JP2015046421A - セラミック電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】はんだ実装時におけるセルフアライメント性の向上が図られたセラミック電子部品を提供する。【解決手段】セラミック電子部品1においては、絶縁性樹脂コーティング層21が、外部電極3、4の端面部分3a、4bおよび側面部分3e、3f、4e、4fの表面と、実装面となるべき第1の主面2dを覆う外部電極3、4の主面部分3d、4dの表面の一部とを連続的に覆い、端面部分3a、4bの側および側面部分3e、3f、4e、4fの側から主面部分3d、4dの側に回り込むことで、外部電極3、4と絶縁性樹脂コーティング層21との間におけるはんだの這い上がりが遅延し、高いセルフアライメント性を得ることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、セラミック電子部品に関する。
従来より、表面実装部品(たとえば、積層セラミックコンデンサなど)として、互いに対向する一対の端面と、一対の端面間を連結するように伸び且つ互いに対向する一対の主面と、一対の主面を連結するように伸び且つ互いに対向する一対の側面とを有する素体と、主面の一部及び/又は側面の一部を覆うように形成されると共に、Sn又はSn合金からなるめっき層を有する外部電極と、を備えているものが知られている(たとえば、下記特許文献1参照)。特許文献1に記載された電子部品では、外部電極は、素体の両端面並びに端面に隣接する主面の一部及び側面の一部に跨るように形成された五面電極構造となっている。
このような電子部品においては、平行又は直列に複数配置してはんだ実装したときに、隣接した電子部品の端面および側面部間ではんだブリッジが形成されて、電子部品間が短絡する問題が発生しやすく、電子部品間の間隔を小さくした狭隣接高密度実装上の課題となっていた。たとえば、実装時の位置ズレによって、隣接する電子部品の両側面部が接触する場合や、一方の電子部品の端面部ともう一方の電子部品の側面部との間で接触する場合に、両電子部品間の電極間短絡が発生する懼れがあった。
そこで、引用文献1の電子部品においては、外部電極を覆う樹脂絶縁層により、はんだフィレットを介した電子部品間の短絡を抑制し、狭隣接高密度実装を実現している。
特開2013−258558号公報
発明者らは、上述した樹脂層について研究を重ねた結果、はんだ実装時に、外部電極と樹脂絶縁層との間において、溶融したはんだが這い上がる事態が生じるとの知見を得た。より具体的には、外部電極のうちの素体の端面を覆う端面部分または素体の側面を覆う側面部分と、樹脂絶縁層との間を、はんだが這い上がる。
そして、発明者らは、そのようなはんだの這い上がりが始まると直ぐに、電子部品のセルフアライメント性が低下することを新たに見出した。換言すると、はんだの這い上がりの開始タイミングを遅延させることができれば、電子部品のセルフアライメント性の向上が図られる。
本発明は、はんだ実装時におけるセルフアライメント性の向上が図られたセラミック電子部品を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係るセラミック電子部品は、互いに対向する一対の端面と、一対の端面同士を連結するように延びかつ互いに対向する一対の主面と、一対の主面同士を連結するように延びかつ互いに対向する一対の側面とを有する素体と、素体の端面の側において、端面と該端面に隣接する主面の一部および側面の一部とを一体的に覆い、かつ、端面を覆う端面部分と、主面を覆う主面部分と、側面を覆う側面部分とを有する外部電極と、外部電極の端面部分および側面部分の少なくともいずれか一方の表面と、一対の主面のうちの実装面となるべき第1の主面を覆う外部電極の主面部分の表面の一部とを連続的に覆う絶縁層とを備える。
このセラミック電子部品においては、はんだ実装時に、外部電極と絶縁層との間をはんだが這い上がる際には、はんだは、外部電極の端面部分または側面部分に達する前に、外部電極の主面部分と絶縁層との間を通過しなければならない。その通過の分だけ、外部電極の端面部分または側面部分と樹脂絶縁層との間におけるはんだの這い上がりが遅延されるため、セラミック電子部品のセルフアライメント性が向上する。
また、第1の主面における主面部分の全面積をSとし、絶縁層が覆う部分の主面部分の面積をS1とすると、その面積割合(S1/S)は4%以上76%以下である態様であってもよい。面積割合(S1/S)が4%以上であれば高いセルフアライメント性が得られ、また、面積割合(S1/S)が76%以下であれば高い実装強度が得られる。
また、絶縁層が、第1の主面を覆う外部電極の主面部分の表面の一部を覆う形態と同じ形態で、一対の主面のうちの第1の主面に対向する第2の主面を覆う主面部分の表面の一部を覆っている態様であってもよい。このように、絶縁層が、第1の主面側および第2の主面側を同じ形態で覆うことで、セラミック電子部品が上下対称構造となる。その結果、梱包時や実装時に上下の区別なく取扱うことができるため、セラミック電子部品の取扱い性が向上する。
本発明によれば、はんだ実装時におけるセルフアライメント性の向上が図られたセラミック電子部品が提供される。
図1は、本発明の一態様に係るセラミックコンデンサを示した斜視図である。 図2は、図1のセラミックコンデンサをはんだ実装した際のII−II線断面図である。 図3は、図2のセラミックコンデンサのIII−III線断面図である。 図4は、従来技術に係るセラミックコンデンサをはんだ実装した際の断面図である。 図5は、図4のセラミックコンデンサのV−V線断面図である。 図6は、図4のセラミックコンデンサの要部拡大図である。 図7は、図2のセラミックコンデンサの要部拡大図である。 実施例に係るセラミックコンデンサの実装面側からの平面図である。 実施例におけるアライメント性の評価方法を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1〜図3を参照しつつ、セラミック電子部品1の構成について説明する。
セラミック電子部品1は、例えば積層セラミックコンデンサなどの電子部品であり、素体2と、複数の外部電極3,4とを備えている。
素体2は、図2に示されるように、複数のセラミック層6と複数の内部電極層7とが交互に積層された、略直方体形状の積層体として構成されている。各セラミック層6は、たとえば誘電体セラミック(BaTiO系、Ba(Ti,Zr)O系、又は(Ba,Ca)TiO系などの誘電体セラミック)を含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。実際の素体2では、各セラミック層6の間の境界が視認できない程度に一体化されている。内部電極層7は、例えばNiやCuなどの導電材を含んでいる。内部電極層7の厚みは、たとえば0.5μm〜3μm程度である。
素体2は、一対の端面2a、2bと、一対の主面2c,2dと、一対の側面2e,2fとを有し、これらの面によってその外形が画成されている。
一対の端面2a,2bは、素体2の長手方向(図のX方向)において互いに対向している。また、一対の主面2c,2dは、一対の端面2a,2b間を連結するように延び、かつ、素体2の積層方向である厚さ方向(図のZ方向)において互いに対向している。さらに、一対の側面2e,2fは、一対の主面2c,2dを連結するように延び、かつ、素体2の長手方向および長手方向と直交する短手方向(図のY方向)において互いに対向している。
セラミック電子部品1の外形寸法は、たとえば、長手方向の長さが0.4mm〜1.6mm程度に設定され、短手方向の長さが0.2mm〜0.8mm程度に設定され、厚さが0.4mm〜0.8mm程度に設定されている。素体2の寸法は、たとえば、長手方向の長さが0.6mm、短手方向の長さが0.3mm、厚さが0.3mmである。
外部電極3は、素体2の一方の端面2aの側に形成されている。より具体的には、外部電極3は、一方の端面2aと、端面2aと直交する二つの主面2c、2dおよび二つの側面2e、2fの各縁部の一部とを一体的に覆うようにして、端面2aから主面2c、2dおよび側面2e、2fに回り込むように形成されている。すなわち、外部電極3は、端面2a上に位置する電極部分3a(以下、端面部分と称す。)と、各主面2c,2dの一部上に位置する電極部分3c、3d(以下、主面部分と称す。)と、各側面2e、2fの一部上に位置する電極部分3e,3f(以下、側面部分と称す。)とを有している。つまり、外部電極3は、五面電極構造を有している。
外部電極4は、素体2の他方の端面2bの側に形成されている。より具体的には、外部電極4は、他方の端面2bと、端面2bと直交する二つの主面2c、2dおよび二つの側面2e、2fの各縁部の一部とを一体的に覆うようにして、端面2bから主面2c、2dおよび側面2e、2fに回り込むように形成されている。すなわち、外部電極4は、端面2b上に位置する電極部分4b(以下、端面部分と称す。)と、各主面2c、2dの一部上に位置する電極部分4c、4d(以下、主面部分と称す。)と、各側面2e、2fの一部上に位置する電極部分4e,4f(以下、側面部分と称す。)とを有している。つまり、外部電極4も、外部電極3同様、五面電極構造を有している。
外部電極3、4は、素体2の外表面にCuやNi、あるいはAg、Pdなどを主成分とする導電性ペーストを後述の方法によって付着させた後に所定温度(例えば、700℃程度)にて焼付け、更に電気めっきを施すことにより形成される。外部電極3,4は、電気めっきにより形成されためっき層を有している。
本実施形態では、外部電極3、4は、はんだとの電極濡れ性を改善するために、少なくともSn又はSn合金からなるめっき層を有している。Sn又はSn合金からなるめっき層は、外部電極3、4の表面層を構成する。
外部電極3、4は、はんだと焼付け電極層の反応を防止するために、Ni又はNi合金からなるめっき層を有していてもよい。この場合、Sn又はSn合金からなるめっき層は、Ni又はNi合金からなるめっき層が形成された後に、形成される。Ni又はNi合金からなるめっき層の厚みは0.5〜6μm程度であり、Sn又はSn合金からなるめっき層の厚みは1〜7μm程度である。また、焼付け電極層がNiペーストの焼き付けにより形成されている場合、Ni又はNi合金からなるめっき層を省略してもよい。
外部電極3、4は、Cuからなるめっき層を有していてもよい。この場合、Ni又はNi合金からなるめっき層は、Cuからなるめっき層が形成された後に、形成される。
セラミック電子部品1は、さらに、絶縁性樹脂コーティング層(絶縁層)21を備えている。絶縁性樹脂コーティング層21は、図1に示されるように、素体2の一対の端面2a、2bおよび一対の側面2e、2fを、外部電極3、4を介して、囲むように連続的に覆っている。
また、絶縁性樹脂コーティング層21は、図1に示されるように、素体2の端面2a、2bの側および側面2e、2fの側から、主面2c、2dの側に回り込んでいる。特に、外部電極3、4上においては、端面部分3a、4bおよび側面部分3e、3f、4e、4fから、主面部分3c、3d、4c、4dに向けて、絶縁性樹脂コーティング層21が回り込んでいる。
以下、外部電極3、4上における絶縁性樹脂コーティング層21の回り込みについて、図2〜4を参照しつつ説明する。なお、絶縁性樹脂コーティング層21の回り込みは、外部電極3と外部電極4とで同様であるため、以下では外部電極4についてのみ説明する。
まず、絶縁性樹脂コーティング層21は、図2に示すとおり、外部電極4の端面部分4bの表面と、主面部分4c、4dの表面の一部(すなわち、端面部分4bに近接する部分)の表面とを連続的に覆っており、かつ、外部電極4の端面部分4bと主面部分4c、4dとの間の屈曲部(角部)の全域に亘って形成されている。特に、絶縁性樹脂コーティング層21は、主面部分4cと主面部分4dとを実質的に同じ形態(同じ範囲、同じ形状、同じ面積)で覆っているため、上下対称構造となっている。
また、絶縁性樹脂コーティング層21は、図3に示すとおり、外部電極4の側面部分4e、4fの表面と、主面部分4c、4dの表面の一部(すなわち、側面部分4e、4fに近接する部分)の表面とを、連続的に覆っており、かつ、外部電極4の側面部分4e、4fと主面部分4c、4dとの間の屈曲部(角部)の全域に亘って形成されている。特に、絶縁性樹脂コーティング層21は、主面部分4cと主面部分4dとを実質的に同じ形態で覆っているため、上下対称構造かつ左右対称構造となっている。
一方、図4、5に示す従来技術に係るセラミック電子部品101においては、上述した回り込みは生じていない。すなわち、絶縁性樹脂コーティング層21は、外部電極3、4の端面部分3a、4bの表面および側面部分3e、3f、4e、4fの表面にのみ形成されており、主面部分3c、3d、4c、4dの表面には形成されていない。
絶縁性樹脂コーティング層21は、絶縁性樹脂コーティング剤を付与して固化させることにより形成できる。絶縁性樹脂コーティング剤の付与には、スクリーン印刷法などを用いることができる。
絶縁性樹脂コーティング剤を固化させてなる絶縁性樹脂コーティング層21は、固化後の膜厚が、2μm以上30μm以下の範囲に設定されていることが好ましい。
絶縁性樹脂コーティング剤としては、熱硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤を用いることができる。たとえば、プリント基板のソルダーレジストとして用いられる金属酸化物顔料を用いた熱硬化性エポキシ樹脂塗料や、耐熱性塗料として用いられる金属酸化物顔料を用いたシリコーン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、フェノール樹脂系塗料、ユリア樹脂系塗料、メラミン樹脂系塗料、アミノ樹脂系塗料、不飽和ポリエステル樹脂系塗料、ジアリルフタレート樹脂系塗料、ポリウレタン樹脂系塗料、ポリイミド樹脂系塗料、アルキド樹脂系塗料、スピラン樹脂系塗料、熱硬化性アクリル樹脂系塗料、熱硬化性メタクリル樹脂系塗料、又は熱硬化性共重合樹脂系塗料などの耐熱性樹脂塗料を用いることができる。アクリル化エポキシ樹脂系やアクリル化された合成ゴム系などのフォトレジストとして用いられるレジスト材料も、熱硬化性を有しており、絶縁性樹脂コーティング剤として使用可能である。
これらの絶縁性樹脂塗料には、有機若しくは無機顔料を適度に添加することにより、絶縁性樹脂コーティング層21に着色性又は不透明性を付与することが好ましい。たとえば、着色性の有機顔料としては、多環顔料系のフタロシアニン系顔料やアントラキノン系顔料、アゾ化合物のジアゾ顔料などが挙げられ、無機顔料としては金属酸化物やカーボンブラックなどが挙げられる。また、上述した金属酸化物の顔料に屈折率の大きい顔料を用いることで、絶縁性樹脂コーティング層21に適度な光散乱性を付与し、実質的な不透明性を付与してもよい。
絶縁性樹脂コーティング剤として、熱硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤の代わりに、紫外線硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤を用いてもよい。たとえば、プリント基板のソルダーレジストとして用いられる金属酸化物顔料を用いたアクリル化エポキシ樹脂系塗料、耐熱性塗料として用いられる金属酸化物顔料を用いたアクリル化シリコーン樹脂系塗料、アクリル化フッ素樹脂系塗料、アクリル化フェノール樹脂系塗料、アクリル化ポリウレタン樹脂系塗料、アクリル化油系塗料、アクリル化アルキド樹脂系塗料、アクリル化ポリエステル系塗料、アクリル化ポリエーテル系塗料、アクリル化スピラン樹脂系塗料、アクリル化共重合樹脂系塗料などがあり、上記のものはメタクリル化されたものを用いることもできる。その他耐熱性塗料として用いられる金属酸化物顔料を用いた不飽和ポリエステル樹脂系塗料、ポリエンとポリチオール系塗料を用いることができる。
これらの耐熱性樹脂塗料には、有機若しくは無機顔料を適度に添加することにより、絶縁性樹脂コーティング層21に着色性、若しくは不透明性を付与することが好ましい。たとえば、着色性の有機顔料としては、多環顔料系のフタロシアニン系顔料やアントラキノン系顔料、アゾ化合物のジアゾ顔料などが挙げられ、無機顔料としては金属酸化物やカーボンブラックなどが挙げられる。また、上述した金属酸化物の顔料に屈折率の大きい顔料を用いることで、絶縁性樹脂コーティング層21に適度な光散乱性を付与し、実質的な不透明性を付与してもよい。
絶縁性樹脂コーティング剤として、熱硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤を紫外線硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤に導入したものを用いてもよい。たとえば、耐熱性塗料として用いられる金属酸化物顔料を用いたルイス酸塩とエポキシ樹脂系塗料、酸発生剤と酸硬化アミノアルキッド樹脂系塗料や上記熱硬化型絶縁性樹脂コーティング剤の各種樹脂を紫外線硬化型絶縁性樹脂コーティング剤各種に導入したものを用いることができる。また、アクリル化エポキシ樹脂系フォトレジストや、アクリル化された合成ゴム系フォトレジストも使用可能である。
セラミック電子部品1を梱包材に梱包する工程では、セラミック電子部品1は、その向きが揃えられて梱包される。セラミック電子部品1は、たとえば、主面2cが梱包材の開口部側を向く形で梱包される。絶縁性樹脂コーティング層21が着色性又は不透明性を有していると、絶縁性樹脂コーティング層21が一部しか形成されていない主面2c,2dと、絶縁性樹脂コーティング層21が全体に形成されている側面2e、2fと、の判別を容易に行うことができる。この判別には、たとえば分光色差計を用いることができる。分光色差計によりL*a*b*表色系(JIS Z8729)の明度Lを測定する。
続いて、上述したセラミック電子部品1の実装について説明する。
セラミック電子部品1を実装する際には、一方の主面(第1の主面)2dを実装面として実装基板40に対向させるようにして載置し、はんだリフローによって、セラミック電子部品1の外部電極3、4を、基板40の接続端子42に電気的に接続する。すなわち、セラミック電子部品1は、基板40上にはんだ実装される。はんだは、Sn−SbなどのJIS Z 3282に基づくものが用いられ、いずれも上述した絶縁性樹脂コーティング層21によって濡れることがない。
はんだは金属以外には濡れないため、絶縁性樹脂コーティング層21ははんだレジスト層として機能する。このため、主面2dが基板面側とされてセラミック電子部品1を基板40に実装すれば、絶縁性樹脂コーティング層21の表面側にはんだが濡れ上がらず、はんだフィレットが形成されず、狭隣接高密度実装が可能となる。
ここで、発明者らは、絶縁性樹脂コーティング層21の裏面側、すなわち、絶縁性樹脂コーティング層21と外部電極3、4との間を、溶融したはんだ30が這い上がる現象が生じることを見出した。すなわち、図6に示すように、はんだ実装の際、基板40の接続端子42上にはんだ30が溶融すると、その溶融したはんだ30が、導電性を有する外部電極3、4の外表面に沿って這い上がる。
そして、発明者らは、そのようなはんだの這い上がりが始まると直ぐに、セラミック電子部品1のセルフアライメント性が低下することを見出した。セルフアライメントとは、溶融はんだの表面張力により、セラミック電子部品1が自身の位置調整をおこなう現象であるが、はんだが這い上がると、この位置調整が十分におこなわれなくなる。
そこで、上述したセラミック電子部品1においては、絶縁性樹脂コーティング層21により、はんだの這い上がりの開始タイミングを遅延させている。
すなわち、図7に示すように、絶縁性樹脂コーティング層21と外部電極4との間のはんだの這い上がりの起点をP1とすると、絶縁性樹脂コーティング層21が外部電極4の端面部分4bから実装面となる第1の主面2d側の主面部分4dまで回り込んでいるために、はんだは、その起点P1に達する前に、主面部分4d側の端点P2と起点P1との間を通過する必要があり、はんだの経路が端点P2から起点P1までの距離だけ延長されている。その結果、セラミック電子部品1は、従来技術に係るセラミック電子部品101に比べて、少なくともはんだが端点P2から起点P1までを移動する時間だけは、はんだの這い上がりの開始タイミングが遅延する。
なお、図7では、外部電極4の端面部分4bから主面部分4dまでの絶縁性樹脂コーティング層21の回り込みについて述べているが、外部電極4の側面部分4e、4fから主面部分4dまでの絶縁性樹脂コーティング層21の回り込みでも、同様に、はんだの這い上がりの開始タイミングの遅延が実現される。
以上で説明したように、セラミック電子部品1においては、絶縁性樹脂コーティング層21が、外部電極3、4の端面部分3a、4bおよび側面部分3e、3f、4e、4fの表面と、実装面となるべき第1の主面2dを覆う外部電極3、4の主面部分3d、4dの表面の一部とを連続的に覆い、端面部分3a、4bの側および側面部分3e、3f、4e、4fの側から主面部分3d、4dの側に回り込むことで、外部電極3、4と絶縁性樹脂コーティング層21との間におけるはんだの這い上がりが遅延し、高いセルフアライメント性を得ることができる。
なお、絶縁性樹脂コーティング層21は、必ずしも、端面部分3a、4bの側および側面部分3e、3f、4e、4fの側の両方から、主面部分3d、4dの側に回り込む必要はなく、端面部分3a、4bの側または側面部分3e、3f、4e、4fの側のいずれか一方から回り込むことで、上述したはんだの這い上がりが遅延し、セルフアライメント性の向上が図られる。
また、セラミック電子部品1においては、絶縁性樹脂コーティング層21は、第1の主面2dを覆う外部電極3、4の主面部分3d、4dの表面の一部を覆う形態と同じ形態で、もう一方の主面(第2の主面)2cを覆う主面部分3c、4cの表面の一部を覆っている。そのため、第2の主面2cが実装面となるようにセラミック電子部品1を実装した場合にも、絶縁性樹脂コーティング層21が、上述したようにはんだの這い上がりを遅延させ、高いセルフアライメント性を得ることができる。その上、セラミック電子部品1が上下対称構造となることで、梱包時や実装時に上下の区別なく取扱うことができ、セラミック電子部品1の取扱い性も向上する。
発明者らは、絶縁性樹脂コーティング層による外部電極の主面部分の被覆に関し、以下に示すような実験をおこなった。
実験に用いる試料として、図8に示すような、長手方向の長さが0.6mm、短手方向の長さが0.3mm、厚さが0.3mmのセラミック電子部品1を準備した。各試料において、端子電極それぞれの素体の主面側および側面側への回り込み長さは150μmである。
10個の試料は、以下の表1に示すように、外部電極3、4の主面部分3d、4dの全面積Sにおける、絶縁性樹脂コーティング層21が被覆している面積S1の割合(被覆割合、S1/S)が異なる。
Figure 2015046421
たとえば、試料1は、絶縁性樹脂コーティング層が主面部分を全く覆っていない試料であり、試料4は、主面部分の全面積のうち、絶縁性樹脂コーティング層が覆っている部分の面積割合が36%(すなわち、覆っていない部分の面積割合は61%)である。
そして、以下の評価方法により、各試料のセルフアライメント性および実装強度を評価した。
(セルフアライメント性)
まず、図9(a)に示すように、セラミック電子部品1を実装する際に、実装基板の接続端子間の中間位置に理想状態で実装された状態を仮定する。ここで、セラミック電子部品1の重心位置o’と、接続端子間の中間位置oが一致するように実装された状態を、理想状態と定義する。
そして、セルフアライメント性を評価するにあたり、図9(b)に示すように、セラミック電子部品1を、接続端子間の中間位置oとセラミック電子部品1の重心位置o’とが所定間隔kだけずれるように、実装基板上に配置する。
次に、はんだリフローをおこない、図9(c)に示すように、はんだリフロー後の接続端子間の中間位置oとセラミック電子部品1の重心位置o’の距離Lを測定する。なお、図9(c)において、重心位置o’は、はんだリフロー前のセラミック電子部品1の重心位置を示している。このとき測定した距離Lが、間隔kより小さい場合は、上述した理想状態に近づくように位置調整されたことになり、セルフアライメント性が高いと判断できる。
以上の評価方法により、各試料1−10についてセルフアライメント性を評価したところ、表1に示したとおり、絶縁性樹脂コーティング層が主面部分を全く覆っていない試料1に比べて、その他の試料2−10のほうがいずれも距離Lが短く、高いセルフアライメント性を示した。すなわち、表1の結果から、被覆面積の割合が4%であれば、高いセルフアライメント性が得られることがわかった。
(固着強度)
試料1−10それぞれについて、固着強度を測定した。その際、絶縁性樹脂コーティング層が主面部分を全く覆っていない試料1の固着強度に対し、同等の固着強度を有する試料を良(◎)とし、50%以内の強度低下である試料を可(○)とし、50%以上の強度低下を不可(×)とした。
その結果、表1に示したとおり、絶縁性樹脂コーティング層が主面部分を覆っている試料2−10のうち、試料2−4が良であり、試料5−8が可であった。この結果から、被覆面積の割合が4%以上76%以下であれば、実用上十分な固着強度が得られることがわかった。より好ましくは、被覆面積の割合が4%以上36%以下であると、高い固着強度が得られることがわかった。
なお、本発明は上述した実施形態に限らず、様々な変形が可能である。
たとえば、電子部品として積層セラミックコンデンサを例に説明したが、本発明はこれに限られることなく、積層インダクタ、積層バリスタ、積層圧電アクチュエータ、積層サーミスタ、又は積層複合部品などの他の電子部品にも適用できる。
1…電子部品、2…素体、3,4…外部電極、21…絶縁性樹脂コーティング層。

Claims (3)

  1. 互いに対向する一対の端面と、前記一対の端面同士を連結するように延びかつ互いに対向する一対の主面と、前記一対の主面同士を連結するように延びかつ互いに対向する一対の側面とを有する素体と、
    前記素体の前記端面の側において、前記端面と該端面に隣接する前記主面の一部および前記側面の一部とを一体的に覆い、かつ、前記端面を覆う端面部分と、前記主面を覆う主面部分と、前記側面を覆う側面部分とを有する外部電極と、
    前記外部電極の前記端面部分および前記側面部分の少なくともいずれか一方の表面と、前記一対の主面のうちの実装面となるべき第1の主面を覆う前記外部電極の前記主面部分の表面の一部とを連続的に覆う絶縁層と
    を備える、セラミック電子部品。
  2. 前記第1の主面における前記主面部分の全面積をSとし、前記絶縁層が覆う部分の前記主面部分の面積をS1とすると、その面積割合(S1/S)は4%以上76%以下である、請求項1に記載のセラミック電子部品。
  3. 前記絶縁層が、前記第1の主面を覆う前記外部電極の前記主面部分の表面の一部を覆う形態と同じ形態で、前記一対の主面のうちの前記第1の主面に対向する第2の主面を覆う前記主面部分の表面の一部を覆っている、請求項1または2に記載のセラミック電子部品。
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