JP2015054709A - カートン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カートンを作製するためのブランク板は、一方向に順に連接された上天面パネル、外後面パネル、底面パネル、前面パネル、下天面パネルおよび内後面パネルと、底面パネルおよび下天面パネルの少なくとも一方に連接された一対の側面パネルと、を備えている。カートンに設けられる蓋部は、上天面パネルおよび外後面パネルを含む上蓋部と、下天面パネルおよび内後面パネルを部分的に含むとともに、上蓋部に接着された下蓋部と、を有している。このうち下蓋部は、下天面パネルおよび内後面パネルに形成された破断線に沿って画定されている。この破断線は、下天面パネルに形成された第1破断線と、第1破断線の両端から内後面パネルまで延びる一対の第2破断線と、を含んでいる。
【選択図】図2
Description
また、下天面パネルの縁部に切目線などの係止口が形成されている場合、上天面パネルの一部を係止口に差し込むことによって、上天面パネルを下天面パネルに固定することができる。すなわち、上天面パネルおよび上天面パネルに接着されている下天面パネルの一部を蓋部として利用して、カートンの開口部を再封することが可能になっている。このようなトップオープン型のカートンは、菓子などの物品を収納して販売するために好適に用いられている。
以下、図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。まず図2を参照して、本実施の形態によるカートン1を作製するためのブランク板2について説明する。図2は、ブランク板2をその外面側から見た場合を示す平面図である。なお外面とは、ブランク板2を製函してカートン1を形成した際に外側に位置する面のことである。また後述する内面とは、外面の反対側に位置する面のことである。ブランク板2の材料としては、保形性を有する厚紙やプラスチックシートなどが用いられ得る。
図2に示すように、ブランク板2は、一方の端部(第1端部)3から他方の端部(第2端部)4へ向かって第1方向(一方向)に順に連接された上天面パネル10、外後面パネル20、底面パネル30、前面パネル40、下天面パネル50および内後面パネル60を備えている。各パネル10,20,30,40,50,60はそれぞれ、ブランク板2に形成された罫線16,26,36,46,56を介して連接されている。
またブランク板2は、罫線25を介して外後面パネル20に連接された一対の可動フラップ21と、罫線35を介して底面パネル30に連接された一対の第1側面パネル31と、罫線45を介して前面パネル40に連接された一対の折込フラップ41と、罫線55を介して下天面パネル50に連接された一対の第2側面パネル51と、罫線65を介して内後面パネル60に連接された一対の折込フラップ61と、をさらに備えている。一対のフラップ21は、上述の第1方向に直交する第2方向において互いに対向するよう、外後面パネル20に設けられている。その他の一対のパネル31,51および一対のフラップ41,61についても同様である。
また、上述の外後面パネル20および内後面パネル60は、ブランク板2が製函されてカートン1となる際、内後面パネル60が外後面パネル20よりも内側に位置するよう、互いに重ね合わされるパネルである。
また、上述の第1側面パネル31および第2側面パネル51は、ブランク板2が製函されてカートン1となる際、第1側面パネル31が第2側面パネル51よりも内側に位置するよう、互いに重ね合わされるパネルである。図2に示すように、第1側面パネル31および第2側面パネル51は、第1側面パネル31の外面の第2接着領域83に塗布される接着剤を介して互いに接着される。なお、第1側面パネル31と第2側面パネル51との間の位置関係が特に限られることはない。例えば、第1側面パネル31および第2側面パネル51は、第2側面パネル51が第1側面パネル31よりも内側に位置するよう、互いに重ね合わされてもよい。
また、上述の折込フラップ41および折込フラップ61は、カートン1における天面(上天面パネル10および下天面パネル50)と底面(底面パネル30)との間の間隔を安定に維持するために任意に設けられるものである。
また、上述の可動フラップ21は、ブランク板2が製函されてカートン1となる際、第1側面パネル31および第2側面パネル51の内側の位置であって、折込フラップ61の外側の位置に折り込まれるものである。この可動フラップ21は、後述するようにカートン1において、蓋部70が回動する際に外後面パネル20とともに変位する。なお可動フラップ21は、蓋部70が回動する際、外後面パネル20と底面パネル30との間の罫線26を回転軸として回動する。従って、可動フラップ21が回動するときの可動フラップ21の回転半径は、罫線26と可動フラップ21の輪郭との間の距離によって決まる。可動フラップ21は、図2に示すように、可動フラップ21の回転半径が、上述の第1方向における外後面パネル20の長さD0にほぼ対応したものとなるよう構成された湾曲部分22を含んでいてもよい。なお可動フラップ21は、カートン1の収納空間に異物が入ってしまうことを防ぐダストフラップとしても機能できる。
はじめに、図2に示すブランク板2を準備する。次に、前面パネル40と下天面パネル50との間の罫線46を軸として、下天面パネル50および内後面パネル60を底面パネル30および前面パネル40に向けて、互いの内面が接するように折り返す。その後、下天面パネル50の外面上の第1接着領域81に接着剤を塗布する。次に、外後面パネル20と底面パネル30との間の罫線26を軸として、上天面パネル10および外後面パネル20を下天面パネル50および内後面パネル60に向けて、上天面パネル10および外後面パネル20の内面と下天面パネル50および内後面パネル60の外面とが接するように折り返す。これによって、図3に示すように、折り畳まれた状態のブランク板、いわゆるサック貼りカートン82が得られる。
なお、上述のフラップおよびパネルを折り込む際、第1側面パネル31の外面上の第2接着領域83に接着剤を塗布することによって、第1側面パネル31および第2側面パネル51を互いに接着させる。これによって、第1側面パネル31が連接されている底面パネル30に対して、第2側面パネル51が連接されている下天面パネル50を固定することができる。すなわち、保形性を備えたカートン1を構成することができる。
次に図1Aおよび図1Bを参照して、カートン1の開封方法について説明する。図1Aは、開封前のカートン1を示す斜視図であり、図1Bは、開封後のカートン1を示す斜視図である。
また、一対の第2破断線78が下天面パネル50から内後面パネル60まで罫線56を跨いで延びているため、一対の第2破断線78の破断が内後面パネル60まで進行した後、外後面パネル20および内後面パネル60の一部は、外後面パネル20と底面パネル30との間の罫線26を回転軸として回動することができる。このように本実施の形態においては、上天面パネル10および下天面パネル50の一部だけでなく、外後面パネル20および内後面パネル60の一部も、カートン1に存在する罫線や折線など所定の回転軸に沿って回動可能な蓋部70を構成するようになる。
また外後面パネル20が回動する際、可動フラップ21と下天面パネル50の縁部50Aまたは第1側面パネル31との間には摩擦力が生じる。この摩擦力は、外後面パネル20が急激に後方に倒れてしまうことを抑制するよう働く。このため、蓋部70が後方に倒れすぎることを防ぐことができる。
なお、仮に一対の第2破断線78がブランク板4の第2端部4に達しているとすると、折込フラップ61および内後面パネル60の縁部60Aが下天面パネル50の縁部50Aにのみ連接されている、という状態になる。このため、折込フラップ61の位置が不安定になり、この結果、カートン1の保形性が低下してしまうことが考えらえる。従って、一対の第2破断線78がブランク2の第2端部4に達しないことは、カートン1の保形性を確保する上でも有意義である。
一対の可動フラップ21が第1側面パネル31と折込フラップ61との間から後方に抜け出さないようにするための可動フラップ21の具体的な構成としては、例えば図2に示すように、可動フラップ21の湾曲部分22の輪郭が、第1輪郭23と、第1輪郭23に比べて外後面パネル20から遠位にある第2輪郭24と、を有するよう、可動フラップ21を構成することが考えられる。ここで図2に示すように、可動フラップ21の回転軸となる罫線26から、可動フラップ21の第1輪郭23までの距離D1は、外後面パネル20の長さD0以下になっている。このため、可動フラップ21は、第2輪郭23が下天面パネル50の縁部50Aに沿って変位する範囲内では、罫線26を回転軸として回動することができる。一方、可動フラップ21の回転軸となる罫線26から、可動フラップ21の第2輪郭24までの距離D2は、外後面パネル20の長さD0よりも大きくなっている。このため、可動フラップ21がある程度後方へ回動すると、第2輪郭24が縁部50Aの内面に衝突し、可動フラップ21がそれ以上後方へ回動できなくなる。すなわち、可動フラップ21が、第2輪郭24を介して縁部50Aによって係止されるようになる。このため、一対の可動フラップ21が第1側面パネル31と折込フラップ61との間から後方に抜け出してしまうことを防ぐことができる。
図6に示すように、下天面パネル50の縁部50Aには係止孔57が形成されていてもよい。また、可動フラップ21の一部には、縁部50Aの係止孔57に引っ掛かる突起部21aが形成されていてもよい。この場合、開封されたカートン1の蓋部70が罫線26を回転軸として回動する際に可動フラップ21の突起部21aが縁部50Aの係止孔57に引っ掛かるので、一対の可動フラップ21が第1側面パネル31と折込フラップ61との間から後方に抜け出してしまうことを防ぐことができる。
図7に示す本変形例によるブランク板2においては、上述の本実施の形態の場合とは異なり、下天面パネル50に連接した第2側面パネルが設けられておらず、その代わりに、底面パネル30に連接された一対の第1側面パネル31の各々に、カートン1を作製する際に下天面パネル50の下側に折り込まれる折込片32が罫線34を介して連接されている。この場合、一対の折込片32を下天面パネル50の下側に折り込むと、折込片32が折込フラップ41または折込フラップ61と下天面パネル50との間に保持されることになる。これによって、底面パネル30に対して下天面パネル50を、接着剤を用いることなく固定することができる。
図8に示す本変形例によるブランク板2においては、上述の本実施の形態の場合とは異なり、底面パネル30に連接した第1側面パネルが設けられておらず、その代わりに、下天面パネル50に連接された一対の第2側面パネル51の各々に、カートン1を作製する際に底面パネル30の上側に折り込まれる折込片52が罫線54を介して連接されている。この場合、一対の折込片52を底面パネル30の上側に折り込むと、折込片32が折込フラップ41または折込フラップ61と底面パネル30との間に保持されることになる。これによって、底面パネル30に対して下天面パネル50を、接着剤を用いることなく固定することができる。
図9に示す本変形例によるブランク板2において、可動フラップ21は、湾曲部分22と、湾曲部分に接続され、直線状の輪郭を有する直線部分28と、を含んでいる。湾曲部分22は、罫線26から湾曲部分22の輪郭までの距離がD1である、上述の第1部分23として構成されている。図9に示す第1部分23の中心角は例えば45°になっている。また直線部分28の直線状の輪郭は、第1部分23の輪郭と直線部分28の輪郭とが接する点における、第1部分23に対する接線を延長したものとして構成されている。この場合、可動フラップ21が罫線26を軸として後方へ45°回動すると、直線部分28の直線状の輪郭が下天面パネル50の縁部50Aの内面に衝突する。すなわち本変形例によれば、可動フラップ21と下天面パネル50の縁部50Aとの間における接触が、点ではなく線として生じる。このため、下天面パネル50の縁部50Aによって可動フラップ21をより安定に係止することができる。
図10に示す本変形例によるブランク板2において、一対の第2破断線78は、多数のミシン目を含んでいる。また、複数のミシン目のうち第2端部4に最も近接している一対のミシン目の端部は、図10に示すように、内側に向かって終端している。
蓋部70を後方へ回動させる際、第2端部4に最も近接している一対のミシン目の端部には、外側に向かう力が主に作用する。なぜなら、蓋部70を後方へ回動させる際、内後面パネル60のうち一対の第2破断線78よりも内側に位置する部分が、内後面パネル60のうち一対の第2破断線78よりも外側に位置する部分から引っ張られるからである。ここで本変形例によれば、第2端部4に最も近接している一対のミシン目の端部が内側に向かって終端していることにより、第2端部4に最も近接している一対のミシン目の端部を基点として破断がさらに進行してしまうことを抑制することができる。このため、カートン1の使用中に一対の第2破断線78が第2端部4に達してしまうことを抑制することができる。このことにより、カートン1の保形性をより確実に維持ずることができる。
次に図11を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図11に示す第2の実施の形態においては、上述の第1の本実施の形態の場合とは異なり、外後面パネル20に連接した可動フラップ21が設けられておらず、その代わりに、一対の第2破断線78を互いに接続するように延びる折線68が内後面パネル60に形成されている。図11に示す第2の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
2 ブランク板
10 上天面パネル
20 外後面パネル
21 可動フラップ
23 第1部分
24 第2部分
30 底面パネル
31 第1側面パネル
32 折込片
40 前面パネル
41 折込フラップ
50 下天面パネル
51 第2側面パネル
52 折込片
60 内後面パネル
61 折込フラップ
70 蓋部
71 上蓋部
76 下蓋部
77 第1破断線
78 第2破断線
Claims (6)
- 所定の回転軸に沿って回動自在な蓋部を備えるカートンであって、
前記カートンは、ブランク板を製函することによって形成されており、
前記ブランク板は、
一方向に順に連接された上天面パネル、外後面パネル、底面パネル、前面パネル、下天面パネルおよび内後面パネルと、
前記底面パネルおよび前記下天面パネルの少なくとも一方に連接された一対の側面パネルと、を備え、
前記上天面パネルおよび前記下天面パネルは、前記下天面パネルが前記上天面パネルよりも下側に位置するよう、互いに重ねられており、
前記外後面パネルおよび前記内後面パネルは、前記内後面パネルが前記外後面パネルよりも内側に位置するよう、互いに重ねられており、
前記蓋部は、前記上天面パネルおよび前記外後面パネルを少なくとも部分的に含む上蓋部と、前記下天面パネルおよび前記内後面パネルを少なくとも部分的に含むとともに、前記上蓋部に接着された下蓋部と、を有し、
前記下蓋部は、前記下天面パネルおよび前記内後面パネルに形成された破断線に沿って画定されており、
前記破断線は、前記下天面パネルに形成された第1破断線と、前記第1破断線の両端から前記内後面パネルまで延びる一対の第2破断線と、を含む、カートン。 - 前記第2破断線は、前記内後面パネルの端部のうち前記下天面パネルと前記内後面パネルとの間の罫線に対向している端部に達しないよう、前記内後面パネルにおいて延びている、請求項1に記載のカートン。
- 前記上蓋部は、前記外後面パネルの全域を含み、前記外後面パネルは、前記外後面パネルと前記底面パネルとの間の罫線を回転軸として回動自在であり、
前記外後面パネルには、前記外後面パネルとともに回動自在な一対の可動フラップが連接されており、前記一対の可動フラップは、前記側面パネルの内側に折り込まれており、
前記可動フラップは、所定の回動位置で下天面パネルによって係止されるように構成されている、請求項1または2に記載のカートン。 - 前記底面パネルには、一対の側面パネルが連接されており、
前記下天面パネルには、一対の側面パネルが連接されており、
前記底面パネルに連接された前記側面パネルおよび前記下天面パネルに連接された前記側面パネルは、互いに接着されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカートン。 - 前記底面パネルには、一対の側面パネルが連接されており、
前記側面パネルには、前記下天面パネルの下側に折り込まれる折込片が連接されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカートン。 - 前記下天面パネルには、一対の側面パネルが連接されており、
前記側面パネルには、前記底面パネルの上側に折り込まれる折込片が連接されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカートン。
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