JP2015051135A - マスク - Google Patents
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Abstract
【課題】特に立体マスクにおいて、マスク本体を着用者の頬から顎の動きに追従させることによって、密着性を向上させ、頬から顎にかけての輪郭に沿うことによって、着用者との一体感と、シャープな見た目を有するマスクを提供する。【解決手段】立体マスク本体が、着用者の口元及び鼻孔を覆う覆い部2と、前記覆い部2の左右両側に形成された外延部と3、前記外延部3にそれぞれ形成された耳掛け部4によって構成され、前記覆い部2と前記外延部3の境界線5が、顎側中央近傍から頬側に向かって左右に広がるように形成される。また、前記外延部3は前記覆い部2より剛性が低く構成される。【選択図】図2
Description
本発明は、医療用、防塵用、防花粉用等に使用されるマスクに関するものである。
従来から、医療用、防塵用、防花粉用等に使用されるマスクとして、着用者の口元及び鼻孔を覆うマスク本体がカップ状を成す立体マスクが提案されている。この立体マスクは着用時に立体状となる覆い部と、覆い部の左右両側に耳掛け部を溶着して構成されている。
特許文献1に記載のマスクは、いわゆる立体マスクであって、覆い部の左右両側に延在部を設け、その延在部に耳掛け紐を取り付けて構成されている。延在部は薄手の一枚の不織布で構成されることが望ましいとされ、着用時、使用者の耳に耳掛け部を掛けた際、その延在部の弾性力によって強張りが緩和され、マスクと着用者の頬との間のすき間を無くし、良好な装着感を得られるように構成されたものである。
しかしながら、特許文献1の形態では、延在部の弾性力によって、マスクと着用者の頬との間のすき間を無くしたものの、顎の動きに対しての追従性が不十分であり、会話時、着用者が顎を動かすと、マスク本体が鼻側に上がってずれるという問題があった。また、装着時の形状として、延在部の境界に設けられた溶着部によって囲まれた部分が略矩形として表れ、頬から顎の輪郭に沿うものではなく、着用者との一体感に欠ける態様であった。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、特に立体マスクにおいて、着用者の顎の動きに追従し、密着性を向上させたマスクを提供することを目的とする。また、着用者の頬から顎の輪郭に沿い、着用者との一体感を有するマスクを提供することを目的とする。
本発明の請求項1の発明にあっては、着用者の口元及び鼻孔を覆う覆い部と、前記覆い部の左右両側に形成された外延部と、前記外延部にそれぞれ形成された耳掛け部と、を備え、前記覆い部と前記外延部の境界線が、顎側中央近傍から頬側に向かって左右に広がることを特徴とする。
また、請求項2の発明にあっては、請求項1の発明において、前記外延部は前記覆い部より剛性が低くなることを特徴とする。
また、請求項3の発明にあっては、請求項1又は2の発明において、前記境界線を溶着したことを特徴とする。
また、請求項4の発明にあっては、請求項3の発明において、前記溶着は直線であることを特徴とする。
また、請求項5の発明にあっては、着用者の口元及び鼻孔を覆う覆い部と、前記覆い部の左右両側に形成された外延部と、前記外延部にそれぞれ形成された耳掛け部と、を備え、
前記覆い部に形成した中央接合部で折り畳んだ状態において、前記外延部の下辺の延長線と、前記覆い部と前記外延部の境界線の成す角度が鋭角であることを特徴とする。
前記覆い部に形成した中央接合部で折り畳んだ状態において、前記外延部の下辺の延長線と、前記覆い部と前記外延部の境界線の成す角度が鋭角であることを特徴とする。
また、請求項6の発明にあっては、請求項1から5のいずれかの発明において、前記外延部と前記耳掛け部を一体にして構成されたことを特徴とする。
また、請求項7の発明にあっては、請求項1から6のいずれかの発明において、前記外延部を折り返し、マスク本体を略矩形状にして包装することができることを特徴とする。
上述した本発明によれば、マスク使用時において、前記境界線がマスク本体中央に略V字状のラインとなって表れ、着用者の頬から顎にかけての輪郭に沿うため、着用者とマスクとの一体感や、シャープな見た目を得られる。また、頬から顎にかけて剛性の高い前記覆い部の左右両側に剛性の低い前記外延部が存在するよう構成されるため、その弾性力によって顎の動きに柔軟に追従させることができ、密着感が得られる。
以下、本発明の実施形態につき、添付図面を参考にして説明する。
図1に示すように1はマスク本体であり、着用者の口元や鼻孔周辺を覆うことが可能な形状と大きさを有する覆い部2と、前記覆い部2の左右両側に形成された外延部3と前記外延部3にそれぞれ形成された耳掛け部4からなる。
図2に示すようにマスク本体1は、前記覆い部2と前記外延部3の境界線5が、顎側中央近傍から、頬側に向かって略V字状に左右に広がるように形成されている。
顎側中央近傍の位置としては、後述の中央接合部6の長さ方向中間より下側か、前記外延部3の下辺の辺長方向中間より内側の範囲内であることが望ましい。
また、図3に示すように、前記境界線5は、折り畳んだ状態において、前記外延部3の下辺の延長線と、前記覆い部2と前記外延部3の境界線5の成す角度θが鋭角となるように形成される。具体的な角度θについては、45度以下に構成されることが望ましい。外延部3の下辺は、ここでは直線状になっているが、これに限定されるものではない。
図2に示すように前記覆い部2は、着用者の左顔面を覆うシート片状の左側シート部2aと、着用者の右顔面を覆うシート片状の右側シート部2bからなっており、上辺中央部が凸湾曲状に形成されている。図3に示すように前記左側シート部2aと前記右側シート部2bが中央接合部6において溶着されることによって、マスクを拡開した状態において、前記中央接合部6が前方に突出した立体形状となる。
また、前記覆い部2には、前記境界線5より内側に直線状の外延部3との溶着部7が形成されている。前記覆い部2と前記外延部3を別部材で構成した場合には、前記溶着部7によって一体に構成することができる。また、直線状の溶着にすれば、容易に溶着することができる。
図4に示すように、覆い部2は表面層2c及び裏面層2dを備え、中間に捕集層2eを積層することで構成される。また、前記外延部3は前記表面層2cと前記裏面層2dの延長部分の2層を重ね合わせて溶着して構成される。
各層は、ポロプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性合成樹脂の不織布で構成されており、各層の目的に応じてスパンボンド、メルトブロー等の各種製法の不織布が使用される。本実施の形態では、前記表面層2cにはポリプロピレン、目付け40g/m2、スパンボンド製法の不織布が用いられ、前記裏面層2dにはポリプロピレン、目付け20g/m2、メルトブロー製法の不織布が用いられ、前記捕集層2eにはポリプロピレン、目付け20g/m2、メルトブロー製法の不織布が用いられる。
ここで、前記外延部3は前記覆い部2より剛性が低くなるよう構成される。前記覆い部2と前記外延部3の構成は、積層数の差異によって剛性が異なる構成であっても良いし、繊維密度の差異によって剛性が異なる構成であっても良い。ここでは、積層数の差異によって剛性を変化させているが、これに限定されるものではない。また、前記覆い部2と前記外延部3はそれぞれ別体の構造であっても良いし、一体の構造であっても良い。
前記外延部3には、外側縁部が内側に湾曲することにより2つの突縁部3a、3bが形成されている。この突縁部3a、3bには、耳掛け部4の両端部4a、4bが前記境界線5と略平行な線L上に位置するように、熱溶着により固着されている。なお、耳掛け部4は、本実施の形態ではゴム材を使用している。
前記耳掛け部4は、外延部3と一体構造であっても良い。一体構造の例としては、不織布からなる外延部に耳掛け穴を設けて耳掛け部とすることができる。一体にすることで部品点数を少なくさせることができる。
次に、本発明のマスクの使用について、図5、6、7を参考にして説明する。
まず、マスク本体1を、前記中央接合部6を中心にして左右方向に拡開すると、前記中央接合部6が前方に突出した立体状のマスクとなる。図5に示すように前記外延部3に設けられた前記耳掛け部4を着用者の耳部に掛け渡して装着する。
このとき、前記外延部3は2層の不織布によって構成されているため、前記覆い部2より剛性が低く、弾性力を有する。それにより、着用者の耳部における前記耳掛け部4の引張力を緩和できる。
また、前記外延部3は前記覆い部2より剛性が低く、弾性力を有するため、着用者の頬の動きに柔軟に対応させることができる。
更に図6、図7に示すように、前記境界線5が、顎側中央近傍から、頬側に向かって左右に広がるように形成されているため、前記覆い部2と外延部3によって頬の輪郭から顎の輪郭に至るまでの全域が覆われ、顎の当接する部分までカバーできる。
すなわち、弾性力を有する前記外延部3が顎を包み込むように構成されることから、前記覆い部2が顎に密着し、会話をした際や咳をした際に顎が動いてもマスク本体1がずれにくい構成となっている。
また、前記外延部3は前記覆い部2より積層数が少ないため、通気性が高く、上記の通り頬から顎にかけて、むれにくい構成となっている。
前記溶着部7は、本実施形態において略V字状のラインとなって表れる。このV字状のラインは着用者の頬から顎にかけての輪郭に沿うことから、着用者とマスクとの一体感が得られ、シャープに見える。また、前記境界線5が前記溶着部7として明確に表れるため、頬から顎にかけてのラインがよりいっそう強調され、一体感や、シャープな見た目を増すことができる。
また、図8に示すように、前記外延部3を折り返し、マスク本体を略矩形状に折り畳んで包装体8に包装することができる。前記外延部3は剛性が低いため、着用の際、折り返した皺が残らずに使用することができる。
図9、図10に本発明の別の実施形態を示す。
図9中の(a)では、前記境界線5が、前記中央接合部6の長さ方向中間より下側で交わるように形成される。また、前記境界線5は、折り畳んだ状態において、前記外延部3の下辺の延長線と、前記覆い部2と前記外延部3の境界線5の成す角度θが鋭角となるように形成される。
図9中の(b)では、前記境界線5が、前記外延部3の下辺の長さ方向中間より内側で交わるように形成される。また、前記境界線5は、折り畳んだ状態において、前記外延部3の下辺の延長線と、前記覆い部2と前記外延部3の境界線5の成す角度θが鋭角となるように形成される。
図9中の(c)では、前記境界線5が、顎側中央近傍から、頬側に向かって左右に広がるように形成されている。また、前記境界線5は、折り畳んだ状態において、前記外延部3の下辺の延長線と、前記覆い部2と前記外延部3の境界線5の成す角度θが鋭角となるように形成される。耳掛け部4は、前記外延部3と一体に形成されており、前記外延部3に孔を設けて着用者の耳に掛けるよう構成されている。
図10中の(d)では、前記境界線5が、顎側中央近傍から、頬側に向かって左右に広がるように形成されており、略菱形状に形成されている。また、前記境界線5は、折り畳んだ状態において、前記外延部3の下辺の延長線と、前記覆い部2と前記外延部3の境界線5の成す角度θが鋭角となるように形成される。
図10中の(e)では、前記境界線5が、顎側中央近傍から、頬側に向かって左右に広がるように形成されており、略ハート形状に形成されている。また、前記境界線5は、折り畳んだ状態において、前記外延部3の下辺の延長線と、前記覆い部2と前記外延部3の境界線5の成す角度θが鋭角となるように形成される。
図10中の(f)では、前記境界線5が、顎側中央近傍から、頬側に向かって左右に広がるように形成されている。また、前記境界線5は、折り畳んだ状態において、前記外延部3の下辺の延長線と、前記覆い部2と前記外延部3の境界線5の成す角度θが鋭角となるように形成される。
1 マスク本体
2 覆い部
2a 左側シート部
2b 右側シート部
2c 表面層
2d 裏面層
2e 捕集層
3 外延部
3a、3b 突縁部
4 耳掛け部
5 境界線
6 中央接合部
7 溶着部
8 包装体
L 境界線と略平行な線
2 覆い部
2a 左側シート部
2b 右側シート部
2c 表面層
2d 裏面層
2e 捕集層
3 外延部
3a、3b 突縁部
4 耳掛け部
5 境界線
6 中央接合部
7 溶着部
8 包装体
L 境界線と略平行な線
Claims (7)
- 着用者の口元及び鼻孔を覆う覆い部と、前記覆い部の左右両側に形成された外延部と、前記外延部にそれぞれ形成された耳掛け部と、を備え、
前記覆い部と前記外延部の境界線が、顎側中央近傍から頬側に向かって左右に広がることを特徴とするマスク。 - 前記外延部は前記覆い部より剛性が低くなることを特徴とする請求項1に記載のマスク。
- 前記境界線を溶着したことを特徴とする請求項1又は2に記載のマスク。
- 前記溶着は直線であることを特徴とする請求項3に記載のマスク。
- 着用者の口元及び鼻孔を覆う覆い部と、前記覆い部の左右両側に形成された外延部と、前記外延部にそれぞれ形成された耳掛け部と、を備え、
前記覆い部に形成した中央接合部で折り畳んだ状態において、前記外延部の下辺の延長線と、前記覆い部と前記外延部の境界線の成す角度が鋭角であることを特徴とするマスク。 - 前記外延部と耳掛け部は一体で構成されたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のマスク。
- 前記外延部を折り返し、マスク本体を略矩形状にして包装することができる請求項1から6のいずれかに記載のマスク。
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