JP2015055737A - 透過光量調整装置及び透過光量調整方法 - Google Patents

透過光量調整装置及び透過光量調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】透過光量の面内ばらつきをより抑制することを可能とする。【解決手段】光軸上に配設され、第1の偏光方向の光を透過させる第1の偏光板と、前記光軸上において前記第1の偏光板の後段に配設され、第2の偏光方向の光を透過させる第2の偏光板と、前記第1の偏光方向と前記第2の偏光方向とのなす角である偏光軸差を一定に保った状態で、前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板を、前記光軸方向を回転軸方向として回転させる第1のアクチュエータと、を備える、透過光量調整装置を提供する。【選択図】図3

Description

本開示は、透過光量調整装置及び透過光量調整方法に関する。
従来、例えばデジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の光を検出する装置においては、当該装置への入射光量を調整するために減光フィルタ(NDフィルタ:Neutral Density Filter)が用いられている。NDフィルタの一例として、2つの偏光板を組み合わせることによって入射光量を調整する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、撮像装置の結像レンズの光軸上に2つの偏光板を配設し、一方の偏光板の偏光方向(偏光軸)を、他方の偏光板の偏光軸に対して回転させることにより、前記光軸上を進む光の量を調整する技術が開示されている。
特開2001−160919号公報
ここで、例えばNDフィルタにおける透過光量が面内不均一性(面内ばらつき)を有していると、撮像装置の撮像素子に入射する光量にも面内ばらつきが生じてしまい、撮像画像の画質の低下につながる可能性がある。上記特許文献1に記載の技術では、このようなNDフィルタにおける透過光量の面内ばらつきについては考慮されていなかった。
そこで、本開示では、透過光量の面内ばらつきをより抑制することが可能な、新規かつ改良された透過光量調整装置及び透過光量調整方法を提案する。
本開示によれば、光軸上に配設され、第1の偏光方向の光を透過させる第1の偏光板と、前記光軸上において前記第1の偏光板の後段に配設され、第2の偏光方向の光を透過させる第2の偏光板と、前記第1の偏光方向と前記第2の偏光方向とのなす角である偏光軸差を一定に保った状態で、前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板を、前記光軸方向を回転軸方向として回転させる第1のアクチュエータと、を備える、透過光量調整装置が提供される。
また、本開示によれば、光軸上に配設され第1の偏光方向の光を透過させる第1の偏光板と、前記光軸上において前記第1の偏光板の後段に配設され第2の偏光方向の光を透過させる第2の偏光板とを、前記第1の偏光方向と前記第2の偏光方向とのなす角である偏光軸差を一定に保った状態で、前記光軸方向を回転軸方向として回転させること、を含む、透過光量調整方法が提供される。
本開示によれば、第1の偏光板と第2の偏光板とが、偏光軸差を一定に保った状態で、光軸方向を回転軸方向として回転する。従って、回転中に第1の偏光板及び第2の偏光板に入射する光の透過光量が面内で平均化され、透過光量の面内ばらつきが抑制される。
以上説明したように本開示によれば、透過光量の面内ばらつきをより抑制することが可能となる。なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
NDフィルタを用いた撮影において、輝度ムラが発生している撮像画像の一例を示す図である。 既存のNDフィルタにおける透過光量の面内分布を示す図である。 既存のNDフィルタにおける透過光量の面内分布を示す図である。 既存のNDフィルタにおける透過光量の面内分布を示す図である。 本開示の一実施形態に係る透過光量調整装置が適用された撮像装置の一構成例を示す概略図である。 本実施形態に係る偏光板における光の透過率の特性を示す図である。 第1のアクチュエータによって2つの偏光板を回転させる効果について説明するための説明図である。 第1のアクチュエータによる2つの偏光板の回転における、好ましい回転条件について説明するための説明図である。 透過光量調整装置の偏光板が曲率を有する変形例に係る撮像装置の一構成例を示す概略図である。 構成部材の光軸上における配置が異なる変形例に係る撮像装置の一構成例を示す概略図である。 構成部材の光軸上における配置が異なる変形例に係る撮像装置の一構成例を示す概略図である。 構成部材の光軸上における配置が異なる変形例に係る撮像装置の一構成例を示す概略図である。 光軸と2つの偏光板の回転軸との関係性を示す図である。 透過光量調整装置における偏光板の回転条件の設定方法が異なる変形例に係る撮像装置の一構成例を示す概略図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.NDフィルタについての検討
2.装置の構成
3.変形例
3−1.偏光板が曲率を有する変形例
3−2.構成部材の光軸上における配置が異なる変形例
3−3.光軸と偏光板の回転軸とが異なる変形例
3−4.回転条件の設定方法が異なる変形例
4.補足
<1.NDフィルタについての検討>
まず、本開示の好適な一実施形態について説明するに先立ち、本発明者らが本開示に想到した背景について説明する。
従来、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像装置においては、アイリス(絞り)及び/又はNDフィルタを用いた入射光量の調整が行われている。しかし、入射光量を調整するために、例えば絞りを小口径にすると、回折現象による光の回り込みが生じ、撮像素子への光の入射が面内で不均一となるため、撮像画像の画質が劣化してしまう可能性がある。特に、撮像素子における画素の配列がより高密度になると、このような画質の劣化はより顕著になり得る。従って、絞りを必要以上に小口径にしないようにするために、絞りとNDフィルタとを組み合わせた入射光量の調整が提案されている。
しかしながら、NDフィルタを用いる場合、被写体の光量に応じて、透過光量の異なる複数のNDフィルタの中から最適なものを選択して使用する必要がある。複数のNDフィルタを適宜切り換えて使用する撮像装置も提案されているが、それら複数のNDフィルタを格納するスペースを確保する必要があり、コストの観点から好ましくない。
そこで、被写体の光量に応じて透過光量を適宜変更できる、透過光量可変のNDフィルタが提案されている。例えば、上記特許文献1では、撮像装置の筐体内に設けられる、2つの偏光板によって構成される透過光量可変のNDフィルタが開示されている。また、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像装置のレンズに外部から装着されるアクセサリ(周辺機器)として、やはり2つの偏光板によって構成される透過光量可変のNDフィルタが提案されている。これらのNDフィルタでは、被写体側に設けられる偏光板が、撮像素子側又はレンズ側に設けられる偏光板に対して光軸方向を回転軸方向として回転自在に構成されており、2つの偏光板の偏光軸のなす角(以下、偏光軸差とも呼称する。)を調整することにより透過光量を調整することが可能となっている。なお、以下の説明では、特に記載が無い限り、NDフィルタとは、このような2つの偏光板を組み合わせることによって構成されるNDフィルタのことを指すものとする。
しかしながら、上述したような既存のNDフィルタを用いた撮影においては、その使用条件によって、撮影される画像(撮像画像)の画質が低下してしまうことが懸念される。例えばNDフィルタにおける透過光量が面内不均一性(面内ばらつき)を有していると、撮像装置の撮像素子に入射する光量にも面内ばらつきが生じてしまい、撮像画像における輝度が面内で不均一となる可能性がある。このような、NDフィルタでの透過光量の面内ばらつきに起因する撮像画像における輝度の面内ばらつきのことを、以下の説明では輝度ムラとも呼称する。
図1を参照して、このような、NDフィルタでの透過光量の面内ばらつきに起因する輝度ムラについて説明する。図1は、NDフィルタを用いた撮影において、輝度ムラが発生している撮像画像の一例を示す図である
図1を参照すると、撮像画像において輝度の比較的小さい領域(以下、低輝度領域Aと呼称する。)がX字状に存在している。図1では、ハッチングを施すことにより低輝度領域Aを示している。また、ハッチングが施されていない領域は、輝度の比較的大きい領域(以下、高輝度領域Bと呼称する。)である。このように、NDフィルタを用いた撮影においては、撮像画像内に低輝度領域A及び高輝度領域Bが存在し、輝度ムラが生じ得る。このような輝度ムラは、NDフィルタにおける透過光量が大きい場合には、面内の平均的な透過光量に対するばらつき量が相対的に小さくなるためさほど問題とならないが、NDフィルタにおける透過光量が小さい場合にはより顕著に現れ、撮像画像の画質の低下を引き起こす。NDフィルタの透過光量が小さく調整され得る状況としては、例えば、工場等においてアーク光や溶融池等を撮影する場合や、天体観測において太陽を撮影する場合等、比較的高輝度の被写体を撮影する場合が考えられる。
本発明者らは、このようなNDフィルタに起因する輝度ムラについて、詳細に検討を行った。具体的には、本発明者らは、既存のNDフィルタにおける透過光量の面内分布についてより詳細に検討を行った。図2A−図2Cを参照して、既存のNDフィルタに対する検討結果について説明する。図2A−図2Cは、既存のNDフィルタにおける透過光量の面内分布を示す図である。ここで、上述したように、撮像画像における輝度ムラは、NDフィルタにおける透過光量が比較的小さい場合により顕著に現れる。また、2つの偏光板を組み合わせることによって構成されるNDフィルタにおいては、その偏光軸差が90度の場合に透過光量が最も小さくなる。従って、図2A−図2Cでは、透過光量の面内分布がより顕著に現れやすい、NDフィルタの偏光軸差が90度の場合における透過光量の面内分布について検討した結果を示している。
図2A−図2Cでは、横軸に方位角を取り、縦軸にNDフィルタにおける光の透過率を取り、透過率の方位角依存性をプロットしている。ここで、方位角とは、光軸に対して垂直な面内(すなわちNDフィルタを構成する偏光板と平行な面内)における方向を示す角度であり、図2A−図2Cに示す例では、NDフィルタを構成する一方の偏光板(例えば撮像素子側に配設される偏光板)の偏光軸との相対的な角度を示している。また、縦軸の値は、入射角が0度の場合での透過率との比率を示している。ここで、入射角は、光軸と一致する方向を0度としたときの、NDフィルタを構成する偏光板の受光面に対する光の入射角度を示しており、いわば撮像装置における画角に対応している。例えば、撮像画像における略中心の領域は入射角が略0度の領域を示していると言え、撮像画像における周辺の領域ほど入射角が大きく画角が大きい領域を示していると言える。また、図2A−図2Cでは、分光特性についても検討するために、波長が異なる光(450nm、550nm、650nm)について、透過率の方位角依存性をプロットしている。
図2A、図2B、図2Cは、それぞれ、入射角が16度、38度、45度の場合における、透過率の方位角依存性を示している。図2A−図2Cを参照すると、NDフィルタにおける光の透過率には、方位角依存性及び入射角依存性があることが分かる。
まず、方位角依存性については、図2B及び図2Cに示すように、入射角が大きい(すなわち画角が大きい)場合には、NDフィルタにおける光の透過率は、方位角が略45度のときに他の方位角のときよりも大きくなる傾向がある。また、図2B及び図2Cでは明示しないが、方位角が略135度、略225度、略315度のときにも同様に、他の方位角のときよりも透過率が大きくなることが分かった。このように、NDフィルタにおいては、方位角が45(度)+90(度)×n(nは任意の整数)の場合に、光の透過率が大きくなる傾向がある。ここで、図1を参照すると、撮像画像の略上下左右の4ヶ所に高輝度領域Bが存在しており、上述した透過率の方位角依存性と矛盾しない現象が現れていると言える。なお、上述したように、図2A−図2Cでは、NDフィルタの偏光軸差が90度の場合における透過光量の面内分布を示しているため、方位角が45(度)+90(度)×n(例えば45度、135度、225度、315度)の方向とは、2つの偏光板の双方の偏光軸との角度が45度である方向であると言える。
また、入射角依存性については、NDフィルタにおける光の透過率の上述したような方位角依存性は、入射角が大きいほど大きくなることが分かった。これは、入射角が大きい、すなわち画角が大きいほど、図1に示すような撮像画像における輝度ムラが顕著になることを示している。また、図2A−図2Cを参照すると、NDフィルタにおける光の透過率の上述したような方位角依存性及び入射角依存性は、どの波長帯域の光に対しても同様に起こり得ることが分かる。
ここで、NDフィルタにおける光の透過率の方位角依存性及び入射角依存性は、NDフィルタを構成する偏光板の構造に起因すると考えられる。偏光板は、所定の偏光方向を有する光だけを透過させるために、例えば有機系の高分子化合物や金属ナノワイヤー等の構成物質が、所定の方向に規則的に配列された構造を有する。従って、偏光板に対して垂直に入射した光と、上記構成物質の配列方向から斜めに入射した光とでは、偏光板を透過する割合が異なることが想定される。このように、NDフィルタにおける光の透過率の面内ばらつきは、偏光板の幾何学的な構造に起因して生じている可能性があることが分かった。
以上、図1及び図2A−図2Cを参照して、既存のNDフィルタの特性について本発明者らが検討した結果について説明した。以上の検討結果について以下にまとめる。
既存のNDフィルタでは、特に透過光量が小さくなるように調整した状態において、撮像画像に輝度ムラが生じ、画質の低下につながる可能性がある。当該輝度ムラは、NDフィルタにおける光の透過率の面内ばらつきに起因すると考えられる。NDフィルタにおける光の透過率の面内ばらつきについて検討を行った結果、当該面内ばらつきには、方位角依存性及び入射角依存性があることが分かった。具体的には、NDフィルムにおける光の透過率は、方位角が45(度)+90(度)×n(nは任意の整数)の場合に大きくなる傾向がある。また、このようなNDフィルタにおける光の透過率の方位角依存性は、入射角が大きくなるほど(すなわち、画角が大きくなるほど)顕著になることが分かった。また、このようなNDフィルタにおける光の透過率の方位角依存性及び入射角依存性は、どの波長帯域の光に対しても同様に起こり得ることが分かった。
これらの検討結果から、既存のNDフィルタは、特に高画角、低透過光量での撮影条件において、輝度ムラが発生し、撮像画像の画質の低下を引き起こす可能性がある。このような画質の低下を防ぐために、既存の技術においては、例えば、画角を変更する(ズームの設定を変更する)、透過光量を大きくするように偏光軸差を調整する等、撮影条件を変更することが提案されていた。しかしながら、撮影条件を変更することは、被写体を適切に撮影することができなくなる恐れがあり、必ずしも好ましい方法とは言えない。そこで、本発明者らは、透過光量の面内ばらつきをより抑制させる技術について検討した結果、以下に説明する本開示の一実施形態に想到した。以下では、本開示の好適な一実施形態について説明する。
<2.装置の構成>
図3を参照して、本開示の一実施形態に係る透過光量調整装置の構成について説明する。なお、以下の説明では、本実施形態に係る透過光量調整装置が撮像装置に適用された場合について説明する。図3は、本開示の一実施形態に係る透過光量調整装置が適用された撮像装置の一構成例を示す概略図である。
図3を参照すると、本実施形態に係る撮像装置20は、透過光量調整装置10、レンズ210、光学ローパスフィルタ(OLPF:Optical Low Pass Filter)220、撮像素子230及び制御部240を備える。本実施形態では、透過光量調整装置10は撮像装置20の筐体内部に設けられる。撮像装置20に入射した光は、透過光量調整装置10、レンズ210及びOLPF220を順に追加して、撮像素子230に入射する。
本実施形態では、撮像装置20は、例えばデジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ等のいわゆるデジタルカメラである。撮像装置20は、入射した光を撮像素子によって受光し、受光量に応じて当該撮像素子から出力される画像信号に基づいて、被写体の撮像画像を撮影する。なお、図3では、簡単のため、撮像装置20において入射光の光軸上に配設される構成部材について主に図示し、その他の構成については図示を省略している。撮像装置20は、図視された構成以外に、一般的な既存の撮像装置が備える他の構成(例えば筐体や電源部、ユーザによる操作入力を受け付ける各種のボタン、撮像画像のスルー画等を表示する表示部等)を備えることができる。なお、図示されていない構成部材は、一般的な撮像装置における構成部材として既に知られたものであり得るため、詳細な説明は省略する。
ここで、以下の説明では、図3に示すように、撮像装置20に入射する光の光軸方向をz軸方向と定義する。また、z軸方向において、光が撮像素子230に入射する方向をz軸の正方向と定義する。更に、z軸と垂直な平面内において、互いに直交する2方向を、それぞれx軸、y軸と定義する。なお、図3では、光軸を、その入射方向を示す一点鎖線の矢印で図示している。例えば、光軸は、レンズ210の前面及び後面の曲率中心を通る直線として定義され得る。また、以下では、光軸上における構成部材間の位置関係を説明するために、光軸上においてより被写体側(すなわちz軸の負方向側)のことを前段、より撮像素子230側(すなわちz軸の正方向側)のことを後段とも呼称する。
透過光量調整装置10は、透過光量を調整することにより、撮像素子230に入射する光量を調整する。透過光量調整装置10は、偏光板110a、110b、位相差板111a、111b、第1のアクチュエータ112及び第2のアクチュエータ113を有する。
偏光板110a、110bは、所定の偏光方向を有する光を透過させる光学部材である。偏光板110a、110bは、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素系材料及び染料を吸着配向させ一方向に延伸することによって形成されるフィルムが、トリアセチルセルロース(TAC)によって形成されるフィルムで挟み込まれた構造を有する。当該構成においては、PVAフィルム内で、ヨウ素系材料が所定の方向に規則的に配列されることにより、偏光板としての機能が実現される。ただし、本実施形態に係る偏光板110a、110bはかかる例に限定されず、偏光板110a、110bとして他の構造を有する偏光板が用いられてもよい。他の構造を有する偏光板としては、例えば、硝子基板の上にワイヤグリッドが規則的に配列された構造を有し片側偏光成分のみを透過する特性を持った偏光板や、樹脂フィルム基材の上にワイヤグリッドが規則的に配列された構造を有し片側偏光成分のみを透過する特性を持った偏光板等が挙げられる。偏光板110a、110bとしてどのような構造を有する偏光板を用いるかは、透過光量調整装置10の重量や大きさ、光の透過率の特性(例えば後述する図4に示すような透過率の波長依存性)、製造コスト等を考慮して、適宜決定されてよい。
偏光板110a、110bは、ともに光軸上に配設され、例えば偏光板110aが被写体側(前段側)に、偏光板110bが撮像素子側(後段側)に設けられる。偏光板110aと偏光板110bとの偏光軸差を調整することにより、偏光板110a、110bを透過する光量を調整することができる。このように、本実施形態では、2つの偏光板110a、110bによって、いわゆるNDフィルタが構成される。なお、以下の説明では、前段側に配設される偏光板110aのことを第1の偏光板とも呼称し、後段側に配設される偏光板110bのことを第2の偏光板とも呼称する。
ここで、図4を参照して、本実施形態に係る偏光板110a、110bにおける光の透過率の特性について説明する。図4は、本実施形態に係る偏光板110a、110bにおける光の透過率の特性を示す図である。図4では、横軸に入射光の波長を取り、縦軸に偏光板110a、110bに入射した光の透過率を取り、透過率の波長依存性をプロットしている。また、偏光板110a、110bの偏光軸差が、0度、45度、80度、90度の場合について、透過率の波長依存性をプロットしている。
図4を参照すると、偏光板110a、110bにおいては、偏光軸差が0度から大きくなるにつれて透過率が徐々に小さくなり、偏光軸差が90度のときに透過率が最小となっていることが分かる。また、図4では明示しないが、偏光軸差を90度よりも更に大きくしていくと、透過率は徐々に大きくなり、偏光軸差が180度のときに0度の場合と同等の透過率となる。また、偏光軸差を180度よりも更に大きくしていくと、透過率は徐々に小さくなり、偏光軸差が270度のときに90度の場合と同等の透過率となる。このように、偏光板110a、110bにおいては、偏光軸差が0(度)+180(度)×n(nは任意の整数)の場合に透過率が最大となり、偏光軸差が90(度)+180(度)×nの場合に透過率が最小となる。偏光軸差が0度(0(度)+180(度)×n)の状態は、俗にパラレルニコルと呼称される。また、偏光軸差が90度(90(度)+180(度)×n)の状態は、俗にクロスニコルと呼称される。
このように、偏光板110a、110bにおいては、偏光軸差を調整することにより、透過光量を調整することができる。例えば、比較的高輝度の被写体を撮影する場合には、偏光板110a、110bをクロスニコルの状態又はそれに近い状態にすることにより、撮像装置20への入射光量を小さくすることができ、撮像画像の画質を向上させることができる。
また、図4を参照すると、偏光板110a、110bにおいては、短波長帯域で透過率が低下している。これは、偏光板110a、110bの構造に起因するものであると考えられる。上述したように、偏光板110a、110bはヨウ素系材料を用いた偏光板であるが、他の構造を有する偏光板、例えば上述したガラス基板の上にワイヤグリッドが規則的に配列された構造を有する偏光板であれば、短波長帯域においても透過率がそれ程減少しない特性が得られることが想定される。
位相差板111a、111bは、偏光状態の異なる光に位相差を生じさせる光学部材である。位相差板111aは、偏光板110aの前段に設けられ、撮像装置20に入射する光の偏光状態を調整する。具体的には、位相差板111aは偏光板110aに入射する光の偏光を解消するために設けられる。ここで、一般的に、被写体からの反射光には、異なる波長帯域、偏光を有する光が混在している。従って、このような光を位相差板111aを介さずに偏光板110aに入射させてしまうと、例えば偏光板110aが光軸方向を回転軸方向として回転され、偏光板110aの偏光方向が絶対座標に対して変化すると、偏光板110aを透過できる光の波長帯域が変化してしまい、撮像画像における被写体の色が面内でばらつくとともに変化する現象(以下、色ムラとも呼称する。)が起こり得る。本実施形態では、位相差板111aを偏光板110aの前段に設け、偏光板110aに入射する光の偏光を解消することにより、あらゆる波長帯域の光が偏光板110aに入射できるようになり、このような色ムラを抑えることができる。位相差板111aは、例えばリターデーションや光学軸の方向等を考慮して適宜設計され得る。例えば、位相差板111aとして、リターデーションの比較的大きい人工水晶を使用することにより、被写体からの反射光が有する偏光を好適に解消することができる。なお、以下の説明では、偏光板110aの前段に設けられる位相差板111aのことを第1の位相差板とも呼称する。
位相差板111bは、偏光板110bの後段に設けられ、撮像素子230に入射する光の偏光状態を調整する。例えば、位相差板111bとしては、いわゆるC−PLフィルタ(Circular−Polarized Light Filter)に用いられる位相差フィルムを使用することができる。このような位相差板111bは、直線偏光を円偏光へ変換することができる。位相差板111bは、後段に設けられるOLPF220と組み合わされることにより、いわゆるモアレの発生を低減させる機能を有する。なお、以下の説明では、偏光板110bの後段に設けられる位相差板111bのことを第2の位相差板とも呼称する。
ここで、位相差板111b及びOLPF220によるモアレの抑制について説明する。モアレとは、周期的な模様(例えば服のチェックの柄等)を有する被写体を撮影した際に撮像画像に生じ得る縞状の模様のことである。モアレは、被写体の模様の周期と撮像素子230における画素の配列の周期との関係性に応じて生じると考えられている。モアレを抑制するために、入射光線を複数の光線に分離し、あえて所定の周波数帯域における解像度を落とす技術が提案されている。例えば、いわゆる正方4点分離と呼ばれる手法であれば、入射光線が、位相差板111a、OLPF220及び他の光学部材(例えばハーフミラー等の偏光を利用した光学部材)の3つの複屈折材料を通過することにより、所定の分離幅を有する4つの光線に分離され得る。4つの光線の分離幅は、例えば撮像素子230の画素ピッチになるように設定される。このように、入射光線が、例えば撮像素子230の画素ピッチの幅で分離されることにより、適度に解像度が低下され、モアレの発生が抑制され得る。位相差板111aは、OLPF220及びハーフミラー等の偏光を利用した光学部材と組み合わされた際に、所望の分離幅で入射光線を分離できるように、その光学特性が設計され得る。
一方、上述したように、位相差板111a及びOLPF220を用いてモアレの発生を抑制することは、モアレが発生する周波数帯域における解像度をあえて低下させることに対応している。そこで、本実施形態では、透過光量調整装置10が、位相差板111aを挿抜する機構を有してもよい。位相差板111aが光軸上に存在しない場合には、撮像装置20への入射光線は、例えばx軸方向又はy軸方向のいずれかに所定の分離幅を有する2つの光線に分離され得る(水平(垂直)2点分離)。水平(垂直)2点分離では、x軸方向又はy軸方向におけるモアレの発生を抑制しつつ、それと直交する方向に対しては高解像度が保たれ得る。従って、本実施形態では、透過光量調整装置10が、位相差板111aを挿抜する機構を有することにより、例えば水平方向及び垂直方向の両方向におけるモアレの発生が顕著な場合には位相差板111aを光軸上に挿入して正方4点分離を行い、例えば水平方向及び垂直方向のいずれかの方向におけるモアレの発生が顕著な場合には位相差板111aを光軸上から抜き取り水平(垂直)2点分離を行う、といったように、モアレの発生を抑制しつつ必要以上の解像度の低下を防止することが可能となる。
図3に戻り、透過光量調整装置10についての説明を続ける。第2のアクチュエータ113は、偏光板110bを光軸方向を回転軸方向として回転させるアクチュエータである。第2のアクチュエータ113による偏光板110bの回転軸は、例えば光軸と一致している。第2のアクチュエータ113は、後述する制御部240の駆動制御部244によってその駆動が制御される。第2のアクチュエータ113が偏光板110bを回転させることにより、偏光板110aと偏光板110bとの偏光軸差が変化し、偏光板110a、110bにおける透過光量が調整され得る。このように、第2のアクチュエータ113は、偏光板110a、110bにおける透過光量調整用のアクチュエータであると言える。なお、第2のアクチュエータ113の具体的な機構としては、部材を所定の方向を回転軸方向として回転させ得る、既存の公知の構成が適用されてよい。
なお、本実施形態では、第2のアクチュエータ113は、偏光板110a、110bのうち、より撮像素子230側に設けられる偏光板110bを回転させる。ここで、上述したように、色ムラは、より被写体側に設けられる偏光板110aにおける入射光の波長帯域が変化することによって生じ得るため、透過光量を調整するために、偏光板110aを偏光板110bに対して回転させると、色ムラの発生が顕著になる可能性がある。本実施形態では、第2のアクチュエータ113が、偏光板110a、110bのうち、より撮像素子230側に設けられる偏光板110bを回転させることにより、偏光板110a、110bにおける透過光量を調整しつつ、色ムラの発生を抑制する効果が得られる。ただし、本実施形態はかかる例に限定されず、被写体や撮像装置20の用途に応じて、第2のアクチュエータ113は、偏光板110a、110bのうちのどちらを回転させてもよい。例えば、色ムラがさほど発生しないことが想定される被写体を撮影する場合や、撮像装置20が色ムラが生じても問題ない用途に用いられる場合等、撮像画像における色ムラを考慮する必要がない場合には、第2のアクチュエータ113は、偏光板110a、110bのうち、偏光板110aを回転させてもよい。また、撮像装置20の用途が限定されており、被写体の輝度の変化が少ないことが予め想定される場合には、撮像装置20は第2のアクチュエータ113を備えなくてもよい。撮像装置20が第2のアクチュエータ113を備えない場合には、偏光板110aと偏光板110bとの偏光軸差が、例えば被写体の輝度に応じた所定の値に予め設定される。
第1のアクチュエータ112は、偏光板110a、110bを、その偏光軸差を一定に保ったまま、光軸方向を回転軸方向として回転させるアクチュエータである。第1のアクチュエータ112による偏光板110a、110bの回転軸は、例えば光軸と一致している。第1のアクチュエータ112は、後述する制御部240の駆動制御部244によってその駆動が制御される。
ここで、図5を参照して、第1のアクチュエータ112によって2つの偏光板110a、110bを回転させる効果について説明する。図5は、第1のアクチュエータ112によって2つの偏光板110a、110bを回転させる効果について説明するための説明図である。
図5を参照すると、(a)として、図1と同様に、輝度ムラが生じている撮像画像の一例が図示されている。上記<1.NDフィルタについての検討>で説明したように、このような輝度ムラは、偏光板110a、110bにおける透過光量の面内ばらつきに起因するものである。偏光板110a、110bにおける透過光量の面内ばらつきは、偏光板110a、110bの幾何学的な構造に起因するものであると考えられる。従って、偏光板110a、110bを、撮像素子230に対して相対的に回転させることにより、図5の(b)に示すように、撮像画像に対して低輝度領域A及び高輝度領域Bの分布(以下、輝度ムラの分布とも呼称する。)だけが相対的に光軸を中心として回転する。
例えば、図5において点Cに示す画素は、偏光板110a、110bの回転前((a)に示す状態)には低輝度領域Aに属しているが、偏光板110a、110bの回転中((b)に示す状態)には高輝度領域Bに属する。同様に、例えば、図5において点Dに示す画素は、偏光板110a、110bの回転前((a)に示す状態)には、高輝度領域Bに属しているが、偏光板110a、110bの回転中((b)に示す状態)には、低輝度領域Aに属する。ここで、本実施形態では、偏光板110a、110bの回転角度は、撮影時に偏光板110a及び偏光板110bに光が照射される時間である露光時間の間に、例えば点Cに示す画素への入射光量と点Dに示す画素への入射光量とが略同一になるように設定される。撮影時に撮像素子230の各画素に入射する光量は、露光時間の間に各画素に入射する光量の積算値であるから、このように露光時間の間に偏光板110a、110bを回転させることにより、偏光板110a、110bにおける透過光量の面内ばらつきが抑制され、撮像素子230の各画素に入射する光量を可能な限り均一にすることができる。よって、輝度ムラが低減され、撮像画像の画質が向上される。
ここで、図6を参照して、第1のアクチュエータ112による2つの偏光板110a、110bの回転における、好ましい回転条件について説明する。図6は、第1のアクチュエータ112による2つの偏光板110a、110bの回転における、好ましい回転条件について説明するための説明図である。図6では、縦軸の左側に露出値を取り、横軸に時間を取り、撮影時における露出値の時間変化を概念的に図示している。また、縦軸の右側に第1のアクチュエータ112による2つの偏光板110a、110bの回転角度を取り、撮影時における当該回転角度の時間変化を概念的に図示している。なお、以下では、特に記載が無い限り、回転角度とは、第1のアクチュエータ112による2つの偏光板110a、110bの回転角度を指すものとする。
図6に示す例では、撮影時の露出値が所定の値Eに設定されているとする。図6を参照すると、露出値は、撮影開始前には0である。そして、露出値は、撮影開始時刻Tsで所定の値Eまで一気に増加し、露光時間(すなわち撮影時間)の間当該所定の値Eに保持され、撮影終了時刻Tfで0まで一気に減少する。このように、露出値は、露光時間中のみ所定の値Eを取り得るように、階段状に時間変化する。なお、撮影の開始及び終了は、例えば、メカニカルシャッター方式ではシャッターの開閉、電子シャッター方式では撮像素子230の受光素子における転送ゲートやリセットゲートの開閉(電荷が蓄積され得る状態又は電荷がリセットされる状態の切り換え)によって制御され得る。
一方、図6を参照すると、回転角度は、露出時間の間に比例的に増加し、撮影終了時刻Tfで所定の角度Fになるように時間変化する。このように、本実施形態では、偏光板110a、110bは、撮像装置20の露光時間の間に、所定の回転速度で、所定の回転角度Fだけ回転され得る。偏光板110a、110bが、露光時間の間に所定の回転速度で所定の回転角度Fだけ回転されることにより、露光時間中の偏光板110a、110bにおける透過光量の面内ばらつきが面内でより均一化され、輝度ムラの抑制の効果が更に得られる。
ここで、露光時間中に偏光板110a、110bが回転する回転角度Fは、例えば、(回転角度F)=(任意の角度G)×nを満たすように設定され得る。ここで、任意の角度Gは、0度よりも大きく90度よりも小さい角度であり、nは0以外の任意の整数である。ここで、図2A−図2Cを参照して説明したように、輝度ムラの分布において、高輝度領域A及び低輝度領域Bは、方位角において略90度の周期で発生し得る。よって、任意の角度Gとして、0度よりも大きく90度よりも小さい任意の角度を設定することにより、例えば図5における点Cに示す画素に入射する光量と点Dに示す画素に入射する光量とが略同一となるような回転条件が実現され得る。
また、第1のアクチュエータ112の具体的な構成は、偏光板110a、110bの回転における所望の回転条件を実現し得るように設定され得る。例えば、第1のアクチュエータ112としては、一般的な撮像装置においてレンズの交換を行う際に用いられる2相10極のステッピングモータが適用され得る。ここで、回転条件の一例として、図6に示すように、第1のアクチュエータ112が、偏光板110a、110bを、所定の露光時間の間に所定の回転速度で所定の回転角度だけ回転させる場合を考える。例えば、撮像装置20がデジタルビデオカメラである場合には、露光時間は、一般的なデジタルビデオカメラにおけるシャッタースピードである1/60秒と仮定することができる。1/60秒の間に、偏光板110a、110bを例えば90度回転させるためには、900rpm=300ppsの回転速度で偏光板110a、110bを回転させればよい。また、偏光板110a、110bの質量は例えば約10g程度であるため、偏光板110a、110bを回転させるために第1のアクチュエータ112に要求される出力トルクはさほど大きなものとはならない。上述したレンズ交換を行うための2相10極のステッピングモータ、これらの性能を満たし得るため、第1のアクチュエータ112として好適に適用され得る。また、2相10極のステッピングモータは、一般的な既存の撮像装置において、レンズの交換を行う目的で搭載されているものであるため、第1のアクチュエータ112として2相10極のステッピングモータを適用したとしても、既存の撮像装置と比べて大幅な重量の増加にはつながらない。
また、本実施形態に係る撮像装置20における撮影時のシャッターの方式には、電子シャッター方式が適用されることが好ましい。また、電子シャッター方式の中でも、グローバルシャッター方式が適用されることがより好ましい。メカニカルシャッター方式や、電子シャッター方式でのローリングシャッター方式では、シャッターの開閉時に、撮像素子230の各画素に入射する光量が、画素の配列位置に応じて不均一となってしまう可能性がある。このような各画素への入射光量の不均一性は、シェーディングの原因となり得るため、輝度ムラを抑制する観点からは好ましくない。本実施形態では、撮像装置20における撮影時のシャッターとして、電子シャッター方式、特にグローバルシャッター方式が適用されることにより、このようなシャッター起因の輝度ムラ(シェーディング)を抑制することができる。
以上、本実施形態に係る透過光量調整装置10の構成について説明した。次に、撮像装置20の他の構成について説明する。
レンズ210は、後段に設けられる撮像素子230に入射光を導光する光学部材である。図3に示す例では、レンズ210は前面及び後面が凸レンズである球面レンズであるが、本実施形態はかかる例に限定されない、例えば、レンズ210としては、非球面レンズやシリンドリカルレンズ等、あらゆる種類のレンズが用いられてよい。また、図3に示す例では、入射光を撮像素子230まで導光するための光学部材として、レンズ210のみが図示されているが、本実施形態はかかる例に限定されない。撮像装置20内には、レンズ210以外にも、ミラー、ハーフミラー、他のレンズ等の、図示されない光学部材が適宜配設されてもよい。レンズ210を含むこれらの光学部材は、撮像装置20への入射光が効率良く撮像素子230まで導光されるように、撮像装置20の筐体内のスペースや、収差等の光学特性を考慮して、その種類や数、配設位置等が適宜設計され得る。
OLPF220は、所定の周波数帯域の光を遮蔽する機能を有する光学部材である。本実施形態では、上述したように、位相差板111bと組み合わされて配設されることにより、モアレを抑制する機能を有する。なお、OLPF220を設けることにより、モアレの抑制効果は得られるものの、撮像画像における高周波数空間の解像度が低下することが懸念される。従って、本実施形態では、被写体の種類や撮像装置20の用途に応じて、モアレの発生がさほど問題とならない場合には、撮像装置20はOLPF220を備えなくてもよい。
撮像素子230は、受光素子が2次元状に配列された受光面を有し、当該受光面に入射した光を、その光量に応じた電気信号に変換する。当該電気信号を1つ又は複数の受光素子によって構成される画素ごとに順次読み出すことにより、入射した光に応じた撮像画像を得ることができる。なお、本実施形態においては、撮像素子230の種類は特に限定されず、あらゆる公知の撮像素子が用いられてよい。例えば、撮像素子230は、CMOS(Complementary Metal−Oxide−Semiconductor)イメージセンサであってもよいし、CCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサであってもよい。撮像素子230によって画素ごとに取得された電気信号(以下、画像信号とも呼称する。)は、後述する制御部240の画像信号取得部241に送信される。
制御部240は、撮像装置20において行われる各種の処理を制御する。図3では、制御部240が有する機能を機能ブロックとして図示している。また、図3では、制御部240が有する機能のうち、本実施形態に主に関連する機能のみを図示し、その他の機能については図示を省略している。制御部240は、図3に示す機能以外にも、一般的な撮像装置が有する公知な機能を有してもよい。なお、制御部240は、撮像装置20に備えられるCPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサによって構成されてよく、制御部240の各機能は、当該プロセッサが所定のプログラムに従って動作されることにより実現され得る。
制御部240の機能について詳細に説明する。制御部240は、画像信号取得部241、画像信号処理部242、回転条件設定部243及び駆動制御部244を有する。
画像信号取得部241は、撮像素子230によって取得された画像信号を取得する。また、撮像装置20のシャッター方式が電子シャッター方式である場合、画像信号取得部241は、撮像素子230における電子シャッターの開閉のタイミング(すなわち、撮像素子230において受光素子内の画像信号がリセットされるタイミングや画像信号が読み出されるタイミング)を制御し、所定のタイミングで画像信号を取得してもよい。例えば、撮像装置20がデジタルビデオカメラである場合であれば、画像信号取得部241は、動画のフレームに対応するタイミングで連続的に撮像素子230から画像信号を取得する。画像信号取得部241は、取得した画像信号を画像信号処理部242に提供する。
画像信号処理部242は、取得した画像信号に対して各種の信号処理を施すことにより撮像画像を生成する。各種の信号処理とは、例えば、欠陥画素を補正する処理、黒レベルを補正する処理、シェーディングを補正する処理、シグマ補正等の輝度を補正する処理等である。ただし、画像信号処理部242が行う信号処理はかかる例に限定されず、画像信号処理部242は、一般的な既存の撮像装置において撮像画像を生成するために行われる各種の信号処理を行うことができる。画像信号処理部242によって各種の信号処理が施された画像信号は、例えば撮像装置20に備えられる表示部(図示せず。)や外部の表示装置等に送信する。当該表示部又は当該表示装置は、当該画像信号に基づいて表示画面に撮像画像を表示することができる。
ここで、画像信号処理部242が行う信号処理のうち、シェーディングを補正する処理について詳しく説明する。本実施形態では、上述したように、露光時間の間に偏光板110a、110bが回転されることにより、偏光板110a、110bにおける透過光量のばらつきが均一化され、撮像素子230の各画素に入射する光量が均一化され得る。ただし、図5に示すように、輝度ムラにおける低輝度領域Aは、撮像画像においてX字状に分布し得る。従って、偏光板110a、110bを回転させることにより輝度ムラの分布を回転させたとしても、撮像画像の略中央付近の領域は、露光時間の間、常に低輝度領域Aに属する可能性がある。このように、図5に示すような輝度ムラが発生している場合には、偏光板110a、110bを回転させたとしても、撮像画像の中央付近の領域と周辺の領域とで、輝度に差が出てしまう恐れがある。具体的には、撮像画像の中央付近の領域の輝度が、周辺の領域の輝度よりも小さくなり得る。
そこで、本実施形態では、画像信号処理部242が、撮像画像の中央付近の領域の輝度と、周辺の領域の輝度とが略同一になるように、シェーディング補正処理を行う。画像信号処理部242が、このようなシェーディング補正処理を行うことにより、撮像画像の更なる画質の向上が実現される。なお、一般的な既存の撮像装置においては、撮像画像の中央付近の領域の輝度が周辺の領域の輝度よりも大きくなるシェーディングが生じることが知られており、このようなシェーディングを補正する信号処理も公知の技術として提案されている。上記の本実施形態に係るシェーディング補正処理は、このような公知のシェーディングとは逆の特性を有するシェーディングを補正するものであるため、公知の技術を応用することにより容易に実現され得る。
なお、例えば図5に例示するようなX字状の輝度ムラを低減させる方法として、取得された画像信号に対してシェーディング補正処理を行う方法も考えられる。しかしながら、偏光板110a、110bにおける透過光量の面内ばらつきに起因して生じる輝度ムラは、偏光板110a、110bの幾何学的な構造に起因するものであるから、例えば偏光板110a、110bの個体差に応じてその分布が微妙に変化し得る。このような規則性に乏しい輝度ムラを補正するような包括的な信号処理のアルゴリズムを構築することは容易ではない。一方、本実施形態では、露光時間中に第1のアクチュエータ112によって偏光板110a、110bを回転させることにより、例えば撮像画像の中央付近の領域の輝度が周辺の領域の輝度よりも小さくなっているような、比較的単純な輝度ムラの分布を有する撮像画像を得ることができる。従って、公知の技術を応用した比較的容易な信号処理によって輝度ムラが解消された高画質な撮像画像を得ることができる。
回転条件設定部243は、第1のアクチュエータ112が偏光板110a、110bを回転させる際の回転条件(以下、偏光板110a、110bの回転条件とも呼称する。)を設定する。ここで、偏光板110a、110bの回転条件とは、例えば露光時間中における偏光板110a、110bの回転速度及び回転角度であってよい。回転条件設定部243は、偏光板110a、110bの回転条件として、例えば図6に示すような回転条件を設定することができる。また、回転条件設定部243は、第2のアクチュエータ113が偏光板110bを回転させる際の回転条件(以下、偏光板110bの回転条件とも呼称する。)を設定してもよい。ここで、偏光板110bの回転条件とは、例えば偏光板110bの偏光板110aに対する回転角度、すなわち、偏光板110aと偏光板110bとの偏光軸差であってよい。回転条件設定部243は、偏光板110bの回転条件として、偏光板110a、110bにおける光の透過率が被写体の輝度に応じた所定の透過率となるように、偏光板110bの偏光板110aに対する回転角度を設定することができる。回転条件設定部243は、設定した偏光板110a、110bの回転条件についての情報及び偏光板110bの回転条件についての情報を、駆動制御部244に提供する。
駆動制御部244は、第1のアクチュエータ112の駆動を制御する。具体的には、駆動制御部244は、回転条件設定部243によって設定された偏光板110a、110bの回転条件に基づいて第1のアクチュエータ112を駆動させることにより、偏光板110a、110bを光軸方向を回転軸方向として回転させる。また、駆動制御部244は、第2のアクチュエータ113の駆動を制御してもよい。具体的には、駆動制御部244は、回転条件設定部243によって設定された偏光板110bの回転条件に基づいて第2のアクチュエータ113を駆動させることにより、偏光板110bを光軸方向を回転軸方向として回転させ、偏光板110aと偏光板110bとの偏光軸差を調整する。
以上、図3を参照して、本実施形態に係る透過光量調整装置10及び透過光量調整装置10が搭載される撮像装置20の構成について説明した。以上説明したように、本実施形態では、第1のアクチュエータ112が、露光時間の間に、偏光板110a、110bを、その偏光軸差を一定に保ったまま、光軸方向を回転軸方向として回転させる。従って、露光時間の間での、偏光板110a、110bにおける光の透過率の面内ばらつきが抑制される。よって、撮像画像における輝度ムラが抑制され、撮像画像の画質が向上される。
また、本実施形態では、第2のアクチュエータ113が、偏光板110bを、光軸方向を回転軸方向として回転させることにより、偏光板110aと偏光板110bとの偏光軸差を変更する。偏光板110aと偏光板110bとの偏光軸差が変更されることにより、偏光板110a、110bにおける光の透過率が調整されるため、被写体や撮像装置20の用途に応じた適切な入射光量での撮影が実現され得る。
ここで、撮像画像における色ムラは、偏光板110aに入射する光の偏光方向のばらつきによって生じ得る。上述したように、本実施形態では、第1のアクチュエータ112が、露光時間の間に、偏光板110a、110bを、その偏光軸差を一定に保ったまま、光軸方向を回転軸方向として回転させる。従って、偏光板110aが透過させる光の偏光方向が露光時間の間に変化し、様々な偏光方向を有する光が偏光板110aに入射し得るため、色ムラが低減される効果が得られる。更に、本実施形態では、偏光板110aの前段に位相差板111aが配設されることにより、偏光板110aに入射する光の偏光が解消され得る。また、本実施形態では、偏光軸差を変更して偏光板110a、110bにおける透過光量を調整する際に、第2のアクチュエータ113が、より後段に配設される偏光板110bを回転させる。従って、色ムラが低減される効果を更に得ることができる。
<3.変形例>
次に、本実施形態におけるいくつかの変形例について説明する。なお、以下の本実施形態の変形例についての説明では、上記<2.装置の構成>で説明した撮像装置20との相違点について主に説明することとし、重複する事項については詳細な説明は省略する。
[3−1.偏光板が曲率を有する変形例]
まず、図7を参照して、本実施形態の一変形例として、透過光量調整装置の偏光板が曲率を有する変形例について説明する。図7は、透過光量調整装置の偏光板が曲率を有する変形例に係る撮像装置の一構成例を示す概略図である。
図7を参照すると、本変形例に係る撮像装置20aは、透過光量調整装置10a、レンズ210、OLPF220、撮像素子230及び制御部240を備える。また、透過光量調整装置10aは、偏光板110a、110c、位相差板111a、111c、第1のアクチュエータ112及び第2のアクチュエータ113を有する。なお、本変形例に係る撮像装置20aは、上記<2.装置の構成>で説明した撮像装置20に対して、透過光量調整装置10における偏光板110b及び位相差板111b(すなわち、撮像素子230側の偏光板及び位相差板)の構成が異なるものに対応する。その他の構成部材については、上述した撮像装置20の各構成部材と同様であるため詳細な説明は省略する。
本変形例では、透過光量調整装置10aにおいて、撮像素子230側に設けられる偏光板110c及び位相差板111cが所定の曲率を有するように形成される。偏光板110c及び位相差板111cの曲率は、レンズ210の曲率に応じて設計されてよい。例えば、偏光板110c及び位相差板111cの曲率は、レンズ210の曲率と略同一であってもよい。上述したように、例えば図1に示す輝度ムラの原因となり得る偏光板110a、110cにおける光の透過率の面内ばらつきは、偏光板110a、110cへの入射角に依存する。本変形例では、偏光板110cが曲率を有することにより、偏光板110cにおける光の透過率の入射角依存性を弱めることができ、輝度ムラを更に抑制することが可能となる。
ここで、偏光板110c及び位相差板111cの曲率について詳細に説明する。上述したように、偏光板110c及び位相差板111cの曲率は、レンズ210の曲率に応じて設定され得る。ここで、レンズ210が、ズームレンズのように光の入射角が変化するレンズである場合について考える。この場合、偏光板110c及び位相差板111cの曲率は、レンズ210におけるワイド側の入射角を想定して設計されることが望ましい。例えば、具体例として、いわゆるAPS−Cサイズの撮像素子230を備える撮像装置20に対して、焦点距離が18mmから200mmまで可変するレンズ210が適用される場合を考える。それぞれの焦点距離での光の入射角度は、焦点距離が18mmの場合に38度、焦点距離が200mmの場合に4度になる。この場合は、ワイド側にあたる、焦点距離が18mmのときに、偏光板110a、110cにおける光の透過率の面内ばらつきが最も顕著になると考えられるため、焦点距離が18mmである時の入射角度38度に対応するように偏光板110c及び位相差板111cの曲率が設計されることが望ましい。ここで、偏光板110c及び位相差板111cの曲率を、ワイド側の入射角を想定して設計する場合には、テレ側では逆に透過率の入射角度依存性が大きくなってしまう可能性があるが、一般的に、テレ側ではワイド側に比べて撮像画像における輝度が低下する。従って、テレ側ではそもそも偏光板110a、110cをクロスニコル状態で使用する頻度が低く、輝度ムラが発生する頻度も低いと考えられるため、大きな問題とはならない。
しかしながら、例えば日食を観測する場合のように、望遠でありながら比較的輝度の大きい被写体が撮影され得る場合には、偏光板110c及び位相差板111cの曲率は、テレ側の入射角を想定して設計されることが望ましい。このように、レンズ210における光の入射角度が変化し得る場合には、本変形例における偏光板110c及び位相差板111cの曲率は、被写体の輝度や撮像装置20の用途に応じて、ワイド側又はテレ側の入射角を考慮して適宜設定され得る。
また、撮像装置20aにおいては、例えば鏡筒の外部に装着されるレンズが交換される等、その用途に応じて光のレンズへの入射角度が随時変化し得る。従って、本変形例に係る透過光量調整装置10aは、偏光板110c及び位相差板111cの曲率を動的に変化させる曲率可変機構を有してもよい。そして、当該曲率可変機構により、偏光板110c及び位相差板111cの曲率が、撮像装置20aに用いられるレンズの曲率に応じて適宜変化されてもよい。このような曲率可変機構は、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)に用いられるような微細なアクチュエータによってその曲率を自在に変化させることができる基板を設け、当該基板上に偏光板110c及び位相差板111cを形成することによって実現され得る。
なお、図7に示す例では、偏光板110a、110c及び位相差板111a、111cのうち、より撮像素子230側に配設される偏光板110c及び位相差板111cが曲率を有しているが、本変形例はかかる例に限定されない。本変形例では、偏光板110a及び偏光板110cの少なくともいずれかが曲率を有していればよい。例えば、偏光板110c及び位相差板111cは平面状に形成され、より被写体側に配設される偏光板110a及び位相差板111aが曲率を有していてもよい。また、偏光板110a、110c及び位相差板111a、111cの全てが曲率を有していてもよい。更に、偏光板110a及び偏光板110cの少なくともいずれかが曲率を有し、位相差板111a、111cは平面状に形成されてもよい。これらの構成においても、上述したような、偏光板110a、110cにおける光の透過率の入射角依存性を弱め、輝度ムラを更に抑制する効果が得られると考えられる。
[3−2.構成部材の光軸上における配置が異なる変形例]
次に、図8−10を参照して、本実施形態の一変形例として、撮像装置内に設けられる構成部材の光軸上における配置が異なる変形例について説明する。図8−10は、構成部材の光軸上における配置が異なる変形例に係る撮像装置の一構成例を示す概略図である。
図8は、本変形例に係る撮像装置の一構成例を示している。図8を参照すると、本変形例に係る撮像装置20bは、透過光量調整装置10、レンズ210、OLPF220、撮像素子230及び制御部240を備える。また、透過光量調整装置10は、偏光板110a、110b、位相差板111a、111b、第1のアクチュエータ112及び第2のアクチュエータ113を有する。本変形例に係る撮像装置20bでは、構成部材の光軸上における構成部材の配置が、上記<2.装置の構成>で説明した撮像装置20とは異なる。具体的には、撮像装置20bでは、レンズ210、透過光量調整装置10、OLPF220及び撮像素子230が、この順に光軸上に配設される。このように、透過光量調整装置10がレンズ210とOLPF220との間に配設される場合であっても、上記<2.装置の構成>で説明した撮像装置20と同様の、透過光量の面内ばらつきを抑制する効果を得ることができる。
図9は、本変形例に係る撮像装置の他の構成例を示している。図9を参照すると、本変形例に係る撮像装置20cは、透過光量調整装置10、レンズ210、OLPF220、撮像素子230及び制御部240を備える。また、透過光量調整装置10は、偏光板110a、110b、位相差板111a、111b、第1のアクチュエータ112及び第2のアクチュエータ113を有する。本変形例に係る撮像装置20cでは、構成部材の光軸上における構成部材の配置が、上記<2.装置の構成>で説明した撮像装置20とは異なる。具体的には、撮像装置20cでは、レンズ210、OLPF220、透過光量調整装置10及び撮像素子230が、この順に光軸上に配設される。このように、透過光量調整装置10がOLPF220と撮像素子230との間に配設される場合であっても、上記<2.装置の構成>で説明した効果と同様の、透過光量の面内ばらつきを抑制する効果を得ることができる。
図10は、本変形例に係る撮像装置の更に他の構成例を示している。図10を参照すると、本変形例に係る撮像装置20dは、透過光量調整装置10、OLPF220、撮像素子230、制御部240及び鏡筒250を備える。また、透過光量調整装置10は、偏光板110a、110b、位相差板111a、111b、第1のアクチュエータ112及び第2のアクチュエータ113を有する。本変形例では、透過光量調整装置10は鏡筒250の内部に配設される。また、鏡筒250の光の入射側及び出射側には、それぞれ、入射レンズ251及び出射レンズ252が配設される。入射レンズ251及び出射レンズ252は、撮像装置20dへの入射光に対して、例えば図3に示すレンズ210と同様の光路を実現するように、その光学特性が調整されている。
図10に示すように、本変形例に係る撮像装置20dでは、入射レンズ251、透過光量調整装置10、出射レンズ252、OLPF220及び撮像素子230が、この順に光軸上に配設される。このように、透過光量調整装置10が鏡筒250内に配設される場合であっても、上記<2.装置の構成>で説明した効果と同様の、透過光量の面内ばらつきを抑制する効果を得ることができる。なお、図10に示す構成例においては、透過光量調整装置10は鏡筒250の内部において、例えば一般的に絞り機構が設けられる位置に、当該絞り機構に代わって設けられてもよい。このように、本変形例においては、透過光量調整装置10を絞り機構の代わりとして用いることにより、撮像装置20dの構成部材を削減することができ、撮像装置20dの軽量化、製造コストの低減が実現され得る。
以上、図8−図10を参照して、本実施形態の一変形例として、撮像装置内に設けられる構成部材の光軸上における配置が異なる変形例について説明した。以上説明したように、本実施形態では、光軸上において透過光量調整装置10が配設される位置は限定されず、透過光量調整装置10がいずれの位置に配設されても。偏光板110a、110bにおける透過光量の面内ばらつきを抑制し、撮像画像の輝度ムラを抑制する効果が得られる。透過光量調整装置10は、撮像装置の構成部材の一部として撮像装置の内部に設けられてもよいし、撮像装置とは別の装置、例えば撮像装置の周辺機器として、撮像装置の外部、例えば対物レンズの前段に設けられてもよい。
[3−3.光軸と偏光板の回転軸とが異なる変形例]
次に、本実施形態の一変形例として、光軸と偏光板の回転軸とが異なる変形例について説明する。上記<2.装置の構成>で説明したように、本実施形態においては、透過光量調整装置10の偏光板110a、110bは、光軸方向を回転軸方向として回転する。ここで、光軸は、例えば図3に示すレンズ210の前面及び後面の曲率中心を通る直線として定義され得る。本実施形態では、偏光板110a、110bの回転軸は、当該光軸と一致していてもよいし、一致していなくてもよい。偏光板110a、110bの回転軸が光軸と一致していない場合には、偏光板110a、110bの回転軸は、光軸と平行であるが、x軸とy軸とで規定される平面(x−y平面)との交点が光軸とは異なる軸として定義され得る。
本実施形態における、光軸と2つの偏光板110a、110bの回転軸との関係性の一例を図11に示す。図11は、本実施形態における、光軸と2つの偏光板110a、110bの回転軸との関係性を示す図である。図11では、光軸と偏光板110a、110bの回転軸との関係性のパターンが表の形式で図示されている。
まず、パターンAでは、光軸、偏光板110aの回転軸及び偏光板110bの回転軸が全て一致している。これは、例えば図3を参照して説明した実施形態に対応している。
パターンB〜パターンEは、光軸、偏光板110aの回転軸及び偏光板110bの回転軸のうち、少なくとも1つの軸が他の軸と一致していないパターンを示している。パターンBでは、光軸及び偏光板110aの回転軸は一致しているが、偏光板110bの回転軸は光軸及び偏光板110aの回転軸と一致していない。パターンCでは、光軸及び偏光板110bの回転軸は一致しているが、偏光板110aの回転軸は光軸及び偏光板110bの回転軸と一致していない。パターンDでは、偏光板110aの回転軸及び偏光板110bの回転軸は一致しているが、光軸は偏光板110aの回転軸及び偏光板110bの回転軸と一致していない。パターンEでは、光軸、偏光板110aの回転軸及び偏光板110bの回転軸が、全て一致していない。
本実施形態では、パターンB〜パターンEのように、光軸、偏光板110aの回転軸及び偏光板110bの回転軸のうち、少なくとも1つの軸が他の軸と一致していない場合であっても、輝度ムラを抑制する効果を得ることができる。例えば、光軸と偏光板110a、110bの回転軸とが一致していない場合には、図5に示すような輝度ムラの分布の回転においてその回転中心が、撮像画像の中心とずれることとなる。しかしながら、このような状況であっても、偏光板110a、110bが回転されることによって偏光板110a、110bにおける透過光量の面内ばらつきは抑制されるため、撮像画像における輝度ムラは抑制され得る。
以上説明したように、本実施形態においては、光軸、偏光板110aの回転軸及び偏光板110bの回転軸が一致していない場合であっても、偏光板110a、110bにおける透過光量の面内ばらつきを抑制し、撮像画像の輝度ムラを抑制する効果が得られる。撮像装置20において構成部材を配設する際に、光軸、偏光板110aの回転軸及び偏光板110bの回転軸の一致を考慮した設計を行う必要がないため、各構成部材の配置に関する設計の自由度を向上させることができる。
[3−4.回転条件の設定方法が異なる変形例]
次に、図12を参照して、本実施形態の一変形例として、透過光量調整装置における偏光板の回転条件の設定方法が異なる変形例について説明する。図12は、透過光量調整装置における偏光板の回転条件の設定方法が異なる変形例に係る撮像装置の一構成例を示す概略図である。
図12を参照すると、本変形例に係る撮像装置20eは、透過光量調整装置10、レンズ210、OLPF220、撮像素子230及び制御部260を備える。また、透過光量調整装置10は、偏光板110a、110b、位相差板111a、111b、第1のアクチュエータ112及び第2のアクチュエータ113を有する。なお、本変形例に係る撮像装置20eは、上記<2.装置の構成>で説明した撮像装置20に対して、制御部240の代わりに制御部260を備えるものに対応する。その他の構成部材については、上述した撮像装置20の各構成部材と同様であるため詳細な説明は省略する。
制御部260は、撮像装置20eにおいて行われる各種の処理を制御する。図13では、制御部260が有する機能のうち、本変形例に主に関連する機能のみを図示し、その他の機能については図示を省略している。制御部260は、図12に示す機能以外にも、一般的な撮像装置が有する公知な機能を有してもよい。なお、制御部260は、撮像装置20eに備えられるCPUやDSP等のプロセッサによって構成されてよく、制御部260の各機能は、当該プロセッサが所定のプログラムに従って動作されることにより実現され得る。
制御部260は、画像信号取得部241、画像信号処理部242、入射光量算出部265、回転条件算出部263及び駆動制御部244を有する。なお、制御部260の機能のうち、画像信号取得部241、画像信号処理部242及び駆動制御部244については、図3に示す画像信号取得部241、画像信号処理部242及び駆動制御部244と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本変形例では、画像信号取得部241によって取得された画像信号が、入射光量算出部265に提供される。入射光量算出部265は、撮像素子230の各画素に入射する入射光量の積算値を画素ごとに算出する。入射光量算出部265は、例えば撮像素子230の各受光素子によって出力される画像信号の信号強度に基づいて、画素ごとの入射光量の積算値を算出することができる。なお、入射光量算出部265は、必ずしも撮像素子230の全ての画素について入射光量の積算値を算出する必要はなく、例えば図5に示す点C及び点Dのように、輝度ムラの分布が回転した際に、低輝度領域A及び高輝度領域Bの両方に属するような、代表的な画素について入射光量の積算値を算出してもよい。入射光量算出部265は、算出した画素ごとの入射光量の積算値についての情報を、回転条件算出部263に提供する。
回転条件算出部263は、入射光量算出部265によって算出された画素ごとの入射光量の積算値に基づいて、偏光板110a、110bの回転条件を算出し、設定する。例えば、回転条件算出部263は、入射光量算出部265によって算出された画素ごとの入射光量の積算値が、各画素で略等しくなるような回転速度及び回転角度を算出し、偏光板110a、110bの回転条件として設定する。ここで、上述したように、偏光板110a、110bにおける光の透過率は、方位角に対して45(度)+90(度)×n(nは任意の整数)で表される周期性を有する傾向があるため、画素ごとの入射光量の積算値も、偏光板110a、110bの回転角度に対して周期性を有する。回転条件算出部263は、このような周期性を考慮することにより、露光時間内における画素ごとの入射光量の積算値が各画素で略等しくなるような回転速度及び回転角度を推定してもよい。回転条件算出部263は、算出した回転速度及び回転角度を偏光板110a、110bの回転条件として設定し、駆動制御部244に提供する。駆動制御部244は、当該回転条件に基づいて第1のアクチュエータ112を駆動させることができる。
なお、本変形例では、回転条件算出部263は、撮影が開始された直後は予め設定された所定の条件を、偏光板110a、110bの回転条件として設定してもよい。駆動制御部244によって、当該回転条件に基づいて第1のアクチュエータ112が駆動され、偏光板110a、110bの回転が開始されてから、入射光量算出部265によって画素ごとの入射光量の積算値が算出され、回転条件算出部263によって当該算出結果に基づいて偏光板110a、110bの回転条件が更新されてよい。回転条件算出部263による偏光板110a、110bの回転条件の更新は、回転条件を算出するのに要する時間に比して露光時間が十分長い場合(すなわち、シャッタースピードが十分長い場合)には、1度の撮影中(露光中)に動的に行われてもよいし、回転条件を算出するのに要する時間に比して露光時間が比較的短い場合(すなわち、シャッタースピードが比較的短い場合)には、撮影(露光)ごとに切り換えられてもよい。
以上、図12を参照して説明したように、本変形例では、入射光量算出部265が、露出時間中に撮像素子230の各画素に入射する入射光量の積算値を画素ごとに算出する。そして、回転条件算出部263が、入射光量算出部265によって算出された画素ごとの入射光量の積算値に基づいて、第1のアクチュエータ112による偏光板110a、110bの回転条件を算出し、設定する。ここで、上記<2.装置の構成>で説明した実施形態では第1のアクチュエータ112による偏光板110a、110bの回転条件は、回転条件設定部243によって予め設定されていた。一方、本変形例では、入射光量算出部265及び回転条件算出部263を備えることにより、露光時間中の各画素の受光状況に応じて回転条件がリアルタイムに変更され得るため、偏光板110a、110bにおける透過率の面内ばらつきがより抑制され、更に高品質の撮像画像が取得され得る。
<4.補足>
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的又は例示的なものであって限定的なものではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
例えば、上記実施形態では、透過光量調整装置が、撮像装置に適用される場合について説明したが、本技術はかかる例に限定されない。本実施形態に係る透過光量調整装置は、例えば光センサにおける光検出器等、光を面で検出する機能を有する装置であれば、他の装置に対しても適用可能である。本実施形態に係る透過光量調整装置では、透過光量の面内ばらつきが抑制されるため、光を面で検出する機能を有する装置の光軸上において、光の検出面よりも前段に透過光量調整装置が配設されることにより、当該検出面内における輝度ムラが解消され、光の検出精度が向上される。
また、例えば、上記実施形態では、透過光量調整装置が偏光板を2つ備える場合について説明したが、本技術はかかる例に限定されない。透過光量調整装置は3つ以上の任意の数の偏光板を備えてもよい。透過光量調整装置が3つ以上の任意の数の偏光板を備える場合であっても、第1のアクチュエータがこれら複数の偏光板を光軸方向を回転軸方向として回転させることにより、偏光板における透過光量の面内ばらつきを抑制する効果を得ることができる。
また、例えば、上記実施形態では、透過光量調整装置において、第1のアクチュエータによって2つの偏光板を回転させる際に、2つの偏光板の偏光軸差が一定に保たれる場合について説明したが、本技術はかかる例に限定されない。本実施形態では、第2のアクチュエータによって偏光軸差を変化させながら、第1のアクチュエータによって2つの偏光板を回転させてもよい。偏光軸差を変化させながら2つの偏光板を回転させる場合であっても、第2のアクチュエータによる一方の偏光板の回転条件と、第1のアクチュエータによる双方の偏光板の回転条件とを適切に設定することにより、回転中に偏光板に入射する光の透過光量を面内で平均化することができ、透過光量の面内ばらつきを抑制する効果を得ることができる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)光軸上に配設され、第1の偏光方向の光を透過させる第1の偏光板と、前記光軸上において前記第1の偏光板の後段に配設され、第2の偏光方向の光を透過させる第2の偏光板と、前記第1の偏光方向と前記第2の偏光方向とのなす角である偏光軸差を一定に保った状態で、前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板を、前記光軸方向を回転軸方向として回転させる第1のアクチュエータと、を備える、透過光量調整装置。
(2)前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかを、前記光軸方向を回転軸方向として回転させることにより、前記偏光軸差を変更する第2のアクチュエータ、を更に備える、前記(1)に記載の透過光量調整装置。
(3)前記第1のアクチュエータは、前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板に光が照射される露光時間の間に、所定の速度で所定の回転角度だけ、前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板を回転させる、前記(1)又は(2)に記載の透過光量調整装置。
(4)前記所定の回転角度は、0度よりも大きく90度よりも小さい任意の角度のn倍(nは0以外の任意の整数)である、前記(3)に記載の透過光量調整装置。
(5)前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかが、所定の曲率を有する曲面形状を有する、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の透過光量調整装置。
(6)前記透過光量調整装置は、撮像装置において被写体からの光が撮像素子に至る光路に配設され、前記撮像装置には、前記透過光量調整装置の前段又は後段に、被写体からの光を前記撮像素子に導光するレンズが設けられる、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の透過光量調整装置。
(7)前記レンズの光軸と、前記第1のアクチュエータによる前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかの回転軸が一致する、前記(6)に記載の透過光量調整装置。
(8)前記レンズの光軸と、前記第1のアクチュエータによる前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の回転軸が一致する、前記(7)に記載の透過光量調整装置。
(9)前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかが、前記レンズの曲率に応じた所定の曲率を有する曲面形状を有する、前記(6)〜(8)のいずれか1項に記載の透過光量調整装置。
(10)前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかの曲面の曲率は、前記レンズの曲率と略同一である、前記(9)に記載の透過光量調整装置。
(11)前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかの曲面の曲率を、前記レンズの曲率に応じて変化させる曲率可変機構、を更に備える、前記(9)又は(10)に記載の透過光量調整装置。
(12)前記撮像装置におけるシャッター方式は電子シャッター方式である、前記(6)〜(11)のいずれか1項に記載の透過光量調整装置。
(13)前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板は、少なくともヨウ素系材料を含むポリビニルアルコール(PVA)がトリアセチルセルロース(TAC)によって挟まれた構成を有する、前記(1)〜(12)のいずれか1項に記載の透過光量調整装置。
(14)光軸上に配設され第1の偏光方向の光を透過させる第1の偏光板と、前記光軸上において前記第1の偏光板の後段に配設され第2の偏光方向の光を透過させる第2の偏光板とを、前記第1の偏光方向と前記第2の偏光方向とのなす角である偏光軸差を一定に保った状態で、前記光軸方向を回転軸方向として回転させること、を含む、透過光量調整方法。
10、10a 透過光量調整装置
20、20a、20b、20c、20d、20e 撮像装置
110a、110b、110c 偏光板
111a、111b、111c 位相差板
112 第1のアクチュエータ
113 第2のアクチュエータ
210 レンズ
220 OLPF(Optical Low Pass Filter)
230 撮像素子
240、260 制御部
241 画像信号取得部
242 画像信号処理部
243 回転条件設定部
244 駆動制御部
250 鏡筒
263 回転条件算出部
265 入射光量算出部


Claims (14)

  1. 光軸上に配設され、第1の偏光方向の光を透過させる第1の偏光板と、
    前記光軸上において前記第1の偏光板の後段に配設され、第2の偏光方向の光を透過させる第2の偏光板と、
    前記第1の偏光方向と前記第2の偏光方向とのなす角である偏光軸差を一定に保った状態で、前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板を、前記光軸方向を回転軸方向として回転させる第1のアクチュエータと、
    を備える、透過光量調整装置。
  2. 前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかを、前記光軸方向を回転軸方向として回転させることにより、前記偏光軸差を変更する第2のアクチュエータ、
    を更に備える、
    請求項1に記載の透過光量調整装置。
  3. 前記第1のアクチュエータは、前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板に光が照射される露光時間の間に、所定の速度で所定の回転角度だけ、前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板を回転させる、
    請求項1に記載の透過光量調整装置。
  4. 前記所定の回転角度は、0度よりも大きく90度よりも小さい任意の角度のn倍(nは0以外の任意の整数)である、
    請求項3に記載の透過光量調整装置。
  5. 前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかが、所定の曲率を有する曲面形状を有する、
    請求項1に記載の透過光量調整装置。
  6. 前記透過光量調整装置は、撮像装置において被写体からの光が撮像素子に至る光路に配設され、
    前記撮像装置には、前記透過光量調整装置の前段又は後段に、被写体からの光を前記撮像素子に導光するレンズが設けられる、
    請求項1に記載の透過光量調整装置。
  7. 前記レンズの光軸と、前記第1のアクチュエータによる前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかの回転軸が一致する、
    請求項6に記載の透過光量調整装置。
  8. 前記レンズの光軸と、前記第1のアクチュエータによる前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の回転軸が一致する、
    請求項7に記載の透過光量調整装置。
  9. 前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかが、前記レンズの曲率に応じた所定の曲率を有する曲面形状を有する、
    請求項6に記載の透過光量調整装置。
  10. 前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかの曲面の曲率は、前記レンズの曲率と略同一である、
    請求項9に記載の透過光量調整装置。
  11. 前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板の少なくともいずれかの曲面の曲率を、前記レンズの曲率に応じて変化させる曲率可変機構、
    を更に備える、
    請求項9に記載の透過光量調整装置。
  12. 前記撮像装置におけるシャッター方式は電子シャッター方式である、
    請求項6に記載の透過光量調整装置。
  13. 前記第1の偏光板及び前記第2の偏光板は、少なくともヨウ素系材料を含むポリビニルアルコール(PVA)がトリアセチルセルロース(TAC)によって挟まれた構成を有する、
    請求項1に記載の透過光量調整装置。
  14. 光軸上に配設され第1の偏光方向の光を透過させる第1の偏光板と、前記光軸上において前記第1の偏光板の後段に配設され第2の偏光方向の光を透過させる第2の偏光板とを、前記第1の偏光方向と前記第2の偏光方向とのなす角である偏光軸差を一定に保った状態で、前記光軸方向を回転軸方向として回転させること、
    を含む、透過光量調整方法。


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