JP2015044300A - 表面処理金属材及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】メタリックな外観を有する金属部品に用いて高温環境下で使用した場合でも、酸化による変色を防止することのできる表面処理金属材を提供する。【解決手段】五徳等、高温環境下で使用される金属部品に用いられ、高温による酸化に起因する変色を効果的に防止することのできる表面処理金属材1。金属光沢を有する金属基材2と、前記金属基材2の表面に形成された、膜厚が480nm〜900nmで、SiO2換算値が690mg/m2以上である塗膜3と、を有することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、加熱時に酸化により生じる変色を効果的に防止することのできる表面処理金属材及びその製造方法に関するものである。
従来、700℃前後の高温環境下において用いられる金属部品は、使用後すぐに表面が赤茶色や黒色に酸化し、変色してしまうという問題があった。
こうした問題は、例えば美的な外観が重視される家庭用キッチンでは、そこで使用されるガスレンジに設けられ、唯一炎に晒される環境下にある五徳(特許文献1参照)に特有の問題となっていた。特に、五徳に対してステンレス等の金属の色がそのまま表れるメタリックな外観が採用されている場合には、こうした問題は深刻なものになっていた。
そして、五徳等に金属部品の酸化による変色が発生した場合には、専用の洗剤を用いて磨くことで元の金属光沢を回復することが行われていた。しかし、金属光沢の回復後も金属部品を再び高温環境下で使用すれば、短時間で再び変色が発生してしまっていた。
特開平05−231647号公報
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、メタリックな外観を有する金属部品として高温環境下で使用した場合でも、酸化による変色を防止することのできる表面処理金属材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した課題を解決するために、メタリックな外観を有する金属部品として高温環境下で使用した場合でも酸化による変色を防止することのできる表面処理金属材及びその製造方法を発明した。
第1発明に係る表面処理金属材は、金属光沢を有する金属基材と、前記金属基材の表面に形成された、膜厚が480nm〜900nmで、SiO2換算値が690mg/m2以上である塗膜と、を有することを特徴とする。
第2発明に係る表面処理金属材は、第1発明に係る表面処理金属材において、前記塗膜はガラスコーティング層であることを特徴とする。
第3発明に係る表面処理金属材は、第1又は第2発明に係る表面処理金属材において、前記金属基材はステンレスであることを特徴とする。
第4発明に係る表面処理金属材は、第1乃至第3発明に係る表面処理金属材において、前記金属基材の表面には凹凸加工処理が行われ、前記凹凸加工処理が行われている前記金属基材の前記表面に前記塗膜が形成されていることを特徴とする。
第5発明に係る表面処理金属材の製造方法は、金属光沢を有する金属基材をSiを含むコーティング液に浸潤させ引き上げるディッピング工程と、前記ディッピング工程後の前記金属基材を焼成する焼成工程と、を有し、前記ディッピング工程と前記焼成工程とを行うことで、前記金属基材の表面に膜厚が480nm〜900nmで、SiO2換算値が690mg/m2以上である塗膜を形成することを特徴とする。
上述した構成からなる第1〜第5発明によれば、メタリックな外観を有する金属部品に用いて高温環境下で使用した場合でも酸化による変色を防止することのできる表面処理金属材を提供することができる。
また、第4発明によれば、塗膜により表面処理金属材の表面に現れる虹色を低減することができる。
本発明の実施形態に係る表面処理金属材を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る表面処理金属材の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の変形例に係る表面処理金属材を示す断面図である。 表面処理金属材の酸化を防止することのできるSiO2換算値と塗膜の膜厚の範囲を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態としての表面処理金属材及びその製造方法について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る表面処理金属材1を示す断面図である。表面処理金属材1は、金属基材2と、金属基材2の表面に形成された塗膜3とにより構成されている。
金属基材2は、金属光沢を有する金属製の基材であり、素材としてSUS304等のステンレスの他、各種金属又は金属合金が用いられている。金属基材2は、板状や棒状等、表面処理金属材1の用途により様々な形状を採用することができる。
塗膜3は、金属基材2の表面に形成されている、SiO2を主成分とするガラスコーティング層である。塗膜3の膜厚及びSiO2換算値の上限は、金属基材2の材質及び使用環境により好適な値が決定される。なお、このSiO2換算値は、蛍光X線分析装置を用いて測定される。
次に、本実施形態に係る表面処理金属材1の製造方法について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る表面処理金属材1の製造工程を示すフローチャートである。
まず、金属基材2がSiを含むコーティング液に浸潤された後引き上げられることで、金属基材2の表面にSiを含むコーティング液の薄層を形成するディッピング工程が行われる(ステップS1)。
より詳細には、このディッピング工程は、主に金属基材2の脱脂、水洗、Siを含むコーティング液への浸潤、Siを含むコーティング液からの所定の速度による引き上げ及び乾燥の各工程を順に実行することで行われる。
このとき用いられるSiを含むコーティング液として、本実施形態においては−(SiH2NH)−を基本ユニットとする有機溶剤に可溶な無機ポリマーであるポリシラザンをジブチルエーテルで希釈した溶液が用いられているが、他の種類のSiを含むコーティング液を用いても良い。
次に、引き上げ工程によりSiを含むコーティング液の薄層が形成された金属基材2を所定の温度に加熱し焼成する焼成工程が行われる(ステップS2)。このときの焼成は100℃〜750℃で行われる。
焼成工程によりSiを含むコーティング液の薄層中に含まれるポリシラザンが水分や酸素と反応し、高純度シリカ(SiO2)に化学変化することで、ガラスコーティング層である塗膜3が形成され、本実施形態に係る表面処理金属材1の製造が完了する。
なお、本実施形態に係る表面処理金属材1は、金属光沢を有する金属基材2の表面にそのまま塗膜3が形成されていた。しかし、ガラスコーティング層である塗膜3は、その膜厚が1μm以下である場合、光の加減により虹色の干渉色を呈することがある。こうした干渉色を目立たなくするために、例えば金属基材2の表面に各種の加工を施しても良い。
図3は、本発明の変形例に係る表面処理金属材1を示す断面図である。図3に示すように、金属基材2の表面にヘアライン等の微細な凹凸加工21を施してもよい。こうした凹凸加工21を施すことにより、干渉色を目立たなくすることができる。
高温環境下で使用した場合でも酸化による表面処理金属材の変色を防止することのできる塗膜3の膜厚とSiO2換算値の範囲について説明する。
Figure 2015044300
表1は、表面処理金属材1の酸化を防止することのできるSiO2換算値と塗膜3膜厚の範囲を示す表であり、図4は、表面処理金属材1の酸化を防止することのできるSiO2換算値と塗膜3の膜厚の範囲を示すグラフである。なお、図4のグラフは表1の数値を反映したものである。
まず、表1に示すように塗膜3の膜厚とSiO2換算値の異なる表面処理金属材1について、それぞれ高温環境下で酸化試験を行った。
この酸化試験は、いかなる方法を用いても良いが、例えば表面処理金属材1がガスコンロにおける五徳として用いられる場合には、水鍋試験と呼ばれる試験により行われる。
水鍋試験は、2リットルの水を入れた鍋を五徳の上に載せ、30分間、4.2kW(3610kcal/h)の炎で加熱することを4回、すなわち合計で2時間繰り返すという試験であり、30分毎に鍋の水が入れ替えられる。そして、合計2時間の加熱後、五徳の表面の酸化の有無が目視で確認される。表1と図4は、こうした水鍋試験を行うことで得られた知見が反映されている。
こうした酸化試験の結果、表1の太枠内及び図4の斜線で示す範囲内、具体的には塗膜3の膜厚が480nm〜900nmで、SiO2換算値が690mg/m2以上となる範囲において、酸化が効果的に防止されることが判明した。
なお、塗膜3のSiO2換算値が2181mg/m2以上になると、加熱時に金属基材2と塗膜3の線膨張率の差により表面処理金属材1に割れが生じることがある。そのため、塗膜3のSiO2換算値は2181mg/m2未満であることが好ましい。
上述した本実施形態に係る表面処理金属材1によると、メタリックな外観を有する金属部品に用いて高温環境下で使用した場合でも、酸化による変色を防止することができる。
1 表面処理金属材
2 金属基材
3 塗膜
21 凹凸加工

Claims (5)

  1. 金属光沢を有する金属基材と、
    前記金属基材の表面に形成された、膜厚が480nm〜900nmで、SiO2換算値が690mg/m2以上である塗膜と、
    を有することを特徴とする表面処理金属材。
  2. 前記塗膜はガラスコーティング層であることを特徴とする請求項1記載の表面処理金属材。
  3. 前記金属基材はステンレスであることを特徴とする請求項1又は2記載の表面処理金属材。
  4. 前記金属基材の表面には凹凸加工処理が行われ、前記凹凸加工処理が行われている前記金属基材の前記表面に前記塗膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の表面処理金属材。
  5. 金属光沢を有する金属基材をSiを含むコーティング液に浸潤させ引き上げるディッピング工程と、
    前記ディッピング工程後の前記金属基材を焼成する焼成工程と、
    を有し、前記ディッピング工程と前記焼成工程とを行うことで、前記金属基材の表面に膜厚が480nm〜900nmで、SiO2換算値が690mg/m2以上である塗膜を形成することを特徴とする表面処理金属材の製造方法。
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