JP2015050418A - 基板冷却装置、基板冷却方法及び基板処理装置 - Google Patents

基板冷却装置、基板冷却方法及び基板処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の変形抑制と基板冷却時間の短縮が可能な基板冷却装置を提供する。【解決手段】真空雰囲気と大気圧雰囲気との間で切り換え可能なロードロックモジュール14に配置されるステージ18は、内部に冷媒を流すための流路25を有し、上面にはウエハWをステージ18の上面近傍で支持する支持ピン31を有する複数の支持ユニット30が配置されている。支持ピン31のステージ18の上面からの突出高さは金属ばね33と形状記憶合金ばね34とからなる伸縮部材により調整可能であり、形状記憶合金ばね34が所定の設定温度よりも高いときにはステージ18の上面からの支持ピン31の突出高さを所定の高さに保持し、形状記憶合金ばね34が設定温度よりも低いときにはステージ18の上面からの支持ピン31の突出高さを低くして支持ピン31に支持されたウエハWをステージ18の上面に近接させ、ウエハWの降温レートの低下を抑制する。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体ウエハ等の基板を冷却するための基板冷却装置、この基板冷却装置による基板冷却方法、この基板冷却装置を備える基板処理装置に関する。
半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)に高温プロセスを施す基板処理装置の一例として、複数枚のウエハが収容された容器を載置するロードポートとウエハに高温プロセスを施すプロセスモジュールとの間に、大気圧雰囲気に維持されて容器に対して半導体ウエハの搬入出を行うローダーモジュールと、真空圧雰囲気に維持されてプロセスモジュールに対してウエハの搬入出を行うトランスファモジュールと、ローダーモジュールとトランスファモジュールとの間に配置されて大気圧雰囲気と真空雰囲気とを選択的に切り替え可能なロードロックモジュールを設けたものが知られている。
トランスファモジュールにはプロセスモジュールとロードロックモジュールとの間でウエハを搬送する第1搬送装置が配置され、ローダーモジュールにはロードロックモジュールとロードポートとの間でウエハを搬送する第2搬送装置が配置され、これらの搬送装置によりウエハをロードポートとプロセスモジュールとの間で搬送している。
プロセスモジュールにおいて高温プロセスの終了したウエハは、例えば、300℃以上の温度にある状態で第1搬送装置に保持されてロードロックモジュールへ搬送され、ロードロックモジュールに配置されたステージから突出したリフトピンに受け渡される。
ここで、近年は、ウエハのサイズが従来の直径300mmから直径450mmへとシフトしており、直径450mmウエハを支持したリフトピンを即座にステージの内部に退出させてウエハをステージ上に載置してしまうと、ウエハが急速に冷却されることでウエハに反り等の変形が生じてしまい、これにより、例えば、ウエハの裏面に傷が生じるおそれがある。
そこで、ウエハがステージから離れた状態で一定時間保持されるようにリフトピンを保持し、その状態でウエハの温度がある程度下がった後にリフトピンを下降させてステージ内に退出させてウエハをステージ上に載置することにより、ウエハの温度を更に下げる方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法によれば、ウエハに変形が生じることを抑制することができる。
特開2011−091373号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、リフトピンを下降させてステージ内に退出させたときに、ウエハはステージ上に配置された高さ0.3〜0.5mm程度の支持部材に支持される。つまり、ステージの表面とウエハの裏面との間に0.3〜0.5mm程度のクリアランスがあるために、ウエハの温度が低くなってから(例えば、200℃以下になってから)の冷却速度が小さく、これが、スループットの低下を招く要因となっている。
本発明の目的は、基板の変形を抑制しながら、基板冷却時間を短縮することができる基板冷却装置、基板冷却方法及び基板処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の基板冷却装置は、内部を真空雰囲気と大気圧雰囲気との間で切り換え可能な処理室に配置される基板冷却装置であって、内部に冷媒を流すための流路が形成され、上面に基板を載置して該基板を冷却するステージと、前記ステージの上面に配置され、基板を前記ステージの上面近傍で支持する複数の支持ユニットと、前記ステージに対して突没可能に設けられ、前記支持ユニットとの間で基板の受け渡しを行う昇降部材とを備え、前記支持ユニットは、前記ステージの上面から突出した状態で前記昇降部材から基板を受け取って基板を支持する支持ピンと、前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さを調節する伸縮部材とを有し、前記伸縮部材は、所定の設定温度よりも高い温度にあるときには、前記ステージの上面からの前記支持ピンの突出高さを所定の高さに保持し、前記設定温度よりも低い温度になると前記ステージの上面からの前記支持ピンの突出高さを低くするように動作して、前記支持ピンに支持された基板を前記ステージの上面に近接させることを特徴とする。
請求項2記載の基板冷却装置は、請求項1記載の基板冷却装置において、前記伸縮部材は、前記設定温度よりも低い温度になると、前記支持ピンの上端を前記ステージの上面よりも下側に埋没させることで、前記支持ピンに支持された基板を前記ステージの上面に密着載置させることを特徴とする。
請求項3記載の基板冷却装置は、請求項1又は2記載の基板冷却装置において、前記伸縮部材は、前記支持ピンに支持された基板の降温レートが低下するタイミングで前記ステージの上面からの前記支持ピンの突出高さを低くするように動作することを特徴とする。
請求項4記載の基板冷却装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板冷却装置において、前記伸縮部材は、金属ばねと形状記憶合金ばねであり、前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも低い温度にあるときには、前記金属ばねが伸びて前記形状記憶合金ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記ステージの内部に向けて押し込み、前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも高い温度にあるときには、前記形状記憶合金ばねが伸びて前記金属ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記所定の高さで前記ステージの上面から突出させることを特徴とする。
請求項5記載の基板冷却装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板冷却装置において、前記伸縮部材は、金属ばねと形状記憶合金ばねであり、前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも低い温度にあるときには、前記金属ばねが伸びて前記形状記憶合金ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記所定の高さで前記ステージの上面から突出させ、前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも高い温度にあるときには、前記形状記憶合金ばねが伸びて前記金属ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記ステージの内部に向けて押し込むことを特徴とする。
請求項6記載の基板冷却装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板冷却装置において、前記複数の支持ユニットは、前記ステージの中心部と外周部のそれぞれにおいて所定の間隔で配置され、前記複数の支持ユニットのうち、前記ステージの中心部に配置される支持ユニットが備える前記伸縮部材の前記設定温度と、前記ステージの外周部に配置される支持ユニットが備える前記伸縮部材の前記設定温度とが異なることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項7記載の基板冷却方法は、内部に冷媒が流れるステージの上面に配置された支持ピンに加熱された基板を支持させて該基板を冷却する基板冷却方法であって、前記支持ピンが前記基板を支持したときに前記ステージの上面と前記基板との間に所定のクリアランスが形成されるように、前記支持ピンは前記ステージの上面から所定の突出高さで突出した状態で前記基板を支持するステップと、前記基板が冷却されて所定温度に到達するまでは、前記クリアランスが維持されるように、前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さを前記所定の突出高さに維持するステップと、前記基板が冷却されて前記所定温度に到達すると、前記支持ピンが前記ステージの内部に引っ込むことで前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さが低くなり、前記支持ピンに支持された基板を前記ステージの上面に近接させるステップとを有することを特徴とする。
請求項8記載の基板冷却方法は、請求項7記載の基板冷却方法において、前記支持ピンに支持された基板の降温レートが低下するタイミングで前記支持ピンが前記ステージの内部に引っ込み、前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さが低くなることを特徴とする。
請求項9記載の基板冷却方法は、請求項7又は8記載の基板冷却方法において、前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さの変化は、前記支持ピンに取り付けられた金属ばねと形状記憶合金ばねによって行われ、前記形状記憶合金ばねが前記所定温度に基づいて決定される設定温度よりも高い温度にあるときには、前記形状記憶合金ばねが伸びて前記金属ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記所定の高さで前記ステージの上面から突出させ、前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも低い温度にあるときには、前記金属ばねが伸びて前記形状記憶合金ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記ステージの内部に向けて押し込むことにより、前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さが低くなることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項10記載の基板処理装置は、基板に対して加熱処理を施す処理ユニットと、前記処理ユニットで処理された基板を冷却する冷却ユニットと、前記処理ユニットで処理された基板を前記処理ユニットから前記冷却ユニットへ搬送する搬送装置とを備える基板処理装置であって、前記冷却ユニットは、内部を真空雰囲気と大気圧雰囲気との間で切り換え可能な処理室と、前記処理室内に配置され、内部に冷媒を流すための流路が形成され、上面に基板を載置して該基板を冷却するステージと、前記ステージの上面に配置され、基板を前記ステージの上面近傍で支持する複数の支持ユニットと、前記ステージに対して突没可能に設けられ、前記搬送装置に対する基板の受け渡しと前記支持ユニットに対する基板の受け渡しを行う昇降部材とを備え、前記支持ユニットは、前記ステージの上面から突出した状態で前記昇降部材から基板を受け取って基板を支持する支持ピンと、前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さを調節する伸縮部材とを有し、前記伸縮部材は、所定の設定温度よりも高い温度にあるときには、前記ステージの上面からの前記支持ピンの突出高さを所定の高さに保持し、前記設定温度よりも低い温度になると、前記ステージの上面からの前記支持ピンの突出高さを低くするように動作して、前記支持ピンに支持された基板を前記ステージの上面に近接させることを特徴とする。
請求項11記載の基板処理装置は、請求項10記載の基板処理装置において、前記伸縮部材は、金属ばねと形状記憶合金ばねであり、前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも低い温度にあるときには、前記金属ばねが伸びて前記形状記憶合金ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記ステージの内部に向けて押し込み、前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも高い温度にあるときには、前記形状記憶合金ばねが伸びて前記金属ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記所定の高さで前記ステージの上面から突出させることを特徴とする。
請求項12記載の基板処理装置は、請求項10記載の基板処理装置において、前記伸縮部材は、金属ばねと形状記憶合金ばねであり、前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも低い温度にあるときには、前記金属ばねが伸びて前記形状記憶合金ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記所定の高さで前記ステージの上面から突出させ、前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも高い温度にあるときには、前記形状記憶合金ばねが伸びて前記金属ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記ステージの内部に向けて押し込むことを特徴とする。
本発明によれば、基板をステージの上面近傍で支持する支持ユニットは、伸縮部材により、所定の設定温度で基板を支持する支持ピンが自動的に昇降されるように構成されている。支持ピンのステージの上面からの突出高さは、基板の冷却が進んで基板の温度が低くなることで伸縮部材が所定の設定温度に到達すると、支持ピンのステージの上面からの突出高さが低くなり、基板がステージの上面に近付くように動作する。
これにより、基板の冷却中における降温レートの低下を回避することができるようになるため、基板冷却時間を短縮することができ、これにより、スループットを向上させて、生産性を高めることが可能になる。また、支持ピンが基板を支持したときのステージの上面からの突出高さを、基板に変形が生じない高さに設定することで、基板の冷却開始時の急激な温度変化に起因する基板の変形を抑制することができ、基板の裏面に傷が付くことや、ステージ上で基板に位置ずれが発生することを防止することができる。
本発明の実施の形態に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 図1の基板処理装置のロードロックモジュールに配置されたステージの構造を示す上面図(平面図)、矢視A−A断面図及び拡大図である。 図2のステージに配設された支持ユニットの概略構造と動作状態を示す側面図である。 図2のステージによるウエハの冷却時の温度変化を示すグラフである。 図2のステージに配設される支持ユニットの変形例に係る構造と動作状態を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ここでは、基板として直径が450mm(φ450mm)の半導体ウエハ(ウエハ)を取り上げ、ウエハに対して真空雰囲気下で行われる処理の一例であるプラズマ処理を施す基板処理装置を取り上げることとする。
図1は、本発明の実施の形態に係る基板処理装置10の概略構成を示す平面図である。
基板処理装置10は、ウエハWを枚葉で(1枚ずつ)プラズマエッチング処理等のプラズマ処理を施すように構成されている。より詳しくは、基板処理装置10は、平面視略五角形状のトランスファモジュール11(基板搬送室)と、トランスファモジュール11の周りに放射状に配置されてトランスファモジュール11に接続された6つのプロセスモジュール12(基板処理室)と、トランスファモジュール11に対向して配置されたローダーモジュール13と、トランスファモジュール11及びローダーモジュール13の間に介在する2つのロードロックモジュール14(大気/真空切替室)とを備える。
プロセスモジュール12は真空チャンバを有し、真空チャンバ内にはウエハWを載置する載置台としての円柱状のステージ15が設けられている。プロセスモジュール12では、ステージ15にウエハWが載置された後に真空チャンバ内を所定の真空度とし、処理ガスを導入すると共に真空チャンバ内に高周波電力を印加してプラズマを生成させ、生成したプラズマによってウエハWにエッチング処理等が施される。
ステージ15には、ステージ15の上面から突没自在に、複数(ここでは3本とする)の細棒状の昇降部材であるリフトピン15aが設けられている。これらのリフトピン15aは、平面視において同一円周上に配置されており、ステージ15の上面から突出することによってステージ15に載置されたウエハWを支持して持ち上げ、また、ステージ15内へ退出することによって支持したウエハWをステージ15へ載置する。プロセスモジュール12とトランスファモジュール11とは、開閉自在なゲートバルブ16で仕切られる。
トランスファモジュール11は、真空(減圧)雰囲気に維持されており、その内部には、2つのスカラアームタイプの2本の搬送アーム17aを有する第1搬送装置17が配置されている。2本の搬送アーム17aはそれぞれ、旋回自在かつ伸縮自在に構成されており、その先端にはウエハWが載置される載置部としてのフォーク(エンドエフェクタ)17bが取り付けられている。第1搬送装置17は、トランスファモジュール11内に設けられた不図示のガイドレールに沿って移動自在であり、各プロセスモジュール12及び各ロードロックモジュール14の間でウエハWを搬送する。
ロードロックモジュール14は、真空雰囲気と大気圧雰囲気とに切り換え可能な内圧可変室として構成されている。ロードロックモジュール14のトランスファモジュール11側には、ロードロックモジュール14におけるトランスファモジュール11側のウエハ搬入出口を開閉するゲートバルブ19Aが設けられている。また、ロードロックモジュール14のローダーモジュール13側には、ロードロックモジュール14におけるローダーモジュール13側のウエハ搬入出口を開閉するゲートバルブ19Bが設けられている。
ロードロックモジュール14の内部には、ウエハWを載置して冷却する基板冷却装置を構成する円柱状のステージ18が配置されている。ステージ18には、リフトピン15aと同等のリフトピン18aが、ステージ18の上面から突没自在に設けられている。なお、ステージ18の構成の詳細については後述する。
ロードロックモジュール14は、ウエハWをローダーモジュール13からトランスファモジュール11へ搬送する際には、内部を大気圧に維持してローダーモジュール13からウエハWを受け取り、次いで、内部を真空まで減圧してトランスファモジュール11へウエハWを受け渡す。逆に、ウエハWをトランスファモジュール11からローダーモジュール13へ搬送する際には、内部を真空に維持してトランスファモジュール11からウエハWを受け取り、次いで、内部を大気圧へと昇圧してローダーモジュール13へウエハWを受け渡す。
なお、トランスファモジュール11からロードロックモジュール14へのウエハWの搬入が終了してゲートバルブ19Aを閉じた後に、ロードロックモジュール14内を大気圧雰囲気とするために、ロードロックモジュール14内に窒素ガス等の不活性ガスが供給される。ウエハWは、ステージ18により冷却されると同時に、ロードロックモジュール14内に供給される不活性ガスがウエハWの熱を奪うことによっても冷却される。
ローダーモジュール13は、直方体状の大気搬送室として構成されており、長手方向の一方の側面にロードロックモジュール14が接続され、長手方向の他方の側面には、複数のウエハWを収容する容器(MAC或いはFOUP)を載置するための複数(ここでは3つ)の載置台21が接続されている。
ローダーモジュール13の内部には、ウエハWを搬送する第2搬送装置20が配置されており、第2搬送装置20は、スカラアームタイプの搬送アーム20aを有する。搬送アーム20aは、不図示のガイドレールに沿って移動自在であり、また、旋回自在かつ伸縮自在に構成されている。第1搬送装置17と同様に、搬送アーム20aの先端にはウエハWを載置するためのフォーク20bが取り付けられている。ローダーモジュール13では、第2搬送装置20が、載置台21に載置された容器と各ロードロックモジュール14との間でウエハWを搬送する。基板処理装置10の全体的な運転制御は、制御装置22によって行われる。
次に、ロードロックモジュール14に配置されたステージ18の構成と、ステージ18によるウエハWの冷却処理の詳細について説明する。図2(a)は、ステージ18の上面図(平面図)である。図2(b)は、図2(a)に示す矢視A−A断面図である。図2(c)は、図2(a)中の領域Bの拡大図である。図2(d)は、図2(b)中の領域Cの拡大図である。
ステージ18には、前述の通り、リフトピン18aがステージ18の上面から突没自在に設けられている。なお、第1搬送装置17のフォーク17bと第2搬送装置20のフォーク20bは、ウエハWの搬送中におけるウエハWの位置ずれや落下を防止するために、ウエハWを中心部よりも外側で保持している。そのため、リフトピン18aは、ウエハWを搬送するフォーク17b及びフォーク20bとの間でのウエハWの受け渡しをスムーズに行うために、ステージ18の中心部に配置されており、ウエハWの中心部を支持する。
ステージ18の上面(ウエハ載置面)には、ウエハWをステージ18の上面近傍で支持する支持ユニット30が、複数箇所に配設されている。ステージ18では、図2(a)に示すように、上面の内周部において同一円周上に6個の支持ユニット30が、また、外周部において同一円周上に12個の支持ユニット30がそれぞれ配置されている。但し、支持ユニット30の配設位置は、例えば、ウエハWが、支持ユニット30が有する後述の支持ピン31に支持されたときに平坦な姿勢が維持されるように定めることができ、図2に示す形態に限定されるものではない。
支持ユニット30は、ウエハWを支持したリフトピン18aを降下させてステージ18内へ退出させるときに、リフトピン18aからウエハWを受け取って、ウエハWを支持する。支持ユニット30は、ウエハWの温度を感知して伸縮するアクチュエータとして機能し、その構成と動作についての詳細については後述する。
ステージ18の内部には冷媒(冷却水)を流すための流路25が形成されており、不図示のチラー等の冷媒循環装置により流路25に冷媒が供給されるようになっている。ステージ18を水冷構造とすることで、ステージ18の温度上昇を抑制して、ウエハWを冷却する際のウエハWからの輻射熱の吸収効率を高めている。
図3は、支持ユニット30の概略構造と動作状態を示す側面図である。支持ユニット30は、ウエハWを支持する支持ピン31と、支持ピン31が挿通される穴部が形成された保持部材32と、支持ピン31が挿入されることで支持ピン31の外周に配置される伸縮部材としての通常金属ばね33及び形状記憶合金ばね34を有する。
図3(a)は、支持ユニット30が、略室温にあって、ウエハWを支持していない状態(以下「初期状態」という)を示している。なお、図3(a)の状態は、図2(d)の状態と同じである。
支持ピン31の略中央部には鍔部31aが設けられている。初期状態では、通常金属ばね33は、鍔部31aと保持部材32の一方の端部(ステージ18の内部側端部)32aとの間で、ほぼ伸びきった状態で保持されている。一方、形状記憶合金ばね34は、鍔部31aと保持部材32の他方の端部(ステージ18の上面側端部)32bとの間で、通常金属ばね33からの付勢力によって縮んだ状態で保持されている。なお、保持部材32の端部32bには、保持部材32をネジ37(図3に不図示、図2(b),(c)参照)によりステージ18に固定するための穴部が設けられている。
通常金属ばね33は、一般的な金属線材からなるばねであり、特に材質が問われるものではなく、また、温度によって極端にばね定数が変化するものではない。これに対して、形状記憶合金ばね34は、形状記憶合金からなり、形状回復温度(変態点)以上で伸びた状態となる。形状記憶合金ばね34は、形状回復温度よりも低い温度になると、外力により縮んだ状態とすることができる。初期状態では、形状記憶合金ばね34は、形状回復温度よりも低い略室温にあるために、通常金属ばね33が鍔部31aをステージ18の上面側へ押し上げると共に形状記憶合金ばね34を縮ませており、これにより、支持ピン31がステージ18の上面から所定の高さ(例えば、0.3mm〜0.5mm)だけ突出した状態となっている。初期状態での支持ピン31のステージ18の上面からの突出高さは、支持ピン31がウエハWを支持したときに急な変形が生じず、且つ、適切な降温レートが得られる高さに設定することができ、前述の高さに限定されるものではない。
図3(b)は、プロセスモジュール12での処理後で所定の温度に加熱された状態にあるウエハWを初期状態の支持ピン31に支持させた直後の支持ユニット30の状態を示している。なお、支持ピン31がウエハWを支持したときのロードロックモジュール14内の雰囲気は、第1搬送装置17、ゲートバルブ19A及びリフトピン18aの動作シーケンスに依存する。例えば、フォーク17bがロードロックモジュール14から退出するタイミングでリフトピン18bを降下させることができ、これと同時にゲートバルブ19Aを閉めるようにすると、ウエハWがリフトピン18bから支持ピン31へ受け渡されたときには、ロードロックモジュール14への不活性ガスが導入されていないか又は導入が開始された直後となり、この場合、ウエハWは少なくとも減圧雰囲気で支持ピン31に支持されることになる。
支持ピン31がウエハWを支持すると、形状記憶合金ばね34の温度がウエハWからの熱伝達によって上昇するが、形状記憶合金ばね34は、形状回復温度に到達するまでは通常金属ばね33の付勢力により縮んだ状態に維持される。一方、通常金属ばね33は、ウエハWの質量による荷重を受けても実質的に縮むことのないばね定数を有している。よって、図3(b)の状態では、ステージ18の上面からの支持ピン31の突出高さは、実質的に初期状態と変わっていない。
図3(c)は、支持ピン31がウエハWを支持してから所定時間(数秒)が経過したときの支持ユニット30の状態を示している。ここで、ステージ18によるウエハWの冷却時の温度変化を示すグラフを図4に示す。
ステージ18の上面とウエハWとの間には、支持ピン31のステージ18の上面からの突出高さに起因する空間(クリアランス)が存在するが、図4に示すように、時間tでウエハWが支持ピン31に支持されたときには、ウエハWの温度が高いために、ウエハWの温度は比較的大きな降温レートで低下していく。しかし、ウエハWの温度が下がるにしたがって降温レートは小さくなっていく。そのため、ステージ18の上面とウエハWとの間のクリアランスが変わらない場合には、図4に破線(参考例)で示すように、ウエハWの温度がウエハWをロードロックモジュール14から搬出可能な温度(以下「搬出可能温度」という)に下がるまでに、長い時間を要することになってしまう。
そこで、ウエハWの降温レートが小さくなるタイミング、つまり、ウエハWの温度が所定温度に下がった時点で、支持ユニット30は、支持ピン31のステージ18の上面からの突出高さが低くなるように動作するように構成されている。こうして、降温レートの低下を回避して、ウエハWの冷却時間を短縮することができる。
即ち、ウエハWが支持ピン31に支持されると、ウエハWからの輻射熱と支持ピン31を通じた熱伝達によって、形状記憶合金ばね34の温度は、支持ピン31がウエハWを支持してから所定時間(数秒)が経過した時間tにおいて形状回復温度に到達する。換言すれば、ステージ18の上面とウエハWとの間のクリアランスが一定のときにウエハWの降温レートが小さくなる時間tにおいて、形状記憶合金ばね34が形状回復温度に到達して伸びることができるように、形状記憶合金ばね34の形状回復温度が設定される。
なお、形状記憶合金ばね34の形状回復温度は、ウエハWの降温レートが小さくなるタイミングにおけるウエハWの温度に基づいて決定されるが、形状記憶合金ばね34とウエハWとでは周囲の環境が異なるために、必ずしもウエハWの降温レートが小さくなるタイミングにおけるウエハWの温度と同じというわけではない。
時間tにおいて形状記憶合金ばね34が伸び、形状記憶合金ばね34が鍔部31aを保持部材32の端部32a側(ステージ18の内部側)へ押して通常金属ばね33を縮ませることにより、支持ピン31はステージ18の内部へ押し込まれる。こうして、支持ピン31のステージ18の上面からの突出高さが、例えば0.1mm〜0.3mmとなって、ステージ18の上面とウエハWとの間のクリアランスが狭くなる。これにより、図4に実線(本実施形態)で示すように、ウエハWの降温レートの低下を回避することができ、ウエハWが搬出可能温度に下がるまでの時間を、参考例と比較して、短縮することができる。
なお、形状記憶合金ばね34が形状回復により伸びたときの付勢力を受けたときに通常金属ばね33が所定の長さだけ縮むように、通常金属ばね33のばね定数は設定される。形状記憶合金ばね34が形状回復により伸びる長さと、形状記憶合金ばね34が伸びることで通常金属ばね33が縮む長さは、それぞれのばねのばね定数と長さとによって任意に設定することができる。
図3(d)は、ウエハWの冷却処理が終了し、ウエハWがリフトピン18aによって支持ピン31から持ち上げられた後の状態を示している。ステージ18が冷媒循環により冷却されているため、ウエハWの温度が低下するに伴って、一旦は温度が上昇した形状記憶合金ばね34も冷却され、形状記憶合金ばね34の温度が形状回復温度を下回ると、通常金属ばね33が伸び、その付勢力が形状記憶合金ばね34を縮ませる。こうして、支持ピン31のステージ18の上面からの突出高さは、図3(a)の初期状態と同じ高さに戻る。このときに、ウエハWの温度が搬出可能温度を下回っているようにステージ18と支持ユニット30を設計することで、ウエハWの冷却時間を従来(参考例)よりも短縮させることができる。
以上の説明の通り、上記の実施の形態では、ウエハWをステージ18の上面近傍で支持する支持ユニット30は、通常金属ばね33と形状記憶合金ばね34とを組み合わせて、ウエハWの温度に基づいて設定される所定の設定温度(形状記憶合金ばね34の形状回復温度)で支持ピン31が昇降するように構成されている。そのため、支持ユニット30によれば、ウエハWを支持する際の支持ピン31のステージ18の上面からの突出高さを適切に設定することでウエハWに急速な冷却による変形を生じさせることなく、適切な降温レートで冷却を開始することができる。また、支持ユニット30によれば、ウエハWの冷却が進んで降温レートが小さくなると、ウエハWとステージ18の上面との間隔が狭まり、これにより降温レートの低下を回避することができる。したがって、ウエハWが搬出可能温度に下がるまでの時間を短縮することができ、基板処理装置10のスループットを向上させることができる。
次に、支持ユニット30の変形例である支持ユニット40の構造とその動作について、図5を参照して説明する。図5は、支持ユニット40の概略構造とその動作を示す側面図である。図5(a)は、支持ユニット40が、略室温にあって、ウエハWを支持していない初期状態を示している。支持ユニット40は、鍔部31aが形成された支持ピン31及び保持部材32を備えており、これらは先に説明した支持ユニット30を構成する支持ピン31及び保持部材32と同じであるため、ここでの説明を省略する。
支持ユニット40は、支持ピン31が挿入されることで支持ピン31の外周に配置される通常金属ばね43及び形状記憶合金ばね44を有する。初期状態では、通常金属ばね43は、鍔部31aと保持部材32の端部32bとの間でほぼ伸びきった状態で保持されている。一方、形状記憶合金ばね44は、鍔部31aと保持部材32の端部32aとの間で、通常金属ばね43からの付勢力により縮んだ状態で保持されている。
通常金属ばね43は、支持ユニット30を構成する通常金属ばね33と同等な、金属からなる一般的なばねであり、温度によって極端にばね定数が変化するものではない。一方、形状記憶合金ばね44は、支持ユニット30を構成する形状記憶合金ばね34と同様に、形状記憶合金からなり、形状回復温度以上では伸びた状態となり、形状回復温度よりも低い温度になると、外力により縮んだ状態とすることができる。
初期状態では、形状記憶合金ばね44は、形状回復温度よりも低い略室温にあるために通常金属ばね43からの付勢力により縮んだ状態となっており、通常金属ばね43が鍔部31aをステージ18の内部側へ押し下げることにより、支持ピン31がステージ18の上面から微少高さ(例えば、0.1mm〜0.3mm)だけ突出した状態となっている。
図5(b)は、プロセスモジュール12での処理後で所定の温度に加熱された状態にあるウエハWを支持ピン31に支持させるために、初期状態にある支持ピン31にウエハWを近接させたときの支持ユニット30の状態を示している。
ここで、ウエハWをステージ18に近付けると、ウエハWからの輻射熱によってステージ18の表面温度が上昇する。そこで、ステージ18の表面及び支持ピン31から伝達される熱により形状記憶合金ばね44の温度を上げて形状回復させる。これにより、形状記憶合金ばね44が伸びて通常金属ばね44を縮ませることで、ウエハWが支持ピン31に接触する前に、支持ピン31をステージ18の上面から所定の高さ(例えば、0.3mm〜0.5mm)だけ突出した状態へ移行させる。このとき、ウエハWを支持ピン31に支持させる直前に冷媒循環を停止し、形状記憶合金ばね44の温度上昇を補助してもよい。この場合、ウエハWが支持ピン31に支持されると同時に、冷媒循環を再開させる。
なお、ここでの支持ピン31のステージ18の上面からの突出高さは、支持ピン31がウエハWを支持したときにウエハWに急な変形が生じず、且つ、適切な降温レートが得られる高さに設定される。これにより、例えば、ウエハWの裏面がステージ18の上面と擦れて傷が生じたり、ウエハWがステージ18上で位置ずれすることで後のウエハWの搬出に支障が生じたりすることを防止することができる。
なお、先に説明した支持ユニット30では、図3(b)から図3(c)への状態移行が即座には起こらないようにする必要がある。そのため、支持ピン31を介したウエハWからの熱伝達によっても、即座には形状記憶合金ばね34が形状回復して伸びることのないように、形状記憶合金ばね34の形状回復温度が設定される。これに対して、支持ユニット40では、ウエハWからの輻射熱によって、速やかに形状記憶合金ばね44が形状回復して伸びる必要がある。そのため、形状記憶合金ばね44の形状回復温度は、形状記憶合金ばね34の形状回復温度よりも低めに設定される。
図5(c)は、支持ピン31がウエハWを支持した直後の状態を示している。形状記憶合金ばね44の温度は、ウエハWから支持ピン31を介して伝わる熱によって形状回復温度よりも高い状態になっているため、支持ピン31がステージ18の上面から突出する高さは、図5(b)と同じ高さに保持されている。なお、図5(c)の状態は、図4の時間tでの状態に相当する。
図5(d)は、支持ピン31がウエハWを支持してから所定時間(数秒)が経過したときの支持ユニット40の状態を示している。ウエハWが支持ピン31に支持された直後は、ウエハWの温度は比較的大きな降温レートで低下する。しかし、ウエハWの温度が下がるにしたがって降温レートは小さくなっていく。そこで、ウエハWの降温レートが小さくなるタイミング(図4の時間t)で、支持ユニット40は、支持ピン31のステージ18の上面からの突出高さが低くなるように動作する。即ち、ステージ18は冷媒循環により冷却されているため、ウエハWの降温レートが小さくなるタイミングで、形状記憶合金ばね44の温度が形状回復温度を下回るようにする。
これにより、通常金属ばね43が伸び、その付勢力によって形状記憶合金ばね44は縮み、通常金属ばね43が鍔部31aを保持部材32の端部32a側へ押すことにより、支持ピン31はステージ18の内部へ押し込まれる。こうして、支持ピン31のステージ18の上面からの突出高さが、例えば、0.1mm〜0.3mmへと低くなり、ステージ18の上面とウエハWとの間のクリアランスを狭くすることで、ウエハWの降温レートの低下を回避することができる。よって、ウエハWをロードロックモジュール14から搬出可能な温度に下がるまでの時間を短縮することができる。
図5(e)は、ウエハWの冷却処理が終了し、ウエハWがリフトピン18aによって支持ピン31から持ち上げられた後の状態を示している。ステージ18は冷媒循環により冷却されているため、形状記憶合金ばね44の温度が上昇することはない。よって、形状記憶合金ばね44は、通常金属ばね43の付勢力によって縮んだ状態で維持される。つまり、ウエハWが支持ピン31からリフトピン18aに受け渡されると、支持ユニット40は図5(a)の初期状態に戻っていることになる。
以上の説明の通り、支持ユニット40によっても、支持ユニット30と同様に、ウエハWの冷却開始時にウエハWに変形が生じることを抑制しつつ、適切な降温レートを得ることができ、また、ウエハWの降温レートが小さくなると、ウエハWとステージ18の上面との間隔が狭まって、降温レートの低下を回避することができる。
次に、ステージ18に対する支持ユニット30の配置例について説明する。なお、以下の説明では支持ユニット30を取り上げるが、支持ユニット40を用いて同様の構成とすることができる。
図2に示すように、ステージ18には、内周部に6個、外周部に12個の支持ユニット30がそれぞれ等間隔で配置されている。このとき、全ての支持ユニット30に同じものを用いてもよいが、ウエハWをステージ18上に載置した際のウエハWの熱収縮による変形を防止するために、ウエハWの中心部をステージ18の上面に近接させることで、ウエハWの中心部を積極的に冷却させる構成とすることも好ましい。
これを実現するために、ステージ18に配置される支持ユニット30のうち、内周部に配置される支持ユニットは、外周部に配置される支持ユニットよりも早く図3(b)に示した状態から図3(c)に示した状態となるように、各支持ユニットが備える形状記憶合金ばね34の形状回復温度を設定する。具体的には、ステージ18の内周部に配置される支持ユニットの形状記憶合金ばね34の形状回復温度を、外周部に配置される支持ユニットの形状記憶合金ばね34の形状回復温度よりも低く設定する。
なお、支持ユニット40を用いて、ウエハWの中心部を外周部よりも早くステージ18の上面に近接させるためには、ステージ18の内周部に配置される支持ユニットの形状記憶合金ばね44の形状回復温度を、外周部に配置される支持ユニットの形状記憶合金ばね44の形状回復温度よりも高く設定する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施の形態では、ステージ18では、ステージ18の上面の内周部に6個、外周部に12個の支持ユニット30(或いは支持ユニット40)を配置した。しかし、これに限定されず、ウエハWの熱収縮による変形を抑制するために、ウエハWの中心部を積極的に冷却すべく、最初からステージ18の上面に近接してステージ18上に載置されるように、ステージ18の上面の内周部には、支持ユニット30(或いは支持ユニット40)に代えて、高さ(半径)が0.1mm〜0.3mm程度の半球状のクーリングボールを配置し、ステージ18の上面の外周部にのみ、所定数の支持ユニット30或いは支持ユニット40が配置された構成としてもよい。
また、上記実施の形態では、支持ユニット30,40は、ウエハWの冷却処理中は常にウエハWとステージ18の上面との間に一定のクリアランスが形成されるようにしたが、ウエハWの温度が形状記憶合金ばね34,44の形状回復温度を下回ったときには、支持ピン31の上端がステージ18の上面よりも下側に埋没することにより、ウエハWをステージ18の上面に密着載置させることで、ウエハWの冷却を進める構成としてもよく、この場合、ウエハWが搬出可能温度に到達するまでの時間を更に短縮することができる。
上記実施の形態では、基板処理装置として高温プロセスの1つであるプラズマエッチング処理を行う基板処理装置を取り上げたが、これに限られず、本発明に係る基板冷却装置(ステージ18)は、基板が加熱される処理を行い、その後、加熱された基板を冷却する処理を必要とする基板処理装置(例えば、成膜のための加熱処理を行う装置)等にも適用することができる。また、上記実施の形態では、基板として半導体ウエハを取り上げたが、これに限定されず、ガラス基板(例えば、FPD(Flat Panel Display)用ガラス基板)やセラミック基板等の他の基板の冷却にも適用することができる。
10 基板処理装置
12 プロセスモジュール
14 ロードロックモジュール
18 ステージ
18a リフトピン
17 第1搬送装置
30,40 支持ユニット
31 支持ピン
31a 鍔部
32 保持部材
33,43 通常金属ばね
34,44 形状記憶合金ばね

Claims (12)

  1. 内部を真空雰囲気と大気圧雰囲気との間で切り換え可能な処理室に配置される基板冷却装置であって、
    内部に冷媒を流すための流路が形成され、上面に基板を載置して該基板を冷却するステージと、
    前記ステージの上面に配置され、基板を前記ステージの上面近傍で支持する複数の支持ユニットと、
    前記ステージに対して突没可能に設けられ、前記支持ユニットとの間で基板の受け渡しを行う昇降部材とを備え、
    前記支持ユニットは、
    前記ステージの上面から突出した状態で前記昇降部材から基板を受け取って基板を支持する支持ピンと、
    前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さを調節する伸縮部材とを有し、
    前記伸縮部材は、所定の設定温度よりも高い温度にあるときには前記ステージの上面からの前記支持ピンの突出高さを所定の高さに保持し、前記設定温度よりも低い温度になると前記ステージの上面からの前記支持ピンの突出高さを低くするように動作して、前記支持ピンに支持された基板を前記ステージの上面に近接させることを特徴とする基板冷却装置。
  2. 前記伸縮部材は、前記設定温度よりも低い温度になると、前記支持ピンの上端を前記ステージの上面よりも下側に埋没させることで、前記支持ピンに支持された基板を前記ステージの上面に密着載置させることを特徴とする請求項1記載の基板冷却装置。
  3. 前記伸縮部材は、前記支持ピンに支持された基板の降温レートが低下するタイミングで前記ステージの上面からの前記支持ピンの突出高さを低くするように動作することを特徴とする請求項1又は2記載の基板冷却装置。
  4. 前記伸縮部材は、金属ばねと形状記憶合金ばねであり、
    前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも低い温度にあるときには、前記金属ばねが伸びて前記形状記憶合金ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記ステージの内部に向けて押し込み、
    前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも高い温度にあるときには、前記形状記憶合金ばねが伸びて前記金属ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記所定の高さで前記ステージの上面から突出させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板冷却装置。
  5. 前記伸縮部材は、金属ばねと形状記憶合金ばねであり、
    前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも低い温度にあるときには、前記金属ばねが伸びて前記形状記憶合金ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記所定の高さで前記ステージの上面から突出させ、
    前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも高い温度にあるときには、前記形状記憶合金ばねが伸びて前記金属ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記ステージの内部に向けて押し込むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板冷却装置。
  6. 前記複数の支持ユニットは、前記ステージの中心部と外周部のそれぞれにおいて所定の間隔で配置され、
    前記複数の支持ユニットのうち、前記ステージの中心部に配置される支持ユニットが備える前記伸縮部材の前記設定温度と、前記ステージの外周部に配置される支持ユニットが備える前記伸縮部材の前記設定温度とが異なることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板冷却装置。
  7. 内部に冷媒が流れるステージの上面に配置された支持ピンに加熱された基板を支持させて該基板を冷却する基板冷却方法であって、
    前記支持ピンが前記基板を支持したときに前記ステージの上面と前記基板との間に所定のクリアランスが形成されるように、前記支持ピンは前記ステージの上面から所定の突出高さで突出した状態で前記基板を支持するステップと、
    前記基板が冷却されて所定温度に到達するまでは、前記クリアランスが維持されるように、前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さを前記所定の突出高さに維持するステップと、
    前記基板が冷却されて前記所定温度に到達すると、前記支持ピンが前記ステージの内部に引っ込むことで前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さが低くなり、前記支持ピンに支持された基板を前記ステージの上面に近接させるステップとを有することを特徴とする基板冷却方法。
  8. 前記支持ピンに支持された基板の降温レートが低下するタイミングで前記支持ピンが前記ステージの内部に引っ込み、前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さが低くなることを特徴とする請求項7記載の基板冷却方法。
  9. 前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さの変化は、前記支持ピンに取り付けられた金属ばねと形状記憶合金ばねによって行われ、
    前記形状記憶合金ばねが前記所定温度に基づいて決定される設定温度よりも高い温度にあるときには、前記形状記憶合金ばねが伸びて前記金属ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記所定の高さで前記ステージの上面から突出させ、
    前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも低い温度にあるときには、前記金属ばねが伸びて前記形状記憶合金ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記ステージの内部に向けて押し込むことにより、前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さが低くなることを特徴とする請求項7又は8記載の基板冷却方法。
  10. 基板に対して加熱処理を施す処理ユニットと、前記処理ユニットで処理された基板を冷却する冷却ユニットと、前記処理ユニットで処理された基板を前記処理ユニットから前記冷却ユニットへ搬送する搬送装置とを備える基板処理装置であって、
    前記冷却ユニットは、
    内部を真空雰囲気と大気圧雰囲気との間で切り換え可能な処理室と、
    前記処理室内に配置され、内部に冷媒を流すための流路が形成され、上面に基板を載置して該基板を冷却するステージと、
    前記ステージの上面に配置され、基板を前記ステージの上面近傍で支持する複数の支持ユニットと、
    前記ステージに対して突没可能に設けられ、前記搬送装置に対する基板の受け渡しと前記支持ユニットに対する基板の受け渡しを行う昇降部材とを備え、
    前記支持ユニットは、
    前記ステージの上面から突出した状態で前記昇降部材から基板を受け取って基板を支持する支持ピンと、
    前記支持ピンの前記ステージの上面からの突出高さを調節する伸縮部材とを有し、
    前記伸縮部材は、所定の設定温度よりも高い温度にあるときには、前記ステージの上面からの前記支持ピンの突出高さを所定の高さに保持し、前記設定温度よりも低い温度になると、前記ステージの上面からの前記支持ピンの突出高さを低くするように動作して、前記支持ピンに支持された基板を前記ステージの上面に近接させることを特徴とする基板処理装置。
  11. 前記伸縮部材は、金属ばねと形状記憶合金ばねであり、
    前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも低い温度にあるときには、前記金属ばねが伸びて前記形状記憶合金ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記ステージの内部に向けて押し込み、
    前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも高い温度にあるときには、前記形状記憶合金ばねが伸びて前記金属ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記所定の高さで前記ステージの上面から突出させることを特徴とする請求項10記載の基板処理装置。
  12. 前記伸縮部材は、金属ばねと形状記憶合金ばねであり、
    前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも低い温度にあるときには、前記金属ばねが伸びて前記形状記憶合金ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記所定の高さで前記ステージの上面から突出させ、
    前記形状記憶合金ばねが前記設定温度よりも高い温度にあるときには、前記形状記憶合金ばねが伸びて前記金属ばねを縮ませた状態にすることで、前記支持ピンを前記ステージの内部に向けて押し込むことを特徴とする請求項10記載の基板処理装置。
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