズ38は正立プリズム36と一体的に移動する。正立プリズム36と接眼レンズ38は接眼部3cに格納されている。観察光学系30を構成する他の部材は、観察部3bに格納されている。
患者眼Eを撮影するための撮影系について説明する。撮影系は、観察光軸30aから分岐した光路上に設けられた撮像装置42を含む。この分岐は、結像レンズ35と正立プリズム36との間に設けられたビームスプリッタ(ハーフミラー等)41により実現される。つまり、本例における撮影系は、対物レンズ31と、変倍レンズ32および33と、保護フィルタ34と、結像レンズ35と、ビームスプリッタ41と、撮像装置42とを含んで構成される。撮像装置42は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の撮像素子を含む。また、撮像装置42は、レンズ等の光学素子を含んでいてもよい。
撮像装置42は、照射光(照準光LAおよび/または治療用レーザ光LT)の波長帯に感度を有する撮像素子を含む。よって、照射光を眼底Efに照射した状態で撮像装置42による撮影を行うと、その撮影画像には眼底Efに対する照射光の投影パターンが描出される。また、撮像素子は、照明光学系10による照明光の波長帯に感度を有していてもよい。その場合、撮影画像には、眼底Efの形態(つまり眼底Efの正面画像)と、照射光の投影パターンとが描出される。
撮像装置42を用いた撮影の対象は眼底Efには限定されず前眼部であってもよい。撮像装置42による撮影対象の選択は、たとえば、結像レンズ35や、撮像装置42内部のレンズを制御することにより行われる。
(光ファイバ4)
光源ユニット2とスリットランプ顕微鏡3とを光学的に接続する光ファイバ4の構成について説明する。さらに、光ファイバ4の構成に応じた照射光の制御について説明する。
光ファイバ4は、径が異なる複数のコアを有するマルチコアファイバであってよい。複数のコアは、患者眼Eに照射される光束の径(スポットサイズ)に関する複数の選択肢に対応している。光ファイバ4の入射端(光源ユニット2側のファイバ端)には、複数のコアの入射端が露出している。
処理ユニット5は、ガルバノミラー2cを制御することにより、複数のコアのうちの1つの入射端に照射光を入射させる。なお、処理ユニット5には、スポットサイズに関する複数の選択肢と、複数のコア(つまりガルバノミラー2cに対する制御の内容)とが一対一に対応付けられた情報(対応情報)が、あらかじめ記憶されている。ユーザまたは処理ユニット5は、患者眼Eに適用されるスポットサイズの指定を行う。処理ユニット5は、この対応情報を参照することにより、指定されたスポットサイズに対応する制御内容を取得し、この制御内容に基づいてガルバノミラー2cを制御する。それにより、指定されたスポットサイズの照射光が患者眼Eに適用される。
複数のコアの入射端の配置に応じて、ガルバノミラー2cの構成を決定することができる。たとえば複数のコアおよび遮光板2dが実質的に直線的に配置されている場合、ガルバノミラー2cは、その反射面の向きを1次元的に変更できるように構成されていればよい。複数のコアおよび遮光板2dが直線的に配置されていない場合、つまり、ガルバノミラー2cの側から見て、複数のコアおよび遮光板2dが2次元的に配置されている場合、ガルバノミラー2cは、その反射面の向きを2次元的に変更できるように構成される。なお、反射面の向きについては、たとえば、反射面の法線の方向として定義することが可能である。
光ファイバ4の構成例を図4に示す。図4は、光ファイバ4の入射端を示す。この光ファイバ4は、径が異なる複数のコア4a、4b、4cおよび4dを有する。たとえば、コア4a、4b、4cおよび4dの径は、それぞれ、50μm、100μm、200μmおよび400μmとされている。なお、コアの径と、眼底Efに投影されるスポットのサイズとが一致している必要はない。しかし、コアの径とスポットサイズとは既知の対応関係を有する。この対応関係は、たとえば、光ファイバ4と眼底Efとの間の光学系の設計により定義される。
複数のコア4a、4b、4cおよび4dは、光ファイバ4の中心軸4Aの周りに配置されている。この配置は、複数のコアおよび遮光板2dが2次元的に配置されている場合の一例に相当する。
また、本例において、光ファイバ4の中心軸4Aと、後述のOCT光学系の光軸とが同軸になるように、光学系を構成することができる。なお、図3に示すように、レーザ治療に関する照射光の光路と、OCT計測を行うための光(測定光)の光路は、ダイクロイックミラー91によって合成される。ダイクロイックミラー91は、たとえば、光ファイバ4から出射した光を透過させ、光ファイバ9から出射した光を反射するように構成されていてもよい。また、ダイクロイックミラー91の代わりにハーフミラーなどの合成部材を用いてこれら光路を合成するようにしてもよい。
(OCTユニット8)
OCTユニット8について説明する。図5は、OCTユニット8の構成例を示す。
OCTユニット8には、眼底EfのOCT画像を取得するための光学系が設けられている。この光学系は、たとえば、従来のスペクトラルドメインタイプのOCT装置と同様の構成を有する。すなわち、この光学系は、低コヒーレンス光を参照光と測定光に分割し、眼底Efを経由した測定光と参照光路を経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル成分を検出するように構成されている。この検出結果(検出信号)は処理ユニット5に送られる。
レーザ治療システムに適用されるOCTのタイプはスペクトラルドメインタイプには限られない。たとえばスウェプトソースタイプのOCTが用いられる場合、波長掃引光源が光源ユニット81に設けられ、バランス型フォトダイオード等のバランス型光検出器が検出ユニット89に設けられる。一般に、OCTユニット8の構成については、OCTのタイプに応じた公知の技術が適用される。
光源ユニット81は、OCTを行うための光L0を出力する。本例ではスペクトラルドメインタイプのOCTが用いられるので、光源ユニット81から出力される光L0は、広帯域の低コヒーレンス光である。低コヒーレンス光L0は、たとえば、近赤外領域の波長帯(約800nm〜900nm程度)を含み、数十マイクロメートル程度の時間的コヒーレンス長を有する。なお、人眼では視認できない波長帯、たとえば1040〜1060nm程度の中心波長を有する近赤外光を低コヒーレンス光L0として用いてもよい。
光源ユニット81は、スーパールミネセントダイオード(Super Luminescent Diode:SLD)や、LEDや、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)等の光出力デバイスを含んで構成される。
光源ユニット81から出力された低コヒーレンス光L0は、光ファイバ82によりファイバカプラ83に導かれて測定光LMと参照光LRに分割される。測定光LMの光路は測定アームなどと呼ばれ、参照光LRの光路は参照アームなどと呼ばれる。
参照光LRは、光ファイバ84により導かれる。ファイバカプラ83とは反対側の光ファイバ84の端部には、光ファイバ84から出射した参照光LRを平行光束にするコリメータ85が設けられている。平行光束とされた参照光LRは、収束レンズ86により収束されて参照ミラー87に到達する。参照ミラー87の反射面は、参照アームの光軸に直交している。参照ミラー87により反射された参照光LRは、収束レンズ86により平行光束となり、コリメータ85により収束されて光ファイバ84に入射し、ファイバカプラ83に導かれる。
一方、ファイバカプラ83により生成された測定光LMは、光ファイバ9によってスリットランプ顕微鏡3の照明部3aに導かれる(図3を参照)。光ファイバ9から出射した測定光LMは、コリメータレンズ92により平行光束とされ、ダイクロイックミラー91を透過し、ガルバノスキャナ52により偏向され、リレーレンズ53および54を経由し、ダイクロイックミラー55により反射されて、照明光学系10の光路に入射する。さらに、測定光LMは、照明光学系10の光路を介して患者眼Eに照射される。ガルバノスキャナ52による偏向方向を変化させつつ測定光LMを順次に照射することにより、測定光LMによる眼底Efのスキャン(OCTスキャン)が実行される。
眼底Efに照射された測定光LMは、眼底Efの様々な深さ位置において散乱される。眼底Efによる測定光LMの後方散乱光は、往路と同じ経路を逆向きに進行してダイクロイックミラー55に導かれる。さらに、測定光LMの後方散乱光は、ダイクロイックミラー55により反射され、リレーレンズ54および53、並びにガルバノスキャナ52を経由し、ダイクロイックミラー91を透過し、コリメータレンズ92により収束されて光ファイバ9に入射する。光ファイバ9に入射した測定光LMの後方散乱光は、ファイバカプラ83に導かれる。
ファイバカプラ83は、測定アームを経由した測定光LM(つまり測定光LMの後方散乱光)と、参照アームを経由した参照光LRとを重ね合わせる。それにより干渉光LCが生成される。干渉光LCは、光ファイバ88によって検出ユニット89に導かれる。
スペクトラルドメインタイプにおいて、検出ユニット89には、コリメータレンズと、分光素子と、収束レンズと、検出デバイスとが設けられる。分光素子は、たとえば回折格子である。また、検出デバイスは、たとえばラインセンサである。光ファイバ88から出射した干渉光LCは、コリメータレンズにより平行光束とされ、分光素子により分光(スペクトル分解)され、収束レンズにより収束されて検出デバイスの受光面に投影される。検出デバイスは、干渉光LCを光電変換して検出信号を生成する。この検出信号は、処理ユニット5内の画像形成部103に送られる。
この実施形態ではマイケルソン型の干渉計を採用しているが、たとえばマッハツェンダー型など任意のタイプの干渉計を適宜に採用することが可能である。また、検出デバイスとしては、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサが用いられる。
また、OCTユニット8は、光減衰器(アッテネータ)や偏波調整器(偏波コントローラ)などを含んでいてよい。光減衰器や偏波調整器は、たとえば参照アームに設けられる。光減衰器は、たとえば、公知の技術を用いて、処理ユニット5の制御の下、光ファイバ84を通過している参照光LRの光量を自動で調整する。また、偏波調整器は、たとえば、ループ状にされた光ファイバ84に対して外部から応力を与えることで、光ファイバ84内を通過している参照光LRの偏光状態を調整する。OCTユニット8は、他のデバイスを含んでいてもよい。
また、照射光や測定光LMの走査に用いられるデバイスは、ガルバノスキャナ52に限定されない。たとえば、ポリゴンミラー、共振スキャナー、音響光学変調器、回転プリズム、振動プリズムなどを用いて走査を実行するように構成することが可能である。
[照射光のパターン]
照射光(照準光LA、治療用レーザ光LT)のパターンについて説明する。照射光のパターンには様々な条件(照射条件)がある。照射光の投影像(つまり眼底に対する照射光の照射範囲)をスポットと呼ぶ。照射条件としては、複数のスポットの配列(配列条件)、配列のサイズ(配列サイズ条件)、配列の向き(配列方向条件)、各スポットのサイズ(スポットサイズ条件)、スポットの間隔(スポット間隔条件)、スポットの個数(スポット数条件)などがある。
配列条件は、複数のスポットがどのように配列されているかを示す条件である。配列条件には、たとえば上記特許文献に記載されているように、様々なものがある。その具体例として、円状配列(図6A)、楕円状配列(図6B)、矩形状配列(図6C)、弧状配列(図6D)、直線状配列(図6E)、円板状配列(図6F)、楕円板状配列(図6G)、矩形板状配列(格子状配列:図6H)、扇形板状配列(図6I)、幅の有る円状配列(円環状配列(図6J))、幅の有る弧状配列(円環状配列の一部:部分円環状配列(図6K))、幅の有る直線状配列(帯状配列(図6L))などがある。また、ユーザが任意に配列を設定できるように構成することも可能である。また、2以上の配列を組み合わせて使用することも可能である。配列条件は、ガルバノスキャナ52の制御に用いられる。
配列サイズ条件は、或る配列において、その配列をどのようなサイズで投影するかを示す条件である。たとえば、円状配列において、そのサイズ(たとえば径)を示すパラメータが配列サイズ条件である。配列サイズ条件については、これを任意に設定できるように構成してもよいし、これの選択肢(たとえば大、中、小)を設けるように構成してもよい。配列サイズ条件は、ガルバノスキャナ52の制御に用いられる。
配列方向条件は、或る配列において、その配列をどのような向きで投影するかを示す条件である。たとえば、弧状配列の向きを示すパラメータが配列方向条件である。配列方向条件については、これを任意に設定できるように構成してもよいし、これの選択肢(たとえば上向き、下向き、左向き、右向き)を設けるように構成してもよい。配列方向条件は、ガルバノスキャナ52の制御に用いられる。
スポットサイズ条件は、各スポットをどの程度のサイズで投影するかを示す条件である。たとえば、円状配列において、各スポットの投影サイズ(径、面積、周囲長等)を変更することで、異なるパターンの円状配列を適用することができる。スポットサイズ条件については、これを任意に設定できるように構成してもよいし、これの選択肢(たとえば大、中、小)を設けるように構成してもよい。なお、或る配列において、全てのスポットサイズが同じである必要はない。その場合、或る配列を複数の部分に分け、各部分についてスポットサイズを個別に設定するように構成することができる。
スポットサイズを変更するための構成について説明する。光ファイバ4が単一の導光路からなる場合、スポットサイズを変更するための光学部材が照射光の光路に設けられる。この光学部材は、たとえば変倍レンズ(レンズ系)である。処理ユニット5は、照射光の光路の光軸(照射光軸)に沿って変倍レンズを移動させることにより、設定されたスポットサイズを実現する。
光ファイバ4が2つ以上の導光路を有する場合、これら導光路の径をそれぞれ異ならせることができる。この場合、2つ以上の導光路を択一的に使用することで、患者眼Eに照射される光のスポットサイズが変更される。処理ユニット5は、目的のスポットサイズに対応する導光路に照射光が入射される向きに、光源ユニット2のガルバノミラー2cを配置させる。このような構成の一例が、図4に示すマルチコアファイバが光ファイバ4として使用される場合である。なお、マルチコアファイバの各コアが導光路に相当する。
光ファイバ4は、パターンを保持しつつ光を伝送することが可能なイメージファイバであってもよい。この場合、光ファイバ4の前段または後段の任意の位置に、スポットサイズを変更するための光学部材(変倍レンズ等)が設けられる。この光学部材の制御は、光ファイバ4が単一の導光路からなる場合と同様である。また、光源ユニット2には、光ファイバ4(イメージファイバ)に所定パターンの照射光を入射するための、2次元的走査が可能なガルバノスキャナが設けられる。このガルバノスキャナは、たとえばガルバノミラー2cの代わりに設けられる。
スポット間隔条件は、隣接するスポットをどの程度の間隔(ピッチ)で投影するかを示す条件である。スポット間隔条件については、これを任意に設定できるように構成してもよいし、これの選択肢(たとえば疎、密)を設けるように構成してもよい。なお、或る配列において、全てのスポット間隔が同じである必要はない。その場合、或る配列を複数の部分に分け、各部分についてスポット間隔を個別に設定するように構成することができる。スポット間隔条件は、ガルバノスキャナ52の制御に用いられる。
照射条件には、照射光のパターン以外の事項に関するものも含まれる。たとえば、複数種別の照射光を選択的に使用可能な場合、照射光の種別を照射条件に含めることができる。照射条件の種別の具体例として、照準光LAや治療用レーザ光LTの種別(波長、用途等)がある。このような照射光種別条件は、照準光源2aおよび/または治療用レーザ光源2bの制御に用いられる。
また、照射条件は、照射光の強度に関する条件を含んでいてもよい。この照射強度条件の例として、照準光源2aや治療用レーザ光源2bによる照射光の出力強度を示す出力強度条件がある。出力強度条件は、照準光源2aおよび/または治療用レーザ光源2bの制御に用いられる。また、出力強度条件は、治療用レーザ光源2bから出力される治療用レーザ光(レーザ光)のエネルギーを示すパラメータを含んでいてもよい。
照射強度条件の他の例として、照射光の光量を減光部材によって調整するための条件(減光条件)がある。減光部材としては減光フィルタがある。より具体的には、1つの減光フィルタを光路に挿脱する構成や、透過率が異なる複数の減光フィルタを選択的に光路に配置可能な構成などがある。
また、照射条件は、照射光を照射する時間に関する条件を含んでいてよい。この照射時間条件の例として、照射光を連続的に照射する場合における照射の継続時間がある。また、照射光を断続的に照射する場合には、各回の照射の継続時間や、照射の反復回数などが照射時間条件に含まれていてよい。なお、照射強度条件と照射時間条件とを相互に考慮して照射条件を設定することができる。
[制御系]
レーザ治療システム1の制御系について、図7を参照しながら説明する。レーザ治療システム1の制御系は、処理ユニット5に設けられた制御部101を中心に構成される。
(制御部101)
制御部101は、レーザ治療システム1の各部を制御する。たとえば、制御部101は、光源ユニット2の制御、表示ユニット7の制御、照明光学系10の制御、観察光学系30の制御、OCTユニット8の制御などを行う。
光源ユニット2の制御として、制御部101は、照準光源2aの制御、治療用レーザ光源2bの制御、ガルバノミラー2cの制御などを行う。照準光源2aおよび治療用レーザ光源2bの制御は、照射光の出力のオン/オフ、照射光の出力強度(出力光量)の制御などを含む。また、1つ以上の治療用レーザ光源2bにより複数種別の治療用レーザ光LTを出力可能な構成が適用される場合、制御部101は、治療用レーザ光LTを選択的に出力させるように治療用レーザ光源2bを制御する。ガルバノミラー2cの制御は、ガルバノミラー2cの反射面の向きを変更する制御を含む。それにより、照射光の出力のオン/オフの切り替えや、照射光のスポットサイズの切り替えが実現される。
表示ユニット7は、制御部101の制御を受けて各種の情報を表示する。表示ユニット7は、LCD等のフラットパネルディスプレイ、CRTディスプレイなどの任意の表示デバイスを含んで構成される。表示ユニット7は、たとえばスリットランプ顕微鏡3または処理ユニット5(コンピュータ)に設けられる。或いは、表示ユニット7は、処理ユニット5に接続された外部ディスプレイである。操作ユニット6がGUIを含む場合、制御部101は、GUIの表示制御や、GUIに対する操作に基づく装置各部の動作制御を行う。
照明光学系10の制御として、制御部101は、光源11の制御、フィルタ13〜15の制御、スリット絞り16の制御、その他の絞り部材の制御などを行う。光源11の制御は、照明光の出力のオン・オフ、照明光の出力強度(出力光量)の制御などを含む。
フィルタ13〜15の制御は、照明光軸10aに対してフィルタ13〜15をそれぞれ独立に挿脱する制御を含む。フィルタ13〜15の制御は、フィルタ駆動部13Aを制御することにより行われる。フィルタ駆動部13Aは、ソレノイドやパルスモータ等のアクチュエータと、このアクチュエータにより発生された駆動力をフィルタ13〜15に伝達する機構とを含む。
スリット絞り16の制御は、一対のスリット刃の間隔を変更する制御や、一対のスリット刃を一体的に移動させる制御などを含む。前者の制御は、スリット幅の変更制御に相当する。後者の制御は、スリット幅を一定に保った状態で照明光(スリット光)の照射位置を変更する制御に相当する。その他の絞り部材には、前述のように、照明光の光量を変更するための照明絞りや、照明野のサイズを変更するための照明野絞りがある。スリット絞り16、照明絞り、照明野絞りの制御は、絞り駆動部16Aを制御することによりそれぞれ独立に行われる。絞り駆動部16Aは、パルスモータ等のアクチュエータと、このアクチュエータにより発生された駆動力を絞り部材に伝達する機構とを含む。
観察光学系30の制御として、制御部101は、変倍レンズ32および33の制御、保護フィルタ34の制御、結像レンズ35の制御などを行う。変倍レンズ32および33の制御は、変倍駆動部32Aを制御してこれらを観察光軸30aに沿って移動させるものである。それにより、観察倍率(画角)が変更される。変倍駆動部32Aは、パルスモータ等のアクチュエータと、このアクチュエータにより発生された駆動力を変倍レンズ32および33に伝達する機構とを含む。変倍光学系として複数の変倍レンズ群が設けられている場合、変倍駆動部32Aは、これら変倍レンズ群を観察光学系30の光路に対して選択的に挿入させる機構を含む。制御部101は、この変倍駆動部32Aを制御することで観察倍率(画角)の変更を行う。
保護フィルタ34の制御は、保護フィルタ駆動部34Aを制御して、保護フィルタ34を観察光軸30aに対して挿脱するものである。結像レンズ35の制御は、結像駆動部35Aを制御することにより、結像レンズ35を観察光軸30aに沿って移動させるものである。それにより、術者眼Eにより観察される像のピント合わせがなされる。
制御部101は、撮影系の制御を行う。撮影系の制御としては、撮像装置42の制御がある。撮像装置42の制御には、撮像素子の蓄積時間の制御や、内蔵の光学素子による合焦制御などがある。また、撮像系の他の制御として、上記した観察光学系30の制御と同様に、変倍レンズ32および33の制御(撮影倍率・画角の変更制御)や、結像レンズ35の制御(ピント合わせ)などがある。また、ビームスプリッタ41を観察光学系30の光路に対して挿脱可能に構成する場合において、制御部101は、当該動作を行うための機構を制御する。
照射光を患者眼Eに適用するための制御として、制御部101は、前述した光源ユニット2の制御に加え、ガルバノスキャナ52の制御などを行う。ガルバノスキャナ52は、前述のように、左右方向への偏向を行うためのガルバノミラー(第1のガルバノミラー)と、上下方向への偏向を行うためのガルバノミラー(第2のガルバノミラー)とを含む。制御部101は、第1のガルバノミラーの反射面の向きと、第2のガルバノミラーの反射面の向きとを、それぞれ独立に変更する。それにより、光源ユニット2から光ファイバ4を介して入射した照射光を2次元的に偏向することができる。
OCTユニット8の制御として、制御部101は、光源ユニット81の制御、収束レンズ86および参照ミラー87の制御、検出ユニット89の制御などを行う。光源ユニット81の制御は、光L0(低コヒーレンス光、波長掃引光など)の出力のオン/オフ、光L0の出力強度(出力光量)の制御などを含む。また、光源ユニット81に設けられた1つ以上の光源から複数種別の光L0を出力可能な構成が適用される場合、制御部101は、光L0を選択的に出力させるように光源ユニット81を制御する。
収束レンズ86および参照ミラー87の制御は、参照駆動部87Aを制御してこれらを参照アームの光軸に沿って一体的に移動させるものである。それにより、参照アームの光路長が変更される。参照アームの光路長の変更は、患者眼Eの眼軸長に応じた光路長の補正や、OCT計測における干渉状態の調整などに利用される。参照駆動部87Aは、パルスモータ等のアクチュエータと、このアクチュエータにより発生された駆動力を収束レンズ86および参照ミラー87に伝達する機構とを含む。
なお、この実施形態においては、参照ミラー87等の位置を変更することによって、参照アームの光路長と測定アームの光路長との間の差を変更している。しかし、この光路長差を変更するための構成は、これに限定されるものではない。たとえば、コーナーキューブとこれを移動するための機構とを、参照アームおよび/または測定アームに設けることによって、参照アームの光路長および/または測定アームの光路長を変更する構成を適用することができる。また、患者眼Eに対してレーザ治療システム1を移動させることによって測定アームの光路長を変更し、それにより光路長差の変更を行うように構成することも可能である。
検出ユニット89には、前述したように、コリメータレンズと、分光素子(回折格子など)と、収束レンズと、検出デバイス(ラインセンサなど)とが設けられている。収束レンズの制御は、図示しない駆動機構を制御してこれを光軸に沿って移動させるものである。それにより、検出デバイスの受光面に対する干渉光LCの収束状態を調整することができる。検出デバイスの制御は、蓄積時間の制御などを含む。
また、干渉光LCを導く光ファイバ88と検出ユニット89との間の位置調整を実行可能に構成することが可能である。一例として、光ファイバ88の出射端(検出ユニット89側の端部)、コリメータレンズ、分光素子、収束レンズ、および検出デバイスのうちの少なくとも1つに、制御部101の制御を受けて動作する駆動機構(図示せず)を設けることができる。
制御部101は、記憶部102に記憶されたデータの読み出し処理や、記憶部102に対するデータの書き込み処理を行う。
制御部101は、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ等を含んで構成される。このハードディスクドライブには、制御プログラムが予め記憶されている。制御部101の動作は、この制御プログラムと上記ハードウェアとが協働することによって実現される。また、制御部101は、外部装置と通信するための通信デバイスを含んでいてもよい。
(記憶部102)
記憶部102は各種のデータやコンピュータプログラムを記憶する。記憶部102に記憶されるデータとしては、たとえば、OCT画像の画像データ、眼底像の画像データ、患者眼情報などがある。患者眼情報は、患者IDや氏名などの患者に関する情報や、左眼/右眼の識別情報などの患者に関する情報を含む。記憶部102は、たとえばRAM、ROM、ハードディスクドライブ等の記憶装置を含んで構成される。
(画像形成部103)
画像形成部103は、検出ユニット89の検出デバイスから入力される検出信号に基づいて、眼底Efの断面像を形成する。この処理には、従来のスペクトラルドメインタイプの光コヒーレンストモグラフィと同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、分散補償、FFT(Fast Fourier Transform)などの処理が含まれる。それにより形成される断面像は、走査線上の複数の走査点からz方向に延びる複数の1次元画像データ(Aラインデータ)を含んで構成される。また、各Aラインデータには、対応する走査点の位置に応じたxy座標が付与される。
他のタイプのOCT装置の場合、画像形成部103は、そのタイプに応じた公知の処理を実行する。画像形成部103は、専用の回路基板および/またはマイクロプロセッサを含んで構成される。
(操作ユニット6、表示ユニット7)
操作ユニット6は、前述のように、各種のハードウェアキーおよび/またはソフトウェアキーを含んで構成される。また、表示ユニット7は、各種の情報を表示する。
操作ユニット6は、照射光の照射条件の設定に用いられる。照射条件の設定操作は、たとえば、所定のハードウェアキーまたはソフトウェアキーを用いて行われる。前者の具体例として、配列条件、配列サイズ条件、配列方向条件、スポットサイズ条件、スポット間隔条件、スポット数条件、照射光種別条件、照射強度条件(出力強度条件、減光条件)など、任意の照射条件を設定するためのハードウェアキーが操作ユニット6に予め設けられる。ユーザは所望の照射条件に対応するハードウェアキーを操作することで、照射条件の設定を行う。後者の具体例として、上記のような照射条件を設定するための設定画面が、制御部101によって表示ユニット7に表示される。ユーザは、表示された設定画面に設けられたGUIを操作ユニット6によって操作することにより、照射条件の設定を行う。
また、操作ユニット6は、眼底Efに対する照射光の照射位置を移動するために用いられる。照射位置の移動操作についても、所定のハードウェアキーまたはソフトウェアキーを用いて行われる。なお、照射位置の移動は、たとえば、制御部101がガルバノスキャナ52を制御することにより、またはスリットランプ顕微鏡3の光学系を移動制御することにより行われる。なお、後者の場合、光学系を移動させるための移動機構(光学系移動機構)がスリットランプ顕微鏡3に設けられる。この光学系移動機構は、電動制御されるものであり、アクチュエータと、このアクチュエータにより発生された駆動力を伝達する機構とを含んで構成される。また、ユーザにより行われた操作を駆動力としてスリットランプ顕微鏡3の光学系を移動させることにより光学系を移動させるように構成することも可能である。
図7においては操作ユニット6と表示ユニット7とが別々に表されているが、これらを一体的に構成することも可能である。その具体例として、タッチパネル式のLCDを用いることができる。
(データ処理部110)
データ処理部110は各種のデータ処理を行う。このデータ処理の例として、レーザ治療に関する処理と、OCTに関する処理と、レーザ治療とOCTとの連係処理とがある。
レーザ治療に関する処理の例として、照準光LAの照射パターンに基づいて、治療用レーザ光LTの照射パターンを決定する処理がある。この処理は、たとえば、照準光LAが照射されている状態の眼底Efの撮影画像から照準光LAのスポット像を抽出し、抽出されたスポット像のパターンを治療用レーザ光LTの照射パターンとして設定することにより行われる。
OCTに関する処理の例として、画像形成部103により形成された画像に対して各種の画像処理や解析処理を施す。たとえば、データ処理部110は、画像の輝度補正等の各種補正処理を実行する。また、データ処理部110は、撮像装置42により得られた画像(眼底像、前眼部像等)に対して各種の画像処理や解析処理を施す。
データ処理部110は、複数の走査線に沿って得られた複数の断面像の間の画素を補間する補間処理などの公知の画像処理を実行することにより、眼底Efの3次元画像データを形成する。なお、3次元画像データとは、3次元座標系により画素の位置が定義された画像データを意味する。3次元画像データとしては、3次元的に配列されたボクセルからなる画像データがある。この画像データは、ボリュームデータ或いはボクセルデータなどと呼ばれる。
ボリュームデータに基づく画像を表示させる場合、データ処理部110は、このボリュームデータに対してレンダリング処理(ボリュームレンダリング、MPR(Multi Planar Reconstruction:任意多断面再構成)、MIP(Maximum Intensity Projection:最大値投影)など)を施して、特定の視線方向から見たときの擬似的な3次元画像データを形成する。この擬似的な3次元画像が表示ユニット7に表示される。
また、3次元画像データとして、複数の断面像のスタックデータを形成することも可能である。スタックデータは、複数の走査線に沿って得られた複数の断面像を、走査線の位置関係に基づいて3次元的に配列させることで得られる画像データである。すなわち、スタックデータは、元々個別の2次元座標系により定義されていた複数の断面像の画像データを、1つの3次元座標系により表現する(つまり1つの3次元空間に埋め込む)ことにより得られる画像データである。
レーザ治療とOCTとの連係処理の例を説明する。データ処理部110は、レーザ治療が施された眼底Efを撮像装置42で撮影して得られた眼底像と、眼底Efのボリュームデータとの位置合わせを行うことができる。この位置合わせ処理は、たとえば、ボリュームデータの少なくとも一部のボクセルをAラインに沿って加算して得られた2次元画像と、眼底像との画像マッチングを含む。さらに、データ処理部110は、この位置合わせ結果に基づいて、レーザ治療が施された部位に相当するボリュームデータ中の画像領域を特定することができる。また、データ処理部110は、ボリュームデータを解析することにより、実施されたレーザ治療の度合を示す情報を求めることができる。この情報は、たとえば、治療用レーザ光LTによる焼灼の程度や到達深度などを含む。さらに、データ処理部110は、焼灼の程度や到達深度の分布状態を画像やグラフで表現した情報を作成することができる。
(入出力部120)
入出力部120は、外部装置や記録媒体から情報の入力を受ける機能と、外部装置や記録媒体に情報を出力する機能とを有する。入出力部120は、通信回線を介して外部装置(サーバ、コンピュータ端末、眼科装置等)と情報通信を行うための通信インターフェイスを含んでいてよい。また、入出力部120は、記録媒体に記録されている情報を読み取る処理や、記録媒体に情報を書き込む処理を行うためのドライブ装置を含んでいてよい。
入出力部120は、外部装置によって過去に取得されたデータを受け付けることができる。このデータとしては、他の眼科撮影装置(OCT装置、眼底カメラ、スリットランプ顕微鏡、走査型レーザ検眼鏡など)を用いて過去に実施された撮影により取得された患者眼Eの画像がある。また、このデータは、当該医療機関に記録されている当該患者の診療情報(電子カルテ情報など)や、他の医療機関から送信された当該患者の診療情報を含んでいてよい。入出力部120が受け付けるデータはこれらに限定されるものではない。制御部101は、入出力部120により受け付けられたデータを表示ユニット7に表示させることができる。このような構成によれば、たとえばフォローアップ撮影や術前術後観察において、過去に取得されたデータを参照することが可能となる。なお、このレーザ治療システム1を用いて過去に取得されたデータを表示ユニット7に表示可能であることは言うまでもない。
[効果]
この実施形態に係るレーザ治療システムの効果について説明する。
実施形態に係るレーザ治療システムは、照明光学系と、観察光学系と、照射光学系と、干渉光学系と、光路合成手段と、光走査手段と、制御手段とを有する。
図1Aに示す例において、「照明光学系」は照明光学系1100を含み、「観察光学系」は観察光学系1200を含み、「照射光学系」は照射光学系1300を含み、「干渉光学系」は干渉光学系1400を含み、「光路合成手段」は第1の合成部材1510および第2の合成部材1520を含み、「光走査手段」は光走査ユニット1600を含み、「制御手段」は制御ユニット1800を含む。
また、図2〜図7に示す例において、「照明光学系」は照明光学系10を含み、「観察光学系」は観察光学系30を含み、「照射光学系」は光源ユニット2を含み、「干渉光学系」はOCTユニット8を含み、「光路合成手段」はダイクロイックミラー55およびダイクロイックミラー91を含み、「光走査手段」はガルバノスキャナ52を含み、「制御手段」は制御部101を含む。
照明光学系は、患者眼(E)を照明する。この実施形態では、照明光学系は眼底(Ef)を照明する。観察光学系は、照明光学系により照明されている患者眼を観察するために用いられる。照射光学系は、治療用レーザ光(LT)と、治療用レーザ光の照準を合わせるための照準光(LA)とを、患者眼に照射する。干渉光学系は、光源(光源ユニット81)からの光(L0)を測定光(LM)と参照光(LR)とに分割し、測定光の患者眼からの戻り光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光(LC)を検出手段(検出ユニット89)に導く。
光路合成手段は、照明光学系の光路と照射光学系の光路と測定光の光路とを実質的に同軸に合成する。光走査手段は、光路合成手段による照射光学系の光路と測定光の光路との合成位置よりも患者眼側に設けられている。制御手段は、少なくとも、照射光学系の制御、干渉光学系の制御および光走査手段の制御を行う。
このような実施形態によれば、照明光学系の光路と照射光学系の光路とが実質的に同軸に配置されているので、照準光や治療用レーザ光が照射される部位や治療用レーザ光が照射された部位を、照明光学系によって確実に照明することができる。したがって、レーザ治療において観察されるべき部位を確実に照明し観察することが可能である。
また、この実施形態によれば、照射光学系の光路と干渉光学系の光路とが実質的に同軸に配置されているので、レーザ治療が施される部位やレーザ治療が施された部位の断面計測を確実に行うことができる。さらに、当該部位の断面計測を実質的にリアルタイムで行うように制御を行うことができる。したがって、レーザ治療の対象部位のOCT計測を、位置的な正確性を保持しつつ実質的にリアルタイムで行うことが可能である。
また、この実施形態によれば、照明光学系の光路と干渉光学系の光路とが実質的に同軸に配置されているので、OCT計測が行われる部位やOCT計測が行われた部位を、照明光学系によって確実に照明することができる。したがって、OCT計測において観察されるべき部位を確実に照明し観察、撮影、記録することが可能である。
なお、「実質的に同軸」には、完全に同軸な場合だけでなく、所定の誤差を有する場合も含まれる。この誤差は、上記効果が確保される範囲に含まれていればよい。当該範囲は、たとえば、照明光学系により患者眼に照射される照明光のビーム径(スポットサイズ)、照準光や治療用レーザ光のスポットサイズなどに基づいて、あらかじめ決定される。
以下、この実施形態に係るレーザ治療システムにおいて適用可能な構成の例を示す。
光学系の配置として、次の構成を適用することが可能である。光路合成手段は、以下のような第1の合成部材(第1の合成部材1510、ダイクロイックミラー91)および第2の合成部材(第2の合成部材1520、ダイクロイックミラー55)を含む。第1の合成部材は、照射光学系の光路と測定光の光路とを実質的に同軸に合成する。第2の合成部材は、第1の合成部材よりも患者眼側に設けられ、第1の合成部材による照射光学系と測定光との合成光路と、照明光学系の光路とを、実質的に同軸に合成する。この構成において、光走査手段は、第1の合成部材と第2の合成部材との間の合成光路に配置される。
さらに、次の構成を適用することが可能である。照射光学系は、照準光および治療用レーザ光を導く第1の導光手段(光ファイバ4)と、第1の導光手段から出射した光を平行光束にするための第1のコリメータ(コリメータレンズ51)とを含む。また、干渉光学系は、測定光を導く第2の導光手段(光ファイバ9)と、第2の導光手段の患者眼側の端部から出射した測定光を平行光束にするための第2のコリメータ(コリメータレンズ92)とを含む。なお、図3等に示す実施形態において、コリメータレンズ92は、患者眼Eからの測定光LMの戻り光を収束させて光ファイバ9に入射させる機能をさらに有する。第1の合成部材(ダイクロイックミラー91)は、第1のコリメータおよび第2のコリメータよりも患者眼側に配置される。
さらに、次の構成を適用することが可能である。照射光学系および干渉光学系は、第1のコリメータを通過した光(照準光LA、治療用レーザ光LT)の光路と、第2のコリメータを通過した測定光(LM)の光路とが、実質的に直交するように構成される(図3を参照)。第1の合成部材は、第1のコリメータを通過した光の光路と、第2のコリメータを通過した測定光の光路とが交差する位置に設けられた第1の透過反射ミラーを含む。第1の透過反射ミラーは、所定の透過特性および所定の反射特性を有するように構成されたミラーである。たとえば、この透過特性は所定の波長成分を透過させる性質であり、この反射特性は所定の波長成分を反射する性質である。第1の透過反射ミラーは、たとえば、照準光および治療用レーザ光を反射し、かつ測定光を透過させるダイクロイックミラー(91)である。或いは、第1の透過反射ミラーは、照準光および治療用レーザ光を透過させ、かつ測定光を反射するダイクロイックミラーである。
また、次の構成を適用することが可能である。照準光および治療用レーザ光を導く第1の導光手段(光ファイバ4)は、径が異なる複数の導光路を有する。照射光学系は、照準光および治療用レーザ光のそれぞれを、複数の導光路に対して選択的に入射させる選択手段(ガルバノミラー2c)を含む。選択手段は制御手段によって制御され、それにより、照準光および治療用レーザ光のスポットサイズが変更される。
さらに、次の構成を適用することが可能である(図4を参照)。第1の導光手段における複数の導光路は、第1の導光手段の中心軸(4A)の周りに配置される。加えて、照射光学系および干渉光学系は、第1の導光手段の中心軸と干渉光学系の光軸とが第1の合成部材を介して実質的に同軸になるように構成される。この構成により、照射光学系と干渉光学系とが実質的に同軸に配置される。
また、次の構成を適用することが可能である。照準光および治療用レーザ光を導く第1の導光手段(光ファイバ4)として、ファイババンドルまたはマルチコアファイバを用いることができる。ファイババンドルは、上記した複数の導光路としての複数の光ファイバを束ねて構成される。マルチコアファイバは、上記した複数の導光路としての複数のコアを有する。
また、次の構成を適用することが可能である(図3を参照)。照明光学系、照射光学系および干渉光学系は、照射光学系および干渉光学系の合成光路と、照明光学系の光路とが実質的に直交するように構成される。第2の合成部材は、当該合成光路と照明光学系の光路とが交差する位置に設けられた第3の透過反射ミラーを含む。第3の透過反射ミラーは、所定の透過特性および所定の反射特性を有するように構成されたミラーである。たとえば、この透過特性は所定の波長成分を透過させる性質であり、この反射特性は所定の波長成分を反射する性質である。第3の透過反射ミラーは、たとえば、照準光、治療用レーザ光および測定光を反射し、かつ照明光を透過させるダイクロイックミラー(55)である。或いは、第3の透過反射ミラーは、照準光、治療用レーザ光および測定光を透過させ、かつ照明光を反射するダイクロイックミラーである。
また、次の構成を適用することが可能である(図6A〜図6Lを参照)。制御手段は、次のような動作を行わせるように照射光学系を制御することができる:あらかじめ設定された第1のパターンを有する照準光を患者眼に照射させる;第1のパターンに基づいて設定された第2のパターンを有する治療用レーザ光を患者眼に照射させる。第1のパターンは、ユーザまたは制御手段により設定される。第2のパターンについても同様である。第2のパターンは、第1のパターンと同じでもよいし、異なってもよい。後者の場合の例として、第2のパターンは第1のパターンの一部からなる。或いは、第2のパターンは、第1のパターンの一部または全部に対して1つ以上のスポットを付加することにより得られる。
実施形態において適用されるOCTは、スペクトラルドメインタイプであってよい。その場合、OCT用の光源(光源ユニット81)は、低コヒーレンス光を発する低コヒーレンス光源を含む。検出手段(検出ユニット89)は、低コヒーレンス光に基づき干渉光学系により生成される干渉光のスペクトル情報を取得する分光器を含む。分光器により取得されたスペクトル情報は、画像形成手段(画像形成ユニット1700、画像形成部103)に送られる。画像形成手段は、分光器から入力されたスペクトル情報に基づいて画像を形成する。制御手段は、画像形成手段により形成された画像を表示手段(表示ユニット1900、表示ユニット7)に表示させる。
また、実施形態において適用されるOCTは、スウェプトソースタイプであってよい。その場合、OCT用の光源(光源ユニット81)は、出力波長の掃引が可能な波長掃引光源を含む。検出手段(検出ユニット89)は、波長掃引光源から出力された光に基づき干渉光学系により生成される干渉光を検出する光検出器を含む。この光検出器はたとえばバランス側光検出器である。光検出器による検出結果は、逐次に画像形成手段(画像形成ユニット1700、画像形成部103)に送られる。画像形成手段は、出力波長の掃引に伴い光検出器によって順次に得られた検出結果に基づいて画像を形成する。制御手段は、画像形成手段により形成された画像を表示手段(表示ユニット1900、表示ユニット7)に表示させる。
上記のようなOCT計測を行うタイミングは任意である。たとえば、照明光学系および観察光学系を用いた患者眼の観察と並行してOCT計測を行うことができる。また、照準光や治療用レーザ光を患者眼に照射する動作を並行してOCT計測を行うことができる。また、患者眼の観察、レーザ治療およびOCT計測を並行して行うこともできる。
観察光学系は、照明光学系により照明されている患者眼からの戻り光と、照射光学系により照射された照準光の患者眼からの戻り光とを接眼レンズ(38)に導くように構成されていてよい。また、観察光学系は、照明光学系により照明されている患者眼からの戻り光と、照射光学系により照射された照準光の患者眼からの戻り光とを撮像装置(42)に導くように構成されていてよい。この場合、制御手段は、撮像装置により取得された画像を表示手段に表示させることができる。これら構成によれば、患者眼に対する照準光の照射位置(つまり治療用レーザ光の照射ターゲット)を肉眼で観察したり、画像で観察したりすることができる。
〈第2の実施形態〉
第1の実施形態では、レーザ治療用の照射光学系の光路と、OCT用の干渉光学系の光路とを、空間において実質的に同軸に合成している。これに対し、第2の実施形態では、これら2つの光路を光ファイバによって実質的に同軸に合成する場合の例を説明する。
第2の実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を図8に示す。レーザ治療システム2000の光学系は、照明光学系2100と、観察光学系2200と、照射光学系2300と、干渉光学系2400と、第1の合成部材2510と、第2の合成部材2520と、光走査ユニット2600とを含む。制御ユニット2800は、レーザ治療システム2000の各部を制御する。
照明光学系2100は、患者眼Eの眼底Efを照明する。観察光学系2200は、照明光学系2100により照明されている眼底Efを観察するために用いられる。
観察光学系2200は、照明光学系2100により照明されている眼底Efからの戻り光を、接眼レンズおよび/または撮像装置に導くように構成されている。後者の場合、撮像装置からの信号は制御ユニット2800に入力される。制御ユニット2800は、この信号に基づいて、眼底Efの正面画像を表示ユニット2900に表示させる。なお、眼底Efからの戻り光は、反射ミラー2210の左右の位置を介して観察光学系2200に導かれる。
照射光学系2300は、治療用レーザ光を眼底Efの照射する機能と、治療用レーザ光の照準を合わせるための照準光を眼底Efに照射する機能とを有する。眼底Efに対する治療用レーザ光および照準光の照射位置は、光走査ユニット2600によって移動される。
干渉光学系2400は、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光の眼底Efからの戻り光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光を検出手段に導く。レーザ治療システム2000においては、たとえばスペクトラルドメインタイプまたはスウェプトソースタイプのOCTが適用される。なお、眼底Efに対する測定光の照射位置は、光走査ユニット2600によって移動される。
スペクトラルドメインタイプのOCTが適用される場合、光源は、低コヒーレンス光を発する低コヒーレンス光源を含み、かつ、検出手段は、低コヒーレンス光に基づき干渉光学系2400により生成される干渉光のスペクトル情報を取得する分光器を含む。分光器により取得されたスペクトル情報は、画像形成ユニット2700に入力される。画像形成ユニット2700は、分光器から入力されるスペクトル情報に基づいて、眼底Efの画像を形成する。この画像は、2次元断面像または3次元断面像である。制御ユニット2800は、画像形成ユニット2700により形成された画像を表示ユニット2900に表示させる。
スウェプトソースタイプのOCTが適用される場合、光源は、出力波長の掃引が可能な波長掃引光源を含み、かつ、検出手段は、波長掃引光源から出力された光に基づき干渉光学系2400により生成される干渉光を検出する光検出器を含む。光検出器は、干渉光の検出結果としての信号を画像形成ユニット2700に送る。画像形成ユニット2700は、出力波長の掃引に伴い光検出器によって順次に得られた検出結果に基づいて、眼底Ef画像を形成する。この画像は、2次元断面像または3次元断面像である。制御ユニット2800は、画像形成ユニット2700により形成された画像を表示ユニット2900に表示させる。
第1の合成部材2510および第2の合成部材2520は、照明光学系2100の光路と、照射光学系2300の光路と、干渉光学系2400により導かれる測定光の光路とを、実質的に同軸に合成する光路合成手段として機能する。光走査ユニット2600は、照射光学系2300の光路と測定光の光路との合成位置よりも患者眼E側に設けられる。本例では、第1の合成部材2510によって照射光学系2300の光路と測定光の光路とが実質的に同軸に合成される。第2の合成部材2520は、第1の合成部材2510よりも患者眼E側に設けられ、第1の合成部材2510による照射光学系2300と測定光との合成光路と、照明光学系2100の光路とを、実質的に同軸に合成する。光走査ユニット2600は、第1の合成部材2510と第2の合成部材2520との間に配置されている。つまり、光走査ユニット2600は、照射光学系2300と測定光との合成光路において、この合成光路が照明光学系2100の光路と合成される位置よりも第1の合成部材2510側に配置されている。
この実施形態において、第1の合成部材2510は、複数の導光路を有する導光手段(第3の導光手段)を含む。この導光手段としては、たとえば、複数の導光路としての複数の光ファイバを束ねて構成されたファイババンドル、または、複数の導光路としての複数のコアを有するマルチコアファイバが用いられる。
照射光学系2300から出力される光(照準光および治療用レーザ光)は、導光手段の複数の導光路のうちあらかじめ決められた第1の導光路と、光走査ユニット2600と、第2の合成部材2520とを経由して、患者眼Eに照射される。また、干渉光学系2400から出力された測定光は、導光手段の複数の導光路のうち第1の導光路と異なるあらかじめ決められた第2の導光路と、光走査ユニット2600と、第2の合成部材2520とを経由して、患者眼Eに照射される。
[具体例]
この実施形態に係るレーザ治療システムの具体例を図9に示す。この実施形態に係るレーザ治療システムは、第1の実施形態と類似の構成を有する(図2〜図7を参照)。以下、第1の実施形態と異なる部分について説明する。図9に示す部分以外の構成は、第1の実施形態と同様である(図2、図3、図5〜図7を参照)。なお、第1の実施形態と同様の構成部分には同じ符号が付されている。
照準光LAおよび治療用レーザ光LTを出力する光源ユニット2と、スリットランプ顕微鏡3の照明部3aは、ファイババンドル210によって光学的に接続されている。ファイババンドル210は、光ファイバ210a、210b、210cおよび210dと、光ファイバ9とを束ねて形成されている。光ファイバ210a〜210dは光源ユニット2に接続されており、光ファイバ9は第1の実施形態と同様にOCTユニット8に接続されている。なお、光源ユニット2に接続される光ファイバの個数は任意である。
光ファイバ210a〜210dおよび光ファイバ9は、少なくとも照明部3a側において束ねられている。光ファイバ210a〜210dおよび光ファイバ9が束ねられている部分におけるファイババンドル210の断面の形態を図10に示す。光ファイバ210a〜210dは、互いに径が異なる。この「径」は、導光路の径、つまりコアの径を示す。一例として、光ファイバ210a〜210dのコアの径は、それぞれ、50μm、100μm、200μmおよび400μmとされている。なお、コアの径と、眼底Efに投影されるスポットのサイズとが一致している必要はない。しかし、コアの径とスポットサイズとは既知の対応関係を有する。この対応関係は、たとえば、ファイババンドル210と眼底Efとの間の光学系の設計により定義される。
ファイババンドル210の断面の中心位置には、OCTユニット8から延びる光ファイバ9が設けられている。光源ユニット2から延びる光ファイバ210a〜210dは、光ファイバ9の周りに配置されている。
光源ユニット2は、第1の実施形態と同様に、照準光源2aと、治療用レーザ光源2bと、ガルバノミラー2cと、遮光板2dとを有する。さらに、光源ユニット2は、コリメータレンズ200a、200b、200cおよび200dを有する。コリメータレンズ200a〜200dは、それぞれ、光ファイバ210a〜210dの入射端に臨む位置に配置されている。
光ファイバ210a〜210dの入射端の配列、つまりコリメータレンズ200a〜200dの配列は、任意である。複数の入射端の配列に応じて、ガルバノミラー2cの構成を決定することができる。たとえば複数の入射端および遮光板2dが実質的に直線的に配置されている場合、ガルバノミラー2cは、その反射面の向きを1次元的に変更できるように構成されていればよい。複数の入射端および遮光板2dが直線的に配置されていない場合、つまり、ガルバノミラー2cの側から見て、複数の入射端および遮光板2dが2次元的に配置されている場合、ガルバノミラー2cは、その反射面の向きを2次元的に変更できるように構成される。
ファイババンドル210の出射端に臨む位置には、コリメータレンズ220が設けられている。さらに、コリメータレンズ220の先には、それぞれ第1の実施形態と同様のガルバノスキャナ52と、リレーレンズ53および54と、ダイクロイックミラー55とが設けられている。ダイクロイックミラー55は、ファイババンドル210を介する光路と、照明光学系10の光路(光軸10a)とを、実質的に同軸に合成している。
照射光(照準光LA、治療用レーザ光LT)の光路と、OCT用の測定光の光路とを合成する第1の合成部材として、第1の実施形態ではダイクロイックミラー91が用いられている。それに対し、この実施形態では、ファイババンドル210が第1の合成部材として用いられている。なお、第1の合成部材は上記2つの光路を実質的に同軸に合成するものである。この要請を満足するために、ファイババンドル210は、光ファイバ9に対する光ファイバ210a〜210dの距離が十分に小さくなるように設計されている。
[効果]
この実施形態に係るレーザ治療システムの効果について説明する。
実施形態に係るレーザ治療システムは、照明光学系と、観察光学系と、照射光学系と、干渉光学系と、光路合成手段と、光走査手段と、制御手段とを有する。
図8に示す例において、「照明光学系」は照明光学系2100を含み、「観察光学系」は観察光学系2200を含み、「照射光学系」は照射光学系2300を含み、「干渉光学系」は干渉光学系2400を含み、「光路合成手段」は第1の合成部材2510および第2の合成部材2520を含み、「光走査手段」は光走査ユニット2600を含み、「制御手段」は制御ユニット2800を含む。
また、図9、図10、および第1の実施形態からの参照図面に示す例において、「照明光学系」は照明光学系10を含み、「観察光学系」は観察光学系30を含み、「照射光学系」は光源ユニット2を含み、「干渉光学系」はOCTユニット8を含み、「光路合成手段」はダイクロイックミラー55およびファイババンドル210を含み、「光走査手段」はガルバノスキャナ52を含み、「制御手段」は制御部101を含む。
照明光学系、観察光学系、照射光学系、干渉光学系、光路合成手段、光走査手段および制御手段のそれぞれの機能は、第1の実施形態と同様である。
また、この実施形態の光路合成手段は、以下のような第1の合成部材(第1の合成部材2510、ファイババンドル210)および第2の合成部材(第2の合成部材2520、ダイクロイックミラー55)を含む。第1の合成部材は、照射光学系の光路と測定光の光路とを実質的に同軸に合成する。第2の合成部材は、第1の合成部材よりも患者眼側に設けられ、第1の合成部材による照射光学系と測定光との合成光路と、照明光学系の光路とを、実質的に同軸に合成する。この構成において、光走査手段は、第1の合成部材と第2の合成部材との間の合成光路に配置される。
さらに、第1の合成部材は、複数の導光路(光ファイバ210a〜210d、光ファイバ9)を有する第3の導光手段(ファイババンドル210)を含む。照準光および治療用レーザ光のそれぞれは、複数の導光路のうちあらかじめ決められた第1の導光路(光ファイバ210a〜210d)と、光走査手段と、第2の合成部材とを経由して、患者眼に照射される。また、測定光は、複数の導光路のうち第1の導光路と異なるあらかじめ決められた第2の導光路(光ファイバ9)と、光走査手段と、第2の合成部材とを経由して、患者眼に照射される。
このような実施形態によれば、照明光学系の光路と照射光学系の光路とが実質的に同軸に配置されているので、照準光や治療用レーザ光が照射される部位や治療用レーザ光が照射された部位を、照明光学系によって確実に照明することができる。したがって、レーザ治療において観察されるべき部位を確実に照明し観察することが可能である。
また、この実施形態によれば、照射光学系の光路と干渉光学系の光路とが実質的に同軸に配置されているので、レーザ治療が施される部位やレーザ治療が施された部位の断面計測を確実に行うことができる。さらに、当該部位の断面計測を実質的にリアルタイムで行うように制御を行うことができる。したがって、レーザ治療の対象部位のOCT計測を、位置的な正確性を保持しつつ実質的にリアルタイムで行うことが可能である。
また、この実施形態によれば、照明光学系の光路と干渉光学系の光路とが実質的に同軸に配置されているので、OCT計測が行われる部位やOCT計測が行われた部位を、照明光学系によって確実に照明することができる。したがって、OCT計測において観察されるべき部位を確実に照明し観察することが可能である。
以下、この実施形態に係るレーザ治療システムにおいて適用可能な構成の例を示す。
第3の導光手段は、複数の導光路としての複数の光ファイバ(光ファイバ210a〜210d、光ファイバ9)を束ねて構成されたファイババンドル(210)、または、複数の導光路としての複数のコアを有するマルチコアファイバである。図9および図10に示す構成は、前者の一例に相当する。
一方、マルチコアファイバが用いられる場合の構成例を図11および図12に示す。本例において、OCTユニット8から延びる光ファイバ9は、光源ユニット2に接続されている。また、光源ユニット2と、スリットランプ顕微鏡3の照明部3aは、マルチコアファイバ300によって光学的に接続されている。図示は省略するが、マルチコアファイバ300の照明部3a側の端部に臨む位置には、コリメータレンズと、光走査手段と、リレーレンズと、第2の合成部材とが設けられている。
光ファイバ9の光源ユニット2側の端部に臨む位置にはコリメータレンズ2eが設けられ、その先には透過反射ミラー2fおよびコリメータレンズアレイ2gが設けられている。透過反射ミラー2fは、照射光(照準光LA、治療用レーザ光LT)の光路と、光ファイバ9から出射した測定光の光路とを、実質的に同軸に合成する。透過反射ミラー2fは、たとえば、互いに直交するこれら2つの光路が交差する位置に、これら2つの光路に対して同じ角度を成すように傾斜して配置された、ダイクロイックミラーまたはハーフミラーである。コリメータレンズアレイ2gは、以下に説明するマルチコアファイバ300の複数のコアの配列に対応する位置に形成された複数のコリメータレンズを有する。照射光および測定光は、対応するコリメータレンズによって収束光とされて所定のコアに入射する。
マルチコアファイバ300の構成例を図12に示す。図12は、マルチコアファイバ300の光源ユニット2側の端面の形態を示す。マルチコアファイバ300は、径が異なる複数のコア300a、300b、300cおよび300dを有する。これらコア300a〜300dは、照準光LAおよび治療用レーザ光LTを導くために用いられる。たとえば、コア300a、300b、300cおよび300dの径は、それぞれ、スポットサイズ50μm、100μm、200μmおよび400μmに相当する。
マルチコアファイバ300の中心位置には、OCT用の測定光を導くためのコア300Aが設けられている。レーザ治療用の複数のコア300a〜300dは、OCT用のコア300Aの周りに配置されている。なお、これらコア300a〜300dおよび300Aの配置は、これには限定されず、たとえば上記実施形態で示した直線的な配置であってもよい。
本例において、OCTユニット8から出射した測定光は、光ファイバ9を介して光源ユニット2に導かれ、コリメータレンズ2eにより平行光束とされ、透過反射ミラー2fにより反射され、コリメータレンズアレイ2gによってマルチコアファイバ300のコア300Aに入射される。また、照準光LAおよび治療用レーザ光LTは、ガルバノミラー2cによって、マルチコアファイバ300のコア300a〜300dのいずれか1つに向けて進行し、コリメータレンズアレイ2gによって当該コアに入射される。以上で、図11および図12に示す構成例の説明を終える。
この実施形態において、第3の導光手段の複数の導光路は、径が異なる2以上の導光路を含んでいてよい。この場合、照射光学系は、照準光および治療用レーザ光のそれぞれを、これら2以上の導光路に対して選択的に入射させる選択手段(ガルバノミラー2c)を含んでいてよい。この構成では、上記2以上の導光路は第1の導光路として用いられる。
さらに、OCT用の測定光を導くための第2の導光路は、第3の導光手段の中心軸に沿って配置されていてよい。この場合、レーザ治療用の上記2以上の導光路は、OCT用の第2の導光路の周りに配置されていてよい。
この実施形態に係るレーザ治療システムは、第1の実施形態と同様に、以下の構成を有していてよい。
照明光学系、照射光学系および干渉光学系は、照射光学系および干渉光学系の合成光路と、照明光学系の光路とが実質的に直交するように構成されていてよい。さらに、第2の合成部材は、当該合成光路と照明光学系の光路とが交差する位置に設けられた第3の透過反射ミラーを含んでいてよい。
制御手段は、次のような動作を行わせるように照射光学系を制御することができる:あらかじめ設定された第1のパターンを有する照準光を患者眼に照射させる;第1のパターンに基づいて設定された第2のパターンを有する治療用レーザ光を患者眼に照射させる。
実施形態において適用されるOCTは、たとえば、スペクトラルドメインタイプまたはスウェプトソースタイプである。これらの場合に適用される構成は、第1の実施形態と同様である。また、OCT計測を行うタイミングについても、第1の実施形態と同様に任意である。
観察光学系は、照明光学系により照明されている患者眼からの戻り光と、照射光学系により照射された照準光の患者眼からの戻り光とを接眼レンズ(38)に導くように構成されていてよい。また、観察光学系は、照明光学系により照明されている患者眼からの戻り光と、照射光学系により照射された照準光の患者眼からの戻り光とを撮像装置(42)に導くように構成されていてよい。この場合、制御手段は、撮像装置により取得された画像を表示手段に表示させることができる。
〈第3の実施形態〉
第3の実施形態に係るレーザ治療システムの構成例を図13に示す。レーザ治療システム3000の光学系は、照明光学系3100と、観察光学系3200と、照射光学系3300と、偏向ユニット3310と、干渉光学系3400と、第1の合成部材(透過反射ミラー3510および導光手段3520)と、第2の合成部材3530と、光走査ユニット3600とを含む。制御ユニット3800は、レーザ治療システム3000の各部を制御する。
照明光学系3100は、患者眼Eの眼底Efを照明する。観察光学系3200は、照明光学系3100により照明されている眼底Efを観察するために用いられる。
観察光学系3200は、照明光学系3100により照明されている眼底Efからの戻り光を、接眼レンズおよび/または撮像装置に導くように構成されている。後者の場合、撮像装置からの信号は制御ユニット3800に入力される。制御ユニット3800は、この信号に基づいて、眼底Efの正面画像を表示ユニット3900に表示させる。なお、眼底Efからの戻り光は、反射ミラー3210の左右の位置を介して観察光学系3200に導かれる。
照射光学系3300は、治療用レーザ光を眼底Efの照射する機能と、治療用レーザ光の照準を合わせるための照準光を眼底Efに照射する機能とを有する。眼底Efに対する治療用レーザ光および照準光の照射位置は、偏向ユニット3310および光走査ユニット3600によって移動される。偏向ユニット3310は、たとえば、制御ユニット3800の制御を受けて動作するガルバノミラーを含む。
干渉光学系3400は、光源からの光を測定光と参照光とに分割し、測定光の眼底Efからの戻り光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光を検出手段に導く。レーザ治療システム3000においては、たとえばスペクトラルドメインタイプまたはスウェプトソースタイプのOCTが適用される。なお、眼底Efに対する測定光の照射位置は、光走査ユニット3600によって移動される。スペクトラルドメインタイプのOCTが適用される場合、またはスウェプトソースタイプのOCTが適用される場合における光学系の構成は、第1の実施形態と同様であってよい。画像形成ユニット3700は、検出手段による検出結果に基づいて、眼底Ef画像を形成する。制御ユニット3800は、画像形成ユニット3700により形成された画像を表示ユニット3900に表示させる。
透過反射ミラー3510、導光手段3520および第2の合成部材3530は、照明光学系3100の光路と、照射光学系3300の光路と、干渉光学系3400により導かれる測定光の光路とを、実質的に同軸に合成する光路合成手段として機能する。光走査ユニット3600は、照射光学系3300の光路と測定光の光路との合成位置よりも患者眼E側に設けられる。本例では、透過反射ミラー3510によって照射光学系3300の光路と測定光の光路とが実質的に同軸に合成される。導光手段3520は、透過反射ミラー3510により実質的に同軸にされた2つの光路の位置関係を保持しつつ、これら光路を通過する光を導く。第2の合成部材3530は、導光手段3520よりも患者眼E側に設けられ、透過反射ミラー3510による照射光学系3300と測定光との合成光路と、照明光学系3100の光路とを、実質的に同軸に合成する。光走査ユニット3600は、導光手段3520と第2の合成部材3530との間に配置されている。
この実施形態において、透過反射ミラー3510は、たとえば、互いに直交する照射光の光路と測定光の光路とが交差する位置に、これら2つの光路に対して同じ角度を成すように傾斜して配置された、ダイクロイックミラーまたはハーフミラーである。また、導光手段3520は、複数の導光路を有し、第3の導光手段として機能する。導光手段3520は、たとえば、複数の導光路としての複数の光ファイバを束ねて構成されたファイババンドル、または、複数の導光路としての複数のコアを有するマルチコアファイバである。
照射光学系2300から出力される照射光(照準光および治療用レーザ光)は、偏向ユニット3310により、透過反射ミラー3510を介して、導光手段3520の複数の導光路のうちあらかじめ決められた第1の導光路に入射される。導光手段3520から出射した照射光は、光走査ユニット3600と、第2の合成部材3530とを経由して、患者眼Eに照射される。また、干渉光学系3400から出力された測定光は、透過反射ミラー3510を介して、導光手段3520の複数の導光路のうち第1の導光路と異なるあらかじめ決められた第2の導光路に入射する。導光手段3520から出射した測定光は、光走査ユニット3600と、第2の合成部材3530とを経由して、患者眼Eに照射される。
[効果]
この実施形態に係るレーザ治療システムの効果について説明する。
実施形態に係るレーザ治療システムは、照明光学系と、観察光学系と、照射光学系と、干渉光学系と、光路合成手段と、光走査手段と、制御手段とを有する。
図13に示す例において、「照明光学系」は照明光学系3100を含み、「観察光学系」は観察光学系3200を含み、「照射光学系」は照射光学系3300を含み、「干渉光学系」は干渉光学系3400を含み、「光路合成手段」は透過反射ミラー3510、導光手段3520および第2の合成部材3530を含み、「光走査手段」は光走査ユニット3600を含み、「制御手段」は制御ユニット3800を含む。
照明光学系、観察光学系、照射光学系、干渉光学系、光路合成手段、光走査手段および制御手段のそれぞれの機能は、第1の実施形態と同様である。
また、この実施形態の光路合成手段は、以下のような第1の合成部材(透過反射ミラー3510および導光手段3520)および第2の合成部材(第2の合成部材3530)を含む。第1の合成部材は、照射光学系の光路と測定光の光路とを実質的に同軸に合成する。第2の合成部材は、第1の合成部材よりも患者眼側に設けられ、第1の合成部材による照射光学系と測定光との合成光路と、照明光学系の光路とを、実質的に同軸に合成する。この構成において、光走査手段は、第1の合成部材と第2の合成部材との間の合成光路に配置される。
さらに、第1の合成部材は、複数の導光路を有する第3の導光手段(導光手段3520)を含む。照準光および治療用レーザ光のそれぞれは、複数の導光路のうちあらかじめ決められた第1の導光路と、光走査手段と、第2の合成部材とを経由して、患者眼に照射される。また、測定光は、複数の導光路のうち第1の導光路と異なるあらかじめ決められた第2の導光路と、光走査手段と、第2の合成部材とを経由して、患者眼に照射される。
加えて、第1の合成部材は、第3の導光手段(導光手段3520)よりも前段において照射光学系の光路と測定光の光路とを合成する第2の透過反射ミラー(透過反射ミラー3510)を含む。さらに、照射光学系は、照準光および前記治療用レーザ光を第2の透過反射ミラーを介して第1の導光路に入射させるための偏向手段(偏向ユニット3310)を含む。
このような実施形態によれば、照明光学系の光路と照射光学系の光路とが実質的に同軸に配置されているので、照準光や治療用レーザ光が照射される部位や治療用レーザ光が照射された部位を、照明光学系によって確実に照明することができる。したがって、レーザ治療において観察されるべき部位を確実に照明し観察することが可能である。
また、この実施形態によれば、照射光学系の光路と干渉光学系の光路とが実質的に同軸に配置されているので、レーザ治療が施される部位やレーザ治療が施された部位の断面計測を確実に行うことができる。さらに、当該部位の断面計測を実質的にリアルタイムで行うように制御を行うことができる。したがって、レーザ治療の対象部位のOCT計測を、位置的な正確性を保持しつつ実質的にリアルタイムで行うことが可能である。
また、この実施形態によれば、照明光学系の光路と干渉光学系の光路とが実質的に同軸に配置されているので、OCT計測が行われる部位やOCT計測が行われた部位を、照明光学系によって確実に照明することができる。したがって、OCT計測において観察されるべき部位を確実に照明し観察することが可能である。
この実施形態に係るレーザ治療システムは、第1の実施形態と同様に、以下の構成を有していてよい。
照明光学系、照射光学系および干渉光学系は、照射光学系および干渉光学系の合成光路と、照明光学系の光路とが実質的に直交するように構成されていてよい。さらに、第2の合成部材は、当該合成光路と照明光学系の光路とが交差する位置に設けられた第3の透過反射ミラーを含んでいてよい。
制御手段は、次のような動作を行わせるように照射光学系を制御することができる:あらかじめ設定された第1のパターンを有する照準光を患者眼に照射させる;第1のパターンに基づいて設定された第2のパターンを有する治療用レーザ光を患者眼に照射させる。
実施形態において適用されるOCTは、たとえば、スペクトラルドメインタイプまたはスウェプトソースタイプである。これらの場合に適用される構成は、第1の実施形態と同様である。また、OCT計測を行うタイミングについても、第1の実施形態と同様に任意である。
観察光学系は、照明光学系により照明されている患者眼からの戻り光と、照射光学系により照射された照準光の患者眼からの戻り光とを接眼レンズ(38)に導くように構成されていてよい。また、観察光学系は、照明光学系により照明されている患者眼からの戻り光と、照射光学系により照射された照準光の患者眼からの戻り光とを撮像装置(42)に導くように構成されていてよい。この場合、制御手段は、撮像装置により取得された画像を表示手段に表示させることができる。
以上に示した複数の実施形態は、この発明を実施するための一例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加等を施すことが可能である。
1、1000、2000、3000 レーザ治療システム
2 光源ユニット
2a 照準光源
2b 治療用レーザ光源
2c ガルバノミラー
2d 遮光板
2e コリメータレンズ
2f 透過反射ミラー
2g コリメータレンズアレイ
3 スリットランプ顕微鏡
4 光ファイバ
5 処理ユニット
6 操作ユニット
7 表示ユニット
8 OCTユニット
9 光ファイバ
10、1100、2100、3100 照明光学系
30、1200、2200、3200 観察光学系
42 撮像装置
51 コリメータレンズ
52 ガルバノスキャナ
55、91 ダイクロイックミラー
81 光源ユニット
89 検出ユニット
101 制御部
210 ファイババンドル
300 マルチコアファイバ
1300、2300、3300 照射光学系
1400、2400、3400 干渉光学系
1510、2510 第1の合成部材
1520、2520、3530 第2の合成部材
1600、2600、3600 光走査ユニット
1700、2700、3700 画像形成ユニット
1800、2800、3800 制御ユニット
1900、2900、3900 表示ユニット
3310 偏向ユニット
3510 透過反射ミラー
3520 導光手段
LA 照準光
LT 治療用レーザ光
LM 測定光
E 患者眼
Ef 眼底

Claims (20)

  1. 患者眼を照明する照明光学系と、
    前記照明光学系により照明されている患者眼を観察するための観察光学系と、
    治療用レーザ光と、前記治療用レーザ光の照準を合わせるための照準光とを、患者眼に照射する照射光学系と、
    光源からの光を測定光と参照光とに分割し、前記測定光の患者眼からの戻り光と前記参照光とを重ね合わせて得られる干渉光を検出手段に導く干渉光学系と、
    前記照明光学系の光路と前記照射光学系の光路と前記測定光の光路とを実質的に同軸に合成する光路合成手段と、
    前記光路合成手段による前記照射光学系の光路と前記測定光の光路との合成位置よりも患者眼側に設けられた光走査手段と、
    前記照射光学系の制御、前記干渉光学系の制御および前記光走査手段の制御を行う制御手段と
    を有するレーザ治療システム。
  2. 前記光路合成手段は、
    前記照射光学系の光路と前記測定光の光路とを実質的に同軸に合成する第1の合成部材と、
    前記第1の合成部材よりも患者眼側に設けられ、前記第1の合成部材による前記照射光学系と前記測定光との合成光路と、前記照明光学系の光路とを、実質的に同軸に合成する第2の合成部材と
    を含み、
    前記光走査手段は、前記第1の合成部材と前記第2の合成部材との間の前記合成光路に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ治療システム。
  3. 前記照射光学系は、
    前記照準光および前記治療用レーザ光を導く第1の導光手段と、
    前記第1の導光手段から出射した光を平行光束にするための第1のコリメータと
    を含み、
    前記干渉光学系は、
    前記測定光を導く第2の導光手段と、
    前記第2の導光手段の患者眼側の端部から出射した前記測定光を平行光束にするための第2のコリメータと
    を含み、
    前記第1の合成部材は、前記第1のコリメータおよび前記第2のコリメータよりも患者眼側に配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のレーザ治療システム。
  4. 前記照射光学系および前記干渉光学系は、前記第1のコリメータを通過した光の光路と前記第2のコリメータを通過した前記測定光の光路とが実質的に直交するように構成され、
    前記第1の合成部材は、前記第1のコリメータを通過した光の光路と前記第2のコリメータを通過した前記測定光の光路とが交差する位置に設けられた第1の透過反射ミラーを含む
    ことを特徴とする請求項3に記載のレーザ治療システム。
  5. 前記第1の透過反射ミラーはダイクロイックミラーであることを特徴とする請求項4に記載のレーザ治療システム。
  6. 前記第1の導光手段は、径が異なる複数の導光路を有し、
    前記照射光学系は、前記照準光および前記治療用レーザ光のそれぞれを、前記複数の導光路に対して選択的に入射させる選択手段を含む
    ことを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載のレーザ治療システム。
  7. 前記複数の導光路は、前記第1の導光手段の中心軸の周りに配置され、
    前記照射光学系および前記干渉光学系は、前記第1の導光手段の中心軸と前記干渉光学系の光軸とが前記第1の合成部材を介して実質的に同軸になるように構成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載のレーザ治療システム。
  8. 前記第1の導光手段は、前記複数の導光路としての複数の光ファイバを束ねて構成されたファイババンドル、または、前記複数の導光路としての複数のコアを有するマルチコアファイバであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のレーザ治療システム。
  9. 前記第1の合成部材は、複数の導光路を有する第3の導光手段を含み、
    前記照準光および前記治療用レーザ光のそれぞれは、前記複数の導光路のうちあらかじめ決められた第1の導光路と、前記光走査手段と、前記第2の合成部材とを経由して、患者眼に照射され、
    前記測定光は、前記複数の導光路のうち前記第1の導光路と異なるあらかじめ決められた第2の導光路と、前記光走査手段と、前記第2の合成部材とを経由して、患者眼に照射される
    ことを特徴とする請求項2に記載のレーザ治療システム。
  10. 前記第3の導光手段は、前記複数の導光路としての複数の光ファイバを束ねて構成されたファイババンドル、または、前記複数の導光路としての複数のコアを有するマルチコアファイバであることを特徴とする請求項9に記載のレーザ治療システム。
  11. 前記複数の導光路は、前記第1の導光路として、径が異なる2以上の導光路を含み、
    前記照射光学系は、前記照準光および前記治療用レーザ光のそれぞれを、前記2以上の導光路に対して選択的に入射させる選択手段を含む
    ことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のレーザ治療システム。
  12. 前記第2の導光路は、前記第3の導光手段の中心軸に沿って配置され、
    前記第1の導光路としての前記2以上の導光路は、前記第2の導光路の周りに配置されている
    ことを特徴とする請求項11に記載のレーザ治療システム。
  13. 前記第1の合成部材は、前記第3の導光手段よりも前段において前記照射光学系の光路と前記測定光の光路とを合成する第2の透過反射ミラーを含み、
    前記照射光学系は、前記照準光および前記治療用レーザ光を前記第2の透過反射ミラーを介して前記第1の導光路に入射させるための偏向手段を含む
    ことを特徴とする請求項9に記載のレーザ治療システム。
  14. 前記照明光学系、前記照射光学系および前記干渉光学系は、前記合成光路と前記照明光学系の光路とが実質的に直交するように構成され、
    前記第2の合成部材は、前記合成光路と前記照明光学系の光路とが交差する位置に設けられた第3の透過反射ミラーを含む
    ことを特徴とする請求項2〜請求項13のいずれか一項に記載のレーザ治療システム。
  15. 前記第3の透過反射ミラーはダイクロイックミラーであることを特徴とする請求項14に記載のレーザ治療システム。
  16. 前記制御手段は、あらかじめ設定された第1のパターンを有する前記照準光を患者眼に照射させ、かつ、前記第1のパターンに基づいて設定された第2のパターンを有する前記治療用レーザ光を患者眼に照射させるように、前記照射光学系の制御を行うことを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載のレーザ治療システム。
  17. 前記光源は、低コヒーレンス光を発する低コヒーレンス光源を含み、
    前記検出手段は、前記低コヒーレンス光に基づき前記干渉光学系により生成される干渉光のスペクトル情報を取得する分光器を含み、
    前記分光器により取得されたスペクトル情報に基づいて画像を形成する画像形成手段を有し、
    前記制御手段は、前記画像形成手段により形成された画像を表示手段に表示させる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか一項に記載のレーザ治療システム。
  18. 前記光源は、出力波長の掃引が可能な波長掃引光源を含み、
    前記検出手段は、前記波長掃引光源から出力された光に基づき前記干渉光学系により生成される干渉光を検出する光検出器を含み、
    前記出力波長の掃引に伴い前記光検出器によって順次に得られた検出結果に基づいて画像を形成する画像形成手段を有し、
    前記制御手段は、前記画像形成手段により形成された画像を表示手段に表示させる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか一項に記載のレーザ治療システム。
  19. 前記観察光学系は、前記照明光学系により照明されている患者眼からの戻り光と、前記照射光学系により照射された前記照準光の患者眼からの戻り光とを接眼レンズに導くことを特徴とする請求項1〜請求項18のいずれか一項に記載のレーザ治療システム。
  20. 前記観察光学系は、前記照明光学系により照明されている患者眼からの戻り光と、前記照射光学系により照射された前記照準光の患者眼からの戻り光とを撮像装置に導き、
    前記制御手段は、前記撮像装置により取得された画像を表示手段に表示させる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項18のいずれか一項に記載のレーザ治療システム。
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