JP2015047717A - 繊維強化樹脂成形体およびそれを用いた自動車用部品 - Google Patents

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高志 矢島
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Junichiro Suzuki
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章 大路
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有史 橋本
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康彦 三原
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Abstract

【課題】振動減衰性とともに疲労耐久特性に優れる繊維強化樹脂成形体およびそれを用いた自動車用部品を提供する。【解決手段】マトリックス樹脂1aに連続繊維2a、2bを複合化させてなる繊維強化樹脂成形体であって、上記連続繊維2a、2b間に、架橋剤により架橋されたゴム組成物の浸透相3と、樹脂の浸透相1bとが混在している繊維強化樹脂成形体である。また、上記繊維強化樹脂成形体を構成部材としてなる自動車用部品である。【選択図】図1

Description

本発明は、炭素繊維やガラス繊維等の繊維を樹脂に複合化させて強度を向上させた繊維強化樹脂成形体、およびそれを構成部材とする自動車用部品に関するものである。
従来、エンジンマウント,ブッシュ,トルクロッド等といった自動車用部品の構成材料には、強度や耐熱性の観点から、主に、鉄やアルミ等の金属が用いられている。また、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維を樹脂に複合化させて強度を向上させた繊維強化樹脂(FRP)も、金属と同様に強度が高く、しかも軽量化が図れることから、金属に代わる材料として期待されている(特許文献1、2等参照)。
特開2013−108194号公報 特開2008−265108号公報 特開2006−188782号公報
ところで、金属やFRPを材料とする従来の自動車用部品は、強度の点では既に満足のいくものが開発されているが、例えば、その用途上、振動減衰性が要望されることも多い。このような場合、従来では、金属部材やFRP部材に、ゴム部材等を貼着して振動減衰性を付与するといった対処方法が行われているに過ぎない。つまり、金属部材やFRP部材そのもので振動減衰性を充足するという発想は殆どなかった。
そのようななか、近年、FRPに使用する繊維に対し、予め熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂を含むサイジング剤を付着させ、機械的強度を向上させる技術が提案されている(特許文献3)。しかしながら、上記特許文献3のFRPも、充分な振動減衰性を有しているとは言えないことから、未だ改善の余地がある。また、FRPには、振動減衰性だけでなく、疲労耐久特性の改善も要求されている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、振動減衰性とともに疲労耐久特性に優れる繊維強化樹脂成形体およびそれを用いた自動車用部品の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、マトリックス樹脂に連続繊維を複合化させてなる繊維強化樹脂成形体であって、上記連続繊維間に、架橋剤により架橋されたゴム組成物の浸透相と、樹脂の浸透相とが混在している繊維強化樹脂成形体を第一の要旨とし、上記繊維強化樹脂成形体を構成部材としてなる自動車用部品を第二の要旨とする。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、本発明者らは、繊維強化樹脂成形体に用いる繊維を、連続繊維とし、その連続繊維間に、架橋剤により架橋されたゴム組成物の浸透相と、樹脂の浸透相とが混在した状態になるようにした(つまり、上記連続繊維の集合体に、ゴム浸透相と、樹脂浸透相とが内在するようにした)ところ、振動減衰性と疲労耐久特性との双方が共に優れるようになり、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
以上のように、本発明の繊維強化樹脂成形体は、マトリックス樹脂に連続繊維を複合化させてなる繊維強化樹脂成形体であって、上記連続繊維間に、架橋剤により架橋されたゴム組成物の浸透相と、樹脂の浸透相とが混在している。そのため、強度の点で優れているとともに、振動減衰性、疲労耐久特性に優れており、自動車用部品等の用途に好ましく用いることができる。
本発明の繊維強化樹脂成形体断面の一例を示す模式図である。 本発明の繊維強化樹脂成形体断面の他の例を示す模式図である。 従来の繊維強化樹脂成形体断面の一例を示す模式図である。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の繊維強化樹脂成形体は、マトリックス樹脂に連続繊維を複合化させてなる繊維強化樹脂成形体であって、上記連続繊維間に、架橋剤により架橋されたゴム組成物の浸透相と、樹脂の浸透相とが混在している。なお、図1および図2は、本発明の繊維強化樹脂成形体の断面を示す模式図であり、図3は従来の繊維強化樹脂成形体の断面を示す模式図である。図において、1aはマトリックス樹脂、1bはそのマトリックス樹脂の浸透相、1cは、1aとは異なる樹脂の浸透相、2a,2bは連続繊維(2aが横糸で、2bが縦糸)である。つまり、連続繊維間に内在する樹脂浸透相は、図1のようにマトリックス樹脂と同じであっても、図2のようにマトリックス樹脂と異なってもよい。また、図において、3はゴム浸透相である。図3に示すように、従来の繊維強化樹脂成形体では、その連続繊維間に内在するものは、マトリックス樹脂の浸透相のみであるが、本発明の繊維強化樹脂成形体では、図1および図2に示すように、その連続繊維間に、樹脂の浸透相とともに、ゴム浸透相3も混在している。なお、連続繊維2a(横糸)に内在する浸透相の断面態様は、連続繊維2b(縦糸)と同様の断面態様となっている。
上記連続繊維間に内在する、ゴム浸透相(X)〔図示のゴム浸透相3〕と、樹脂浸透相(Y)〔図示の樹脂浸透相1b,1c〕との断面積比は、通常、X:Y=1:49〜49:1の範囲であり、X:Y=1:39〜1:1の範囲であることが好ましく、より好ましくはX:Y=3:97〜3:7の範囲である。すなわち、ゴム浸透相(X)の割合が多過ぎると、疲労耐久特性に劣るようになるからであり、逆に、樹脂浸透相(Y)の割合が多過ぎると、振動減衰性が発現されないようになるからである。上記浸透相(X),(Y)の断面積比は、例えば、本発明の繊維強化樹脂成形体の断面をSEM観察して倍率が1000倍の画像を得た後、210mm×297mmの大きさに出力して5mm×5mmの大きさのマス目を画像に書き込むことで算出し、測定することができる。なお、上記連続繊維間に内在しないマトリックス樹脂部分(図示の1a)は、上記樹脂浸透相(Y)に含めずに、上記測定を行う。
なお、上記連続繊維間には、上記浸透相(X),(Y)とならずに気泡ができる場合もあるが、本発明の繊維強化樹脂成形体は、このような場合を排除するものではない。
つぎに、本発明の繊維強化樹脂成形体に用いる材料について説明する。上記成形体における連続繊維間に存在する浸透相の一つは、先に述べたようにゴム浸透相であり、その材料であるゴム組成物の主成分である原料ゴムとしては、例えば、ブチルゴム(IIR),塩素化ブチルゴム(Cl−IIR),臭素化ブチルゴム(Br−IIR)等のブチル系ゴム、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、減衰性の観点から、ブチル系ゴムが好ましい。なお、上記ゴム組成物の「主成分」とは、その組成物全体の特性に大きな影響を与えるもののことである。
上記原料ゴムとともに上記ゴム組成物の材料に用いられる架橋剤としては、例えば、酸化亜鉛等の亜鉛系架橋剤、硫黄、塩化硫黄等の硫黄(粉末硫黄,沈降硫黄,不溶性硫黄)や、2−メルカプトイミダゾリン、ジペンタメチレンチウラムペンタサルファイド等の硫黄系架橋剤、キノンジオキシム等のキノイド加硫剤、フェノール樹脂等の樹脂架橋剤等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、ゴム組成物の連続繊維間への浸透性(架橋速度の最適化)の観点から亜鉛系架橋剤が好ましい。
上記ゴム組成物における架橋剤の割合は、原料ゴム100重量部に対し0.5〜20重量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。すなわち、上記架橋剤の配合量が少なすぎると、充分な架橋構造が得られず、所望の疲労耐久性が得られない傾向がみられ、逆に上記架橋剤の配合量が多すぎると、疲労耐久性が低下する傾向がみられるからである。
なお、上記ゴム組成物には、必要に応じて、カーボンブラック等の補強剤,加硫促進剤,滑剤,助剤,可塑剤,老化防止剤等が適宜に添加される。
また、上記ゴム組成物を液状にするため、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジエチルケトン、酢酸エチル等の有機溶剤を配合することができる。これらの有機溶剤は、単独でもしくは二種以上併せて用いられる。そして、連続繊維間に対するゴム組成物の浸透相の形成の観点から、上記ゴム組成物の固形分濃度が0.5〜10重量%の範囲となるよう有機溶剤を用いることが好ましい。
上記連続繊維は、束(連続繊維束)にした後、織機、編機、ブレード、ステッチ、フィラメントワインディング等により連続繊維集合体に作製される。上記連続繊維には、炭素繊維(CF)、ガラス繊維(GF)、アラミド繊維(AFRP)等が用いられるが、強度、耐疲労性の観点からは炭素繊維(CF)が、コストの観点からはガラス繊維(GF)が好ましい。
上記連続繊維間への、ゴム組成物の浸透相の形成は、例えば、液状にしたゴム組成物による浸漬処理、スプレー塗布、はけ塗り等により行われる。また、上記浸漬処理等は、上記連続繊維集合体に対して行う以外にも、例えば、連続繊維束に、ゴム組成物、またはゴム組成物と樹脂組成物の混合物を、予め浸透させ、織機、編機、ブレード、ステッチ、フィラメントワインディング等により連続繊維集合体を作製する方法を採用してもよい。
ゴム組成物の浸透処理を行った連続繊維は、乾燥させた後、シート状マトリックス樹脂を重ね合わせたり、液状化したマトリックス樹脂に浸漬したり、液状化したマトリックス樹脂を注入したりし、ついで、金型やオートクレーブにより熱と圧力を加えることにより、マトリックス樹脂と複合化される。なお、上記連続繊維に浸透させたゴムは、マトリックス樹脂とのプレス成型等の際の熱により架橋させても良いし、別の工程で熱を加えて架橋させてもよい。また、連続繊維束に、ゴム組成物と樹脂組成物の混合物を予め浸透させ、織機、編機、ブレード、ステッチ、フィラメントワインディング等により連続繊維集合体を作製したものは、そのままプレス成型等で熱を加えて、目的とする繊維強化樹脂成形体を得てもよいし、さらにマトリックス樹脂を供給して目的とする繊維強化樹脂成形体を得てもよい。
本発明の繊維強化樹脂成形体のマトリックス樹脂としては、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられる。なお、上記成形体における連続繊維間に存在する浸透相のもう一つは、樹脂の浸透相であるが、この浸透相は、マトリックス樹脂と同じ樹脂の浸透相であっても、異なる樹脂の浸透相であってもよい。
上記熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、熱可塑性エラストマー等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、強度、弾性、溶融粘度の観点から、ポリアミド樹脂が好ましい。
上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
本発明の繊維強化樹脂成形体のマトリックス樹脂に熱可塑性樹脂を用いる場合、その熱可塑性樹脂と、前記のようにゴム組成物の浸透処理を行った連続繊維とを積層し、プレス成形を行うことで、熱可塑性樹脂を繊維に含浸させ、マトリックス樹脂に連続繊維を複合化させてなる繊維強化樹脂成形体を作製することができる。また、ポリアミド樹脂を選定する場合、ゴム組成物やゴム組成物と樹脂組成物を浸透させた連続繊維集合体を金型内にセットした後、カプロラクタムや触媒等を供給し、重合させてポリアミドを生成することで、繊維強化樹脂成形体を作製することも可能である。
また、本発明の繊維強化樹脂成形体のマトリックス樹脂に熱硬化性樹脂を用いる場合、前記のようにゴム組成物の浸透処理を行った連続繊維に対し、上記熱硬化性樹脂をハンドレイアップ工法で含浸させ、その後乾燥させ、さらに熱処理(100℃で1時間程度の熱処理後に、180℃で4時間程度の熱処理)を行い、マトリックス樹脂に連続繊維を複合化させてなる繊維強化樹脂成形体を作製することができる。
なお、これらの繊維強化樹脂成形体の製法において、マトリックス樹脂と異なる樹脂の浸透相を連続繊維間に存在させる場合、その樹脂組成物の連続繊維への浸透処理を、マトリックス樹脂との複合化の前に行う必要がある。
また、前記のように、連続繊維束に、ゴム組成物、またはゴム組成物と樹脂組成物の混合物を、予め浸透させた後、各種加工により本発明の連続繊維集合体を作製したものについては、RTM、VaRTM、引抜成形等を適用し、目的とする繊維強化樹脂成形体を作製することができる。
上記のようにして得られた本発明の繊維強化樹脂成形体は、強度、耐熱性、振動減衰性等に優れていることから、例えば、エンジンマウント,ブッシュ,トルクロッド,アーム,リンク,クロスビーム,メンバーフレーム,トーションビーム,スタビライザー,コイルスプリング等の自動車用部品、ロボットフォーク、橋梁、家屋、車椅子、電動カート、自転車等の構成部材として好ましく用いられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、その要旨を超えない限り、これら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
まず、ブチルゴム(ブチルHT1066、JSR社製)100重量部と、酸化亜鉛(ZnO)5重量部と、ステアリン酸(ビーズステアリン酸さくら、日本油脂社製)1重量部とを、トルエンに溶解し、ゴム組成物溶液(固形分濃度:0.2重量%)を調製した。そして、連続繊維である繊維径7μmの炭素繊維(CF)を平織してなるクロス(縦150mm×横100mm)を、上記調製のゴム組成物溶液に10秒間浸漬した後、室温で12時間乾燥させ、さらに80℃で1時間乾燥させた。このようにして、ゴム組成物溶液の浸漬処理を行ったクロスを得た。
一方、PA6を、Tダイで押し出し、厚み0.1mmのPA6シートを作製した。
そして、上記PA6シート10枚と、上記浸漬処理を行ったクロス9枚とを交互に重ね、250℃で20分間プレスし、厚み3mmのシート状FRPサンプルを作製した。
〔実施例2〜10、比較例1〜3〕
ゴム組成物溶液のポリマーおよび架橋剤の種類や、クロスの素材を、後記の表1および表2に示すものに代えた。それ以外は、実施例1と同様にして、FRPサンプルを作製した。
上記のようにして得られた実施例および比較例のFRPサンプルに関し、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表1および表2に併せて示した。
〔X:Y〕
FRPサンプルの横断面(サンプルを横方向に切断した断面)をSEM観察して倍率が1000倍の画像を得た後、210mm×297mmの大きさに出力して5mm×5mmの大きさのマス目を画像に書き込むことで、クロスの繊維内に内在する、ゴム浸透相(X)と、マトリックス樹脂浸透相(Y)との断面積比を算出した。
〔疲労特性〕
FRPサンプルに対し、引張方向に260MPaの応力を25Hzで与え、サンプルが破断するまでの回数を計測し、疲労特性の評価を行った。すなわち、破断までの回数が10000回以上であったものを○、5000回以上10000回未満であったものを△、5000回未満であったものを×と評価した。
〔損失係数〕
FRPサンプルに対し、JIS G0602「制振鋼板の振動減衰特性試験方法」に準じ、片端固定打撃法にて試験を実施し、ヒルベルト変換を用いて常態時損失係数を求めた。そして、損失係数(減衰係数)が0.007以上のものを○、0.007未満のものを×と評価した。
Figure 2015047717
Figure 2015047717
上記結果より、実施例のFRPサンプルは、比較例のFRPサンプルに比べ、損失係数が高く、振動減衰特性、疲労耐久特性に優れていることがわかる。特に、ゴム浸透相のないクロスを用いた比較例3と比べると、実施例のFRPサンプルは、4倍以上の損失係数の向上が見られた。
本発明の繊維強化樹脂成形体は、強度、耐熱性、振動減衰性、疲労耐久特性等に優れていることから、例えば、エンジンマウント,ブッシュ,トルクロッド,アーム,リンク,クロスビーム,メンバーフレーム,トーションビーム,スタビライザー,コイルスプリング等の自動車用部品、ロボットフォーク、橋梁、家屋、車椅子、電動カート、自転車等の構成部材として好適に用いられる。
1a:マトリックス樹脂
1b:マトリックス樹脂浸透相
2a,2b:連続繊維
3:ゴム浸透相

Claims (9)

  1. マトリックス樹脂に連続繊維を複合化させてなる繊維強化樹脂成形体であって、上記連続繊維間に、架橋剤により架橋されたゴム組成物の浸透相と、樹脂の浸透相とが混在していることを特徴とする繊維強化樹脂成形体。
  2. 上記連続繊維間に内在する、上記ゴム組成物の浸透相(X)と、樹脂の浸透相(Y)との断面積比が、X:Y=1:49〜49:1の範囲である請求項1記載の繊維強化樹脂成形体。
  3. 上記ゴム組成物における架橋剤の割合が、その原料ゴム100重量部に対し0.5〜20重量部の範囲である請求項1または2記載の繊維強化樹脂成形体。
  4. 上記ゴム組成物における架橋剤が、亜鉛系架橋剤である請求項1〜3のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂成形体。
  5. 上記ゴム組成物の原料ゴムが、ブチル系ゴムである請求項1〜4のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂成形体。
  6. 上記マトリックス樹脂が、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂である請求項1〜5のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂成形体。
  7. 上記マトリックス樹脂が、ポリアミド樹脂である請求項1〜5のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂成形体。
  8. 上記連続繊維が、炭素繊維からなる請求項1〜7のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂成形体。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の繊維強化樹脂成形体を構成部材とする自動車用部品。
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