JP2015048172A - ウエブ案内装置およびウエブ案内方法 - Google Patents

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Akira Akiyama
亮 秋山
治彦 石井
Haruhiko Ishii
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Abstract

【課題】ガイドロールにおけるウエブの抱角の大きさをより細かく調整することができ、このためガイドロールによるウエブに対するグリップ力をより精度良く調整することができるようになるためウエブの搬送時における製品不良の発生をより確実に抑制することができるウエブ案内装置およびウエブ案内方法を提供する。
【解決手段】ウエブ案内装置は、その外周面の周方向における一部にウエブWが張架されることにより当該ウエブWの案内を行うガイドロール10と、ガイドロールの近傍に設けられ、ガイドロールにより案内されるウエブWに気体を噴射することによりこのガイドロールにおけるウエブWの抱角を変化させる気体噴射部24と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、紙やフィルム、アルミニウム等の帯状のシート状物であるウエブをガイドロールにより案内するウエブ案内装置およびウエブ案内方法に関する。
従来から、印刷装置等において、紙やフィルム、アルミニウム等の帯状のシート状物であるウエブを複数のガイドロールにより案内しながら搬送する際に、ガイドロールによるウエブに対するグリップ力の違いによってウエブに様々な製品不良が生じることが知られている。具体的には、ガイドロールによるウエブに対するグリップ力が大き過ぎる場合には、当該ウエブにシワが発生してしまうおそれがある。一方、ガイドロールによるウエブに対するグリップ力が小さ過ぎる場合には、ウエブが蛇行したりスリップ傷が生じてしまったりするおそれがある。また、ウエブの搬送時における製品不良の発生は、ウエブの材質(例えば、紙、フィルム、アルミニウム等)によっても左右されるようになっており、このようなウエブの製品不良の発生を抑制するにあたり、ウエブの材質毎の対応が望まれている。
ウエブの搬送時における製品不良の発生を抑制するにあたり、ガイドロールによるウエブに対するグリップ力を大きくする方法としては、ガイドロールの外周面に溝加工を施したり、ガイドロールにおけるウエブの抱角を大きくしたりする方法が知られている。ここで、「ガイドロールにおけるウエブの抱角」とは、ガイドロールの断面図において、当該ガイドロールの外周面におけるウエブが接触している箇所の中心角(すなわち、ガイドロールの外周面におけるウエブが接触している円弧の長さを当該ガイドロールの円周長さで割り算した値に360°を掛けた角度)のことをいう。一方、ガイドロールによるウエブに対するグリップ力を小さくする場合には、ガイドロールの外周面に施された溝加工を除去したり、ガイドロールにおけるウエブの抱角を小さくしたりする。
しかしながら、ガイドロールによるウエブに対するグリップ力を大きくするにあたりガイドロールの外周面に溝加工を施す場合には、ガイドロールを別途製作した上で、適正なグリップ力となるようガイドロールの外周面に溝加工を施すにあたり製作コストが大きくなったり製作期間が長くなってしまったりするという問題がある。また、ガイドロールにおけるウエブの抱角を変化させる方法では、この抱角の大きさを一度設定しまうと変更することが困難であるという問題がある。
これに対して、特許文献1や特許文献2では、可動ロールを設置することによりガイドロールにおけるウエブの抱角を容易に変化させることができ、所望の大きさの抱角を得られるようにすることができる抱角調整方法が開示されている。具体的には、特許文献1や特許文献2に開示される抱角調整方法では、ウエブの搬送方向におけるガイドロールの直前の箇所に可動ロールを設置し、この可動ロールを移動させることでウエブの抱角を変化させるようになっている。
特許第3611311号公報 特開2013−10978号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示されるような抱角調整方法では、可動ロール等の機械的手段によりガイドロールにおけるウエブの抱角の大きさを調整しているため、当該抱角についてより細かい調整を行うことができないという問題があった。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、ガイドロールにより案内されるウエブに気体を噴射することによりこのガイドロールにおけるウエブの抱角を変化させるため、可動ロール等の機械的手段によりガイドロールにおけるウエブの抱角の大きさを調整する場合と比較して、当該抱角についてより細かい調整を行うことができ、このことによりガイドロールによるウエブに対するグリップ力をより精度良く調整することができるようになるためウエブの搬送時における製品不良の発生をより確実に抑制することができるウエブ案内装置およびウエブ案内方法を提供することを目的とする。
本発明のウエブ案内装置は、その外周面の周方向における一部にウエブが張架されることにより当該ウエブの案内を行うガイドロールと、前記ガイドロールの近傍に設けられ、当該ガイドロールにより案内されるウエブに気体を噴射することによりこのガイドロールにおけるウエブの抱角を変化させる気体噴射部と、を備えている。
このようなウエブ案内装置によれば、ガイドロールにより案内されるウエブに気体を噴射することによりこのガイドロールにおけるウエブの抱角を変化させるため、従来技術のような可動ロール等の機械的手段によりガイドロールにおけるウエブの抱角の大きさを調整する場合と比較して、気体噴射部により噴射される気体の流量を調整することにより当該抱角についてより細かい調整を行うことができる。このため、ガイドロールによるウエブに対するグリップ力をより精度良く調整することができるようになるため、ウエブの搬送時におけるシワや蛇行、スリップ傷等の製品不良の発生をより確実に抑制することができる。
本発明のウエブ案内装置は、前記気体噴射部により噴射される気体の流量を調整するための流量調整部を更に備えていてもよい。
本発明のウエブ案内装置においては、前記気体噴射部は、前記ガイドロールにより案内されるウエブとの距離の大きさが調整可能となるよう移動自在となっていてもよい。
この場合、ウエブ案内装置は、前記気体噴射部を支持する支持アームを更に備え、前記支持アームは前記ガイドロールの軸を中心として揺動するようになっていてもよい。
本発明のウエブ案内装置においては、前記気体噴射部は、前記ガイドロールの軸方向と平行に延びるようになっており、前記気体噴射部には、気体を噴射するためのスリットが当該気体噴射部の長手方向に沿って形成されていてもよい。
この場合、前記気体噴射部の長手方向における前記スリットの長さは、前記ガイドロールの軸方向長さよりも大きくなっていてもよい。
あるいは、前記気体噴射部は、前記ガイドロールの軸方向と平行に延びるようになっており、前記気体噴射部には、気体を噴射するための複数の穴が当該気体噴射部の長手方向に沿って並ぶよう形成されていてもよい。
この場合、前記気体噴射部の長手方向における前記各穴の設置領域の長さは、前記ガイドロールの軸方向長さよりも大きくなっていてもよい。
また、前記気体噴射部に形成された前記各穴は、気体が前記気体噴射部の長手方向における外側に向かって斜めに噴射されるような向きとなっていてもよい。
本発明のウエブ案内方法は、ガイドロールの外周面の周方向における一部にウエブを張架させることにより当該ウエブの案内を行う工程と、前記ガイドロールにより案内されるウエブに気体を噴射することによりこのガイドロールにおけるウエブの抱角を変化させる工程と、を備えていてもよい。
このようなウエブ案内方法によれば、ガイドロールにより案内されるウエブに気体を噴射することによりこのガイドロールにおけるウエブの抱角を変化させるため、従来技術のような可動ロール等の機械的手段によりガイドロールにおけるウエブの抱角の大きさを調整する場合と比較して、当該抱角についてより細かい調整を行うことができる。このため、ガイドロールによるウエブに対するグリップ力をより精度良く調整することができるようになるため、ウエブの搬送時におけるシワや蛇行、スリップ傷等の製品不良の発生をより確実に抑制することができる。
本発明のウエブ案内装置およびウエブ案内方法によれば、ガイドロールにおけるウエブの抱角の大きさをより細かく調整することができ、このためガイドロールによるウエブに対するグリップ力をより精度良く調整することができるようになるためウエブの搬送時における製品不良の発生をより確実に抑制することができる。
本発明の実施の形態によるウエブ案内装置の構成の概略を示す概略構成図である。 図1に示すウエブ案内装置の概略構成図において、気体噴射部によりウエブに気体を噴射することによりこのウエブの搬送経路が変えられたときの状態を示す図である。 図1等に示すウエブ案内装置における気体噴射機構およびガイドロールを上方から見たときの上面図である。 図1等に示すウエブ案内装置のガイドロールにおけるウエブの抱角を示す説明図である。 本発明の実施の形態によるウエブ案内装置における気体噴射機構の他の構成を示す上面図である。 本発明の実施の形態によるウエブ案内装置における気体噴射機構の更に他の構成を示す概略構成図である。 図6に示すウエブ案内装置の概略構成図において、気体噴射部によりウエブに気体を噴射することによりこのウエブの搬送経路が変えられたときの状態を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図3は、本実施の形態に係るウエブ案内装置およびウエブ案内方法を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態によるウエブ案内装置の構成の概略を示す概略構成図であり、図2は、図1に示すウエブ案内装置の概略構成図において、気体噴射部によりウエブに気体を噴射することによりこのウエブの搬送経路が変えられたときの状態を示す図である。また、図3は、図1等に示すウエブ案内装置における気体噴射機構およびガイドロールを上方から見たときの上面図である。なお、図4は、図1等に示すウエブ案内装置のガイドロールにおけるウエブの抱角を示す説明図である。
図1に示すように、本実施の形態のウエブ案内装置は、紙やフィルム、アルミニウム等の帯状のシート状物であるウエブWの案内を行うガイドロール10と、ガイドロール10の近傍に設けられ、当該ガイドロール10により案内されるウエブWに空気等の気体を噴射する気体噴射部24とを備えており、ガイドロール10により案内されたウエブWは巻取ロール14により巻き取られるようになっている。ここで、図1に示すように、ガイドロール10によりウエブWが案内される際に、当該ガイドロール10の外周面の周方向における一部にウエブWが張架されるようになっている。また、気体噴射部24によりウエブWに気体が噴射されることにより、ウエブWが気体により押されて当該ウエブWの搬送経路が変化するようになっている。ガイドロール10近傍でのウエブWの搬送経路が変化すると、このガイドロール10におけるウエブの抱角も変化するようになる。
ガイドロール10におけるウエブWの抱角について以下に説明する。ガイドロール10におけるウエブWの抱角とは、図4に示すようなガイドロール10の断面図において、当該ガイドロール10の外周面におけるウエブWが接触している箇所(すなわち、参照符号A〜Bの円弧部分)の中心角θのことをいい、このような抱角の大きさは、ガイドロール10の外周面におけるウエブWが接触している参照符号A〜Bの円弧部分の長さを当該ガイドロール10の円周長さで割り算して360°を掛けることにより算出される。
本実施の形態のウエブ案内装置において、気体噴射部24は、ガイドロール10により案内されるウエブWとの距離の大きさが調整可能となるよう移動自在となっている。より詳細には、図1乃至図3に示すように、気体噴射部24の両端部には、当該気体噴射部24を支持する一対の支持アーム22が設けられており、各支持アーム22はガイドロール10の回転軸12を中心として揺動するようになっている。図1等ではガイドロール10の回転軸12を中心として各支持アーム22を揺動させる機構については図示されていないが、実際にはエアシリンダ等により機械的に回転軸12を中心として支持アーム22を回転させたり、あるいは操作者が手動で回転軸12を中心として支持アーム22を回転させたりするようになっている。
図3に示すように、気体噴射部24は、ガイドロール10の回転軸12の延びる方向(以下、軸方向ともいう)と平行に延びるようになっており、この気体噴射部24には、気体を噴射するための細長いスリット26が当該気体噴射部24の長手方向(すなわち、図3の上下方向)に沿って直線状に形成されている。ここで、気体噴射部24の長手方向におけるスリット26の長さ(すなわち、図3の上下方向におけるスリット26の長さ)は、ガイドロール10の軸方向長さよりも大きくなっている。
また、図3に示すように、気体噴射部24には気体供給配管28の一端が接続されており、この気体供給配管28の他端には気体供給部30が接続されている。そして、この気体供給部30から空気等の気体が気体供給配管28を介して気体噴射部24に送られ、気体噴射部24に送られた空気等の気体はスリット26から外部に噴射されるようになっている。また、気体供給配管28には開閉弁29が介設されており、当該開閉弁29の開度を調整することにより、気体噴射部24により噴射される気体の流量を調整することができるようになっている。
なお、本実施の形態では、上述した支持アーム22、気体噴射部24、気体供給配管28、開閉弁29、気体供給部30等により気体噴射機構20が構成されており、このような気体噴射機構20はガイドロール10に対して着脱自在になっている。このため、既設のガイドロール10に対して気体噴射機構20を後から取り付けることもできるようになる。
次に、このような構成からなるウエブ案内装置の動作、具体的にはウエブWの案内方法について説明する。
図1に示すように、ウエブ案内装置に送られたウエブWはガイドロール10により案内され、巻取ロール14により巻き取られる。ここで、ガイドロール10によりウエブWが案内される際に、当該ガイドロール10の外周面の周方向における一部にウエブWが張架される。また、図1に示す状態では、気体噴射部24がウエブWよりも下方に位置するようになっている。また、気体供給配管28に介設された開閉弁29は閉じられており、このことにより、気体噴射部24から空気等の気体は噴射されていない。
図1に示す状態で、ガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力が小さ過ぎることにより、ウエブWが蛇行したりスリップ傷が生じてしまったりしている場合には、ガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力を大きくする必要がある。具体的には、気体供給配管28に介設された開閉弁29を開くことにより、気体噴射部24から空気等の気体を上方に噴射させる(図2において、気体噴射部24から噴射された気体を参照符号Pで表示している)。また、図2の矢印に示すように、回転軸12を中心として、ウエブWに気体噴射部24が接近する方向に(具体的には、図2における反時計回りの方向に)支持アーム22を回転させる。このことにより、ガイドロール10により案内されるウエブWが、気体噴射部24により噴射された気体により上方に押されるようになり、このウエブWの搬送経路が上方に凸となるよう(すなわち、図2に示すような搬送経路となるよう)変化するようになる。この場合には、ガイドロール10におけるウエブWの抱角が大きくなり、よってガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力も大きくなる。
ここで、本実施の形態では、支持アーム22は回転軸12を中心として揺動自在となっているため、ガイドロール10により案内されるウエブWと気体噴射部24との間の距離の大きさを調整することができるようになっている。また、開閉弁29の開度を調整することにより、気体噴射部24により噴射される気体の流量を調整することができるようになっている。これらの特徴により、ガイドロール10におけるウエブWの抱角についてより細かい調整を行うことができ、このことによりガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力をより精度良く調整することができるようになる。
一方、図1に示す状態で、ガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力が大き過ぎることにより、ウエブWにシワが生じてしまっている場合には、ガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力を小さくする必要がある。この場合には、気体噴射部24から空気等の気体が下方に噴射するように、スリット26が下向きとなるよう各支持アーム22をガイドロール10の回転軸12に取り付ける。この際に、気体噴射部24がウエブWよりも上方に位置するようにする。そして、気体供給配管28に介設された開閉弁29を開くことにより、気体噴射部24から気体を下方に噴射させるとともに、回転軸12を中心として、ウエブWに気体噴射部24が接近する方向に支持アーム22を回転させる。このことにより、ガイドロール10により案内されるウエブWが、気体噴射部24により噴射された気体により下方に押されるようになり、このウエブWの搬送経路が下方に凸となるよう変化するようになる。この場合には、ガイドロール10におけるウエブWの抱角が小さくなり、よってガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力も小さくなる。
以上のような構成からなる本実施の形態のウエブ案内装置によれば、ガイドロール10により案内されるウエブWに気体を噴射することによりこのガイドロール10におけるウエブWの抱角を変化させるため、従来技術のような可動ロール等の機械的手段によりガイドロール10におけるウエブWの抱角の大きさを調整する場合と比較して、気体噴射部24により噴射される気体の流量を調整することにより当該抱角についてより細かい調整を行うことができる。このため、ガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力をより精度良く調整することができるようになるため、ウエブWの搬送時におけるシワや蛇行、スリップ傷等の製品不良の発生をより確実に抑制することができる。
また、本実施の形態のウエブ案内装置においては、前述したように、気体噴射部24により噴射される気体の流量を調整するための流量調整部として開閉弁29が気体供給配管28に介設されている。このため、開閉弁29の開度を調整することにより、気体噴射部24により噴射される気体の流量をより細かく調整することができるようになる。
また、本実施の形態のウエブ案内装置においては、前述したように、気体噴射部24は、ガイドロール10により案内されるウエブWとの距離の大きさが調整可能となるよう移動自在となっている。具体的には、気体噴射部24を支持する支持アーム22が設けられており、この支持アーム22はガイドロール10の回転軸12を中心として揺動するようになっている。
また、本実施の形態のウエブ案内装置においては、前述したように、気体噴射部24は、ガイドロール10の軸方向と平行に延びるようになっており、この気体噴射部24には、気体を噴射するためのスリット26が気体噴射部24の長手方向に沿って形成されている。このことにより、当該スリット26から気体を気体噴射部24の長手方向において均一に噴射させることができるようになる。また、気体噴射部24の長手方向におけるスリット26の長さは、ガイドロール10の軸方向長さよりも大きくなっている。このことにより、ガイドロール10により案内されるウエブWの幅方向全域に気体を吹き付けることができるようになる。
なお、本実施の形態によるウエブ案内装置やウエブ案内方法は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
例えば、ガイドロール10により案内されるウエブWに気体を噴射することによりこのガイドロール10におけるウエブWの抱角を変化させる気体噴射部24は、図3に示すようなスリット26が設けられたものに限定されることはない。気体噴射部24の他の構成について図5を用いて説明する。図5に示すような変形例に係る気体噴射機構20aの気体噴射部24では、直線状に延びるスリット26の代わりに、気体を噴射するための複数の穴27が気体噴射部24の長手方向に沿って等間隔で並ぶよう形成されている。この際に、気体噴射部24の長手方向における各穴27の設置領域の長さは、ガイドロール10の軸方向長さよりも大きくなっている。この場合には、ガイドロール10により案内されるウエブWの幅方向全域に気体を吹き付けることができるようになる。
また、気体を噴射するための複数の穴27が気体噴射部24の長手方向に沿って等間隔で並ぶよう形成されている場合において、各穴27は、気体が気体噴射部24の長手方向(図5の上下方向)における外側に向かって斜めに噴射されるような向きとなっていてもよい。この場合には、ガイドロール10により案内されるウエブWは、幅方向外方に広がるように気体噴射部24の各穴27から気体が吹き付けられるようになるため、幅方向においてウエブWは外側にピンと広げられるようになり当該ウエブWにシワが発生しているときにはこのシワを伸ばすことができるようになる。
また、本実施の形態によるウエブ案内装置の更に他の構成について図6および図7を用いて説明する。図6に示すようなウエブ案内装置において、気体噴射機構20bは上下一対の気体噴射部24a、24bを有しており、これらの気体噴射部24a、24bが支持アーム22により一体的に支持されるようになっていてもよい。ここで、上側に設けられた気体噴射部24aは上方に気体を噴射するようになっており、一方、下側に設けられた気体噴射部24bは下方に気体を噴射するようになっている。
図6に示すような変形例に係るウエブ案内装置において、ガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力が小さ過ぎることにより、ウエブWが蛇行したりスリップ傷が生じてしまったりしている場合には、気体噴射機構20bにおける上側に設けられた気体噴射部24aから空気等の気体を上方に噴射させる。また、回転軸12を中心として、ウエブWに上側の気体噴射部24aが接近する方向に支持アーム22を回転させる。このことにより、ガイドロール10により案内されるウエブWが、気体噴射部24により噴射された気体により上方に押されるようになり、このウエブWの搬送経路が上方に凸となるよう変化するようになる。この場合には、ガイドロール10におけるウエブWの抱角が大きくなり、よってガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力も大きくなる。
一方、図6に示すような変形例に係るウエブ案内装置において、ガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力が大き過ぎることにより、ウエブWにシワが生じてしまっている場合には、図7に示すように、下側の気体噴射部24bをウエブWよりも上方に位置させた状態で、気体噴射機構20bにおける下側に設けられた気体噴射部24bから空気等の気体(図7において参照符号Pで表示)を下方に噴射させる。また、下側の気体噴射部24bをウエブWよりも上方に位置させた状態から、回転軸12を中心として、ウエブWに当該気体噴射部24bが接近する方向に支持アーム22を回転させる。このことにより、図7に示すように、ガイドロール10により案内されるウエブWが、気体噴射部24bにより噴射された気体により下方に押されるようになり、このウエブWの搬送経路が下方に凸となるよう(すなわち、図7に示すような搬送経路となるよう)変化するようになる。この場合には、ガイドロール10におけるウエブWの抱角が小さくなり、よってガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力も小さくなる。
このように、図6に示すような変形例に係るウエブ案内装置では、上下一対の気体噴射部24a、24bにより上下両方向に気体を噴射することができるようになるため、ガイドロール10によるウエブWに対するグリップ力が小さ過ぎる場合および大き過ぎる場合の両方に対応することができるようになる。
10 ガイドロール
12 回転軸
14 巻取ロール
20、20a、20b 気体噴射機構
22 支持アーム
24、24a、24b 気体噴射部
26 スリット
27 穴
28 気体供給配管
29 開閉弁
30 気体供給部
P 気体
W ウエブ
θ 抱角

Claims (10)

  1. その外周面の周方向における一部にウエブが張架されることにより当該ウエブの案内を行うガイドロールと、
    前記ガイドロールの近傍に設けられ、当該ガイドロールにより案内されるウエブに気体を噴射することによりこのガイドロールにおけるウエブの抱角を変化させる気体噴射部と、
    を備えた、ウエブ案内装置。
  2. 前記気体噴射部により噴射される気体の流量を調整するための流量調整部を更に備えた、請求項1記載のウエブ案内装置。
  3. 前記気体噴射部は、前記ガイドロールにより案内されるウエブとの距離の大きさが調整可能となるよう移動自在となっている、請求項1または2記載のウエブ案内装置。
  4. 前記気体噴射部を支持する支持アームを更に備え、
    前記支持アームは前記ガイドロールの軸を中心として揺動するようになっている、請求項3記載のウエブ案内装置。
  5. 前記気体噴射部は、前記ガイドロールの軸方向と平行に延びるようになっており、
    前記気体噴射部には、気体を噴射するためのスリットが当該気体噴射部の長手方向に沿って形成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のウエブ案内装置。
  6. 前記気体噴射部の長手方向における前記スリットの長さは、前記ガイドロールの軸方向長さよりも大きくなっている、請求項5記載のウエブ案内装置。
  7. 前記気体噴射部は、前記ガイドロールの軸方向と平行に延びるようになっており、
    前記気体噴射部には、気体を噴射するための複数の穴が当該気体噴射部の長手方向に沿って並ぶよう形成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のウエブ案内装置。
  8. 前記気体噴射部の長手方向における前記各穴の設置領域の長さは、前記ガイドロールの軸方向長さよりも大きくなっている、請求項7記載のウエブ案内装置。
  9. 前記気体噴射部に形成された前記各穴は、気体が前記気体噴射部の長手方向における外側に向かって斜めに噴射されるような向きとなっている、請求項7または8記載のウエブ案内装置。
  10. ガイドロールの外周面の周方向における一部にウエブを張架させることにより当該ウエブの案内を行う工程と、
    前記ガイドロールにより案内されるウエブに気体を噴射することによりこのガイドロールにおけるウエブの抱角を変化させる工程と、
    を備えた、ウエブ案内方法。
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JP2019120778A (ja) * 2018-01-04 2019-07-22 日東電工株式会社 切目を有する長尺の光学フィルムを搬送する搬送装置、並びに、光学表示パネルの連続製造システム

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