JP2014040297A - ウェブの搬送装置および搬送方法、並びに、それを用いた巻取装置および巻取方法 - Google Patents

ウェブの搬送装置および搬送方法、並びに、それを用いた巻取装置および巻取方法 Download PDF

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Ekiji Kobayashi
伯之 小林
Tatsuya Fujinami
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Abstract

【課題】気体を吹き付けながらウェブ搬送を行う場合において、折れシワの発生を抑制することを可能とする。
【解決手段】ローラ11と、搬送されるウェブWのローラ11上の部分に対して気体Gを吹き付ける吹付部3とを備えるウェブ搬送装置1において、吹付部3が、気体Gが吹き付けられているウェブの吹付領域のウェブ幅方向の幅の合計がウェブ幅の45%以下となるように、気体Gを吹き付けるものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウェブをローラで支持しながら搬送する搬送装置および搬送方法、並びに、それを用いた巻取装置および巻取方法に関するものである。
近年、ウェブ(紙、プラスチックフィルム、金属箔、ゴムシートおよび織物等のシート状の部材)を複数のローラで支持しながら搬送する搬送処理技術(ウェブハンドリング技術)が、広範囲の産業分野において利用されている。
ウェブハンドリング技術においては、ウェブに滑りキズや折れシワが発生しないようにウェブを搬送することが重要な課題であり、従来このような課題を解決するための様々な方法が提案されている(特許文献1から4)。
例えば特許文献1には、通常の搬送用のローラとゴムローラとによってウェブを挟んで搬送することにより、ローラ上でのウェブの滑りを防止してキズの発生を防止する方法が開示されている。しかし、特許文献1のような方法では、ゴムローラをウェブに均等に押し付けることが難しい。また、ゴムローラによって押し付けること自体が搬送の外乱となり、ウェブが傷つく場合もある。
そこで、例えば特許文献2から4のように、搬送されるウェブのローラ上の部分に対して、ウェブの全幅(ウェブの搬送方向と垂直な方向のウェブの長さ)にわたって気体を吹き付けながら、ウェブを搬送する方法が知られている。このような方法によれば、全幅にわたってウェブを均等に押し付けることができ、また非接触であるから外乱の発生も抑制できる。
特開平5−43096号公報 特開昭59−230945号公報 実開平2−132054号公報 特公平3−67931号公報
しかしながら、ウェブの全幅に対して気体を吹き付ける方法では、ウェブにかかるテンションを上げて搬送を実行したい場合(例えば、搬送速度を上げたい場合や、ウェブを伸ばしながら搬送したい場合等)に、折れシワが発生しやすいという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、気体を吹き付けながらウェブ搬送を行う場合において、折れシワの発生を抑制することを可能とするウェブ搬送装置およびウェブ搬送方法を提供することを目的とするものである。
さらに本発明は、上記ウェブ搬送装置およびウェブ搬送方法を用いて、安定したウェブの巻き取りを可能とするウェブ巻取装置およびウェブ巻取方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、従来の常識を覆し、気体をウェブに部分的に吹き付けることにより、上記課題を解決した。
すなわち、本発明に係るウェブ搬送装置は、
ローラと、搬送されるウェブのローラ上の部分に対して気体を吹き付ける吹付部とを備えるウェブ搬送装置において、
吹付部が、気体が吹き付けられているウェブの吹付領域のウェブ幅方向の幅の合計がウェブ幅の45%以下となるように、気体を吹き付けるものであることを特徴とするものである。
「吹付領域」とは、吹付部の噴出口と対向するウェブの領域を意味する。
そして、本発明に係るウェブ搬送装置において、吹付部は、ウェブ幅方向におけるウェブの端部のみに気体を吹き付けるものであることが好ましい。
ウェブの「端部」とは、両端それぞれからウェブ幅の20%の長さまでの部分を意味する。
上記端部のみに気体を吹き付ける場合において、吹付部は一端部のみに気体を吹き付けるものであってもよい。この場合において、吹付部は、気体が噴出する噴出口を1つのみ有することが好ましい。さらに、噴出口は円形状であることが好ましい。
或いは、上記端部のみに気体を吹き付ける場合において、吹付部は両端部に気体を吹き付けるものであってもよい。この場合において、吹付部は、気体が噴出する噴出口を2つのみ有し、噴出口のそれぞれから噴出する気体を両端部に対してそれぞれ吹き付けるものであることが好ましい。さらに、噴出口は円形状であることが好ましい。
また、本発明に係るウェブ搬送装置において、吹付部は、ウェブの中央部における非吹付領域のウェブ幅方向の幅が100mm以上となるように、気体を吹き付けるものであることが好ましい。
ウェブの「中央部」とは、ウェブの端部以外の部分を意味する。
本発明に係るウェブ搬送方法は、
搬送されるウェブのローラ上の部分に対して気体を吹き付けながらウェブを搬送するウェブ搬送方法において、
気体が吹き付けられているウェブの吹付領域のウェブ幅方向の幅の合計がウェブ幅の45%以下となるように、気体を吹き付けることを特徴とするものである。
そして、本発明に係るウェブ搬送方法において、ウェブ幅方向におけるウェブの端部のみに気体を吹き付けることが好ましい。
上記端部のみに気体を吹き付ける場合において、一端部のみに気体を吹き付けることができる。この場合において、気体が噴出する噴出口を1つのみ使用することが好ましい。さらに、噴出口は円形状であることが好ましい。
或いは、上記端部のみに気体を吹き付ける場合において、両端部に気体を吹き付けることができる。この場合において、気体が噴出する噴出口を2つのみ使用し、噴出口のそれぞれから噴出する気体を両端部に対してそれぞれ吹き付けることが好ましい。さらに、噴出口は円形状であることが好ましい。
また、本発明に係るウェブ搬送方法において、ウェブの中央部における非吹付領域のウェブ幅方向の幅が100mm以上となるように、気体を吹き付けることが好ましい。
本発明に係るウェブ巻取装置は、上記に記載のウェブ搬送装置と、このウェブ搬送装置によって搬送されたウェブを巻き取る巻取部とを備えることを特徴とするものである。
本発明に係るウェブ巻取方法は、上記に記載のウェブ搬送方法によってウェブを搬送しながらウェブを巻き取ることを特徴とするものである。
ウェブ幅全体に対して気体を吹き付ける従来の方法では、ウェブが全幅にわたって押し付けられているため、ロール上でウェブが撓んだときの逃げ場がないことが折れシワの発生に影響していると考えられる。
本発明に係るウェブ搬送装置およびウェブ搬送方法は、気体をウェブ幅に対して部分的に吹き付けることから、ウェブが撓んだ時の逃げ場を確保することができる。また、ローラ上でのウェブの滑り防止に関しては、従来ウェブ幅全体に気体を吹き付けることが当然とされていたが、本発明者らにより、ウェブ幅に対する部分的な吹き付けであっても充分効果が得られるとの知見が得られた。この結果、気体を吹き付けながらウェブ搬送を行う場合において、折れシワの発生を抑制することが可能となる。
また、本発明に係るウェブ巻取装置およびウェブ巻取方法によれば、上記ウェブ搬送装置およびウェブ搬送方法を用いているため、安定したウェブの巻き取りが可能となる。
本実施形態のウェブ搬送装置およびウェブ巻取装置の構成を示す概略図である。 吹付部の構成例を示す概略図である。 搬送方向に沿った方向から見たウェブを示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。図8bは図8aにおけるウェブの中央部近傍の拡大図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。図9bは図9aにおけるウェブの中央部近傍の拡大図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の実施例を示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の比較例を示す概略図である。 ウェブ搬送における気体の吹付方法の比較例を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。
図1は、本実施形態のウェブ搬送装置およびウェブ巻取装置の構成を示す概略図である。
本実施形態のウェブ搬送装置1は、図1に示されるように、ローラ10、11、12、13および14、制御部16並びに吹付部3を備える。また、本実施形態のウェブ巻取装置2は、図1に示すように、上記ウェブ搬送装置1および巻取部22を備える。本実施形態では、ウェブWは、ロール状のウェブ21aから送出部21によって送り出された後、ローラ10、11、12、13および14の順に搬送される。そして、ローラ14によって搬送されたウェブWは、最終的に巻取部22によって巻き取られてロール状のウェブ22aとなる。
ローラ10および11は、例えば、ローラ自身が駆動力を持たないパスローラである。したがって、ローラ10の軸10aおよびローラ11の軸11aは、その両端がウェブ搬送装置1の本体に固定されており、ローラ10および11はウェブWの搬送に従ってそれぞれの軸10aおよび軸11aを中心にして従属的に回転する。ローラ10および11によって搬送されたウェブWは、ローラ12へと導かれる。
ローラ12は、例えば、ウェブWに対するテンションを発生させるためのダンサローラである。したがって、ローラ12の軸12aの両端の位置は調整可能であり、ローラ12は、制御部16による制御によって例えば鉛直方向(図1における上下方向)に移動される。ローラ12が移動することによりウェブWに対するテンションが発生し、ローラ12の位置によってこのテンションが調整される。ローラ12によって搬送されたウェブWは、ローラ13へと導かれる。
ローラ13は、例えば、ウェブWの搬送方向の角度調整を行うためのガイドローラである。したがって、ローラ13の軸13aの一端はウェブ搬送装置1の本体に固定され、他端の位置は、制御部16による制御によって、例えば前後方向(図1における左右方向)に調整可能となっている。ローラ13によって搬送されたウェブWは、ローラ14へと導かれる。
ローラ14は、例えば、自身が回転する駆動力を有する駆動ローラである。ローラ14は、駆動部14bがローラ14の軸14aを回転させることにより、搬送方向に回転する。ウェブWは、ウェブWとローラ14との間に働く摩擦力により搬送される。ローラ14によって搬送されたウェブWは、巻取部22へと導かれる。
制御部16は、ウェブWの搬送条件をモニタリングしおよび/または調整して、ウェブWの搬送を制御するものである。例えば制御部16は、前述したように軸12aおよび軸13aの位置を調整したり、軸14aの回転数を増減するように駆動部14bを制御したりする。
吹付部3は、搬送されるウェブWのローラ上の部分に対して気体Gを吹き付けるものである。気体Gが吹きつけられることにより、ウェブWとローラとの間に働く摩擦力が増加し、ウェブWがローラ表面を滑ることを防止することができる。本実施形態では、ローラ11に関して吹付部3を設けているが、他のローラ(10、12、13または14)に関して吹付部3を設けてもよい。また、吹付部3は、複数のローラに関してそれぞれ設けてもよい。ただし、軸が移動するローラに関して吹付部を設けた場合には、吹付部もそれに合わせて移動させるために吹付部の構造が複雑化する可能性があるため、吹付部3は、軸が固定されたローラに関して設けることが好ましい。
吹付ける気体Gとしては、特に制限されず、例えば乾燥空気や窒素を使用することができる。気体Gは、例えばボンベ等の図示しない気体供給源から吹付部3へと供給される。
吹付部3は、気体Gが噴出する噴出口を有する。図2は、吹付部の構成例を示す概略図である。例えば、図2における吹付部30は、図示しない気体供給源に接続された送気路31と、この送気路31の末端部に設けられた、円形状の噴出口33を有する単孔型のノズル32とから構成される。ノズル32は例えば先細り形状を有し、送気路31内を通ってきた気体Gは噴出口33から噴出する。噴出口33の径33aは、例えば1〜10mm、より好ましくは3〜7mmである。単孔型のノズルは送気路31に間隔を空けて複数設けてもよい。一方、図2における吹付部35は、図示しない気体供給源に接続された送気路36と、この送気路36の末端部に設けられた、噴出口としてのスリット38を有するスリット型のノズル37とから構成される。吹付部35において、送気路36内を通ってきた気体Gはスリット38から噴出する。スリット38の幅38aは、ウェブ幅に合わせて適宜設定される。スリット38の厚さ(幅38aの方向および気体Gの噴出方向に垂直は方向の長さ)は、例えば1〜5mmである。
気体Gの吹付は、気体Gの噴出方向がローラの軸(さらには回転中心)を向くように実施することが好ましい。また、ウェブWに掛かる噴出圧力は、大気圧より大きく、より好ましくは0.5MPa以上とする。ウェブWから噴出口までの距離は、吹付部3がウェブWに接触しなければ特に制限されないが、例えば10mm以下、より好ましくは5mm以下とする。
気体Gの吹付のタイミングは、ウェブWの搬送の間常に実施してもよいし、制御部16によってウェブWに掛かるテンションをモニタリングしてそのテンションを基準に必要な場合にのみ実施するようにしてもよい。
さらに本発明では、気体Gの吹付は、ウェブWの吹付領域の幅の合計がウェブ幅の45%以下となるように実施する。ウェブ幅とは、搬送方向に垂直な方向のウェブWの幅、つまり図3におけるLを意味する。なお図3は、搬送方向に沿った方向から見たウェブを示す概略図である。ウェブWの吹付領域は、吹付部3が設置されたときに吹付部3の噴出口と対向するウェブWの領域であるから、「吹付領域の幅の合計がウェブ幅の45%以下」とは、ウェブ幅方向の噴出口の幅の合計がウェブ幅の45%以下となるように吹付部3が設計され配置される、とも言える。このように気体Gをウェブ幅に対して部分的に吹き付けることから、ウェブが撓んだ時の逃げ場を確保することができ、折れシワの発生を抑制することが可能となる。ウェブWの吹付領域は、その幅の合計がウェブ幅の45%以下であれば、ウェブW上にどのように形成されていてもよい。
そして、吹付部3は、ウェブWの中央部Wcにおける非吹付領域のウェブ幅方向の幅が100mm以上となるように、気体Gを吹き付けるものであることが好ましい。ウェブWの非吹付領域とは、吹付部3が設置されたときに吹付部3の噴出口と対向しないウェブWの領域、つまりウェブ幅方向に関して吹付領域でない領域を意味する。このように非吹付領域を多くした場合には、よりウェブWの逃げ場を確保することができ、折れシワの発生をより抑制することが可能となる。幅が100mm以上となる非吹付領域は、ウェブWの中央部Wcに少なくとも1ヶ所形成されればよい。
さらに、吹付部3は、ウェブ幅方向におけるウェブWの端部Weのみに気体Gを吹き付けるものであることが好ましい。このように端部Weのみに気体Gを吹き付けた場合にも、よりウェブWの逃げ場を確保することができ、折れシワの発生をより抑制することが可能となる。端部Weのみに気体Gを吹き付ける場合には、吹付部3は、一端部(上記端部Weの一方)のみに気体Gを吹き付けるものであってもよいし、両端部(上記端部Weの両方)に気体Gを吹き付けるものであってもよい。この場合、さらにウェブWの逃げ場を確保するために、それぞれの端部Weを1つの噴出口を使用して吹き付けることが好ましく、さらに吹付部3の噴出口は円形状であることが好ましい。噴出口を円形状とすることでポイントを絞った吹付が可能となる。
送出部21および巻取部22は、特に制限されず、公知の構造を採用することができる。
以下、本発明の作用効果を説明する。ウェブ幅全体に対して気体を吹き付ける従来の方法では、ウェブが全幅にわたって押し付けられているため、ロール上でウェブが撓んだときの逃げ場がないことが折れシワの発生に影響していると考えられる。この逃げ場がない状態とは、具体的には、何らかの外乱により生じたウェブの波状のシワが弾性圧縮されないままローラ上に載り上がってしまう状態である。つまり、従来の方法では、ウェブが弾性圧縮できる余地を残さない状態で、ウェブを搬送していたことが原因であると考えられる。
一方、本発明に係るウェブ搬送装置およびウェブ搬送方法によれば、気体をウェブ幅に対して部分的に吹き付けることから、ウェブが撓んだ時の逃げ場を確保することができる。また、ローラ上でのウェブの滑り防止に関しては、従来ウェブ幅全体に気体を吹き付けることが当然とされていたが、本発明者らにより、ウェブ幅に対する部分的な吹き付けであっても充分効果が得られるとの知見が得られた(実施例参照)。この結果、気体を吹き付けながらウェブ搬送を行う場合において、ウェブの滑りを防止しながら、折れシワの発生を抑制することが可能となる。
また、本発明に係るウェブ巻取装置およびウェブ巻取方法によれば、上記ウェブ搬送装置およびウェブ搬送方法を用いているため、安定したウェブの巻き取りが可能となる。
本発明に係るウェブ搬送装置およびウェブ搬送方法の実施例を以下に示す。
ウェブとしてPET(ポリエチレンテレフタラート)から構成されるフィルム(東洋紡株式会社、商品名:コスモシャインA4300)を使用した。そして、搬送速度が50m/分、ブロー圧力(吹付圧力)が0.4MPa、ウェブおよび吹付部の間隔が5mmの条件の下、単孔型のノズルAおよびスリット型のノズルBを適宜組み合わせて吹付部を構成した。そして、この吹付部によってローラ上のウェブを吹き付けながらウェブを搬送した。吹付部におけるノズルAおよびノズルBの組み合わせの詳細については、下記の実施例1から11並びに比較例1および2の通りである。
<実施例1>
図4に示されるように、スリット幅が675mmのノズルBを使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWの真ん中に気体G(空気)を吹き付けた。これにより、端から412.5mmの領域がそれぞれ非吹付領域となる。実施例1では、吹付領域の幅の合計は675mmであり、ウェブ幅に対する比率は45%である。
<実施例2>
図5に示されるように、スリット幅が450mmのノズルBを使用して、ウェブ幅が1000mmのウェブWの真ん中に気体Gを吹き付けた。これにより、端から275mmの領域がそれぞれ非吹付領域となる。実施例2では、吹付領域の幅の合計は450mmであり、ウェブ幅に対する比率は45%である。
<実施例3>
図6に示されるように、スリット幅が675mmのノズルBを使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWの一端部に端を合わせて気体Gを吹き付けた。これにより、他端部から825mmの領域が非吹付領域となる。実施例3では、吹付領域の幅の合計は675mmであり、ウェブ幅に対する比率は45%である。
<実施例4>
図7に示されるように、スリット幅が337.5mmのノズルBを2つ使用して、端を合わせて、ウェブ幅が1500mmのウェブWの両端部に端を合わせて気体Gをそれぞれ吹き付けた。これにより、ウェブWの真ん中の825mmの領域が非吹付領域となる。実施例4では、吹付領域の幅の合計は675mmであり、ウェブ幅に対する比率は45%である。
<実施例5>
図8aに示されるように、孔径が5mmのノズルAを9つ、およびスリット幅が300mmのノズルBを2つ使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWに気体Gを吹き付けた。ノズルBは端を合わせてウェブWの両端部に気体Gをそれぞれ吹き付けた。また、ノズルAは、これらのノズルBの間の領域にそれぞれ等間隔に配置した。このとき、スリット端と単孔の中心との距離、および単孔の中心同士の距離は、それぞれ90mmとした。したがって、スリット端および直近のノズルAとの間の非吹付領域の間隔は87.5mmである(図8b)。また、ノズルA同士の間の非吹付領域の間隔は85mmである(図8b)。これにより、合計で855mm(=87.5×2+85×8)のウェブWの領域が非吹付領域となる。実施例5では、吹付領域の幅の合計は645mmであり、ウェブ幅に対する比率は43%である。
<実施例6>
図9aに示されるように、孔径が5mmのノズルAを8つ、およびスリット幅が297.5mmのノズルBを2つ使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWに気体Gを吹き付けた。ノズルBは端を合わせてウェブWの両端部に気体Gをそれぞれ吹き付けた。また、ノズルAは、これらのノズルBの間の領域にそれぞれ間隔を空けて配置した。このとき、スリット端と単孔の中心との距離、および単孔の中心同士の距離は、原則それぞれ100mmであるが、1ヶ所のみ単孔の中心同士の距離を105mmとした。つまり、単孔の中心同士の距離が105mmである領域では、幅100mmの非吹付領域が形成されている(図9b)。なお、スリット端および直近のノズルAとの間の非吹付領域の間隔は97.5mmである(図9b)。また、単孔の中心同士の距離が100mmである領域の非吹付領域の間隔は95mmである(図9b)。これにより、合計で865mm(=97.5×2+95×6+100)のウェブWの領域が非吹付領域となる。実施例6では、吹付領域の幅の合計は635mmであり、ウェブ幅に対する比率は約42.3%である。
<実施例7>
図10に示されるように、スリット幅が300mmのノズルBを2つ使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWに気体Gを吹き付けた。ノズルBは端を合わせてウェブWの両端部のみに気体Gをそれぞれ吹き付けた。これにより、ウェブWの中央部の900mmの領域が非吹付領域となる。実施例7では、吹付領域の幅の合計は600mmであり、ウェブ幅に対する比率は40%である。
<実施例8>
図11に示されるように、孔径が5mmのノズルAを4つ使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWに気体Gを吹き付けた。上記ノズルAのうち2つはそれぞれ両端の位置を、残りの2つは端から297.5mmの位置をそれぞれ吹き付けて、ウェブWの両端部のみに気体Gを吹き付けた。これにより、合計で1485mm(両端を吹き付けるノズルAは半分として換算した)のウェブWの領域が非吹付領域となる。実施例8では、吹付領域の幅の合計は15mmであり、ウェブ幅に対する比率は1%である。
<実施例9>
図12に示されるように、スリット幅が300mmのノズルBを1つ使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWに気体Gを吹き付けた。ノズルBは端を合わせてウェブWの一端部のみに気体Gを吹き付けた。これにより、ウェブWの中央部および他端部の1200mmの領域が非吹付領域となる。実施例9では、吹付領域の幅の合計は300mmであり、ウェブ幅に対する比率は20%である。
<実施例10>
図13に示されるように、孔径が5mmのノズルAを2つ使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWに気体Gを吹き付けた。上記ノズルAのうち1つは一端の位置を、残りの1つはその端から297.5mmの位置を吹き付けて、ウェブWの一端部のみに気体Gを吹き付けた。これにより、合計で1492.5mm(端を吹き付けるノズルAは半分として換算した)のウェブWの領域が非吹付領域となる。実施例10では、吹付領域の幅の合計は7.5mmであり、ウェブ幅に対する比率は0.5%である。
<実施例11>
図14に示されるように、孔径が5mmのノズルAを1つ使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWに気体Gを吹き付けた。ノズルAは一端から150mmの位置を吹き付けて、ウェブWの一端部のみに気体Gを吹き付けた。これにより、合計で1495mmのウェブWの領域が非吹付領域となる。実施例11では、吹付領域の幅の合計は5mmであり、ウェブ幅に対する比率は約0.3%である。
<比較例1>
図15に示されるように、スリット幅が1500mmを超えるノズルBを使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWの全体に気体Gを吹き付けた。比較例1では、吹付領域の幅の合計は1500mmであり、ウェブ幅に対する比率は100%である。
<比較例2>
図16に示されるように、スリット幅が680mmのノズルBを使用して、ウェブ幅が1500mmのウェブWの真ん中に気体Gを吹き付けた。これにより、端から410mmの領域がそれぞれ非吹付領域となる。比較例2では、吹付領域の幅の合計は680mmであり、ウェブ幅に対する比率は45.3%である。
<評価方法>
上記実施例および比較例において、ウェブに掛かるテンションを変化させて、ウェブの滑りキズが発生し始めるテンション(これは搬送可能なテンションの下限となる)およびウェブの折れシワが発生し始めるテンション(これは搬送可能なテンションの上限となる)を調べた。なお、ウェブの滑りキズおよび折れシワは目視によって確認した。
<結果>
下記の表は、上記実施例および比較例の評価結果をまとめたものである。下記表から分かるように、本発明によってテンションの上限が飛躍的に拡大したことが立証された。また、単孔ノズル1つを使用した実施例11では、上限値および搬送可能なテンション範囲(折れシワが発生し始めるテンションの値−滑りキズが発生し始めるテンションの値)が約1.5倍になり特に優れた効果が得られることが分かる。
1 ウェブ搬送装置
2 ウェブ巻取装置
3、30、35 吹付部
10 ローラ
11 ローラ
12 ローラ
13 ローラ
14 ローラ
14b 駆動部
16 制御部
21 送出部
22 巻取部
32 単孔型のノズル
37 スリット型のノズル
G 気体
W ウェブ
Wc ウェブの中央部
We ウェブの端部

Claims (20)

  1. ローラと、搬送されるウェブの前記ローラ上の部分に対して気体を吹き付ける吹付部とを備えるウェブ搬送装置において、
    前記吹付部が、気体が吹き付けられている前記ウェブの吹付領域のウェブ幅方向の幅の合計がウェブ幅の45%以下となるように、前記気体を吹き付けるものであることを特徴とするウェブ搬送装置。
  2. 前記吹付部が、ウェブ幅方向における前記ウェブの端部のみに前記気体を吹き付けるものであることを特徴とする請求項1に記載のウェブ搬送装置。
  3. 前記吹付部が一端部のみに前記気体を吹き付けるものであることを特徴とする請求項2に記載のウェブ搬送装置。
  4. 前記吹付部が、気体が噴出する噴出口を1つのみ有することを特徴とする請求項3に記載のウェブ搬送装置。
  5. 前記噴出口が円形状であることを特徴とする請求項4に記載のウェブ搬送装置。
  6. 前記吹付部が両端部に前記気体を吹き付けるものであることを特徴とする請求項2に記載のウェブ搬送装置。
  7. 前記吹付部が、気体が噴出する噴出口を2つのみ有し、該噴出口のそれぞれから噴出する前記気体を前記両端部に対してそれぞれ吹き付けるものであることを特徴とする請求項6に記載のウェブ搬送装置。
  8. 前記噴出口が円形状であることを特徴とする請求項7に記載のウェブ搬送装置。
  9. 前記吹付部が、前記ウェブの中央部における非吹付領域のウェブ幅方向の幅が100mm以上となるように、前記気体を吹き付けるものであることを特徴とする請求項1から8いずれかに記載のウェブ搬送装置。
  10. 請求項1から9いずれかに記載のウェブ搬送装置と、
    該ウェブ搬送装置によって搬送されたウェブを巻き取る巻取部とを備えることを特徴とするウェブ巻取装置。
  11. 搬送されるウェブのローラ上の部分に対して気体を吹き付けながら前記ウェブを搬送するウェブ搬送方法において、
    気体が吹き付けられている前記ウェブの吹付領域のウェブ幅方向の幅の合計がウェブ幅の45%以下となるように、前記気体を吹き付けることを特徴とするウェブ搬送方法。
  12. ウェブ幅方向における前記ウェブの端部のみに前記気体を吹き付けることを特徴とする請求項11に記載のウェブ搬送方法。
  13. 一端部のみに前記気体を吹き付けることを特徴とする請求項12に記載のウェブ搬送方法。
  14. 気体が噴出する噴出口を1つのみ使用することを特徴とする請求項13に記載のウェブ搬送方法。
  15. 前記噴出口が円形状であることを特徴とする請求項14に記載のウェブ搬送方法。
  16. 両端部に前記気体を吹き付けることを特徴とする請求項12に記載のウェブ搬送方法。
  17. 気体が噴出する噴出口を2つのみ使用し、該噴出口のそれぞれから噴出する前記気体を前記両端部に対してそれぞれ吹き付けることを特徴とする請求項16に記載のウェブ搬送方法。
  18. 前記噴出口が円形状であることを特徴とする請求項17に記載のウェブ搬送方法。
  19. 前記ウェブの中央部における非吹付領域のウェブ幅方向の幅が100mm以上となるように、前記気体を吹き付けることを特徴とする請求項11から18いずれかに記載のウェブ搬送方法。
  20. 請求項11から19いずれかに記載のウェブ搬送方法によってウェブを搬送しながら前記ウェブを巻き取ることを特徴とするウェブ巻取方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106429586A (zh) * 2016-11-23 2017-02-22 佛山智达思佳机电科技有限公司 一种输纸系统中的平纸机构

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