JP2015054381A - 切削ブレードのツルーイング方法及び装置 - Google Patents

切削ブレードのツルーイング方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】切削ブレードの先端部の破損を防ぎ、かつ、先端形状を容易にフラットの形状にすることができる、新規、且つ改良された切削ブレードのツルーイング方法及び装置を提供する。【解決手段】切削ブレード25を中心軸線26に沿う方向に移動可能な回転スピンドルに固定し、回転スピンドルと共に回転している切削ブレード25を、チャックテーブル19d上に水平に保持されている整形用のドレッサーボード30の表面に対して垂直に当接させ、尚且つ、ドレッサーボード30の表面と平行に中心軸線26に沿う方向に移動させて、切削ブレード25の先端形状をドレッサーボード30により整形する切削ブレード25のツルーイング方法において、ドレッサーボード30が、切削ブレード25の位置に対して所定の角度θを持って相対運動しながら切削ブレード25の先端形状を整形するようにした。【選択図】図7

Description

本発明は切削ブレードのツルーイング方法及び装置に関するものであり、特に、半導体ウェーハ等の被加工物を切削する切削ブレードの先端形状を整形するための切削ブレードのツルーイング方法及び装置に関するものである。
半導体チップの製造においては、半導体ウェーハの表面に設けられた格子状の切断ストリートによって複数個の矩形領域に区画され、その矩形領域の各々に半導体回路が配設される。そして、その切断ストリートに沿って半導体ウェーハを切削し、矩形領域を個々に分離して半導体チップを生成している。
また、切断ストリートに沿った半導体ウェーハの切削には、ダイサーと称されている切削機が使用されている。係る切削機は、高速回転せしめられるスピンドルと、このスピンドルに着脱自在に装着される切削工具を備えている。通常、スピンドルには装着具が固定され、切削工具は装着具に着脱自在に装着される。切削工具は、金属製ハブと、このハブに固定された環状薄板形状の切削ブレードとから構成されている。
切削ブレードは、50〜600μm程度の厚みで、適宜の結合剤(ボンド)によって結合されたダイヤモンド粒子(砥粒)を含有してなるドーナツ状をした薄板円板として形成されている。
上記切断ストリートに沿った半導体ウェーハの切削は、著しく精密に遂行されることが重要であり、従ってスピンドルに対する切削工具の装着も著しく精密に遂行されることが重要である。
ところで、切削ブレードによる切断加工においては、半導体ウェーハはダイシングテープに貼着した状態でチャックテーブルに装着され、貼着したダイシングテープの途中まで切削ブレードで切り込むことで半導体ウェーハの切断が行われる。その切削ブレードは、加工をしていくとボンドが消耗して切削に寄与した砥粒が脱落し、新しい砥粒が表面に露呈すること(自生発刃)で良好な切削が遂行されるようになっている。また、切削ブレードは、使用開始当初は、先端面にフラットな形状が維持された状態で加工が遂行され、分割後のチップは表面から裏面にかけて垂直に切断される。
ところが、切削ブレードは、その先端部の両側縁角部から消耗していくため、半導体ウェーハの切削を重ねていくと、切削ブレードのフラットであった先端面が徐々に略半円形状に変化する。その先端形状の変化が過大になると、分割後のチップに切削ブレードの先端形状が転写してしまい、チップ裏面側に好ましくない突出部が生成されてしまう。このため、定期的に切削ブレードの先端面形状をフラットに整形しながら切削を行う必要がある。そこで、下記特許文献1に開示されている如く、定期的に切削ブレードの先端を整形することが提案されている。
特許文献1に記載の切削ブレードのツルーイング方法は、図12に示すように、円形開口部101aが装着テープ102で覆われたフレーム101と、その円形開口部101内にて装着テープ102の上面に貼着された整形用のドレッサーボード103と、回転スピンドル104(図13参照)に一体回転可能に固定された切削ブレード105とを用意する。
図13に示すように、回転スピンドル104の先端部は、ケーシング106から前方に突出されており、その突出先端部に切削ブレード105が締結ナット107、108で着脱可能に装着固定されている。また、その回転スピンドル104は、ケーシング106及び切削ブレード105と共に、中心軸線109に沿う方向に移動可能になっている。
そして、切削ブレード105の先端形状を整形する場合は、回転スピンドル104と一体に切削ブレード105を回転させるとともに、切削ブレード105をフレーム101の粘着テープ102上に貼着されたドレッサーボード103の上面に垂直に当接させ、尚且つ、ドレッサーボード103の上面と平行に中心軸線109に沿って移動し、切削ブレード105を切削して、整形している。
特開2010−588号公報。
しかしながら、特許文献1記載の発明、すなわち図12及び図13に示した切削ブレードのツルーイング方法では、固定されているドレッサーボード103の上面に回転している切削ブレード105を垂直に当接させ、尚且つ、切削ブレード105を、ドレッサーボード103の上面と平行に中心軸線109に沿う方向(図12中の矢印110方向)に滑らせながら移動して切削しているので、通常10〜20mm/sの滑り速度に対してツルーイング効率を上げるために速度を増して行くと、その滑り面で「びびり」とも俗称される前記矢印110方向に対して微小な振動、すなわちスティックスリップ現象が起こる。このスティックスリップ現象は、50〜600μm程度の厚みで形成されている切削ブレード105の先端部(外周縁部)に大きな衝撃を与え、切削ブレード105に「欠け」等の欠損を発生させる問題点があった。
また、スティックスリップ現象と同時に、図13中に符号105aで示すように、切削ブレード105の先端部を滑り方向(図13中の矢印110方向)と反対側に撓み変形させる。そして、撓み変形を起こして切削された場合では、図14に示すように、切削ブレード105の先端部分105bの形状がフラットにならずに、中心軸線109に沿う方向に傾いた状態で切削されるという問題点もあった。
そこで、切削ブレードの先端部の破損を防ぎ、かつ、先端形状を容易にフラットの形状にすることができる、新規且つ改良された切削ブレードのツルーイング方法及び装置を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、切削ブレードを中心軸線に沿う方向に移動可能な回転スピンドルに固定し、該回転スピンドルと共に回転している前記切削ブレードを、チャックテーブル上に水平に保持されているドレッサーボードの表面に対して垂直に当接させ、尚且つ、前記整形用ドレッサーボードの表面と平行に前記中心軸線に沿う方向に移動させて、前記切削ブレードの先端形状を前記ドレッサーボードにより整形する切削ブレードのツルーイング方法において、前記ドレッサーボードが、前記切削ブレードの位置に対して所定の角度を持って相対運動しながら前記切削ブレードの先端形状を整形するようにした切削ブレードのツルーイング方法を提供する。
これによれば、ドレッサーボードの表面に回転しながら垂直に当接され、尚且つ、切削ブレードの位置に対してドレッサーボードが所定の角度を持って相対運動しながら切削ブレードを整形するので、切削ブレードの先端とドレッサーボードとの間に発生する応力が分散し、切削ブレードの先端に掛かる力を軽減させることができる。同時に、従来の方法で問題とされていたスティックスリップ現象を無くして、切削ブレードの先端部に掛かる力を軽減させることができる。なお、相対運動は、切削ブレードとドレッサーボードのいずれか一方、または両方を同時に移動させて行う、のいずれであってもよい。
なお、ドレッサーボードの切削ブレードに対する相対的な移動方向を、切削ブレードの回転に沿った直線方向(切削ブレードの回転方向)だけとした場合は、切削ブレードの端面を平坦化することは難しくなる。すなわち、切削ブレードの先端は通常非常に細く形成されているため、切削ブレード先端部のみにドレッサーボードの砥粒を作用させることは難しく、ブレード側面部などにも同様にドレッサーボードの砥粒が作用してしまい、ごく先端部のブレード部分のみに効率的に多くのドレッサー砥粒を効果的に作用させることが難しくなる。
一方、ドレッサーボードのブレード回転に対する相対的な移動方向を、切削ブレードの回転軸方向、すなわち、前述したところのブレード回転方向の法線となる方向に移動した場合、前述したように、非常に細い切削ブレードがドレッサーボードとの接触で大きい摩擦を受けているにもかかわらず、その切削ブレードの回転方向にドレッサーボードを動かすことなく、切削ブレードの回転軸方向に移動させると、細い切削ブレードは容易に撓んでしまう。また、撓んだ状態でドレッシングを続けると、図14に示すようにブレード先端のドレッサーボードに対する撓み角に対応して、ブレード先端が撓むように整形される。これでは、きれいに切削ブレードの先端部をフラットにすることはできない。また、こうしたブレードの撓みは、そのときどきの切削ブレードがドレスボードから受ける摩擦の大きさによっても変化し、安定しない。
また、ブレードをゆっくりと回転させた場合、ブレードの撓み角が、そのままブレード先端の傾斜角となり、ブレードをフラットに整形することはできなくなる。一方、ブレードを高速に回転させながら、ブレードを回転軸方向に移動させると、接触により、あるときは摩擦が大きくなりブレードの撓みが大きくなるが、その後、接触状態の変化で摩擦が小さくなってブレードの撓みが緩和し、元の状態に復元される。これが断続的に繰り返し起こりスティックスリップ状態になる。こうしたスティックスリップ状態でドレッシングを行うと、ブレード先端部が波打つようになり、それがブレード回転と同期し共振した場合には、ブレードを破損する場合がある。
そこで、ドレッサーのブレードに対する相対的な移動方向を、ブレード回転方向と同じ方向に移動させて、ドレッサーが作用する部分がブレード回転方向に沿う形で移動させブレードに撓み変形を生じさせずにブレード姿勢を真直に保ちながらも、それと同時にドレッサーをブレードの回転軸方向にゆっくりと移動させ、相対的にドレッサー移動がブレード回転に対して斜めになるように作用させることが必要になる。
また、ブレードを撓ませたり、撓みによるスティックスリップが発生することは、基本的には回避させた状態としながらも、ブレード先端部へ作用する作用砥粒数を多くするために、斜め方向にゆっくりと移動させることが必要となる。こうした斜め方向に移動させる方法としてドレスプレートを回転させながら行うことが効率的である。基本的には、ブレードの回転方向に対して、斜めに交差する方向にドレスボードを作用させることで、ブレードに撓みを及ぼすような応力をかけることなく、安定してドレッシングできるとともに、ブレード先端部の整形も効率的に進めることができる。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の方法において、前記ドレッサーボードを、前記チャックテーブルと一体に回転させる、切削ブレードのツルーイング方法を提供する。
これによれば、中心軸線方向に移動する切削ブレードに対してドレッサーボードを回転させることにより、ドレッサーボードが、切削ブレードの位置に対して所定の角度で相対運動する状態を容易に形成することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の方法において、前記ドレッサーボードに、円形をしたドレッサーボードを使用する切削ブレードのツルーイング方法を提供する。
これによれば、ドレッサーボードが回転されて切削ブレードの位置に対して所定の角度で相対運動するとき、切削ブレードをドレッサーボードの外周縁まで移動させても、切削ブレードがドレッサーボードから外れることがないので、ドレッサーボードの表面全体を有効に使用して整形することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項3に記載の切削ブレードのツルーイング方法を実施するための装置であって、前記チャックテーブルは前記整形用のドレッサーボードに替えて半導体ウェーハを装着可能で、尚且つ、該チャックテーブル上に装着された前記半導体ウェーハを、前記回転スピンドルに取り付けられた前記切削ブレードにより該半導体ウェーハの切断ストリートに沿って切断加工可能に構成してなる、切削ブレードのツルーイング装置を提供する。
この構成によれば、チャックテーブルにドレッサーボードを装着することにより切削ブレードのツルーイング装置として機能させることができる。また、該チャックテーブル上にドレッサーボードに替えて半導体ウェーハを装着すると、回転スピンドルに取り付けられた切削ブレードにより半導体ウェーハをその切断ストリートに沿って切断加工するダイシング装置可能として機能させることができる。これにより、設備の簡略化が図れ、経済性を向上させることができる。
本発明によれば、ドレッサーボードを切削ボードに対して所定の角度で相対運動させ、互いに相対運動しながらドレッサーボードが切削ボードを整形する。したがって、切削ブレードの先端とドレッサーボードとの間に発生する応力の分散が図れ、切削ブレードの先端に掛かる力を軽減することができる。また、同時に、従来の方法で問題とされていたスティックスリップ現象の発生を無くし、切削ブレードの先端部に掛かる力を更に軽減することができる。これにより、剛性の低い薄刄等で形成された切削ブレードでも、切削ブレードの側面に掛かる力を軽減して、切削ブレードの破損を防ぐことができる。
本発明に係る切削ブレードのツルーイング機能を備えるダイシング装置の外観斜視図。 同上ダイシング装置の内部における要部構造を示す側面図。 同上ダイシング装置のダイシング加工を説明するための斜視図。 同上ダイシング装置のダイシング加工を説明するための側面図。 同上ダイシング装置を使用して、本発明に係る切削ブレードのツルーイング方法を説明するための斜視図。 同上ダイシング装置を使用して、本発明に係る切削ブレードのツルーイング方法を説明するための側面図。 本発明のツルーイング方法を説明するための平面図。 本発明のツルーイング方法と従来のツルーイング方法を比較説明する概念図であり、(a)は従来方法を示す図、(b)は本発明の方法を示す図。 ドレッサー軌跡の一例を示す説明図。 整形後における切削ブレードの刃先の形状を示す図であり、(a)は刃先の先端部両側が中央位置まで削られたV字型をした切削ブレードの一例を示す正面図、(b)は刃先の先端部両側が途中の位置まで削られた切削ブレードの一例を示す正面図である。 図10の(a)、(b)に示した切削ブレードを形成する加工方法を説明する図。 従来のツルーイング方法を説明する斜視図。 従来のツルーイング方法を説明する平面図。 従来のツルーイング方法での問題点を説明するための図。
本発明は、切削ブレードの先端部の破損を防ぎ、かつ、先端形状を容易にフラットの形状にすることができる、新規、且つ改良された切削ブレードのツルーイング方法及び装置を提供するという目的を達成するために、切削ブレードを中心軸線に沿う方向に移動可能な回転スピンドルに固定し、該回転スピンドルと共に回転している前記切削ブレードを、チャックテーブル上に水平に保持されているドレッサーボードの表面に対して垂直に当接させ、尚且つ、前記整形用ドレッサーボードの表面と平行に前記中心軸線に沿う方向に移動させて、前記切削ブレードの先端形状を前記ドレッサーボードにより整形する切削ブレードのツルーイング方法において、前記ドレッサーボードが、前記切削ブレードの位置に対して所定の角度を持って相対運動しながら前記切削ブレードの先端形状を整形するようにした、ことにより実現した。
以下、本発明の実施形態による切削ブレードのツルーイング方法について、好適な実施例をあげて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る切削ブレードのツルーイング方法を実施するためのツルーイング装置を兼ねる、ダイシング装置の外観斜視図である。図1に示すように、ダイシング装置10は、ミストカバー11で覆われたブレードダイシング部12、操作板13、テレビモニタ14、表示灯15、及びコントローラ16等から構成されている。
操作板13には、ダイシング装置10の各部を操作するためのスイッチ類や表示装置が取付けられている。テレビモニタ14は、図示しないCCDカメラで撮影した半導体ウェーハWの画像の表示、及び、プログラム内容の表示や各種メッセージ等を表示する。表示灯15は、ダイシング装置10の加工中、加工終了、非常停止等の稼動状況を表示する。
図2は、ダイシング装置10内部における要部構造を説明するための側面図である。図2に示すように、本体ベース18上には半導体ウェーハWを吸着載置して、図示しない駆動機構によって図のX、Y、Z、θ方向にそれぞれ移動されるX−Y−Z−θテーブル19が配設されている。X−Y−Z−θテーブル19は、X−Yテーブル19a、θテーブル19c、Zテーブル19b、及びチャックテーブル19d等により構成されている。
また、X−Y−Z−θテーブル19の上方には、ブレードダイシング部20が配設されている。ブレードダイシング部20は、上記ミストカバー11で覆われている。さらに、図3乃至図6で示すように、モータ(図示せず)に固定されて、先端部がケーシング21から前方に突出されている回転スピンドル22と、その回転スピンドル22の先端部に締結ナット23、24で着脱可能に装着固定されている切削ブレード25等により構成されて
いる。
図示の実施形態においては、切削ブレード25は、50〜600μm程度の厚みで、適宜の結合剤(ボンド)によって結合されたダイヤモンド粒子(砥粒)を含有してなるドーナツ状をした薄板円板であり、回転スピンドル22と一体に回転し、尚且つ、回転スピンドル22と一体に中心軸線26方向に移動可能になっている。
そして、チャックテーブル19d上には、ダイシング加工時、半導体ウェーハWが被加工物として装着される。
半導体ウェーハWは、図3に示すように、装着テープ27を介してフレーム28に取り付けられた状態で装着される。そのフレーム28は、金属薄板あるいは適宜の合成樹脂で形成されており、中央部に円形開口29を有している。装着テープ27は、フレーム28の裏面に貼着され、円形開口29を跨いで配設されている。そして、半導体ウェーハWは円形開口29内にて装着テープ27の上面に貼着されている。
図1乃至図3を参照して、ダイシング装置10における半導体ウェーハWの切断加工について説明する。装着テープ27を介して半導体ウェーハWが装着されたフレーム28はチャックテーブル19d上に配置される。そして、多孔性材料から形成されているチャックテーブル19dを通して、半導体ウェーハWが吸引されることによってチャックテーブル19d上に保持され、所要位置に固定される。
続いて、回転スピンドル22を回転させて切削ブレード25を回転させると共に、切削ブレード25を半導体ウェーハWの切断ストリートに位置合わせする。位置合わせ後、回転スピンドル22を所要位置まで下降、更に詳しくは図4に図示する如く切削ブレード25の先端面が半導体ウェーハWの裏面を越えて装着テープ27の厚さ方向中間部まで切り込む位置まで下降する。また、下降した状態で切断ストリートに沿って移動し、半導体ウェーハWを切断する。次いで、回転スピンドル22は切削ブレード25が半導体ウェーハWと接しない位置まで上昇し、ケーシング21は回転スピンドル22と共に最初に半導体ウェーハWに切り込んだ位置に戻る。
続いて、切削ブレード25を次の切断ストリートに位置合わせし、位置合わせ後、ケーシング21を下降させ、かくして次の切断ストリートに沿って半導体ウェーハWを切断する。このような切断工程を繰り返し遂行し、所定方向に並行して延在する全ての切断ストリートに沿った切断が終了すると、チャックテーブル19dを90度回転する。しかる後に、上記の切断を遂行し、先の切断ストリートに対して垂直に延在する全ての切断ストリートに沿って半導体ウェーハWを切断する。
そして、切削ブレード25はその先端面がほぼフラットな形状に整形されて使用され、それ故に半導体ウェーハWはその表面から裏面まで実質上垂直に切断され、切断面は厚さ全体に渡って真直に延在する。しかしながら、切断を繰り返し遂行すると、切削ブレード25はその先端部両側縁角部から漸次消耗し、切削ブレード25の先端面は漸次丸みを帯びてくる。切削ブレード25の整形ドレスを遂行することなく切断を過剰に繰り返し遂行すると、切削ブレード25の先端面は略半円形状に変形されてしまう。そして、このように変形された切削ブレード25によって半導体ウェーハWの切断を遂行すると、切削ブレード25の先端面形状が半導体ウェーハWの切断面に転写され、切断面の下端には鋭い突出部が生成されてしまう。したがって、斯様な突出部の発生を回避するためには、切断を所要回数繰り返し遂行した後に、切削ブレード25の先端面を整形することが必要である。
そこで、本発明では、半導体ウェーハWに替えて円板状をした整形用のドレッサーボード30を用意し、このドレッサーボード30をフレーム28の装着テープ27上に貼着させると共に、フレーム28をチャックテーブル19dに配置し、尚且つ、チャックテーブル19dを通してドレッサーボード30を吸引してチャックテーブル19d上に吸着保持し、このドレッサーボード30を使用して切削ブレード25の先端形状をフラットに整形するようにしたものであって、特に、ドレッサーボード30を切削ブレード25の位置に対して所定の角度を持って相対運動しながら整形する点を特徴とする。
これについて、図5乃至図7を用いて、更に詳細に説明する。本実施例では、回転しているチャックテーブル19d上に水平に保持されているドレッサーボード30の表面に、図5及び図6に示すように、回転スピンドル22と一体に回転している切削ブレード25の先端部(外周端)を垂直に当接させ、尚且つ、切削ブレード25を中心軸線26の方向(
図5乃至図7中に示す矢印31方向)に、ドレッサーボード30の表面と平行に移動させ
るとともに、ドレッサーボード30もチャックテーブル19と共に水平面内で、図5乃至図7中に矢印32で示すように連続して回転させる。
これによれば、ドレッサーボード30がチャックテーブル19dと共に水平面で連続して回転していることにより、図7に示すように切削ブレード25が中心軸線26の方向に移動するとき、ドレッサーボード30も切削ブレード25の位置に対して所定の角度θを持って相対運動することになる。そして、この相対運動により、切削ブレード25の先端とドレッサーボード30との間に発生する応力が分散し、切削ブレード25の先端に掛かる力を抑えることができる。
また、従来の方法でドレッサーボード30と切削ブレード25との間に発生していたスティックスリップ現象も無くなり、切削ブレード25の先端部(外周縁部)に加わる大きな衝撃を抑制して切削ブレード25の破損を防止することができる。さらに、整形時における切削ブレード25の撓み変形も無くすことができるので、先端形状をフラット形状に整形することができる。
また、砥石の有効幅は、図8を用いて説明すると次のようになる。図8の(a)は従来の研削方法の場合での模式図であり、(b)は本実施例の研削方法の場合の模式図である。同図において、(a)の従来の場合では、切削ブレード105とドレッサーボード103とは相対運動をしておらず、ドレッサーボード103に対して切削ブレード105だけが中心軸線109方向(図13及び図8(a)中の矢印110方向)に移動する。したがって従来の方法の場合では、切削ブレード105に対するドレッサーボード103の有効幅はW0と
なる。これに対して、(b)の本実施例のように、切削ブレード25とドレッサーボード30とを相対運動させるとともに、ドレッサーボード30を切削ブレード25の位置に対して角度θ傾斜させて研削した場合では、ドレッサーボード30は矢印32で示す方向に送られ、切削ブレード25は中心軸線26方向(図8(b)中の矢印31方向)に移動する。したがって、本実施例の場合の有効幅は従来の有効幅W0よりも広いW1となる。これにより、切削ブレード25に対して、ドレッサーボード30の砥石面を広く、有効に活用することができ、効率的なツルーイングが可能になる。
図9にドレッサー軌跡の一例を示す。図9中に符号35で示すドレッサー軌跡は、ドレッサーボード30が半径50mmの場合の軌跡であり、符号36で示すドレッサー軌跡はドレッサーボード30が半径50mmの場合の軌跡である。また、符号37で示すドレッサー軌跡はドレッサーボード30が相対移動しない場合、すなわち従来の方法によるドレッサー軌跡である。なお、図9に示す例では、ドレッサーボードは、40mm×100mmのGCドレッサーを使用している。切削ブレードは、電鋳タイプ♯1500、外径50/8mm、ブレード厚み0.1mmである。また、ドレッサーボードの上方に回転中心を設定して該ドレッサーボード上を反時計回りに6時の方向から逆側に移動するとともに、ドレッサー回転送りを1°/秒、ブレード回転数を20000rpmとした場合の軌跡である。
また、この装置は、フレーム28の粘着テープ27に半導体ウェーハWを取り付けた場合は、ダイシング装置として使用され、ドレッサーボード30を取り付けた場合には切削ブレードのツルーイング装置として使用できる。したがって、簡単な切り替えにより、ダイシング装置としても、ツルーイング装置としても使用することができるので、装置の共用化が可能となり、設備の簡略化及び経済性の向上が期待できる。
なお、切削ブレード25の位置に対して、ドレッサーボード30が傾斜している上記角度θは、本実施例では45度であるが、必ずしも45度に限定されるものではない。
また、上記実施例では、切削ブレード25の先端形状をフラット形状に整形する場合について説明したが、これ以外に、例えば図10の(a)に示すように、先端がV字型をした円板状の切削ブレード25や、図10の(b)に示すように、先端中央がフラット形状で、その両側がそれぞれテーパー状をした円板状の切削ブレード25として整形することもできる。このように、切削ブレード25の先端部の側面をテーパー状に整形する場合は、例えば図11に示すように、回転しているドレッサーボード30の外周縁に、同じく回転している切削ブレード25の側面を当接させ、尚且つ、ドレッサーボード30または切削ブレード25を上下方向に移動させることにより、整形が可能となる。
また、ドレッサーボード30は、円板状をしたドレッサーボードを使用したが、円板形でなくともよい。
なお、切削ブレード25のツルーイングは、例えば以下の実施例1,実施例2のようにして行う。
実施例1:回転方向でのツルーイング
スピンドル回転数:6000〜12000rpm
切り込み深さ:0.01〜0.05mm
送り角速度:3〜115deg/s (実施する位置により要可変)
ドレスプレート:使用するブレードスペックに合わせて選定
実施例2:斜め直線方向でのツルーイング
スピンドル回転数:6000〜10000rpm
切り込み深さ:0.01〜0.05mm
送り速度:Y方向:10〜30mm/s、X軸はY方向速度の60〜100%(ブレード厚みにより設定)
上記実施例1,2のいずれも0.001〜0.002mmの送りステップを複数回繰返し、1回のツルーイングで0.03mm程度の摩耗量を基準とする。
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
以上説明したように、本発明は半導体ウェーハを切断するダイシング装置に限らず、広く一般の加工装置にも応用できる。
10 ダイシング装置
11 ミストカバー
12 ブレードダイシング部
13 操作板
14 テレビモニタ
15 表示灯
16 コントローラ
18 本体ベース
19 X−Y−Z−θテーブル
19a X−Yテーブル
19b Zテーブル
19c θテーブル
19d チャックテーブル
20 ブレードダイシング部
21 ケーシング
22 回転スピンドル
23,24 締結ナット
25 切削ブレード
26 中心軸線
27 装着テープ
28 フレーム
29 円形開口
30 ドレッサーボード
31、32 矢印
35 ドレッサー軌跡
36 ドレッサー軌跡
W0、W1 有効幅
W 半導体ウェーハ

Claims (4)

  1. 切削ブレードを中心軸線に沿う方向に移動可能な回転スピンドルに固定し、該回転スピンドルと共に回転している前記切削ブレードを、チャックテーブル上に水平に保持されているドレッサーボードの表面に対して垂直に当接させ、尚且つ、前記整形用ドレッサーボードの表面と平行に前記中心軸線に沿う方向に移動させて、前記切削ブレードの先端形状を前記ドレッサーボードにより整形する切削ブレードのツルーイング方法において、
    前記ドレッサーボードが、前記切削ブレードの位置に対して所定の角度を持って相対運動しながら前記切削ブレードの先端形状を整形するようにしたことを特徴とする切削ブレードのツルーイング方法。
  2. 前記ドレッサーボードを、前記チャックテーブルと一体に回転させることを特徴とする請求項1に記載の切削ブレードのツルーイング方法。
  3. 前記ドレッサーボードに、円形をしたドレッサーボードを使用することを特徴とする請求項1または2に記載の切削ブレードのツルーイング方法。
  4. 請求項1〜請求項3に記載の切削ブレードのツルーイング方法を実施するための装置であって、前記チャックテーブルは前記整形用のドレッサーボードに替えて半導体ウェーハを装着可能で、尚且つ、該チャックテーブル上に装着された前記半導体ウェーハを、前記回転スピンドルに取り付けられた前記切削ブレードにより該半導体ウェーハの切断ストリートに沿って切断加工可能に構成してなることを特徴とする切削ブレードのツルーイング装置。
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