JP2015047746A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015047746A
JP2015047746A JP2013180180A JP2013180180A JP2015047746A JP 2015047746 A JP2015047746 A JP 2015047746A JP 2013180180 A JP2013180180 A JP 2013180180A JP 2013180180 A JP2013180180 A JP 2013180180A JP 2015047746 A JP2015047746 A JP 2015047746A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink composition
ink
meth
acrylate
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013180180A
Other languages
English (en)
Inventor
勇介 藤井
Yusuke Fujii
勇介 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2013180180A priority Critical patent/JP2015047746A/ja
Publication of JP2015047746A publication Critical patent/JP2015047746A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】画像中の濃度ムラが少なく、連続吐出性に優れ、尾引き及びサテライトの発生を抑えることができる画像形成方法を提供する。【解決手段】インクジェットヘッド200から紫外線硬化型インク組成物を吐出する工程と、吐出されたインク組成物を紫外線照射により硬化する工程とを含み、ヘッドは、少なくとも一部にフッ化アルキルシランを含む撥液性膜が設けられたノズルプレート11を備え、ノズルが、インク組成物を吐出する複数の吐出口12を有し、ヘッドは、複数の吐出口のそれぞれと連通する複数の圧力室21と、複数の圧力室のそれぞれにインク組成物を供給する複数のインク供給流路23と、複数のインク供給流路にインクを供給する共通液室25と、複数の圧力室のそれぞれを変形する複数の圧力発生手段30とを備え、インク組成物の30℃における体積弾性率が1.5〜3.0GPaである。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成方法に関する。
画像データ信号に基づき、紙などの記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型及び溶融型熱転写方式、インクジェット方式などがある。
インクジェット方式は、印刷装置が安価であり、かつ、印刷時に版を必要とせず、必要とされる画像部のみにインク組成物を吐出し記録媒体上に直接画像形成を行うため、インク組成物を効率良く使用でき、特に小ロット生産の場合にランニングコストが安い。更に、騒音が少なく、画像記録方式として優れており、近年注目を浴びている。
特許文献1には、インクジェットヘッド部材の撥液性の低下を抑制し、より高精細な画像を安定的に形成することが可能な画像形成方法及びインク組成物として、少なくとも一部にフッ化アルキルシランを含む撥液性膜が設けられたノズルプレートを備えたインクジェットヘッドから、無機ケイ酸化合物を含むインク組成物を吐出して画像を形成する画像形成方法が記載されている。
特許文献2には、吐出される流体と接触する面上に高湿潤性のオーバーコート層を有することにより、液滴サイズ、吐出速度、及び他の流体吐出特性に関する制御を改善することが可能な粒体吐出装置として、外面と、上記外面内のオリフィスへの流体の流路を画成する内面と、を有する基板と、上記外面の少なくとも一部を被覆し、上記流路内に実質的に存在しない、非湿潤性被覆であって、分子集合体で構成される非湿潤性被覆と、を含む流体吐出装置が記載されている。
特開2011−62999号公報 特表2012−507418号公報
特許文献1に記載のインクジェット方式によると、インク吐出過程において吐出されるインクが記録ヘッド内の液体から離脱して液滴となるとき、ノズル間で液滴のサイズがばらつくことにより、画像中に濃度ムラが発生する場合がある。
また、インクの不吐出が発生し、連続吐出性が悪化することにより、記録画像の画質を低下させる場合がある。
更に、離脱した液滴が、本来的に記録に用いられる液滴と副次的な液滴(以下サテライトという。)とに分離する現象や、吐出される液滴における尾引き(柱状に伸びた液体の尾部。インクテールともいう。)が長くなる現象が生じることがある。サテライトや尾引きが発生すると、本来インクを吐出すべきであった位置から大きく離れた位置でインクが硬化し、記録画像の画質を低下させる場合がある。
本発明が解決しようとする課題は、画像中の濃度ムラが少なく、連続吐出性に優れ、尾引き及びサテライトの発生を抑えた画像形成方法を提供することである。
本発明の上記課題は、以下の解決手段<1>により解決された。好ましい実施形態である<2>〜<9>と共に列記する。
<1>インクジェットヘッドから紫外線硬化型インク組成物を吐出する吐出工程と、上記吐出されたインク組成物を紫外線照射により硬化する工程とを含み、上記インクジェットヘッドは、少なくとも一部にフッ化アルキルシランを含む撥液性膜が設けられたノズルプレートを備え、上記ノズルプレートは、上記インク組成物を吐出する複数の吐出口を有し、上記インクジェットヘッドは、上記複数の吐出口のそれぞれと連通する複数の圧力室と、上記複数の圧力室のそれぞれに上記インク組成物を供給する複数のインク供給流路と、上記複数のインク供給流路に上記インク組成物を供給する共通液室と、上記複数の圧力室のそれぞれを変形する複数の圧力発生手段とを備え、上記インク組成物の30℃における体積弾性率が1.5GPa〜3.0GPaであることを特徴とする画像形成方法、
<2>上記インク組成物の25℃における粘度が4mPa・s〜25mPa・sである、<1>に記載の画像形成方法、
<3>上記インク組成物の40℃における粘度が15mPa・s以下である、<1>又は<2>に記載の画像形成方法、
<4>上記インク組成物が、少なくとも1種の多官能(メタ)アクリレート化合物を含有し、その合計含有量がインク組成物総量に対して10質量%以上である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の画像形成方法、
<5>上記フッ化アルキルシランを含む撥液性膜が、下記式(1)で表される化合物を用いて形成される、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の画像形成方法、
n2n+1−Cm2m−Si−X3 (1)
(式(1)中、nは1以上の整数を表し、mは0又は1以上の整数を表す。Xは、それぞれ独立にアルコキシ基、アミノ基、ハロゲン原子、又は、アルキル基を表す。なお、少なくとも1つのXはアルコキシ基、アミノ基、又は、ハロゲン原子を表す。)
<6>上記複数の吐出口が、2次元マトリックス状に配列されている、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の画像形成方法、
<7>上記インクジェットヘッドは、上記ノズルプレートに配列された吐出口からの吐出により、シングルパス方式において、最小液滴量が1〜10plであり、かつ、1,200dpi以上の描画解像度で画像を形成する、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の画像形成方法、
<8>上記インクジェットヘッドが、上記共通液室を貫通するように配設され、かつ、上記圧力発生手段に駆動信号を供給する電気配線を更に備える、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の画像形成方法、
<9>上記インクジェットヘッドが備える、上記圧力室及び上記共通液室が、上記圧力発生手段の反対側に配置されている、<8>に記載の画像形成方法。
本発明によれば、画像中の濃度ムラが少なく、連続吐出性に優れ、尾引き及びサテライトの発生を抑えた画像形成方法を提供することができた。
インクジェットヘッドの内部構造の一例を示す概略断面図である。 ノズルプレートの吐出口配列の一例を示す概略図である。 ヘッド構造の一例を示す平面透視図である。 図3の一部を拡大して示す拡大図である。 32×64個の2次元ノズル配列の一部を拡大して示す拡大図である。 ヘッド構造の他の例を一部拡大して示す斜視透視図である。 圧力室の一部を拡大して示す平面透視図である。 図7の9−9線断面図である。
本発明の画像形成方法は、必須の工程として、インクジェットヘッドから紫外線硬化型インク組成物を吐出する吐出工程(以下、「インク吐出工程」ともいう。)と、上記吐出されたインク組成物を紫外線照射により硬化する工程(以下、「硬化工程」ともいう。)とを含む構成としたものであり、必要に応じて、更に他の工程を設けて構成することができる。
また、本発明の画像形成方法において、上記インクジェットヘッドは、少なくとも一部にフッ化アルキルシランを含む撥液性膜が設けられたノズルプレートを備え、上記ノズルプレートは、上記インク組成物を吐出する複数の吐出口を有し、上記インクジェットヘッドは、上記複数の吐出口のそれぞれと連通する複数の圧力室と、上記複数の圧力室のそれぞれに上記インク組成物を供給する複数のインク供給流路と、上記複数のインク供給流路に上記インク組成物を供給する共通液室と、上記複数の圧力室のそれぞれを変形する複数の圧力発生手段とを備え、上記インク組成物の30℃における体積弾性率が1.5GPa〜3.0GPaであることを特徴とする。
以下、本発明の以下、本発明の画像形成方法において必須の工程である、「インク吐出工程」、及び「硬化工程」について説明すると共に、使用されるインク組成物について詳述する。なお、本発明において、数値範囲を表す「下限〜上限」の記載は、「下限以上、上限以下」を表し、「上限〜下限」の記載は、「上限以下、下限以上」を表す。すなわち、上限及び下限を含む数値範囲を表す。
(インク吐出工程)
インク吐出工程では、インクジェットヘッドから30℃における体積弾性率が1.5〜3.0GPaである紫外線硬化型インク組成物(以下、単に「インク」ともいう。)を吐出して画像を形成する。本工程では、記録媒体上に画像状にインク組成物を付与でき、所望の可視画像を形成できる。
なお、以下の説明において、本発明の画像形成方法に使用される、30℃における体積弾性率が1.5〜3.0GPaである紫外線硬化型インク組成物を「本発明のインク組成物」ともいう。
<インクジェット法>
インクジェット法を利用した画像の記録は、具体的には、エネルギーを供与することにより、所望の記録媒体、すなわち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載のインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に液体組成物を吐出することにより行うことができる。なお、本発明に好ましいインクジェット記録方法として、特開2003−306623号公報の段落番号0093〜0105に記載の方法が適用できる。
インクジェット法は、特に制限はなく、公知の方式、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標))方式等のいずれであってもよい。なお、上記インクジェット法には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
本発明においては、上記圧力パルス方式を利用した圧力発生手段(例えば圧電素子)を用い、圧力発生手段を駆動して圧力室内の体積変化量を制御することによりノズルから吐出されるインク組成物の液滴径を変化させてノズルから吐出する方法、圧力発生手段を複数回駆動することによりノズルから吐出する液滴数を制御し着弾までの間に複数の液滴を合一させる方法などが好ましい。これらの場合において、特にノズルプレートのシリコン部位のインクによる侵食抑制の課題がより重要であり、本発明のインク組成物により安定的に多階調画像を記録することができる。
<インクジェットヘッド>
また、インクジェット法で用いるインクジェットヘッドは、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式でもよい。また、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを具体的な例として挙げることができるが、いずれの吐出方式を用いてもよい。なお、上記インクジェット法により記録を行う際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができる。
〔シングルパス方式〕
インクジェットヘッドとしては、短尺のシリアルヘッドを用い、ヘッドを記録媒体の幅方向に走査させながら記録を行うシャトル方式と、記録媒体の1辺の全域に対応して記録素子が配列されているラインヘッドを用いたライン方式(シングルパス方式)とがある。シングルパス方式とは、記録媒体の全域をカバーするフルラインヘッドを用いて、上記フルラインヘッドと記録媒体とを相対的に一回だけ移動させる動作で、記録媒体の全面に画像を形成する態様である。このようなシングルパス方式の例としては、特開2005−96443号公報、特開2005−280346号公報に記載がある。つまり、シングルパス方式では、フルラインヘッドの素子配列方向と直交する方向に記録媒体を走査させることで記録媒体の全面に画像記録を行うことができ、短尺ヘッドを走査するキャリッジ等の搬送系が不要となる。また、キャリッジの移動と記録媒体との複雑な走査制御が不要になり、記録媒体だけが移動するので、シャトル方式に比べて記録速度の高速化が実現できる。本発明の画像形成方法は、これらのいずれにも適用可能であるが、一般にシングルパス方式に適用した場合は、高精細ノズル配置と高吐出周波数が要求されるため、インクによる侵食抑制の課題がより重要であり、本発明のインク組成物により吐出精度の向上及びノズルプレートのインクとの接触による侵食防止に対する効果が大きい。
更には、本発明におけるインク吐出工程では、ライン方式による場合に、インク組成物を1種のみ用いるのみならず2種以上のインク組成物を用い、先に吐出するインク組成物(第n色目(n≧1)、例えば第2色目)とそれに続いて吐出するインク組成物(第n+1色目、例えば第3色目)との間の吐出(打滴)間隔を1秒以下にして好適に記録を行うことができる。本発明においては、ライン方式で1秒以下の吐出間隔として、インク滴間の干渉で生じる滲みや色間混色を防止しつつ、従来以上の高速記録下で耐擦過性に優れ、ブロッキングの発生が抑えられた画像を得ることができる。また、色相及び描画性(画像中の細線や微細部分の再現性)に優れた画像を得ることができる。
インクジェットヘッドから吐出されるインクの液滴量としては、高精細な画像を得る観点で、1〜10pl(ピコリットル)が好ましい。また、複数のインク液滴量を組み合わせて画像を形成する方法が、ハイライトの画像形成からムラやスジの補正に対して好ましく、この場合には、ハイライトの画像を形成する小液滴の液滴量は1〜4plが好ましく、主に使われる中液滴の液滴量は2〜8plが好ましく、ムラやスジの補正に使われる大液滴の液滴量は6〜10plが好ましい。
〔ノズルプレート〕
本発明の画像形成方法に用いられるインクジェットヘッドは、少なくとも一部にフッ化アルキルシランを含む撥液性膜が設けられたノズルプレートを備えている。図1は、インクジェットヘッドの内部構造の一例を示す概略断面図である。
図1に示すように、インクジェットヘッド200は、複数の吐出口(ノズル)を有するノズルプレート11と、ノズルプレートの吐出方向と反対側に設けられたインク供給ユニット20とを備えている。ノズルプレート11には、インクを吐出する複数の吐出口12が設けられている。
ノズルプレート11は、図2に示すように、32×64個の吐出口(ノズル)が2次元マトリックス状に配列されて設けられている。このノズルプレートは一部又は全てがシリコンで形成されている。
〔撥液成膜〕
ノズル口内及びインク吐出方向側の表面にはシリコンが露出した構造になっていてもよく、金属(シリコンを含む)の酸化物及び窒化物、並びに金属(シリコンを除く)の群から選ばれる少なくとも一種を含有する膜により被覆されていることが好ましい。更に、プレート表面には、フルオロカーボンを含む膜(以下、「フルオロカーボン膜」という。)として、例えば、C81724SiCl3を用いてフッ化アルキルシランの蒸着膜(フッ化アルキルシランを含む撥液性膜)が化学気相蒸着法により形成されている。
フルオロカーボン膜は、例えば、フッ素樹脂のコーティング、化学気相蒸着法、フッ素系高分子等との共析メッキ、又はフッ素シラン処理、アミノシラン処理、フッ化炭素プラズマ重合膜等などの撥液処理法により形成することが可能である。
フッ化アルキルシランの撥液性膜を形成する方法としては、特開2011−62999号公報の段落0029〜0035に記載の方法が適用できる。
本発明における撥液性膜は、フルオロカーボンとしてフッ化アルキルシランを用いて形成された膜であり、特に下記式(1)で表される化合物を用いて形成されることが好ましい。
n2n+1−Cm2m−Si−X3 (1)
式(1)中、nは1以上の整数を表し、mは0又は1以上の整数を表す。Xは、それぞれ独立にアルコキシ基、アミノ基、ハロゲン原子、又は、アルキル基を表す。なお、少なくとも1つのXはアルコキシ基、アミノ基、又は、ハロゲン原子を表す。
nは1〜14であることが好ましい。
mは1〜5であることが好ましく、2〜4であることがより好ましく、2であることが更に好ましい。
Xはそれぞれ独立に、アルコキシ基、アミノ基、又は、ハロゲン原子であることが好ましく、3つのXが全てアルコキシ基であるか、全てハロゲン原子であることがより好ましい。
上記アルコキシ基の炭素数は1〜5であることが好ましく、1〜2であることがより好ましく、1であることが更に好ましい。また、上記アルコキシ基は直鎖状、分枝又は環状のいずれでもよい。
上記ハロゲン原子は塩素原子であることが好ましい。
上記アミノ基は、置換されていてもよいが、置換されていないことが好ましい。
フッ化アルキルシランの例としては、C81724SiCl3、CF3(CF2824SiCl3などのフルオロアルキルトリクロロシラン、CF3(CF2824Si(OCH33や、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシルトリメトキシシランなどのフルオロアルキルアルコキシシラン、等を挙げることができる。
本発明においては、式(1)で表されるシランカップリング化合物を化学気相蒸着法で成膜したフルオロカーボン膜が好ましい。
撥液性膜の厚みとしては、特に制限はないが、0.2〜30nmの範囲が好ましく、0.4〜20nmの範囲がより好ましい。撥液性膜の厚みは、30nmを超える範囲でも特に問題はないが、30nm以下であると膜の均一性の点で有利であり、0.2nm以上であるとインクへの撥液性が良好である。
このノズルプレートにより高速シングルパス(記録媒体が1回通過)で1,200dpiの高精細で高画質記録が可能である。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。すなわち、ノズルプレートの複数のノズルが2次元マトリックス状に配置されており、このノズルプレートに固定されたインク供給ユニットは多くのインクを高周波数で吐出(いわゆる高Dutyにて吐出)させることができる流路構成となっている。高精細とするために、半導体プロセスを利用しやすいシリコンが一部又は全てに使用されていることが好ましい。具体的には、ノズルプレートの全体又は一部がシリコンで形成される場合、シリコンとして例えば単結晶シリコン、ポリシリコンを用いることができる。シリコンで形成されたノズルプレートは、インクによる侵食が発生することが一般的に課題として認識されており、様々な保護膜によりインクによる浸食を防止することが検討されてきた。しかしながら、保護膜に存在する膜の欠陥等を起因としてインクによる侵食を完全に防止することは極めて困難な課題であり、特に高速シングルパス方式のようにインク吐出の周波数が高く、フレッシュなインクが常に接しやすいほど、インクによるシリコンの侵食が進行しやすい。また高精細が要求される高速シングルパス方式では、インク侵食による吐出精度の悪化に対する要求レベルも高い。
このノズルプレートは、金属(シリコンを含む)の酸化物及び窒化物、並びに金属(シリコンを除く)の群から選ばれる少なくとも一種を含ませた膜形成により被覆されることが好ましい。具体的には、ノズルプレートの全体又は一部がシリコンで形成される場合、例えば、シリコンとして単結晶シリコン、ポリシリコンを用いることができる。また、ノズルプレートの全体又は一部がシリコンで形成される場合、例えば、単結晶シリコン基板上に、酸化シリコン、酸化チタン、酸化クロム等の金属酸化物や窒化チタン、窒化シリコン等の金属窒化物、又はジルコニウム等の金属などの膜が設けられたものでもよい。酸化シリコンは、例えばシリコンで形成されたノズルプレートのシリコン表面の全部又は一部が酸化されて形成されたSiO2膜でもよい。シリコン表面の全部又は一部には、酸化タンタル(好ましくは5酸化タンタル(Ta25))やジルコニウム、クロム、チタン、ガラス等の膜が形成されたものでもよい。また、シリコンの一部をガラス(例:硼珪酸ガラス、感光性ガラス、石英ガラス、ソーダ石灰ガラス)に代えて構成してもよい。五酸化タンタル等をはじめとする酸化タンタルからなる膜は、インクに対して非常に優れた耐インク性を有し、特にアルカリ性のインクに対して良好な耐侵食性が得られる。
上記SiO2膜を形成する方法の一態様を述べる。例えば、コーティングされていないシリコン基板が設置された化学蒸着法(CVD)リアクタに、SiCl4及び水蒸気を導入することによって、シリコン基板上にSiO2膜を形成できる。CVDチャンバと真空ポンプとの間のバルブは、流体をくみ出しチャンバを空にした後、閉じられ、SiCl4及びH2Oの蒸気がチャンバの中に導入される。SiCl4の分圧は、0.05〜40torr(6.67〜5.3×103Pa)の間(例えば0.1〜5torr(13.3〜666.5Pa))とすることができ、H2Oの分圧は0.05〜20torrの間(例えば0.2〜10torr)とすることができる。堆積温度は、一般には室温と100℃との間である。また、他の態様として、シリコン基板上にスパッタリングすることによりSiO2膜を形成することができる。SiO2膜によってコーティングされるべき表面は、SiO2膜を形成する前に(例えば、酸素プラズマを当てることによって)洗浄されることが好ましい。
〔圧力室、インク供給口、共通液室、圧力発生手段〕
本発明におけるインクジェットヘッドは、上記複数の吐出口のそれぞれと連通する複数の圧力室と、上記複数の圧力室のそれぞれに上記インク組成物を供給する複数のインク供給流路と、上記複数のインク供給流路に上記インク組成物を供給する共通液室と、上記複数の圧力室のそれぞれを変形する複数の圧力発生手段とを備える。
2次元配列された複数の吐出口(ノズル)を有するノズルプレートを備えたインクジェットヘッドの構成例を図3〜図4を参照して説明する。図3は、ヘッド構造の一例を示す平面透視図であり、図4はその一部を拡大して示す拡大図である。
記録媒体上に記録されるドットピッチを高密度化するためには、インクジェットヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。インクジェットヘッド50は、図3及び図4に示されるように、インク滴を吐出するノズル100と、各ノズル100に対応する圧力室102等とからなる複数のインク室ユニット104を千鳥でマトリックス状に配設した構造を有している。これにより、見かけ上のノズルピッチの高密度化が図られている。すなわち、インクジェットヘッド50は、図3及び図4に示すように、インクを吐出する複数のノズル100が記録媒体の搬送方向(副走査方向)と略直交する方向(主走査方向)に記録媒体の全幅に対応する長さにわたって配列された1列以上のノズル列が設けられたフルラインヘッドである。
次に、複数のノズルを有するノズルプレートからインクを吐出する場合の一例を図5を参照して説明する。図5では、311〜341の4列のノズル列が図示されているが、実際にはこの4列と同様な繰り返し配列パターンで合計64列が1個のヘッド・モジュールに配置されている。各ノズル列には、32個のノズルが配列されている。図5において、Y方向が用紙搬送方向(副走査方向)であり、X方向がラインヘッドの長手方向(主走査方向)である。1本の主走査ライン260を打滴する場合、ドット314は、ノズル列311のノズル312から吐出される。ドット314と主走査方向に隣接するドット324は、ノズル列311に対して2個隣にあるノズル列331のノズル332から吐出される。ドット324と主走査方向に隣接するドット334は、ノズル列311の隣にあるノズル列321のノズル322から吐出される。ドット334と主走査方向に隣接するドット344は、ノズル列311と3個隣にあるノズル列341のノズル342から吐出される。このように、4個のノズル列を1個ずつ所定のパターンで使い回すことで、主走査方向の隣接ドットを打滴する。
図1において、インク供給ユニット20は、ノズルプレート11の複数の吐出口12のそれぞれとノズル連通路22を介して連通する複数の圧力室21と、複数の圧力室21のそれぞれにインクを供給する複数のインク供給流路23と、複数のインク供給流路23にインクを供給する共通液室25と、複数の圧力室21のそれぞれを変形する圧力発生手段30とを備えている。
インク供給流路23は、インク供給ユニット20とノズルプレート11との間に形成されており、共通液室25に供給されたインクが送液されるようになっている。このインク供給流路23には、圧力室21との間を繋ぐ供給調整路24の一端が接続されており、インク供給流路23から供給されるインク量を所要量に絞って圧力室21に送液することができる。供給調整路24は、インク供給流路23に複数設けられ、このインク供給流路23を介して圧力発生手段30に隣接して設けられた圧力室21にインクが供給される。
このように、複数の吐出口にインクを多量に供給することが可能である
圧力発生手段30は、圧力室21側から振動板31、接着層32、下部電極33、圧電体層34、上部電極35を順に積み重ねて構成されたアクチュエータ(圧電素子)であり、外部から駆動信号を供給する電気配線が接続されて駆動されるようになっている。圧力室21の天面を構成している振動板(加圧板)31に圧電体層34が電極と共に接合されており、電極に電圧印加することにより画像信号に応じてアクチュエータが変形し、インクがノズル連通路22を介して吐出口12から吐出される。インクが吐出されると、共通液室25からインク供給流路23を通って新しいインクが圧力室21に供給される。
また、吐出口12の近傍には、循環絞り41が設けられており、常時インクが循環路42へ回収されるようになっている。これにより、非吐出時の吐出口近傍のインクの増粘を防止することができる。
〔ノズルの高密度化〕
また、本発明におけるインクジェットヘッドは、上記共通液室を貫通するように配設され、かつ、上記圧力発生手段に駆動信号を供給する電気配線を更に備えることが好ましい。
図6は、インクジェットヘッドの内部構造の他の好ましい例を示す斜視図である。図7は圧力室の一部を拡大して示す平面透視図であり、図8は図7の9−9線断面図である。
インクジェットヘッドは、ノズルピッチを高密度化するため、ノズルプレート194と、ノズルプレートの複数のノズル(吐出口)151のそれぞれと連通する複数の圧力室152と、複数の圧力室152のそれぞれにインクを供給する複数のインク供給流路153と、複数のインク供給流路153にインクを供給する共通液室155と、複数の圧力室152のそれぞれを変形する圧力発生手段158と、圧力発生手段158に駆動信号を供給する電気配線190とを備えている。
図6〜図8に示すインクジェットヘッドの構成では、高精細とするために、半導体プロセスを利用しやすいシリコンを一部又は全てに使用し、多くのインクを高周波数で吐出させる流路構成として背面流路設計が採られている。この背面流路設計により、高精細な画像形成が可能なように配置されたノズルに多量のインクが供給することができる。その結果、ノズルプレートにはフレッシュなインクが常に接しやすくなり、たとえノズルプレート表面やノズルプレートのノズル内側に保護膜が形成されていても、膜の欠陥箇所などからのインク進入によるインクとの接触によりノズルプレート本体のシリコンの侵食が進行しやすい。
インクジェットヘッド150においては、ノズル151とインク供給流路153を有する圧力室152の上側に、圧力室152の上面を形成する振動板156が配置され、振動板156上の各圧力室152に対応する部分に上下を電極で挟んだピエゾ等の圧電体で構成される圧力発生手段としての圧電素子158(圧電アクチュエータ)が配置され、圧電素子158はその上面に個別電極157を有している。そして、この個別電極157の端面から外側へ電極接続部としての電極パッド159が引き出されて形成され、電極パッド159上に電気配線190が圧電素子158(圧力発生手段)を含む面に略垂直に立ち上がって形成されている。この圧電素子158を含む面に対して略垂直に立ち上がった電気配線190の上には多層のフレキシブルケーブル192が配置され、ヘッドドライバからこれらの配線を介して駆動信号が圧電素子158の個別電極157に供給されるようになっている。
また、振動板156とフレキシブルケーブル192との間の柱状の電気配線(エレキ柱)190が立ち並んだ空間は、ここから各インク供給流路153を介して各圧力室152にインクを供給するための共通液室155となっている。
各圧力室152毎に個別電極157から引き出されて設けられた電極パッド159上に垂直に柱のように立ち上がった電気配線190は、フレキシブルケーブル192を下から支え、共通液室155となる空間を形成している。電気配線190は、共通液室155を貫通するように形成されている。なお、ここでの電気配線190は、各圧電素子158(の個別電極157)に対して1つずつ形成され、一対一に対応しているが、配線数(エレキ柱の数)を削減するために、いくつかの圧電素子158に対する配線をまとめて1つの電気配線190とするように複数の圧電素子158に対して1つの電気配線190が対応するようにしてもよい。更に、個別電極157ばかりでなく、共通電極(振動板156)に対する配線もこの電気配線190として形成するようにしてもよい。
本発明のインクジェットヘッドは、上記圧力室及び上記共通液室が、上記圧力発生手段の反対側に配置されていることが好ましい。
図6に示すようにノズル151が底面に形成され、ノズル151と対角をなす角部の上面側にインク供給流路153が設けられている。インク供給流路153は振動板156を貫いており、その上の共通液室155と圧力室152はインク供給流路153を介して真っ直ぐに連通している。これにより、共通液室155と圧力室152を流体的に直接繋ぐことができる。
振動板156は、各圧力室152に共通のものとし1枚のプレートで形成されている。そして、振動板156の各圧力室152に対応する部分に、圧力室152を変形させるための圧電素子158が配置されている。圧電素子158に電圧を印加して駆動するための電極(共通電極と個別電極)が圧電素子158を挟むようにその上下面に形成されている。
振動板156を例えばSUS等の導電性の薄膜で形成して、振動板156が共通電極を兼ねるようにしてもよい。このとき、圧電素子158の上面には個々の圧電素子158を個別に駆動するための個別電極157が形成される。
上述したように、この個別電極157から電極パッド159を引き出して形成し、電極パッド159の上に垂直に立ち上がり共通液室155を貫通する電気配線190(エレキ柱)が形成される。電気配線190(エレキ柱)は、その製造工程において電気配線190は図6に示すようにテーパ状に形成される。
柱状の電気配線190の上には多層のフレキシブルケーブル192が形成されており、電気配線190が柱となって多層フレキシブルケーブル192を支え、振動板156を床、多層フレキシブルケーブル192を天井として、共通液室155としての空間が確保されるようになっている。また、図示は省略したが、各電気配線190からそれぞれ個別の配線に接続されて個々の個別電極157に駆動信号が供給され、各圧電素子158が駆動されるようになっている。
圧力室152の一部を拡大した平面透視図を図7に示す。既述のように、各圧力室152は略正方形状であり、その対角線の両隅にノズル151及びインク供給流路153が形成され、ノズル151側に電極パッド159を引き出して、その上に電気配線(エレキ柱)190が形成されている。
図8に示すように、インクジェットヘッド150は、複数の薄膜等が積層されて形成されている。
ノズル151が形成されたノズルプレート194の上に、圧力室152、インク供給口153及び圧力室152とノズル151を結ぶノズル流路151a等が形成された流路プレート196が積層されている。ここで、流路プレート196は、1枚のプレートのように表されているが、実際には流路プレート196は更に複数のプレートが積層されて形成されるようにしてもよい。
また、ノズルプレート194は、その一部又は全てがシリコンで形成されることが好ましい。ノズル口内及びインク吐出方向側の表面には、シリコンが露出した構造になっていてもよく、金属(シリコンを含む)の酸化物及び窒化物、並びに金属(シリコンを除く)の群から選ばれる少なくとも一種を含有する膜により被覆されていることが好ましい。中でも、ノズルプレートの一部又は全てに、化学気相蒸着法によりSiO2膜が形成されていることが最も好ましい。
更に、ノズルプレートのインク吐出方向側の表面は、少なくとも一部にフッ化アルキルシランを含む撥液性の膜により被覆されており、インクに対する濡れ性を抑制してノズル近傍のインク汚れを防止されるようになっている。ここでは、C81724SiCl3を用いてフッ化アルキルシランの蒸着膜が化学気相蒸着法により形成されている。
流路プレート196の上には、圧力室152の天面を形成する振動板156が積層されている。振動板156は、個別電極157と共に圧電素子158を駆動するための共通電極をも兼ねていることが好ましい。また、振動板156には圧力室152のインク供給口153に対応する開口部が設けられ、これにより圧力室152と振動板156の上側に形成される共通液室155とが直接連通する。
振動板156(共通電極)上の圧力室152上面の略全面に対応する部分に圧電体158aが形成され、圧電体158aの上面には個別電極157が形成される。このようにしてその上下を共通電極(振動板156)と個別電極157で挟まれた圧電体158aは、共通電極156と個別電極157によって電圧が印加されると変形して圧力室152の体積を減少させ、ノズル151からインクを吐出させる圧電素子158(圧電アクチュエータ)を構成する。
個別電極157のノズル151側端部は、外側へ引き出され電極接続部としての電極パッド159が形成される。そして、この電極パッド159の上に垂直に柱状の電気配線190(エレキ柱)が共通液室155を貫通するように形成されている。
電気配線190の上部には、多層フレキシブルケーブル192が形成され、多層フレキシブルケーブル192に形成される図示を省略した各配線が各電気配線190に電極パッド190aで接続し、各圧電素子158を駆動するための駆動信号がそれぞれの電気配線190を通じて供給されるようになっている。
また、振動板156と多層フレキシブルケーブル192との間の柱状の電気配線190(エレキ柱)が林立する空間は圧力室152に供給するためのインクをプールする共通液室155となっており、ここにはインクが充満するため、振動板156、個別電極157、圧電体158a及び電気配線190、更に多層フレキシブルケーブル192のインクに接する表面部分には絶縁・保護膜198が形成される。
このように、従来、振動板に関して圧力室と同じ側にあった共通液室を振動板の上側に配置し、圧力室とは反対側に設けるようにしたため、従来必要であった共通液室から圧力室にインクを導くための長い配管等が不要となり、また共通液室のサイズを大きくとることが可能であることによりインクを良好に供給することができ、ノズルの高密度化を達成することができる。更には、高密度化した場合においても高周波での駆動が可能となる。また、各圧電素子の個別電極への配線を個別電極の電極パッドから垂直に立ち上げ共通液室を貫通するようにしたため、駆動信号を各圧電素子に供給するための配線を高密度化することが可能である。また、共通液室を振動板の上側に配置して、共通液室と圧力室とを真っ直ぐなインク供給口で繋ぐようにしたため、共通液室と圧力室とを流体的に直接繋ぐことができ、更に共通液室を振動板の上側に配置したため、圧力室152からノズル151までのノズル流路151aの長さを従来よりも短くすることができ、高密度化した場合であっても、高粘度インク(例えば、0.02Pa・s〜0.05Pa・s程度)の吐出が可能であり、また吐出後の迅速なリフィルが可能な流路構造とすることができる。
なお、図6〜図8に示すインクジェットヘッドの内部構造の詳細については、特開2006−111000号公報の段落0090〜0113に記載されている。
(硬化工程)
次に、吐出されたインク組成物を紫外線照射により硬化する工程について説明する。
記録媒体上に吐出された本発明のインク組成物は、紫外線の照射により硬化することができる。これは、本発明のインク組成物に含まれる重合開始剤が紫外線の照射により分解して、ラジカルなどの重合開始種を発生し、その開始種の機能により重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、インク組成物中に重合開始剤と共に増感剤が存在すると、系中の増感剤が紫外線を吸収して励起状態となり、重合開始剤と接触することによって重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
<紫外線光源>
半硬化硬化に使用される光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。しかしながら、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。更に、LED(UV−LED)、LD(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、光硬化型インクジェット用光源として期待されている。
活性放射線源として小型かつ軽量のUV−LEDを用いることにより、インクジェット記録装置の小型化及び省エネルギー化を図ることができ、高い生産性で画像を形成することができる。また、UV−LEDは、露光条件の可変性に優れているため、インク組成物に応じて好適な露光条件を設定することができ、高い生産性で画像を形成することができる。
上記の理由から、本発明のインク組成物の硬化には、紫外線を照射するための線源として、紫外線発光ダイオード(UV−LED)を使用することが好ましく、発光ピーク波長が300〜420nmの範囲である紫外線を発生する発光ダイオードを使用することがより好ましい。
UV−LEDとして、例えば、日亜化学工業(株)が、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。
本発明のインク組成物の硬化に使用される紫外線の発光ピーク波長は、硬化性の観点から、増感剤の吸収特性にもよるが、300〜420nmであることが好ましく、350〜420nmがより好ましく、380〜420nmが更に好ましい。
本発明のインク組成物は十分な感度を有するため、低出力の活性放射線であっても十分に硬化する。具体的には、記録媒体表面における最高照度は、画質及び生産性の観点から、10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、650〜1,800mW/cm2がより好ましく、700〜1,600mW/cm2が更に好ましい。
本発明のインク組成物は、このような紫外線が、好ましくは0.01〜2秒、より好ましくは0.1〜1.5秒、更に好ましくは0.3〜1秒照射されることが適当である。
また、活性放射線の照射条件及び基本的な照射方法は、シングルパス方式で行われることが好ましい。また、後述する半硬化工程を行う場合には、各インクジェットヘッドの紙送り方向下流部に半硬化工程に用いる紫外線光源を設置し、全てのヘッドの紙送り方向下流部に本硬化光源を設置するという構成をとることができる。
活性放射線の照射は、インク組成物の着弾後、一定時間(好ましくは0.01〜0.5秒、より好ましくは0.01〜0.3秒、更に好ましくは0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク組成物の着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、記録媒体に着弾したインク組成物が硬化前に滲むことを防止することが可能となる。また、多孔質な記録媒体に対しても光源の届かない深部までインク組成物が浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えることができる。
更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。国際公開第99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明のインクジェット記録方法に適用することができる。
硬化工程において、上記発光ダイオードにより付与するエネルギー、すなわち紫外線の照射により記録媒体上のインク組成物に付与するエネルギー(積算光量)は、100〜1,000mJ/cm2が好ましく、150〜800mJ/cm2がより好ましく、200〜700mJ/cm2が更に好ましい。上記範囲であると、生産性と硬化性を両立できる。
本発明のインクジェット記録方法においては、光沢性に優れた画像が得られることから、印刷物における画像の少なくとも一部を、上記画像形成工程及び上記硬化工程を2回以上繰り返して形成することも好ましい。
上記印刷物における画像の少なくとも一部を、上記画像形成工程及び上記硬化工程を2回以上繰り返して形成する態様の例としては、1色につき上記画像形成工程及び上記硬化工程を1回ずつ行ってカラー画像を形成する態様や、単色の画像について上記画像形成工程及び上記硬化工程を2回以上繰り返して単色の画像を形成する態様、カラー画像における1色について上記画像形成工程及び上記硬化工程を2回以上繰り返して単色の画像を形成し、更にカラー画像の他の色についても同様に上記画像形成工程及び上記硬化工程を2回以上繰り返すことにより、カラー画像を形成する態様が挙げられる。
上述したようなインクジェット記録方法を採用することにより、表面の濡れ性が異なる様々な支持体に対しても、着弾したインク組成物のドット径を一定に保つことができ、画質が向上する。なお、カラー画像を得るためには、明度の高い色から順に重ねていくことが好ましい。明度の高いインク組成物から順に重ねることにより、下部のインク組成物まで照射線が到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、密着性の向上が期待できる。また、照射は、全色を吐出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
<記録媒体>
本発明に使用される記録媒体としては、特に限定されず、公知の記録媒体を使用することができる。例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、ポリ塩化ビニル、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされ又は蒸着された紙又はプラスチックフィルム等が挙げられる。本発明における記録媒体としては、非吸収性記録媒体が好ましく、中でも、プラスチックフィルム又は紙がより好ましい。
(紫外線硬化型インク組成物)
<体積弾性率>
本発明のインク組成物は、30℃における体積弾性率が1.5〜3.0GPaである。30℃における体積弾性率とは、30℃におけるインク組成物中の音速を(C)(m/s)、30℃におけるインク組成物の密度を(ρ)(kg/m3)とした場合に、下記式(2)で表される値(M)をいう。
M = ρC2 (2)
本発明において、インク組成物中の音速は、例えば超音波小型液体流量計(SLF−200A、(株)カイジョーソニック製)に音速度計検出部(SVM−10、(株)カイジョーソニック製)を接続した装置により測定することができる。
また、インク組成物の密度は、例えば密度・比重測定モジュール(DMA4500、AntonPaar社製)にインク組成物を充填して測定することができる。
本発明のインク組成物は、30℃における体積弾性率が1.5〜3.0GPaであり、1.6〜2.8GPaであることが好ましい。体積弾性率が上記範囲であれば、画像中の濃度ムラが少なく、連続吐出性に優れ、及び、液滴の尾引きやサテライトの低減に優れた画像形成方法を提供することができる
本発明者は、上記インク吐出工程において、30℃における体積弾性率が1.5〜3.0GPaである紫外線硬化型インク組成物を用いることで、濃度ムラが少なく、連続吐出性に優れ、尾引き及びサテライトの発生を抑えた画像形成方法が提供できることを見出した。
詳細な機構は不明であるが、上記インク吐出工程において、体積弾性率が上記の範囲にあるインク組成物を用いた場合、吐出時にノズルに発生する音響波が、共通流路中のインク組成物を介して隣接ノズルにまで伝わることが抑制されることにより、ノズル間での吐出量のばらつきが減少し、濃度ムラが減少するのではないかと推定される。
また、体積弾性率が上記の範囲にあるインク組成物を用いることにより、吐出の残響がノズル内のインクに残ることが抑制され、インクのメニスカスの形状が安定することにより、不吐出の発生が減少し、連続吐出性が良くなるのではないかと推定される
更に、体積弾性率が上記の範囲にあるインク組成物を用いることにより、インクとヘッド部材の親和性が向上するため、吐出されるインク形状が安定し、液滴の尾引きやサテライトの発生が抑えられるのではないかと推定される。
本発明のインク組成物は、体積弾性率が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。
インク組成物に極性の高い化合物や、アミン類等を添加するか、又はガラス転移温度(Tg)の高いポリマーやオリゴマーを添加することにより、体積弾性率を高く調整することができる。
また、インク組成物に、長鎖アルキル基や脂環式等の置換基を有する、極性の低い化合物を添加することにより、体積弾性率を低く調整することができる。
上記極性の高い化合物としては、インク組成物に通常使用される化合物であれば特に制限なく使用することが可能であるが、極性の高い重合性化合物が好ましく、カルボキシル基、グリシジル基、アミノ基、アミド基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、スルホニル基、リン酸基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基等の極性官能基を有する化合物が好ましい。
例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミドがより好ましい。
上記アミン類としては、インク組成物に通常使用される化合物であれば特に制限なく使用することが可能であるが、脂肪族アミン(アルキルアミン、アルカノールアミン)が好ましく、例えばトリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミンなどがより好ましく、トリエタノールアミンが更に好ましい。
上記極性の低い化合物としては、インク組成物に通常使用される化合物であれば特に制限なく使用することが可能であるが、極性の低い重合性化合物が好ましく、例えば脂環式又は、長鎖アルキル基、アリール基を有するものが好ましい。例えばイソボルニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、サイクリックトリメチロールプロパンフォーマル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートが更に好ましい。
<インク粘度>
本発明のインク組成物は、吐出性を考慮し、25℃における粘度が25mPa・s以下であることが好ましく、4〜25mPa・sであることがより好ましく、5〜15mPa・sであることが更に好ましい。また、吐出温度(40℃)における粘度が、15mPa・s以下であることが好ましく、3〜13mPa・sであることがより好ましく、3〜10mPa・sであることが更に好ましい。本発明のインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温(25℃)での粘度を上記範囲に設定することにより、多孔質な記録媒体を用いた場合でも、記録媒体中へのインク浸透を回避し、未硬化モノマーの低減が可能となるので好ましい。更に、インク液滴着弾時のインクの滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。
本発明において、インクの粘度は、B型粘度計:Brookfield LVDV−I(Brookfield社製)を用い、25℃又は40℃の条件下、ローターの回転数20rpmで粘度測定を行うことが好ましい。
また、本発明のインク組成物は、紫外線により硬化可能な油性のインク組成物であることが好ましい。
また、本発明のインク組成物は、紫外線硬化型のインク組成物であり、インク組成物を記録媒体上に適用後硬化させるため、高揮発性溶剤を含まず、無溶剤であることが好ましい。これは、硬化されたインク画像中に高揮発性溶剤が残留すると、耐溶剤性が劣化したり、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じるためである。インク組成物の総質量に対する水を含む溶剤の含有量は、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが更に好ましく、含有していないことが最も好ましい。
<重合性化合物>
本発明のインク組成物は、重合性化合物を含有する。
本発明に用いることができる重合性化合物は、付加重合性化合物であることが好ましく、ラジカル重合性化合物又はカチオン重合性化合物であることがより好ましい。
また、本発明に用いることができる重合性化合物は、1種単独で用いても、2種以上を用いてもよく、また、例えば、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物とを併用してもよい。これらの中でも、ラジカル重合性化合物を使用することが好ましい。
本発明に用いることができるラジカル重合性化合物としては、本発明の趣旨を逸脱しない限り特に制限はなく、公知のラジカル重合性化合物を用いることができる。
ラジカル重合性化合物としては、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特開平9−80675号等の各公報に記載されている光重合性組成物を用いた光硬化型材料が知られている。
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどのようなものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学形態を持つものが含まれる。ラジカル重合性化合物は目的とする特性を向上するために任意の比率で1種を含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
本発明に用いることができるラジカル重合性化合物としては、ビニル基、アクリレート基、メタクリレート基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基及びN−ビニル基よりなる群から選択されたエチレン性不飽和二重結合基を有するラジカル重合性モノマーを好ましく例示できる。
本発明において、ラジカル重合性化合物として、(メタ)アクリレート化合物が好ましく例示できる。以下、詳述する。
〔(メタ)アクリレート化合物〕
本発明のインク組成物は、硬化性の観点から(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。
(メタ)アクリレート化合物は、分子量が1,000以下の低分子であることが好ましく、分子量200〜750であることが好ましい。
(メタ)アクリレート化合物は、メタクリレート化合物及び/又はアクリレート化合物を意味し、アクリレート化合物であることがより好ましい。
(メタ)アクリレート化合物は、多官能(メタ)アクリレート化合物及び単官能(メタ)アクリレート化合物のいずれでもよく、特に限定されないが、多官能(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。
〔多官能(メタ)アクリレート化合物〕
本発明に使用するインク組成物は、重合性化合物として、多官能(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。
本発明に用いることができる多官能(メタ)アクリレート化合物は、アクリルオキシ基及びメタクリルオキシ基よりなる群から選択される基を2つ以上有する多官能モノマーである。多官能(メタ)アクリレート化合物を含有することで、硬化性に優れ、高い硬化膜強度を有するインク組成物が得られる。
本発明において、インク組成物は、多官能(メタ)アクリレート化合物を含有することが特に好ましい。
多官能(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化(2)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート(ネオペンチルグリコールエチレンオキサイド2モル付加物をジ(メタ)アクリレート化した化合物、以下、「エチレンオキサイド」を「EO」ともいう。)、プロポキシ化(2)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート(ネオペンチルグリコールプロピレンオキサイド2モル付加物をジ(メタ)アクリレート化した化合物)、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシド(PO)付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド(EO)付加物ジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられ、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレートが好ましく、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、3−メチルペンタンジオールジアクリレートがより好ましい。
多官能(メタ)アクリレート化合物のインク組成物の総量に対する含有量は、10質量%以上であることが好ましく、10〜90質量%であることがより好ましく、20〜80質量%であることが更に好ましい。多官能(メタ)アクリレート化合物の含有量が上記範囲であると、紫外線硬化性に優れたインク組成物が得られるため好ましい。
〔単官能(メタ)アクリレート化合物〕
本発明のインク組成物は、単官能(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましい。例えば、単官能(メタ)アクリレート化合物としては、特開2009−221414号公報に記載のラジカル重合性モノマー、特開2009−209289号公報に記載の重合性化合物、特開2009−191183号公報に記載のエチレン性不飽和化合物が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレート化合物の例として、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレート、ジシクロデシル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−フタルイミドエチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジル(メタ)アクリレート、5−(メタ)アクリロイルオキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサシクロヘキサン、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
中でも、イソボロニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましく、イソボロニルアクリレート、ラウリルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートが特に好ましい。
単官能(メタ)アクリレート化合物としては、式(2)で表されるフェニル基を有する化合物も使用することができる。単官能(メタ)アクリレート化合物の含有量が上記範囲であると、紫外線硬化性に優れたインク組成物が得られるため好ましい。
Figure 2015047746
(式(2)中、R1は水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又は二価の連結基を表す。)
式(2)におけるR1は、水素原子又はメチル基を表し、硬化速度の点で、水素原子が好ましい。
式(2)におけるXとしては、アルキレン基、又は、1以上のアルキレン基とエーテル結合、エステル結合、ウレタン結合及びウレア結合よりなる群から選ばれた1以上の結合とを組み合わせた基が好ましく例示でき、アルキレン基、アルキレンオキシ基、又はポリアルキレンオキシ基がより好ましく例示できる。
上記アルキレン基、アルキレンオキシ基、又はポリアルキレンオキシ基は、炭素数1〜10であることが好ましく、炭素数1〜4であることがより好ましく、炭素数1又は2であることが特に好ましい。また、上記アルキレン基、アルキレンオキシ基、又はポリアルキレンオキシ基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基等が例示できる。
これらの中でも、式(2)で表される化合物としては、フェノキシエチル(メタ)アクリレート又はベンジル(メタ)アクリレートが好ましく、フェノキシエチルアクリレート又はベンジルアクリレートがより好ましく、ベンジルアクリレートが更に好ましい。
単官能化合物としては、式(2)で表される化合物以外の芳香族基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物を含んでもよい。芳香族基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物の芳香族基の環状構造には、O、N、S等のヘテロ原子を含んでいてもよい。
上記式(2)で表される化合物以外の芳香族基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物としては、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、2−α−ナフチルオキシエチル(メタ)アクリレート、2−β−ナフチルオキシエチル(メタ)アクリレート、2−アントリル(メタ)アクリレート、9−アントリル(メタ)アクリレート、1−フェナントリル(メタ)アクリレート、2−フェナントリル(メタ)アクリレート、EO変性クレゾール(メタ)アクリレート、p−ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−フリル(メタ)アクリレート、2−フルフリル(メタ)アクリレート、2−チエニル(メタ)アクリレート、2−テニル(メタ)アクリレート、1−ピロリル(メタ)アクリレート、2−ピリジル(メタ)アクリレート、2−キノリル(メタ)アクリレート等を例示できる。
単官能(メタ)アクリレート化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
単官能(メタ)アクリレート化合物のインク組成物の総量に対する含有量は、インク組成物全体の5〜80質量%であることが好ましく、10〜70質量%であることがより好ましく、20〜60質量%であることが更に好ましい。
〔その他の重合性化合物〕
本発明のインク組成物は、上記成分(メタ)アクリレートモノマーの他に、その他の重合性化合物を含有してもよく、上記その他の重合性化合物として、(メタ)アクリルアミド類N−ビニルラクタム類、ラジカル重合性オリゴマーが例示される。
≪(メタ)アクリルアミド類≫
本発明のインク組成物は、重合性化合物として、(メタ)アクリルアミド類を含有してもよい。
(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、ビニル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアリル(メタ)アクリルアミド、N−アリル(メタ)アクリルアミドなどが例示でき、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−2−フェニル)エチル(メタ)アクリルアミド、N−ジフェニルメチル(メタ)アクリルアミド、N−フタルイミドメチル(メタ)アクリルアミド、N−(1,1’−ジメチル−3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル))プロピル(メタ)アクリルアミド等用いることが好ましくN,N−ジメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミドを用いることが更に好ましい。
<有機溶剤>
本発明のインク組成物には、記録媒体との密着性を改良するため、有機溶剤を添加してもよい。
本発明のインク組成物に用いることができる溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶剤などが挙げられる。
また、本発明におけるインク組成物が有機溶剤を含有する場合は、インク吐出工程と硬化工程の間に乾燥工程を設けることが好ましい。
<重合開始剤>
本発明に用いられるインク組成物は、重合開始剤を含有することが好ましい。
重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤、及び、カチオン重合開始剤が挙げられるが、ラジカル重合開始剤を含有することがより好ましい。
重合開始剤としては、公知の重合開始剤を使用することができる。本発明に用いることができる重合開始剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、ラジカル重合開始剤とカチオン重合開始剤とを併用してもよい。
本発明に用いることのできる重合開始剤は、紫外線を吸収して重合開始種を生成する化合物が好ましい。
本発明に用いることができる重合開始剤としては(a)芳香族ケトン類、(b)アシルホスフィン化合物、(c)芳香族オニウム塩化合物、(d)有機過酸化物、(e)チオ化合物、(f)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(g)ケトオキシムエステル化合物、(h)ボレート化合物、(i)アジニウム化合物、(j)メタロセン化合物、(k)活性エステル化合物、(l)炭素ハロゲン結合を有する化合物、及び(m)アルキルアミン化合物等が挙げられる。これらの重合開始剤は、上記(a)〜(m)の化合物を単独又は組み合わせて使用してもよい。上記重合開始剤の詳細については、当業者に公知であり、例えば、特開2009−185186号公報に記載されている。
本発明における重合開始剤は1種単独又は2種以上の併用によって好適に用いられるが、2種以上を併用することが好ましい。
本発明における重合開始剤として、特定の活性エネルギー線を吸収して重合開始剤の分解を促進させるため、増感剤として機能する化合物(以下、単に「増感剤」ともいう。)を含有してもよい。
増感剤としては、例えば、多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン等)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル等)、シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン等)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン等)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー等)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン等)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン等)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム等)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン等)等が挙げられる。
また、増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合開始剤としては、ビスアシルホスフィン化合物、モノアシルホスフィン化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、チオキサントン化合物、及び、チオクロマノン化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を使用することが好ましく、ビスアシルホスフィン化合物、モノアシルホスフィン化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、チオキサントン化合物、及び、チオクロマノン化合物よりなる群から選ばれた少なくとも2種の化合物を使用することがより好ましく、ビスアシルホスフィン化合物、モノアシルホスフィン化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、チオキサントン化合物、及び、チオクロマノン化合物よりなる群から選ばれた少なくとも3種の化合物を使用することが更に好ましく、ビスアシルホスフィン化合物、モノアシルホスフィン化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、及び、チオキサントン化合物よりなる群から選ばれた少なくとも3種の化合物を使用することが特に好ましい。
ビスアシルホスフィン化合物及びモノアシルホスフィン化合物としては、特開2009−096985号公報の段落0080〜0098に記載のビスアシルホスフィンオキサイド化合物及びモノアシルホスフィン化合物が好ましく挙げられる。
中でも、ビスアシルホスフィンオキサイド化合物としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドが好ましい。
また、モノアシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドが好ましい。
α−ヒドロキシケトン化合物としては、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。
α−アミノケトン化合物としては、2−メチル−1−フェニル−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(ヘキシル)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−エチル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等が挙げられる。
チオキサントン化合物としては、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、及び、特開2010−024291号公報の段落0042〜0051に記載の化合物が好ましく挙げられる。
本発明のインク組成物中における重合開始剤の含有量としては、インク組成物の総質量に対して、0.1〜20.0質量%であることが好ましく、0.5〜18.0質量%であることがより好ましく、1.0〜15.0質量%であることが更に好ましい。重合開始剤の添加量が上記範囲であると、硬化性に優れ、また、表面ベトツキ低減の観点から適切である。
また、重合開始剤と、それらと併用される重合性化合物との含有比(質量比)としては、それぞれ、重合開始剤:重合性化合物=0.5:100〜30:100であることが好ましく、1:100〜15:100であることがより好ましく、2:100〜15:100であることが更に好ましい。
<表面張力調整剤>
本発明に用いることができるインク組成物は、表面張力調整剤を含有してもよい。
上記表面張力調整剤としては、シリコーン系界面活性剤又はアセチレングリコール系界面活性剤が好ましい。
また、上記表面張力調整剤としては、シリコーン系界面活性剤又はアセチレングリコール系界面活性剤のいずれか一方を含有していても、両方を含有していてもよい。
また、本発明のインク組成物は、表面張力調整剤を1種単独で含有していても、2種以上含有していてもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤、メチルスチレン変性シリコーン系界面活性剤、オレフィン変性シリコーン系界面活性剤、アルコール変性シリコーン系界面活性剤、アルキル変性シリコーン系界面活性剤、ポリジアルキルシロキサン類などが挙げられる。
また、シリコーン系界面活性剤としては、広く市販品が使用でき、例えばBYK307、322、323、331、333、347、348、349、377、378、UV3510、3570、(ビックケミー社製)、KF351、352、353、354、355、412、413、414、618、945、8012、865、6001、6002(信越化学工業(株)製)、TSF4440、4460、4700、4701、4421(GE東芝シリコーン(株)製)、などが挙げられる。
上記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのアルキレンオキシド付加物等を挙げることができ、これらから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらの化合物の市販品としては例えば、日信化学工業(株)製のオルフィンE1010などのEシリーズを挙げることができる。
界面活性剤(表面張力調整剤)をインク組成物に含有する場合、界面活性剤はインクジェット方式によりインク組成物の吐出を良好に行う観点から、インク組成物の表面張力を20〜60mN/mに調整できる範囲の量を含有するのが好ましく、表面張力の点からはより好ましくは20〜45mN/mであり、更に好ましくは25〜40mN/mである。
界面活性剤のインク組成物中における表面張力調整剤の具体的な量としては、上記表面張力となる範囲が好ましいこと以外は特に制限はなく、0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%であり、更に好ましくは0.2〜3質量%である。
<重合禁止剤>
また、本発明のラジカル重合性組成物は、保存性、及び、ヘッド詰まりの抑制という観点から、重合禁止剤を含有することが好ましい。
重合禁止剤の含有量は、インク組成物の全質量に対し、0.01〜5質量%であることが好ましく、0.1〜2質量%で有ることがより好ましい。
また、本発明のインク組成物は、重合禁止剤を1種単独で含有していても、2種以上含有していてもよい。
重合禁止剤としては、ニトロソ系重合禁止剤や、ヒンダードアミン系重合禁止剤、ハイドロキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、TEMPO、TEMPOL、クペロンAl等が挙げられる。これらの中でも、ニトロソ系重合禁止剤が好ましく、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、ニトロソベンゼン、トリス(N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミン)アンモニウム塩等が挙げられ、トリス(N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミン)アンモニウム塩が特に好適である。
<その他の成分>
本発明のインク組成物には、必要に応じて、上記各成分以外に、共増感剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、導電性塩類、高分子化合物、塩基性化合物、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類等を含んでいてもよい。これらその他の成分としては、公知のものを用いることができ、例えば、特開2009−221416号公報に記載されているものが挙げられる。
〔着色剤〕
また、本発明のインク組成物を着色インク組成物として使用する場合には、以下の着色剤を含有することが好ましい。
本発明に用いることができる着色剤としては、特に制限はないが、耐候性に優れ、色再現性に富んだ顔料及び油溶性染料が好ましく、溶解性染料等の公知の着色剤から任意に選択して使用することができる。本発明において好適に使用し得る着色剤は、活性放射線による硬化反応の感度を低下させないという観点からは、硬化反応である重合反応において重合禁止剤として機能しない化合物を選択することが好ましい。
≪顔料≫
本発明に使用できる顔料としては、特に限定されるわけではないが、例えばカラーインデックスに記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。
赤又はマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3,5,19,22,31,38,42,43,48:1,48:2,48:3,48:4,48:5,49:1,53:1,57:1,57:2,58:4,63:1,81,81:1,81:2,81:3,81:4,88,104,108,112,122,123,144,146,149,166,168,169,170,177,178,179,184,185,208,216,226,257、Pigment Violet 3,19,23,29,30,37,50,88、Pigment Orange 13,16,20,36、
青又はシアン顔料としては、Pigment Blue 1,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17−1,22,27,28,29,36,60、
緑顔料としては、Pigment Green 7,26,36,50、
黄顔料としては、Pigment Yellow 1,3,12,13,14,17,34,35,37,55,74,81,83,93,94,95,97,108,109,110,120,137,138,139,153,154,155,157,166,167,168,180,185,193、
黒顔料としては、Pigment Black 7,28,26、
白色顔料としては、PigmentWhite 6,18,21
などが目的に応じて使用できる。
≪油溶性染料≫
以下に、本発明で使用することのできる油溶性染料について説明する。
本発明で使用することのできる油溶性染料とは、水に実質的に不溶な染料を意味する。具体的には、25℃での水への溶解度(水100gに溶解できる染料の質量)が1g以下であり、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下であるものを指す。従って、油溶性染料とは、所謂水に不溶性の顔料や油溶性色素を意味し、これらの中でも油溶性色素が好ましい。
本発明に使用可能な上記油溶性染料のうち、イエロー染料としては、任意のものを使用することができる。例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリール又はヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分として開鎖型活性メチレン化合物類を有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料;等が挙げられ、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。
本発明に使用可能な上記油溶性染料のうち、マゼンタ染料としては、任意のものを使用することができる。例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリール又はヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、オキソノール染料のようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料;例えばナフトキノン、アントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン系染料;例えばジオキサジン染料等のような縮合多環系染料;等を挙げることができる。
本発明に適用可能な上記油溶性染料のうち、シアン染料としては、任意のものを使用することができる。例えばインドアニリン染料、インドフェノール染料あるいはカップリング成分としてピロロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料のようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料のようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリール又はヘテリルアゾ染料;インジゴ・チオインジゴ染料;等を挙げることができる。
上記の各染料は、クロモフォア(発色性の原子団)の一部が解離して初めてイエロー、マゼンタ、シアンの各色を呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、更にはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。
以下に限定されるものではないが、好ましい具体例としては、例えば、C.I.ソルベント・ブラック 3,7,27,29及び34;C.I.ソルベント・イエロー 14,16,19,29,30,56,82,93及び162;C.I.ソルベント・レッド 1,3,8,18,24,27,43,49,51,72,73,109,122,132及び218;C.I.ソルベント・バイオレット 3;C.I.ソルベント・ブルー 2,11,25,35,38,67及び70;C.I.ソルベント・グリーン 3及び7;並びにC.I.ソルベント・オレンジ 2;等が挙げられる。
これらの中で特に好ましいものは、Nubian Black PC−0850、Oil Black HBB 、Oil Yellow 129、Oil Yellow 105、Oil Pink 312、Oil Red 5B、Oil Scarlet 308、Vali Fast Blue 2606、Oil Blue BOS(オリエント化学(株)製)、Aizen Spilon Blue GNH(保土ヶ谷化学(株)製)、NeopenYellow 075、Neopen Mazenta SE1378、Neopen Blue 808、Neopen Blue FF4012、Neopen Cyan FF4238(BASF社製)等である。
本発明においては、油溶性染料は1種単独で用いてもよく、また、数種類を混合して用いてもよい。
また、着色剤として油溶性染料を使用する際、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、他の水溶性染料、分散染料、顔料等の着色剤を併用することもできる。
本発明においては、水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で分散染料を用いることもできる。分散染料は一般に水溶性の染料も包含するが、本発明においては水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で用いることが好ましい。分散染料の好ましい具体例としては、C.I.ディスパースイエロー 5,42,54,64,79,82,83,93,99,100,119,122,124,126,160,184:1,186,198,199,201,204,224及び237;C.I.ディスパーズオレンジ 13,29,31:1,33,49,54,55,66,73,118,119及び163;C.I.ディスパーズレッド 54,60,72,73,86,88,91,92,93,111,126,127,134,135,143,145,152,153,154,159,164,167:1,177,181,204,206,207,221,239,240,258,277,278,283,311,323,343,348,356及び362;C.I.ディスパーズバイオレット 33;C.I.ディスパーズブルー 56,60,73,87,113,128,143,148,154,158,165,165:1,165:2,176,183,185,197,198,201,214,224,225,257,266,267,287,354,358,365及び368;並びにC.I.ディスパーズグリーン 6:1及び9;等が挙げられる。
本発明に使用することができる着色剤は、インク組成物に添加された後、適度に上記インク組成物内で分散することが好ましい。着色剤の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等の各分散装置を用いることができる。
着色剤は、インク組成物の調製に際して、各成分とともに直接添加により配合してもよいが、分散性向上のため、予め溶剤又は本発明に使用するラジカル重合性化合物のような分散媒体に添加し、均一分散あるいは溶解させた後、配合することもできる。
本発明において、溶剤が硬化画像に残留する場合の耐溶剤性の劣化並びに残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound:揮発性有機化合物)の問題を避けるためにも、着色剤は、ラジカル重合性化合物のような分散媒体に予め添加して、配合することが好ましい。なお、分散適性の観点のみを考慮した場合、着色剤の添加に使用する重合性化合物は、粘度の低いモノマーを選択することが好ましい。
これらの着色剤はインク組成物の使用目的に応じて、1種又は2種以上を適宜選択して用いればよい。
なお、インク組成物中において固体のまま存在する顔料などの着色剤を使用する際には、着色剤粒子の平均粒径は、好ましくは0.005〜0.5μm、より好ましくは0.01〜0.45μm、更に好ましくは0.015〜0.4μmとなるよう、着色剤、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定することが好ましい。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することができるので好ましい。
本発明において、インク組成物中における着色剤の含有量は、色、及び使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の質量に対し、0.01〜30質量%であることが好ましい。
≪分散剤≫
本発明におけるインク組成物は、着色剤の分散性を向上させる目的で、分散剤を含有することが好ましい。
分散剤としては、高分子分散剤が好ましい。なお、本発明における「高分子分散剤」とは、質量平均分子量が1,000以上の分散剤を意味する。
高分子分散剤としては、DISPERBYK−101、DISPERBYK−102、DISPERBYK−103、DISPERBYK−106、DISPERBYK−111、DISPERBYK−161、DISPERBYK−162、DISPERBYK−163、DISPERBYK−164、DISPERBYK−166、DISPERBYK−167、DISPERBYK−168、DISPERBYK−170、DISPERBYK−171、DISPERBYK−174、DISPERBYK−182(BYKケミー社製);EFKA4010、EFKA4046、EFKA4080、EFKA5010、EFKA5207、EFKA5244、EFKA6745、EFKA6750、EFKA7414、EFKA745、EFKA7462、EFKA7500、EFKA7570、EFKA7575、EFKA7580(エフカアディティブ社製);ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100(サンノプコ(株)製);ソルスパース(SOLSPERSE)3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、22000、24000、26000、28000、32000、36000、39000、41000、71000などの各種ソルスパース分散剤(Noveon社製);アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123((株)ADEKA製)、イオネットS−20(三洋化成工業(株)製);ディスパロン KS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)(楠本化成(株)製)が挙げられる。
インク組成物中における分散剤の含有量は、使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の質量に対し、0.05〜15質量%であることが好ましい。
(その他工程)
また、その他工程として、本発明における画像形成方法は、任意の工程として、半硬化工程、乾燥工程、を含むことが好ましい。
<半硬化工程>
本発明の画像形成方法は、吐出された上記インク組成物を、各色のインク組成物の吐出終了ごとに紫外線照射により半硬化する工程を含んでもよい。
〔半硬化〕
本発明において、「半硬化」とは、部分的な硬化(partially cured; partial curing)を意味し、インク組成物が部分的に硬化しているが完全には硬化していない状態をいう。具体的には、普通紙などの浸透媒体を硬化後のインク組成物に押し当て、インク組成物の10〜90質量%が転写される状態を半硬化といい、打滴したインクの30〜80質量%が転写されることが好ましい。また、全く転写しない状態を完全硬化という。
なお、基材上に付与されたインク組成物が半硬化している場合、インク組成物の深さ方向における硬化の程度は不均一であってもよく、インク組成物は深さ方向に硬化が進んでいることが好ましい。
例えば、空気中、又は、部分的に不活性ガスで置換した空気中で、ラジカル重合性のインク組成物を硬化させると、酸素のラジカル重合抑制作用のために、インク組成物の表面においてラジカル重合が阻害される傾向がある。この結果、深さ方向における硬化の程度は不均一となり、インク組成物の内部でより硬化が進行し、表面の硬化が遅れる傾向となる。
以上のように、本発明の実施形態の一例として、ラジカル光重合性のインク組成物を、ラジカル重合抑制的な酸素の共存下で使用して、部分的に光硬化することで、インク組成物の硬化度は外部よりも内部の方が高くすることができる。
ここで、使用される紫外光のピーク波長は、重合開始剤及び増感剤の吸収特性にもよるが、例えば、200〜400nmであることが好ましく、300〜400nmであることがより好ましく、350〜400nmであることが更に好ましい。
<紫外線光源>
半硬化工程における紫外線光源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線光硬化型インクジェット記録用インクの硬化に使用される光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。しかしながら、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。
また、紫外発光ダイオード(UV−LED)及び/または紫外レーザーダイオード(LD)を紫外線光源として用いることが好ましい。UV−LED、UV−LDは小型、長寿命、高効率、低コストであり、光硬化型インクジェット用光源として期待されている。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。更に一層短い波長が必要とされる場合、LEDとして、米国特許番号第6,084,250号明細書に開示されている300nmと370nmとの間に中心付けされた紫外光を放出し得るLEDが例示できる。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる波長の紫外光を照射することができる。本発明で特に好ましい紫外線光源はUV−LEDであり、特に好ましくは350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
なお、LEDの基材上での最高照度は10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、50〜800mW/cm2であることが特に好ましい。
<紫外線照射方法>
半硬化工程において、インク組成物は、このような紫外光を、好ましくは0.01〜15秒、より好ましくは0.1〜10秒照射されることが適当である。
紫外光の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、紫外光の照射は、インク組成物の着弾後、一定時間(好ましくは0.01〜0.5秒、より好ましくは0.01〜0.3秒、更に好ましくは0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク組成物の着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、支持体に着弾したインク組成物が硬化前に滲むことを防止することが可能となる。
また、上述のインク組成物における重合開始系は、低出力の活性放射線であっても十分な感度を有するものである。したがって、露光面照度が、好ましくは10〜4,000mW/cm2、より好ましくは20〜2,500mW/cm2で硬化させることが適当である。
以上の工程によって画像を半硬化させることにより、近接した位置に着弾した、異なる色のインク組成物液滴が重なることや、着弾したインク組成物液滴が移動することを防止できる。
<乾燥工程>
本発明の画像形成方法においては、基材上に付与又は吐出されたインク組成物から、加熱手段により水及び必要に応じて併用される水溶性有機溶剤を蒸発させる乾燥工程を含むことができる。
上記乾燥工程は、本発明の画像形成方法においてはインク吐出工程と硬化工程との間に行うことが好ましい。
また、本発明におけるインク組成物が有機溶剤を含有する場合は、インク吐出工程と硬化工程の間に乾燥工程を設けることが好ましい。
以下、本発明の画像形成方法により付与されたインク組成物に熱を加え、定着する工程について説明する。
乾燥手段としては、水及び必要に応じて併用される水溶性有機溶剤を乾燥させることができればよく、限定されないが、ヒートドラム、温風、赤外線ランプ、熱オーブン、ヒート版加熱などの加熱乾燥処理を使用することができる。
加熱温度は、インク組成物中に存在する水、及び、必要に応じて併用される水溶性有機溶剤が蒸発し、皮膜を形成することができれば特に制限はないが、40℃以上であればその効果が得られるので好ましく、40℃〜150℃がより好ましく、40℃〜80℃が更に好ましい。
なお、乾燥/加熱時間は、インク組成物中に存在する水及び必要に応じて併用される水溶性有機溶剤が蒸発し、かつ樹脂剤の皮膜を形成することができれば特に制限はなく、用いるインク組成物の組成・印刷速度を加味して適宜設定することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。特に断りのない限り、「部」及び「%」は、「質量部」及び「質量%」を表す。なお、実施例における化合物の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、特に断らない限りにおいて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法(溶離液:テトラヒドロフラン)で測定し、標準ポリスチレンから求めた値を表示している。
本発明で使用した素材は下記に示す通りである。
<重合性化合物>
・NVC:N−ビニルカプロラクタム(V−CAP、ISP社製)
・CTFA:サイクリックトリメチロールプロパンフォーマルアクリレート(SR531、Sartomer社製)
・BA:ベンジルアクリレート(FA−BZA、日立化成工業(株)製)
・IBOA:イソボロニルアクリレート(SR506、Sartomer社製)
・LA:ラウリルアクリレート(LA、大阪有機化学工業(株)製)
・DMAA:ジメチルアクリルアミド(DMAA、(株)興人製)
・HEAA:ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA、(株)興人製)
・HEA:ヒドロキシエチルアクリレート(BHEA、(株)日本触媒製)
・SR341:3−メチルペンタンジオールジアクリレート(SR341、Sartomer社製)
・HDAA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(SR238F、Sartomer社製)
・DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート(SR508、Sartomer社製)
・TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート(SR351、Sartomer社製)
<有機溶剤>
・グリセリン(和光純薬工業(株)製)
・γ−ブチロラクトン(和光純薬工業(株)製)
・エクアミド (アミド系溶剤、出光興産(株)製)
・ジエチレングリコールジエチルエーテル(日本乳化剤(株)製)
<重合開始剤>
・Irg819:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(IRGACURE 819、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・Irg2959:1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRGACURE 2959、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・ITX:イソプロピルチオキサントン(SPEEDCURE ITX、LAMBSON社製)
<表面張力調整剤>
・BYK307:界面活性剤(ビックケミー社製)
・オルフィンE1010:界面活性剤(日新化学工業(株)製)
・SEROZOL 524:カルナバワックス(中京油脂(株)製)
<重合禁止剤>
・UV−12:トリス(トリス(N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミン)アルミニウム塩(8質量%)とフェノキシエチルアクリレート(92質量%)との混合物、ALBEMARLE社製)
・HOTEMPO:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−N−オキシル((株)ADEKA製)
<その他>
・ELVACITE2013:メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート共重合体(質量比36/64、Mw:37,000、Lucite International社製)
・自己分散性ポリマー粒子:B−01
・トリエタノールアミン(日本触媒(株)製)
・イオン交換水
<自己分散性ポリマー粒子B−01の調製>
撹拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた2リットル三口フラスコに、メチルエチルケトン560.0gを仕込み、87℃まで昇温した。反応容器内は還流状態を保ちながら(以下、反応終了まで還流)、メチルメタクリレート220.4g、イソボルニルメタクリレート301.6g、メタクリル酸58.0g、メチルエチルケトン108g、及び「V−601」(和光純薬工業(株)製)2.32gからなる混合溶液を、2時間で滴下が完了するように等速で滴下した。滴下完了後、1時間撹拌した後に(1)「V−601」1.16g及びメチルエチルケトン6.4gからなる溶液を加え、2時間撹拌を行った。続いて、上記(1)の工程を4回繰り返し、「V−601」1.16g及びメチルエチルケトン6.4gからなる溶液を加えて3時間撹拌を続けた。重合反応を終了後、溶液の温度を65℃に降温し、イソプロパノール163.0gを加えて放冷した。得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は63,000、酸価は65.1(mgKOH/g)であった。
次に、得られた重合溶液317.3g(固形分濃度41.0%)を秤量し、イソプロパノール46.4g、20%無水マレイン酸水溶液1.65g(水溶性酸性化合物、共重合体に対してマレイン酸として0.3%相当)、2モル/LのNaOH水溶液40.77gを加え、反応容器内温度を70℃に昇温した。次に蒸留水380gを10ml/minの速度で滴下し、水分散化せしめた(分散工程)。
その後、減圧下、反応容器内温度70℃で1.5時間保って、イソプロパノール、メチルエチルケトン、蒸留水を合計で287.0g留去し(溶剤除去工程)、プロキセルGXL(S)(アーチ・ケミカルズ・ジャパン(株)製)0.278g(ポリマー固形分に対してベンゾイソチアゾリン−3−オンとして440ppm)添加した。その後、1μmのフィルターでろ過を実施し、ろ過液を回収して、固形分濃度26.5%の自己分散性ポリマー粒子B−01の水性分散物を得た。得られた自己分散性ポリマー粒子をイオン交換水で希釈し25.0%の液の物性を測定した結果、pH7.8、電気伝導度461mS/m、粘度14.8mPa・s、体積平均粒径2.8nmであった
(UV−Cミルベースの調製)
・シアン顔料:IRGALITTE BLUE GLVO(BASF社製) 30質量部
・SR341 30質量部
・SOLSPERSE32000(分散剤、Noveon社製) 20質量部
上記の成分を撹拌混合し、シアンミルベースを得た。なお、シアンミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで8時間分散を行った。
(樹脂分散剤P−1の合成)
撹拌機、冷却管を備えた1,000mlの三口フラスコに、メチルエチルケトン88gを加えて窒素雰囲気下で72℃に加熱し、これにメチルエチルケトン50gにジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.85g、フェノキシエチルメタクリレート50g、メタクリル酸11g、及びメチルメタクリレート39gを溶解した溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応した後、メチルエチルケトン2gにジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.42gを溶解した溶液を加え、78℃に昇温して4時間加熱した。得られた反応溶液にメチルエチルケトン(MEK)を加え、フェノキシエチルメタクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸(共重合比[質量%比]=50/39/11)共重合体(樹脂分散剤P−1)36.8質量%のMEK溶液を得た。
得られた樹脂分散剤P−1の組成は、1H−NMRで確認し、GPCより求めた重量平均分子量(Mw)は49,400であった。更に、JIS規格(JIS K 0070:1992)記載の方法により、このポリマーの酸価を求めたところ、71.7mgKOH/gであった。また、Tgを測定したところ、94℃であった。
(AQ−Cミルベースの調製)
顔料としてピグメント・ブルー15:3(フタロシアニンブルーA220ウェットケーキ(顔料固形分33.5%)、大日精化工業(株)製)を顔料固形分として100gと、上記のフェノキシエチルメタクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(樹脂分散剤P−1)を固形分で45gと、メチルエチルケトン140gと、pH調整剤として1mol/L水酸化ナトリウム水溶液50.6g(メタクリル酸に対する中和度88モル%)と、イオン交換水331gとをディスパーで予備分散し、更に分散機(マイクロフルイディックス社製、マイクロフルイダイザーM−140K、150MPa)で8パス処理した。
続いて、得られた分散物を減圧下、56℃でメチルエチルケトンを除去し、更に1部の水を除去した後、更に、高速遠心冷却機7550((株)久保田製作所製)を用いて、50mL遠心菅を使用し、8,000rpmで30分間遠心処理を行い、沈殿物以外の上澄み液を回収した。
続いて、得られた分散物(上澄み液)を70℃にて4時間加熱後、防腐剤として2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを80ppmと、5−クロロ−2−メチル−イソチアゾリン−3−オンを40ppmと、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールを10ppmと、4,4−ジメチルオキサゾリジンを30ppmと、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンを80ppmと、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを30ppmとを添加した。これをろ過し、ろ液を回収した。その後、吸光度スペクトルから顔料濃度を求め、顔料濃度が15%の樹脂被覆顔料粒子の分散物(シアン顔料分散液C)を得た。この分散物は、pH=8.5、粘度=2.9であった。
(SO−Cミルベースの調製)
・シアン顔料:IRGALITTE BLUE GLVO(BASF社製) 30質量部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル 30質量部
・SOLSPERSE32000(分散剤、Noveon社製) 20質量部
上記の成分を撹拌混合し、シアンミルベースを得た。なお、シアンミルベースの調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで2時間分散を行った。
(実施例、及び、比較例)
<インク組成物の作製方法>
表1記載の各素材を表1に記載の量で混合、撹拌することで、各インク組成物C1〜C8(実施例)及びC9〜C12(比較例)をそれぞれ得た。なお、表中、「−」は、該当する成分を含有しないことを意味し、各成分の含有量は質量部で示している。
得られた各インク組成物を用い、下記に記載の方法により30℃における体積弾性率及び粘度を測定した。また、下記に記載の画像形成方法により、画像を形成した。
<体積弾性率の測定>
超音波小型液体流量計(SLF−200A、(株)カイジョーソニック製)に音速度計検出部(SVM−10、(株)カイジョーソニック製)を接続し、インクを50ml充填後、検出部を30℃、5分間温め、音速を測定した。また、密度・比重測定モジュール(DMA4500、AntonPaar社製)に上記調製方法により得られた各インク組成物を充填し、各インク組成物の30℃における密度を測定した。
上記測定により得られた音速(C)(m/s)、及び各インク組成物の密度(ρ)(kg/m3)を下記式(3)に当てはめ、各インク組成物の体積弾性率(M)(Pa)を算出した。
M = ρC2 (3)
体積弾性率の測定結果は表1に記載した。
<粘度の測定>
各インク組成物の粘度は、B型粘度計:Brookfield LVDV−I(Brookfield社製)を用い、25℃及び40℃の条件下で、ローターの回転数20rpmで粘度測定を行った。
25℃及び40℃の条件下における粘度の測定結果は表1に記載した。
<処理液の調製>
下記の組成となるように各成分を混合して処理液T−1を調製した。得られた処理液の粘度、表面張力を上記と同様の方法により測定したところ、粘度=2.3mPa・s、表面張力=42.5mN/m、pH=1.0であった。
・マロン酸(立山化成(株)製) 11.3%
・DL−リンゴ酸(扶桑化学工業(株)製) 14.5%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4%
(日本乳化剤(株)製BDG)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル 4%
(日本乳化剤(株)製、MFTG)
・イオン交換水 66.2%
<画像形成>
図1に示すように構成され、シリコンノズルプレートを備えたインクジェットヘッド1(ヘッド1)、シリコンノズルプレートを備えるが背面流路を有しない構成、すなわち共通液室が圧力室の配置と同じ側に配置された構成のインクジェットヘッド2(ヘッド2)、及びシリコンノズルプレートを備えるが背面流路を有しない、すなわち共通液室が圧力室の配置と同じ側に配置されて構成され、共析メッキ処理により形成されたフッ素系高分子(ポリテトラフルオロエチレン)を含むメッキ層を有するシリコンノズルプレートを備えたインクジェットヘッド3(ヘッド3)を用意し、これに繋がる貯留タンクに上記で得た各インク組成物に詰め替えた。シリコンノズルプレートは、単結晶シリコンで形成されており、そのインク吐出方向側の表面は、化学気相蒸着(CVD)法リアクタにSiCl4及び水蒸気を導入することによって成膜された酸化シリコンの膜(SiO2膜)が形成されている。SiO2膜の膜厚は、50nmである。更に、酸素プラズマ処理を施した後にC81724SiCl3を用いて化学気相蒸着法(CVD)が施されており、SiO2膜に撥液膜が形成されている。実施例1〜8及び比較例1〜4ではヘッド1を、実施例9ではヘッド2を、比較例5ではヘッド3をそれぞれ使用し、低圧力でC81724SiCl3及び水蒸気をCVDリアクタの中に導入することによって、撥液膜を製膜した。撥液性膜の厚みは10nmである。また、シリコンノズルプレートには、図2〜図4に示すように複数のノズルが2次元マトリックス状に配列されており、図5に示すように高精細にインク滴を吐出できるようになっている。記録媒体としては、特菱アート両面N(三菱製紙(株)製)を用意した。
比較例1〜3では、処理液塗布工程を設け、この記録媒体を500mm/秒で所定の直線方向に移動可能なステージ上に固定し、ステージ温度を30℃で保持し、これに上記で得た処理液をバーコーターで約1.2μmの厚みとなるように塗布し、塗布直後に50℃で2秒間乾燥させた。
用意したインクジェットヘッドを、上記ステージの移動方向(副走査方向)と直交する方向に対して、ノズルが並ぶラインヘッドの方向(主走査方向)が75.7度傾斜するように固定配置し、記録媒体を副走査方向に定速移動させながらインク液滴量6.0pl、吐出周波数25.7kHz、解像度1,200dpi×1,200dpiの吐出条件にてライン方式で吐出し、2cm四方の50%ベタ画像を記録した。
実施例又は比較例用インクC1〜C10及びC12を使用した例では、記録直後、硬化光源によるUV照射を行うことにより硬化した。硬化光源としてメタルハライドランプ(フュージョン社製、「F450V型UVランプ」)を使用し、描画後0.3秒後に0.5秒間露光されるように配置した。
実施例8では、記録直後、60℃で3秒間乾燥させ、更に60℃に加熱された一対の定着ローラ間を通過させ、ニップ圧0.25MPa、ニップ幅4mmにて定着処理を実施し、評価サンプルを得た。
<濃度ムラ評価>
得られたベタ画像について、濃度ムラを目視観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。
1:濃度ムラは全く認識されなかった。
2:濃度ムラは実用上問題にならなかった。
3:濃度ムラが認識され、実用上支障をきたす低いレベルであった。
4:濃度ムラが顕著であり、実用性が極めて低いレベルであった。
<連続吐出性評価>
得られたベタ画像について、下記の条件により吐出率を判定し、下記の評価基準にしたがって評価した。
(1)60分連続吐出試験後の吐出率[%]
(2)1分間吐出後、30分間休止した後の吐出率[%]
1:(1)、(2)共に99%以上であった。
2:(1)、(2)共に97%以上であった。
3:(1)、(2)共に95%以上であった。
4:(1)、(2)のうち、少なくとも1方が95%未満であった。
吐出率[%]=(上記条件下で吐出可能なノズル数)/(全ノズル数)×100
<尾引き評価>
吐出時の液滴の飛翔中の状態を高速ビデオカメラで撮影し、尾引きの長さを確認した。 液滴は1パルス波形の単独噴射、滴速6m/秒(滴速は電圧で調整)の条件下で吐出し、ノズルから500μmの点で尾引きを観察した。
1:尾引きが50μm未満である。
2:尾引きが50μm以上、100μm未満である。
3:尾引きが100μm以上、150μm未満である。
4:尾引きが150μm以上である。
<サテライト評価>
上記尾引き評価と同様の条件で液滴の撮影を行い、サテライトの大きさを確認した。
1:サテライトが見られない。
2:主滴と小さいサテライトが見られる。
3:主滴と大きいサテライトが見られる。
4:主滴と同等の大きさのサテライトが見られる。
Figure 2015047746
Figure 2015047746
11,194:ノズルプレート、12,100,151:吐出口(ノズル)、20:インク供給ユニット、21,102,152:圧力室、22:ノズル連通路、23,153:インク供給流路、24:供給調整路、25,155:共通液室、30,158:圧電素子(圧電アクチュエータ;圧力発生手段)、31,156:振動板、32:接着層、33:下部電極、34:圧電体層、35:上部電極、41:循環絞り、42:循環路、50,150,200:インクジェットヘッド、104:インク室ユニット、151a:ノズル流路、157:個別電極、158a:圧電体、159,190a:電極パッド、190:電気配線、192:多層フレキシブルケーブル、196:流路プレート、198:絶縁・保護膜、260:主走査ライン、300:ノズル板、311,321,331,341:ノズル列、312,322,332,342:ノズル、314,324,334,344:ドット

Claims (9)

  1. インクジェットヘッドから紫外線硬化型インク組成物を吐出する吐出工程と、
    前記吐出されたインク組成物を紫外線照射により硬化する工程とを含み、
    前記インクジェットヘッドは、少なくとも一部にフッ化アルキルシランを含む撥液性膜が設けられたノズルプレートを備え、
    前記ノズルプレートは、前記インク組成物を吐出する複数の吐出口を有し、
    前記インクジェットヘッドは、前記複数の吐出口のそれぞれと連通する複数の圧力室と、
    前記複数の圧力室のそれぞれに前記インク組成物を供給する複数のインク供給流路と、
    前記複数のインク供給流路に前記インク組成物を供給する共通液室と、
    前記複数の圧力室のそれぞれを変形する複数の圧力発生手段とを備え、
    前記インク組成物の30℃における体積弾性率が1.5GPa〜3.0GPaであることを特徴とする
    画像形成方法。
  2. 前記インク組成物の25℃における粘度が4mPa・s〜25mPa・sである、請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記インク組成物の40℃における粘度が15mPa・s以下である、請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 前記インク組成物が、少なくとも1種の多官能(メタ)アクリレート化合物を含有し、その合計含有量がインク組成物総量に対して10質量%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記フッ化アルキルシランを含む撥液性膜が、下記式(1)で表される化合物を用いて形成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
    n2n+1−Cm2m−Si−X3 (1)
    (式(1)中、nは1以上の整数を表し、mは0又は1以上の整数を表す。Xは、それぞれ独立にアルコキシ基、アミノ基、ハロゲン原子、又は、アルキル基を表す。なお、少なくとも1つのXはアルコキシ基、アミノ基、又は、ハロゲン原子を表す。)
  6. 前記複数の吐出口が、2次元マトリックス状に配列されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  7. 前記インクジェットヘッドは、前記ノズルプレートに配列された吐出口からの吐出により、シングルパス方式において、最小液滴量が1〜10plであり、かつ、1,200dpi以上の描画解像度で画像を形成する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  8. 前記インクジェットヘッドが、前記共通液室を貫通するように配設され、かつ、前記圧力発生手段に駆動信号を供給する電気配線を更に備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  9. 前記インクジェットヘッドが備える、前記圧力室及び前記共通液室が、前記圧力発生手段の反対側に配置されている、請求項8に記載の画像形成方法。
JP2013180180A 2013-08-30 2013-08-30 画像形成方法 Pending JP2015047746A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013180180A JP2015047746A (ja) 2013-08-30 2013-08-30 画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013180180A JP2015047746A (ja) 2013-08-30 2013-08-30 画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015047746A true JP2015047746A (ja) 2015-03-16

Family

ID=52698180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013180180A Pending JP2015047746A (ja) 2013-08-30 2013-08-30 画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015047746A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020001375A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JP2021046497A (ja) * 2019-09-19 2021-03-25 株式会社リコー インク、画像形成方法、及び画像形成装置
WO2021095579A1 (ja) 2019-11-11 2021-05-20 富士フイルム株式会社 活性エネルギー線硬化型インク、インクセット、及び画像記録方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020001375A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JP7259386B2 (ja) 2018-06-25 2023-04-18 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JP2021046497A (ja) * 2019-09-19 2021-03-25 株式会社リコー インク、画像形成方法、及び画像形成装置
WO2021095579A1 (ja) 2019-11-11 2021-05-20 富士フイルム株式会社 活性エネルギー線硬化型インク、インクセット、及び画像記録方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5502675B2 (ja) インクジェット記録方法
EP2636709B1 (en) Actinic radiation-curing type ink set, inkjet recording method, and printed material
JP5687964B2 (ja) インクジェットインク組成物、インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP5244899B2 (ja) インク組成物、インクジェット記録方法、及び、印刷物
US9010914B2 (en) Inkjet ink composition and inkjet recording method
US8378002B2 (en) Aqueous ink composition, aqueous ink composition for inkjet recording, and inkjet recording method
JP5564295B2 (ja) 下塗り層用インク、インクジェット記録方法、印刷物
JP5650039B2 (ja) インクジェット記録方法及び印刷物
WO2014065096A1 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP5563921B2 (ja) インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP2003191593A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP5483726B2 (ja) インクジェット記録方法
JP5832946B2 (ja) インクジェットインク組成物
JP5825089B2 (ja) 紫外線硬化型非水系インクジェットインク
JP2012012478A (ja) インク組成物、及び、インクジェット記録方法
JP2015047746A (ja) 画像形成方法
JP5349628B2 (ja) インクジェット記録方法、及び、印刷物
JP2014019751A (ja) 活性エネルギー線硬化型インクジェットインク及びそれを用いたインクジェット記録方法
EP2617782B1 (en) Inkjet recording method
JP5878097B2 (ja) インクジェット記録方法
JP2007237405A (ja) インクジェット記録用インクセット、及びインクジェット画像記録方法
JP2003266705A (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
JP5566979B2 (ja) インクジェット記録用インク組成物、インクパック、及び、インクジェット記録方法
JP5623933B2 (ja) インクジェット記録方法及び印刷物
JP6043259B2 (ja) 画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150331