JP2015051406A - 遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機 - Google Patents

遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機 Download PDF

Info

Publication number
JP2015051406A
JP2015051406A JP2013186014A JP2013186014A JP2015051406A JP 2015051406 A JP2015051406 A JP 2015051406A JP 2013186014 A JP2013186014 A JP 2013186014A JP 2013186014 A JP2013186014 A JP 2013186014A JP 2015051406 A JP2015051406 A JP 2015051406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
tube container
centrifuge rotor
centrifuge
lid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013186014A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6248482B2 (ja
Inventor
信悟 齋藤
Shingo Saito
信悟 齋藤
富田 憲弘
Norihiro Tomita
憲弘 富田
浩康 月岡
Hiroyasu Tsukioka
浩康 月岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eiken Chemical Co Ltd
Medicatec Inc
Original Assignee
Eiken Chemical Co Ltd
Medicatec Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eiken Chemical Co Ltd, Medicatec Inc filed Critical Eiken Chemical Co Ltd
Priority to JP2013186014A priority Critical patent/JP6248482B2/ja
Publication of JP2015051406A publication Critical patent/JP2015051406A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6248482B2 publication Critical patent/JP6248482B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)
  • Accessories For Mixers (AREA)
  • Centrifugal Separators (AREA)

Abstract

【課題】単独で作られた1本の場合は無論として、多連のチューブ容器であっても、片手によりセット及び取外しが容易となる遠心機ローター及びその遠心機ローターを備える遠心機提供する。【解決手段】遠心機ローター2Rは、高速回転する回転軸に取り付けられ、水平部と水平部から上方へ向けて屈曲された屈曲部からなる回転体10と、回転体の屈曲部の端縁部に沿って形成され、単一又は多連に形成されたチューブ容器50の蓋部54を内側、チューブ容器50の底部51を外側としてセットする上方が開放された有底溝14と、有底溝14の溝底まで挿入されたチューブ容器50と接触し、チューブ容器50のチューブ本体52の上方への動きを規制する規制手段45とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、患者から採取した喀痰等の生体試料と試薬とを撹拌するのに適する遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機に関する。
一般に、試料と試薬とを撹拌させることで、例えば、試料中の標的物質の反応又は検出を行なうための蓋付きチューブ容器が知られている。蓋付きチューブ容器は、底が先細り状に形成された円筒状のチューブ本体と、チューブ本体の上方開放口を閉鎖する蓋部とからなり、蓋部はチューブ本体から延びる柔軟性のヒンジによって開閉自在に取付けられた一体構造になっている。蓋付きチューブ容器内には、試料との接触時に反応分析又は検出分析を行なうための試薬が予め設けられており、設ける場所としては、蓋部の内側やチューブ本体の内周面、あるいは、チューブ本体の底部に設けるタイプ等がある。(特許文献1、2参照)
いずれのタイプも、試薬と試料とを接触させるにあたって蓋付きチューブ容器を撹拌用の遠心機の遠心機ローターにセットして使用される。遠心機といっても多種多様なものが知られているが、特に、開発途上国向けに作られた遠心機にあっては、誰でも簡単に操作できるようにすることと、製造コストを低く抑えるために、単一機能で、かつ、小型、コンパクトに作られた製品となっていて既に製品化されている。その一例を図9に示す。
図9に示す従来の遠心機100は、遠心機本体101内の内部空間内に遠心機ローター101Rが回転自在に配置され、内部空間の上方は開閉蓋102により開閉可能となっている。遠心機ローター101Rを構成する回転体103は、撹拌に必要な回転に制御される回転軸104に装着されている。回転体103は、矩形の板状に形成され、両端は、上方に向かって短く屈曲している。屈曲した屈曲端縁部105には、蓋付きチューブ容器200を装着セットするための貫通した丸穴状のセット穴106が8個設けられたシンプルな形状となっている。
したがって、蓋付きチューブ容器200が1つの時は、1つのセット穴106を選択して使用する。また、多連のチューブ容器200が8連の場合には各セット穴106の全部を使用するもので、チューブ容器200の底部200Tを、回転軸104側となる内側からセット穴106に位置決めし、蓋部200Hがセット穴106に当るまで一杯に挿入することで取付けられる。
特許第5057228号公報 特許第5209990号公報
前記した蓋付きチューブ容器200は、単独で作られる1本の場合と、8連に作られた多連の場合とがあるが、特に多連のチューブ容器の場合には、1箇所を支持すると、その支持から離れたところでは自重によって垂れ下がる柔軟性を有する連結構造となり、一体の剛体構造にはなっていない。
このために、セット穴106に挿入セットされた多連のチューブ容器200をセット穴106から外す時に、一部の蓋部を持って引き抜き方向へ引っ張っても、チューブ容器200全体はセット穴106に引掛かって円滑に取外すことができないという問題があった。
この問題は、セット穴106が貫通した穴になっている点と、チューブ容器200が柔軟性を有して連結された多連形状となっている点が大きく影響しているものと考えられる。即ち、セット穴106から多連のチューブ容器200を取外すべく、チューブ容器200の蓋部200Hの一部を持って引っ張ると、その部分では挿入方向に沿って真直ぐ後退する引抜き作用が働くようになるが、そこから離れた領域では、挿入方向に沿って真直ぐ後退する引抜き作用として働かず、チューブ本体がセット穴106と強く接触し合う向きの抵抗作用として働くためと考えられる。
この問題点は、取外しにくいという作業性の面だけでなく、撹拌・反応完了後のチューブ容器200を穴の縁にぶつける等の取外し衝撃によって内壁面に分散付着して分析結果に悪影響を与えるという重大な不具合があった。
そこで、本発明にあっては、単独で作られた1本の場合は無論として、多連のチューブ容器であっても、片手によりセット及び取外しが容易となる遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、請求項1に記載の遠心機ローターは、高速回転する回転軸に取り付けられ、水平部と前記水平部から上方へ向けて屈曲された屈曲部からなる回転体と、前記回転体の前記屈曲部の端縁部に沿って形成され、単一又は多連に形成されたチューブ容器の蓋部を内側、前記チューブ容器の底部を外側としてセットする上方が開放された有底溝と、前記有底溝の溝底まで挿入された前記チューブ容器と接触し、前記チューブ容器のチューブ本体の上方への動きを規制する規制手段とを備えていることを特徴とする。
請求項1によれば、チューブ容器をセットする有底溝は、上方が開放されているため、開放された上方からチューブ容器を溝底へ向けて落下挿入することで、迅速容易にセットすることが可能になると共に、チューブ容器は規制手段によって上方への動きが規制されセット状態が確保される。また、溝底にある容器を上方へ持ち上げることで簡単円滑な取外しが可能となり作業の面でも大変好ましいものとなる。しかも、チューブ容器の取外しにあたって、以前のような取外し衝撃がなくなり良好な分析結果が得られる。
請求項2に記載の遠心機ローターでは、前記規制手段は、前記回転体の前記屈曲部の内側に対向配置され、前記有底溝の前記溝底まで前記チューブ本体が水平挿入された前記チューブ容器の蓋部と垂直面上に接触し合う押え板となっていることを特徴とする。
請求項2によれば、有底溝に対してチューブ本体は、水平に挿入されたセット状態におかれるため、高速回転時に、水平軸線に沿った遠心作用が働き有底溝から外れ出ようとする上向きの作用は発生せず、しかも保持作用として働く蓋部上面と押え板の垂直面との面状接触と相俟って確実で安定したチューブ容器の保持の確保が可能となる。
請求項3に記載の遠心機ローターでは、前記押え板は、前記屈曲部より高く形成されていることを特徴とする。
請求項3によれば、チューブ容器をセットする時に、図4中、二点鎖線で示すように屈曲部より高い部位の押え板の垂直面の蓋部の上面を突当て、そのまま垂直面に沿って下降させることで、この押え板がガイドとなり、簡単容易にチューブ容器を有底溝内へ挿入セットすることが可能となる。
請求項4に記載の遠心機ローターでは、前記押え板は、前記屈曲部へ向かって常時付勢作用が働くばね板材で形成されていることを特徴とする。
請求項4によれば、チューブ容器は、押え板による付勢作用でより確実な保持状態が確保される。
請求項5に記載の遠心機ローターでは、前記規制手段は、前記回転体に取り付けられ、前記有底溝の前記溝底まで挿入された前記チューブ容器を上から押え前記チューブ本体の動きを拘束する一次位置と、前記チューブ本体から離れ押さえを解除する二次位置とに回動可能なチューブ押え部材となっていることを特徴とする。
請求項5によれば、チューブ押え部材を一次位置とすることで有底溝にセットされたチューブ容器を上から押え、上方への動きを確実に拘束する。またチューブ押え部材を二次位置とすることで、有底溝に対するチューブ容器のセット及び取外し作業を迅速容易に行なうことが可能となる。
請求項6に記載の遠心機は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の遠心機ローターを遠心機本体内に備えていることを特徴とする。
請求項6によれば、チューブ容器が単独で作られた1本の場合は無論として多連のチューブ容器であっても、有底溝に対して確実なセット保持及び取外しが容易となり作業性の向上が図れる。また、分析結果に悪影響を与える取外し衝撃を軽減することができる。
本発明によれば、遠心機ロータに対するチューブ容器の装着作業性及び取外し作業性の向上を図ることができる。しかも、分析結果に悪影響を与えるとされる取外し衝撃を大幅に軽減することが可能となり、良好な分析結果が得られるようになる。
本発明の遠心機ローターを備えた遠心機の第1実施形態を示す斜視図である。 多連のチューブ容器の形状例を示す斜視図である。 図1に示す回転体と規制手段を拡大して示す斜視図である。 図3に示す回転体と規制手段の側面図である。 動作フローの例を示す図である。 本発明の第2実施形態の回転体と規制手段を示す斜視図である。 図6に示す第2実施形態の側面図である。 図7に示す第2実施形態をV方向から見た平面図である。 従来例を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の遠心機ローターを備えた遠心機の第1実施形態を示す斜視図である。
図1に示す遠心機1は、遠心機本体2と、円形の開閉蓋3を有している。遠心機本体2は、上部に円形の開口部2Aを有しており、この開口部2Aの内部空間内には、遠心機ローター2Rが回転自在に配置されている。この遠心機ローター2Rを構成する回転体10は、遠心機ローター2Rの回転軸4に装着されている。この回転軸4は、試料と検体を撹拌するのに必要な高速回転ができるように、図1では図示しないモータにより回転制御される。この回転体10には回転時に後述するチューブ容器の飛び出しを規制する規制手段45が取り付けられている。
図1に示すように、遠心機本体2の前面側には、操作パネル5が傾斜して配置されており、操作パネル5には、スタートボタン5Aとストップボタン5Bが設けられている。遠心機本体2の上面には、スイッチ6が設けられている。開閉蓋3には、このスイッチ6に対応する位置に突起部3Aが設けられている。これにより、開閉蓋3が遠心機本体2の開口部2Aを閉じると、突起部3Aがスイッチ6を押すことにより、スイッチ6から図1では図示しない制御部に対して信号が送られて、スタートボタン5Aを押した場合にスタート可能になる。従って、突起部3Aとスイッチ6は、開閉蓋3を閉めないと、遠心機1の動作のスタートができないような安全装置を構成している。
ここで、遠心機ロータ2Rの構造例を説明する前に、図2を参照して、検体を入れるための多連のチューブ容器50の形状例を説明する。
図2は、多連のチューブ容器50の形状例を示している。図2に示すように、チューブ容器50は、試料と試薬とを撹拌させることで、例えば、試料中の標的物質の反応又は検出を行なうための蓋付きのチューブ容器である。この多連のチューブ容器50は、底部51が先細り状に形成された円筒状のチューブ本体52と、このチューブ本体52の上方開放口53と、この上方開放口53を着脱可能に閉鎖する蓋部54と、面状接触部59からなる。
面状接触部59は、ヒンジ55と、連結部56から延長するようにして連続して形成されている。蓋部54は、チューブ本体52から延びる柔軟性のヒンジ55によって、上方開放口53を開閉自在になるように取付けられている。図2に示す例では、例えば8つのチューブ本体52が、面状接触部59の連結部56により直列に連結接続されている。
チューブ容器50内には、試料との接触時に反応分析又は検出分析を行なうための試薬が予め設けられており、試薬を設ける場所としては、例えば、蓋部54の内側や、チューブ本体52の内周面、あるいは、チューブ本体52の底部51に設けるタイプ等がある。本発明の実施形態では、試薬は、例えば蓋部54の内側に設けられている。
次に、図3と図4を参照して、上述した遠心機ロータ2Rの構造例を順次説明する。
図3は、図1に示す遠心機ロータ2Rを拡大して示す斜視図であり、図4は、図3に示す遠心機ロータ2Rの側面図である。
図3と図4に示すように、遠心機ロータ2Rは、例えば共に金属板から作られており、高速回転する回転軸4の上端部に取り付けられている。モータ8は図5に基づくステップのプログラムが組込まれた制御部9からの制御信号により駆動される。モータ8の駆動により、回転軸は、例えば、回転中心軸CLを中心にして高速回転可能であり、しかも回転中心軸CLを中心として時計方向と反時計方向に、予め定めた角度だけ回転可能になっている。
図3と図4に示すように、回転体10は、水平部11と、この水平部11から上方へ向けて屈曲され、対向配置された第1の屈曲部12と第2の屈曲部13から成る。図4に示すように、水平部11は長方形の平坦な部分であり、第1の屈曲部12は、水平部11の一端部側から垂直に立ち上がっており、第2の屈曲部13は、水平部11の他端部側から90度で立ち上がっている。
一方となる第1の屈曲部12の端縁部16には、この端縁部16に沿って複数の有底溝14が形成されている。これらの有底溝14は、端縁部16に沿って一定間隔毎に形成されており、各有底溝14の上方は開放されている。しかも、有底溝14を形成している屈曲ガイド部15は、図4に示すように角度θで外側に傾斜されている。すなわち、第1の屈曲部12の形成方向(垂直方向)S1に対して、屈曲ガイド部15の形成方向S2は、角度θで傾いている。このように屈曲ガイド部15は、斜め上側でありしかも外側に向かうことで、角度θ分、上方からの挿入開放口が広がる形状となっている。
図4に示すように、第1の屈曲部12の端縁部16の複数の有底溝14は、単一又は多連に形成されたチューブ容器50の蓋部54を内側として、しかもチューブ容器50の底部51を外側としてセットするために、上方が開放された形状を採用している。
同様にして、他方となる第2の屈曲部13の端縁部16には、この端縁部16に沿って複数の有底溝14が形成されている。これらの有底溝14は、端縁部16に沿って一定間隔毎に形成されており、各有底溝14の上方は開放されている。しかも、有底溝14を形成している屈曲ガイド部15は、図4に示すように角度θで外側に傾斜されている。すなわち、第2の屈曲部13の形成方向(垂直方向)S1に対して、屈曲ガイド部15の形成方向S2は、角度θで傾いている。このように屈曲ガイド部15は、斜め上側でありしかも外側に向かうように形成されている。
図4に示すように、第2の屈曲部13の端縁部16の複数の有底溝14は、単一又は多連に形成されたチューブ容器50の蓋部54を内側として、しかもチューブ容器50の底部51を外側としてセットするために、上方が開放された形状を採用している。なお、図3に示す各有底溝14の深さAは、図2に示すチューブ容器50のチューブ本体51の外径Aと同じである。
次に、図3と図4を参照して、規制手段45の構造例を説明する。
図3と図4に示す規制手段45は、回転体10の内側において、回転体10に対向して配置されている。この規制手段45は、平坦部41と、対向配置された第1の起立部42と第2の起立部43とを有する押え板40となっている。第1の起立部42は、平坦部41の一方の端部から垂直に立ち上げて形成され、第2の起立部43は、平坦部41の他方の端部から垂直(90度)に立ち上げて形成されている。平坦部41と第1の起立部42と第2の起立部43は、共に長方形に形成されている。
図4に示すように、押え板40の第1の起立部42と第2の起立部43の形成高さH1は、回転体10の第1の屈曲部12と第2の屈曲部13の形成高さH2に比べて、大きく設定されている。
図4に示すように、押え板40の第1の起立部42は、回転体10の第1の屈曲部12の内側に対して、間隔Dをおいて対向して平行に配置され、押え板40の第2の起立部43は、回転体10の第2の屈曲部13の内側に対して、間隔Dをおいて対向して平行に配置されている。
この間隔Dは、チューブ容器50の蓋部54の面状接触部59を、第1の起立部42の押え板44と第1の屈曲部12の内壁部との間と、第2の起立部43と第2の屈曲部13の内壁部との間に、それぞれ挟み込むことができる大きさである。これにより、押え板40は、有底溝14の溝底までチューブ本体52が水平状態になるように、下方に向けて挿入された状態では、チューブ容器50の蓋部54の上面は、第1の起立部42の外側の垂直面上と面状接触し、第2の起立部43の外側の垂直面上とそれぞれ面状接触し合うようになっている。これにより、図4に示すように、押え板40は、有底溝14の溝底にチューブ容器50を確実に拘束できる。
すでに説明したように、図4に示すこの押え板40の第1,第2の起立部42,43の形成高さH1は、第1の屈曲部12と第2の屈曲部13の形成高さH2に比べて、高くなっている。これにより、形成高さH1とH2の高さの差が生れる第1,第2の起立部42,43の領域は、図4の二点鎖線で示すように蓋部54の上面を突当てた状態でそのまま下降させることで、下方に向けて挿入する際のガイドとなり、有底溝14の溝底までチューブ容器50の挿入する動作が容易に行える。また、チューブ容器50の蓋部54を上方に向けて取り外す際のガイドにもなる。
しかも、第1の屈曲部12の形成方向(垂直方向)S1に対して、屈曲ガイド部15の形成方向S2は、角度θで傾いており、かつ第2の屈曲部13の形成方向(垂直方向)S1に対して、屈曲ガイド部15の形成方向S2は、角度θで傾いている分、挿入口が広がる形状となり有底溝14の溝底までチューブ容器50を挿入する動作が、容易に行える。このように、第1の屈曲部12の屈曲ガイド部15は、図2に示す面状接触部59を、第1の屈曲部12と第1の起立部42の間に向けて誘導する機能を有し、第2の屈曲部13の屈曲ガイド部15は、図2に示す面状接触部59を、第2の屈曲部13と第2の起立部43との間に向けて誘導する機能を有する。そして、押え板40は、第1の屈曲部12と第2の屈曲部13へ向かって、常時付勢作用が働くばね板材で形成されている。これにより、押え板40は、チューブ容器50を、付勢作用を用いてより確実に押さえて保持する機能を有する。
次に、上述した遠心機1の使用例を説明する。
図2に示すチューブ容器50の各チューブ本体52の蓋部52と面状接触部59は、図4に示すように、第1の起立部42と第1の屈曲部12の間と、第2の起立部43と第2の屈曲部13の間に、それぞれ挟み込んで保持することができる。すなわち、第1の屈曲部12の屈曲ガイド部15は、図2に示す面状接触部59を、第1の屈曲部12と第1の起立部42との間に向けて誘導し、第2の屈曲部13の屈曲ガイド部15は、図2に示す面状接触部59を、第2の屈曲部13と第2の起立部43との間に向けて誘導することができる。
各チューブ容器50の面状接触部59が、垂直に立ち上がっている第1の屈曲部12と第2の屈曲部13の内壁面と面状接触し合うことで、各チューブ容器50のチューブ本体52の軸方向は、水平軸線HLに沿った水平状態に保持することができる。図4に示すように各チューブ容器50が水平状態に保持された状態では、蓋部54のヒンジ55が上側に位置されている。
これにより、水平軸線HLに沿った遠心作用Fが、高速回転時にチューブ本体52に働き、有底溝14からチューブ本体52が外れる上向きの作用は発生せず、第1,第2の起立部42,43とそれぞれ面状接触し合うチューブ容器50の蓋部54と相俟って、確実で安定したチューブ本体52の保持の確保が可能になる。
図5は、本発明の第1実施形態の遠心機ローターを備えた遠心機1の動作例を示す動作フローである。
まずは、準備段階として、試薬が予めチューブ容器50の中に設けられており、患者から採取した生体試料(結核等の場合には患者の喀痰)を、ピペット等を用いてチューブ容器50内に入れた後、蓋部54を閉めてチューブ容器50を密封する。
その後、図2に示すチューブ容器50を回転体(ローター)10にセットする前に、チューブ容器50を手で振って、試薬と生体試料とを予備撹拌する。次に、予備攪拌したチューブ容器50の蓋部54を内側、底部51を外側として遠心機ローター2Rにセットする。このセット時において、例えば、蓋部54上面を第1の起立部2の垂直面に突当て下降させることで、外側に開いた第1の屈曲部12の屈曲ガイド部15と相俟って円滑に有底溝の溝底に挿入セットされる。次に使用者が、図1に示すスタートボタン5Aを押すと、図4に示す制御部9のプログラムに基づいた運転に入る。ステップS1では遠心機ローター2Rが低速(例えば約3rpm)で、例えば90秒間回転する。これにより、予備撹拌させたチューブ容器50内の反応生成を助成する。
ステップS2では、遠心機ローター2Rが、90度の角度設定範囲で、時計方向と反時計方向に、例えば2000rpmに相当する速度で、9秒間回転する。これにより、チューブ容器50内の試薬と試料が撹拌し反応接触し合う。この時に、チューブ容器50が水平に保持されているために、試薬と試料の反応接触が確実となる。
次に、ステップS3では、遠心機ローター2Rが時計方向に例えば6秒間、例えば2000rpmに相当する速度で、高速回転する。ステップS2の段階では、試薬と生体試料は、チューブ容器50の内壁面に分散して付着しているので、ステップS3では、チューブ容器50の高速回転時の、遠心力により反応試料をチューブ容器50の底部に、集めることができる。
次下、ステップS4,S5により前記したステップS2,S3の動作を繰返し行う。動作完了後は、図示しないブザーが鳴る(ステップS6)ため、ステップS7においてユーザーが図1に示すストップボタン5Bを押してブザーが鳴るのを止める。ブザーを止めた後、蓋部54の上面と例えば、第1の起立部42の垂直面と接触し合う面状接触に抗してチューブ容器50を上方へ持ち上げることで、分析検査の悪影響とされる取外し衝撃を避けて、円滑に有底溝14からチューブ容器50の取外しが行えるようになる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図6,図7,図8に基づき説明する。
図6は、本発明の第2実施形態の遠心機ロータを示す斜視図である。図7は、図6に示す第2実施形態の遠心機ロータを示す側面図である。図8は、図7に示す遠心機ロータをV方向から見た平面図である。
遠心機ロータ2Rの、回転体10Aと規制手段45となるチューブ押え部材70は金属板から作られている。回転体10Aは、第1実施形態の回転体10と同一に作られている。具体的には、繰返すようになるが、水平部11Aと、この水平部11Aから上方へ向けて屈曲され、対向配置された第1の屈曲部12Aと、第2の屈曲部13Aからなる。水平部11Aは長方形の平坦な部分であり、第1の屈曲部12Aは、水平部11Aの一端部側から垂直に立ち上がっており、第2の屈曲部13Aは、水平部11Aの他端部側から垂直に立ち上がっている。
第1の屈曲部12Aの端縁部16Aには、第1の屈曲部12Aの端縁部16Aに沿って複数の有底溝14が形成されている。これらの有底溝14は、端縁部16Aに沿って一定間隔毎に形成されており、各有底溝14の上方は開放されている。第1の屈曲部12Aの端縁部16Aの複数の有底溝14は、単一又は多連に形成されたチューブ容器50の蓋部54を内側として、しかもチューブ容器50の底部51を外側としてセットするために、上方が開放された形状を採用している。
同様にして、第2の屈曲部13Aの端縁部16Aには、第2の屈曲部13Aの端縁部16Aに沿って複数の有底溝14が形成されている。これらの有底溝14は、端縁部16Aに沿って一定間隔毎に形成されており、各有底溝14の上方は開放されている。第2の屈曲部13Aの端縁部16Aの複数の有底溝14は、単一又は多連に形成されたチューブ容器50の蓋部54を内側として、しかもチューブ容器50の底部51を外側としてセットするために、上方が開放された形状を採用している。また、有底溝14を形成している屈曲ガイド部15は、図4に示す第1実施形態の場合と同様に、角度θで外側に傾斜されている。なお、この実施形態の場合、屈曲ガイド部15は垂直であってもよい。
図6と図8に示すチューブ押え部材70は、長く形成されている板状部材もしくは棒状部材であり、一方、チューブ押え部材70の長さは、第1の屈曲部12Aと第2の屈曲部13Aの長さとほぼ同じである。チューブ押え部材70の一端部71は、回転体10Aの第1の屈曲部12Aの支持端部12Tと、第2の屈曲部13Aの支持端部13Tに対して、回転軸部75を用いてそれぞれ取り付けられている。これにより、R1方向とR2方向に回動可能である。
チューブ押え部材70の他端部72は、ほぼL字型になっており、他端部72は下向きに形成されている。チューブ押え部材70の他端部72は、回転体10Aの第1の屈曲部12Aの取付け端部12Sと、第2の屈曲部13Aの端部13Sに対して、それぞれはめ込むことで固定することができる。
これにより、チューブ押え部材70は、チューブ容器50の飛び出しを規制する。すなわち、チューブ押え部材70はR1方向に回動することで、図7に示すように、チューブ容器50のチューブ52を有底溝14の溝底まで挿入された状態で、上から押えてチューブ本体52の動きを拘束する一次位置P1に保持できる。すなわち、チューブ押え部材70は、下げることにより、チューブ押え部材70の下面がチューブ本体52の外径部分に接触して、チューブ本体52を固定することが可能である。従って、有底溝14の溝底にチューブ容器50を確実に拘束できる。
しかも、図6に示すように、チューブ押え部材70はR2方向に持ち上げることで、チューブ本体52から離れ、押さえた状態を解除する二次位置P2に回動することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、各実施形態は一例であり、特許請求の範囲に記載される発明の範囲は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更できるものである。
また、一例として8連のチューブ容器を用いる例を示しているが、8連以外のものでも対応できる仕様構造としてもよい。
1 遠心機
2 遠心機本体
2A 開口部
2R 遠心機ローター
3 開閉蓋
4 回転軸
10 回転体
11 回転体の水平部
12,13 回転体の屈曲部
14 有底溝
15 屈曲ガイド部
45 規制手段
50 チューブ容器
51 チューブ容器の底部
52 チューブ本体
54 チューブ容器の蓋部
70 チューブ押え部材

Claims (6)

  1. 高速回転する回転軸に取り付けられ、水平部と前記水平部から上方へ向けて屈曲された屈曲部からなる回転体と、
    前記回転体の前記屈曲部の端縁部に沿って形成され、単一又は多連に形成されたチューブ容器の蓋部を内側、前記チューブ容器の底部を外側としてセットする上方が開放された有底溝と、
    前記有底溝の溝底まで挿入された前記チューブ容器と接触し、前記チューブ容器のチューブ本体の上方への動きを規制する規制手段とを備えていることを特徴とする遠心機ローター。
  2. 前記規制手段は、前記回転体の前記屈曲部の内側に対向配置され、前記有底溝の前記溝底まで前記チューブ本体が水平挿入された前記チューブ容器の蓋部と垂直面上に接触し合う押え板となっていることを特徴とする請求項1記載の遠心機ローター。
  3. 前記押え板は、前記屈曲部より高く形成されていることを特徴とする請求項2記載の遠心機ローター。
  4. 前記押え板は、前記屈曲部へ向かって常時付勢作用が働くばね板材で形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の遠心機ローター。
  5. 前記規制手段は、前記回転体に取り付けられ、前記有底溝の前記溝底まで挿入された前記チューブ容器を上から押え前記チューブ本体の動きを拘束する一次位置と、前記チューブ本体から離れ押さえを解除する二次位置とに回動可能なチューブ押え部材となっていることを特徴とする請求項1記載の遠心機ローター。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の遠心機ローターを遠心機本体内に備えていることを特徴とする遠心機。
JP2013186014A 2013-09-09 2013-09-09 遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機 Active JP6248482B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013186014A JP6248482B2 (ja) 2013-09-09 2013-09-09 遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013186014A JP6248482B2 (ja) 2013-09-09 2013-09-09 遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015051406A true JP2015051406A (ja) 2015-03-19
JP6248482B2 JP6248482B2 (ja) 2017-12-20

Family

ID=52700848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013186014A Active JP6248482B2 (ja) 2013-09-09 2013-09-09 遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6248482B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016221476A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 メディカテック株式会社 遠心機

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS463449Y1 (ja) * 1967-05-12 1971-02-05
JPS4629635Y1 (ja) * 1968-07-31 1971-10-13
JPS5147979U (ja) * 1974-10-08 1976-04-09
JPS52148679A (en) * 1976-06-03 1977-12-10 Olympus Optical Co Drainage apparatus for centrifugal tube
JPS5316969A (en) * 1976-07-31 1978-02-16 Hitachi Koki Co Ltd Small-sized horizontal centrifugal separator
JPH1015436A (ja) * 1996-07-09 1998-01-20 Tomy Seiko:Kk 遠心分離方法および遠心分離機
JP2000024549A (ja) * 1998-07-09 2000-01-25 Sakuma Seisakusho:Kk 遠心分離機のロータ
JP2000354792A (ja) * 1999-04-14 2000-12-26 Hitachi Koki Co Ltd 遠心機用ロ−タおよび遠心機
JP2004188309A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Yasui Kikai Kk 破砕装置
JP2006081986A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Tomy Ltd 遠心分離機のロータ取付け構造
JP2007296456A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Yuichi Shimoyama 遠心機

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS463449Y1 (ja) * 1967-05-12 1971-02-05
JPS4629635Y1 (ja) * 1968-07-31 1971-10-13
JPS5147979U (ja) * 1974-10-08 1976-04-09
JPS52148679A (en) * 1976-06-03 1977-12-10 Olympus Optical Co Drainage apparatus for centrifugal tube
JPS5316969A (en) * 1976-07-31 1978-02-16 Hitachi Koki Co Ltd Small-sized horizontal centrifugal separator
JPH1015436A (ja) * 1996-07-09 1998-01-20 Tomy Seiko:Kk 遠心分離方法および遠心分離機
JP2000024549A (ja) * 1998-07-09 2000-01-25 Sakuma Seisakusho:Kk 遠心分離機のロータ
JP2000354792A (ja) * 1999-04-14 2000-12-26 Hitachi Koki Co Ltd 遠心機用ロ−タおよび遠心機
JP2004188309A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Yasui Kikai Kk 破砕装置
JP2006081986A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Tomy Ltd 遠心分離機のロータ取付け構造
JP2007296456A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Yuichi Shimoyama 遠心機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016221476A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 メディカテック株式会社 遠心機

Also Published As

Publication number Publication date
JP6248482B2 (ja) 2017-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4911434B2 (ja) 細胞洗浄遠心機およびそれに用いられる細胞洗浄ロータ
JP4648083B2 (ja) 溶出試験器
US20180361262A1 (en) Toy top
EP3342317A1 (en) Heating cooker
JP6248482B2 (ja) 遠心機ローター及びその遠心機ローターを備えた遠心機
JP6681899B2 (ja) 自動分析装置
JP2007245130A (ja) 攪拌装置
US5199937A (en) Centrifugal separator
JP2010149049A (ja) 攪拌・脱泡装置及び攪拌・脱泡方法
JP6502740B2 (ja) 遠心機ローター、遠心機、および、遠心機使用方法
JP5069755B2 (ja) 試薬容器
JP6553954B2 (ja) 遠心機
JP2012251308A (ja) ウインドレギュレータ
JP2000262879A (ja) 容器内撹拌具
CN210544738U (zh) 试剂盒、试剂存储装置及化学发光免疫分析仪
WO2005075984A1 (ja) 採便用容器
CN207344142U (zh) 用于装配铁芯组件的分割器转盘结构
JP4386931B2 (ja) トイレットペーパーホルダー
CN218945325U (zh) 一种抗原原料样品离心装置
CN108687495A (zh) 用于供应工件的装置
CN105832196A (zh) 一种自动加料的食品加工机
JPS5811440A (ja) 給紙における自動紙捌き助成装置
CN210729309U (zh) 一种用于食品检测的搅拌机构
JP6588201B2 (ja) 遠心機
JP4292109B2 (ja) ドア装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6248482

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250