JP2015051915A - セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 - Google Patents
セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015051915A JP2015051915A JP2014208962A JP2014208962A JP2015051915A JP 2015051915 A JP2015051915 A JP 2015051915A JP 2014208962 A JP2014208962 A JP 2014208962A JP 2014208962 A JP2014208962 A JP 2014208962A JP 2015051915 A JP2015051915 A JP 2015051915A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- monomer
- weight
- cement
- salt
- copolymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Abstract
【解決手段】特定の炭素原子数を有するアルケニル基を有する構成単位を含む第1の共重合体またはその塩(A)、特定のカルボン酸エステル系の構成単位を含む第2の共重合体またはその塩(B)、スルホン酸系化合物(C)、および、オキシカルボン酸あるいは糖(D)を混合したセメント混和剤を用いることで、上記課題を解決することを見出し、本発明に至った。
【選択図】なし
Description
〔1〕下記一般式(1)で表される単量体(I)5〜95重量%、不飽和モノカルボン酸系単量体(II)1〜50重量%、ならびに、単量体(I)および/または(II)と共重合可能な単量体(III)0〜10重量%を含む単量体を、共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)と、下記一般式(2)で表される単量体(IV)5〜95重量%、不飽和モノカルボン酸系単量体(II)1〜50重量%、ならびに、単量体(II)および/または(IV)と共重合可能な単量体(V)0〜10重量%を含む単量体を、共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)と、スルホン酸系化合物(C)と、オキシカルボン酸あるいは糖(D)とを有するセメント混和剤であって、(A)、(B)、(C)および(D)のそれぞれの含有割合が、(A):(B):(C):(D)=1〜90重量%:1〜90重量%:1〜90重量%:1〜90重量%(ただし、(A)+(B)+(C)+(D)=100重量%)である、セメント混和剤。
〔3〕前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の重量平均分子量が、ポリエチレングリコール換算で5000〜50000である上記〔1〕または〔2〕に記載のセメント混和剤。
〔4〕前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)が、前記共重合体をアルカリ性物質で中和して得られる塩である〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
〔5〕前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)が、前記共重合体をアルカリ性物質で中和して得られる塩である〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
〔6〕前記スルホン酸系化合物(C)が、分子中にスルホン酸基を有する〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
〔7〕前記スルホン酸系化合物(C)が、分子中に芳香族基を有する〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
〔8〕(ポリ)アルキレングリコールアルケニルエーテル系単量体(E)をさらに含有する〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
〔9〕前記(ポリ)アルキレングリコールアルケニルエーテル系単量体(E)の含有割合が、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)に対して1〜90重量%である上記〔8〕に記載のセメント混和剤。
〔10〕両末端基が水素原子である水溶性ポリアルキレングリコール(F)をさらに含有する〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
〔11〕前記両末端基が水素原子である水溶性ポリアルキレングリコール(F)の含有割合が、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)に対して1重量%未満である、上記〔10〕に記載のセメント混和剤。
〔12〕〔1〕〜〔11〕のいずれか一項に記載のセメント混和剤を含有するセメント組成物。
上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのハーフアミド、ジアミド類;
上記アルコールまたはアミンに、炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルキル(ポリ)アルキレングリコールと、上記不飽和ジカルボン酸類との、ハーフエステル、ジエステル類;
上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数2〜18のグリコールまたはこれらのグリコールの付加モル数2〜500のポリアルキレングリコールとのハーフエステル、ジエステル類;
マレアミド酸と炭素原子数2〜18のグリコールまたはこれらのグリコールの付加モル数2〜500のポリアルキレングリコールとのハーフアミド類。
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;
トリエチレングリコールジマレート、ポリエチレングリコールジマレート等の(ポリ)アルキレングリコールジマレート類;
ビニルスルホネート、(メタ)アリルスルホネート、2−(メタ)アクリロキシエチルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホフェニルエーテル、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシスルホベンゾエート、4−(メタ)アクリロキシブチルスルホネート、(メタ)アクリルアミドメチルスルホン酸、(メタ)アクリルアミドエチルスルホン酸、2−メチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸類、並びに、それらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩および有機アミン塩;
メチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和モノカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのアミド類;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等のビニル芳香族類;
(メタ)アリルフェノール、(メタ)アリルビスフェノール(ビスフェノール(例:ビスフェノールA、ビスフェノールE、ビスフェノールAD、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン)に含まれる炭素原子の1または2以上をアリル置換した化合物)類;
1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールモノ(メタ)アクリレート類;
ブタジエン、イソプレン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン等のジエン類。
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等の不飽和シアン類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の不飽和エステル類;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジブチルアミノエチル、ビニルピリジン等の不飽和アミン類;
ジビニルベンゼン等のジビニル芳香族類;トリアリルシアヌレート等のシアヌレート類;
(メタ)アリルアルコール、グリシジル(メタ)アリルエーテル等のアリル類;
メトキシポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、等のビニルエーテルあるいはアリルエーテル類;
ポリジメチルシロキサンプロピルアミノマレインアミド酸、ポリジメチルシロキサンアミノプロピレンアミノマレインアミド酸、ポリジメチルシロキサン−ビス−(プロピルアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(ジプロピレンアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−アクリレート)、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−メタクリレート)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(1−プロピル−3−アクリレート)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(1−プロピル−3−メタクリレート)等のシロキサン誘導体。
測定装置;東ソー製
使用カラム;Shodex Column OH−pak SB−806HQ、SB−804HQ、SB−802.5HQ
溶離液;0.05mM硝酸ナトリウム/アセトニトリル 8/2(v/v)
標準物質;ポリエチレングリコール(東ソー製、GLサイエンス製)
検出器;示差屈折計(東ソー製)
検量線;ポリエチレングリコール基準
[ポリカルボン酸系共重合体(M−1)及びその塩(A−1)の製造]
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水148部、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10個)347部、および4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3´位をアリル置換した化合物1部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で100℃に昇温した。その後、アクリル酸78部、30%NaOH水溶液1部、および水288部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム7部および水113部の混合液とを、各々2時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体(M−1)の水溶液を得た。該共重合体(M−1)に対する、ポリエチレングリコールアリルエーテルの含有量は11重量%であり、両末端基が水素原子である水溶性ポリエチレングリコールの含有量は0.7重量%であった。この液を30%NaOH水溶液でpH7に調整し、重量平均分子量16,000、Mw/Mn1.8のポリカルボン酸系共重合体の塩(A−1)の水溶液を得た。共重合体(M−1)の重量平均分子量及びMw/Mnは、共重合体の塩(A−1)の重量平均分子量及びMw/Mnとほぼ同じであった。
[ポリカルボン酸系共重合体(M−2)及びその塩(A−2)の製造]
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水1部、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数20個)94部、および4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3´位をアリル置換した化合物1部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で100℃に昇温した。その後、アクリル酸14部および水71部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム2部および水29部の混合液とを、各々1時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体(M−2)の水溶液を得た。該共重合体(M−2)に対する、ポリエチレングリコールアリルエーテルの含有量は16重量%であり、両末端基が水素原子である水溶性ポリエチレングリコールの含有量は0.3%であった。この液を30%NaOH水溶液でpH7に調整し、重量平均分子量17,000、Mw/Mn1.5のポリカルボン酸系共重合体の塩(A−2)の水溶液を得た。共重合体(M−2)の重量平均分子量及びMw/Mnは、共重合体の塩(A−2)の重量平均分子量及びMw/Mnとほぼ同じであった。
[ポリカルボン酸系共重合体(M−3)及びその塩(A−3)の製造]
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水1部、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数20個)94部、および4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3´位をアリル置換した化合物1部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で100℃に昇温した。その後、アクリル酸11部および水66部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム1部および水29部の混合液とを、各々1時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体(M−3)の水溶液を得た。該共重合体(M−3)に対する、ポリエチレングリコールアリルエーテルの含有量は29重量%であり、両末端基が水素原子である水溶性ポリエチレングリコールの含有量は0.6%であった。この液を30%NaOH水溶液でpH7に調整し、重量平均分子量11,000、Mw/Mn1.6のポリカルボン酸系共重合体塩(A−3)の水溶液を得た。共重合体(M−3)の重量平均分子量及びMw/Mnは、共重合体の塩(A−3)の重量平均分子量及びMw/Mnとほぼ同じであった。
[ポリカルボン酸系共重合体(M−4)及びその塩(A−4)の製造]
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水329部、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10個)771部、および4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3´位をアリル置換した化合物3部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で100℃に昇温した。その後、アクリル酸92部および水573部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム11部および水229部の混合液とを、各々1時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体(M−4)の水溶液を得た。該共重合体(M−4)に対する、不飽和ポリエチレングリコールアリルエーテルの含有量は30重量%であり、両末端基が水素原子である水溶性ポリエチレングリコールの含有量は0.2%であった。この液を30%NaOH水溶液でpH7に調整し、重量平均分子量9,000、Mw/Mn1.5のポリカルボン酸系共重合体の塩(A−4)の水溶液を得た。共重合体(M−4)の重量平均分子量及びMw/Mnは、共重合体の塩(A−4)の重量平均分子量及びMw/Mnとほぼ同じであった。
[ポリカルボン酸系共重合体(M−5)及びその塩(A−5)の製造]
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水329部、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキサイドの平均付加モル数10個)771部、および4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3´位をアリル置換した化合物3部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で100℃に昇温した。その後、アクリル酸115部および水600部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸アンモニウム12部および水228部の混合液とを、各々1時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体(M−5)の水溶液を得た。該共重合体(M−5)に対する、ポリエチレングリコールアリルエーテルの含有量は22重量%であり、両末端基が水素原子である水溶性ポリエチレングリコールの含有量は0.1%であった。この液を30%NaOH水溶液でpH7に調整し、重量平均分子量11,000、Mw/Mn1.6のポリカルボン酸系共重合体の塩(A−5)の水溶液を得た。共重合体(M−5)の重量平均分子量及びMw/Mnは、共重合体の塩(A−5)の重量平均分子量及びMw/Mnとほぼ同じであった。
[ポリカルボン酸系共重合体(N−1)及びその塩(B−1)の製造]
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水1052部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で100℃に昇温した。その後、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数13個)323部、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホンの3および3´位をアリル置換した化合物2部、メタクリル酸39部、および水357部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸ナトリウム7部および水113部の混合液を各々2時間で、100℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を100℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体(N−1)の水溶液を得た。この液を30%NaOH水溶液でpH7に調整し、重量平均分子量19,000、Mw/Mn1.6のポリカルボン酸系共重合体の塩(B−1)の水溶液を得た。共重合体(N−1)の重量平均分子量及びMw/Mnは、共重合体の塩(B−1)の重量平均分子量及びMw/Mnとほぼ同じであった。
[ポリカルボン酸系共重合体(N−2)及びその塩(B−2)の製造]
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水100部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で75℃に昇温した。その後、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数67個)90部、メタクリル酸5部、水21部、および3−メルカプトプロピオン酸0.3部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸ナトリウム1部および水29部の混合液を各々2時間で、75℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を75℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体(N−2)の水溶液を得た。この液を30%NaOH水溶液でpH7に調整し、重量平均分子量56,000、Mw/Mn2.6のポリカルボン酸系共重合体の塩(B−2)の水溶液を得た。共重合体(N−2)の重量平均分子量及びMw/Mnは、共重合体の塩(B−2)の重量平均分子量及びMw/Mnとほぼ同じであった。
[ポリカルボン酸系共重合体(N−3)及びその塩(B−3)の製造]
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水752部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で75℃に昇温した。その後、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数67個)600部、アクリル酸29部、水133部、および3−メルカプトプロピオン酸2部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸ナトリウム3部および水97部の混合液を各々2時間で、75℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を75℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体(N−3)の水溶液を得た。この液を30%NaOH水溶液でpH7に調整し、重量平均分子量38,000、Mw/Mn2.1のポリカルボン酸系共重合体の塩(B−3)の水溶液を得た。共重合体(N−3)の重量平均分子量及びMw/Mnは、共重合体の塩(B−3)の重量平均分子量及びMw/Mnとほぼ同じであった。
[ポリカルボン酸系共重合体(N−4)及びその塩(B−4)の製造]
温度計、攪拌装置、還流装置、窒素導入管および滴下装置を備えたガラス反応容器に水739部を仕込み、攪拌下で反応容器を窒素置換し、窒素雰囲気下で75℃に昇温した。その後、メトキシポリエチレングリコールメタアクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数67個)600部、アクリル酸22部、水127部、および3−メルカプトプロピオン酸2部を混合したモノマー水溶液と、過硫酸ナトリウム2部および水98部の混合液を各々2時間で、75℃に保持した反応容器に連続滴下した。さらに、温度を75℃に保持した状態で1時間反応させることにより共重合体(N−4)の水溶液を得た。この液を30%NaOH水溶液でpH7に調整し、重量平均分子量41,000、Mw/Mn2.1のポリカルボン酸系共重合体の塩(B−4)の水溶液を得た。共重合体(N−4)の重量平均分子量及びMw/Mnは、共重合体の塩(B−4)の重量平均分子量及びMw/Mnとほぼ同じであった。
ポリカルボン酸系共重合体(M−1)と、ポリカルボン酸系重合体の塩(A−1)および(A−2)と、ポリカルボン酸系共重合体(N−1)と、ポリカルボン酸系重合体の塩(B−1)、(B−2)、(B−3)および(B−4)と、下記に示すスルホン酸系分散剤(C)およびオキシカルボン酸系分散剤(D)とを、表1に示す組み合わせで配合して、セメント混和剤を調製した。
・スルホン酸系分散剤(C)(リグニンスルホン酸系セメント分散剤:日本製紙ケミカル株式会社製、商品名:サンフローRH)LG剤
・オキシカルボン酸系分散剤(D)(グルコン酸ナトリウム系セメント分散剤:扶桑化学工業株式会社製、商品名:C−PARN)
なお、各ポリカルボン酸系共重合体及びその塩は、各製造例で得られた水溶液の状態でセメントに添加した。
210g
普通ポルトランドセメント(太平洋セメント株式会社製、比重3.16)
210g
普通ポルトランドセメント(株式会社トクヤマ製比重3.16)
209g
水道水 330g
掛川産陸砂(細骨材、比重2.58、表面水0.4%) 1069g
セメント混和剤(固形分換算) 表1参照
底面の直径20cm、上面の直径10cm、高さ30cmの中空円筒のミニスランプコーンに上記のモルタルを詰め、ミニスランプコーンを垂直に持ち上げた際のテーブルに広がったモルタルの2方向の直径の平均値をモルタルフロー値とした。スランプ保持性の評価は、所定時間経過後に上記操作を繰り返しモルタルフローの経時変化を求めた。経時変化後のモルタルフロー値が高いほど、混和剤のスランプ保持性が良好であると評価される。
上端70mm、下端14mm、高さ392mmの円筒状のJ14ロートに、モルタルフロー値が230mmのモルタルをすり切りまで充填し、モルタルがJ14ロートを流れ落ちるまでの時間を測定した。J14ロート流下時間は、短い方が、モルタルの粘性が低いと評価される。
Claims (12)
- 下記一般式(1)で表される単量体(I)5〜95重量%、不飽和モノカルボン酸系単量体(II)1〜50重量%、ならびに、単量体(I)および/または(II)と共重合可能な単量体(III)0.01〜10重量%を含む単量体を、共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)と、
下記一般式(2)で表される単量体(IV)50重量%を超えて95重量%以下、不飽和モノカルボン酸系単量体(II)1〜50重量%、ならびに、単量体(II)および/または(IV)と共重合可能な単量体(V)0.01〜10重量%を含む単量体を、共重合させることにより得られるポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)と、
スルホン酸系化合物(C)と、
オキシカルボン酸あるいは糖(D)と
を有するセメント混和剤であって、
前記単量体(III)および(V)が(メタ)アリルビスフェノール系単量体を含み、
(A)、(B)、(C)および(D)のそれぞれの含有割合が、(A):(B):(C):(D)=1〜90重量%:1〜90重量%:1〜90重量%:1〜90重量%(ただし、(A)+(B)+(C)+(D)=100重量%)であるセメント混和剤。
- 前記単量体(III)および/または(V)が(メタ)アリルビスフェノール系単量体である請求項1に記載のセメント混和剤。
- 前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)の重量平均分子量が、ポリエチレングリコール換算で5,000〜50,000である請求項1または2に記載のセメント混和剤。
- 前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)が、前記共重合体をアルカリ性物質で中和して得られる塩である請求項1〜3のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
- 前記ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(B)が、前記共重合体をアルカリ性物質で中和して得られる塩である請求項1〜4のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
- 前記スルホン酸系化合物(C)が、分子中にスルホン酸基を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
- 前記スルホン酸系化合物(C)が、分子中に芳香族基を有する請求項1〜6のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
- (ポリ)アルキレングリコールアルケニルエーテル系単量体(E)をさらに含有する請求項1〜7のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
- 前記(ポリ)アルキレングリコールアルケニルエーテル系単量体(E)の含有割合が、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)に対して1〜90重量%である請求項8に記載のセメント混和剤。
- 両末端基が水素原子である水溶性ポリアルキレングリコール(F)をさらに含有する請求項1〜9のいずれか一項に記載のセメント混和剤。
- 前記両末端基が水素原子である水溶性ポリアルキレングリコール(F)の含有割合が、ポリカルボン酸系共重合体またはその塩(A)に対して1重量%未満である、請求項10に記載のセメント混和剤。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載のセメント混和剤を含有するセメント組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014208962A JP5898292B2 (ja) | 2014-10-10 | 2014-10-10 | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014208962A JP5898292B2 (ja) | 2014-10-10 | 2014-10-10 | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011045577A Division JP5654902B2 (ja) | 2011-03-02 | 2011-03-02 | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015051915A true JP2015051915A (ja) | 2015-03-19 |
JP5898292B2 JP5898292B2 (ja) | 2016-04-06 |
Family
ID=52701232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014208962A Active JP5898292B2 (ja) | 2014-10-10 | 2014-10-10 | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5898292B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003212622A (ja) * | 2002-01-23 | 2003-07-30 | Nippon Shokubai Co Ltd | セメント混和剤及びセメント組成物の施工方法 |
JP2003286058A (ja) * | 2002-03-27 | 2003-10-07 | Nippon Paper Industries Co Ltd | セメント分散剤およびセメント組成物 |
JP2004519406A (ja) * | 2001-05-28 | 2004-07-02 | 株式会社日本触媒 | セメント混和剤及びセメント組成物 |
JP2005281022A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Nippon Paper Chemicals Co Ltd | セメント分散剤 |
JP2008050255A (ja) * | 2006-07-27 | 2008-03-06 | Nippon Paper Chemicals Co Ltd | 収縮低減機能と減水機能を併せ持つ一液型セメント用添加剤組成物及びセメント組成物 |
JP2009242197A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Nippon Paper Chemicals Co Ltd | セメント分散剤、コンクリート混和剤およびセメント組成物 |
-
2014
- 2014-10-10 JP JP2014208962A patent/JP5898292B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004519406A (ja) * | 2001-05-28 | 2004-07-02 | 株式会社日本触媒 | セメント混和剤及びセメント組成物 |
JP2003212622A (ja) * | 2002-01-23 | 2003-07-30 | Nippon Shokubai Co Ltd | セメント混和剤及びセメント組成物の施工方法 |
JP2003286058A (ja) * | 2002-03-27 | 2003-10-07 | Nippon Paper Industries Co Ltd | セメント分散剤およびセメント組成物 |
JP2005281022A (ja) * | 2004-03-29 | 2005-10-13 | Nippon Paper Chemicals Co Ltd | セメント分散剤 |
JP2008050255A (ja) * | 2006-07-27 | 2008-03-06 | Nippon Paper Chemicals Co Ltd | 収縮低減機能と減水機能を併せ持つ一液型セメント用添加剤組成物及びセメント組成物 |
JP2009242197A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Nippon Paper Chemicals Co Ltd | セメント分散剤、コンクリート混和剤およびセメント組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5898292B2 (ja) | 2016-04-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007529397A (ja) | 乾燥収縮低減剤 | |
JP6234285B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 | |
JP5722535B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 | |
WO2011034142A1 (ja) | セメント混和剤、セメント組成物及びセメント混和剤用ポリカルボン酸系共重合体 | |
JP5654902B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 | |
JP6243655B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 | |
JP6819321B2 (ja) | セメント組成物の製造方法。 | |
JP6553883B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを含有するセメント組成物 | |
JP2007076970A (ja) | 水硬性材料用混和剤組成物 | |
JP4877691B2 (ja) | セメント混和剤及びセメント組成物の施工方法 | |
JP6234284B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 | |
JP6537860B2 (ja) | セメント混和剤およびセメント組成物 | |
JP6119210B2 (ja) | 水硬性組成物用混和剤およびこれを用いた水硬性組成物 | |
JP6145997B2 (ja) | 水硬性組成物用混和剤およびこれを用いた水硬性組成物 | |
JP2016145126A (ja) | セメント混和剤およびこれを含有するセメント組成物 | |
JP6293408B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 | |
JP4448274B2 (ja) | セメント混和剤及びセメント組成物の施工方法 | |
JP5949325B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物の製造方法。 | |
JP5870877B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物の製造方法 | |
JP6618752B2 (ja) | 水硬性組成物用分散剤およびこれを含有する水硬性組成物 | |
JP5898292B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 | |
JP6263901B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物 | |
JP2015212216A (ja) | セメント分散剤およびセメント組成物 | |
JP2019167290A (ja) | 水硬性組成物用分散剤 | |
JP5870878B2 (ja) | セメント混和剤およびこれを用いたセメント組成物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141209 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150618 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150707 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150903 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151117 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160114 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160223 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160303 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5898292 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |