JP2015047858A - 射出成形品および射出成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂をシーケンシャル方式で射出成形したレンズに形成されるセンサーマークが外部から観察されないようにして透光性の成形品の品質を改善する。【解決手段】第1のゲートからキャビティに注入された樹脂をセンサーで検出して第2のゲートから樹脂を注入するシーケンシャル方式によって成形されるレンズ2(射出成形品)であって、各ゲートによって形成されるゲートマークGM1,GM2と面方向に重なる位置のレンズ2の裏面にセンサーマークSMが形成される。センサーマークSMはゲートマークGM2と重なるため、外部から観察されることがない。【選択図】 図1

Description

本発明は射出成形法によって成形される射出成形品と、当該射出成形品を製造するための射出成形装置に関するものである。
自動車用灯具の構成部品の一つである透光性のあるレンズ等の樹脂成形品の製造方法として、金型内に形成されたキャビティに透明樹脂を射出注入する射出成形法が用いられる。また、このような射出成形法により面積が大きい樹脂成形品あるいは長さの長い樹脂成形品を成形する際には、成形品質を高める目的で、いわゆるシーケンシャル成形が採用されることがある。特許文献1には、大型の樹脂製品を射出成形するために、金型内に形成されたキャビティに複数のゲートを配設し、これらゲートから樹脂を注入するとともに、各ゲートから注入された樹脂がゲート内で衝突することにより生じるウェルドマークを防止するために、各ゲートからの樹脂の注入タイミングに時間差を持たせたシーケンシャル成形を行っている。さらに、特許文献1では、このシーケンシャル成形におけるゲートの樹脂注入タイミングを調整するために、注入された樹脂を検出するセンサーを金型に配設し、このセンサーの検出出力に基づいてゲートにおける樹脂注入のタイミングを制御している。
特開平6−254895号公報
特許文献1の技術では、金型のキャビティに臨んでゲートとセンサーを配設しているため、射出成形された樹脂成形品にはゲートによる痕跡(以下、ゲートマークと称する)とセンサーによる痕跡(以下、センサーマーク)が形成されることは避けられず、これらのゲートマークやセンサーマークが樹脂成形品の外観上の品質に影響を与える。特に、透光性樹脂によって自動車用灯具のレンズや前面カバーを射出成形したときには、レンズやカバーの表面(外面)にゲートマークが形成され、裏面(内面)にセンサーマークが形成される。ゲートマークについては、シーケンシャル成形ではない成形品でも形成されるものであるために許容せざるを得ない。しかし、裏面に形成されたセンサーマークはシーケンシャル成形ではない成形品には形成されないものであり、また透明なレンズや前面カバーの樹脂成形品に形成されたときには、当該樹脂成形品の表面側から透視されて、特にレンズや前面カバーの意匠面部となる領域において観察されるため、このセンサーマークによってレンズや前面カバーの外観が損なわれ、品質低下の原因になる。
本発明の目的は、センサーマークによるレンズや前面カバー等の透光性の成形品の外観上の品質を改善するとともに、当該射出成形品を製造することが可能な射出成形装置を提供するものである。
本発明の第1の発明の射出成形品は、透光性の樹脂により射出成形され、意匠面部の表面に第1と第2のゲートマークが形成されている射出成形品であって、第2のゲートマークと板厚方向に対向する位置の裏面にセンサーマークが形成されていることを特徴とする。
本発明の第1の発明の射出成形装置は、射出成形品を成形するためのキャビティを有する金型と、当該キャビティに樹脂を注入するための第1および第2のゲートと、第1のゲートからキャビティに注入された樹脂を検出するセンサーとを備え、センサーが樹脂を検出したときに第2のゲートからキャビティに樹脂を注入するように構成された射出成形装置であって、センサーは第2のゲートに対して成形品の板厚方向に対向する位置に配設されていることを特徴とする。
本発明の第2の発明の射出成形品は、透光性の樹脂により射出成形され、意匠面部に第1と第2のゲートマークが形成されている射出成形品であって、当該射出成形品の非意匠面部には、第1のゲートマークに対する第2のゲートマークの位置と等価な位置にセンサーマークが形成されていることを特徴とする。
本発明の第2の発明の射出成形装置は、射出成形品を成形するためのキャビティを有する金型と、キャビティに樹脂を注入するための第1および第2のゲートと、第1のゲートからキャビティに注入された樹脂を検出するセンサーとを備え、センサーが樹脂を検出したときに第2のゲートからキャビティに樹脂を注入するように構成された射出成形装置であって、センサーは第1のゲートマークに対する第2のゲートマークの位置と等価な位置で、かつ当該射出成形品の非意匠面部を成形する領域に配設されていることを特徴とする
第1の発明の射出成形品によれば、射出成形品の意匠面部を表面側から観察したときに第1と第2のゲートマークが観察され、かつ射出成形品の透光性によって裏面のセンサーマークが観察される状態とされても、センサーマークは第2のゲートマークに対して射出成形品の板厚方向に対向する位置に配設されているので、センサーマークは第2のゲートマークを観察したときに重なった状態で観察されることになる。これにより、センサーマークは第2のゲートマークと渾然一体となった外観となり、センサーマークが独立した1つのマークとして観察されることが防止され、センサーマークが射出成形品の表面側から観察されることによる外観上の見栄えの低下が防止できる。
第2の発明の射出成形品によれば、射出成形品の意匠面部を表面側から観察したときに第1と第2のゲートマークが観察されても、センサーマークは射出成形品の非意匠面部に形成されるので、センサーマークが観察されることが防止され、センサーマークが射出成形品の表面側から観察されることによる外観上の見栄えの低下が防止できる。
本発明の第1および第2の発明の射出成形装置によれば、通常通りの射出成形を行うことにより、本発明の第1および第2の射出成形品を容易に製造することが可能となる。
本発明の射出成形品をテールランプのレンズに適用した実施形態1の概略部分分解斜視図。 実施形態1のレンズを成形するための図1のII−II線に沿った箇所に対応する射出成形装置の要部の断面図。 実施形態1の射出成形装置における樹脂の圧送状態を説明するための模式的な平面図。 本発明の射出成形品をハイマウントストップランプのレンズに適用した実施形態2の概略部分分解斜視図。 実施形態2のレンズを成形するための図4のV−V線に沿った箇所に対応する射出成形装置の要部の断面図。 実施形態2の射出成形装置における樹脂の圧送状態を説明するための模式的な平面図。 実施形態2の第1変形例の平面図とb1−b1線拡大断面図。 実施形態2の第2変形例の平面図とb2−b2線拡大断面図。
(実施形態1)
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の射出成形品を自動車のリアコンビネーションランプRCLのレンズに適用した実施形態1の概略斜視図である。このリアコンビネーションランプRCLは、前面(自動車の後方に向けられる面)を開口した容器状をしたランプボディ1と、このランプボディ1の前面開口に取着される樹脂製のレンズ2とでランプハウジング3が構成されている。このランプハウジング3内にはテールランプ、ストップランプ、バックアップランプ等のランプ光源あるいはランプユニットが組み込まれているが、これらランプ光源やランプユニットの構成は本発明との関連が薄いので、ここでは図示およびその説明は省略する。
前記レンズ2は透光性のある樹脂を射出成形して製造されたものであり、全体として、左右方向の寸法が上下方向の寸法よりも長い概ね長方形をした平面板に形成されている。このレンズ2の周縁部は前記ランプボディ1の前面開口の周縁部11に溶着等によって固定するためのシール部21として構成されている。また、このシール部21で囲まれた領域は前記した各ランプの発光面として機能する意匠面部22として構成されている。そして、この意匠面部22の表面(外面)の左右方向に適宜寸法で離れた2箇所に第1と第2の各ゲートマークGM1,GM2が形成されている。また、前記レンズ2の意匠面部22の裏面(内面)には、前記第2のゲートマークGM2に対してレンズ2の板厚方向に対向する位置にセンサーマークSMが形成されている。なお、前記第1のゲートマークGM1に対向する位置にはセンサーマークは形成されていない。前記第1と第2のゲートマークGM1,GM2は、前記レンズ2の意匠面部22の表面に2〜3mm程度の径寸法をしたほぼ円環状の凸部として形成されている。一方、前記センサーマークSMは前記各ゲートマークGM1,GM2よりも小径の0.6〜1mm程度の円形の凸部として形成されている。
図2は前記レンズ2を射出成形する金型4の概略断面図であり、図1に示したレンズ2のII−II線に対応する箇所の断面図である。金型4の基本的な構成は特許文献1に記載のシーケンシャル方式の射出成形金型とほぼ同様であり、図2における上型(固定型)41と下型(可動型)42とで前記レンズ2の形状に対応したキャビティ43が構成される。前記上型41には、前記第1と第2のゲートマークGM1,GM2に対応する箇所に第1ゲートG1と第2ゲートG2が形成されている。これらのゲートG1,G2は、図2に第2ゲートG2を拡大図示するように、前記キャビティ43を構成している上型41の内面一部が直径2〜3mm程度の円形に凹設された凹部44を有し、この凹部44の上底面にゲート路45が開口されている。また、ゲート路45には先端(下端)を円錐型にしたゲートピン46が上下方向に進退可能に内挿されており、このゲートピン46を上動させて後退させたときにゲート路45を通してキャビティ43内に樹脂が注入されるように構成されている。前記ゲートピン46は図2には示されないゲート駆動機構によって進退駆動される。前記第1ゲートG1も同じ構成である。
また、前記下型42には、前記第2ゲートG2に対向する位置、すなわちキャビティ43を挟んで上下に対向する位置にセンサー穴47が凹設されており、このセンサー穴47内にセンサーSが内装されている。このセンサー穴47はキャビティ43に臨む部分が0.6〜1mm程度の小径部47aとして形成されている。前記センサーSは先端の感知部Saが当該小径部47aに対応する径寸法に形成されている。その上で、前記センサーSは前記下型42の下方から上方に向けて前記センサー穴47に内挿され、この内挿された状態を保って下型42に固定支持されている。このとき、感知部Saがキャビティ43内に突出していると注入された樹脂によってダメージを受けることがあるので、感知部Saを下型42のキャビティ面よりも後退させている。そのため、この後退させた分だけ前記小径部47aによる凹部が発生し、この凹部によってレンズ2にセンサーマークSMが形成されることになる。前記センサーSは感知部Saにおいて、キャビティ43に注入された樹脂の温度を検出する温度センサー、あるいは樹脂の注入圧力を検出する圧力センサーとして構成されており、図2には示されない制御回路に接続されている。
この金型4を用いて図1のレンズ2を樹脂成形する方法は、先ず、第1ゲートG1のゲートピン46を後退させてゲート路45を開き、ここから透明樹脂をキャビティ43内に注入する。図3はキャビティ43内に注入されてキャビティ43内を圧送される樹脂Rの流動を模式的に示す図であり、注入された樹脂Rは第1ゲートG1を中心にして波紋状にキャビティ43内を圧送されてゆき、キャビティ43の一端側(第1ゲートG1側)では速かにキャビティ43の端部にまで注入される。第2ゲートG2側では、樹脂Rが第2ゲートG2まで圧送されてくると、センサーSが樹脂Rの到達を感知して制御回路に所要の信号を送出する。制御回路はこの信号を受けてゲート駆動装置を駆動し、第2ゲートG2のゲートピン46を後退させる。これにより、第2ゲートG2のゲート路45からもキャビティ43内に樹脂が注入され始め、この注入された樹脂Rは第1ゲートG1から圧送されてくる樹脂と一体となってキャビティ43の他端側の端部まで圧送されることになる。これにより樹脂をキャビティ43内の全領域にまで迅速に充填させるとともに、ゲートG1,G2から注入された樹脂が衝突することによって生じる、いわゆるウェルドマークが防止でき、高品質のレンズ2が成形される。
このように、実施形態1の金型4を用いたシーケンシャル方式によって射出成形されたレンズ2では、図1に示したように、前記第1と第2のゲートG1,G2に対応した第1と第2のゲートマークGM1,GM2がレンズ2の意匠面部22の表面に形成される。各ゲートマークGM1,GM2は前記したように各ゲートG1,G2の形状に倣って2〜3mm程度の円環状の凸部となる。また、レンズ2の裏面には前記センサーSに対応したセンサーマークSMが形成されることになる。このセンサーマークSMは前記第2のゲートマークGM2のレンズ板厚方向に対向する位置に形成され、前記センサー穴47の形状に倣って直径が0.6〜1mm程度の円形と凸部となる。
そのため、成形されたレンズ2では、その意匠面部22を表面側から観察したときには、前記第1と第2のゲートマークGM1,GM2が観察されることになる。また、レンズ2の透光性によって裏面のセンサーマークSMが観察可能な状態となる。しかし、センサーマークSMは第2のゲートマークGM2に対してレンズ2の板厚方向に対向位置されているので、図1にも示されているように当該第2のゲートマークGM2の裏面側に重なった状態で観察されることになる。これにより、センサーマークSMは第2のゲートマークGM2と渾然一体となった外観となり、センサーマークSMが独立した1つのマークとして観察されることはない。また、この実施形態1では、センサーマークSMはゲートマークGM2よりも小径(小サイズ)であるので、レンズ2の表面に対して斜め方向から観察してもセンサーマークSMはゲートマークGM2と重なって両者が渾然一体となった外観が保持される。これにより、センサーマークSMが独立した1つのマークとしてレンズ2の表面側から観察されることによるレンズ2の外観上の見栄えの低下、すなわち意匠性の低下が防止され、高品質のレンズ2が得られることになる。
なお、センサーマークSMはレンズ2の裏面に形成されるため、レンズ2の裏面にレンズステップ(図示せず)を形成したような場合には、センサーマークSMがレンズステップに干渉してランプ配光に影響を与えることが懸念されるが、本実施形態1におけるセンサーマークSMは0.6〜1mm程度の小径(小サイズ)であるので、このような配光上の問題が生じることは少ない。特に、センサーマークSMは前記したようにゲートマークGM2とはレンズ2の面上で互いに重なる位置に形成されるので、従来のゲートマークが形成されているレンズと比較しても、配光について新たな問題が生じることは殆どない。
実施形態1におけるゲートマークGM1,GM2とセンサーマークSMの寸法や形状は一例であり、前記した寸法や形状に限定されるものではない。本発明におけるゲートマークやセンサーマークは、適用されるレンズの板厚寸法やレンズに形成するレンズステップの形状等によって寸法や形状は任意に設計することができる。本発明においては、レンズの表面側から観察したときにセンサーマークがゲートマークに重なった状態となるように設計すればよい。
(実施形態2)
図4は本発明を自動車のハイマウントストップランプHMSLのレンズ2Aに適用した実施形態2の概略斜視図である。このレンズ2Aは透光性のある樹脂を射出成形して水平左右方向に細長いレンズとして製造されたものである。前記レンズ2Aの周縁にはランプボディ1Aの前面開口の周縁11に溶着等によって固定するためのシール脚部23が形成されている。このシール脚部23は前記ランプボディ1Aに固定したときには外部から観察できないため、当該レンズ2Aの非意匠面部として構成される。また、前記レンズ2Aの前記シール脚部23で囲まれた領域、すなわち左右に細長い平板状に形成されかつその周縁の前記シール脚部23との境界部位が板厚方向の後方に向けて屈曲されている領域はハイマウントストップランプHMSLの発光面として機能する意匠面部24として構成されている。
そして、この意匠面部24の表面(外面)の左右方向のほぼ中央位置に第1ゲートマークGM1が形成され、この第1ゲートマークGM1を挟んで所要寸法だけ離れた左右2つの位置にそれぞれ第2ゲートマークGM2が形成されている。また、前記シール脚部23には前記2つの第2のゲートマークGM2のそれぞれに対応して2つのセンサーマークSMが形成されている。ここでは、これら2つのセンサーマークSMはレンズ2Aの板厚方向に突出されている前記シール脚部23の先端面に形成されている。すなわち、前記レンズ2Aの非意匠面部の一部に形成されている。ここで、実施形態1と同様に、前記第1と第2のゲートマークGM1,GM2は、意匠面部24の表面に2〜3mm程度の径寸法をしたほぼ円環状の凸部として形成されており、前記センサーマークSMは前記ゲートマークGM1,GM2よりも小径の0.6〜1mm程度の円形の凸部として形成されている。
図5は前記レンズ2Aを射出成形する金型4Aの概略断面図であり、図4のレンズ2AのV−V線に対応する部位の断面図である。図2と等価な部分には同一符号を付してある。この金型4Aも実施形態1と同じシーケンシャル方式の射出成形金型を前提としており、上型(固定型)41と下型(可動型)42とで前記レンズ2Aの形状に対応したキャビティ43が構成されている。そして、上型41には、前記レンズ2Aの第1のゲートマークGM1に対応する箇所に1つの第1ゲートG1が形成され、前記第2のゲートマークGM2に対応する2箇所にそれぞれ第2ゲートG2が形成されている。これら第1と第2のゲートG1,G2の構造は図2に示した実施形態1と同じである。
前記下型42には前記レンズ2Aの2つのセンサーマークSMに対応して2つのセンサーSが配設されている。これらセンサーSの構成は実施形態1と同じであるが、実施形態2では、前記キャビティ43の前記シール脚部23を成形する部位に臨んだ位置の下型42に、図2に示したと同様にセンサー穴47が凹設されており、これらのセンサー穴47内にそれぞれセンサーSが内装された構成とされている。すなわち、各センサーSは、実施形態1のようなレンズ2の意匠面部22の第2ゲートG2に対向する位置ではなく、レンズ2Aの非意匠面部としてのシール脚部23の一部に対応する位置に配設されている。また、各センサーSの位置は、第1ゲートG1に対する第2ゲートG2の位置と等価な位置、換言すれば、第1ゲートG1から第2ゲートG2までの距離と同じ距離だけ第1ゲートG1から離れた位置である。さらに言えば、後述するように第1ゲートG1からキャビティ43に樹脂を注入したときに、注入された樹脂がキャビティ43内を圧送されて第2ゲートG2に到達したときに、これと同時にシール脚部23において当該樹脂の他の一部が到達される位置に配設されている。この等価な位置は、予め実験等によって計測することによって設定できる。
この実施形態2においてレンズ2Aを樹脂成形する方法は、先ず、金型4Aにおいて上型41と下型42とでキャビティ43を構成した後、図2に示したと同様に第1ゲートG1のゲートピン46を後退させてゲート路45を開き、ここから透明樹脂をキャビティ43内に注入する。図6はキャビティ43内に注入された樹脂Rの流動を模式的に示す図であり、注入された樹脂Rは第1ゲートG1を中心にして波紋状にキャビティ43内を圧送され、キャビティ43の長さ方向の両端に向けて圧送される。そして、樹脂Rが2つの第2ゲートG2にまでそれぞれ圧送されてくると、これと同時に当該樹脂Rの他の一部がそれぞれ対応するセンサーSの位置まで圧送されるため、各センサーSがこれを感知して制御回路に所要の信号を送出する。制御回路はこの信号を受けてゲート駆動装置を駆動し、対応する各第2ゲートG2のゲートピン46を後退駆動する。これにより、第2ゲートG2のゲート路45からもキャビティ43内に樹脂が注入され始め、この注入された樹脂は第1ゲートG1から圧送されてくる樹脂と一体となってキャビティ43内を圧送されることになる。これにより、いわゆるウェルドマークが生じることがない、高品質のレンズ2Aが成形される。
実施形態2では、センサーSを第2ゲートG2の位置と等価な位置、すなわち前記したように、第1ゲートG1からキャビティ43に樹脂を注入し、注入された樹脂がキャビティ43内を圧送されて第2ゲートG2に到達したときに、これと同時に当該樹脂の他の一部が到達されるシール脚部23の位置に設定しているので、実施形態1と同様に好適なシーケンシャル方式での射出成形が実現でき、ウェルドマークの発生を防止した高品質のレンズ2Aが成形できる。また、この実施形態2では、センサーSによって形成されるセンサーマークSMは、レンズ2Aの非意匠面部としてのシール脚部23、すなわちレンズ2Aをランプボディ1Aに接着や溶着等によって取着してハイマウントストップランプHMSLを形成したときにレンズ2Aを表面側から見たときでも外部から観察されることがない部位に形成されるので、センサーマークSMが観察されることが原因となるレンズ2Aの外観上の見栄えの低下、すなわち意匠性が低下されることがなく、高品質のレンズが得られることになる。
実施形態2では、レンズ2Aの長さ方向の中央に第1ゲートG1を配設し、その両側に第2ゲートG2を配設しているが、実施形態1と同様にレンズの長さ方向の一方に第1ゲートを配設し、他方に第2ゲートを配設したレンズにも適用できる。この場合には、センサーは第2ゲートの位置と等価な位置のレンズ脚部に配設すればよい。また、実施形態2の場合には、必ずしもシール脚部が存在しないレンズであっても、レンズに非意匠面部が存在していれば、この非意匠面部が形成される領域にセンサーを配設すればよい。また、ゲートマークとセンサーマークの形状、寸法は実施形態2の形状、寸法に限定されるものではない。
例えば、図7(a),(b)は実施形態2の第1変形例のレンズ2Bの正面図とb1−b1線拡大断面図であり、レンズ2Bは透明(クリアー:白色)レンズ2wと、赤色レンズ2rの二色成形レンズとして形成されている。このレンズ2Bでは、透明レンズ2wの表面側に赤色レンズ2rが厚み方向に重なっている領域は、レンズ2Bの表面側から見たときに赤色レンズ2rの赤色によって透明レンズ2wの当該重なっている領域2eが観察されないため、本発明における非意匠部となる。したがって、図示は省略するが、透明レンズ2wを成形する際には、この透明レンズ2wが赤色レンズ2rに重なっている領域2eにセンサーマークSMが形成されるように射出成形装置にセンサーを配置すればよい。この場合、射出成形装置に配設するセンサーを第2ゲートの位置と等価な位置、すなわち透明レンズ2wに形成される第2ゲートマークGM2と等価な位置にセンサーマークSMが形成されるように、第1ゲート、第2ゲート、センサーをそれぞれ配設することは言うまでもない。
図8(a),(b)は実施形態2の第2変形例のレンズ2Cの正面図とb2−b2線断面図である。このレンズ2Cはヘッドランプの透明レンズとして構成されており、当該レンズ2Cを自動車の車体に配設したときには、図8(b)に鎖線で示すように当該レンズ2Cの下縁部領域2dはバンパーBによって覆い隠されるため、この領域は本発明における非意匠部となる。したがって、レンズ2Cを成形する際には、このレンズ2Cの下縁部領域2dにセンサーマークSMが形成されるように射出成形装置にセンサーを配置すればよい。この場合、射出成形装置に配設するセンサーを第2ゲートの位置と等価な位置、すなわちレンズ2Cに形成される第2ゲートマークGM2と等価な位置にセンサーマークSMが形成されるように、第1ゲート、第2ゲート、センサーをそれぞれ配設することは第1変形例の場合と同じである。
本発明において、第1ゲートはシーケンシャル方式において最初に樹脂をキャビティに注入するゲートであり、第2ゲートはセンサーの検出に基づいたタイミングで樹脂をキャビティに注入するゲートを意味している。したがって、例えば第1ないし第3の3つ以上のゲートがあり、第1のゲート、第2のゲート、第3のゲートの順序でシーケンシャルに樹脂を注入するように射出成形装置を構成した場合には、第2以降のゲート、ここでは第2ゲートおよび第3ゲートは全て本発明における第2ゲートと言えることになる。したがって、本発明の射出成形品の第2のゲートマークはこれら第2以降のゲートのゲートマークであり、センサーマークもこの第2以降のゲートに対応して設けられたセンサーによるセンサーマークである。また、本発明の射出成形装置は、かかる意味の第2ゲートと等価な位置にセンサーを配設するように構成すればよい。
本発明を自動車の灯具のレンズ等の透光性部材に適用した場合には、自動車に要求される配光精度が緩やかな標識灯等の灯具では、透光性部材の意匠面にセンサーマークが形成されてもよいが、自動車に要求される配光精度の高いヘッドランプ等の灯具では、透光性部材の非意匠面にセンサーマークが形成されるように構成することが肝要である。また、射出成形品に形成される第1ゲートマーク、第2ゲートマーク、センサーマークはレンズの表面、裏面のいずれに形成される射出成形品および射出成形装置であってもよい。
本発明は、シーケンシャル方式によって成形される透光性の射出成形品およびこれを製造するための射出成形装置に適用することが可能である。
1,1A ランプボディ
2,2A レンズ(射出成形品)
3,3A ランプ(RCL,HMSL)
4,4A 金型(射出成形装置)
21,23 非意匠面部(周縁部,シール脚部)
22,24 意匠面部
41 上型
42 下型
43 キャビティ
44 凹部
45 ゲート路
46 ゲートピン
47 センサー穴
G1 第1ゲート
G2 第2ゲート
GM1,GM2 ゲートマーク
SM センサーマーク

Claims (4)

  1. 透光性の樹脂により射出成形され、意匠面部の表面に第1と第2のゲートマークが形成されている射出成形品であって、前記第2のゲートマークと板厚方向に対向する位置の裏面にセンサーマークが形成されていることを特徴とする射出成形品。
  2. 成形品を射出成形するためのキャビティを有する金型と、前記キャビティに樹脂を注入するための第1および第2のゲートと、前記第1のゲートから前記キャビティに注入された樹脂を検出するセンサーとを備え、前記センサーが樹脂を検出したときに前記第2のゲートから前記キャビティに樹脂を注入するように構成された射出成形装置であって、前記センサーは前記第2のゲートに対して成形品の板厚方向に対向する位置に配設されていることを特徴とする射出成形装置。
  3. 透光性の樹脂により射出成形され、意匠面部に第1と第2のゲートマークが形成されている射出成形品であって、当該射出成形品の非意匠面部には、前記第1のゲートマークに対する前記第2のゲートマークの位置と等価な位置にセンサーマークが形成されていることを特徴とする射出成形品。
  4. 射出成形品を成形するためのキャビティを有する金型と、前記キャビティに樹脂を注入するための第1および第2のゲートと、前記第1のゲートから前記キャビティに注入された樹脂を検出するセンサーとを備え、前記センサーが樹脂を検出したときに前記第2のゲートから前記キャビティに樹脂を注入するように構成された射出成形装置であって、前記センサーは前記第1のゲートマークに対する前記第2のゲートマークの位置と等価な位置で、かつ前記射出成形品の非意匠面部を成形する領域に配設されていることを特徴とする射出成形装置。

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