JP2015047052A - 配電系統保護システムおよび異常時処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】配電系統内の機器の投入、開放の動作不良原因を特定し速やかに原因究明する。
【解決手段】配電系統保護システム200は、投入コイル11aと開放コイル11bとを有する複数の遮断器10と、投入リレー2aと開放リレー2bとを有する複数の配電盤2と、配電盤2の投入リレー2aと開放リレー2bに指令信号を発する遠方監視制御盤1と、遮断器10、配電盤2および遠方監視制御盤1の状態を監視し制御する指令所20と、遮断器10の動作不良が発生した場合の原因の特定および通知を行う異常時処理装置50とを備える。異常時処理装置50は、指令信号の伝達を検出する指令信号検出部31a、31b、32a、32b、33a、33bと、これらの信号と指令信号から遮断器10の動作の異常の有無を判定し、原因箇所を特定する分析処理部100とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】配電系統保護システム200は、投入コイル11aと開放コイル11bとを有する複数の遮断器10と、投入リレー2aと開放リレー2bとを有する複数の配電盤2と、配電盤2の投入リレー2aと開放リレー2bに指令信号を発する遠方監視制御盤1と、遮断器10、配電盤2および遠方監視制御盤1の状態を監視し制御する指令所20と、遮断器10の動作不良が発生した場合の原因の特定および通知を行う異常時処理装置50とを備える。異常時処理装置50は、指令信号の伝達を検出する指令信号検出部31a、31b、32a、32b、33a、33bと、これらの信号と指令信号から遮断器10の動作の異常の有無を判定し、原因箇所を特定する分析処理部100とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、配電系統保護システムおよび異常時処理装置に関する。
たとえば電鉄用変電所では、変電所内の機器投入不良が発生した場合、一過性の機器投入不良に対しては、人間系で再投入指令を行う。変電所内の機器開放不良が発生した場合も同様である。
しかしながら、機器投入不良あるいは機器開放不良の原因が判別できなければ、機器投入不良あるいは機器開放不良の原因が配電盤内にあるのか、機器本体内にあるのかの特定は不可能である。
電鉄用変電所内の機器投入不良あるいは機器開放不良が発生した場合、速やかに原因究明を行い、再投入あるいは再開放による早急な変電所の復旧が求められている。しかしながら、このような、変電所を含む配電系統において、一過性の機器投入不良あるいは機器開放不良の場合、発生原因の早期の判別ができず、原因がつかめるまで変電所が復旧できない例が少なくない。
そこで、本発明の実施形態は、変電所を含む配電系統内の機器の投入または開放の動作不良原因を特定し、速やかな原因究明と再投入または再開放による復旧を可能とすることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態は、励磁により遮断状態から接続状態に移行させる投入コイルと、励磁により接続状態から遮断状態に移行させる開放コイルとを有する複数の遮断器と、前記複数の遮断器のそれぞれの前記投入コイルの励磁のための投入リレーと前記開放コイルの励磁のための開放リレーとを有する複数の配電盤と、前記複数の配電盤のそれぞれの前記投入リレーおよび前記開放リレーに指令信号を発する遠方監視制御盤と、前記複数の遮断器、前記複数の配電盤および前記遠方監視制御盤の状態を監視し制御する指令所と、前記遮断器の動作不良が発生した場合の原因の特定および通知を行う異常時処理装置と、を備える配電系統保護システムであって、前記異常時処理装置は、前記遠方監視制御盤から発せられ順次伝達される前記指令信号の伝達を検出するための複数の指令信号検出部と、前記複数の指令信号検出部からの信号と、前記遠方監視制御盤からの前記指令信号を入力として受け入れて、前記遮断器の動作の異常の有無を判定し、動作の異常と判定した場合に動作の異常と判定された対象遮断器の動作の異常の原因箇所を特定する分析処理部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の実施形態は、励磁により遮断状態から接続状態に移行させる投入コイルと励磁により接続状態から遮断状態に移行させる開放コイルとを有する複数の遮断器と、前記複数の遮断器のそれぞれの前記投入コイルの励磁のための励磁用の投入リレーと前記開放コイルの励磁のための開放リレーとを有する複数の配電盤と、前記複数の配電盤のそれぞれの前記投入リレーおよび前記開放リレーに指令信号を発する遠方監視制御盤と、前記複数の遮断器、前記複数の配電盤および前記遠方監視制御盤の状態を監視し制御する指令所を備える配電系統保護システムにおける前記遮断器の動作不良の原因を特定する異常時処理装置であって、前記遠方監視制御盤から発せられ順次伝達される前記指令信号の伝達を検出するための複数の指令信号検出部と、前記複数の指令信号検出部からの信号と、前記遠方監視制御盤からの前記指令信号を入力として受け入れて、前記遮断器の動作の異常の有無を判定し、動作の異常と判定した場合に当該遮断器の動作の異常の原因箇所を特定する分析処理部と、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、変電所を含む配電系統内の機器の投入または開放の動作不良原因を特定し、速やかな原因究明と再投入または再開放による復旧が可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る配電系統保護システムおよび異常時処理装置について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る配電系統保護システムの構成を示すブロック図である。配電系統保護システム200は、指令所20、複数の遠方監視制御盤1、複数の配電盤2、複数の遮断器10を有する。指令所20は、これら複数の遠方監視制御盤1、配電盤2および遮断器10の状態を監視し、制御する。指令所20は、たとえば、電鉄用変電所に係る指令所の場合は、管内の運行状況の表示盤、各変電所への指令を出力するための入力操作が可能な操作盤、通信設備などで構成されており、全体状況の把握を行う。また、たとえば異常発生時にも、早期に異常発生を把握して対応するための設備である。
図1は、第1の実施形態に係る配電系統保護システムの構成を示すブロック図である。配電系統保護システム200は、指令所20、複数の遠方監視制御盤1、複数の配電盤2、複数の遮断器10を有する。指令所20は、これら複数の遠方監視制御盤1、配電盤2および遮断器10の状態を監視し、制御する。指令所20は、たとえば、電鉄用変電所に係る指令所の場合は、管内の運行状況の表示盤、各変電所への指令を出力するための入力操作が可能な操作盤、通信設備などで構成されており、全体状況の把握を行う。また、たとえば異常発生時にも、早期に異常発生を把握して対応するための設備である。
遮断器10は、配電系統保護システム200の正常時にはすべてが投入状態にあり、配電系統保護システム200内の異常発生時に、隔離すべき範囲の隔離のために開放動作を行う。あるいは、異常時に一旦隔離したが健全であった範囲を接続するために再度投入状態に復帰するために開放状態から投入動作を行う。
遮断器10は、投入コイル11aおよび開放コイル11bを有する。遮断器10が投入状態において開放コイル11bが動作すると、遮断器10は開放状態に移行する。すなわち、配電系統保護システム200は遮断器10において遮断される。遮断器10が開放状態において投入コイル11aが動作すると、遮断器10は投入状態に移行する。すなわち接続状態となる。投入コイル11aが動作して遮断器10が投入状態となると、投入状態検出部12aから投入状態検出信号が遠方監視制御盤1に送信される。開放コイル11bが動作して遮断器10が開放状態となると、開放状態検出部12bから開放状態検出信号が遠方監視制御盤1に送信される。
配電盤2は、投入リレー2aおよび開放リレー2bを有する。投入リレー2aがオンとなると、すなわちリレー接点が導通側となると、遮断器10の投入コイル11aが動作する。開放リレー2bがオンとなると、すなわちリレー接点が導通側となると、遮断器10の開放コイル11bが動作する。なお、投入リレー2aがオンとなるときには開放リレー2bがオフとなる。また、開放リレー2bがオンとなるときには投入リレー2aがオフとなる。
遠方監視制御盤1は、配電盤2内の投入リレー2aおよび開放リレー2bに指令信号を送信する。また、指令所20からも配電盤2内の投入リレー2aおよび開放リレー2bに指令信号を直接に送信することができる。
異常時処理装置50は、投入制御指令検出用CT(変流器)31a、開放制御指令検出用CT31b、投入リレー動作検出用CT32a、開放リレー動作検出用CT32b、投入状態検出用CT33a、開放状態検出用CT33b、および分析処理部100を有する。分析処理部の形態としては、たとえば継電器盤でもよい。あるいは、パソコンやシーケンサなどのディジタル機器でもよい。
投入制御指令検出用CT31aは、遠方監視制御盤1から配電盤2に至る投入リレー2aの動作指令信号の伝送経路に設けられている。また、開放制御指令作検出用CT31bは、遠方監視制御盤1から配電盤2に至る開放リレー2bの動作指令信号の伝送経路に設けられている。投入リレー動作検出用CT32aは、配電盤2から遮断器10に至る投入コイル11aの動作指令信号の伝達経路に設けられている。また、開放リレー動作検出用CT32bが配電盤2から遮断器10に至る開放コイル11bの動作指令信号の伝達経路に設けられている。
投入状態検出用CT33aは、投入状態検出部12aから遠方監視制御盤1に至る伝達経路に設けられている。また、開放状態検出用CT33bは、開放状態検出部12bから遠方監視制御盤1に至る伝達経路に設けられている。
分析処理部100は、応動時間判定部110およびロジック部120を有する。投入制御指令検出用CT31a、開放制御指令検出用CT31b、投入リレー動作検出用CT32a、開放リレー動作検出用CT32b、投入状態検出用CT33a、開放状態検出用CT33bからの信号は、それぞれ、分析処理部100に入力される。また、遠方監視制御盤1から配電盤2内の投入リレー2aおよび開放リレー2bへのそれぞれの指令信号が分析処理部100に入力される。また、投入状態検出部12aおよび開放状態検出部12bから遠方監視制御盤1への出力信号が分岐されて分析処理部100に入力される。
なお、分析処理部100は、遮断器10ごとに設けられてもよい。あるいは、同一変電所に設けられた複数の遮断器10に共通に設けられることでもよい。また、これらの組合せでもよい。
図2は、第1の実施形態に係る配電系統保護システムの分析処理部の投入指令に関する部分の構成を示すブロック図である。応動時間判定部110は、応動時間算出部111、比較判定部112および警報部113を有する。
遠方監視制御盤1の出力である指令信号および投入状態検出部12aの出力信号は、応動時間算出部111に入力される。応動時間算出部111は、遠方監視制御盤1から指令信号が出力された時刻と、投入状態検出部12aからの出力信号が出力された時刻との差である時間幅を算出する。
比較判定部112は、応動時間算出部111で算出された時間幅が所定の判定時間幅より小さいか否かを比較する。比較判定部112で、算出された時間幅が所定の判定時間幅より小さいと判定された場合は、ロジック部120での処理に移行する。また、比較判定部112で、算出された時間幅が所定の判定時間幅より大きいと判定された場合は、警報部113での処理に移行し、警報部113での処理の後にロジック部120での処理に移行する。警報部113は、算出された時間幅が所定の判定時間幅より大きい旨の警報信号を、指令所20に出力する。
図2に示すように、ロジック部120は、投入制御指令検出用CT判定部121、投入リレー動作検出用CT判定部122、投入状態検出用CT判定部123、論理積演算部125、論理積演算部126、論理積演算部127、論理積演算部128を有する。ロジック部120は、これらを組み合わせた以下のようなロジック回路を有する。
投入制御指令検出用CT判定部121は投入制御指令検出用CT31aの出力があるか否かを判定する。投入リレー動作検出用CT判定部122は投入リレー動作検出用CT32aの出力があるか否かを判定する。投入状態検出用CT判定部123は投入状態検出用CT33aの出力があるか否かを判定する。
論理積演算部125は、投入制御指令検出用CT判定部121で投入制御指令検出用CT31aの出力があると判定されなかった場合(図2では「出力無し」と表示。以下、図3を含めて同様。)であって、かつ、投入リレー動作検出用CT判定部122で投入リレー動作検出用CT32aの出力があると判定されなかった場合に、投入指令が異常である旨の信号と再投入指令要求信号を指令所20に出力する。論理積演算部126は、投入制御指令検出用CT判定部121で投入制御指令検出用CT31aの出力があると判定されなかった場合であって、かつ、投入リレー動作検出用CT判定部122で投入リレー動作検出用CT32aの出力があると判定された場合(図2では「出力有り」と表示。以下図3を含めて同様。)に、投入制御指令検出用CT31aが異常である旨を指令所20に出力する。
論理積演算部127は、投入リレー動作検出用CT判定部122で投入リレー動作検出用CT32aの出力があると判定されなかった場合であって、かつ、投入状態検出用CT判定部123で投入状態検出用CT33aの出力があると判定されなかった場合に、投入リレー2aが異常である旨および再投入指令要求信号を指令所20に出力する。論理積演算部128は、投入リレー動作検出用CT判定部122で投入リレー動作検出用CT32aの出力があると判定されなかった場合であって、かつ、投入状態検出用CT判定部123で投入状態検出用CT33aの出力があると判定された場合に、投入リレー動作検出用CT32aが異常である旨を指令所20に出力する。
指令所20は、それぞれから再投入指令要求信号を受けると、配電盤2の投入リレー2aに、動作指令を出力する。
図3は、第1の実施形態に係る配電系統保護システムの分析処理部の開放指令に関する部分の構成を示すブロック図である。応動時間判定部110は、図2に示したのと同一部分であるので説明を省略する。
ロジック部120は、開放制御指令検出用CT判定部131、開放リレー動作検出用CT判定部132、開放状態検出用CT判定部133、論理積演算部135、論理積演算部136、論理積演算部137、論理積演算部138を有する。ロジック部120は、これらを組み合わせた以下のようなロジック回路を有する。
開放制御指令検出用CT判定部131は開放制御指令検出用CT31bの出力があるか否かを判定する。開放リレー動作検出用CT判定部132は開放リレー動作検出用CT32bの出力があるか否かを判定する。開放状態検出用CT判定部133は開放状態検出用CT33bの出力があるか否かを判定する。
論理積演算部135は、開放制御指令検出用CT判定部131で開放制御指令検出用CT31bの出力があると判定されなかった場合であって、かつ、開放リレー動作検出用CT判定部132で開放リレー動作検出用CT32bの出力があると判定されなかった場合に、開放指令が異常である旨の信号と再開放指令要求信号を指令所20に出力する。論理積演算部136は、開放制御指令検出用CT判定部131で開放制御指令検出用CT31bの出力があると判定されなかった場合であって、かつ、開放リレー動作検出用CT判定部132で開放リレー動作検出用CT32bの出力があると判定された場合に、開放制御指令検出用CT31bが異常である旨を指令所20に出力する。
論理積演算部137は、開放リレー動作検出用CT判定部132で開放リレー動作検出用CT32bの出力があると判定されなかった場合であって、かつ、開放状態検出用CT判定部133は開放状態検出用CT33bの出力があると判定されなかった場合に、開放リレー2bが異常である旨および再開放指令要求信号を指令所20に出力する。論理積演算部138は、開放リレー動作検出用CT判定部132で開放リレー動作検出用CT32bの出力があると判定されなかった場合であって、かつ、開放状態検出用CT判定部133で開放状態検出用CT33bの出力があると判定された場合に、開放リレー動作検出用CT32bが異常である旨を指令所20に出力する。
指令所20は、それぞれから再開放指令要求信号を受けると、配電盤2の開放リレー2bに、動作指令を出力する。
次に、以上のように構成された本実施形態による配電系統保護システム200における異常時処理装置50の作用を説明する。
今、遮断器10を接続状態とする、すなわち遮断器10の投入コイル11aをオンとするために、遠方監視制御盤1から配電盤2に、投入リレー2aの動作を指令する投入指令信号が発せられたとする。このとき、何らかの原因で、遮断器10の投入状態検出部12aからの信号が発せられなかった場合、あるいは投入指令信号が発せられた時刻と遮断器10の投入状態検出部12aからの信号が発せられた時刻との時間間隔が所定の時間幅より長かった場合、分析処理部100の応動時間判定部110において比較判定部112による判定の結果、警報部113から指令所20に警報信号が出力される。
また、遠方監視制御盤1から投入指令信号が発せられた場合にはその都度、応動時間判定部110での判定結果によらず、必ずロジック部120での処理が行われる。今、遠方監視制御盤1から配電盤2に至る信号経路に異常がある場合、投入制御指令検出用CT31aも投入リレー動作検出用CT32aも信号を検出しない状態となる。この結果、論理積演算部125の条件が成立して、投入指令異常と判定され、指令所20に再投入指令要求が発せられる。指令所20からは配電盤2の投入リレー2aに投入指令が発せられる。
また、投入制御指令検出用CT31aに異常があって、投入制御指令信号は流れているが、その検出がなされていない場合が考えられる。この場合は、投入制御指令検出用CT31aからの出力はないが、投入リレー動作検出用CT32aの出力はある状態となる。この結果、論理積演算部126の条件が成立して、投入制御指令検出用CT31a異常と判定され、指令所20に再投入指令要求が発せられる。指令所20からは配電盤2の投入リレー2aに投入指令が発せられる。
次に、投入リレー2aに異常があり、たまたま動作しない場合が考えられる。この場合、投入コイル11aも励磁されない。したがって、投入制御指令検出用CT31aからの出力はあるが、投入リレー動作検出用CT32aおよび投入状態検出用CT33aからの出力はない状態となる。したがって、論理積演算部127の条件が成立して、投入リレー異常と判定されて、指令所20に再投入指令要求が発せられる。指令所20からは配電盤2の投入リレー2aに投入指令が発せられる。
また、投入状態検出用CT33aに異常があって、投入リレー2aが動作して投入コイル11aが動作しているが、投入リレー2aから投入コイル11aへの信号の検出がされない場合が考えられる。この場合は、投入リレー動作検出用CT32aからの出力はないが、投入状態検出用CT33aの出力はある状態となる。この結果、論理積演算部128の条件が成立して、投入リレー動作検出用CT32a異常と判定され、指令所20に再投入指令要求が発せられる。指令所20からは配電盤2の投入リレー2aに投入指令が発せられる。
投入制御指令検出用CT31aおよび投入リレー動作検出用CT32aの出力はあるが、投入状態検出用CT33aの出力がない場合は、投入コイル11a、投入状態検出部12aあるいは、遮断器10の他の部分、すなわち、遮断器10そのものの異常と判定され、指令所20には、本体異常通知が発せられる。このため、異常があるとの通知がなされた遮断器10について、ただちに処置を行うことができる。
異常時処理装置50の構成は、投入指令に係る部分と、開放指令に係る部分の構成は同じである。したがって、開放指令が出された場合についても、異常時処理装置50の作用は投入指令が出された場合と同様である。
以上のように、本実施形態によれば、変電所を含む配電系統内の機器の投入または開放の動作不良原因が特定され、特定された原因に応じた情報が通知されることによって、速やかな原因究明と再投入または再開放による復旧が可能となる。
[第2の実施形態]
図4は、第2の実施形態に係る配電系統保護システムの構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。本実施形態におけるロジック部120は、受信部141、テーブル143を有する評価部142および出力部144を有する。
図4は、第2の実施形態に係る配電系統保護システムの構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。本実施形態におけるロジック部120は、受信部141、テーブル143を有する評価部142および出力部144を有する。
受信部141は、遠方監視制御盤1から発せられた指令信号、投入状態検出部12aおよび開放状態検出部12bの出力信号、投入制御指令検出用CT31a、投入リレー動作検出用CT32a、投入状態検出用CT33a、開放制御指令検出用CT31b、開放リレー動作検出用CT32b、開放状態検出用CT33bのそれぞれからの出力信号を受信する。
評価部142は、受信部141で受信した各信号にもとづいて原因箇所を特定する。評価部142は、テーブル143を有している。評価部142で特定された結果は、出力部144から指令所20に出力される。
図5は、第2の実施形態に係る配電系統保護システムの分析処理部の投入指令および開放指令に関する異常箇所との対応関係を示す対応テーブルである。ここで、指令aは、遠方監視制御盤1から配電盤2に出力される投入リレー2aの動作を指令する投入指令信号である。また、指令bは、遠方監視制御盤1から配電盤2に出力される開放リレー2bの動作を指令する開放指令信号である。
また、投入の欄のCT31a、CT32a、CT33aおよび12aはそれぞれ、投入制御指令検出用CT31a、投入リレー動作検出用CT32a、投入状態検出用CT33aおよび投入状態検出部12aからの信号を示す。
また、開放の欄のCT31b、CT32b、CT33bおよび12bはそれぞれ、開放制御指令検出用CT31b、開放リレー動作検出用CT32b、開放状態検出用CT33bおよび開放状態検出部12bからの信号を示す。また、表中の1および0はそれぞれ、上欄に示す信号がある場合とない場合とを示す。
表のそれぞれの行は、上欄の投入関係の信号、開放関係の信号のそれぞれの有り(1)または無し(0)の組合せを示す。右端の列は、異常箇所を示す。すなわち、それぞれの組合せによって決定される原因である異常箇所を示す。
この組み合わせによる推定原因は、第1の実施形態でのロジック部120における信号の組合せから得られる推定原因と同じ結果を与える。
以上のように、本実施形態によれば、変電所を含む配電系統内の機器の投入または開放の動作不良原因を特定し、速やかな原因究明と再投入または再開放による復旧が可能となる。また、テーブル形式で異常箇所を判定するので、信号の数が増えると、第1の実施形態に比べてロジック部120の設計が容易である。
[第3の実施形態]
図6は、第3の実施形態に係る配電系統保護システムの構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態あるいは第2の実施形態の変形である。本実施形態における分析処理部100は、劣化診断部150をさらに有する。
図6は、第3の実施形態に係る配電系統保護システムの構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態あるいは第2の実施形態の変形である。本実施形態における分析処理部100は、劣化診断部150をさらに有する。
図7は、第3の実施形態に係る配電系統保護システムの分析処理部における劣化診断部の構成を示すブロック図である。劣化診断部150は、信号レベル算出部151、信号レベル比較部152および当初信号レベルデータベース153を有する。
信号レベル算出部151は、遠方監視制御盤1から発せられた指令信号、投入状態検出部12aおよび開放状態検出部12bの出力信号、投入制御指令検出用CT31a、投入リレー動作検出用CT32a、投入状態検出用CT33a、開放制御指令検出用CT31b、開放リレー動作検出用CT32b、開放状態検出用CT33bのそれぞれからの出力信号を受信して、それぞれの信号強度の値を算出する。
当初信号レベルデータベース153は、それぞれの信号についての当初の信号強度の値を格納している。信号レベル比較部152は、それぞれの信号について、信号レベル算出部151で算出された信号強度の値と、当初信号レベルデータベース153に格納された対応する値との比を算出する。この比が所定の値より小さくなった場合は、信号レベル比較部152は、指令所20にその信号に係る検出機能が劣化した旨を出力する。
この結果、機能が損なわれない早期に、交換あるいは修理することにより処置することができ、配電系統保護システム200および異常時処理装置50の機能をさらに確実に維持することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、指令信号が伝達されているか否かを、CTで検出する例を示したが、これに限定されない。たとえば、計器用変圧器(PT)によって検出することでもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、指令信号が伝達されているか否かを、CTで検出する例を示したが、これに限定されない。たとえば、計器用変圧器(PT)によって検出することでもよい。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…遠方監視制御盤、2…配電盤、2a…投入リレー、2b…開放リレー、10…遮断器、11a…投入コイル、11b…開放コイル、12a…投入状態検出部、12b…開放状態検出部、20…指令所、31a…投入制御指令検出用CT(変流器)(指令信号検出部)、31b…開放制御指令検出用CT(変流器)(指令信号検出部)、32a…投入リレー動作検出用CT(変流器)(指令信号検出部)、32b…開放リレー動作検出用CT(変流器)(指令信号検出部)、33a…投入状態検出用CT(変流器)(指令信号検出部)、33b…開放状態検出用CT(変流器)(指令信号検出部)、50…異常時処理装置、100…分析処理部、110…応動時間判定部、111…応動時間算出部、112…比較判定部、113…警報部、120…ロジック部、121…投入制御指令検出用CT判定部、122…投入リレー動作検出用CT判定部、123…投入状態検出用CT判定部、125、126、127、128…論理積演算部、131…開放制御指令検出用CT判定部、132…開放リレー動作検出用CT判定部、133…開放状態検出用CT判定部、135、136、137、138…論理積演算部、141…受信部、142…評価部、143…対応テーブル、144…出力部、150…劣化診断部、151…信号レベル算出部、152…信号レベル比較部、153…当初信号レベルデータベース、200…配電系統保護システム
Claims (10)
- 励磁により遮断状態から接続状態に移行させる投入コイルと、励磁により接続状態から遮断状態に移行させる開放コイルとを有する複数の遮断器と、
前記複数の遮断器のそれぞれの前記投入コイルの励磁のための投入リレーと前記開放コイルの励磁のための開放リレーとを有する複数の配電盤と、
前記複数の配電盤のそれぞれの前記投入リレーおよび前記開放リレーに指令信号を発する遠方監視制御盤と、
前記複数の遮断器、前記複数の配電盤および前記遠方監視制御盤の状態を監視し制御する指令所と、
前記遮断器の動作不良が発生した場合の原因の特定および通知を行う異常時処理装置と、
を備える配電系統保護システムであって、
前記異常時処理装置は、
前記遠方監視制御盤から発せられ順次伝達される前記指令信号の伝達を検出するための複数の指令信号検出部と、
前記複数の指令信号検出部からの信号と、前記遠方監視制御盤からの前記指令信号を入力として受け入れて、前記遮断器の動作の異常の有無を判定し、動作の異常と判定した場合に動作の異常と判定された対象遮断器の動作の異常の原因箇所を特定する分析処理部と、
を有することを特徴とする配電系統保護システム。 - 前記遮断器の投入を検出する投入状態検出部と、
前記遮断器の開放を検出する開放状態検出部と、
をさらに備え、
前記分析処理部は、
前記指令信号と、前記投入状態検出部または前記開放状態検出部の出力信号とを受け入れて前記遮断器の前記投入コイルまたは前記開放コイルそれぞれの動作までの応動時間が応動制限時間より長いときに異常と判定する応動時間判定部と、
前記応動時間判定部において異常と判定された場合に前記複数の指令信号検出部からの信号に基づいて異常の原因箇所の特定を行い前記指令所に前記特定の結果を通知するロジック部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の配電系統保護システム。 - 前記ロジック部は、前記指令信号、前記複数の指令信号検出部の出力信号の組合せと、それぞれの組合せの場合の異常原因箇所とを対応させる対応テーブルを有することを特徴とする請求項2に記載の配電系統保護システム。
- 前記ロジック部は、前記指令信号、前記複数の指令信号検出部の出力信号の組合せと、それぞれの組合せの場合の異常原因箇所とを対応させるロジック回路を有することを特徴とする請求項2に記載の配電系統保護システム。
- 前記複数の指令信号検出部のそれぞれは、変流器を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の配電系統保護システム。
- 前記複数の指令信号検出部のそれぞれは、計器用変圧器を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の配電系統保護システム。
- 前記応動時間判定部は、異常と判定したときに、指令所に警報を発する警報部をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の配電系統保護システム。
- 前記指令所は、前記警報部からの警報を受けて、前記ロジック部から通知された前記特定の結果が前記対象遮断器の異常ではない場合は、前記対象遮断器に前記指令信号を発することを特徴とする請求項7に記載の配電系統保護システム。
- 前記分析処理部は、劣化診断部をさらに有し、
前記劣化診断部は、
前記複数の指令信号検出部の信号のそれぞれについて、それぞれの信号が検出されたときの信号レベルと、それぞれの信号についての指令信号検出部が健全なときの信号レベルに対する割合を算出する信号レベル算出部と、
前記複数の指令信号検出部の信号のそれぞれについて、前記信号レベル算出部で算出された前記割合と、所定のしきい値とを比較して、所定のしきい値未満となった時には警報信号を出力する信号レベル比較部と、
を有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の配電系統保護システム。 - 励磁により遮断状態から接続状態に移行させる投入コイルと励磁により接続状態から遮断状態に移行させる開放コイルとを有する複数の遮断器と、前記複数の遮断器のそれぞれの前記投入コイルの励磁のための励磁用の投入リレーと前記開放コイルの励磁のための開放リレーとを有する複数の配電盤と、前記複数の配電盤のそれぞれの前記投入リレーおよび前記開放リレーに指令信号を発する遠方監視制御盤と、前記複数の遮断器、前記複数の配電盤および前記遠方監視制御盤の状態を監視し制御する指令所を備える配電系統保護システムにおける前記遮断器の動作不良の原因を特定する異常時処理装置であって、
前記遠方監視制御盤から発せられ順次伝達される前記指令信号の伝達を検出するための複数の指令信号検出部と、
前記複数の指令信号検出部からの信号と、前記遠方監視制御盤からの前記指令信号を入力として受け入れて、前記遮断器の動作の異常の有無を判定し、動作の異常と判定した場合に当該遮断器の動作の異常の原因箇所を特定する分析処理部と、
を有することを特徴とする異常時処理装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013178389A JP2015047052A (ja) | 2013-08-29 | 2013-08-29 | 配電系統保護システムおよび異常時処理装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2018150726A1 (ja) * | 2017-02-16 | 2019-06-27 | 富士電機株式会社 | 無停電電源装置 |
-
2013
- 2013-08-29 JP JP2013178389A patent/JP2015047052A/ja active Pending
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JPWO2018150726A1 (ja) * | 2017-02-16 | 2019-06-27 | 富士電機株式会社 | 無停電電源装置 |
US10797512B2 (en) | 2017-02-16 | 2020-10-06 | Fuji Electric Co., Ltd. | Uninterruptible power supply |
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