JP2015054279A - 二酸化炭素吸収剤及び該吸収剤を用いた二酸化炭素の分離回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス中に含まれる二酸化炭素を効率よく分離回収するための二酸化炭素吸収剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で表される構造を有するアミン化合物を含む、10.0質量%以上65.0質量%以下のアミン:
Figure 2015054279

(式中、R1、及びR2は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群より選択される);0.01質量%以上0.30質量%以下のパーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤;及び0.01質量%以上0.20質量%以下のシリコーン系消泡剤;を含有する、二酸化炭素を可逆的に吸収脱離することが可能な水溶液の形態にある二酸化炭素吸収剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガス中に含まれる二酸化炭素を吸収除去するための二酸化炭素吸収剤に関するものであり、さらに詳しくは、省エネルギーで分離回収することが可能な二酸化炭素吸収剤に関するものである。また、本発明は、燃焼排ガスのような二酸化炭素を含有するガスからの二酸化炭素の分離回収方法に関するものである。
近年、地球温暖化の原因物質として大気中の二酸化炭素が着目されている。そこで、二酸化炭素の大規模な排出源である、火力発電所、製鉄所、セメント工場等からの排ガス中の二酸化炭素を、分離回収する方法が検討されている。
従来、ガス中に含まれる二酸化炭素の分離は種々の方法により行なわれてきた。例えば、アンモニア製造過程での二酸化炭素の除去等であり、二酸化炭素を塩基性の吸収剤と接触させて吸収除去する方法が一般的に行なわれている。このような方法は、化学吸収法と呼ばれ、ここでは二酸化炭素を、吸収塔で吸収剤に化学的に吸収させ、再生塔でその吸収剤を加熱することにより放出させて回収する。化学吸収法のプロセスは、二酸化炭素の高効率な除去と高純度の二酸化炭素の回収を可能とする。
化学吸収法等の従来の分離回収技術は、二酸化炭素の分離に要する付加的なエネルギーが大きくなるため、経済性で非常に大きな問題となる。この分離に要するエネルギーは、化学吸収法の場合、二酸化炭素を吸収させた吸収剤を加熱して、二酸化炭素を放出させる工程での熱エネルギーが最も大きい。化学吸収法で用いられる従来の塩基性の吸収剤としては、炭酸カリウム水溶液、モノエタノールアミン水溶液等のアルカノールアミン水溶液が使われている。特に今日まで、多種のアミン化合物を用いてより分離エネルギーの小さな吸収剤が検討されている。
特許文献1〜4は、特定のアミン水溶液を用いた燃焼排ガスからの二酸化炭素の除去方法を記載している。また、特許文献5は、三級アルカノールアミンとアミン系活性剤とを含有する酸性ガス吸収液が記載されている。これらの方法は、モノエタノールアミン水溶液を用いた方法を改善しているものの、さらなる省エネルギー化と高効率化が望まれている。
本発明者らは1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オールに代表されるジアミン化合物の水溶液が二酸化炭素吸収剤として優れた特性を示すことを見出している。しかしながら、このような吸収剤を使用していても、化学吸収法のプロセスでは、例えば吸収塔の内部でガスと接触させる際、濡れ性や発泡性の影響によって本来の特性が十分に発揮されない場合がある。その場合、吸収剤の循環量の増加や吸収時間の増加が必要となり、結果として、吸収塔の容量を大きくしなければならないことも課題となる。
特許文献5では、特定の比較的高濃度のアミン水溶液に対して、界面活性剤を含有させた吸収液が開示されている。この方法では、界面活性剤の効果によって表面張力を下げ、吸収効率を向上させることができる。しかしながら、これらの吸収液では、発泡性の課題については言及されていない。
一方、特許文献6には、特定のアミン水溶液に有機硫黄化合物とシリコーンオイルを含有させた吸収液が開示されている。この方法では、シリコーンオイルの消泡効果を利用して、ミストの形成を抑え、酸化劣化を抑制することができる。しかしながら、これらのアミン水溶液における濡れ性については言及されていない。
特許第2871334号公報 特許第2895325号公報 特許第3197183号公報 米国特許出願公開第2008−0050296号公報 特開2012−11309号公報 国際公開第2011/080838号
上記のように、従来の二酸化炭素吸収剤における課題は、二酸化炭素の分離回収時におけるさらなる省エネルギー化と設備容量の低減である。即ち、吸収塔内部での気液接触効率やプロセス上の安定性を向上させることで、吸収剤の使用量や循環量を減少させ、かつ吸収塔の設備容量を小さくすることである。
本発明は、上記の課題に対応し、ガス中に含まれる二酸化炭素を効率よく分離回収するための二酸化炭素吸収剤を提供することを目的とする。また、本発明は、上記の二酸化炭素吸収剤を用いた、燃焼排ガス等の二酸化炭素含有ガスからの二酸化炭素の分離回収方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定のアミン化合物の水溶液を用いた二酸化炭素吸収剤では、特定の界面活性剤と消泡剤を含有させることによって分離回収効率を向上させることが可能となり、上記の目的が達成されることを見出した。
また、上記二酸化炭素吸収剤を用いることで、省エネルギーで、設備容量を大きくすることなく、ガス中に含まれる二酸化炭素を分離回収することができる二酸化炭素の分離回収方法を発明するに至った。
[1] 下記一般式(I)で表される構造を有するアミン化合物を含む、10.0質量%以上65.0質量%以下のアミン:
Figure 2015054279
(式中、R1、及びR2は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群より選択される);
0.01質量%以上0.30質量%以下のパーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤;及び
0.01質量%以上0.20質量%以下のシリコーン系消泡剤;
を含有する、二酸化炭素を可逆的に吸収脱離することが可能な水溶液の形態にある二酸化炭素吸収剤。
[2] 前記パーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤がパーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物である、[1]に記載の二酸化炭素吸収剤。
[3] 前記シリコーン系消泡剤が親水性の変性シリコーンオイルを含有するものである、[1]または[2]に記載の二酸化炭素吸収剤。
[4] ホウ酸を1.0質量%以上5.0質量%以下の範囲でさらに含有する、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
[5] 前記アミンとして、ピペラジンを2.0質量%以上10.0質量%以下の範囲でさらに含有する、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
[6] ビスムチオール、チオサリチル酸、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプト−4−メチルイミダゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、及び2−メルカプトベンズオキサゾールからなる群より選択される1種以上のチオール含有化合物を0.01質量%以上0.50質量%の範囲でさらに含有する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
[7] 前記アミンが、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オールを含む、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
[8] [1]〜[7]のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤と二酸化炭素を含有するガスとを、200〜1500m/mの単位体積当りの比表面積を持つ充填材が充填された吸収塔内で接触させることによって二酸化炭素を吸収させる工程と、二酸化炭素を吸収した吸収剤を再生塔内で加熱することにより二酸化炭素を放出させて二酸化炭素吸収剤を再生する工程とを含む、二酸化炭素の分離回収方法。
本発明の二酸化炭素吸収剤によれば、ガス中の二酸化炭素を、効率的かつ安定的に除去することができる。また、本発明の二酸化炭素の分離回収方法によれば、燃焼排ガスのようなガスからの二酸化炭素を、より省エネルギーで、設備容量を大きくすることなく分離回収することができる。
理論に限定されるものではないが、本発明の二酸化炭素吸収剤が上記の効果を与える理由は、下記の通りであると考えられる。まず、本発明の二酸化炭素吸収剤は、特定のアミン化合物を含むアミンを10.0質量%以上65.0質量%以下の範囲で含有している。このアミンに含まれるジアミン化合物は、公知の二酸化炭素吸収剤に使用されているアミン化合物と同等に、二酸化炭素に対して反応性を有していながら、より低い反応熱で二酸化炭素と反応する。また、比較的低い温度で二酸化炭素の脱離反応を進行させることができるため、二酸化炭素脱離性能に優れる。このジアミン化合物は、反応熱が低く、かつより低温で二酸化炭素を脱離することに起因して熱分解が抑えられるので、その水溶液は、省エネルギーで繰り返し利用できる二酸化炭素吸収剤である。
一方、このアミン水溶液は、比較的表面張力が高く、結果として金属等の部材に濡れにくい性質を持つ。そのようなアミン水溶液は、特に上記特定のアミンの含有量が多い場合に、例えば化学吸収法のプロセスで使用すると、吸収塔内で金属製の充填材表面に対して濡れ広がりにくく、その結果二酸化炭素の吸収効率が低くなってしまう。つまり、気液の接触効率が悪くなった分、吸収剤の循環量を増やすか、吸収塔の容量を大きくするかをしなければ、十分な吸収量が得られない。
液体の表面張力を下げる方法として、界面活性剤を添加する技術が一般的に知られている。確かに界面活性剤の添加量に応じて表面張力を下げることは可能であるが、前記のようなアミン水溶液では十分な効果を得るためにはより多くの界面活性剤の添加量が必要となる。また、前記アミン水溶液では、界面活性剤を添加することで、他のアミン化合物の場合と比較して発泡しやすい性質を持つ。その結果、界面活性剤の添加によって濡れ性を改善できたとしても、吸収剤の流れが悪くなり逆に吸収効率が低下することや、ミストの発生量が増加するといった問題が発生する。
液体で発生する泡を抑制する方法として、消泡剤を添加する技術が一般的に知られている。しかしながら、アミン化合物の種類と界面活性剤の種類によって、消泡剤の効果の大きさも異なり、前記アミン水溶液の表面張力と発泡性の両方を低く抑えることは非常に困難である。
前記アミン水溶液における表面張力の高さと発泡が発現しやすい理由は、本発明で用いる特定のアミンの溶解度パラメーター(δ)から以下のように推察している。本発明で用いる特定のアミンの例として、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オールを考慮すると、この溶解度パラメーター(HildebrandのSP値δ)は他の一般的なアミン化合物と比較して高い。特に、三つの水酸基の影響により、水素結合力の項(HansenのSP値δ)が高い。その結果、より水に近い性質を持ち、その水溶液は溶解度パラメーターの低い材料とは混ざりにくい。即ち、水を弾くような金属材料等の疎水的な材料とは馴染み難いと予想される。また、水素結合を形成しやすく、分子量も比較的高いため、粘性が高い。そのため、界面活性剤の添加等で表面張力を低下させた際に泡を形成しやすく、その泡の液膜が破れ難い性質も持っている。
これらの理由から、高い表面張力と発泡性を同時に抑えることは容易ではない。それに対して、本発明者らは、特定の界面活性剤と消泡剤とを適正な範囲で組み合わせた場合にのみ、特異的にこれらを同時に抑制できることを見出した。具体的には、パーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤とシリコーン系消泡剤とを適正な範囲で二酸化炭素吸収剤に添加した場合に、上記のような二酸化炭素の高い吸収脱離性能を維持しながら、顕著に低い表面張力と発泡性を有する二酸化炭素吸収剤が得られることを見出した。
この理由は以下のように推定している。パーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤は少量で強力な界面活性効果を有するものであり、前記アミン水溶液でもその効果を発揮する。しかしながら、この場合、同時に発泡性も大幅に付与してしまう。それに対してシリコーン系消泡剤は、前記界面活性剤のパーフルオロ基とも、親水性の基とも、混ざりにくい性質を示す。そのため、界面に配列している界面活性剤と相分離することで界面に共存することができ、結果として、界面活性効果を打ち消さずに向上させながら、発泡性を抑える効果を発揮すると推察される。
本発明の二酸化炭素吸収剤は、シリコーン系消泡剤の効果によって、吸収剤成分の揮散損失を低減されている。これは、消泡効果によってミストの発生を低減し、ガスに同伴される吸収剤成分の量が減少するためである。
本発明の吸収剤は、吸収塔内の充填材表面で濡れ広がりやすいため、気液接触の効率が向上されている。1つの実施態様においては、特定のチオール化合物を二酸化炭素吸収剤に含有させることで、酸素を含有するガスを処理する際に、酸素にさらされることによる吸収剤成分の酸化分解を抑制することができ、それにより安定的に長期に渡って吸収剤として使用することができる。
本発明の二酸化炭素回収装置及び燃焼排ガス処理システムを実施することによって、燃焼排ガスのようなガスから二酸化炭素を省エネルギーで分離回収することができる。また、継続的に効率の良い二酸化炭素の分離回収を提供することができる。
表面張力に対する濡れ面積率のグラフである。 従来の化学吸収法における、二酸化炭素回収装置の概略図である。 二酸化炭素吸収剤の評価装置の模式図である。 二酸化炭素吸収剤の評価結果を示すグラフである。 二酸化炭素吸収剤の反応熱測定セルの模式図である。
以下に本発明の構成及び実施形態について詳細に説明する。
<二酸化炭素吸収剤>
二酸化炭素吸収剤とは、二酸化炭素を吸収除去することを目的とするものであり、本願における「二酸化炭素吸収剤」は、アミン、界面活性剤、消泡剤、及び水を少なくとも含有する水溶液である。ここで「含有する」とは、「含有させることによって得られる」の意味を含むものとする。
本発明の二酸化炭素吸収剤は、下記一般式(I)で表されるアミン化合物を含むアミンを10.0質量%以上65.0質量%以下で含有している:
Figure 2015054279
(式中、R1、及びR2は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群より選択される)。
一般式(I)で表されるアミン化合物は、二酸化炭素吸収剤中に10質量%以上、20質量%以上、又は30質量%以上、そして65質量%以下、55質量%以下、又は40質量%以下で含まれてもよい。
この範囲よりも少ない場合には、低い反応熱を有意に発現させることが困難であり、逆に多い場合には、粘度が高くなりすぎてしまい、表面張力を下げても十分な気液接触効率を保てない。また、相対的に水分量が低下してしまうために、吸収速度も低下してしまい、結果として、吸収効率を下げてしまう。これらの理由から、20.0質量%以上40.0質量%以下の範囲がより好ましい。
上記の一般構造式(I)におけるR1及びR2は、水素原子及び炭素数1以上4以下のアルキル基からなる群より選択される。R1及びR2が、水素原子又はこれらの基であると、疎水性の程度、そして水和状態の維持の観点から好ましい。より好ましくは、R1及びR2は、水素原子及び炭素数1以上3以下のアルキル基からなる群より選択され、さらに好ましくは水素原子、メチル基及びエチル基からなる群より選択され、最も好ましくはR1及びR2は、水素原子及びメチル基から選択される。
一般構造式(I)で表される化合物として具体的に列記すると、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オール、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)プロパン−2−オール、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−(2−ヒドロキシブチルアミノ)プロパン−2−オール、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−(2−ヒドロキシペンチルアミノ)プロパン−2−オール、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−(2−ヒドロキシヘキシルアミノ)プロパン−2−オール、1,3−ビス(2−ヒドロキシプロピルアミノ)プロパン−2−オール、1−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)−3−(2−ヒドロキシブチルアミノ)プロパン−2−オール、1−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)−3−(2−ヒドロキシペンチルアミノ)プロパン−2−オール、1−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)−3−(2−ヒドロキシヘキシルアミノ)プロパン−2−オール、1,3−ビス(2−ヒドロキシブチルアミノ)プロパン−2−オール、1−(2−ヒドロキシブチルアミノ)−3−(2−ヒドロキシペンチルアミノ)プロパン−2−オール、1−(2−ヒドロキシブチルアミノ)−3−(2−ヒドロキシヘキシルアミノ)プロパン−2−オール、1,3−ビス(2−ヒドロキシペンチルアミノ)プロパン−2−オール、1−(2−ヒドロキシペンチルアミノ)−3−(2−ヒドロキシヘキシルアミノ)プロパン−2−オール、1,3−ビス(2−ヒドロキシヘキシルアミノ)プロパン−2−オールが挙げられる。
これらの構造の内、R1及びR2が共に水素原子である1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オールは、疎水基である末端アルキル基の長さが短く、水酸基のもつ水和効果がより働く構造を有する。したがって、このアミン化合物は、二酸化炭素反応性と反応熱とのバランスが特に優れている。
本発明の二酸化炭素吸収剤に、アミンとして、上記アミン化合物に加え、他のアミン化合物を併用して用いることができる。吸収速度や吸収量といった二酸化炭素吸収剤の性能を補助的に上げることが可能である。特に制限はないが、蒸気圧が高く沸点の低いものが好ましく、二酸化炭素との反応熱の小さいものがより好ましい。含有させることが可能なアミン化合物の例としては、モノエタノールアミン、1−アミノ−2−プロパノール、1−アミノ−2−ブタノール、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、3−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、アニリン、シクロヘキシルアミン等の第一級アミン類、2−メチルアミノエタノール、2−エチルアミノエタノール、2−イソプロピルアミノエタノール、2−プロピルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−t−ブチルアミノエタノール、2−n−ブチルアミノエタノール、ピペリジン等の第二級アミン類、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、N−エチル−N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、1−ヒドロキシエチルピペリジン等の第三級アミン類、1,3−ジアミノプロパン−2−オール、1−アミノ−3−(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オール、1,1,3−トリス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オール、1,1,3,3−テトラキス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オール、1−アミノ−3−(2−ヒドロキシプロピルアミノ)プロパン−2−オール、1,1,3−トリス(2−ヒドロキシプロピルアミノ)プロパン−2−オール、1,1,3,3−テトラキス(2−ヒドロキシプロピルアミノ)プロパン−2−オール、エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−1,2−エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−1,6−ヘキサメチレンジアミン等のジアミン類、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、1−ヒドロキシエチルピペラジン等のピペラジン類、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等、が挙げられる。これらのアミン化合物を併用する上では、二酸化炭素との反応挙動や親水性の程度に加え、分子量の大きさに応じて好ましい含有量が存在する。
上記式(I)で表されるアミン化合物を含めた全てのアミン量として、10.0質量%以上65.0質量%以下であり、好ましくは、20.0質量%以上60.0質量%以下であり、さらに好ましくは30.0質量%以上55.0質量%以下の範囲である。
一方、上記アミン化合物の内、ピペラジンは、1分子あたりのアミン価が高く、二酸化炭素との反応速度が速い特性も持つ。そして、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オールと併用して使用することで、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オールと二酸化炭素の反応速度を促進させる効果を有している。また、ピペラジンの含有量を1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オールの含有量よりも少なくすることで反応熱を低く保つことができる。そのため、ピペラジンを、二酸化炭素吸収剤中に2.0質量%以上20.0質量%以下、又は4.0質量%以上10.0質量%以下の範囲で含有させることが好ましい。
本発明の二酸化炭素吸収剤は、表面張力と発泡性を改善するために、特定の界面活性剤と消泡剤を含有するものである。まず、界面活性剤について説明する。前記特定の界面活性剤とは、パーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤である。パーフルオロ基はC13−に代表されるように、C−F結合の特異性から非常に強力な界面活性効果を有している。また、二酸化炭素吸収剤では、ノニオン性であることが非常に重要である。即ち、酸・アルカリの中和反応を伴う二酸化炭素とアミン化合物との吸収反応自体に関与しないことが求められる。このようなものとして、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物やパーフルオロアルキル含有オリゴマーを使用することができる。この場合、パーフルオロアルキル基の炭素数は、特に制限されないが、界面活性効果と水溶液中での安定性から3〜7のものが最も好適に使用できる。具体的には、SURFLON S−242、同 S−243、同 S−420(以上、AGCセイミケミカル社製)、メガファック F−444、同 TF−2066(以上、DIC社製)等のパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、SURFLON S−611、同 S−651、同 S−386(以上、AGCセイミケミカル社製)、メガファック F−472SF、同 F−477、同 F−553、同 F−556、同TF−1367、同 TF−1437(以上、DIC社製)等のパーフルオロアルキル含有オリゴマー等が挙げられる。特に、後述するシリコーン系消泡剤との相乗効果がより発揮されやすい点から、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物がより好ましい。
前記パーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤の含有量は、0.01質量%以上0.30質量%以下の範囲である。この範囲よりも少なければ、表面張力を十分低くすることができず、逆にこの範囲よりも多ければ、発泡性が高くなりすぎるだけでなく、界面での存在量が多くなりすぎて、気液接触を逆に阻害してしまう。これらの理由により、より好ましくは、0.03質量%以上0.15質量%以下の範囲である。
次に消泡剤について説明する。本発明の二酸化炭素吸収剤に含有させる特定の消泡剤とは、シリコーン系消泡剤である。シリコーン系消泡剤は、前記パーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤の存在下でも、界面に存在することができ、破泡効果を発揮することができるだけでなく、界面活性効果を阻害しないことが分かった。結果として、前記界面活性剤と前記消泡剤を両方添加することで、発泡性を抑えつつ、最も表面張力を低下させることが可能となる。シリコーン系消泡剤としては、オイル型、溶剤型、エマルジョン型、粉末型及び自己乳化型等が挙げられる。具体的には、KS−604、KS−530、KS−537、KS−538、KS−540(以上、信越シリコーン社製)、FSアンチフォーム1266、FSアンチフォーム544、DKQ1−1086、DKQ1−1183、DKQ1−1071(以上、東レ・ダウコーニング社製)、BYK−093、BYK−1650、BYK−028、BYK−025、BYK−024(以上、BYK社製)、SILFOAM SD−670、同SD−850、同SD−882(以上、ワッカーケミー社製)等が挙げられる。これらのシリコーン系消泡剤の内、前記界面活性剤と組み合わせた際の界面活性効果がより高く、消泡効果も優れている点で、親水性の変性シリコーンオイルを含有するものが特に好ましい。
前記シリコーン系消泡剤の含有量は、0.01質量%以上0.20質量%以下の範囲である。この範囲よりも少なければ、発泡性を十分低くすることができず、逆にこの範囲よりも多ければ、界面での存在量が多くなりすぎて、界面活性剤の効果を低下させ、また気液接触を阻害してしまう。これらの理由により、より好ましくは、0.02質量%以上0.10質量%以下の範囲である。
本発明の二酸化炭素吸収剤は、発泡性を抑えたまま、表面張力を低く抑え、充填材表面などに対する濡れ性が向上している。一般的に、液体が固体表面を濡れ広がる場合(拡張濡れ)の自由エネルギー変化(ΔG)は下記式(式1)で示される。
Figure 2015054279
(式中、ΔGは自由エネルギー変化、γLVは気液の界面張力、γSLは固液の界面張力、γSVは固気の界面張力、θは接触角を示す。)
自由エネルギー変化が小さい方が、より濡れ広がりやすいことを意味しており、二酸化炭素吸収剤が充填材表面で十分に濡れ広がるためには、ΔGが30mN/m以下であることが好ましく、20mN/m以下であることがさらに好ましい。また、上記式より、ΔGは、気液の界面張力、即ち液の表面張力の低さに大きく依存していることが分かる。
さらに、一般的な化学吸収プロセスで用いられる充填塔における濡れ性が下記経験式(式2)で示されることが知られている。
Figure 2015054279
(式中、aは接触面積(m/m)、atは充填材の比表面積(m/m)、gは重力加速度(m/s)、Lは吸収剤流量(kg/m/s)、μは吸収剤粘度(Pa・s)、ρは吸収剤密度(kg/m)、δは吸収剤の表面張力(N/m)、δは充填材の臨界表面張力(N/m)を示す。)
この式に例として、at=450(m/m)、L=17.7(kg/m/s)、μ=0.01(Pa・s)、ρ=1000(kg/m)、δ=0.025(N/m)を当てはめて、吸収剤の表面張力に対して、充填材の比表面積に対する濡れ面積率(a/at)でグラフを作成したものを図1に示す。
図1を参照すると、表面張力を低くするほど、濡れる面積が増加することが分かる。また、このケースでは、充填材表面の約6割を濡らすためには、表面張力を27mN/m程度にしなければならないと予想される。
本発明の二酸化炭素吸収剤は、ホウ酸を1.0質量%以上5.0質量%以下の範囲で含有することがより好ましい。ホウ酸は水溶液中で弱酸性を示し、二酸化炭素とアミン化合物の反応熱を低減する効果を持つ。ホウ酸を1.0質量%以上含有させることで、反応熱をより低くすることが可能となり、5.0質量以下含有させることで、二酸化炭素の吸収効率を十分発揮させることができる。
本発明の二酸化炭素吸収剤で、酸素を含有するガスを処理する際には、酸素にさらされることによるアミンの酸化分解を抑えるために、さらに特定のチオール含有化合物を添加することがより好ましい。そのチオール含有化合物としては、チオール基が不飽和結合と共役していることで効果を発揮するため、複素環及び/又は芳香環にチオール基を有する化合物である。例えば、ビスムチオール、チオサリチル酸、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプト−4−メチルイミダゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾールが挙げられる。これらのいずれか1種以上のチオール含有化合物を0.01質量%以上0.50質量%以下の範囲で含有させればよく、より好ましくは0.02質量%以上0.20質量%以下である。これらのチオール含有化合物は、アルカリ金属塩として添加することも可能である。また、長期に渡って、連続して二酸化炭素を分離回収する場合、含有量が上記の範囲を保つように制御することが好ましい。
また、公知の酸化防止剤を添加することも可能である。酸化防止剤としては、ラジカル補足剤としてフェノール系、等の一次酸化防止剤、過酸化物分解剤としてリン系、硫黄系、等の二次酸化防止剤、その他の酸化防止剤等が挙げられる。具体的には、フェノール系一次酸化防止剤の例としては、オクタデシル−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、ブチル化ヒドロキシトルエン、ジオクチルジフェニルアミン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、等が挙げられる。リン系の二次酸化防止剤の例としては、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、亜リン酸トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、ニトリロトリス(メチルホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタキス(メチルホスホン酸)、等が挙げられる。硫黄系の二次酸化防止剤の例としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジーtert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、β−メルカプトプロピオン酸、2,2’−チオジエタノール、ジドデシル 3,3’−チオジプロピオネート、システイン、等が挙げられる。その他の酸化防止剤として、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、チオ硫酸ナトリウム、等が挙げられる。
本発明の二酸化炭素吸収剤は水溶液の形態にあり、二酸化炭素吸収剤中の水の含有量は34.5質量%以上、40.0質量%以上、50.0質量%以上、又は60.0質量%以上、また89.98質量%以下、85質量%以下、80質量%以下、又は70質量%以下が好ましい。
本発明の二酸化炭素吸収剤において、必要に応じて水以外の溶媒をさらに含有させてもよい。ただし、蒸気圧が高い、又は沸点の低いものは二酸化炭素の吸収時において揮発するため好ましくない。また、アミン化合物と反応性の高いものも好ましくない。省エネルギー化の観点では、比熱が低く熱伝導性のよいものが好ましい。
含有させてもよい溶媒として具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール等の多価アルコール類;ブタノール、ペンタノール、シクロヘキサノール等の炭素数4以上のアルコール類;2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等のアミド類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート類を挙げることができる。
また、他の構成成分として、公知の粘度調整剤、腐食防止剤等を添加することも可能である。
<二酸化炭素吸収剤の再生方法>
二酸化炭素吸収剤を繰り返し利用するために、吸収させた二酸化炭素を放出させて再生する必要がある。上述したように、本発明の二酸化炭素吸収剤では、二酸化炭素吸収時の反応熱の低減が特徴の一つである。この特徴は、二酸化炭素を吸収させた後、加熱することによって二酸化炭素を放出させて、二酸化炭素吸収剤を再生する際に、省エネルギー化の効果をもたらす。再生時の加熱温度としては、80℃〜130℃の範囲であり、好ましくは90℃〜120℃の範囲である。加熱手段としては、特に限定されないが、リボイラー等のように蒸気のような高温媒体と熱交換させる方法が一般的である。また、本発明の二酸化炭素吸収剤の効果は、高圧条件下で再生させる場合においても同様に発現される。
<分離回収方法>
本発明の二酸化炭素の分離回収方法について説明する。本発明における二酸化炭素の分離回収方法は、燃焼排ガスのような二酸化炭素を含有するガスから二酸化炭素を効率よく連続的に分離回収する方法である。具体的には、二酸化炭素吸収剤と二酸化炭素を含有するガスとを、200〜1500m/m、又は400〜1000m/mの単位体積当りの比表面積を持つ充填材が充填された吸収塔内で接触させることによって二酸化炭素を吸収させる工程と、二酸化炭素を吸収した吸収剤を再生塔内で加熱することにより二酸化炭素を放出させて二酸化炭素吸収剤を再生する工程とを行う。そして、これらの工程を連続的に繰り返し行う。本発明の二酸化炭素吸収剤を使用することによって、加熱するための熱エネルギーが削減でき、吸収塔の高さや塔径を大きくする必要もない。かつ二酸化炭素吸収剤中のアミン化合物の揮発による損失及び反応機の材質の腐食を軽減することができる。
化学吸収法における二酸化炭素分離回収装置の概要を図2に示す。図2において、二酸化炭素を含む混合ガスは必要に応じて加湿冷却された後、ガス供給口14を通って吸収塔11へ供給される。吸収塔11に入った混合ガスは、ノズル12から供給される吸収剤と、下部充填部13中の充填材料の表面上で向流接触することによって、混合ガス中の二酸化炭素が、吸収剤により吸収除去される。一方、二酸化炭素が除去されたガスは、上部の排出口19から排出される。吸収剤再生塔117では、再生加熱器110により、下部充填部111で吸収剤が再生される。再生加熱器110は、一般的には、130〜150℃のスチームと熱交換することで二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収剤を沸騰させるリボイラーが利用される。そして、再生された吸収剤は、熱交換器18と冷却器16により冷却された後、吸収塔へ戻される。吸収剤から分離された二酸化炭素は、再生塔還流冷却器116により冷却されて、気液分離器114に入る。ここで、二酸化炭素は、同伴している水蒸気を凝縮分離した後、回収二酸化炭素排出ライン115より排出され回収される。
本発明の二酸化炭素の分離回収方法で使用される充填材は、200〜1500m/m、又は400〜1000m/mの単位体積当りの比表面積を持つものである。充填材の比表面積が大きい程、吸収効率は高くなるが、大きすぎる充填材はガスの圧力損失も大きくなる傾向があり、フラッディング現象が発生する場合があるため、上記の範囲が好ましい。充填材の形状や材質は多種多様なものが知られており、円柱状、円筒状、サドル型、球状、立方体状、角錐体状など従来から使用されている不規則充填材の他、高性能な充填物として特殊な形状を持つ規則充填物を使用することができる。具体的には、規則充填物としては、スルザーパッキング(スルザーブラザーズ社製)、住友スルザーパッキング(住友重機械工業社製)、テクノパック(三井物産社)などのガーゼ型規則充填物、エムシーパック(三菱化学エンジニアリング社製)、テクノパック(三井物産社)、メラパック(住友重機械工業社製)などのシート型規則充填物、フレキシグリッド(コーク社製)のグリッド型規則充填物、さらには、ハニカムパック(日本ガイシ社製)、グッドロールパッキング(東京特殊金網社製)、インパルスパッキング(ナガオカ社製)、ジェムパック(グリッチ社製)、モンツパック(モンツ社製)が挙げられる。不規則充填材としては、インタロックサドル(ノートン社製)、フレキシリング(日揮社製)、IMTP(ノートン社製)、カスケードミニリング(マツイマシン社製)、ラッシヒリング、テラレット(日鉄化工機)、ポールリング、ディクソンパッキン、マクマホンパッキン等が挙げられる。充填材の材質としては、SUS316、SUS304、SUS306等のステンレスや、セラミック、プラスチック製のものが使用できる。
二酸化炭素を含有するガスとしては、特に限定はなく、様々な組成、濃度、圧力、温度条件のガスに適用できる。二酸化炭素以外のガス成分としては、窒素、酸素、水素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、アルゴン、水蒸気等が挙げられる。特に省エネルギーでの分離を求められるものとして、具体的には、火力発電所排ガス、鉄鋼所排ガス、セメント工場排ガス、化学プラント排ガス、バイオ発酵ガス、天然ガス等が挙げられる。これらのガスの内、二酸化炭素以外の酸性ガスを成分として含有するガスに対しては、公知の脱硫、脱硝工程等を組み合わせて、本発明の分離回収方法を用いることが好ましい。
<燃焼排ガス処理システム>
本発明の二酸化炭素の分離回収方法を用いて、燃焼排ガス処理システムを提供することができる。一般的に燃焼排ガス中には、二酸化炭素以外の酸性ガスを成分として含有しており、公知の脱硫及び/又は脱硝装置を二酸化炭素の回収装置の上流側に設置することが好ましい。また、さらにその上流側に煤塵を捕集する集塵装置を設置することがより好ましい。前述した二酸化炭素の回収装置で二酸化炭素が除去された処理排ガスに、二酸化炭素吸収剤の成分が蒸気として含まれてしまう場合は、冷却して蒸気成分を凝縮させる機構や、洗浄水によって洗い落とす機構をさらに備えてもよい。このような燃焼排ガス処理システムによって、二酸化炭素が大幅に除去され、且つNOx、SOx、その他有害物質が除去された処理排ガスが大気へと放出される。
回収された二酸化炭素は高純度であり、液化、又はドライアイスとして利用できる他、地下貯留技術による隔離や、油田に圧入することにより石油の採掘量増加技術へ利用することができる。
以下に本発明を実施例により詳細に説明する。なお、本発明は実施例により制限されるものではない。
<略語の説明>
BHP:1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オール
Pz:ピペラジン
DEA:ジエタノールアミン
MEA:モノエタノールアミン
DEA:ジエタノールアミン
EAE:2−エチルアミノエタノール
IPAE:2−イソプロピルアミノエタノール
<二酸化炭素吸収剤の濡れ性と発泡性の評価>
本発明の二酸化炭素吸収剤について評価するために、アミン、界面活性剤、消泡剤及びその他の成分と、を表1の配合で水に対して混合溶解させ、実施例1〜4、比較例1〜8、及び参考例1〜5の吸収剤を得た。各吸収剤における、アミン化合物の分子量と溶解度パラメーター(Hildebrandのδ)も合わせて表1に示す。尚、用いた界面活性剤は、サーフロンS−242(AGCセイミケミカル社製)、ノベックFC4430(住友スリーエム社製)、ツイーン40(東京化成工業社製)、用いた消泡剤は、KS−604、KS−538(信越シリコーン社製)、エパン710(第一工業製薬社製)のものを使用した。
・表面張力及び拡張濡れの自由エネルギー変化の測定
表面張力の測定と接触角の測定を、全自動接触角計DM700(協和界面科学社製)によって行なった。表面張力は、懸滴法によって測定し、ds/de法によって算出した。接触角は、SUS316の板を使用し、アセトンで洗浄後、純粋で洗浄し、乾燥させたものを使用した。測定は液滴法によって行い、2/θ法によって算出した。算出した液の表面張力とSUS316に対する接触から、各吸収剤とSUS316の拡張濡れの自由エネルギー変化を算出した。
・発泡性の評価
各二酸化炭素吸収剤5mlを内径20mm、高さ85mmのガラス製試験管に入れ、窒素ガスをバブリングさせて発泡性の評価を行なった。バブリングは、外径6mmのガラス管の先に細孔径40〜50μmのガラスフィルターが付いた噴射管を通して行った。窒素ガスの流量は、80ml/分で、液温は25℃で、30秒間行なった。評価はバブリングを停止して10秒後及び30秒後の泡の状態から下記の基準で行なった。
A:発泡停止後10秒以内に泡が消失する。
B:発砲停止後10秒以降30秒以内に泡が消失する。
C:発砲停止後30秒後も泡が残存する。
各吸収剤の表面張力γLV、表面自由エネルギー変化ΔG、発泡性評価の結果も表1に示す。表1より、実施例1〜4の吸収剤はいずれも低い表面張力及び濡れやすさを有しており、同時に発泡現象が見られないことが確認される。一方、界面活性剤のみを含有する、比較例1、5、及び7の吸収剤では、発泡現象が顕著に発生し、実用上問題となることが予想される。界面活性剤と消泡剤とを組み合わせた比較例2及び4の吸収剤でも、濡れやすさは高いものの、発泡現象の発生が確認された。界面活性剤を含有していない比較例3、6、及び8の吸収剤では、濡れ性が非常に悪いことが分かる。これらの結果から、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オールを有する吸収剤では、パーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤とシリコーン系消泡剤とを含有させることで、発泡現象を発生させずに、濡れ性を格段に向上させることが確認された。参考例1〜5に示すように、公知に知られるアミン水溶液を用いた場合では、本発明のような技術を使用しなくとも、発泡性を抑えたまま濡れやすさを保持させることができることが分かる。
Figure 2015054279
次に、表1の実施例1及び実施例3の吸収剤と比較例6及び比較例8の吸収剤とを用いて、下記の方法にて二酸化炭素の分離回収効率の評価を行った。
・二酸化炭素分離回収効率評価方法
図3に示す装置を作成した。この装置は、化学吸収法の設備を模式した装置であり、吸収剤を循環させて、二酸化炭素の吸収、放出工程を実測し、二酸化炭素の分離回収量を評価するためのものである。評価方法は、まず吸収剤供給口212から装置内に吸収剤約2Lを供給し、吸収剤循環ポンプ28および29によって、吸収塔21と再生塔218に循環させる。熱交換器210によって吸収塔入り口の吸収剤温度を30℃に調整し、熱交換器211によって再生塔入り口の吸収剤温度を90℃に調整する。
吸収塔21は全長1500mm内径52mmの塩化ビニル製のものを使用し、内部の充填層22は、1400mmの高さで充填材としてディクソンパッキン(SUS316、6mm、比表面積900m/m)を充填している。吸収塔上部にはコンデンサー215によってガスを15℃に冷却し、水を凝縮させて凝縮水トラップ214に落とし、ガスはガスメーター216で流量を測定し、217に排気される。再生塔218は、全長500mm内径55mmのSUS316製のものを使用し、内部にラシヒリング(SUS316、φ5mm)を充填している。再生塔ボトム219は、ジャケットを有しているSUS316製の容器で、ジャケットに圧力調整された低圧スチーム213を供給し、ボトム内の吸収剤温度が102℃〜103℃になるように加熱している。
再生塔で分離された二酸化炭素は、コンデンサー220で15℃に冷却され、凝縮水は再生塔に戻し、二酸化炭素ガスは乾式ガスメーター221にて流量を測定後、222に排気される。吸収剤の温度が安定するまで、1時間程度循環させた後、二酸化炭素供給口23から供給される二酸化炭素をマスフローコントローラー25で3.7L/分で流し、空気供給口24から供給される空気をマスフローコントローラー26で27.1L/分で流し二酸化炭素濃度12体積%の混合ガスを調整する。混合ガスは、加湿用バブラー27にて、30℃の水浴を通して、30℃の加湿ガスとして、吸収塔の下部から装置内に供給する。ガスを供給後、さらに1時間運転し、二酸化炭素の回収量が安定させる。吸収塔へ吸収剤を供給するための循環ポンプ29によって、吸収剤の流量を設定し、115ml/分で測定後、170ml/分に変更し、2条件で測定した。
各吸収剤の分離回収効率を吸収剤の流量に対してプロットしたグラフを図4に示す。分離回収効率は、二酸化炭素の回収量を乾式ガスメーターの測定値から、15℃飽和水蒸気量を補正し、投入した二酸化炭素3.7L/分に対する割合(%)として算出した。
図4のグラフから、実施例1及び3の吸収剤は、比較例6及び8の吸収剤に比べて、二酸化炭素の分離回収効率が向上しており、充填材に対する濡れ性が向上した結果、気液接触効率が向上し、高い吸収効率が発揮されることが確認された。なお、再生塔で再生された後の吸収剤に残存している二酸化炭素の量は、実施例1と比較例6の比較、実施例3と比較例8の比較において、殆ど同じであることを確認している。この確認は、再生塔ボトムから少量の吸収剤サンプルを採取し、全有機炭素計TOC−VCP及びTNM−1(島津製作所製)で測定したCとNの元素比から計算した。評価中、吸収塔内部の目視による観察では、いずれの吸収剤の場合でも、発泡現象は確認されなかった。
<二酸化炭素吸収剤の反応熱の評価方法>
二酸化炭素吸収剤の反応熱の測定をリアクションカロリーメーターC−80(SETARAM社製)にて行った。セルはGas circulation normal pressureタイプ(Stainless steel 31/1415)を使用し、ガス入口、出口に図5のように機器を接続した。吸収剤4gをセルに入れ、C−80にセットした。温度を30℃に調節し、安定させた。ボールバルブ32を開け、二酸化炭素ボンベ31から供給される二酸化炭素を、マスフローコントローラー33を用いて25℃で12ml/minで吸収剤に流した。ガス流通による発熱が終了し、出口側ガス流量が一定値となった時点でガス流通を終了した。発熱反応終了後、キャリブレーション測定を行い、反応前のキャリブレーションのデータと併せてベースラインとした。得られた発熱量の経時変化データの積分を行うことで、反応中の発熱量を求めた。
反応量は、全有機炭素計TOC−VCP及びTNM−1(島津製作所製)で測定したCとNの元素比から計算し、前記反応熱データを反応した二酸化炭素1gあたりの反応熱kJ/gと換算して、表2に示した。
<二酸化炭素吸収剤の吸収性能評価結果>
表2に示す結果より、いずれの吸収剤も1.6kJ/g以下であり、界面活性剤や消泡剤の含有の有無に関わらず、低い反応熱を保持していることが確認された。
Figure 2015054279
本発明は、ガス中に含まれる二酸化炭素を吸収させた後、再度放出させて分離するための二酸化炭素吸収剤を提供することができ、さらに詳しくは、省エネルギーで安定に分離するための二酸化炭素吸収剤を提供することができる。また、燃焼排ガスのような二酸化炭素を含有するガスからの二酸化炭素の分離方法を提供することができる。
11 吸収塔
12 ノズル
13 下部充填部
14 排ガス供給口
15 二酸化炭素吸収剤循環ポンプ
16 冷却器
17 二酸化炭素吸収剤循環ポンプ
18 熱交換器
19 脱二酸化炭素排ガス排出口
110 再生加熱器
111 下部充填部
112 ノズル
113 還流水ポンプ
114 気液分離器
115 回収二酸化炭素排出ライン
116 再生塔還流冷却器
117 再生塔
21 吸収塔
22 充填層
23 二酸化炭素供給口
24 空気供給口
25 マスフローコントローラー
26 マスフローコントローラー
27 加湿用バブラー
28 吸収剤循環ポンプ
29 吸収剤循環ポンプ
210 熱交換器
211 熱交換器
212 吸収剤供給口
213 スチーム供給口
214 凝縮水トラップ
215 コンデンサー
216 乾式ガスメーター
217 処理ガス出口
218 再生塔
219 再生塔ボトム
220 コンデンサー
221 乾式ガスメーター
222 二酸化炭素出口
31 ボンベ
32 ボールバルブ
33 マスフローコントローラー
34 マスフローメーター
35 SUS配管(φ6mm)
36 C−80セル

Claims (8)

  1. 下記一般式(I)で表される構造を有するアミン化合物を含む、10.0質量%以上65.0質量%以下のアミン:
    Figure 2015054279
    (式中、R1、及びR2は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群より選択される);
    0.01質量%以上0.30質量%以下のパーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤;及び
    0.01質量%以上0.20質量%以下のシリコーン系消泡剤;
    を含有する、二酸化炭素を可逆的に吸収脱離することが可能な水溶液の形態にある二酸化炭素吸収剤。
  2. 前記パーフルオロ基を有するノニオン性の界面活性剤がパーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物である、請求項1に記載の二酸化炭素吸収剤。
  3. 前記シリコーン系消泡剤が親水性の変性シリコーンオイルを含有するものである、請求項1または2に記載の二酸化炭素吸収剤。
  4. ホウ酸を1.0質量%以上5.0質量%以下の範囲でさらに含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  5. 前記アミンとして、ピペラジンを2.0質量%以上10.0質量%以下の範囲でさらに含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  6. ビスムチオール、チオサリチル酸、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプト−4−メチルイミダゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、及び2−メルカプトベンズオキサゾールからなる群より選択される1種以上のチオール含有化合物を0.01質量%以上0.50質量%の範囲でさらに含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  7. 前記アミンが、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン−2−オールを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の二酸化炭素吸収剤と二酸化炭素を含有するガスとを、200〜1500m/mの単位体積当りの比表面積を持つ充填材が充填された吸収塔内で接触させることによって二酸化炭素を吸収させる工程と、二酸化炭素を吸収した吸収剤を再生塔内で加熱することにより二酸化炭素を放出させて二酸化炭素吸収剤を再生する工程とを含む、二酸化炭素の分離回収方法。
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