JP2002028861A - ダイヤモンド研削砥石及びそれのツルーイング装置 - Google Patents

ダイヤモンド研削砥石及びそれのツルーイング装置

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JP2002028861A JP2001224723A JP2001224723A JP2002028861A JP 2002028861 A JP2002028861 A JP 2002028861A JP 2001224723 A JP2001224723 A JP 2001224723A JP 2001224723 A JP2001224723 A JP 2001224723A JP 2002028861 A JP2002028861 A JP 2002028861A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業面の振れをサブミクロンオーダに抑制で
き、且つダイヤモンド砥粒の先端部である切れ刃高さを
精密に揃えること。 【構成】 ダイヤモンド砥粒1をボンド2で固めて所定
の形状に形成したダイヤモンド研削砥石3の作業面を、
加工型ツルーイング法により真円状にもしくは平面状に
ダイヤモンド砥粒1とボンド2とが略同一面となるよう
高精度で研削し、ついで前記研削加工したボンド2の表
面を一様に所定深さドレッシングしてダイヤモンド砥粒
1を突き出させ、さらに前記ボンド2から突き出された
ダイヤモンド砥粒1の先端部を、熱化学的に研磨して平
坦且つ平滑に整形して切れ刃高さを揃えたダイヤモンド
研削砥石3を形成すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイヤモンド研削砥石
とダイヤモンド研削砥石のツルーイング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図17(a)はツルーイング前のメタル
ボンドダイヤモンド研削砥石の外形を示す図、図17
(b)はツルーイング後のメタルボンドダイヤモンド研
削砥石の外形を示す図、図18はツルーイング前のダイ
ヤモンド研削砥石の砥粒の切れ刃状態を示す模式図であ
る。
【0003】一般に、研削砥石の回転振れVを抑制し、
研削砥石の形状を修正することをツルーイングといい、
ボンドを除去して砥粒を突き出させることをドレッシン
グという。ツルーイング前のダイヤモンド研削砥石3
は、図17(a)および図18に示すように、ダイヤモ
ンド砥粒1の切れ刃高さ、つまりダイヤモンド砥粒1の
先端部の高さが揃っていない。
【0004】ところで、従来ダイヤモンド研削砥石のツ
ルーイング法としては、GC砥石(炭化珪素系砥石)を
工具とし対象研削砥石を加工する方法、ドレス用砥石を
加工する方法、放電作用によりボンドを溶かす方法など
がある。これらは、「ビトリファイドダイヤモンド砥石
のツルーイングに関する研究」(昭和62年度精密工学
会春季大会学術講演論文集)や「電解放電ドレッシング
に関する基礎研究」(’90精密工学会春季大会学術講
演論文集)で述べられているように、基本的にはボンド
を除去することにより、砥粒を脱落させて研削砥石の回
転振れを除去する脱落型ツルーイング法である。
【0005】図19は従来のツルーイング法(脱落型ツ
ルーイング法)によりツルーイングしたダイヤモンド研
削砥石の表面状態の模式図である。
【0006】この従来のツルーイング法では、ツルーイ
ングによりボンド2′が除去され、このボンド2′に支
えられていたダイヤモンド砥粒1′が脱落し、余分に突
き出ていたダイヤモンド砥粒1′が除去される。しか
し、このツルーイング法では、工具である砥粒の硬度
が、加工すべきダイヤモンド砥粒1の硬度と比べて低
く、ダイヤモンド砥粒1を加工することができない。
【0007】一方、近年注目されている脆性材料の超精
密研削加工においては、ナノメータオーダの形状精度
と、表面粗さを目標にしている。この目標を達成するた
めには、砥粒1個当たりの切り込み深さを臨界切り込み
深さ以下とする加工条件で加工しなければならない。と
ころで、脆性材料を研削すると、クラックを発生させな
がら、脆性モードで加工されることが知られている。し
かし、砥粒の切り込み深さを微小量に制御して加工する
ことにより、脆性材料を金属と同じように、クラックを
発生させない延性モードで加工できることが分かってい
る。延性モードと脆性モードの境界を臨界切り込み深さ
(dc値)といい、材料によっても異なるが、0.1μ
m程度といわれている。このための研削砥石の切れ刃状
態は、研削砥石の回転振れをサブミクロンオーダかそれ
以下に抑制し、且つ砥粒の切れ刃高さを揃える必要があ
る。
【0008】図20は磁気ヘッドの斜視図、図21は図
20のS部分の拡大図である。
【0009】他方、近年磁気ヘッドの高精度化が進んで
おり、特に形状精度の高精度化と、加工段差の低減化が
要求されている。現在、図20に示す磁気ヘッド4にお
ける記録媒体に対向する面である浮上面の仕上げ加工に
は、ラッピングが用いられている。しかし、ラッピング
は圧力転写原理に基づいた加工法であるため、加工圧力
の高いエッジ部分が早く加工されやすい。このため、エ
ッジがだれるので、高い形状精度を出すことは困難であ
る。また、ラッピングでは遊離砥粒を使用しているた
め、図21に示す基板5(ビッカース硬度Hv=130
0)と保護膜6(Hv=1000)の硬さに比較して、
磁性膜7(Hv=200)は軟らかいので早く加工さ
れ、加工段差Aが生じる。これに対して、運動転写原理
に基づいた加工法である研削により磁気ヘッド4の浮上
面を加工できるならば、原理的にラッピングよりも高い
形状精度で加工することが可能であり、原理的には加工
段差を0とすることができる。しかし、ラッピングを研
削に置き換える場合の問題点は、研削による加工面粗さ
がラッピングによる加工面粗さよりも悪いことである。
【0010】したがって、研削により高い形状精度で、
且つ良好な加工面粗さで磁気ヘッドを加工するには、ダ
イヤモンド研削砥石に次のような点が要求される。
【0011】すなわち、ダイヤモンド砥粒を支持剛性の
高いメタルボンドで結合すること、研削砥石の回転振れ
をサブミクロンオーダに抑制すること、砥粒の切れ刃高
さを揃えることである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のツルーイン
グ法は、ツルーイングにより砥粒のボンドを除去し、こ
のボンドにより支えられていた砥粒を脱落させる、いわ
ゆる脱落型ツルーイング法であり、この方法では工具で
ある砥粒の硬度が、加工すべきダイヤモンド砥粒の硬度
に比べて低いため、ダイヤモンド砥粒を研削加工できな
い。したがって、ツルーイングしたダイヤモンド研削砥
石の真円度は、研削砥石の外周面のダイヤモンド砥粒の
分布精度(研削砥石の加工に関与する面内に、ダイヤモ
ンド砥粒が一様に分散して配置されているか,どうかの
指標)と、ダイヤモンド砥粒径に影響され、図7のA,
Bから分かるように、研削砥石の砥粒径が大きい場合に
は、研削砥石の回転振れが大きくなる問題がある。ま
た、砥粒径が数μmと小さい場合においても、研削砥石
の回転振れは、せいぜい1μmであり、サブミクロンオ
ーダに回転振れを抑制できない問題がある。
【0013】前述のごとく、セラミック等の脆性材料の
超精密研削加工では、研削砥石の砥粒1個当たりの切り
込み深さを臨界切り込み深さ以下の加工条件で加工しな
ければならない。そのためには、研削砥石の回転振れを
サブミクロンオーダか、それ以下に抑制し、且つ砥粒の
切れ刃高さを揃える必要がある。ところが、従来のツル
ーイング法では砥粒の切れ刃高さを揃えることについて
は配慮されていない。したがって、従来のツルーイング
法でツルーイングされた研削砥石では、砥粒1個当たり
の切り込み深さを臨界切り込み深さ以下の加工条件で加
工し、脆性材料にクラックを発生させないで延性モード
で加工するという、脆性材料の超精密研削加工には適用
できない問題がある。
【0014】さらにまた、磁気ヘッドにおける記録媒体
に対向する面を研削するには、高い形状精度で、且つラ
ッピングと同程度の加工面粗さで加工する必要がある。
そして、磁気ヘッドの浮上面をラッピングと同程度の加
工面粗さに研削するには、ダイヤモンド砥粒を支持剛性
の高いメタルボンドで結合してダイヤモンド研削砥石を
形成し、このダイヤモンド研削砥石の回転振れを抑制
し、且つダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを揃える必要が
ある。ところが、従来のツルーイング法では硬いダイヤ
モンド研削砥石自体を研削し、ダイヤモンド砥粒の切れ
刃高さを揃えることについて配慮されていない。したが
って、従来のツルーイング法でツルーイングされたダイ
ヤモンド研削砥石では、磁気ヘッドにおける記録媒体に
対向する面の研削加工に適用できない問題がある。
【0015】本発明の第1の目的は、作業面の振れが極
めて小さく、且つダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを精密
に揃えたダイヤモンド研削砥石を提供することにある。
【0016】また、本発明の第2の目的は、前記ダイヤ
モンド研削砥石を確実に形成し得るダイヤモンド研削砥
石のツルーイング法を的確に実施し得るダイヤモンド研
削砥石のツルーイング装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的は、多数
のダイヤモンド砥粒をボンドで固めて円盤型に形成した
ダイヤモンド研削砥石において、前記研削砥石の作業面
を前記砥粒とボンドとが略同一面となるよう真円状に研
削し、且つ前記研削加工したボンドを一様に所定深さド
レッシングして前記砥粒を当該ドレッシングしたボンド
の表面より突き出させるとともに、この突き出された砥
粒の先端部を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形し
たことにより、達成される。
【0018】また、前記第1の目的は、多数のダイヤモ
ンド砥粒をボンドで固めてカップ型に形成したダイヤモ
ンド研削砥石において、前記研削砥石の作業面を前記砥
粒とボンドとが同一面となるよう高精度の平面に研削
し、且つ前記研削加工したボンドを一様に所定量ドレッ
シングして前記砥粒を当該ドレッシングしたボンドの表
面より突き出させるとともに、この突き出された砥粒の
先端部を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形したこ
とにより、達成される。
【0019】前記第2の目的は、第1のツルーイング装
置と、ドレッシング装置と、第2のツルーイング装置と
を配備し、前記第1のツルーイング装置を、静圧軸受に
より支持され且つ多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固
めたダイヤモンド研削砥石をワークとして支持する主軸
と、この主軸の回転駆動源と、前記ワークであるダイヤ
モンド研削砥石の作業面を前記ダイヤモンド砥粒とボン
ドとが略同一面となるよう研削する第1のツルーイング
工具と、この第1のツルーイング工具の回転駆動源と、
前記第1のツルーイング工具と前記ワークであるダイヤ
モンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込
み手段とを備えて構成し、前記ドレッシング装置を、前
記研削したボンドの表面を一様に所定深さドレッシング
して前記ダイヤモンド砥粒が当該ドレッシングされたボ
ンドの表面より突き出し可能に構成し、前記第2のツル
ーイング装置を、静圧軸受により支持され且つ前記ドレ
ッシングされたダイヤモンド研削砥石をワークとして支
持する主軸と、この主軸の回転駆動源と、前記ドレッシ
ングされたボンドの表面から突き出された各ダイヤモン
ド砥粒の先端部を平坦且つ平滑に熱化学的研磨して切れ
刃を揃える第2のツルーイング工具と、この第2のツル
ーイング工具の回転駆動源と、前記第2のツルーイング
工具と前記ワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り
込み方向に相対的に送る切り込み手段とを備えて構成す
ることにより、達成される。
【0020】また、前記第2の目的は、単一のツルーイ
ング装置に、前記第1のツルーイング工具と第2のツル
ーイング工具とを選択的に取り付け、単一のツルーイン
グ装置を前記第1のツルーイング装置と第2のツルーイ
ング装置とに兼用したことによっても、達成される。
【0021】さらに、前記第3の目的は、ワークである
ダイヤモンド研削砥石を支持する前記主軸の位置を固定
し、前記第1のツルーイング工具とドレッシング装置と
第2のツルーイング工具とを、それぞれワークに対する
加工位置と退避位置とに移動可能に構成したことによっ
て、より良く達成される。
【0022】さらにまた、前記第3の目的は、第1のツ
ルーイング工具として、カップ型メタルボンドダイヤモ
ンド砥石を用いたことにより、また第2のツルーイング
工具として、カップ型鉄系金属製の定盤を用いたことに
より、またさらに前記ドレッシング装置を、前記ダイヤ
モンド研削砥石との間に所定の間隔をおいて配置された
電極と、陽極をワークであるダイヤモンド研削砥石に結
び且つ陰極を前記電極に結んだ電源と、前記ダイヤモン
ド研削砥石の回転駆動源とを備えて構成したことによっ
て、より良く達成される。
【0023】
【作用】本発明の請求項1記載の発明では、多数のダイ
ヤモンド砥粒をボンドで固めた円盤型のダイヤモンド研
削砥石の作業面である外周面を砥粒とボンドとが略同一
面となるよう真円状に研削しているので、使用時におけ
るダイヤモンド研削砥石の回転振れをサブミクロンオー
ダに抑制することが可能となる。また、その研削加工し
たボンドを一様に所定深さドレッシングして前記砥粒を
当該ドレッシングしたボンドの表面より突き出させると
ともに、この突き出された砥粒の先端部を熱化学的に研
磨して平坦且つ平滑に整形しているので、ダイヤモンド
砥粒の切れ刃高さを精密に揃えることができる。したが
って、この請求項1記載のダイヤモンド研削砥石では、
脆性材料の超精密研削加工や、磁気ヘッドにおける記録
媒体に対向する面の研削仕上げに適用することができ
る。
【0024】次に、請求項2記載の発明では、多数のダ
イヤモンド砥粒をボンドで固めたカップ型のダイヤモン
ド研削砥石の作業面である端面を前記砥粒とボンドとが
同一面となるよう高精度の平面に研削しているので、使
用時におけるダイヤモンド研削砥石の作業面の振れをサ
ブミクロンオーダに抑制することができる。また、請求
項1記載のダイヤモンド研削砥石と同様、研削加工した
ボンドを一様に所定深さドレッシングして砥粒を当該ド
レッシングしたボンドの表面より突き出させ、さらにボ
ンドの表面より突き出されたダイヤモンド砥粒の先端部
を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形しているの
で、ダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを揃えることができ
る。その結果、この請求項2記載のダイヤモンド研削砥
石においても、脆性材料の超精密研削加工や、磁気ヘッ
ドにおける記録媒体に対向する面の研削仕上げに適用す
ることができる。
【0025】請求項3記載の発明では、第1のツルーイ
ング装置と、ドレッシング装置と、第2のツルーイング
装置とを配備している。
【0026】前記第1のツルーイング装置は、静圧軸受
により支持された主軸と、この主軸の回転駆動源と、ワ
ークであるダイヤモンド研削砥石の作業面をダイヤモン
ド砥粒とボンドとが略同一面となるよう研削する第1の
ツルーイング工具と、この第1のツルーイング工具の回
転駆動源と、前記第1のツルーイング工具とワークであ
るダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送
る切り込み手段とを備えている。そして、この第1のツ
ルーイング装置の主軸に、ワークであるダイヤモンド研
削砥石を取り付け、主軸と第1のツルーイング工具とを
それぞれ独立の回転駆動源により回転させる。ついで、
切り込み手段を介してダイヤモンド研削砥石または第1
のツルーイング工具を、ダイヤモンド研削砥石の作業面
を切り込む方向に微小量ずつ送り込む。これにより、ワ
ークが円盤型のダイヤモンド研削砥石の場合にはその作
業面である外周面を、またワークがカップ型のダイヤモ
ンド研削砥石の場合にはその作業面である端面を、それ
ぞれ第1のツルーイング工具により微小量ずつ研削する
ことができる。この第1のツルーイング工具によるダイ
ヤモンド研削砥石の作業面の研削時において、主軸は静
圧軸受により強力に支持されていて、切り込み方向の反
対方向に逃げないし、ワークであるダイヤモンド研削砥
石は主軸およびこれの回転駆動源を通じて直接回転駆動
され、第1のツルーイング工具はこれの回転駆動源によ
り直接回転駆動されるので、ダイヤモンド研削砥石と第
1のツルーイング工具とが摩擦接触しても、それぞれ決
められた方向に高精度で回転するので、第1のツルーイ
ング工具により、ダイヤモンド研削砥石の作業面から突
出している部分を確実に研削することができ、ワークが
円盤型のダイヤモンド研削砥石の場合には真円状に正確
に整形でき、ワークがカップ型のダイヤモンド研削砥石
の場合には作業面である端面を高精度の平面に整形する
ことができる。
【0027】ついで、前記第1のツルーイング装置によ
り整形されたダイヤモンド研削砥石をドレッシング装置
に取り付ける。このドレッシング装置により、ボンドの
表面を一様に所定深さ除去し、ボンドの表面にダイヤモ
ンド砥粒を突き出させる。
【0028】次に、前記第2のツルーイング装置は、静
圧軸受により支持された主軸と、この主軸の回転駆動源
と、ドレッシングされたボンドの表面から突き出された
ダイヤモンド砥粒の先端部を平坦且つ平滑に熱化学的研
磨する第2のツルーイング工具と、この第2のツルーイ
ング工具の回転駆動源と、前記第2のツルーイング工具
とワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向
に相対的に送る切り込み手段とを備えている。そこで、
この第2のツルーイング装置の主軸に、前記ドレッシン
グ装置でドレッシングされたダイヤモンド研削砥石をワ
ークとして取り付ける。そして、主軸と第2のツルーイ
ング工具とをそれぞれ独立の回転駆動源により回転駆動
させる。ついで、切り込み手段を介してダイヤモンド研
削砥石または第2のツルーイング工具を、ダイヤモンド
研削砥石の作業面を切り込む方向に微小量ずつ送り込
む。これにより、ボンドの表面から突き出されたダイヤ
モンド砥粒のうちの、最も突き出されているダイヤモン
ド砥粒の先端部から第2のツルーイング工具により徐々
に研磨されて行き、各ダイヤモンド砥粒の先端部が平坦
且つ平滑に研磨される。また、この第2のツルーイング
装置においても、研磨加工時に主軸は静圧軸受により強
力に支持されているので、切り込み方向の反対方向に逃
げないし、ワークであるダイヤモンド研削砥石は主軸お
よびこれの回転駆動源により直接回転駆動され、第2の
ツルーイング工具はこれの回転駆動源により直接回転駆
動されるので、ダイヤモンド研削砥石と第2のツルーイ
ング工具とが摩擦接触してもそれぞれ決められた方向に
高精度で回転し、第2のツルーイング工具により、ボン
ドの表面から突き出されたダイヤモンド砥粒の先端部を
確実に且つ正確に研磨することができ、これによりダイ
ヤモンド砥粒の切れ刃高さを精密に揃えることができ
る。
【0029】したがって、この請求項3記載の発明で
は、前記本発明に係るダイヤモンド研削砥石のツルーイ
ング法を的確に実施することが可能となる。
【0030】請求項4記載の発明では、単一のツルーイ
ング装置に、第1のツルーイング工具と第2のツルーイ
ング工具とを選択的に取り付け、単一のツルーイング装
置を前記第1のツルーイング装置と第2のツルーイング
装置とに兼用するようにしている。
【0031】これにより、この請求項4記載の発明で
は、設備費を節減できる外、装置の設置スペースが狭く
て済む。
【0032】請求項5記載の発明では、ワークを支持す
る主軸の位置を固定し、前記第1のツルーイング工具と
ドレッシング装置と第2のツルーイング工具とを、それ
ぞれワークに対する加工位置と退避位置とに移動可能に
構成している。そして、主軸にワークであるダイヤモン
ド研削砥石を取り付け、そのダイヤモンド研削砥石の作
業面の研削加工時には、第1のツルーイング工具を加工
位置に移動させて目的とする研削加工を行ったのち、退
避位置に移動させる。次に、ダイヤモンド研削砥石のボ
ンドの表面のツルーイング時には、ツルーイング装置を
加工位置に移動させて目的とするツルーイングを行った
のち、退避位置に移動させる。ついで、ボンドの表面か
ら突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部の研磨加工
時には第2のツルーイング工具を加工位置に移動させて
目的とする研磨加工を行ったのち、退避位置に移動させ
る。
【0033】この請求項5記載の発明では、主軸にワー
クであるダイヤモンド研削砥石を取り付けたままの状態
で、ダイヤモンド研削砥石の作業面の研削加工、ボンド
の表面のドレッシング、ボンドの表面から突き出された
各ダイヤモンド砥粒の先端部の研磨加工を順次に行うよ
うにしているので、ワークの取り付け誤差を無くすこと
ができる結果、極めて高精度に加工することができ、し
かも前述の加工を連続的に行うことができる結果、作業
能率を向上させることができる。
【0034】請求項6記載の発明では、第1のツルーイ
ング工具としてカップ型メタルボンドダイヤモンド砥石
を用いており、また請求項7記載の発明では、第2のツ
ルーイング工具としてカップ型鉄系金属製の定盤を用い
ている。
【0035】これにより、前記請求項6および7記載の
発明とも、硬いワークであるダイヤモンド研削砥石を的
確にツルーイングすることができる。
【0036】本発明の請求項8記載の発明では、ドレッ
シング装置を、ワークであるダイヤモンド研削砥石との
間に所定の間隔をおいて配置された電極と、陽極をワー
クであるダイヤモンド研削砥石に結び且つ陰極を電極に
結んだ電源と、前記ダイヤモンド研削砥石の回転駆動源
とを備えている。
【0037】したがって、この請求項8記載の発明で
は、ボンドとして支持剛性の高いメタルボンドを使用し
た場合であっても、そのメタルボンドを電気分解させ、
ダイヤモンド砥粒の切れ刃状態を崩さずにボンドの表面
を一様に除去し、ボンドの表面よりダイヤモンド砥粒の
先端部である砥粒の切れ刃を容易に突き出させることが
できる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0039】図1〜図6は本発明の一実施例を示すもの
で、図1(a),(b),(c)は本発明のダイヤモン
ド研削砥石やダイヤモンド研削砥石のツルーイング装置
に係るツルーイング法の概念図、図2は本発明ツルーイ
ング装置における第1のツルーイング装置の正面図、図
3は図2の中央縦断側面図、図4は同ツルーイング装置
における電解ドレッシング装置の概念図、図5は図4の
Q部分の拡大図であって、電解ドレッシングの作用説明
図、図6は同ツルーイング装置における第2のツルーイ
ング装置の正面図である。
【0040】これらの図に示す実施例において、ツルー
イング装置は、図2〜図6に示すように、第1のツルー
イング装置10と、ドレッシング装置と、第2のツルー
イング装置21とを配備して構成されている。そして、
この実施例ではワークとして、ダイヤモンド砥粒をメタ
ルボンドで固め、円盤型に形成したダイヤモンド研削砥
石3を対象としている。
【0041】前記第1のツルーイング装置10は、送り
テーブル11と、工具支持台12と、第1のツルーイン
グ工具13と、これの回転駆動源(図示せず)と、主軸
14と、この主軸14を支持している静圧軸受15と、
前記主軸14の回転駆動源(図示せず)と、主軸14を
介してダイヤモンド研削砥石3を送る切り込み手段(こ
れも図示せず)と、研削液供給手段(これも図示せず)
とを備えている。
【0042】前記送りテーブル11は、ツルーイング時
に、工具支持台12を介して第1のツルーイング工具1
3を図2の矢印方向に移動させるようになっており、そ
の送り速度を符号fで示す。
【0043】前記第1のツルーイング工具13には、カ
ップ型のダイヤモンド砥石が用いられている。この第1
のツルーイング工具13は、主軸14と直交する方向に
配置され、工具支持台12上に支持されている。また、
第1のツルーイング工具13は回転駆動源により、図2
の矢印方向に直接回転駆動されるようになっており、そ
の回転数を符号nで示す。
【0044】前記主軸14には、フランジ8を介してワ
ークであるダイヤモンド研削砥石3が装着され、このダ
イヤモンド研削砥石3は図3に示すように、クランプ9
により止められている。また、主軸14は静圧軸受15
により支持され、さらに回転駆動源により、図2の矢印
方向に直接回転駆動されるようになっており、その回転
数を符号Nで示す。
【0045】前記静圧軸受15には、静圧空気軸受また
は静圧油軸受が用いられている。
【0046】前記切り込み手段は、ツルーイング中に、
主軸14を介してダイヤモンド研削砥石3を図2に矢印
で示すように、ワークである円盤型のダイヤモンド研削
砥石3の半径方向に微小送りをかけるようになってお
り、その1回分の切り込み深さを符号dで示す。
【0047】前記研削液供給手段は、第1のツルーイン
グ工具13とワークであるダイヤモンド研削砥石3間に
研削液を供給するように配置されている。
【0048】前記ドレッシング装置として、この実施例
では電解ドレッシング装置16を用いている。この電解
ドレッシング装置16は、図4に示すように、電極17
と、電源としての直流電源18と、研削液19の供給手
段と、ワークであるダイヤモンド研削砥石3の回転駆動
源(図示せず)とを備えている。
【0049】前記電極17は、ワークであるダイヤモン
ド研削砥石3の外周面との間に、所定の間隔gをおいて
配置されている。
【0050】前記直流電源18は、陽極をダイヤモンド
研削砥石3に結び、陰極を電極17に結んでいる。
【0051】前記研削液19は、ダイヤモンド研削砥石
3と電極17間のすき間に供給される。
【0052】前記回転駆動源は、ドレッシング時に、ダ
イヤモンド研削砥石3を図4の矢印e方向に回転駆動す
る。
【0053】そして、この電解ドレッシング装置16で
は、直流電源18からダイヤモンド研削砥石3と電極1
7に通電すると、ダイヤモンド砥粒のメタルボンドが電
気分解され、図5に示すように、金属イオン20となっ
て除去されるようになっている。
【0054】前記第2のツルーイング装置21は、図6
に示すように、送りテーブル22と、工具支持台23
と、第2のツルーイング工具24と、これの回転駆動源
(図示せず)と、主軸25と、この主軸25を支持して
いる静圧軸受(図示せず)と、前記主軸25の回転駆動
源(図示せず)と、主軸25を介してダイヤモンド研削
砥石3を送る切り込み手段(これも図示せず)とを備え
ている。
【0055】前記送りテーブル22は、ツルーイング時
に、工具支持台23を介して第2のツルーイング工具2
4を図6の矢印方向に移動させるようになっており、そ
の送り速度を符号fで示す。
【0056】前記第2のツルーイング工具24には、鉄
系金属である鋳鉄製でカップ型の定盤が用いられてい
る。この第2のツルーイング工具24は、主軸25と直
交する方向に配置され、且つ工具支持台23に支持され
ている。また、前記ツルーイング工具24は回転駆動源
により、図6の矢印方向に直接回転駆動されるようにな
っており、その回転数を符号nで示す。
【0057】前記主軸25には、ワークとして、前記ド
レッシング装置によりドレッシングされたダイヤモンド
研削砥石3がフランジ8を介して装着され、クランプ9
により止められている。また、主軸25は静圧軸受で支
持され、さらに回転駆動源により、図6の矢印方向に直
接回転駆動されるようになっており、その回転数を符号
Nで示す。
【0058】前記静圧軸受は、第1のツルーイング装置
10の主軸14の静圧軸受15と同様である。
【0059】前記切り込み手段は、ツルーイング中に、
主軸25を介してダイヤモンド研削砥石3を図6に矢印
で示すように、ワークであるダイヤモンド研削砥石3の
半径方向に微小送りをかけるようになっており、その1
回分の切り込み深さを符号dで示す。
【0060】次に、前記実施例のツルーイング装置の作
用に関連して、そのツルーイング法と、その製品である
ダイヤモンド研削砥石について説明する。
【0061】まず、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドで
固めて円盤型に形成したワークであるダイヤモンド研削
砥石3を、ツルーイング装置における図2および図3に
示す第1のツルーイング装置10の主軸14にフランジ
8を介して装着し、クランプ9により止める。
【0062】ついで、第1のツルーイング工具13を図
2の矢印方向に回転させ、主軸14を介してダイヤモン
ド研削砥石3を図2の矢印方向に回転させる。また、切
り込み手段により主軸14を介してダイヤモンド研削砥
石3を、図2の矢印方向に送りをかけ、第1のツルーイ
ング工具13の上面にダイヤモンド研削砥石3の外周面
の最も突き出している部分が接触するようにセットす
る。そして、研削液供給手段により、第1のツルーイン
グ工具13とダイヤモンド研削砥石3間に研削液を供給
する。ついで、前記切り込み手段によりダイヤモンド研
削砥石3に、前記矢印方向に自動微小送りをかける。さ
らに、送りテーブル11を図2の矢印方向に微小ずつ移
動させる。
【0063】これにより、ダイヤモンド砥石である第1
のツルーイング工具13により、ワークであるダイヤモ
ンド研削砥石3の外周面が研削され、このとき図1
(a)に示すように、ダイヤモンド研削砥石3のダイヤ
モンド砥粒1も研削され、いわゆる加工型ツルーイング
法によりダイヤモンド研削砥石3全体が真円状に研削加
工される。
【0064】前記ダイヤモンド研削砥石3の研削時にお
いて、主軸14は静圧軸受15により強力に支持されて
おり、ダイヤモンド研削砥石3の切り込み方向の反対方
向に逃げない。また、ダイヤモンド研削砥石3は主軸1
4およびこれの回転駆動源(図示せず)を通じて直接回
転駆動され、第1のツルーイング工具13はこれの回転
駆動源(図示せず)を通じて直接回転駆動されるので、
ダイヤモンド研削砥石3と第1のツルーイング工具13
とが摩擦接触しても、それぞれ決められた方向に高精度
で回転する。したがって、第1のツルーイング工具13
により、ダイヤモンド研削砥石3の外周面上の突き出し
ている部分を確実に研削できる結果、ダイヤモンド研削
砥石3を真円状に正確に整形することができる。
【0065】前述のごとく、加工型ツルーイング法によ
りダイヤモンド研削砥石3を真円状に研削加工後、第1
のツルーイング装置10の各部の駆動を停止させ、加工
されたダイヤモンド研削砥石3を主軸14から取り出
し、第1のツルーイング装置10の各部を初期の状態に
戻す。
【0066】ついで、前記研削加工されたダイヤモンド
研削砥石3を、図4に示す電解ドレッシング装置16に
取り付ける。さらに、ワークである前記ダイヤモンド研
削砥石3との間に図4に示す所定の間隔gをおいて電極
17を配置し、直流電源18の陽極をダイヤモンド研削
砥石3に結び、陰極を電極17に結んで通電する。
【0067】続いて、前記ダイヤモンド研削砥石3と電
極17間に研削液19を流し、回転駆動源(図示せず)
によりダイヤモンド研削砥石3を図4の矢印e方向に回
転させる。
【0068】これにより、ダイヤモンド研削砥石3のメ
タルボンド2が電気分解され、図5に示すごとく、金属
イオン20となってメタルボンド2の表面から一様に除
去される。したがって、この電解ドレッシングにより、
ダイヤモンド砥粒1の切れ刃状態を崩さずにメタルボン
ド2を容易に除去し、図1(b)に示すように、メタル
ボンド2の表面からダイヤモンド砥粒1の先端部である
切れ刃を突き出させることができる。
【0069】前記ダイヤモンド研削砥石3をドレッシン
グ後、電解ドレッシング装置16の各部の機能を停止さ
せ、電解ドレッシング装置16からダイヤモンド研削砥
石3を取り外し、電解ドレッシング装置16を初期状態
に戻す。
【0070】ついで、前記ドレッシングされたダイヤモ
ンド研削砥石3をワークとして、図6に示す第2のツル
ーイング装置21の主軸25にフランジ8を介して装着
し、クランプ9により止める。
【0071】そして、第2のツルーイング工具24を図
6の矢印方向に回転させ、主軸25を介してダイヤモン
ド研削砥石3を矢印方向に回転させる。また、切り込み
手段により主軸25を介してダイヤモンド研削砥石3に
図6の矢印方向に送りをかけ、第2のツルーイング工具
24の上面にダイヤモンド研削砥石3の外周面が接触す
るようにセットする。その後は、前記切り込み手段によ
りダイヤモンド研削砥石3に、前記矢印方向に自動微小
送りをかけ、さらに送りテーブル22を図6の矢印方向
に微小ずつ移動させる。
【0072】これにより、鋳鉄製の定盤である第2のツ
ルーイング工具24にワークであるダイヤモンド研削砥
石3が接触し、前記第2のツルーイング工具24にダイ
ヤモンド研削砥石3のダイヤモンド砥粒1が擦り合わさ
れ、いわゆる研磨型ツルーイング法によりメタルボンド
2の外周面から突き出されている各ダイヤモンド砥粒1
の先端部が研磨される。つまり、鋳鉄製の定盤とダイヤ
モンドとを擦り合わせると、ダイヤモンドの炭素を鉄が
吸収するという、鉄とダイヤモンドの化学反応により、
各ダイヤモンド砥粒1の先端部が微小量ずつ除去され
る。
【0073】この第2のツルーイング装置21では、前
述のごとく、鉄とダイヤモンドの化学変化を利用して、
各ダイヤモンド砥粒1の先端部を第2のツルーイング工
具24により研磨する研磨型ツルーイング法により、図
1(c)に示すように、ダイヤモンド砥粒1の切れ刃高
さを確実に且つ高精密に揃えることができる。
【0074】また、前記ダイヤモンド研削砥石3の研磨
時において、主軸25は静圧軸受(図示せず)により強
力に支持されていて、ダイヤモンド研削砥石3の切り込
み方向の反対方向に逃げない。しかも、ダイヤモンド研
削砥石3は主軸25およびこれの回転駆動源(図示せ
ず)を通じて直接回転駆動され、第2のツルーイング工
具24はこれの回転駆動源(図示せず)により直接回転
駆動されるので、ダイヤモンド研削砥石3と第2のツル
ーイング工具24とが摩擦接触しても、それぞれ決めら
れた方向に高精度で回転する。したがって、第2のツル
ーイング工具24により、メタルボンド2の外周面より
突き出された各ダイヤモンド砥粒1の先端部を確実に研
磨することができる。その結果、メタルボンド2の外周
面から突き出された各ダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さ
を精密に揃えることが可能となる。
【0075】前述のごとく、ダイヤモンド研削砥石3の
ダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さを揃えたのち、第2の
ツルーイング装置21の各部の駆動を停止させ、製品で
あるダイヤモンド研削砥石3を主軸25から取り外し、
第2のツルーイング装置21の各部を初期状態に戻し、
ダイヤモンド研削砥石3のツルーイングの1ストローク
を終了する。
【0076】以上のツルーイング工程を経て形成された
製品である円盤型のダイヤモンド研削砥石3は、加工型
ツルーイング法により真円状に整形されているので、回
転振れがサブミクロンオーダに抑制される。また、電解
ドレッシング法により、硬いメタルボンド2を使用して
も、ダイヤモンド砥粒1の先端部を所定量突き出させる
ことができる。しかも、研磨型ツルーイング法により、
前記メタルボンド2から突き出された各ダイヤモンド砥
粒1の先端部が研磨され、切れ刃高さが精密に揃えられ
ていて、良好な加工面粗さが得られるように、切れ刃が
ほぼ台形に整形されている。したがって、この製品であ
るダイヤモンド研削砥石3を脆性材料の延性モードでの
加工や、図20に示す磁気ヘッド4における記録媒体に
対向する面の研削仕上げに直ちに適用することが可能と
なる。
【0077】次に、図14はカップ型ダイヤモンド研削
砥石を対象とするツルーイング法の説明図である。
【0078】そのカップ型ダイヤモンド研削砥石を本発
明のダイヤモンド研削砥石のツルーイング装置に係るツ
ルーイング法によりツルーイングする場合は、ダイヤモ
ンド研削砥石30の作業面である端面31を最初に高精
度の平面に研削加工し、次に同端面31のボンドの表面
をドレッシングし、ついで同端面31のボンドの表面か
ら突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部を研磨加工
する。
【0079】まず、ワークであるダイヤモンド研削砥石
30の端面31を研削加工するには、図2に示す実施例
の第1のツルーイング装置10の主軸14を垂直方向に
支持したツルーイング装置を使用する。そして、図14
に示す実施例ではダイヤモンド研削砥石30を主軸(図
示せず)に、ツルーイングすべき端面31を下向きに
し、第1のツルーイング工具13の軸心に対して偏心さ
せて取り付ける。また、第1のツルーイング工具13に
は、ワークであるダイヤモンド研削砥石30のダイヤモ
ンド砥粒径よりも大きい砥粒径のダイヤモンド砥石を使
用する。
【0080】ついで、ダイヤモンド研削砥石30を主軸
およびこれの回転駆動源(いずれも図示せず)を介して
矢印i方向に回転させ、第1のツルーイング工具13を
これの回転駆動源(図示せず)を介して矢印h方向に回
転させながら、第1のツルーイング工具13の上面にダ
イヤモンド研削砥石30の端面31の最も突き出ている
部分を接触させる。なお、第1のツルーイング工具13
の周速をダイヤモンド研削砥石30の周速よりも速くす
る。また、第1のツルーイング工具13の上面にダイヤ
モンド研削砥石30の端面31を接触させたのちは、ダ
イヤモンド研削砥石30に自動切り込み送りをかけ、微
小量ずつ送り、ダイヤモンド研削砥石30の端面31を
高精度の平面に研削する。
【0081】次に、端面31を高精度の平面に研削した
ダイヤモンド研削砥石30をドレッシング装置(図示せ
ず)により、ボンドの表面を一様に除去し、ボンドの表
面よりダイヤモンド砥粒の先端部を所定量突き出させ
る。前記ボンドがメタルボンドの場合には、図4に示す
電解ドレッシング装置16を使用することにより、メタ
ルボンドの表面を電気分解により一様に、容易に除去す
ることができる。
【0082】ついで、ドレッシングによりボンドの表面
より突き出された各ダイヤモンド砥粒の先端部を研磨加
工するには、図6に示す実施例の第2のツルーイング装
置21の主軸25を垂直方向に支持したツルーイング装
置を使用する。また、第2のツルーイング工具24に
は、図6に示すごとく、鋳鉄製でカップ型の定盤を使用
する。そして、前記主軸にワークであるダイヤモンド研
削砥石30を、ツルーイングすべき端面31を下向きに
し、第2のツルーイング工具24の軸心に対して偏心さ
せて取り付ける。ついで、ダイヤモンド研削砥石30を
主軸およびこれの回転駆動源(いずれも図示せず)を介
して回転させ、第2のツルーイング工具24をこれの回
転駆動源(図示せず)を介してダイヤモンド研削砥石3
0の周速よりも早い周速で回転させ、第2のツルーイン
グ工具24の上面に、多数のダイヤモンド砥粒のうちの
最も突き出しているダイヤモンド砥粒を接触させたの
ち、ダイヤモンド研削砥石30に自動切り込み送りをか
け、各ダイヤモンド砥粒の先端部を研磨し、ダイヤモン
ド砥粒の切れ刃高さを高精度に揃える。
【0083】以上の工程により、カップ型ダイヤモンド
研削砥石30においても、その作業面である端面31を
図1(a),(b),(c)に示すように、ツルーイン
グすることができる。したがって、カップ型ダイヤモン
ド研削砥石を、その使用時において、作業面である端面
の振れがサブミクロンオーダに抑制され、且つ良好な加
工面粗さが得られるように、ツルーイングすることが可
能となる。
【0084】続いて、図15は軸付きダイヤモンド研削
砥石を対象とするツルーイング法の説明図である。
【0085】その軸付きダイヤモンド研削砥石のツルー
イング法において、図15に示す軸付きダイヤモンド研
削砥石32の作業面として外周面33または環状エッジ
34をツルーイングする場合は、前述の円盤型ダイヤモ
ンド研削砥石3と同様の工程で行う。また、軸付きダイ
ヤモンド研削砥石32の作業面として端面35をツルー
イングする場合は、前述のカップ型ダイヤモンド研削砥
石30と同様の工程で行う。これにより、軸付きダイヤ
モンド研削砥石32においても、その作業面である外周
面33、環状エッジ34または端面35を図1(a),
(b),(c)に示すように、ツルーイングすることが
できる。
【0086】進んで、図16は本発明ツルーイング装置
の他の実施例の正面図である。
【0087】この図16に示す実施例のツルーイング装
置は、円盤型ダイヤモンド研削砥石3を対象とするもの
で、主軸14と、第1のツルーイング工具13と、電解
ドレッシング装置16と、第2のツルーイング工具(図
示せず)とを配備している。
【0088】前記主軸14は、図2および図3に示すも
のと同様、静圧軸受により支持され、且つ独立の回転駆
動源により回転駆動されるようになっている。また、こ
の主軸14は位置が固定されている。
【0089】前記第1のツルーイング工具13は、図2
および図3に示すものと同様、工具支持台12に支持さ
れ、且つ独立の回転駆動源により回転駆動されるように
なっている。前記工具支持台12は、送りテーブル11
上に搭載されている。そして、前記第1のツルーイング
工具13は、主軸14に支持されたワークであるダイヤ
モンド研削砥石3に対する加工位置、つまり加工型ツル
ーイングを行う位置と、退避位置とに移動可能に設置さ
れている。
【0090】前記電解ドレッシング装置16は、図4に
示すものと同様、電極17と、直流電源18と、研削液
19の供給手段とを備えている。この電解ドレッシング
装置16の前記各部材も、主軸14に支持されたダイヤ
モンド研削砥石3に対する加工位置、つまり電解ドレッ
シングを行う位置と、退避位置とに移動可能に設置され
ている。
【0091】前記第2のツルーイング工具は、図6に示
すものと同様、工具支持台上に支持され、且つ独立の回
転駆動源により回転駆動されるようになっている。前記
工具支持台は、送りテーブル上に搭載されている。そし
て、この第2のツルーイング工具も、主軸14に支持さ
れたダイヤモンド研削砥石3に対する加工位置、すなわ
ち研磨型ツルーイングを行う位置と、退避位置とに移動
可能に設置されている。
【0092】前記ツルーイング装置を使用してツルーイ
ングを行う場合は、まず主軸14にワークであるダイヤ
モンド研削砥石3を取り付け、第1のツルーイング工具
13をその工具支持台12および送りテーブル11と一
緒に加工位置に移動させ、ダイヤモンド研削砥石3およ
び第1のツルーイング工具13をそれぞれ独立に回転さ
せ、前述したところと同様、ダイヤモンド研削砥石3の
作業面である外周面を加工型ツルーイングにより真円状
に研削加工する。この加工型ツルーイングを行ったの
ち、第1のツルーイング工具13を退避位置に移動させ
る。
【0093】次に、主軸14にダイヤモンド研削砥石3
を取り付けたままの状態で、電解ドレッシング装置16
を加工位置に移動させ、電極17をダイヤモンド研削砥
石3との間に所定の間隔をおいて配置する。直流電源1
8の陰極は、既に電極17に結ばれた状態で移動して来
るので、直流電源18の陽極をダイヤモンド研削砥石3
に結び、主軸14を介してダイヤモンド研削砥石3を回
転させながら前述したところと同様、ダイヤモンド研削
砥石3のメタルボンドの外周面を一様に電解ドレッシン
グする。このドレッシング終了後、ダイヤモンド研削砥
石3から直流電源18を取り外し、電解ドレッシング装
置16を退避位置に移動させる。
【0094】ついで、主軸14にダイヤモンド研削砥石
3を取り付けたままの状態で、第2のツルーイング工具
をその工程支持台および送りテーブルと一緒に加工位置
に移動させる。
【0095】続いて、ワークであるダイヤモンド研削砥
石3および第2のツルーイング工具をそれぞれ独立に回
転させ、前述したところと同様、研磨型ツルーイングを
行い、メタルボンドの外周面に突き出された各ダイヤモ
ンド砥粒の先端部を研磨し、切れ刃高さを揃える。この
研磨型ツルーイング終了後、第2のツルーイング工具を
退避位置に移動させ、ダイヤモンド研削砥石3のツルー
イングの1ストロークを終了する。
【0096】この図16の実施例のツルーイング装置に
よれば、主軸14にワークであるダイヤモンド研削砥石
3を取り付けたままの状態で、加工型ツルーイング、電
解ドレッシング、研磨型ツルーイングを順次行うように
しているので、ダイヤモンド研削砥石3の取り付け誤差
を無くすことができ、したがってより一層高精度にツル
ーイングすることができる外、前述の加工を連続的に行
うことができるので、作業能率を向上させることが可能
となる。
【0097】なお、この実施例において、主軸を垂直方
向に支持することにより、カップ型ダイヤモンド研削砥
石のツルーイングを行い得るようにすることができる。
また、電解ドレッシング装置16に代えて機械的ドレッ
シング装置を用いても良い。
【0098】この実施例の他の構成,作用については、
前記図2〜図6,図14に示す実施例と同様である。
【0099】次に、本発明の具体的な実施例について説
明する。
【0100】実施例1:図16に示すツルーイング装置
を使用し、ワークとして円盤型のダイヤモンド研削砥石
3の外周面を研削し、真円状に整形するツルーイングを
行った。ワークとして、メタルボンド2のダイヤモンド
研削砥石3を用いた。このダイヤモンド研削砥石3は、
直径=124.5mm、厚さ=1.5μmである。主軸
14を静圧軸受としての静圧空気軸受で支持した。この
主軸14の回転精度は0.2μmであり、ツルーイング
時には主軸14の回転速度をN=1000rpmとし
た。第1のツルーイング工具13には、カップ型メタル
ボンドダイヤモンド砥石を用いた。このダイヤモンド砥
石としては、ダイヤモンド砥粒の粒度=200〜400
#程度のものが良く、ダイヤモンド砥粒がメタルボンド
から十分突き出ていなければならない。もし、ダイヤモ
ンド砥粒の突き出し量が小さい場合には、ドレッシング
する必要がある。第1のツルーイング工具13の回転数
n=3500rpmとした。
【0101】この実施例1で使用したツルーイング装置
は、主軸14を静圧空気軸受で支持し、第1のツルーイ
ング工具13および主軸14をそれぞれ独立の回転駆動
源で回転駆動するようにしているため、高剛性であり、
高精度回転する(主軸の回転精度0.2μm、剛性80
N/μm)。静圧軸受として静圧油軸受を使用すれば、
さらに高剛性とすることができる。
【0102】前記主軸14に、ワークであるダイヤモン
ド研削砥石3を、フランジおよびクランプを介して取り
付けた。主軸14とダイヤモンド研削砥石3との間に
は、はめあい公差があるため、一般的にはダイヤモンド
研削砥石3に数10μmの回転振れが発生する。主軸1
4に対するダイヤモンド研削砥石3のセッティングを工
夫しても、10μm前後の回転振れが生じる。
【0103】工具支持台12上に第1のツルーイング工
具13を、側面振れ=10μm以内に納まるように取り
付けた。そして、主軸14を介してダイヤモンド研削砥
石3を回転させ、且つ第1のツルーイング工具13を回
転させながら、第1のツルーイング工具13にダイヤモ
ンド研削砥石3を接触させ、送りテーブル11を一方向
に移動させ、次の条件でツルーイングを行った。
【0104】 ツルーイング条件 ・ワーク メタルボンドダイヤモンド研削砥石 ・第1のツルーイング工具 SD200Q125M ・主軸の回転数N 1000rpm ・送りテーブルの送り速度f 10.0mm/min ・1回の切り込み深さd 1.0μm ・研削液 水溶性研削液 ・研削液流量 2.0リットル/min
【0105】以上のようなツルーイング条件でツルーイ
ングを行い、ツルーイング後にダイヤモンド研削砥石3
の回転振れを測定した。前記回転振れの測定法は、差動
トランス型変位計を用いて、その触針をダイヤモンド研
削砥石3の外周面(作業面)に当てて測定し、レコーダ
に記録した。
【0106】図7はツルーイングされたダイヤモンド研
削砥石の回転振れの測定結果を示すグラフである。
【0107】この図7において、Aは従来技術であるい
わゆる脱落型ツルーイング法でツルーイングした場合を
示し、Bは主軸を支持する軸受にボールベアリングを使
用した市販のツルーイング装置でツルーイングした場合
を示し、Cは前記図16に示すツルーイング装置を使用
し、前記実施例1のいわゆる加工型ツルーイング法でツ
ルーイングした場合を示す。
【0108】なお、図7のAは主軸をボールベアリング
で支持した市販のツルーイング装置を用い、ツルーイン
グ工具としてGC砥石を用いた場合である。この従来技
術である脱落型ツルーイング法でツルーイングしたダイ
ヤモンド研削砥石の回転振れは、ミクロンオーダであ
り、しかもダイヤモンド研削砥石の平均砥粒径が20μ
m以上に大きくなると、ダイヤモンド研削砥石の回転振
れが急激に大きくなり、回転振れを抑制しにくい傾向に
ある。
【0109】また、図7のBは主軸をボールベアリング
で支持した市販のツルーイング装置を用い、ツルーイン
グ工具としてダイヤモンド砥石を用いた場合である。こ
のツルーイング装置は、剛性=3N/μm、回転精度=
8μmであった。このツルーイング装置を用いて、加工
型ツルーイング法と同様にダイヤモンド研削砥石をツル
ーイングした。その結果、図7のBから分かるように、
ダイヤモンド研削砥石の回転振れを低減することができ
なかった。
【0110】これに対して、前記実施例1による加工型
ツルーイング法によりダイヤモンド研削砥石をツルーイ
ングした結果、図7のCに示すように、ダイヤモンド研
削砥石の平均砥粒径の大小にかかわらず、ダイヤモンド
研削砥石の回転振れを0.3μm以下に抑制することが
できた。
【0111】図8は本発明に係るツルーイング法により
研削されたダイヤモンド研削砥石の外周面の100倍S
EM(走査型電子顕微鏡)写真、図9は同2000倍S
EM写真である。尚、この図8,9の鮮明な写真は、原
出願(平成3年特許願第193714号)に添付した図
8,9を参照願います。
【0112】そのツルーイング法における前記実施例1
によりツルーイングされたダイヤモンド研削砥石では、
メタルボンドの表面とダイヤモンド砥粒の先端部とが同
一面内に存在し、図8および図9に示すように、ダイヤ
モンド砥粒の脱落痕は見当たらない。
【0113】実施例2:前記実施例1でツルーイングし
たダイヤモンド研削砥石3のメタルボンド2を、電解ド
レッシング法によりドレッシングした。
【0114】前述したように、ツルーイング後のダイヤ
モンド研削砥石では、メタルボンドとダイヤモンド砥粒
の先端部とが同一面内に存在しているため、このまま研
削砥石として使用すると、メタルボンドの表面と被削剤
とが接触して正常な研削加工が行われない。このため、
メタルボンドの表面からダイヤモンド砥粒の先端部を突
き出させるドレッシングが必要である。
【0115】この実施例2では、ドレッシング法として
電解ドレッシング法を用いた。ここでの電解ドレッシン
グ法では、図16に示す電解ドレッシング装置16を使
用した。
【0116】ワークであるダイヤモンド研削砥石3の外
周面との間に、間隔g=0.10〜0.15mmをおい
て電極17を配置した。直流電源18の陽極をダイヤモ
ンド研削砥石3に結び、陰極を電極17に結んだ。前記
ダイヤモンド研削砥石3と電極17間のすき間に研削液
19を流し、またダイヤモンド研削砥石3と電極17と
に通電し、ダイヤモンド研削砥石3を回転させ、次の電
解ドレッシング条件でメタルボンド2をドレッシングし
た。
【0117】 電解ドレッシング条件 ・ワーク メタルボンドダイヤモンド研削砥石 ・ワークと電極間の間隔g 0.13mm ・印加電圧 30V ・ワークの回転数 2000rpm ・研削液 水溶性研削液 ・研削液流量 6.0リットル/min ・ドレッシング時間 1.0min
【0118】以上の電解ドレッシング条件でドレッシン
グを行った結果、メタルボンド2を半径方向の寸法で平
均3μmに、表面一様に除去することができ、ダイヤモ
ンド砥粒1の先端部を十分突き出させることができた。
【0119】実施例3:電解ドレッシング法によりメタ
ルボンド2の表面を除去し、ダイヤモンド砥粒1を突き
出させたのち、ダイヤモンド砥粒1の先端部を図16に
示すツルーイング装置を使用して研磨した。
【0120】前述のごとく、ダイヤモンド研削砥石3の
メタルボンド2を除去し、ダイヤモンド砥粒1の先端部
を突き出させただけのダイヤモンド研削砥石3は、例え
ば脆性材料の臨界切り込み深さでの延性モードの研削加
工や、磁気ヘッドにおける記録媒体に対向する面をラッ
ピング仕上げと同程度の加工面粗さに研削加工を行う用
途には使用できない。これらの用途に使用する場合に
は、メタルボンド2から突き出されているダイヤモンド
砥粒1の先端部を研磨し、ダイヤモンド砥粒1の切れ刃
高さを揃える必要がある。
【0121】そこで、メタルボンド2の表面から突き出
されたダイヤモンド砥粒1の先端部を、研磨型ツルーイ
ング法によりツルーイングし、ダイヤモンド砥粒1の切
れ刃高さを揃えることとした。第2のツルーイング工具
として、カップ型鋳鉄製の定盤を取り付けて用いた。前
記ダイヤモンド研削砥石3を主軸14および回転駆動源
により回転させ、第2のツルーイング工具を別の回転駆
動源により回転させながら、第2のツルーイング工具の
上面にダイヤモンド研削砥石3の外周面を接触させた。
ついで、ダイヤモンド研削砥石3に微小量の切り込み送
りをかけ、送りテーブルを所定の送り速度で送り、次の
ツルーイング条件でツルーイングを行った。
【0122】 ツルーイング条件 ・ワーク メタルボンドダイヤモンド研削砥石 ・第2のツルーイング工具 鋳鉄製定盤(FC20) ・第2のツルーイング工具の回転数n 3500rpm ・主軸の回転数N 1000rpm ・送りテーブルの送り速度f 5.0mm/min ・1回の切り込み深さd 0.2μm
【0123】以上のようなツルーイング条件で、ダイヤ
モンド研削砥石3のダイヤモンド砥粒1の先端部を研磨
型ツルーイング法によりツルーイングしたのち、そのダ
イヤモンド砥粒1の切れ刃高さの測定を行った。
【0124】図10は研削砥石の砥粒の切れ刃高さ測定
装置の概念図、図11は同測定装置により得られた測定
データの評価法の説明図である。
【0125】ここで、図10に示す砥粒の切れ刃高さ測
定装置を使用してダイヤモンド研削砥石3のダイヤモン
ド砥粒1の切れ刃高さを測定し、図11に示す測定デー
タの評価法に従って処理した。すなわち、ダイヤモンド
砥粒1を研磨したのちのダイヤモンド研削砥石3の外周
面に、図10に示す砥粒の切れ刃高さ測定装置の触針式
変位計26を当て、ダイヤモンド研削砥石3を超低速回
転させ、ダイヤモンド研削砥石3の外周面の2次元プロ
フィールを測定し、レコーダ27に記録した。
【0126】そして、得られた測定データについて、図
11に示すように、基準長さLを取り、この基準長さL
内に入っているダイヤモンド砥粒1のうちで最も突き出
ているダイヤモンド砥粒の先端部を基準点Pとし、この
基準点Pより高さの基準範囲tを取り、この基準範囲t
内に入っているダイヤモンド砥粒1の先端部の個数を計
数し、ツルーイング精度の評価法とした。
【0127】その結果、ダイヤモンド砥粒の精度=80
0のメタルボンドダイヤモンド研削砥石について、従来
のツルーイング法として市販のツルーイング装置(主軸
の支持にボールベアリング使用、剛性=3N/μm、回
転精度=8μm)にGC砥石を取り付けてツルーイング
した場合と、本発明に係るツルーイング法に従い前記実
施例1,2,3によりツルーイングした場合を前記評価
法で評価したところ、基準長さL=1mm、高さの基準
範囲t=0.5μmの中に入っているダイヤモンド砥粒
の先端部の数、つまり切れ刃の数は従来のツルーイング
法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石では4
個、本発明に係るツルーイング法に従い実施例1,2,
3によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石3では
42個であった。この測定結果から明らかなように、本
発明に係るツルーイング法によりツルーイングしたダイ
ヤモンド研削砥石3は、ダイヤモンド砥粒1の切れ刃高
さが揃っていることが分かる。
【0128】図12は本発明に係るツルーイング法でツ
ルーイングされた製品であるダイヤモンド研削砥石の外
周面のSEM写真である。尚、この図12の鮮明な写真
は、原出願(平成3年特許願第193714号)に添付
した図12を参照願います。
【0129】この図12から、前記実施例3によって、
メタルボンド2の表面より突き出されたダイヤモンド砥
粒1の先端部を、鋳鉄製の定盤で研磨することにより、
ダイヤモンド砥粒1の切れ刃断面が平坦且つ平滑に整形
され、且つ多数のダイヤモンド砥粒1の切れ刃高さがき
れいに揃えられていることが分かる。
【0130】実施例4:本発明に係るツルーイング法に
よりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石3と、従来
のツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド
研削砥石を使用して、実際に溝加工を行い、その溝の加
工面粗さを測定した。被削材は、アルミナチタンカーバ
イドである。
【0131】従来のツルーイング法として、市販のツル
ーイング装置(主軸の支持にボールベアリング使用、剛
性=3N/μm、回転精度=8μm)を使用した。この
ツルーイング装置に、ツルーイング工具としてGC砥石
を取り付けて用いた。本発明に係るツルーイング法とし
ては、前記実施例1,2,3によりツルーイングした。
【0132】従来のツルーイング法によりツルーイング
したダイヤモンド研削砥石による溝加工、および本発明
に係るツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモ
ンド研削砥石3による溝加工とも、加工条件は次のとお
りである。
【0133】 加工条件 ・研削砥石 メタルボンドダイヤモンド研削砥石 ・被削材 アルミナチタンカーバイド ・加工機の主軸の回転数 4000rpm ・加工機の送りテーブルの送り速度 100mm/min ・1回の切り込み深さ 2.0μm
【0134】図13はダイヤモンド研削砥石により研削
加工の加工面粗さの実験結果を示すグラフである。この
図13に示す実験において、加工面粗さはダイヤモンド
研削砥石の外周面で研削された加工面の粗さを測定した
ものである。この図13中、Aは従来のツルーイング法
によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石であっ
て、市販のツルーイング装置(主軸の支持にボールベア
リング使用、剛性=3N/μm、回転精度=8μm)に
GC砥石を取り付けてツルーイングしたダイヤモンド研
削砥石で研削した場合を示す。そして、図13中、Bは
本発明に係るツルーイング法による前記実施例1,2,
3によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石で研削
した場合を示す。
【0135】この図13から分かるように、本発明に係
るツルーイング法によりツルーイングしたダイヤモンド
研削砥石で研削したときの加工面粗さは、ダイヤモンド
砥粒の平均砥粒径=40μmという粗いダイヤモンド砥
粒においても、加工面粗さ=0.2μmRmaxという
良好な加工面に研削仕上げすることができた。これに対
して、従来のツルーイング法によりツルーイングしたダ
イヤモンド研削砥石では、ダイヤモンド砥粒の平均砥粒
径が20μmを越えると、加工面粗さが悪くなり、平均
砥粒径=40μmでは加工面粗さ=2.1μmRmax
となった。この実験結果より、本発明に係るツルーイン
グ法によりツルーイングしたダイヤモンド研削砥石によ
れば、加工面粗さを飛躍的に向上させることができる。
これは、本発明に係るツルーイング法によりダイヤモン
ド砥粒の切れ刃高さを揃えた効果である。
【0136】実施例5:本発明に係るツルーイング法で
ツルーイングしたカップ型ダイヤモンド研削砥石を、平
面研削盤に工具として取り付け、このダイヤモンド研削
砥石により図20に示す磁気ディスク用磁気ヘッドの記
録媒体に対向する面である浮上面を加工した。その結
果、加工面粗さ0.01μmRmaxに加工することが
できた。しかも、磁気ヘッド複合材の加工量の差である
加工段差をラッピングの場合の0.05μmから0.0
2μmに低減することができた。このように加工段差を
低減することは、磁気ヘッドの磁性媒体と磁気ディスク
面との間隔を小さくすることになり、記録密度の向上が
図れる。言い換えると、記録密度が同じなら、加工段差
が低減できた分だけ、磁気ヘッドの浮上量(基板5と磁
気ディスクとの間隔)を増やすことができるので、クラ
ッシュの危険性を少なくすることができる。したがっ
て、磁気ディスク装置の信頼性の向上を図れる。
【0137】研削で仕上げた磁気ヘッドの浮上面には、
一定方向に規則的な10nmオーダの研削痕が形成され
る。これにより、磁気ヘッドと磁気ディスクが接触して
いるときの摩擦力が低減し、クラッシュの危険性が少な
くなり、磁気ディスク装置の信頼性が向上する。
【0138】この結果より、従来は磁気ヘッドの仕上げ
加工において、ラッピングが行われて来たが、研削加工
だけで加工された磁気ヘッドを製作することができるこ
とが分かる。
【0139】また、光ヘッドやガラスを材料とした光学
系の仕上げ加工には、現在ラッピングが用いられている
が、前述の磁気ヘッドと同じように、研削に置き換える
ことができる。
【0140】次に、本発明の他の色々な実施例について
列挙する。
【0141】本発明では、ダイヤモンド砥粒のボンドは
メタルボンドに限らず、樹脂系ボンドを使用しても良
い。この樹脂系ボンドを使用したときは、電解ドレッシ
ング法に代えて、従来行われていた機械的ドレッシング
法により、ダイヤモンド砥粒を突き出させるようにす
る。
【0142】また、本発明ではボンドの表面から突き出
されたダイヤモンド砥粒の先端部の研磨を鋳鉄製の定盤
だけで行う場合に限らず、定盤上にダイヤモンド砥粒を
供給して行っても良い。さらには、鋳鉄製の定盤に代え
て、他の研磨工具を用いても良い。
【0143】さらに、本発明では単一のツルーイング装
置に、第1のツルーイング工具13と第2のツルーイン
グ工具24とを交換して取り付け、単一のツルーイング
装置を第1のツルーイング装置と第2のツルーイング装
置とに兼用するようにしても良い。
【0144】
【発明の効果】以上説明した請求項1記載の発明では、
多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めて円盤型に形成
したダイヤモンド研削砥石において、前記研削砥石の作
業面を前記砥粒とボンドとが同一面となるよう真円状に
研削し、且つ前記研削加工したボンドを一様に所定深さ
ドレッシングして前記砥粒を当該ドレッシングしたボン
ドの表面より突き出させるとともに、この突き出された
砥粒の先端部を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形
しているので、ダイヤモンド砥粒の切れ刃高さを精密に
揃えることができる結果、脆性材料の延性モードでの超
精密研削加工や、磁気ヘッドにおける記録媒体に対向す
る面の研削仕上げに適用し得る効果がある。
【0145】請求項2記載の発明では、多数のダイヤモ
ンド砥粒をボンドで固めてカップ型に形成したダイヤモ
ンド研削砥石において、前記研削砥石の作業面を前記砥
粒とボンドとが同一面となるよう高精度の平面に研削
し、且つ前記研削加工したボンドを一様に所定深さドレ
ッシングして前記砥粒を当該ドレッシングしたボンドの
表面より突き出させるとともに、この突き出された砥粒
の先端部を熱化学的に研磨して平坦且つ平滑に整形して
いるので、この請求項2記載の発明においても、脆性材
料の延性モードでの超精密研削加工や、磁気ヘッドにお
ける記録媒体に対向する面の研削仕上げに適用し得る効
果がある。
【0146】本発明の請求項3記載の発明によれば、第
1のツルーイング装置と、ドレッシング装置と、第2の
ツルーイング装置とを配備し、前記第1のツルーイング
装置を、静圧軸受により支持され且つ多数のダイヤモン
ド砥粒をボンドで固めたダイヤモンド研削砥石をワーク
として支持する主軸と、この主軸の回転駆動源と、ワー
クであるダイヤモンド研削砥石の作業面を前記ダイヤモ
ンド砥粒とボンドとが略同一面となるよう研削する第1
のツルーイング工具と、この第1のツルーイング工具の
回転駆動源と、前記第1のツルーイング工具とワークで
あるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に相対的に
送る切り込み手段とを備えて構成し、前記ドレッシング
装置を、前記研削したボンドの表面を一様に所定深さ除
去してダイヤモンド砥粒を当該ドレッシングされたボン
ドの表面より突き出し可能に構成し、前記第2のツルー
イング装置を、静圧軸受により支持され且つドレッシン
グされたダイヤモンド研削砥石をワークとして支持する
主軸と、この主軸の回転駆動源と、前記ドレッシングさ
れたボンドの表面から突き出された各ダイヤモンド砥粒
の先端部を平坦且つ平滑に熱化学的研磨して切れ刃を揃
える第2のツルーイング工具と、この第2のツルーイン
グ工具の回転駆動源と、前記第2のツルーイング工具と
ワークであるダイヤモンド研削砥石とを切り込み方向に
相対的に送る切り込み手段とを備えて構成しており、特
に第1,第2のツルーイング装置とも主軸を静圧軸受に
より支持し、且つそれぞれ独立の回転駆動源により回転
させるようにしているので、主軸の支持剛性および回転
精度とも著しく向上させることができるため、本発明に
係るツルーイング法を的確に実施し得る効果がある。
【0147】請求項4記載の発明によれば、単一のツル
ーイング装置に、前記第1のツルーイング工具と第2の
ツルーイング工具とを選択的に取り付け、単一のツルー
イング装置を前記第1のツルーイング装置と第2のツル
ーイング装置とに兼用しているので、設備費を節減でき
る外、装置の設置スペースが狭くて済む効果がある。
【0148】請求項5記載の発明によれば、ワークであ
るダイヤモンド研削砥石を支持する前記主軸の位置を固
定し、前記第1のツルーイング工具とドレッシング装置
と第2のツルーイング工具とを、それぞれワークに対す
る加工位置と退避位置とに移動可能に構成しているの
で、主軸にダイヤモンド研削砥石を取り付けたままの状
態でダイヤモンド研削砥石の作業面を研削する加工型ツ
ルーイング、ボンドの表面からダイヤモンド砥粒の先端
部を突き出させるドレッシング、ダイヤモンド砥粒の先
端部を研磨して切れ刃高さを揃える研磨型ツルーイング
を順次行うことができるため、ダイヤモンド研削砥石の
取り付け誤差を無くすことができる結果、より一層高精
密にツルーイングし得る効果があり、作業能率の向上を
図り得る効果もある。
【0149】請求項6記載の発明では、前記第1のツル
ーイング工具として、カップ型メタルボンドダイヤモン
ド砥石を用いており、また請求項7記載の発明では、第
2のツルーイング工具として、カップ型鉄系金属製の定
盤を用いており、さらに請求項8記載の発明では、前記
ドレッシング装置を、前記ダイヤモンド研削砥石との間
に所定の間隔をおいて配置された電極と、陽極をワーク
であるダイヤモンド研削砥石に結び且つ陰極を前記電極
に結んだ電源と、前記ダイヤモンド研削砥石の回転駆動
源とを備えて構成しているので、それぞれ本発明に係る
ツルーイング法をより一層良好に実施し得る効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るツルーイング法の一実施例を示す
もので、図1(a)はダイヤモンド研削砥石の外周面の
加工型ツルーイング工程を示す図、図1(b)はダイヤ
モンド砥粒のボンドのドレッシング工程を示す図、図1
(c)はボンドから突き出されたダイヤモンド砥粒の研
磨型ツルーイング工程を示す図である。
【図2】本発明ツルーイング装置における第1のツルー
イング装置の正面図である。
【図3】図2の中央縦断側面図である。
【図4】本発明ツルーイング装置における電解ドレッシ
ング装置の概念図である。
【図5】図4のQ部分の拡大図である。
【図6】本発明ツルーイング装置における第2のツルー
イング装置の正面図である。
【図7】ツルーイングされたダイヤモンド研削砥石の回
転振れの測定結果を示すグラフである。
【図8】本発明に係るツルーイング法における加工型ツ
ルーイング工程でツルーイングされたダイヤモンド研削
砥石の外周面の100倍SEM写真である。
【図9】本発明に係るツルーイング法における加工型ツ
ルーイング工程でツルーイングされたダイヤモンド研削
砥石の外周面の2000倍SEM写真である。
【図10】研削砥石の砥粒の切れ刃高さの測定装置の概
念図である。
【図11】図10の測定装置により得られた測定データ
の評価法の説明図である。
【図12】本発明に係るツルーイング法でツルーイング
された製品であるダイヤモンド研削砥石の外周面のSE
M写真である。
【図13】ダイヤモンド研削砥石により研削加工した加
工面粗さの実験結果を示すグラフである。
【図14】カップ型ダイヤモンド研削砥石を対象とした
本発明に係るツルーイング法の説明図である。
【図15】軸付きダイヤモンド研削砥石を対象とした本
発明に係るツルーイング法の説明図である。
【図16】本発明ツルーイング装置の他の実施例を示す
正面図である。
【図17】ダイヤモンド研削砥石のツルーイングの概念
を示すもので、図17(a)はツルーイング前のメタル
ボンドダイヤモンド研削砥石の外形を示す図、図17
(b)はツルーイング後のメタルボンドダイヤモンド研
削砥石の外形を示す図である。
【図18】ツルーイング前のダイヤモンド研削砥石の砥
粒の切れ刃状態を示す図である。
【図19】従来のツルーイング法によりツルーイングし
たダイヤモンド研削砥石の表面状態の模式図である。
【図20】磁気ヘッドの斜視図である。
【図21】図20のS部分の拡大図である。
【符号の説明】
1…ダイヤモンド砥粒、2…メタルボンド、3…ダイヤ
モンド研削砥石、4…磁気ヘッド、8…ダイヤモンド研
削砥石取り付け用のフランジ、9…同クランプ、10…
ツルーイング装置における第1のツルーイング装置、1
1…第1のツルーイング装置の送りテーブル、12…同
工具支持台、13…同第1のツルーイング工具、14…
同主軸、15…主軸の静圧軸受、16…ツルーイング装
置における電解ドレッシング装置、17…電解ドレッシ
ング装置の電極、18…直流電源、21…ツルーイング
装置の第2のツルーイング装置、22…第2のツルーイ
ング装置の送りテーブル、23…同工具支持台、24…
同第2のツルーイング工具、25…同主軸、30…カッ
プ型ダイヤモンド研削砥石、31…同研削砥石の作業面
である端面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 落合 雄二 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 相川 茂雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 Fターム(参考) 3C047 AA12 AA13 AA15 AA25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固め
    て円盤型に形成したダイヤモンド研削砥石において、前
    記研削砥石の作業面を前記砥粒とボンドとが略同一面と
    なるよう真円状に研削し、且つ前記研削加工したボンド
    を一様に所定深さドレッシングして前記砥粒を当該ドレ
    ッシングしたボンドの表面より突き出させるとともに、
    この突き出された砥粒の先端部を熱化学的に研磨して平
    坦且つ平滑に整形したことを特徴とするダイヤモンド研
    削砥石。
  2. 【請求項2】 多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固め
    てカップ型に形成したダイヤモンド研削砥石において、
    前記研削砥石の作業面を前記砥粒とボンドとが同一面と
    なるよう高精度の平面に研削し、且つ前記研削加工した
    ボンドを一様に所定深さドレッシングして前記砥粒を当
    該ドレッシングしたボンドの表面より突き出させるとと
    もに、この突き出された砥粒の先端部を熱化学的に研磨
    して平坦且つ平滑に整形したことを特徴とするダイヤモ
    ンド研削砥石。
  3. 【請求項3】 第1のツルーイング装置と、ドレッシン
    グ装置と、第2のツルーイング装置とを配備し、 前記第1のツルーイング装置を、静圧軸受により支持さ
    れ且つ多数のダイヤモンド砥粒をボンドで固めたダイヤ
    モンド研削砥石をワークとして支持する主軸と、この主
    軸の回転駆動源と、前記ワークであるダイヤモンド研削
    砥石の作業面を前記ダイヤモンド砥粒とボンドとが略同
    一面となるよう研削する第1のツルーイング工具と、こ
    の第1のツルーイング工具の回転駆動源と、前記第1の
    ツルーイング工具と前記ワークであるダイヤモンド研削
    砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込み手段とを
    備えて構成し、 前記ドレッシング装置を、前記研削したボンドの表面を
    一様に所定深さドレッシングして前記ダイヤモンド砥粒
    が当該ドレッシングされたボンドの表面より突き出し可
    能に構成し、 前記第2のツルーイング装置を、静圧軸受により支持さ
    れ且つ前記ドレッシングされたダイヤモンド研削砥石を
    ワークとして支持する主軸と、この主軸の回転駆動源
    と、前記ドレッシングされたボンドの表面から突き出さ
    れた各ダイヤモンド砥粒の先端部を平坦且つ平滑に熱化
    学的研磨して切れ刃を揃える第2のツルーイング工具
    と、この第2のツルーイング工具の回転駆動源と、前記
    第2のツルーイング工具と前記ワークであるダイヤモン
    ド研削砥石とを切り込み方向に相対的に送る切り込み手
    段とを備えて構成したことを特徴とするダイヤモンド研
    削砥石のツルーイング装置。
  4. 【請求項4】 単一のツルーイング装置に、前記第1の
    ツルーイング工具と第2のツルーイング工具とを選択的
    に取り付け、単一のツルーイング装置を前記第1のツル
    ーイング装置と第2のツルーイング装置とに兼用したこ
    とを特徴とする請求項3記載のダイヤモンド研削砥石の
    ツルーイング装置。
  5. 【請求項5】 前記ワークであるダイヤモンド研削砥石
    を支持する前記主軸の位置を固定し、前記第1のツルー
    イング工具とドレッシング装置と第2のツルーイング工
    具とを、それぞれワークに対する加工位置と退避位置と
    に移動可能に構成したことを特徴とする請求項3または
    4記載のダイヤモンド研削砥石のツルーイング装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のツルーイング工具として、カ
    ップ型メタルボンドダイヤモンド砥石を用いたことを特
    徴とする請求項3,4または5記載のダイヤモンド研削
    砥石のツルーイング装置。
  7. 【請求項7】 前記第2のツルーイング工具として、カ
    ップ型鉄系金属製の定盤を用いたことを特徴とする請求
    項3,4,5または6記載のダイヤモンド研削砥石のツ
    ルーイング装置。
  8. 【請求項8】 前記ドレッシング装置を、前記ダイヤモ
    ンド研削砥石との間に所定の間隔をおいて配置された電
    極と、陽極を前記ワークであるダイヤモンド研削砥石に
    結び且つ陰極を前記電極に結んだ電源と、前記ダイヤモ
    ンド研削砥石の回転駆動源とを備えて構成したことを特
    徴とする請求項3,4,5,6または7記載のダイヤモ
    ンド研削砥石のツルーイング装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015054381A (ja) * 2013-09-13 2015-03-23 株式会社東京精密 切削ブレードのツルーイング方法及び装置

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