JP2015046252A - 蓄電装置及び蓄電装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電装置の電極を構成する金属箔上に形成された活物質層の端部が裾を引いた状態となるのを防止する。【解決手段】二次電池は、金属箔13a上に活物質層13bが形成された正極13と負極とがセパレータが介在する状態で積層された電極組立体を備えている。少なくとも正極13は、活物質層13bが形成された金属箔13aの面に活物質層13bに沿って、スラリー状又はペースト状の活物質合剤のダレ防止部26を有する。ダレ防止部26は、金属箔13aの活物質合剤が塗布される基準面より突出する凸条27として形成されている。【選択図】図3
Description
本発明は、蓄電装置及び蓄電装置の製造方法に係り、詳しくは電極組立体を構成する電極に特徴を有する蓄電装置及び蓄電装置の製造方法に関する。
二次電池やキャパシタのような蓄電装置は再充電が可能であり、繰り返し使用することができるため電源として広く利用されている。蓄電装置の電極を製造する場合、金属箔にスラリー状の活物質合剤を塗布後、乾燥して活物質層を形成する。
図9に模式的に示すように、金属箔50上に塗布されたスラリー状の活物質合剤51はその流動性により、端部がダレて裾52が形成される。この状態で活物質合剤51が乾燥されて活物質層が形成されると、裾52の部分は厚みが設計値より薄く、かつ活物質層全体の面積は設計値より大きくなる。そのため、リチウムイオン二次電池では、裾52の部分において、充放電時に電圧のバラツキやLiイオンの移動量・吸収量のバラツキが生じる。このバラツキにより、Liイオンに動き易い・動き難いが生じて、動き難いところでLi析出が発生する虞がある。
詳述すると、リチウムイオン二次電池では、正極の活物質層の面積が負極の活物質層の面積より狭く設計される。そのため、図10に模式的に示すように、セパレータ61を挟んで配置された正極62の活物質層63の端部は、厚みが変化する裾63aの部分が、厚みが変化しない負極64の活物質層65と対向する状態となる。そのため、正極62の活物質層63の裾63aの部分と、負極64の活物質層65との距離は、位置によって異なり、充放電時に電圧が位置によって異なる状態となり、前述の問題が生じる。
従来、二次電池用電極のリード線接続部に塗着(塗布)された活物質を、能率的に除去することができ、しかも電極表面及び電極芯材に損傷を与えない活物質除去方法が特許文献1に提案されている。特許文献1の除去方法では、電池の電極板の一部で活物質を除去し、芯材を露出させることの必要な部分に対して、表裏両面からレーザ光線をスキャニングすることにより順次照射して、活物質を主成分とする合剤を昇華させることにより除去する。
特許文献1の構成では、活物質合剤の塗布、乾燥後に芯材を露出させることの必要な部分に対して、活物質の除去を行っており、活物質合剤のダレ防止に関しては何ら配慮がされておらず、形成された活物質層には裾が生じている。そのため、本願発明で問題としている活物質層に裾が存在することによる電圧のバラツキを防止するため、裾の部分を除去すると、正極及び負極の活物質層の面積が設計値のとおりにならない。また、裾の部分の除去を見込んで塗布する活物質合剤の面積を大きくすると、その分、余分な量の活物質合剤が必要になる。
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、蓄電装置の少なくとも正極を構成する金属箔上に形成された活物質層の端部が裾を引いた状態となるのを防止することができる蓄電装置及び蓄電装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する蓄電装置は、金属箔上に活物質層が形成された正極と負極とがセパレータが介在する状態で積層された電極組立体を備えた蓄電装置であって、少なくとも前記正極は、前記活物質層が形成された金属箔の面に前記活物質層に沿って、スラリー状又はペースト状の活物質合剤のダレ防止部を有する。ここで、「スラリー状又はペースト状の活物質合剤のダレ」とは、金属箔上に塗布されたスラリー状又はペースト状の活物質合剤の端部が裾を引いた状態になることを意味する。
この構成によれば、少なくとも正極は、活物質層が形成された金属箔の面に活物質層に沿って、スラリー状又はペースト状の活物質合剤のダレ防止部を有する。そのため、蓄電装置の電極を製造する際、金属箔上に塗布されたスラリー状又はペースト状の活物質合剤の端部が設定された所定の幅より拡がる方向へ移動しようとしても、金属箔上に形成されたダレ防止部の作用により、その移動が規制されて端部に裾が形成されることが防止される。したがって、蓄電装置の少なくとも正極を構成する金属箔上に形成された活物質層の端部が裾を引いた状態となるのを防止することができる。
前記ダレ防止部は、前記金属箔の前記活物質合剤が塗布される基準面より突出する凸条として形成されていることが好ましい。この構成によれば、ダレ防止部が金属箔の活物質合剤の塗布面を基準にして突出する凸条で構成されているため、塗布面を基準にして単に凹凸を形成した場合に比べてダレ防止部のダレ防止効果が高くなる。
前記ダレ防止部は、レーザ加工により形成されたものであることが好ましい。ダレ防止部は機械加工により形成することも可能であるが、レーザ加工による方が容易に形成することができる。また、金属箔にレーザ照射位置を直線状に移動させて金属箔の表面を溶融させると、直線状の溝の両側にデブリ(再凝固層)による凸条が形成されるため、金属箔の表面より突出する2本の凸条を容易に形成することができる。
上記課題を解決する蓄電装置の製造方法は、金属箔上に活物質層が形成された正極と負極とがセパレータが介在する状態で積層された電極組立体を備えた蓄電装置の製造方法である。そして、少なくとも前記正極の製造工程は、前記金属箔上にスラリー状又はペースト状の活物質合剤を塗布する活物質合剤塗布工程と、前記金属箔上に前記スラリー状又はペースト状の活物質合剤のダレ防止部をレーザ加工するレーザ加工工程とを備える。
蓄電装置のうちのリチウムイオン二次電池では、正極の活物質層の面積が負極の活物質層の面積より狭く設計されるため、負極の活物質層の端部が裾を引いた状態になっても、正極の活物質層と対向する部分は一定の厚みを有する状態になる。したがって、少なくとも正極の金属箔上にダレ防止部を加工すれば、活物質合剤塗布工程で正極の金属箔上に塗布された活物質合剤の端部のダレが防止されて、蓄電装置の正極を構成する金属箔上に形成された活物質層の端部が裾を引いた状態となるのを防止することができる。
前記レーザ加工工程の後に前記活物質合剤塗布工程が行われることが好ましい。金属箔に塗布されるスラリー状又はペースト状の活物質合剤は、その粘度によってダレ易さが異なる。活物質合剤の粘度によっては、金属箔に対する活物質合剤塗布後にダレ防止部を形成しても、ダレの発生を防止することが可能である。しかし、レーザ加工でダレ防止部が形成された金属箔上にスラリー状又はペースト状の活物質合剤を塗布する方が、ダレの発生を確実に防止することができる。
本発明によれば、蓄電装置の少なくとも正極を構成する金属箔上に形成された活物質層の端部が裾を引いた状態となるのを防止することができる。
(第1の実施形態)
以下、リチウムイオン二次電池に具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
以下、リチウムイオン二次電池に具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
図1に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、直方体状のケース11内に、積層型の電極組立体12が収容されている。ケース11は、有底四角筒状の金属製(例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製)のケース本体11aと、ケース本体11aの開口部を塞ぐ蓋体11bとで構成されている。なお、ケース11内には図示しないが電解液も収容されている。二次電池10は、リチウムイオン二次電池に具体化されている。
図2に示すように、電極組立体12は、複数の矩形シート状の正極13及び複数の矩形シート状の負極14が、正極13と負極14との間にシート状のセパレータ15が介在する状態で積層されて構成されている。
正極13は、略矩形状に形成された金属箔13aと、その両面に活物質合剤が塗布、乾燥されて形成された活物質層13bと、金属箔13aの一辺から延出された正極タブ13cとを有する。また、正極13は、金属箔13aの正極タブ13cが形成された側の辺に沿って活物質層13bが形成されていない活物質非塗布部13dを有する。
負極14は、略矩形状に形成された金属箔14aと、その両面に活物質合剤が塗布、乾燥されて形成された活物質層14bと、金属箔14aの一辺から延出された負極タブ14cとを有する。負極14の金属箔14aと、正極13の金属箔13aとは同じ大きさに形成され、負極14の活物質層14bの面積は正極13の活物質層13bの面積より大きい。そのため、負極14は、正極13と異なり、金属箔14aの負極タブ14cが形成された側の辺に沿って活物質層14bが形成されていない活物質非塗布部は存在しない。
なお、二次電池10がリチウムイオン二次電池の場合、正極13用の金属箔13aはアルミニウム箔が好ましく、負極14用の金属箔14aは銅箔が好ましい。
図1に示すように、蓋体11bには正極端子16及び負極端子17が固定されている。正極端子16及び負極端子17は、雄ねじ部16a,17a及び鍔部16b,17bを有し、蓋体11bに形成された孔(図示せず)を、鍔部16b,17bがケース11の内側に位置する状態で貫通して蓋体11bから突出する雄ねじ部16a,17aに螺合するナット18により、蓋体11bに締め付け固定されている。正極端子16及び負極端子17は、複数の二次電池10を電気的に接続するバスバー19をボルト20により締め付け固定可能に構成されている。なお、鍔部16b,17bと蓋体11bとの間及びナット18と蓋体11bとの間には図示しない電気的絶縁材製のシール部材が介装されている。
図1に示すように、蓋体11bには正極端子16及び負極端子17が固定されている。正極端子16及び負極端子17は、雄ねじ部16a,17a及び鍔部16b,17bを有し、蓋体11bに形成された孔(図示せず)を、鍔部16b,17bがケース11の内側に位置する状態で貫通して蓋体11bから突出する雄ねじ部16a,17aに螺合するナット18により、蓋体11bに締め付け固定されている。正極端子16及び負極端子17は、複数の二次電池10を電気的に接続するバスバー19をボルト20により締め付け固定可能に構成されている。なお、鍔部16b,17bと蓋体11bとの間及びナット18と蓋体11bとの間には図示しない電気的絶縁材製のシール部材が介装されている。
正極端子16は鍔部16bに接合された導電部材21を介して電極組立体12の正極タブ13cに電気的に接続されている。負極端子17は鍔部17bに接合された導電部材22を介して電極組立体12の負極タブ14cに電気的に接続されている。
図3に示すように、少なくとも正極13は、活物質層13bが形成された金属箔13aの面に、活物質層13bに沿って、スラリー状の活物質合剤25のダレ防止部26を有する。ダレ防止部26は、金属箔13aの活物質合剤25(図4及び図5に図示)が塗布される基準面より突出する凸条27を有する。詳述すると、ダレ防止部26は、レーザ加工により形成され、金属箔13aの活物質合剤25を塗布すべき箇所と非塗布部との境界に沿って延びる溝28と、その両側に沿って生じたデブリ(再凝固層)よりなる凸条27とにより構成されている。凸条27の高さは金属箔13aの厚みの半分以下で、表面から例えば、5μm程度である。なお、図2においてはダレ防止部26の図示を省略している。
次に蓄電装置としての二次電池10の製造方法を説明する。二次電池10の製造方法を構成する種々の工程のうち、帯状電極製造工程が従来技術と異なるため、帯状電極製造工程について説明する。
図4に示すように、帯状電極製造工程は、レーザ加工工程、塗布工程、乾燥工程、プレス工程及び捲回工程を有する。
レーザ加工工程は、供給用リール30から送り出された後、支持ロール31を経て水平状態で移動する帯状金属箔32の活物質合剤25を塗布すべき領域と、塗布しない領域との境界にスラリー状の活物質合剤25のダレ防止部26をレーザ加工する。レーザ加工は、レーザビーム照射部33からレーザビームを帯状金属箔32に対して照射することによって行われる。レーザビーム照射部33としては10W程度の出力のファイバーレーザを使用することで、目的のレーザ加工が可能である。この実施形態では、図5に示すように、帯状金属箔32の幅方向両側に対してレーザビーム照射部33からレーザビーム34を同時に照射する。帯状金属箔32は、図5の紙面と垂直方向に移動する状態でレーザビーム照射部33からレーザビーム34の照射を受ける。その結果、帯状金属箔32の活物質合剤25を塗布すべき領域の幅方向の両側にダレ防止部26が形成される。
レーザ加工工程は、供給用リール30から送り出された後、支持ロール31を経て水平状態で移動する帯状金属箔32の活物質合剤25を塗布すべき領域と、塗布しない領域との境界にスラリー状の活物質合剤25のダレ防止部26をレーザ加工する。レーザ加工は、レーザビーム照射部33からレーザビームを帯状金属箔32に対して照射することによって行われる。レーザビーム照射部33としては10W程度の出力のファイバーレーザを使用することで、目的のレーザ加工が可能である。この実施形態では、図5に示すように、帯状金属箔32の幅方向両側に対してレーザビーム照射部33からレーザビーム34を同時に照射する。帯状金属箔32は、図5の紙面と垂直方向に移動する状態でレーザビーム照射部33からレーザビーム34の照射を受ける。その結果、帯状金属箔32の活物質合剤25を塗布すべき領域の幅方向の両側にダレ防止部26が形成される。
塗布工程は、ダレ防止部26が形成された後の帯状金属箔32に対して、活物質、導電剤、バインダ及び溶媒を混練したスラリー状の活物質合剤25をその長手方向に沿って連続的に塗布する。スラリー状の活物質合剤25の塗布は、活物質合剤をスリットから吐出するスリットダイ35により行われる。スリットダイ35により帯状金属箔32上に塗布された直後のスラリー状の活物質合剤25の断面形状は、模式的に図5に示すように矩形状になる。帯状金属箔32上に塗布された活物質合剤25の幅方向(図5における左右方向)の両端部が設定された所定の幅より拡がる方向へ移動しようとしても、帯状金属箔32上に形成されたダレ防止部26の作用により、その移動が規制されて端部に裾が形成されることが防止され、活物質合剤25は断面矩形状に保持される。
乾燥工程は、帯状金属箔32に塗布されたスラリー状の活物質合剤25を乾燥装置36により乾燥させる。乾燥装置36は、乾燥装置36内を帯状金属箔32と共に移動する活物質合剤25を図示しないヒータ等の熱源によって加熱乾燥する。活物質合剤25は加熱乾燥されて活物質層13bになる。
乾燥装置36を通過して活物質層13bを有する帯状金属箔32は、プレス工程においてプレスロール37によりロール加圧される。そして、ロール加圧された帯状金属箔32は、ガイドロール38を経て、捲回工程において巻取用リール39に巻き取られる。その結果、巻取用リール39には一方の面に活物質層13bが形成された帯状金属箔32が巻き取られた状態になる。
次に一方の面に活物質層13bが形成された帯状金属箔32が巻き取られた巻取用リール39を供給用リール30として使用し、その帯状金属箔32の他方の面に前記と同様にダレ防止部26のレーザ加工、活物質合剤25の塗布が行われた後、乾燥工程、プレス工程及び捲回工程を経て、両方の面に活物質層13bが形成された帯状電極が製造される。
図6に示すように、帯状電極40は、帯状金属箔32の中央に正極13の2枚分の幅の活物質層13bを有し、活物質層13bの幅方向両側に活物質非塗布部13d及びダレ防止部26を有する。この帯状電極40は中央に示すラインLにおいて切断されて、帯状金属箔32の両面に活物質層13bが形成され、活物質層13bの幅方向の片側に活物質非塗布部13d及びダレ防止部26を有する2枚の帯状電極片41となる。そして、各帯状電極片41から、図6に2点鎖線で示す形状の積層型電極組立体用の正極13が打ち抜かれる。
積層型電極組立体用の負極14を製造するための帯状電極は、正極13を製造するための帯状電極40の製造工程において、活物質合剤25を塗布する幅が広く、ダレ防止部26の形成位置が、図6において、正極13を打ち抜く部分の活物質層13bの長手方向に延びる位置となる。負極用の帯状電極から積層型電極組立体用の負極14を打ち抜く場合は、正極13を打ち抜く場合と異なり、活物質層14bに沿って活物質非塗布部を形成する必要がないため、負極タブ14cと対応する箇所以外の位置にあるダレ防止部26は除去される。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)蓄電装置としての二次電池10は、金属箔13a上に活物質層13bが形成された正極13と、金属箔14a上に活物質層14bが形成された負極14とがセパレータ15が介在する状態で積層された電極組立体12を備えている。そして、少なくとも正極13は、活物質層13bが形成された金属箔13aの面に活物質層13bに沿って、スラリー状又はペースト状の活物質合剤25のダレ防止部26を有する。
(1)蓄電装置としての二次電池10は、金属箔13a上に活物質層13bが形成された正極13と、金属箔14a上に活物質層14bが形成された負極14とがセパレータ15が介在する状態で積層された電極組立体12を備えている。そして、少なくとも正極13は、活物質層13bが形成された金属箔13aの面に活物質層13bに沿って、スラリー状又はペースト状の活物質合剤25のダレ防止部26を有する。
そのため、二次電池10(蓄電装置)を製造する際、金属箔13a上に塗布されたスラリー状又はペースト状の活物質合剤25の端部が設定された所定の幅より拡がる方向へ移動しようとしても、金属箔13a上に形成されたダレ防止部26の作用により、その移動が規制されて端部に裾が形成されることが防止される。したがって、蓄電装置の少なくとも正極13を構成する金属箔13a上に形成された活物質層13bの端部が裾を引いた状態となるのを防止することができる。
(2)ダレ防止部26は、金属箔13aの活物質合剤25が塗布される基準面より突出する凸条27として形成されている。そのため、塗布面を基準にして単に凹凸を形成した場合に比べてダレ防止部26のダレ防止効果が高くなる。
(3)ダレ防止部26は、レーザ加工により形成されたものである。ダレ防止部26は機械加工により形成することも可能であるが、レーザ加工による方が容易に形成することができる。また、金属箔13aにレーザ照射位置を直線状に移動させて金属箔13aの表面を溶融させると、直線状の溝28の両側にデブリ(再凝固層)による凸条27が形成されるため、金属箔13aの表面より突出する2本の凸条27を容易に形成することができる。
(4)二次電池10(蓄電装置)の製造方法は、金属箔13a上に活物質層13bが形成された正極13と、金属箔14a上に活物質層14bが形成された負極14とがセパレータ15が介在する状態で積層された電極組立体12を備えた蓄電装置の製造方法である。そして、少なくとも正極13の製造工程は、金属箔13a上にスラリー状又はペースト状の活物質合剤25を塗布する活物質合剤塗布工程と、金属箔13a上にスラリー状又はペースト状の活物質合剤25のダレ防止部26をレーザ加工するレーザ加工工程とを備える。
蓄電装置のうちのリチウムイオン二次電池では、正極13の活物質層13bの面積が負極14の活物質層14bの面積より狭く設計されるため、負極14の活物質層14bの端部が裾を引いた状態になっても、正極13の活物質層13bと対向する部分は一定の厚みを有する状態になる。したがって、少なくとも正極13の金属箔13a上にダレ防止部26を加工すれば、活物質合剤塗布工程で正極13の金属箔13a上に塗布された活物質合剤25の端部のダレが防止されて、蓄電装置の正極13を構成する金属箔13a上に形成された活物質層13bの端部が裾を引いた状態となるのを防止することができる。
(5)レーザ加工工程の後に活物質合剤塗布工程が行われる。金属箔13aに塗布されるスラリー状又はペースト状の活物質合剤25は、その粘度によってダレ易さが異なる。活物質合剤25の粘度によっては、金属箔13aに対する活物質合剤25の塗布後にダレ防止部26を形成しても、ダレの発生を防止することが可能である。しかし、レーザ加工でダレ防止部26が形成された金属箔13a上にスラリー状又はペースト状の活物質合剤25を塗布する方が、ダレの発生を確実に防止することができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 積層型電極組立体用の正極13及び負極14は、活物質合剤25が帯状金属箔32上にその長手方向に沿って連続して塗布された帯状電極40から製造された帯状電極片41を用いて製造する代わりに、活物質合剤25が1枚の正極13あるいは負極14に対応して間欠的に塗布された帯状金属箔32から形成してもよい。例えば、図7(a)に示すように、帯状金属箔32上に、所定間隔をおいて活物質合剤25を塗布して活物質層13b,14bを形成してもよい。活物質層13b,14bを形成する領域の幅方向の両側には、ダレ防止部26が形成される。この場合、ダレ防止部26は、レーザビーム照射部33から出射されたレーザビームを、ガルバノスキャナを用いて帯状金属箔32の幅方向にスキャンさせて帯状金属箔32に対して照射することによって行われる。
○ 積層型電極組立体用の正極13及び負極14は、活物質合剤25が帯状金属箔32上にその長手方向に沿って連続して塗布された帯状電極40から製造された帯状電極片41を用いて製造する代わりに、活物質合剤25が1枚の正極13あるいは負極14に対応して間欠的に塗布された帯状金属箔32から形成してもよい。例えば、図7(a)に示すように、帯状金属箔32上に、所定間隔をおいて活物質合剤25を塗布して活物質層13b,14bを形成してもよい。活物質層13b,14bを形成する領域の幅方向の両側には、ダレ防止部26が形成される。この場合、ダレ防止部26は、レーザビーム照射部33から出射されたレーザビームを、ガルバノスキャナを用いて帯状金属箔32の幅方向にスキャンさせて帯状金属箔32に対して照射することによって行われる。
○ ダレ防止部26は、必ずしも活物質合剤25を塗布する領域の幅方向全長にわたって形成せず、図7(b)に示すように、正極タブ13cあるいは負極タブ14cと対応する部分を除いて形成してもよい。例えば、レーザビーム照射部33からのレーザビーム照射プログラムにより、正極タブ13c及び負極タブ14cと対応する箇所のみレーザビーム照射を中断する。この場合、ダレ防止部26のない箇所では、活物質層13bが裾を引いた状態になるが、その面積は、1枚の正極13の活物質層13bの面積に比べて僅かなため、支障はない。
○ ダレ防止部26は、金属箔13aの活物質合剤25が塗布される面を基準にして突出する凸条27として形成されたものに限らない。例えば、図8に示すように、金属箔13aの活物質合剤25が塗布される面を基準にして窪んだ状態の複数の凹部43を形成して全体として凹凸が形成された構造としてもよい。
○ 帯状電極製造工程において、活物質合剤25の粘度によっては、レーザ加工工程を塗布工程の後にしてもよい。
○ ダレ防止部26は、レーザ加工に限らず、機械加工により形成してもよい。
○ ダレ防止部26は、レーザ加工に限らず、機械加工により形成してもよい。
○ 積層型電極組立体用の正極13及び負極14は、帯状金属箔32に活物質合剤25を塗布して活物質層13bあるいは活物質層14bを形成した後、各正極13あるいは負極14を打ち抜いて製造する方法に限らず、予め1枚分の大きさに形成した金属箔13a,14aに活物質合剤25を塗布して活物質層13b,14bを形成してもよい。
○ 電極組立体12は積層型に限らず、巻回型の電極組立体12であってもよい。
○ 正極13に限らず負極14を形成する際、帯状金属箔32にダレ防止部26を形成した状態で負極14用の活物質合剤25を塗布して活物質層14bを形成してもよい。負極14の場合はダレ防止部26を形成せずに活物質合剤25を塗布し、活物質層14bに裾が形成されても支障はない。しかし、塗布された活物質合剤25のダレが生じない状態で活物質層14bが形成されるため、活物質合剤25を無駄に使用することを防止することができる。
○ 正極13に限らず負極14を形成する際、帯状金属箔32にダレ防止部26を形成した状態で負極14用の活物質合剤25を塗布して活物質層14bを形成してもよい。負極14の場合はダレ防止部26を形成せずに活物質合剤25を塗布し、活物質層14bに裾が形成されても支障はない。しかし、塗布された活物質合剤25のダレが生じない状態で活物質層14bが形成されるため、活物質合剤25を無駄に使用することを防止することができる。
○ 活物質合剤25はスラリー状ではなくペースト状であってもよい。
○ 積層型電極組立体12を構成するセパレータ15はシート状に限らない。例えば、袋状に形成されたセパレータに、正極13及び負極14を別々に収容し、正極13が収容されたセパレータと、負極14が収容されたセパレータとが交互に積層された構成としてもよい。
○ 積層型電極組立体12を構成するセパレータ15はシート状に限らない。例えば、袋状に形成されたセパレータに、正極13及び負極14を別々に収容し、正極13が収容されたセパレータと、負極14が収容されたセパレータとが交互に積層された構成としてもよい。
○ 二次電池10は、リチウムイオン二次電池に限らず、ニッケル水素二次電池やニッケルカドミウム二次電池等の他の二次電池であってもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池10に限らず、例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のようなキャパシタであってもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池10に限らず、例えば、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のようなキャパシタであってもよい。
10…蓄電装置としての二次電池、12…電極組立体、13…正極、13a,14a…金属箔、13b,14b…活物質層、14…負極、15…セパレータ、25…活物質合剤、26…ダレ防止部、27…凸条。
Claims (5)
- 金属箔上に活物質層が形成された正極と負極とがセパレータが介在する状態で積層された電極組立体を備えた蓄電装置であって、少なくとも前記正極は、前記活物質層が形成された金属箔の面に前記活物質層に沿って、スラリー状又はペースト状の活物質合剤のダレ防止部を有することを特徴とする蓄電装置。
- 前記ダレ防止部は、前記金属箔の前記活物質合剤が塗布される基準面より突出する凸条として形成されている請求項1に記載の蓄電装置。
- 前記ダレ防止部は、レーザ加工により形成されたものである請求項2に記載の蓄電装置。
- 金属箔上に活物質層が形成された正極と負極とがセパレータが介在する状態で積層された電極組立体を備えた蓄電装置の製造方法であって、
少なくとも前記正極の製造工程は、前記金属箔上にスラリー状又はペースト状の活物質合剤を塗布する活物質合剤塗布工程と、前記金属箔上に前記スラリー状又はペースト状の活物質合剤のダレ防止部をレーザ加工するレーザ加工工程とを備えることを特徴とする蓄電装置の製造方法。 - 前記レーザ加工工程の後に前記活物質合剤塗布工程が行われる請求項4に記載の蓄電装置の製造方法。
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JP2013175703A JP2015046252A (ja) | 2013-08-27 | 2013-08-27 | 蓄電装置及び蓄電装置の製造方法 |
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JP2019169415A (ja) * | 2018-03-26 | 2019-10-03 | Fdk株式会社 | ラミネート型蓄電素子、及びラミネート型蓄電素子の製造方法 |
JP2020102418A (ja) * | 2018-12-25 | 2020-07-02 | プライムアースEvエナジー株式会社 | 二次電池用極板群の製造方法、二次電池用極板群、及び二次電池 |
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2013
- 2013-08-27 JP JP2013175703A patent/JP2015046252A/ja active Pending
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