JP2015048562A - 股関節安定化ウエア - Google Patents

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Abstract

【課題】股関節に生じる内旋・屈曲運動を外旋・伸展方向に誘導し、股関節を中間位に誘導することで、股関節の内旋・屈曲によって生じる股関節の不安定状態を軽減し、股関節の動作を制限することなくその股関節を安定的に活動可能にする。【解決手段】下半身用ウエア本体11に大腿部牽引用縦ベルト12を一体に設け、その大腿部牽引用縦ベルト12の上端に第1の大腿部牽引用斜めベルト13の一端を連結し、前記大腿部牽引用縦ベルト12の下端に第2の大腿部牽引用斜めベルト14の一端を連結し、これらの各他端の連結部に所定長の伸縮ベルト15の一端を連結し、この伸縮ベルト15の各他端に各一の牽引操作用ベルト16の各一端を連結し、前記バックル17を通して各牽引操作用ベルト16の端部を引くことにより、各伸縮ベルト15を介して前記各大腿部牽引用斜めベルト13、14を緊張しながら股関節を外旋・伸展させるという構成である。【選択図】図1

Description

本発明は、股関節部位に装着して用いられ、この股関節の活動を安定化する股関節安定化ウエアに関する。
股関節は内旋動作(太ももを内側に向ける動作)をすると、Z靭帯(腸骨大腿靭帯、恥骨大腿靭帯)が緩むため、安定性が低下する。また、この股関節の内旋による安定性の低下は骨盤を中間位から傾斜させるため、股関節後方の筋活動が低下し、下肢長軸や脊柱彎曲が変化する。
一方、股関節の運動を支援したり固定したりするために、股関節の運動に関わるタイツ類やガードル類などのウエアが広く提供されている。これらのタイツ類やガードル類などは、素材が有するモジュラスの差異によって締め付け力の強い領域と弱い領域を有し、これによって股関節の運動を支援したり固定したりするように機能する(例えば、特許文献1、2参照)。
また、素材が有するモジュラスの差異をこの素材の多層構造によって実現することにより身体の運動機能を支援し、これにより筋収縮をサポートするウエアなども提案されている(例えば、特許文献3参照)
特開2004‐238789号公報 特開2001‐192903号公報 特開2008‐138322号公報
しかしながら、かかる従来のタイツ類やガードル類などのウエアにあっては、そのウエアを股関節部付近に装着することで、股関節の運動を制限してしまい、実際に変位している股関節を安定した肢位に誘導させる機能を持たない。このため、股関節は不安定な状態となって、この股関節が内旋・屈曲した状態を維持することとなり、下肢長軸が変位して骨盤が傾斜し、結果として筋肉疲労によって正常な脊柱彎曲に変異が生じるという問題があった。
本発明はかかる従来のタイツ類やガードル類などのウエアにおける問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、外からの荷重や運動負荷を受けることによって股関節に生じる内旋・屈曲運動を外旋・伸展方向に誘導し、これによって股関節を中間位に誘導することで、この股関節の内旋・屈曲によって生じる股関節の不安定状態を低減し、股関節の動作を制限することなくその股関節を安定的に活動させることができる股関節安定化ウエアを提供することにある。
前記目的達成のために、本発明にかかる股関節安定化ウエアは、肌との位置ずれを生じないような摩擦抵抗を持つ伸縮性がある素材によって形成され、腰部から少なくとも股下と膝関節上部との中間部位までを被う所定サイズおよび形態をなす下半身用ウエア本体と、該下半身用ウエア本体のうち左右の大腿部内側後面の対応部位にその大腿部の長手方向に一体に設けられた所定長の大腿部牽引用縦ベルトと、該大腿部牽引用縦ベルトの上端に、斜め方向に緩く傾斜するように一端が連結され、さらに大腿部内側面から股関節前部の対応部位に一体に設けられた第1の大腿部牽引用斜めベルトと、前記大腿部牽引用縦ベルトの下端に斜め方向に大きく傾斜するように一端が連結され、さらに大腿部内側面から大腿部前部の対応部位に一体に設けられ、他端が前記第1の大腿部牽引用斜めベルトの他端に一体化された第2の大腿部牽引用斜めベルトと、前記第1の大腿部牽引用斜めベルトと第2の大腿部牽引用斜めベルトの各他端の連結部に一端が連結され、股関節外側から臀部を通って仙骨付近でクロスするように当接される伸縮ベルトと、該伸縮ベルトの各他端に各一端が連結され、前記仙骨付近から腰上部の側部および前部に対応する部位に当接するように案内されて、他端部がその腰部前部においてバックルによって長さ調節可能に係止される各一の牽引操作用ベルトと、を備え、前記バックルを通して各牽引操作用ベルトの両端部を引くことにより、前記各伸縮ベルトを介して前記各大腿部牽引用斜めベルトを緊張しながら股関節を外旋・伸展させることを特徴とする。
この構成により、下肢トレーニングを実施するにあたり、前記下半身用ウエア本体を身体に装着し、各1の伸縮ベルトを両手で持って引き伸ばし、股関節側面に当接させ、さらに背面側に引き上げる。さらに、手を牽引操作用ベルトに持ち替え、伸縮ベルトを臀部に当接させ、仙骨付近に差し掛かったところでクロスさせ、牽引操作用ベルトを腰部の側面から腹部前方に廻す。
そして、バックルにおける各係止片の長孔に各牽引操作用ベルトを通し、その長孔から互いに逆方向へ引き出して、第1の大腿部牽引用斜めベルトおよび第2の大腿部牽引用斜めベルト、伸縮ベルトおよび牽引操作用ベルトに強制的に緊張力を付与する。この結果、大腿部は内側後部から牽引され、これによって股関節を外旋・伸展方向に誘導する効果を発揮し、股関節を外旋・伸展させる筋群の活動を補助して、股関節を中間位に誘導する。
また、第1の大腿部牽引用斜めベルトおよび第2の大腿部牽引用斜めベルトは大腿部を内側後面から外旋方向に牽引し、股関節の内旋・屈曲という不安定な状態で活動を低下させる内転筋群の屈曲・伸展作用に対して、大腿部を外旋させることで内転筋群を股関節の屈曲と伸展に作用させる。また、股関節の内旋・屈曲位に対する外旋・伸展方向への牽引は、内転筋群の起始部である恥骨付近を前方に牽引する力となり、股関節を中間位へ誘導する効果を発揮するとともに、骨盤も中間位に誘導する。
この場合において、第1の大腿部牽引用斜めベルトおよび第2の大腿部牽引用斜めベルトに連結された伸縮ベルトの伸縮性および弾力性は、股関節を外旋・伸展させる張力を制御し、能動的な運動で生じる内旋・屈曲動作を制限しない。また、伸縮ベルトが股関節の外側から臀部を通り仙骨付近でクロスすることで、股関節の外旋・伸展筋である大臀筋を圧迫刺激し、これにより大臀筋の筋収縮を促し、仙骨を後方から圧迫することで、前傾位にある骨盤を中間位に誘導することとなる。
本発明によれば、外からの荷重や運動負荷を受けることによって股関節に生じる内旋・屈曲運動を外旋・伸展方向に誘導し、股関節を中間位に誘導することで、股関節の内旋・屈曲によって生じる股関節の不安定状態を軽減し、股関節の動作を制限することなくその股関節を安定的に活動させることができる。この結果、筋活動における筋の疲労を回避し、腰痛や股関節痛の発生を防止または緩和することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に本発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して、詳細に説明する。
本発明の実施形態による股関節安定化ウエアを示す正面図である。 図1に示す股関節安定化ウエアの背面図である。 図1におけるバックルを示す斜視図である。 図1に示す股関節安定化ウエアの使用状態の説明図である。 図1に示す股関節安定化ウエアの使用状態の他の説明図である。 図1に示す股関節安定化ウエアの使用状態の他の説明図である。 図1に示す股関節安定化ウエアの使用状態を斜め方向から見た説明図である。
以下、本発明の実施の形態にかかる股関節安定化ウエアを、図1乃至図7を参照して説明する。
まず、この股関節安定化ウエアの説明に当たって、この股関節の組織構造について説明する。股関節は前方において靭帯性の制限が多く、筋繊維の量は少ない構造となっている。逆に、後方においては靭帯性の制限は少なく、筋繊維の量が多い構造となっている。そして、股関節前方のZ靭帯(腸骨大腿靭帯、恥骨大腿靭帯)は股関節の外旋と伸展で緊張を強め、内旋と屈曲で弛緩する。
解剖学において、股関節の中間位(安定位)では、骨盤が重力により大腿骨上で後傾を強める傾向となり、股関節前方のZ靭帯はやや緊張状態となる。また、股関節後方の筋繊維の主な機能が股関節の外旋・伸展運動であることから、股関節後方の筋繊維の収縮は、大腿骨上で骨盤を後傾させる運動となる。このため、屈曲・内旋位にある股関節を中間位に運動させることは、股関節を安定化する機能を持つ。つまり、股関節の中間位では、骨盤は重力により大腿骨上で後傾を強める傾向となることから、股関節後方の筋繊維が活動を減少させた状態で安定した状態となる。
この解剖学的事実によれば、股間節の内旋・屈曲が継続されている状態では、股関節後方の筋繊維は収縮率を低下させた状態にあるということであり、筋活動の低下は股関節後方の靭帯性の少なさにより、股関節の不安定な状態を作ることとなる。
一方、股関節が中間位にあるということは、相対的に骨盤も中間位にあることである。すなわち、股関節の内旋・屈曲位における安定性の減少は、骨盤を傾斜させる結果を招く。何故なら、上半身の重量を受動する腰仙関節と仙腸関節が、上半身の重量を受動して骨盤を前傾させる方向性を持っており、さらに歩行時等における片足荷重では、股関節の不安定な状態が重力により必然的に骨盤を遊脚側に倒すことになるからである。
そしてこの骨盤の変がは脊椎の正常な湾曲状態を変化させ、股関節の内旋位により下肢の外反を過剰にし、足底臼蓋を変化させることになる。つまり、股関節に生じた内旋運動の軽減が、身体を安定化させることに繋がる。
このように、Z靭帯の緩んだ股関節の内旋位および屈曲位の状態では、足底臼蓋の変形や膝関節の傾斜、脊柱彎曲の変化が生じ易く、そのような状態は誰にでも生じる関節変位であるものの、その状態で身体が運動(活動)することになれば、股間節後方の筋収縮率が低下した状態での運動となる。このため、股関節後方以外での股関節周囲の筋活動や腰部、腹部の筋活動の頻度が上昇して股関節後方の筋繊維の運動を補償することになり、それらの股関節周囲の筋活動や腰部、腹部の筋肉が疲労した状態を作ってしまう。
そして、この筋肉の疲労は痛みを誘発する原因となり、腰痛、股関節痛もその筋肉の疲労を原因として発生する。これに対し、股関節の運動を制限せずに股関節の運動を外旋・伸展方向に誘導すると、いかなる股関節の肢位からでも股関節の安定した肢位に運動を向かわせることになり、股関節周囲の筋活動を正常化させることとなる。この結果、腰痛や股関節痛を緩和することができる。また、股関節動作を安定位に向かわせる(誘導する)ことが、下肢のトレーニング、スポーツ、産後の骨盤の歪みなどに対する筋活動を安定させ、関節の保護にもなる。
本発明にかかる股関節安定化ウエアはかかる観点に立ってなされたものであり、以下、この股関節安定化ウエアの実施形態を、図面を参照しながら説明する。この実施形態の股関節安定化ウエアは、図1および図2に示すように、下半身用ウエア本体11と、大腿部牽引用縦ベルト12と、第1の大腿部牽引用斜めベルト13と、第2の大腿部牽引用斜めベルト14と、伸縮ベルト15と、牽引操作用ベルト16と、を備えて構成される。
これらのうち、下半身用ウエア本体11は、肌との位置ずれを生じないような摩擦抵抗を持つ伸縮性がある素材によって形成され、腰部から少なくとも股下と膝関節上部との中間部位までを被う所定のサイズおよび形態をなす。この下半身用ウエア本体11は、ナイロンやポリウレタンあるいはこれらを含む伸縮性に優れた各種素材を使用して作られ、、陸上競技用ウエア、水泳競技用水着、ゴルフ用アンダーウエアなどのスポーツ用のほか、腰痛緩和用やマッサージ効果用として作られる。
前記大腿部牽引用縦ベルト12は、下半身用ウエア本体11のうち左右の大腿部内側後面の対応部位にその大腿部の長手方向に一体に設けられている。この大腿部牽引用縦ベルト12は下半身用ウエア本体11に対し縫合や接着の方法で、全面が密着するように一体化されている。この大腿部牽引用縦ベルト12は、ベルト幅があまり細いと圧迫感が強くなるので、例えば、幅が4〜5cmで、下半身用ウエア本体11の股下部から一対で大腿部下端に至る領域に一体となって設けられている。さらに、この大腿部牽引用縦ベルト12は下半身用ウエア本体11と略同等の伸縮性および強靭性を持つ素材により一つの牽引帯として作られている。
前記第1の大腿部牽引用斜めベルト13は、大腿部牽引用縦ベルト12の上端に、斜め方向に緩く傾斜するように一端が連結され、さらに大腿部内側面から股関節前部の対応部位に一体に設けられている。この第1の大腿部牽引用斜めベルト13は下半身用ウエア本体11に対し縫合や接着の方法で、全面が密着するように一体化されている。また、この第1の大腿部牽引用斜めベルト13は、上記と同様に例えば幅が4〜5cmで、下半身用ウエア11本体の大腿部内側面から股関節側部に至る領域に一体に設けられている。さらに、この第1の大腿部牽引用斜めベルト13は下半身用ウエア本体11と略同等の伸縮性および強靭性を持つ素材により一つの牽引帯として作られている。
前記第2の大腿部牽引用斜めベルト14は、大腿部牽引用縦ベルト12の下端に斜め方向に大きく傾斜するように一端が連結され、さらに大腿部内側面から大腿部前部の対応部位に一体に設けられ、他端が前記第1の大腿部牽引用斜めベルト13の他端に一体連結されている。この第2の大腿部牽引用斜めベルト14は、下半身用ウエア本体11に対し縫合や接着の方法で、全面が密着するように一体化されている。この第2の大腿部牽引用斜めベルト14は、例えば幅が4〜5cmで、下半身用ウエア本体11の大腿部内側面から股間節側部に至る領域に一体に設けられている。さらに、この第2の大腿部牽引用斜めベルト14は、下半身用ウエア本体11と略同等の伸縮性および強靭性を持つ素材により一つの牽引帯として作られている。
前記伸縮ベルト15は、第1の大腿部牽引用斜めベルト13と第2の大腿部牽引用斜めベルト14の連結部に連結され、股関節外側から臀部を通ってクロスするように当接可能になっている。この伸縮ベルト15は、下半身用ウエア本体11に対し一体化されておらず、股関節側部から臀部に至る長さを持ち、その幅は、例えば4〜5cmが好適である。この伸縮ベルト15は下半身ウエア11や大腿部牽引用斜めベルト13、14に比べて伸縮率が大きく、かつ収縮力が強い素材からなる。
前記牽引操作用ベルト16は、一対の伸縮ベルト15の各端に両端が連結され、仙骨付近から腰上部の側部および前部、さらには腹部に対応する部位に当接するように案内されて、両端部がその腹部において図3に示すようなバックル17に対し長さ調節可能に係止される。このバックル17は、略矩形の2個の係止片17aに一対の長孔17b、17cを有し、各係止孔17aの互いに対向する位置の長孔17b、17bにはバックル用ベルト17dの各端が縫合などにより連結されている。
また、長孔17c、17cは前記牽引操作用ベルト16が挿通可能にされている。従って、この挿通状態にて牽引操作ベルト16の両端部を両手で握り、係止片17aから離れる方向に引き出すことにより、その引き出しを停止した位置で牽引操作用ベルト16が長孔17cに係止可能となっている。このため、この牽引操作用ベルト16は、図6に示すように、前記長孔7cに対する係止並びに係止解除を可能にする複数本の鋸歯状(ラチェット状)の係止爪18が表面に並設されたものとなっている。なお、バックル17やこのバックル17に対する牽引操作ベルト16の係止および係止解除の構成は、前記に限定されず、周知のあらゆるものを選択して用いることができる。
かかる構成の股関節安定化ウエアでは、各牽引操作用ベルト16の端部を引くことにより、各伸縮ベルト15および前記各大腿部牽引用斜めベルト13、14を緊張しながら股関節を外旋・伸展させることができる。
次に、かかる構成の股関節安定化ウエアを用いて股関節を外旋・伸展させる動作を説明する。先ず、下肢トレーニングを実施するにあたり、図4に示すように、下半身用ウエア本体11を身体に装着する。また、この下半身用ウエア本体11に一体の第1の大腿部牽引用斜めベルト13および第2の大腿部牽引用斜めベルト14に連設された伸縮ベル15のそれぞれを両手で持ち、これらを斜め上方に引き上げるようにして股関節側面に当接させ、さらに背面側に廻す。
次いで、この状態で、伸縮ベルト15から手をずらせながら牽引操作用ベルト16に持ち替える。そして、これらの牽引操作用ベルト16を臀部に当接させ、さらに仙骨付近に差し掛かったところで、各牽引操作用ベルト16の両端部を持ち替えて図5に示すようにクロスさせ、腰部の側面から腹部前方に廻す。
そして、この腹部前方において、バックル17を用意し、これの各係止片17aの長孔17cに牽引操作用ベルト16の先端部を通し、各先端部付近を両手で強く握った上で、図6に示すように互いに逆方向の矢印P方向へ引き出す。これにより、第1の大腿部牽引用斜めベルト13および第2の大腿部牽引用斜めベルト14、伸縮ベルト15および牽引操作用ベルト16には強制的に緊張力が付与される。従って、これらに対応する部位の股間部、大腿部、腰部、臀部が緊縛状態となる。
また、かかる緊縛状態は、牽引操作用ベルト16を握っている手を緩めることにより解放される。この緊縛開放により、牽引操作用ベルト16には前記緊張力を開放する方向の反発力(収縮力)が作用しているため、牽引操作用ベルト16表面のいずれかの係止爪18が、各係止片17aにおける長孔17cの係止縁に引っ掛かる(係止される)。
従って、牽引操作用ベルト16は長孔17cから抜けることはない。すなわち、牽引操作用ベルト16はバックルによる前記係止位置において、第1の大腿部牽引用斜めベルト13および第2の大腿部牽引用斜めベルト14、伸縮ベルト15および牽引操作用ベルト16の前記緊張力を維持することになる。
この結果、第1の大腿部牽引用斜めベルト13および第2の大腿部牽引用斜めベルト14、伸縮ベルト15および牽引操作用ベルト16の前記緊張力が大腿部を内側後部から牽引し、これによって股関節を外旋・伸展方向に誘導する効果を発揮し、股関節を外旋・伸展させる筋群の活動を補助して、股関節を中間位に誘導することとなる。
また、第1の大腿部牽引用斜めベルト13および第2の大腿部牽引用斜めベルト14は大腿部内側後部の大腿部牽引用縦ベルト12の上下端部に連結され、大腿部を内側後面から外旋方向に牽引する構造であり、股関節の内旋・屈曲という不安定な状態での活動を低下させる内転筋群の屈曲・伸展作用に対して、大腿部を外旋させることで内転筋群を股関節の屈曲と伸展に作用させることができる。また、股関節の内旋・屈曲位に対する外旋・伸展方向への牽引は、内転筋群の起始部である恥骨付近を前方に牽引する力となり、股関節を中間位へ誘導する効果を発揮するとともに、骨盤も中間位に誘導する。
第1の大腿部牽引用斜めベルト13および第2の大腿部牽引用斜めベルト14に連結された伸縮ベルト15の伸縮性、弾力性は、股関節を外旋・伸展させる張力を制御し、能動的な運動で生じる内旋・屈曲動作を制限しない。また、伸縮ベルト15が股関節の外側から臀部を通って仙骨付近でクロスさせることで、股関節の外旋・伸展筋である大臀筋を圧迫刺激し、これにより大臀筋の筋収縮を促し、また仙骨を後方から圧迫して、前傾位にある骨盤を中間位に誘導することとなる。
さらに、前述のように、各牽引操作用ベルト16の表面には、多数の鋸歯状の係止爪18が設けられているので、これらの各牽引操作用ベルト16の先端部をバックル17における係止片18の長孔17cに通し、その先端部を両手で握って、図6に示すように、互いに反対方向に引っ張ることで、第1の大腿部牽引用斜めベルト13および第2の大腿部牽引用斜めベルト14、伸縮ベルト15および牽引操作用ベルト16に緊張力を集中的に付与できる。また、前記引張り力を調節することで、その緊張力の調節も自在となり、股間部の外旋・伸展力を安定的に、かつ適正状態に固定することができる。
さらに、第1の大腿部牽引用斜めベルト13および第2の大腿部牽引用斜めベルト14、伸縮ベルト15および牽引操作用ベルト16は股関節の周囲を一周する構成となっておらず、従って、股間節を締め付けることはない。この結果、身体への装着時の圧迫感がなく、関節動作を制限することがなく、体液還流を阻害することもない。そして、股関節を外旋・伸展方向に誘導する。
なお、大腿部に装着される前記下半身用ウエア本体11には、腰部近傍から股間部と膝関節との中間で終わるショートパンツ型、股関節上部で終わるスパッツ型、股関節下部で終わるセミロングスパッツ型あるいは足首上部で終わるロングスパッツ型、足部を被覆するタイツ型などのいずれの型のものをも採用することができる。また、前記下半身用ウエア本体11は、大腿部との摩擦により前記牽引によって位置ずれせず、加えて大腿部を過度に圧迫しない伸縮性の素材を用いることが重要である。
以上のように、本実施形態による股関節安定化ウエアは、腰部から少なくとも股下と膝関節上部との中間部位までを被う下半身用ウエア本体11を有し、この下半身用ウエア本体11のうち左右の大腿部内側後面の対応部位に大腿部牽引用縦ベルト12をその大腿部の長手方向に一体に設けられている。その大腿部牽引用縦ベルト12の上端に、斜め方向に緩く傾斜するように、大腿部内側面から股関節前部の対応部位に一体に設けられた第1の大腿部牽引用斜めベルト13の一端が連結している。前記大腿部牽引用縦ベルト12の下端には、斜め方向に大きく傾斜するように、大腿部内側面から大腿部前部の対応部位に一体に設けられ、一端が前記第1の大腿部牽引用斜めベルト13の端部に一体化された第2の大腿部牽引用斜めベルト14の一端が連結している。前記第1の大腿部牽引用斜めベルト13と第2の大腿部牽引用斜めベルト14の各他端の連結部に、股関節外側から臀部を通って仙骨付近でクロスするように当接される所定長の伸縮ベルト15を連結し、この伸縮ベルト15の両端に、前記仙骨付近から腰上部の側部および前部に対応する部位に当接するように案内されて、端部がその腰部前部においてバックル17によって長さ調節可能に係止される。牽引操作用ベルト16の各一端を連結し、前記バックル17を通して各牽引操作用ベルト16の端部を引くことにより、前記各伸縮ベルト15を介して前記各大腿部牽引用斜めベルト13、14を緊張しながら股関節を外旋・伸展させるという構成である。
この構成により、バックル17における各係止片17aの長孔17cにその牽引操作用ベルト16を通し、互いに逆方向へ引き出して、第1の大腿部牽引用斜めベルト13および第2の大腿部牽引用斜めベルト14、伸縮ベルト15および牽引操作用ベルト16に強制的に緊張力を付与する。これにより、大腿部を内側後部から牽引し、股関節を外旋・伸展方向に誘導する効果を発揮させ、股関節を外旋・伸展させる筋群の活動を補助して、股関節を中間位に誘導することができる。
また、第1の大腿部牽引用斜めベルト13および第2の大腿部牽引用斜めベルト14は大腿部を内側後面から外旋方向に牽引し、股関節の内旋・屈曲という不安定な状態で活動を低下させる内転筋群の屈曲・伸展作用に対して、大腿部を外旋させることで、内転筋群を股関節の屈曲と伸展に作用させることができる。また、股関節の内旋・屈曲位に対する外旋・伸展方向への牽引は、内転筋群の起始部である恥骨付近を前方に牽引する力となり、股関節を中間位へ誘導する効果を発揮するとともに、骨盤も中間位に誘導する。これにより、関節を保護しながら下肢トレーニングやスポーツを、筋肉の疲労を招くことなく、また筋肉の痛みを誘発することなく、さらに腰痛や股関節痛を緩和しながら効果的に実施できる。
本発明の股関節安定化ウエアは、股関節に生じる内旋・屈曲運動を外旋・伸展方向に誘導し、股関節を中間位に誘導することで、股関節の内旋・屈曲によって生じる股関節の不安定状態を軽減し、股関節の動作を制限することなくその股関節を安定的に活動させることができるという効果を有し、股関節部位に装着して用いられ、この関節の活動を安定化する股関節安定化ウエア等に有用である。
11 下半身用ウエア本体
12 大腿部牽引用縦ベルト
13 第1の大腿部牽引用斜めベルト
14 第2の大腿部牽引用斜めベルト
15 伸縮ベルト
16 牽引操作用ベルト
17 バックル
17a 係止片
17b、17c 長孔
17d バックル用ベルト
18 係止爪

Claims (1)

  1. 肌との位置ずれを生じないような摩擦抵抗を持つ伸縮性がある素材によって形成され、腰部から少なくとも股下と膝関節上部との中間部位までを被う所定サイズおよび形態をなす下半身用ウエア本体と、
    該下半身用ウエア本体のうち左右の大腿部内側後面の対応部位にその大腿部の長手方向に一体に設けられた所定長の大腿部牽引用縦ベルトと、
    該大腿部牽引用縦ベルトの上端に、斜め方向に緩く傾斜するように一端が連結され、さらに他端が大腿部内側面から股関節前部の対応部位に一体に設けられた第1の大腿部牽引用斜めベルトと、
    前記大腿部牽引用縦ベルトの下端に斜め方向に大きく傾斜するように一端が連結され、さらに他端が大腿部内側面から大腿部前部の対応部位に一体に設けられ、他端が前記第1の大腿部牽引用斜めベルトの他端に一体化された第2の大腿部牽引用斜めベルトと、
    前記第1の大腿部牽引用斜めベルトと第2の大腿部牽引用斜めベルトの連結部に連結され、股関節外側から臀部を通って仙骨付近でクロスするように当接される所定長の伸縮ベルトと、
    該伸縮ベルトの各端部両端が連結され、前記仙骨付近から腰上部の側部および前部に対応する部位に当接するように案内されて、腰部前面においてバックルによって長さ調節可能に係止される牽引操作用ベルトと、
    を備え、
    前記バックルを通して各牽引操作用ベルトの両端部を引くことにより、前記伸縮ベルトを介して前記大腿部牽引用斜めベルトを緊張しながら股関節を外旋・伸展させることを特徴とする股関節安定化ウエア。
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