JP2015055004A - 管材の熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】管材を効率良く搬送し保持しながら加熱し乾燥する熱処理装置を提供する。
【解決手段】管材Pを加熱し乾燥する熱処理装置において、上方に加熱室10、下方に冷却室11を備え、加熱室10と冷却室11の間に管材Pが通過する開口部12を開閉するシャッタ13が設けられ、冷却室11に管材Pを装入及び搬出する出入り口6を開閉するドア7が設けられた炉体1と、管材Pの両端を支持し、水平な状態で、炉体1の加熱室10と冷却室11の間で管材Pを昇降させる昇降機構2と、昇降機構2により加熱室10内で受け渡された管材Pの両端を支持した状態で管材Pを回転させる第1回転機構3と、昇降機構2により冷却室11内で受け渡された管材Pの両端を支持した状態で管材Pを回転させる第2回転機構4とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は管材の熱処理装置、特に外表面に異物が接触するのを嫌う管材を加熱し乾燥する熱処理装置に関する。
一般に、管材の熱処理を行う場合、管材を支持台又は支持具の上を転がしながら炉内を搬送したり、管材を下部で保持していた。例えば、特許文献1には、管材ではないが、溝形鋼などの長尺成形材を長手方向に搬送し塗装及び乾燥を行う連続塗装装置が記載されている。また、特許文献2には、鋼管の進行方向に対して回転軸を斜めにした多数のローラを下り勾配を持たせて配置して搬送経路を構成し、この搬送経路上に、鋼管を外周から加熱するインダクションヒータと、保持炉と、冷却水による冷却装置とを配置した鋼管の熱処理設備が記載されている。
しかし、例えば塗装直後の管材は表面に塗膜が存在するので、管材を転がしたり、管材の下部を保持することはできない。このため、塗装直後の管材は、垂直に自立させて熱処理することが考えられる。例えば、特許文献3に記載のように、ハンガー治具を用いて、管材を吊り下げてレールに沿って移送することで塗装や乾燥等の各種の作業工程を行うことができる。しかし、管材が長尺の場合は、装置が非常に高くなり、管材の搬送や保持が困難であるという問題があった。
特公昭63−1908号公報 特開2010−255031号公報 特開平11−51297号公報
そこで、本発明は、外表面に異物が接触するのを嫌う管材を効率良く搬送し保持しながら加熱し乾燥する熱処理装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、
管材を加熱し乾燥する熱処理装置において、
上方に加熱室、下方に冷却室を備え、前記加熱室と冷却室の間に前記管材が通過する開口部を開閉するシャッタが設けられ、前記冷却室に前記管材を装入及び搬出する出入り口を開閉するドアが設けられた炉体と、
管材の両端を支持し、水平な状態で、前記炉体の加熱室と冷却室の間で管材を昇降させる昇降機構と、
前記昇降機構により前記加熱室内で受け渡された管材の両端を支持した状態で管材を回転させる第1回転機構と、
前記昇降機構により前記冷却室内で受け渡された管材の両端を支持した状態で管材を回転させる第2回転機構とを備えたものである。
前記構成において、管材は炉体の冷却室に装入され、冷却室に下降している昇降機構に受け渡され、水平な状態で両端を支持される。昇降機構に両端を支持された管材は加熱室まで上昇し、加熱室内で第1回転機構に受け渡され、両端を支持される。第1回転機構に両端を支持された管材は、加熱室内で回転しながら熱処理される。熱処理された管材は、加熱室に上昇してきた昇降機構に受け渡され、両端を支持される。昇降機構に両端を支持された管材は冷却室まで下降し、冷却室内で第2回転機構に受け渡され、両端を支持される。第2回転機構に両端を支持された管材は、冷却室内で回転しながら冷却される。冷却された管材は、炉体の外側に搬出される。
前記昇降機構は、前記炉体を貫通して上下方向に延びる昇降ロッドと、前記昇降ロッドの上端に設けられ、上面に前記管材を支持する支持面を有する支持部材と、前記炉体の外側に配置され、前記昇降ロッドを軸方向に移動させる移動装置とからなることが好ましい。
この構成によれば、移動装置により昇降ロッドを昇降させることにより、支持部材に両端を支持した管材を冷却室と加熱室の間で搬送することができる。
前記支持部材の支持面は、前記管材の端から中央に向かう方向に低くなる傾斜が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、管材の両端を支持面上の点で受けることができ、管材の外表面との接触を最小限にすることができる。
前記支持面は、前記管材の軸方向に階段状の段部が形成されていることが好ましい。
この構成によれば、支持部材の支持面で支持された管材の両端を第1回転機構又は第2回転機構で支持する際に、一方から押されたときに、管材の端が段部に当接するので、管材が支持部材から脱落するのを防止できる。また、第1回転機構又は第2回転機構で支持された管材から第1回転機構又は第2回転機構を引き抜く際に、管材が第1回転機構又は第2回転機構により引っ張られたときに、管材の端が段部に当接するので、管材が支持部材の支持面に受け止められずに支持部材から脱落するのを防止できる。
前記管材の熱膨張量を測定する測定装置と、前記測定装置により測定された熱膨張量に応じて、前記支持部材の上昇位置を調整する調整装置とを備えることが好ましい。
この構成によれば、管材の熱処理時に生じた熱膨張により、管材の長さが長く変化しているので、昇降機構の支持面との接触点が支持面の上側に移動している。このため、昇降機構により支持部材を上昇させて管材を受け取る際に、管材を受け渡したときと同じ位置に上昇させると、支持面が管材の端と衝突する。そこで、測定装置により管材の熱膨張量を測定し、測定された熱膨張量に応じて支持部材の上昇位置を調整することで、支持面が管材の端と衝突するのを防止することができる。
前記昇降機構は、前記管材の長さに応じて選択使用可能な複数の昇降機構からなることが好ましい。
この構成によれば、管材の長さに応じて昇降機構を選択することができるので、管材が短くても、長くても、熱処理することができる。
前記第1回転機構と前記第2回転機構は、前記炉体の外側であって、前記管材の一端側に位置する固定側と、前記管材の他端側に位置する可動側とに配置され、
前記第1回転機構と前記第2回転機構は、それぞれ、
前記管材の軸方向に移動可能な可動台と、
前記可動台に回転可能に支持され、前記炉体を貫通して水平方向に延び、先端が前記管材の端を押圧する回転軸と、
前記可動台に設けられ、前記回転軸を回転駆動する回転駆動装置と、
前記可動台を前記管材の軸方向に移動させる平行移動装置とからなり、
前記可動側の前記平行移動装置は、前記管材の熱膨張により、前記固定側の前記平行移動装置に対して相対的に後退可能であることが好ましい。
この構成によれば、管材の熱処理時に管材が熱膨張により伸長しても、可動側の平行移動装置が固定側の前記平行移動装置に対して相対的に後退するので、管材が熱応力により曲げ変形することがないし、回転機構が損傷することもない。
本発明によれば、管材は炉内に装入されてから、搬出されるまで、昇降機構により両端を支持された状態で搬送され、また第1回転機構及び第2回転機構により両端を支持された状態で熱処理され、冷却されるので、効率良く搬送され保持されながら熱処理される。
また、管材が両端で支持されるので、装置の高さを高くする必要がなく、管材の搬送や保持が容易である。
さらに、管材との接触が管材の端部に限定されるので、管材の製品歩留まりが向上するなどの効果を有している。
本発明の一実施形態による熱処理装置の縦断面図。 図1の熱処理装置の正面図。 図1の熱処理装置の横断面図。 (a)は管材の固定側の支持状態を示す拡大図、(b)は(a)の右側面図。 (a)は管材の可動側の支持状態を示す拡大図、(b)は(a)の左側面図。 固定側回転機構の平面図。 可動側回転機構の平面図。 図1の熱処理装置の制御ブロック図。 昇降機構から回転機構への受け渡し状況を示す正面図。 回転機構から昇降機構への受け渡し状況を示す正面図。
図1は、本発明の一実施形態による熱処理装置を示す。この熱処理装置は、外表面が塗装された直後の管材P、すなわち、外表面に異物が接触するのを嫌う特に長尺の管材Pを加熱し乾燥する熱処理装置である。熱処理装置は、炉体1と、昇降機構2(2a,2b)と、第1回転機構3(3a,3b)、第2回転機構4(4a,4b)とを備えている。
なお、図1において、熱処理装置の紙面手前側を正面、裏側を背面といい、上側、下側、左側、右側をそれぞれ、上面、底面、左側面、右側面という。特に左側は、管材の熱膨張による伸びを拘束する側であるので、固定側といい、また右側は管材Pの熱膨張による伸びを許容する側であるので、可動側という。
炉体1は、架台5に設置され、水平方向に長い直方体形状を有する。炉体1は図示しない真空装置により所定の真空度に排気可能になっている。炉体1の正面下部には、図2に示すように、管材Pを水平な状態で装入、搬出可能な出入り口6が形成され、該出入り口6にはドア7が上下方向にスライド可能に設けられている、ドア7はエアシリンダ8によって出入り口6を開閉可能に駆動され、押付機構(不図示)によって炉体1に押し付けられるようになっている。
図3に示すように、炉体1の内部上方には、断熱壁9で囲まれた加熱室10が設けられ、加熱室10の下方は冷却室11となっている。加熱室10内は図示しないヒータにより加熱可能になっている。加熱室10の底壁には管材Pが水平な状態で通過可能な開口部12が形成され、該開口部12にはシャッタ13がスライド可能に設けられている。シャッタ13はエアシリンダ14によって開口部12を開閉可能に駆動される。
昇降機構2は、管材Pの両端を支持し、水平な状態で、前記炉体1の加熱室10と冷却室11の間で昇降させるもので、炉体1の下方左側すなわち固定側の1組の昇降機構2aと、右側すなわち可動側の4組の昇降機構2bとからなっている。可動側の4組の昇降機構2bは、炉体の長手方向に沿って等間隔に設けられている。可動側の昇降装置2bの組数は、4組に限らず、使用する管材Pの長さの種類に応じて決定すればよい。各昇降機構2は、炉体1の底面を貫通して上下方向に延びる昇降ロッド15を備えている。昇降ロッド15は上下方向にスライド移動可能である。昇降ロッド15は、軸封部材16を介して炉体1の底壁から炉内に挿入されている。昇降ロッド15の上端には支持部材17が取り付けられている。昇降ロッド15は下端に取り付けられたアーム18をエアシリンダ19によって駆動することにより昇降可能になっている。
図4,5に示すように、昇降ロッド1の支持部材17は、上面に管材Pの端を支持する支持面20を有している。可動側の昇降機構2bの支持面20は、管材Pが熱処理中に伸びても支持できるように、固定側の昇降機構2aの支持面20よりも管材Pの軸方向に長く形成されている。支持面20は、図4(a)に示すように、管材Pの端から中央に向かう方向に低くなる傾斜が設けられている。傾斜の角度θは、好ましくは3〜5°である。可動側の支持面20の傾斜方向の中間には管材Pの軸方向に階段状をなす中間段部21が形成され、この中間段部21の下方に第1支持面20aが形成され、中間段部21の上方に第2支持面20bが形成されている。図4(a)に示すように、固定側の支持面20の傾斜の高い方の端部には上方段部22が形成されている。同様に、図5(a)に示すように、可動側の支持面20の第2支持面20bの高い方の端部には上方段部22が形成されている。また、固定側、可動側のいずれの支持面20も、管材Pが転がり落ちないように、管材Pの外周面に沿って凹んでいる。支持面20の凹み形状は、U字形でも、V字形でもよい。管材20の管端は、U字形の場合は1点で接触し、V字形の場合は、2点で接触する。
第1回転機構3は、炉体1の上部の外側に配置され、左側の固定側第1回転機構3aと、右側の可動側第1回転機構3bからなっている。第1回転機構3は、昇降機構2により加熱室10内で受け渡された管材Pの両端を支持した状態で管材Pを回転させるものである。
第2回転機構4は、炉体1の下部の外側に配置され、左側の固定側第2回転機構4aと、右側の可動側第2回転機構4bからなっている。第2回転機構4は、昇降機構2により冷却室11内で受け渡された管材Pの両端を支持した状態で管材Pを回転させるものである。
図6は、固定側第1回転機構3aを示す。固定側第1回転機構3aは、架台5a(可動側は5b)に設けられたLMガイド23上を管材Pの軸方向に移動可能な可動台24を備えている。可動台24には、軸受け25が設けられ、該軸受け25に、炉体1の左壁を貫通して水平方向に延びる円筒状の回転軸26が回転可能に支持されている。回転軸26には伸縮管27が外装され、該伸縮管27の一端は回転軸26に軸封部材27aを介して着脱可能に取り付けられ、伸縮管27の他端は炉体1の壁に固定されている。回転軸26には、可動台24に設けられた角度検知スイッチ28によって回転軸26の回転角度を検出するための検知板29が取り付けられている。回転軸26の左側端部にはギア30が設けられ、右側の端部には処理される管材Pの端に挿入される先端アダプタ31が着脱可能に取り付けられている。
先端アダプタ31は、処理される管材Pの外径より大径で該管材Pの端に当接可能な基部32と、処理される管材Pの内径より小径で該管材Pに挿入可能な先端部33とからなり、回転軸26の先端を閉塞する端板34に、ボルトナット35によって取り付けられている。基部32の下部は昇降機構2の支持部材17との干渉を防止するため、切り欠かれて、切欠き部36となっている。基部32と先端部33の間には、耐熱性及び弾性を有する緩衝材37が挟み込まれ、先端部にも下部を除く外周面に耐熱性及び弾性を有する緩衝材38が取り付けられている。先端アダプタ31は、処理する管材Pの径に合わせて、径の異なるものに交換できるようになっている。
可動台24には、回転軸26と平行に駆動軸39が軸受け40によって回転可能に配設されている。駆動軸39には回転軸26のギア30と噛み合うギア41が設けられている。駆動軸39は可動台24に配設されたモータ42に連結されている。また、可動台24は、側端に取り付けられたアーム43をエアシリンダ44によって駆動することにより、LMガイド23上を水平に移動可能になっている。さらに、可動台24は、ベース板5´に設けられた移動量検知スイッチ45によって移動量が検出されるようになっている。
図7は、可動側第1回転機構3bを示すが、固定側第1回転機構3aと鏡対称であり、ベース板5´とLMガイド23の長さが、固定側第1回転機構3aのベース板5´とLMガイド23の長さよりも長いこと以外は、固定側第1回転機構3aと同じ構成であるので、対応する部分には同一符号を付して説明を省略する。なお、可動側第1回転機構3bのエアシリンダ44の駆動時の圧力は、固定側第1回転機構3aのエアシリンダ44の駆動時の圧力よりも小さく設定され、これにより、可動側のエアシリンダ44は、熱処理される管材Pの熱膨張により、固定側のエアシリンダ44に対して相対的に後退可能である。
第2回転機構4は、炉体1の下方すなわち冷却室11に対応して設けられている以外は、第1回転機構3と全く同様の配置及び構成を有するので、対応する部分に同一符号を付して説明を省略する。
図8は、以上説明した、ドア開閉のエアシリンダ8、シャッタ開閉エアシリンダ14、固定側及び可動側の昇降機構のエアシリンダ19、固定側及び可動側の第1回転機構のモータ42及びエアシリンダ44、固定側及び可動側の第2回転機構のモータ42及びエアシリンダ44を制御するシーケンサなどの制御装置46を示す。
次に、以上の構成からなる管材Pの熱処理装置の動作を説明する。
まず、ドア開閉エアシリンダ8を駆動して炉体1のドア7を開放し、図示しない搬送装置により、処理する管材Pを炉体1の出入り口6を通して冷却室11に装入する。固定側と可動側の昇降機構のエアシリンダ19により、昇降ロッド15の支持部材17を管材Pの受け取り位置に上昇させ、装入された管材Pを支持部材17の支持面20上に受け取る。可動側の複数の昇降機構2bは、処理する管材Pの長さに基づいて、管材Pを受け取ることができる昇降機構2bを選択する。搬送装置が退避すると、シャッタ開閉エアシリンダ14により加熱室10のシャッタ13を開放した後、固定側と可動側の昇降機構2のエアシリンダ19により、管材Pを支持した昇降ロッド15の支持部材17を開口部12を通して加熱室10内の受け渡し位置に上昇させる。
図9(a)に示すように、昇降ロッド15の支持部材17の受け渡し位置は、管材Pの中心が固定側及び可動側の第1回転機構3の回転軸26の軸芯よりも低い位置になるように、予め定めておく。昇降ロッド15の支持部材17の支持面20は管材Pの軸方向に傾斜しているので、管材Pは両側の管端によって点で支持されている。このため、管材Pの外表面の塗装に支持部材17が接触することはない。なお、管材Pは、搬送装置から受け取る際に、固定側の管端が固定側の支持部材17aの上方段部22から約5mm内側(図中A)、可動側の管端が可動側の支持部材17bの内側端から約15mmの位置(図中B)になるように、受け取ることが好ましい。
図9(b)に示すように、固定側の第1回転機構3のエアシリンダ44により可動台24を移動させ、回転軸26aを管材Pの管端に向かって所定距離だけ低速で移動させる。これにより、回転軸26aの先端アダプタ31aの先端テーパ部が管材Pの管端の内部に侵入し、管材Pの片側を持ち上げながら管材Pの左端が押されて、管材Pは可動側に移動する。管材Pが押されて移動しても、可動側の管端が可動側の昇降ロッド15の支持部材17bの中間段部21で停止するので脱落しない。回転軸26aの移動量は、回転軸26aの先端が昇降機構2の支持部材17aに接触せず、かつ、管材Pの管端が昇降ロッド15の支持部材17aの支持面20の端から少なくとも10mm以上内側(図中C)に位置するようにする。
続いて、図9(c)に示すように、可動側の第1回転機構3のエアシリンダ44により可動台24を移動させ、回転軸26bを管材Pの管端に向かって低速で移動させる。ここで、可動側の第1回転機構3bのエアシリンダ44のエア圧力は、固定側の第1回転機構3aのエアシリンダ44のエア圧力よりも低圧にする(例えば、固定側は500KPa、可動側は400KPa)。これにより、回転軸26bの先端アダプタ31bが管材Pを持ち上げながら管端の内部に侵入し、管材Pの右端を押すので、管材Pは固定側に移動する。この結果、管材Pの固定側の管端に先端アダプタ31aが完全に挿入され、可動側の管端に先端アダプタ31bが完全に挿入されて、管材Pは固定側と可動側の回転軸26に両端から圧力がかかって支持された状態で回転軸26bの移動は停止する。このとき、先端アダプタ31の緩衝材37,38により衝撃が緩和される。
なお、固定側と可動側の第1回転機構3の回転軸26を管材Pの管端に向かって移動させる際には、回転軸26を回転させ、角度検出スイッチ28により回転角度を検出して、回転軸26の先端アダプタ31の切欠き部36が下になる位置で停止しておく。これにより、先端アダプタ31と昇降ロッド15の支持部材17との干渉が防止される。
また、固定側と可動側の第1回転機構3の回転軸26の初期位置からの軸方向の移動量は、移動量検出スイッチ45により検出しておく。そして、回転軸26の初期位置と移動量から管材Pの長さを算出し、管材Pの算出長さを予め入力された管材Pの長さデータと比較し、管材Pの算出長さが一定の範囲内にあれば、第1回転機構3に正しく支持されたと判断し、昇降ロッド15を下降させ、シャッタ13を閉鎖して、加熱工程に移行する。
加熱工程では、炉体1のドア7を閉鎖し、炉内を図示しない真空装置により所定の真空度に排気する。そして、第1回転機構3のモータ42を駆動し、回転軸26を回転させ、図示しないヒータにより加熱室10内の管材Pを加熱する。加熱された管材Pは熱膨張を生じるが、エアシリンダ44のエアの圧力差によって可動側に伸びる。このとき、可動側の第1回転機構3bの回転軸26は固定側の第1回転機構3aの回転軸26に対して相対的に後退するので、熱応力により管材Pが撓むことはない。管材Pの伸びδは、固定側の第1回転機構3aの回転軸26の後退量を移動量検出スイッチ45により検出することができる。
加熱工程が終了すると、シャッタ13を開放し、固定側と可動側の昇降機構2のエアシリンダ19により、昇降ロッド15の支持部材17を加熱室10内の受け渡し位置に上昇させる。この受け渡し位置は、図10(a)に示すように、固定側の支持部材17aが管材Pの管端とほぼ接する位置である。ここで、可動側の昇降ロッド15の支持部材17bの受け渡し位置は、加熱前の受け渡し位置よりも下方にする。加熱処理により、管材Pは可動側に伸びているので、管端は支持部材17bの傾斜した支持面20の高い側に位置しているため、加熱前の受け渡し位置と同じ位置に支持部材17bが上昇すると、管端と衝突するからである。可動側の支持部材17bの停止位置は、下記式で計算される高さhだけ低くする。
[数1]
h=x+δtanθ
δ;検出スイッチ45で測定された管材Pの伸び
θ;支持面20の傾斜角
x:中間段部21の高さ
図10(b)に示すように、可動側の第1回転機構3bのエアシリンダ44により可動台24を移動させ、回転軸26bを管材Pの管端から引き抜く。これにより、回転軸26bの先端アダプタ31bが管材Pの管端から離脱する。このとき、管材Pが引っ張られて可動側に移動しても、可動側の管端が可動側の昇降ロッド15の支持部材17bの上方段部22で停止する。
続いて、図10(c)に示すように、固定側の第1回転機構3aのエアシリンダ44により可動台24を移動させ、回転軸26aを管材Pの管端から引き抜く。これにより、回転軸26aの先端アダプタ31aが管材Pの管端から離脱する。このとき、管材Pが引っ張られて固定側に移動しても、固定側の管端が固定側の昇降ロッド15の支持部材17aの上方段部22で停止する。
以上により、管材Pが支持部材17の支持面20に両端支持される。
次に、固定側と可動側の昇降機構2のエアシリンダ19により、熱処理された管材Pを支持した昇降ロッド15の支持部材17を冷却室11内の受け渡し位置に下降させ、シャッタ13を閉じる。昇降ロッド15の支持部材17の受け渡し位置は、管材Pの中心が固定側及び可動側の第1回転機構3の回転軸26の軸芯よりも低い位置になるように、予め定めておく。
冷却室11での、冷却前の昇降ロッド15の支持部材17から第2回転機構4への管材Pの受け渡し、冷却後の第2回転機構4から昇降ロッド15の支持部材17への受け渡し動作は、前述の加熱室10での受け渡し動作と同様である。ただし、冷却後の可動側の昇降ロッド15の支持部材17の受け渡し位置は、冷却前の受け渡し位置よりも上方にする。この場合も、管材Pの熱収縮による縮量を検出し、前記数1により算出した高さhだけ受け渡し位置を高くする。
冷却工程では、第2回転機構4のモータ42を駆動し、回転軸26を回転させ、冷却室11内の管材Pを冷却する。冷却工程を終えると、固定側と可動側の昇降機構2のエアシリンダ19により、冷却された管材Pを支持した昇降ロッド15の支持部材17を冷却室11内の受け取り位置と同じ位置に下降させる、そして、ドア7を開放し、図示しない搬送装置により、冷却された管材Pを炉体1の冷却室11から搬出し、ドア7を閉鎖する。
前記実施形態では、第1、第2回転機構3,4の先端アダプタ31を管端に挿入するようにしたが、先端アダプタ31は、マンドレルチャック(内周クランプ)のように、周方向に配置した複数の分割片を径方向移動可能に設けて、径を拡大、縮小できるようにしたものでもよい。このようにすれば、管材Pの径に応じて先端アダプタを交換する必要がなくなる。
1 炉体
2 昇降機構
3 第1回転機構
4 第2回転機構
5 架台
5´ ベース板
6 出入り口
7 ドア
8 エアシリンダ
9 断熱壁
10 加熱室
11 冷却室
12 開口部
13 シャッタ
14 エアシリンダ
15 昇降ロッド
16 軸封部材
17 支持部材
18 アーム
19 エアシリンダ
20 支持面
21 中間段部
22 上方段部
23 LMガイド
24 可動台
25 軸受け
26 回転軸
27 伸縮管
28 角度検出スイッチ
29 検知板
30 ギア
31 先端アダプタ
32 基部
33 先端部
34 端板
35 ボルトナット
36 切欠き部
37 緩衝材
38 緩衝材
39 駆動軸
40 軸受け
41 ギア
42 モータ(回転駆動装置)
43 アーム
44 エアシリンダ(平行移動装置)
45 移動量検出スイッチ(移動量測定装置)
46 制御装置(調整装置)
P 管材
前記課題を解決するための手段として、本発明は、
管材を加熱し乾燥する熱処理装置において、
上方に加熱室、下方に冷却室を備え、前記加熱室と冷却室の間に前記管材が通過する開口部を開閉するシャッタが設けられ、前記冷却室に前記管材を装入及び搬出する出入り口を開閉するドアが設けられた炉体と、
管材の一端側と他端側にそれぞれ配置され、管材の両端を支持し、水平な状態で、前記炉体の加熱室と冷却室の間で管材を昇降させる昇降機構と、
前記昇降機構により前記加熱室内で受け渡された管材の両端を支持した状態で管材を回転させる第1回転機構と、
前記昇降機構により前記冷却室内で受け渡された管材の両端を支持した状態で管材を回転させる第2回転機構とを備えたものである。
前記管材の一端側に位置する前記昇降機構は1つの昇降機構からなり、前記管材の他端側に位置する前記昇降機構は、前記管材の長さに応じて選択使用可能な複数の昇降機構からなることが好ましい。
この構成によれば、管材の長さに応じて昇降機構を選択することができるので、管材が短くても、長くても、熱処理することができる。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、
管材を加熱し乾燥する熱処理装置において、
上方に加熱室、下方に冷却室を備え、前記加熱室と冷却室の間に前記管材が通過する開口部を開閉するシャッタが設けられ、前記冷却室に前記管材を装入及び搬出する出入り口を開閉するドアが設けられた炉体と、
前記管材の一端側と他端側にそれぞれ配置され、前記管材の両端を支持し、水平な状態で、前記炉体の加熱室と冷却室の間で前記管材を昇降させる昇降機構と、
前記昇降機構により前記加熱室内で受け渡された前記管材の両端を支持した状態で前記管材を回転させる第1回転機構と、
前記昇降機構により前記冷却室内で受け渡された前記管材の両端を支持した状態で前記管材を回転させる第2回転機構とを備えたものである。

Claims (7)

  1. 管材を加熱し乾燥する熱処理装置において、
    上方に加熱室、下方に冷却室を備え、前記加熱室と冷却室の間に前記管材が通過する開口部を開閉するシャッタが設けられ、前記冷却室に前記管材を装入及び搬出する出入り口を開閉するドアが設けられた炉体と、
    管材の両端を支持し、水平な状態で、前記炉体の加熱室と冷却室の間で管材を昇降させる昇降機構と、
    前記昇降機構により前記加熱室内で受け渡された管材の両端を支持した状態で管材を回転させる第1回転機構と、
    前記昇降機構により前記冷却室内で受け渡された管材の両端を支持した状態で管材を回転させる第2回転機構とを備えた管材の熱処理装置。
  2. 前記昇降機構は、
    前記炉体を貫通して上下方向に延びる昇降ロッドと、
    前記昇降ロッドの上端に設けられ、上面に前記管材を支持する支持面を有する支持部材と、
    前記炉体の外側に配置され、前記昇降ロッドを軸方向に移動させる移動装置とからなることを特徴とする請求項1に記載の管材の熱処理装置。
  3. 前記支持部材の支持面は、前記管材の端から中央に向かう方向に低くなる傾斜が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の管材の熱処理装置。
  4. 前記支持面は、前記管材の軸方向に階段状の段部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の管材の熱処理装置。
  5. 前記管材の熱膨張量を測定する測定装置と、
    前記測定装置により測定された熱膨張量に応じて、前記支持部材の上昇位置を調整する調整装置とを備えたことを特徴とする請求項3から4のいずれかに記載の管材の熱処理装置。
  6. 前記昇降機構は、前記管材の長さに応じて選択使用可能な複数の昇降機構からなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の管材の熱処理装置。
  7. 前記第1回転機構と前記第2回転機構は、前記炉体の外側であって、前記管材の一端側に位置する固定側と、前記管材の他端側に位置する可動側とに配置され、
    前記第1回転機構と前記第2回転機構は、それぞれ、
    前記管材の軸方向に移動可能な可動台と、
    前記可動台に回転可能に支持され、前記炉体を貫通して水平方向に延び、先端が前記管材の端を押圧する回転軸と、
    前記可動台に設けられ、前記回転軸を回転駆動する回転駆動装置と、
    前記可動台を前記管材の軸方向に移動させる平行移動装置とからなり、
    前記可動側の前記平行移動装置は、前記管材の熱膨張により、前記固定側の前記平行移動装置に対して相対的に後退可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の管材の熱処理装置。
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