JP2015056454A - 引き抜き工具 - Google Patents

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秀昭 日向
潤一 森
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潤一 森
博志 徳本
Hiroshi Tokumoto
博志 徳本
正滋 吉岡
Masashige Yoshioka
正滋 吉岡
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Abstract

【課題】従来よりも小さな把持による力でプリント基板を真っ直ぐに引き抜くことができる引き抜き工具を提供すること。
【解決手段】筐体に接触させる2つの当接部と、2つの当接部のそれぞれから引き抜き方向に向かって設けられる2つのガイド部と、2つのガイド部を結ぶ第1把持部と、を有する支持部材を備える。基板に連結させる2つの基板連結部と、2つの基板連結部のそれぞれから引き抜き方向に向かって設けられる2つの被ガイド部と、2つの被ガイド部を結ぶ第2把持部と、を有する可動部材を備える。可動部材は、引き抜き方向に摺動できるように、基板と支持部材との間に配置される。支持部材と可動部材とは弾性体によって連結される。弾性体は、当接部が筐体に接触しかつ基板連結部が基板に連結した状態で、第2把持部を第1把持部に近付ける弾性力を生じる。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリント基板を引き抜くための引き抜き工具に関する。
従来から、通信機器等の筐体内に設置されたプリント基板を引き抜いて、現状確認、設定変更または修理を行う際に、引き抜き工具が使用されている。プリント基板は、筐体底面のコネクタに接続されているため、コネクタから外してプリント基板を引き抜くためには相応の力が必要となる。このため、プリント基板が真っ直ぐ引き抜かれないと、プリント基板に過大な応力が生じて変形する、またはプリント基板が筐体に衝突して破損するという問題が生じる可能性がある。そのため、プリント基板を真っ直ぐ引き抜くために、プリント基板の2箇所に引き抜く力を作用させて引き抜く技術が知られている。また、2箇所に対して2つの工具を使うには両手を使う必要があり、経験と技術が必要とされることから、特許文献1に記載されているように、1箇所を把持する操作で2箇所に力を作用させてプリント基板を引き抜くことを可能とする技術が知られている。
特開平4−332195号公報
特許文献1に記載されている技術を用いてプリント基板を引き抜く場合、プリント基板は、把持による力のみによって引き抜かれる。しかし、プリント基板を筐体底面のコネクタから外すためには相当の力が必要であるため、引き抜くために必要となる把持による力は、大きくなる可能性がある。このため、従来よりも小さな把持による力でプリント基板を真っ直ぐに引き抜くことができる引き抜き工具が望まれる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、従来よりも小さな把持による力でプリント基板を真っ直ぐに引き抜くことができる引き抜き工具を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る引き抜き工具は、筐体から基板を引き抜くための引き抜き工具であって、前記筐体に接触させる2つの当接部と、前記2つの当接部のそれぞれから前記基板の引き抜き方向に向かって設けられる2つのガイド部と、前記2つのガイド部を結ぶ第1把持部と、を有する支持部材と、前記基板に連結させる2つの基板連結部と、前記2つの基板連結部のそれぞれから前記基板の引き抜き方向に向かって設けられる2つの被ガイド部と、前記2つの被ガイド部を結ぶ第2把持部と、を有する可動部材と、を備え、前記可動部材は、前記基板の引き抜き方向に摺動できるように、前記基板と前記支持部材との間に配置され、前記支持部材と前記可動部材とは、弾性体によって連結され、前記弾性体は、前記当接部が前記筐体に接触しかつ前記基板連結部が前記基板に連結した状態において、前記第2把持部を前記第1把持部に近付ける弾性力を生じることを特徴とする。
このようにすることで、基板連結部を備える可動部材が引き抜き方向に摺動できるようになっているため、引き抜き工具は、基板を真っ直ぐ引き抜くことができる。また、弾性体の弾性力は、基板に予め伝わっている。このため、基板を引き抜くために必要となる把持による力は、弾性体の弾性力がない場合に比べて小さくて済む。よって、本発明に係る引き抜き工具は、従来よりも小さな把持による力でプリント基板を真っ直ぐに引き抜くことができる。
本発明の望ましい態様として、前記弾性体は、複数あり、少なくとも前記第1把持部および前記第2把持部の両端同士を連結していることが好ましい。このようにすることで、複数の弾性体の弾性力は、2つの基板連結部に均等に伝わり易くなる。このため、基板連結部と基板とが接触する2箇所のそれぞれに予め加えられる弾性力は、均等になり易くなる。よって、本発明に係る引き抜き工具は、基板をより真っ直ぐに引き抜くことができるため、基板に過大な応力が生じて変形する可能性を低減できる。また、本発明に係る引き抜き工具は、基板をより真っ直ぐに引き抜くことができるため、基板が筐体に衝突して破損する可能性を低減できる。
本発明の望ましい態様として、前記第2把持部は、前記第1把持部および前記第2把持部が把持される位置を誘導する把持誘導部を備え、前記把持誘導部は、前記基板と対向する側に複数の凹部を有することが好ましい。このようにすることで、把持誘導部は、把持による力が加えられる位置を、基板連結部と基板とが接触する2箇所のそれぞれに伝わる力を均等になり易くするために望ましい位置に誘導することができる。このため、把持誘導部は、基板をより真っ直ぐに引き抜くことを容易にする。よって、本発明に係る引き抜き工具は、プリント基板をより真っ直ぐに引き抜くことができる。
本発明の望ましい態様として、前記支持部材は、内側支持部材と、前記内側支持部材の少なくとも一部を覆う外側支持部材と、を備え、前記可動部材は、内側可動部材と、前記内側可動部材の少なくとも一部を覆う外側可動部材と、を備え、前記内側支持部材は、前記基板に平行な方向であり前記基板の引き抜き方向に対して直交方向に摺動できるように前記外側支持部材に連結され、前記内側可動部材は、前記基板に平行な方向であり前記基板の引き抜き方向に対して直交方向に摺動できるように前記外側可動部材に連結されることが好ましい。このようにすることで、本発明に係る引き抜き工具は、基板の大きさに合わせて、自身の大きさを調節することで、異なる大きさの基板を引き抜くことができる。
本発明の望ましい態様として、前記内側支持部材は、前記基板に平行な方向であり前記基板の引き抜き方向に対して直交方向に弾性力を生じる弾性体によって前記外側支持部材に連結され、前記内側可動部材は、前記基板に平行な方向であり前記基板の引き抜き方向に対して直交方向に弾性力を生じる弾性体によって前記外側可動部材に連結されることが好ましい。このようにすることで、本発明に係る引き抜き工具は、自身の大きさを調節する際に適度な負荷を操作者に伝え、大きさの調節の動作を快適にすることができる。
本発明によれば、従来よりも小さな把持による力でプリント基板を真っ直ぐに引き抜くことができる引き抜き工具を提供することができる。
図1は、実施形態1に係る引き抜き工具を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係る引き抜き工具の構成を示す模式図である。 図3は、図2に示す引き抜き工具のA−A’断面を示す模式図である。 図4は、実施形態1に係る引き抜き工具のフック部を示す模式図である。 図5は、図2に示す引き抜き工具がプリント基板と連結した状態を示す模式図である。 図6は、図2に示す引き抜き工具でプリント基板を引き抜いた状態を示す模式図である。 図7は、実施形態2に係る引き抜き工具の構成を示す模式図である。 図8は、実施形態2に係る引き抜き工具を2つに分解した場合の一方を示す模式図である。 図9は、実施形態2に係る引き抜き工具を2つに分解した場合の他方を示す模式図である。 図10は、図7に示す引き抜き工具のB−B’断面を示す模式図である。 図11は、実施形態2に係る引き抜き工具の大きさを最小にした場合の模式図である。 図12は、実施形態2に係る引き抜き工具の大きさを最大にした場合の模式図である。 図13は、変形例1に係る引き抜き工具の、図2に示すA−A’断面に相当する断面を示す模式図である。 図14は、変形例2に係る引き抜き工具のフック部を示す模式図である。 図15は、変形例3に係る引き抜き工具のフック部の形状を示す説明図である。 図16は、変形例4に係る引き抜き工具のフック部の形状を示す説明図である。 図17は、変形例4に係る引き抜き工具のフック部の形状に対応するプリント基板の孔の形状を示す模式図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る引き抜き工具を示す斜視図である。図1に示す引き抜き工具1は、筐体200の中に収納されたプリント基板100を筐体200から引き抜く際に使用される工具である。複数のプリント基板100が、筐体200の中に収納されており、複数のプリント基板100のうちメンテナンス等が必要になったプリント基板100が、引き抜き工具1によって引き抜かれる。プリント基板100は筐体200の底面でコネクタによって接合されているため、プリント基板100をコネクタから外して引き抜くためには相応の力が必要である。引き抜き工具1は、引抜方向弾性体40によってプリント基板100に予め加えられる弾性力と人間の把持による力との合力をプリント基板100に加えることで、プリント基板100を引き抜く。以下の説明において、「引き抜き方向」は、プリント基板100の引き抜き方向を意味する。
図2は、実施形態1に係る引き抜き工具の構成を示す模式図である。図2に示すように、引き抜き工具1がプリント基板100を引き抜く際の姿勢である場合において、引き抜き方向に平行な方向をX方向、プリント基板100と平行であり引き抜き方向に対して直交する方向をY方向、X方向およびY方向に対して直交する方向をZ方向とする。以下での説明は、引き抜き工具1がプリント基板100を引き抜く際の姿勢であることを前提として、上記のX方向、Y方向およびZ方向を用いている。
引き抜き工具1は、支持部材10と、可動部材20と、を備える。支持部材10は、筐体200に接触させる2つの当接部13と、2つの当接部13のそれぞれから引き抜き方向に向かって設けられる2つのガイド部12と、2つのガイド部12を結ぶ第1把持部11と、を備える。例えば、実施形態1において、第1把持部11は、2つのガイド部12の当接部13とは反対側の端部同士を結ぶ。また、第1把持部11は、直線形状であり2つのガイド部12に対して直交している。このため、支持部材10は、全体が略U字形状である。例えば、第1把持部11とガイド部12とは、1つの部材を曲げるなどして一体に形成される。なお、第1把持部11とガイド部12とは、複数の部材を接合するなどして形成されていてもよい。
可動部材20は、プリント基板100に連結させる2つの基板連結部と、2つの基板連結部のそれぞれから引き抜き方向に向かって設けられる2つの被ガイド部22と、2つの被ガイド部22を結ぶ第2把持部21と、を備える。例えば、実施形態1において、第2把持部21は、2つの被ガイド部22の基板連結部とは反対側の端部同士を結ぶ。また、第1把持部11は、直線形状であり2つのガイド部12に対して直交している。基板連結部は、フック基部23と、フック部30と、を含み、フック基部23の被ガイド部22とは反対側の端部にフック部30を備える。2つの基板連結部が有するそれぞれのフック基部23は、被ガイド部22の端部からY方向に平行な方向に向かって突出しており、Y方向で互いに対向している。このため、可動部材20は、全体が略C字形状である。例えば、第2把持部21と被ガイド部22とフック基部23とは、1つの部材を曲げるなどして一体に形成される。なお、第2把持部21と被ガイド部22とフック基部23とは、複数の部材を接合するなどして形成されていてもよい。
可動部材20は、基板連結部のフック部30をプリント基板100の孔101に連結させることで、プリント基板100と連結される。フック部30の詳細は、図4を用いて後述される。
可動部材20は、プリント基板100と支持部材10との間に配置されている。また、ガイド部12が被ガイド部22のY方向およびZ方向の動きを規制することで、可動部材20は、X方向に摺動できる。なお、可動部材20が支持部材10からX方向に抜けないようにするために、支持部材10は、当接部13の部分に抜け止め機構を備えていてもよい。図2に示すように、被ガイド部22の外表面22oは、ガイド部12の内表面12iに対向している。支持部材10と可動部材20とは、引抜方向弾性体40によって連結されている。例えば、実施形態1に係る引抜方向弾性体40は、X方向に伸縮するコイルバネである。なお、引抜方向弾性体40は、ゴム等であってもよい。例えば、引抜方向弾性体40は、一方の端部41が第1把持部11の内表面11iに溶接等により接合され、他方の端部42が第2把持部21の外表面21oに溶接等により接合されることで、可動部材20を支持部材10に連結している。また、例えば、引抜方向弾性体40は、2つであって、第1把持部11および第2把持部21の両端同士を連結している。また、2つの引抜方向弾性体40は、ばね定数が互いに等しい。また、2つの引抜方向弾性体40は、第1把持部11のY方向中央部からの距離が互いに等しくなるように配置されている。なお、引抜方向弾性体40は、3つ以上であってもよいし、1つであってもよい。
第1把持部11は、把持誘導部50Eを備える。例えば、把持誘導部50Eは、第1把持部11のY方向の中央部に配置される。例えば、把持誘導部50Eは、第1把持部11の一部分として一体に形成されている。なお、把持誘導部50Eは、第1把持部11にネジ等で接合されていてもよい。把持誘導部50Eは、プリント基板100と対向する側に4つの凹部51Eを有する。4つの凹部51Eは、把持誘導部50Eのプリント基板100と対向する表面を窪ませた部分であり、Y方向に並んで配置されている。このため、把持誘導部50Eは、第1把持部11の他の部分よりも把持しやすくなっている。これより、把持誘導部50Eは、引き抜き工具1を持ち運ぶ際の把持を容易にすることができる。なお、把持誘導部50Eが有する凹部51Eは、5つ以上であってもよいし、3つ以下であってもよい。
第2把持部21は、把持誘導部50Iを備える。例えば、把持誘導部50Iは、第2把持部21のY方向の中央部に配置される。例えば、把持誘導部50Iは、第2把持部21の一部分として一体に形成されている。なお、把持誘導部50Iは、第2把持部21にネジ等で接合されていてもよい。把持誘導部50Iは、プリント基板100と対向する側に4つの凹部51Iを有する。4つの凹部51Iは、把持誘導部50Iのプリント基板100と対向する表面を窪ませた部分であり、Y方向に並んで配置されている。このため、把持誘導部50Iは、第2把持部21の他の部分よりも把持しやすくなっている。これより、把持誘導部50Iは、プリント基板100を引き抜く際に第1把持部11および第2把持部21が把持される位置を誘導することができる。実施形態1においては、把持誘導部50Iが第2把持部21のY方向の中央部にあるため、把持誘導部50Iは、当該把持される位置をY方向の中央部に誘導することができる。なお、把持誘導部50Iが有する凹部51Iは、5つ以上であってもよいし、3つ以下であってもよい。
図3は、図2に示す引き抜き工具のA−A’断面を示す模式図である。図3に示すように、ガイド部12は、底面12aと、2つの側面12bと、を有し、被ガイド部22の3方を覆っている。例えば、ガイド部12をX方向に垂直な平面で切った断面は、略U字形状である。また、被ガイド部22をX方向に垂直な平面で切った断面は、四角形状である。対向する2つの側面12b間のZ方向の長さは、被ガイド部22のZ方向の長さよりも長くなっている。また、2つのガイド部12のうち一方のガイド部12の底面12aから他方のガイド部12の底面12aまでのY方向の長さは、2つの被ガイド部22のうち一方の被ガイド部22の外表面22oから他方の被ガイド部22の外表面22oまでのY方向の長さよりも長くなっている。このため、図3に示すように、被ガイド部22がガイド部12の内側に嵌まった状態において、ガイド部12と被ガイド部22との間には隙間が形成される。これにより、可動部材20は、支持部材10に対してY方向およびZ方向の動きを規制されながら、X方向に摺動できる。
図4は、実施形態1に係る引き抜き工具のフック部を示す模式図である。フック部30は、突出部31と、軸部32と、を有する。フック部30は、突出部31をプリント基板100の孔101に挿入することにより、プリント基板100と連結する。軸部32は、一方の端部がフック基部23に、例えば溶接によって取り付けられており、他方の端部33がフック基部23よりもプリント基板100側に位置している直線形状の部分である。突出部31は、端部33からZ方向に突出する円柱状の部分である。これより、フック部30をY方向から見た全体の形状は、略L字形状である。例えば、突出部31と軸部32とは、1本の部材を曲げることによって一体に形成されている。なお、突出部31と軸部32とは、別の部材であってもよい。また、フック部30は、2つの被ガイド部22のうち近い側にある被ガイド部22に対する距離が、2つのフック部30について同じになるように配置されている。
図5は、図2に示す引き抜き工具がプリント基板と連結した状態を示す模式図である。フック部30をプリント基板100と連結させる際、可動部材20は、当接部13が筐体200に接触している状態で、X方向のプリント基盤100に近付く方向に移動させられる。このように可動部材20がX方向に移動することに伴い突出部31がX方向に移動するので、突出部31のX方向の位置が、孔101のX方向の位置に一致する。そして、例えば、引き抜き工具1をZ方向に移動させることで、突出部31は、孔101に挿入される。突出部31が孔101に挿入された状態において、引抜方向弾性体40に第2把持部21を第1把持部11に近付ける弾性力が生じるので、プリント基板100に引き抜き方向の力が加えられる。また、2つの引抜方向弾性体40が第1把持部11および第2把持部21の両端同士を連結しているため、引き抜き方向の力が2つのフック部30に均等に伝わる。また、引抜方向弾性体40の弾性力は、プリント基板100を筐体200から引き抜くために必要な力よりも小さくなるように調整されている。このため、突出部31が孔101に挿入されただけでは、プリント基板100は、筐体200から引き抜かれない。
また、図2に示すように、フック部30のX方向の長さは、引抜方向弾性体40に力をかけていない状態において、突出部31のY方向の位置が当接部13のY方向の位置と同じか、または当接部13のY方向の位置よりも第2把持部21側である長さとなっている。これにより、当接部13が筐体200に接触した状態において、突出部31は、孔101に届かない。このため、当接部13が孔101に挿入される際、引抜方向弾性体40は、必然的にX方向のプリント基盤100に近付く方向に移動させられる。なお、フック部30のX方向の長さは、引抜方向弾性体40に力をかけていない状態において、突出部31のY方向の位置が当接部13のY方向の位置よりもプリント基板100側に位置するような長さとなっていてもよい。
図6は、図2に示す引き抜き工具でプリント基板を引き抜いた状態を示す模式図である。引き抜き工具1がプリント基板100を引き抜く際、突出部31が孔101に挿入された状態で可動部材20に人間による力が加えられることで、プリント基板100が筐体200から引き抜かれる。例えば、当該人間による力は、第1把持部11と第2把持部21とを把持することによって生じる力である。以下の説明においては、「把持による力」は、第1把持部11と第2把持部21とを把持することによって生じる力を意味する。予めプリント基板100に加えられている引抜方向弾性体40の弾性力による力と把持による力による力が合わさることで、プリント基板100を筐体200から引き抜くために必要な力が、プリント基板100に加えられる。このように、引抜方向弾性体40の弾性力および把持による力の合力によって、プリント基板100が筐体200から引き抜かれる。
引抜方向弾性体40の弾性力がプリント基板100に予め伝わっていることにより、プリント基板100を引き抜くために必要となる把持による力は、引抜方向弾性体40の弾性力がない場合に比べて小さくて済む。
以上述べたように、実施形態1に係る引き抜き工具1は、筐体200からプリント基板100を引き抜くための工具であって、筐体200に接触させる2つの当接部13と、2つの当接部13のそれぞれから引き抜き方向に向かって設けられる2つのガイド部12と、2つのガイド部12を結ぶ第1把持部11と、を有する支持部材10を備える。また、引き抜き工具1は、プリント基板100に連結させる2つの基板連結部と、2つの基板連結部のそれぞれから引き抜き方向に向かって設けられる2つの被ガイド部22と、2つの被ガイド部22を結ぶ第2把持部21と、を有する可動部材20を備える。また、可動部材20は、引き抜き方向に摺動できるように、プリント基板100と支持部材10との間に配置される。また、支持部材10と可動部材20とは、引抜方向弾性体40によって連結される。また、引抜方向弾性体40は、当接部13が筐体200に接触しかつ基板連結部がプリント基板100に連結した状態において、第2把持部21を第1把持部11に近付ける弾性力を生じることを特徴とする。
これより、基板連結部を備える可動部材20が引き抜き方向に摺動できるようになっているため、引き抜き工具1は、プリント基板100を真っ直ぐ引き抜くことができる。また、引抜方向弾性体40の弾性力は、プリント基板100に予め伝わっている。このため、プリント基板100を引き抜くために必要となる把持による力は、引抜方向弾性体40の弾性力がない場合に比べて小さくて済む。よって、実施形態1に係る引き抜き工具1は、従来よりも小さな把持による力でプリント基板100を真っ直ぐに引き抜くことができる。
また、引抜方向弾性体40は、2つであり、第1把持部11および第2把持部21の両端同士を連結している。これにより、引抜方向弾性体40による弾性力は、2つのフック部30に均等に伝わり易くなる。このため、フック部30とプリント基板100とが接触する2箇所のそれぞれに予め加えられる弾性力は、均等になり易くなる。よって、実施形態1に係る引き抜き工具は、プリント基板100をより真っ直ぐに引き抜くことができるため、プリント基板100に過大な応力が生じて変形する可能性またはプリント基板100が筐体200に衝突して破損する可能性を低減できる。
また、第2把持部21は、第1把持部11および第2把持部21を把持する位置を誘導する把持誘導部50Iを備える。これにより、把持誘導部50Iは、把持による力が加えられる位置を、フック部30とプリント基板100とが接触する2箇所のそれぞれに伝わる力を均等になり易くするために望ましい位置に誘導することができる。このため、把持誘導部50Iは、プリント基板100をより真っ直ぐに引き抜くことを容易にする。よって、実施形態1に係る引き抜き工具1は、プリント基板100をより真っ直ぐに引き抜くことができる。
また、図3で示したように、ガイド部12は、被ガイド部22の3方を覆っている。これより、可動部材20が支持部材10に対してY方向およびZ方向の動きを規制されながらX方向に摺動できるため、可動部材20が摺動する際のガタツキが抑えられる。このため、可動部材20に把持による力が加えられる際、可動部材20は、X方向により平行に摺動することができる。よって、実施形態1に係る引き抜き工具1は、プリント基板100をより真っ直ぐに引き抜くことができる。
また、上述したようにフック部30は、2つの被ガイド部22のうち近い側にある被ガイド部22に対する距離が、2つのフック部30について同じになるように配置されている。これより、引き抜き工具1は、可動部材20に加えられた力を、フック部30とプリント基板100とが接触する2箇所のそれぞれにより均等に伝えることができる。よって、実施形態1に係る引き抜き工具1は、プリント基板100をより真っ直ぐに引き抜くことができる。
(実施形態2)
図7は、実施形態2に係る引き抜き工具の構成を示す模式図である。図8は、実施形態2に係る引き抜き工具の内側支持部材および内側可動部材を示す模式図である。図9は、実施形態2に係る引き抜き工具の外側支持部材および外側可動部材を示す模式図である。引き抜き工具1Aは、支持部材10Aと、可動部材20Aと、を備える。なお、上述したものと同じ部材、構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
支持部材10Aは、内側支持部材80aと、内側支持部材80aの少なくとも一部を覆う外側支持部材80bとを備える。内側支持部材80aは、Y方向に摺動できるように外側支持部材80bと連結されている。例えば、図7に示すように、実施形態2における支持部材10Aは、全体が略U字形状である。また、可動部材20Aは、内側可動部材90aと、内側可動部材90aの少なくとも一部を覆う外側可動部材90bとを備える。内側可動部材90aは、Y方向に摺動できるように外側可動部材90bと連結されている。例えば、図7に示すように、実施形態2における可動部材20Aは、全体が略C字形状である。
図8に示すように、内側支持部材80aは、筐体200に接触させる当接部83aと、当接部83aから引き抜き方向に向かって設けられるガイド部82aと、ガイド部82aに対して直交する直線形状の内側第1把持部81aと、を備える。内側第1把持部81aは、長穴70Eと、バネ固定部63Eとを有する。長穴70Eは、内側支持部材80aと外側支持部材80bとを連結するための穴である。バネ固定部63Eは、図7に示す幅方向弾性体60Eの一方の端部を固定するための部分である。例えば、バネ固定部63Eは、内側第1把持部81aの内表面間にZ方向に架け渡された部材である。内側第1把持部81aとガイド部82aとは、1つの部材を曲げるなどして一体に形成される。なお、内側第1把持部81aとガイド部82aとは、複数の部材を接合するなどして形成されていてもよい。
図8に示すように、内側可動部材90aは、プリント基板100に連結させる基板連結部93aと、基板連結部93aから引き抜き方向に向かって設けられる被ガイド部92aと、被ガイド部92aに対して直交する直線形状の内側第2把持部91aと、を備える。内側第2把持部91aは、長穴70Iと、バネ固定部63Iとを有する。長穴70Iは、内側可動部材90aおよび外側可動部材90bを連結するための穴である。バネ固定部63Iは、図7に示す幅方向弾性体60Iの一方の端部を固定するための部分である。例えば、バネ固定部63Iは、内側第2把持部91aの内表面間にZ方向に架け渡された部材である。例えば、内側第2把持部91aと被ガイド部92aと基板連結部93aとは、1つの部材を曲げるなどして一体に形成される。なお、内側第2把持部91aと被ガイド部92aと基板連結部93aとは、複数の部材を接合するなどして形成されていてもよい。
内側可動部材90aは、X方向に摺動できるように、プリント基板100と内側支持部材80aとの間に配置されている。図8に示すように、被ガイド部92bの外表面92aoは、ガイド部82aの内表面82aiに対向している。内側支持部材80aと内側可動部材90aとは、引抜方向弾性体40によって連結されている。引抜方向弾性体40は、例えば、一方の端部41が内側第1把持部81aの内表面81aiに溶接等により接合され、他方の端部42が内側第2把持部91aの外表面91aoに溶接等により接合されることで、内側可動部材90aを内側支持部材80aに連結している。また、例えば、引抜方向弾性体40は、内側第1把持部81aおよび内側第2把持部91aのガイド部82a側の端部同士を連結している。なお、引抜方向弾性体40は、複数であってもよい。
図9に示すように、外側支持部材80bは、筐体200に接触させる当接部83bと、当接部83bから引き抜き方向に向かって設けられるガイド部82bと、ガイド部82bに対して直交する直線形状の外側第1把持部81bと、を備える。外側第1把持部81bは、丸穴72Eと、バネ固定部64Eとを有する。丸穴72Eは、内側支持部材80aと外側支持部材80bとを連結するための穴である。バネ固定部64Eは、図7に示す幅方向弾性体60Eの一方の端部を固定するための部分である。例えば、バネ固定部64Eは、外側第1把持部81bの内表面間にZ方向に架け渡された部材である。外側第1把持部81bとガイド部82bとは、1つの部材を曲げるなどして一体に形成される。なお、外側第1把持部81bとガイド部82bとは、複数の部材を接合するなどして形成されていてもよい。
図9に示すように、外側可動部材90bは、プリント基板100に連結させる基板連結部93bと、基板連結部93bから引き抜き方向に向かって設けられる被ガイド部92bと、被ガイド部92bに対して直交する直線形状の外側第2把持部91bと、を備える。外側第2把持部91bは、丸穴72Iと、バネ固定部64Iとを有する。丸穴72Iは、内側可動部材90aおよび外側可動部材90bを連結するための穴である。バネ固定部64Iは、図7に示す幅方向弾性体60Iの一方の端部を固定するための部分である。例えば、バネ固定部64Iは、外側第2把持部91bの内表面間にZ方向に架け渡された部材である。例えば、外側第2把持部91bと被ガイド部92bと基板連結部93bとは、1つの部材を曲げるなどして一体に形成される。なお、外側第2把持部91bと被ガイド部92bと基板連結部93bとは、複数の部材を接合するなどして形成されていてもよい。
外側可動部材90bは、X方向に摺動できるように、プリント基板100と外側支持部材80bとの間に配置されている。図8に示すように、被ガイド部92bの外表面92boは、ガイド部82bの内表面82biに対向している。外側支持部材80bと外側可動部材90bとは、引抜方向弾性体40によって連結されている。引抜方向弾性体40は、例えば、一方の端部41が外側第1把持部81bの内表面81biに溶接等により接合され、他方の端部42が外側第2把持部91bの外表面91boに溶接等により接合されることで、外側可動部材90bを外側支持部材80bに連結している。また、例えば、引抜方向弾性体40は、外側第1把持部81bおよび外側第2把持部91bのガイド部82b側の端部同士を連結している。なお、引抜方向弾性体40は、複数であってもよい。
図10は、図7に示す引き抜き工具のB−B’断面を示す模式図である。内側第1把持部81aをY方向に対して垂直な平面で切った断面は、内部が空洞の四角形である。外側第1把持部81bをY方向に対して垂直な平面で切った断面は、内部が空洞の四角形である。そして、内側第1把持部81aをY方向に対して直交する平面で切った断面の外周の大きさは、外側第1把持部81bをY方向に対して直交する平面で切った断面の空洞の大きさよりも小さい。これより、内側第1把持部81aは、外側第1把持部81bの内周に挿入される。内側第1把持部81aを外側第1把持部81bの内周に挿入した状態において、内側第1把持部81aの外周と外側第1把持部81bの内周との間には隙間が生じる。
図10に示すように、内側第1把持部81aは、Z方向に対向する2つの面に、互いにZ方向に対向する2つの長穴70Eを有する。長穴70Eは、X方向の長さに対してY方向の長さの方が長い略長方形状の穴である。例えば、当該2つの長穴70Eは、内側第1把持部81aのZ方向に対向する2つの面の、X方向中央部に設けられる。例えば、図8に示すように、当該2つの長穴70Eを1組の長穴70Eとした場合、内側第1把持部81aは、Y方向の異なる位置に2組の長穴70Eを有する。
図10に示すように、外側第1把持部81bは、Z方向に対向する2つの面に、互いにZ方向に対向する2つの丸穴72Eを有する。丸穴72Eは、長穴70EのX方向の長さと同じ直径を有する円形の穴である。また、当該2つの丸穴72Eは、外側第1把持部81bのZ方向に対向する2つの面の、X方向中央部に設けられる。例えば、図9に示すように、当該2つの丸穴72Eを1組の丸穴72Eとした場合、外側第1把持部81bは、Y方向の異なる位置に2組の丸穴72Eを有する。また、2組の丸穴72Eの中心間の距離は、2組の長穴70Eの中心間の距離に等しい。
図7に示すような内側第1把持部81aが外側第1把持部81bの内周に挿入された状態において、2組の長穴70Eと2組の丸穴72EとがZ方向に対向する。この状態において、連結材71Eが、長穴70Eと丸穴72Eとを貫通するように挿入されている。例えば、連結材71Eは、ネジ71Eaとナット71Ebを組み合わせたものである。外側第1把持部81bのZ方向の一方側からネジ71Eaが挿入され、他方側に突出するネジ71Eaの先端をナット71Ebで固定することにより、外側第1把持部81bと内側第1把持部81aとが連結される。なお、連結材71Eは、ネジ71Eaとナット71Ebを組み合わせたものでなくてもよく、Z方向の両端に抜け止め機構を備える直線形状の部材であればよい。
上述したように、長穴70Eは、X方向の長さに対してY方向の長さの方が長い略長方形状の穴であり、丸穴72Eは、長穴70EのX方向の長さと同じ直径を有する円形の穴である。このため、連結材71EのX方向の動きは規制されるが、連結材71Eは、長穴70EのY方向の長さの範囲で動くことができる。また、内側第1把持部81aの外周と外側第1把持部81bの内周との間には隙間がある。このため、内側第1把持部81aは、外側第1把持部81bと連結されながらも、外側第1把持部81bに対してY方向に摺動することができる。よって、内側支持部材80aは、Y方向に摺動できるように連結されている。
なお、実施形態2においては、内側第1把持部81aが長穴70Eを有し、外側第1把持部81bが丸穴72Eを有しているが、内側第1把持部81aが丸穴72Eを有し、外側第1把持部81bが長穴70Eを有してもよい。ただし、内側第1把持部81aが丸穴72Eを有し、外側第1把持部81bが長穴70Eを有する場合、ネジ71Eaとナット71Ebを締め付け過ぎると、外側第1把持部81bの表面とネジ71Eaまたはナット71Ebとの摩擦が増加することで、外側第1把持部81bの摺動が妨げられる可能性がある。一方、実施形態2のように、内側第1把持部81aが長穴70Eを有し、外側第1把持部81bが丸穴72Eを有している構成は、ネジ71Eaとナット71Ebを締め付け過ぎた場合でも、内側第1把持部81aの摺動が妨げられる可能性は低くできるという点で好ましい。
また、Y方向に対して垂直な平面であり、図7のB−B’断面とY方向の位置が同じ平面で可動部材20Aを切った断面において、内側第2把持部91a、外側第2把持部91bおよび連結材71Iの位置関係は、図10に示す内側第1把持部81a、外側第1把持部81bおよび連結材71Eの位置関係と同じである。
内側第2把持部91aは、Z方向に対向する2つの面に、互いにZ方向に対向する2つの長穴70Iを有する。長穴70Iは、X方向の長さに対してY方向の長さの方が長い略長方形状の穴である。また、当該2つの長穴70Iは、内側第2把持部91aのZ方向に対向する2つの面の、X方向中央部に設けられる。例えば、図8に示すように、当該2つの長穴70Iを1組の長穴70Iとした場合、内側第2把持部91aは、Y方向の異なる位置に2組の長穴70Iを有する。
外側第2把持部91bは、Z方向に対向する2つの面に、互いにZ方向に対向する2つの丸穴72Iを有する。丸穴72Iは、長穴70IのX方向の長さと同じ直径を有する円形の穴である。また、当該2つの丸穴72Iは、外側第2把持部91bのZ方向に対向する2つの面の、X方向中央部に設けられる。例えば、図9に示すように、当該2つの丸穴72Iを1組の丸穴72Iとした場合、外側第2把持部91bは、Y方向の異なる位置に2組の丸穴72Iを有する。また、2組の丸穴72Iの中心間の距離は、2組の長穴70Iの中心間の距離に等しい。
図7に示すような内側第2把持部91aが外側第2把持部91bの内周に挿入された状態において、2組の長穴70Iと2組の丸穴72IとがZ方向に対向する。この状態において、連結材71Iが、長穴70Iと丸穴72Iとを貫通するように挿入されている。例えば、連結材71Iは、ネジとナットを組み合わせたものである。外側第2把持部91bのZ方向の一方側からネジが挿入され、他方側に突出するネジの先端をナットで固定することにより、外側第2把持部91bと内側第2把持部91aとが連結される。なお、連結材71Iは、ネジとナットを組み合わせたものでなくてもよく、Z方向の両端に抜け止め機構を備える直線形状の部材であればよい。
上述したように、長穴70Iは、X方向の長さに対してY方向の長さの方が長い略長方形状の穴であり、丸穴72Iは、長穴70IのX方向の長さと同じ直径を有する円形の穴である。このため、連結材71IのX方向の動きは規制されるが、連結材71IのY方向の動きは規制されない。また、内側第2把持部91aの外周と外側第2把持部91bの内周との間には隙間がある。このため、内側第2把持部91aは、外側第2把持部91bと連結されながらも、外側第2把持部91bに対してY方向に摺動することができる。よって、内側可動部材90aは、外側可動部材90bに対してY方向に摺動可能に連結されている。
内側支持部材80aが、外側支持部材80bに対してY方向に摺動可能に連結されており、内側可動部材90aが、外側可動部材90bに対してY方向に摺動可能に連結されているため、引き抜き工具1Aは、Y方向の長さを調節することができる。
図11は、実施形態2に係る引き抜き工具の大きさを最小にした場合の模式図である。図11に示すように、引き抜き工具1AがY方向両側から押し込まれて、連結材71EのY方向の位置が長穴70EのY方向のガイド部82a側端部にあり、連結材71IのY方向の位置が長穴70IのY方向の被ガイド部92a側端部にあるとき、引き抜き工具1AのY方向の大きさが最小になる。引き抜き工具1AのY方向の大きさが最小の場合、2つのフック部30間のY方向の距離は、図11に示すように距離L1である。よって、引き抜き工具1Aは、2つの孔101間のY方向の距離が距離L1以上であるプリント基板100を引き抜くことができる。
図12は、実施形態2に係る引き抜き工具の大きさを最大にした場合の模式図である。図12に示すように、引き抜き工具1AがY方向両側から引っ張られて、連結材71EのY方向の位置が長穴70EのY方向のガイド部82b側端部にあり、連結材71IのY方向の位置が長穴70IのY方向の被ガイド部92b側端部にあるとき、引き抜き工具1AのY方向の大きさが最大になる。引き抜き工具1AのY方向の大きさが最大の場合、2つのフック部30間のY方向の距離は、図12に示すように距離L2である。よって、引き抜き工具1Aは、2つの孔101間のY方向の距離が距離L2以下であるプリント基板100を引き抜くことができる。
引き抜き工具1AのY方向の大きさは、図11に示す最小の大きさから、図12に示す最大の大きさまでの間で調節できる。これより、引き抜き工具1Aは、2つの孔101間のY方向の距離が距離L1以上距離L2以下であるプリント基板100を引き抜くことができる。よって、引き抜き工具1Aは、プリント基板100の大きさに合わせて、自身の大きさを調節することで、異なる大きさのプリント基板100を引き抜くことができる。
また、引き抜き工具1Aは、幅方向弾性体60E、60Iを備える。内側支持部材80aは、Y方向に弾性力を生じる幅方向弾性体60Eによって外側支持部材80bに連結されている。内側可動部材90aは、Y方向に弾性力を生じる幅方向弾性体60Iによって外側可動部材90bに連結されている。例えば、幅方向弾性体60E、60Iは、コイルバネである。幅方向弾性体60Eの一方の端部61Eは、バネ固定部63Eに溶接等で固定され、幅方向弾性体60Eの他方の端部62Eは、バネ固定部64Eに溶接等で固定される。幅方向弾性体60Iの一方の端部61Iは、バネ固定部63Iに溶接等で固定され、幅方向弾性体60Iの他方の端部62Iは、バネ固定部64Iに溶接等で固定される。幅方向弾性体60E、60Iは、引き抜き工具1AがY方向両側から押し込まれる際またはY方向両側から引っ張られる際、Y方向の弾性力を生じる。これより、引き抜き工具1Aは、幅方向弾性体60E、60Iを有することで、引き抜き工具1AのY方向の長さが調節される際に適度な負荷を操作者に伝え、引き抜き工具1AのY方向の長さの調節の動作を快適にすることができる。なお、引き抜き工具1Aは、幅方向弾性体60E、60Iを有さなくてもよい。
以上述べたように、実施形態2に係る支持部材10Aは、内側支持部材80aと、内側支持部材80aの少なくとも一部を覆う外側支持部材80bと、を備える。また、可動部材20Aは、内側可動部材90aと、内側可動部材90aの少なくとも一部を覆う外側可動部材90bと、を備える。また、内側支持部材80aは、プリント基板100に平行な方向であり引き抜き方向に対して直交方向に摺動できるように外側支持部材80bに連結される。内側可動部材90aは、プリント基板100に平行な方向であり引き抜き方向に対して直交方向に摺動できるように外側可動部材90bに連結される。これにより、実施形態2に係る引き抜き工具1Aは、プリント基板100の大きさに合わせて、自身の大きさを調節することで、異なる大きさのプリント基板100を引き抜くことができる。
また、内側支持部材80aは、プリント基板100に平行な方向であり引き抜き方向に対して直交方向に弾性力を生じる幅方向弾性体60Eによって外側支持部材80bに連結される。内側可動部材90aは、プリント基板100に平行な方向であり引き抜き方向に対して直交方向に弾性力を生じる幅方向弾性体60Iによって外側可動部材90bに連結される。これにより、実施形態2に係る引き抜き工具1Aは、自身の大きさが調節される際に適度な負荷を操作者に伝え、大きさの調節の動作を快適にすることができる。
(変形例1)
以下の変形例についての説明は、実施形態1を例に挙げているが、以下の変形例は、実施形態2に適用することもできる。図13は、変形例1に係る引き抜き工具の、図2に示すA−A’断面に相当する断面を示す模式図である。図13に示すように、例えば、変形例1に係るガイド部12は、底面12aに複数の案内溝12nを備えている。また、被ガイド部22は、案内溝12nに対向する部分に凸部22pを複数備える。このようにすることで、被ガイド部22は、凸部22pが案内溝12nに嵌まった状態で、X方向に摺動する。これより、可動部材20が支持部材10に対してY方向およびZ方向の動きをより規制されながらX方向に摺動できるため、可動部材20が摺動する際のガタツキがより抑えられる。このため、可動部材20に把持による力が加えられる際、可動部材20は、X方向により平行に摺動することができる。よって、変形例1に係る引き抜き工具1は、従来よりも小さな把持による力でプリント基板100を真っ直ぐに引き抜くことができる。
(変形例2)
図14は、変形例2に係る引き抜き工具のフック部を示す模式図である。変形例2に係るフック部30aは、突出部31aと軸部32aと、を有する。フック部30aは、突出部31aをプリント基板100の孔101に挿入することにより、プリント基板100と連結する。軸部32aは、一方の端部がフック基部23に例えば溶接によって取り付けられており、他方の端部がフック基部23よりもプリント基板100側に位置している板状の部分である。軸部32aは、Z方向に対して垂直な平面を有する平坦部33aを備える。突出部31aは、例えば、平坦部33aに溶接によって固定され、軸部32aに対して直交方向に突出する円柱状の部分である。軸部32aが板状部材であって、突出部31aが軸部32aに溶接で固定されていることで、フック部30aの剛性が高くなる。このようにすることで、変形例2に係る引き抜き工具1は、フック部30aに大きな力が加わった場合のフック部30aが破損する可能性を低減することができる。
(変形例3)
図15は、変形例3に係る引き抜き工具のフック部の形状を示す説明図である。変形例3に係るフック30bは、突出部31bと軸部32bと、を有する。軸部32bは、一方の端部がフック基部23に例えば溶接によって固定されており、他方の端部33bがフック基部23よりもプリント基板100側に位置している直線形状の部分である。突出部31bは、Y方向に対して垂直な平面内で軸部32aに対して直交方向よりも鋭角方向に、端部33bから突出する円柱状の部分である。すなわち、突出部31bと軸部32bとがなす角度θbが90度よりも小さい。これにより、フック部30bのY方向から見た全体の形状は、屈曲部が鋭角な略L字形状である。このようにすることで、突出部31bをプリント基板100に備えられた孔101に挿入したときに、突出部31bと軸部32bとがなす鋭角部分に孔101の内周が嵌まるため、突出部31bが孔101から抜けにくくなる。よって、変形例3に係る引き抜き工具1は、フック部30bとプリント基板100とを、より確実に連結することができる。
(変形例4)
図16は、変形例4に係る引き抜き工具のフック部の形状を示す説明図である。変形例4に係るフック30cは、突出部31cと軸部32cと、を有する。軸部32cは、一方の端部がフック基部23に例えば溶接によって固定されており、他方の端部33cがフック基部23よりもプリント基板100側に位置している直線形状の部分である。突出部31cは、円柱状部35cと幅広部34cを有する。円柱状部35cは、端部33cから軸部32に対して直交方向に突出する部分である。幅広部34cは、円柱状部35cの端部に設けられ、円柱状部35cの直径よりも大きな直径を有する円盤状の部分である。幅広部34cの直径が円柱状部35cの直径よりも大きいため、幅広部34cと円柱状部35cとの間に段差部36cが生ずる。
図17は、変形例4に係る引き抜き工具のフック部の形状に対応するプリント基板の孔の形状を示す模式図である。変形例4に係るフック部30cに対応するプリント基板100の孔101cは、挿入部102cと、保持部103cと、を有する。挿入部102cは、幅広部34cの直径以上の直径を有する円形の穴である。保持部103cは、円柱状部35cの直径以上で幅広部34cの直径未満の幅を有する略長方形の長穴である。そして、保持部103cは、挿入部102cと繋がっている。
フック部30cをプリント基板100に備えられた孔101cに挿入するとき、突出部31cは、円柱状部35cの外周と挿入部102cの内周とが対向するZ方向の位置まで挿入部102cに挿入される。そして、突出部31cは、挿入部102cから保持部103cに向かってスライドされる。このようにすることで、段差部36cがプリント基板100に引っ掛かるため、突出部31cが孔101cから抜けにくくなる。よって、変形例4に係る引き抜き工具1は、フック部30cとプリント基板100とを、より確実に連結することができる。
1、1A 引き抜き工具
10、10A 支持部材
11 第1把持部
12 ガイド部
13 当接部
12n 案内溝
20、20A 可動部材
21 第2把持部
22 被ガイド部
22p 凸部
23 フック基部
30、30a、30b、30c フック部
31、31a、31b、31c 突出部
32、32a、32b、32c 軸部
33、33b、33c 端部
33a 平坦部
34c 幅広部
35c 円柱状部
36c 段差部
40 引抜方向弾性体
50E、50I 把持誘導部
51E、51I 凹部
60E、60I 幅方向弾性体
63E、63I、64E、64I バネ固定部
70E、70I 長穴
71E、71I 連結材
71Ea ネジ
71Eb ナット
72E、72I 丸穴
80a 内側支持部材
80b 外側支持部材
81a 内側第1把持部
81b 外側第1把持部
82a、82b ガイド部
83a、83b 当接部
90a 内側可動部材
90b 外側可動部材
91a 内側第2把持部
91b 外側第2把持部
92a、92b 被ガイド部
93a、93b 基板連結部
100 プリント基板
101、101c 孔
102c 挿入部
103c 保持部
200 筐体

Claims (5)

  1. 筐体から基板を引き抜くための引き抜き工具であって、
    前記筐体に接触させる2つの当接部と、前記2つの当接部のそれぞれから前記基板の引き抜き方向に向かって設けられる2つのガイド部と、前記2つのガイド部を結ぶ第1把持部と、を有する支持部材と、
    前記基板に連結させる2つの基板連結部と、前記2つの基板連結部のそれぞれから前記基板の引き抜き方向に向かって設けられる2つの被ガイド部と、前記2つの被ガイド部を結ぶ第2把持部と、を有する可動部材と、を備え、
    前記可動部材は、前記基板の引き抜き方向に摺動できるように、前記基板と前記支持部材との間に配置され、
    前記支持部材と前記可動部材とは、弾性体によって連結され、
    前記弾性体は、前記当接部が前記筐体に接触しかつ前記基板連結部が前記基板に連結した状態において、前記第2把持部を前記第1把持部に近付ける弾性力を生じる
    ことを特徴とする引き抜き工具。
  2. 前記弾性体は、複数あり、少なくとも前記第1把持部および前記第2把持部の両端同士を連結している
    ことを特徴とする請求項1に記載の引き抜き工具。
  3. 前記第2把持部は、前記第1把持部および前記第2把持部が把持される位置を誘導する把持誘導部を備え、
    前記把持誘導部は、前記基板と対向する側に複数の凹部を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の引き抜き工具。
  4. 前記支持部材は、内側支持部材と、前記内側支持部材の少なくとも一部を覆う外側支持部材と、を備え、
    前記可動部材は、内側可動部材と、前記内側可動部材の少なくとも一部を覆う外側可動部材と、を備え、
    前記内側支持部材は、前記基板に平行な方向であり前記基板の引き抜き方向に対して直交方向に摺動できるように前記外側支持部材に連結され、
    前記内側可動部材は、前記基板に平行な方向であり前記基板の引き抜き方向に対して直交方向に摺動できるように前記外側可動部材に連結される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の引き抜き工具。
  5. 前記内側支持部材は、前記基板に平行な方向であり前記基板の引き抜き方向に対して直交方向に弾性力を生じる弾性体によって前記外側支持部材に連結され、
    前記内側可動部材は、前記基板に平行な方向であり前記基板の引き抜き方向に対して直交方向に弾性力を生じる弾性体によって前記外側可動部材に連結される
    ことを特徴とする請求項4に記載の引き抜き工具。
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