JP2015044299A - 立体造形データ作成装置およびプログラム - Google Patents

立体造形データ作成装置およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2015044299A
JP2015044299A JP2013175428A JP2013175428A JP2015044299A JP 2015044299 A JP2015044299 A JP 2015044299A JP 2013175428 A JP2013175428 A JP 2013175428A JP 2013175428 A JP2013175428 A JP 2013175428A JP 2015044299 A JP2015044299 A JP 2015044299A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
modeling
pixel
color
information
pixels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013175428A
Other languages
English (en)
Inventor
栄一 藤原
Eiichi Fujiwara
栄一 藤原
浩一 次村
Koichi Tsugimura
浩一 次村
宣夫 水谷
Nobuo Mizutani
宣夫 水谷
渡部 剛
Takeshi Watabe
剛 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2013175428A priority Critical patent/JP2015044299A/ja
Publication of JP2015044299A publication Critical patent/JP2015044299A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】積層方向とは異なる方向に隣接する画素よりも積層方向に隣接する画素に対し拡散する誤差を大きくして縦スジの形成を防止できる立体造形データ作成装置およびプログラムを提供する。【解決手段】PCのCPUは、立体造形物の表面部に対応する表面画素を抽出した画素集合体に誤差拡散処理を行って造形データを作成する。CPUは処理対象の対象画素P21を量子化した際の差分値を同じ画素集合体の隣接画素P22〜P25と内部側の画素集合体の対象画素P35および隣接画素P31〜P34,P36〜P39に拡散する。CPUは積層方向に隣接する隣接画素P24に対する差分値の割合を他の隣接画素P22,P23,P25よりも大きくする。CPUは同じ画素集合体の隣接画素P22〜P25に対する差分値の割合を内部側の画素集合体の隣接画素P31〜P34,P36〜P39よりも大きくする。【選択図】図12

Description

本発明は、立体造形粉体に造形液を吐出して固化することで立体造形物を造形する立体造形装置を制御するデータを作成するための立体造形データ作成装置およびプログラムに関する。
従来、立体造形粉体(以下、単に「粉体」ともいう。)と造形液を混合して固化することで、立体造形物を造形する立体造形装置が知られている。例えば、立体造形装置は、平坦に配置した粉体に対し、インクジェットヘッドを用いて造形液を吐出する。粉体と造形液は混合すると固化し、立体造形物の層(以下、「造形層」という。)を形成する。立体造形装置は、造形データに基づいて上記工程を繰り返し、造形層を重ねて立体造形物を造形する。
立体造形物を着色する場合、立体造形装置は、例えば、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックに着色された造形液(以下、「カラー造形液」という。)と、無色の造形液(以下、「無色造形液」という。)を用いて各造形層を形成する(例えば特許文献1参照)。造形データは、各造形層を画素の集合体からなる2次元の画像で表し、造形層ごとに、各画素の位置に対応し、該当する画素の色を再現するためのカラー造形液の吐出位置の組み合わせ(吐出パターン)を、所定のアルゴリズムに基づいて設定したデータである。ゆえに、立体造形物の所定の領域を特定色で均一に着色する場合、立体造形装置は、造形層の厚み方向に、同じアルゴリズムで同じ吐出パターンに設定されたカラー造形液を吐出する場合があるため、立体造形物に縦スジを形成する可能性がある。特許文献1では、造形層ごとに吐出パターンを設定し、すべての造形層に対する造形データを形成した後、均一色となる領域に対して誤差拡散処理を行うことで、その領域における吐出パターンを変更し、立体造形物への縦スジの形成を防止している。
特開2013−75390号公報
しかしながら、特許文献1に記載の周知の誤差拡散処理では、誤差の大きさによっては積層方向に隣接する画素に反映する分の誤差がほとんどなく、縦スジの形成を抑制できない場合があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、積層方向とは異なる方向に隣接する画素よりも積層方向に隣接する画素に対し拡散する誤差を大きくして縦スジの形成を防止できる立体造形データ作成装置およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1態様によれば、造形液と混合することで固化する造形粉体に対し、前記造形液を着色したカラー造形液を吐出可能な吐出手段を備え、前記吐出手段が吐出する前記造形液で前記造形粉体を固化した造形層を積層方向に重ねて立体造形物を造形する立体造形装置を制御する制御データを作成する立体造形データ作成装置であって、前記立体造形物の外形形状を表す外形情報、および前記立体造形物の表面の色を特定する色情報を含む立体データを取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記立体データの前記外形情報に基づいて、前記立体造形物を複数の画素の集合体で表した場合に、前記立体造形物の表面部に対応する部位を構成する画素であって前記色情報を含む表面画素を前記集合体から抽出する第一抽出手段と、前記第一抽出手段が抽出した複数の前記表面画素のそれぞれに対し、前記表面画素が含む前記色情報に基づいて、前記造形層の色を構成する複数の構成色を示す構成色情報、および前記構成色それぞれの階調を示す階調情報を決定する決定手段と、前記表面画素のうち処理対象である第一対象画素について、前記決定手段が決定した前記構成色情報が表す前記構成色ごとに、前記決定手段が決定した前記階調情報を量子化し、且つ量子化で生ずる前記階調情報の誤差を、前記表面画素のうち前記第一対象画素に隣接する複数の第一隣接画素の前記階調情報に対して誤差拡散法により拡散する拡散手段と、複数の前記表面画素のそれぞれに対応する位置であって、前記造形層形成前の前記造形粉体に対して前記吐出手段が前記造形液を吐出する吐出位置に対し、前記構成色情報に応じた前記カラー造形液を吐出する吐出情報または前記カラー造形液を吐出しない不吐出情報を、前記拡散手段が量子化した前記階調情報に応じて設定する第一設定手段と、前記第一設定手段が前記吐出位置に対して設定した前記吐出情報および前記不吐出情報を含む前記制御データを作成する作成手段と、を備え、前記拡散手段は、前記第一隣接画素のうち、前記第一対象画素に対して前記積層方向に隣接する第一画素に拡散する前記誤差の割合を、前記第一対象画素に対して前記積層方向とは異なる方向に隣接する第二画素に拡散する前記誤差の割合よりも大きくして拡散することを特徴とする立体造形データ作成装置が提供される。
立体造形データ作成装置は、積層方向とは異なる方向において第一対象画素に隣接する第二画素よりも積層方向において第一対象画素に隣接する第一画素に対して誤差拡散処理の結果をより大きく反映した制御データを生成することができる。よって、立体造形装置は、制御データに基づいて造形する立体造形物の表面において、色の濃淡による縦スジが形成されてしまうことを防止できる。
第1態様は、前記集合体において、前記立体造形物の前記表面部から内部側へ所定長さの範囲内に含まれ、前記構成色情報および前記階調情報を含む画素である内部画素を前記集合体から抽出する第二抽出手段をさらに備えてもよい。この場合に、前記拡散手段は、前記第一対象画素の前記階調情報を、前記第一隣接画素の前記階調情報と、前記第二抽出手段が抽出した前記内部画素のうち、前記第一対象画素の前記内部側で前記第一対象画素に隣接する位置にある第二対象画素の前記階調情報と、前記第二対象画素の周囲にそれぞれ位置し、前記第二対象画素に隣接する複数の第二隣接画素の前記階調情報とに対して拡散してもよい。
立体造形物は、造形層の内部方向に同じアルゴリズムにより作成され同じパターンで吐出された色が重なることで、色の濃淡による縞模様を形成する可能性がある。立体造形データ作成装置は、内部方向において第一対象画素に対応する位置にある第二対象画素および第二隣接画素に対しても、第一対象画素に対する誤差拡散処理の結果を反映した制御データを生成することができる。ゆえに立体造形装置は、立体造形物の表面の着色において、色の濃淡による縦スジが形成されてしまうことをより防止できる。
第1態様において、前記拡散手段は、前記第一隣接画素に対して拡散する前記誤差の割合を、前記第二隣接画素に対して拡散する前記誤差の割合よりも大きくしてもよい。
立体造形データ作成装置は、第二隣接画素よりも第一隣接画素に対し、第一対象画素に対する誤差拡散処理の結果をより大きく反映した制御データを生成することができる。よって、立体造形装置は、造形層の内部方向に同じパターンで吐出された色が重なって生ずる縞模様の形成を防止しつつ、立体造形物表面における造形層の積層方向に同じパターンで吐出された色が重なって生ずる縦スジの形成を、より効果的に、防止することができる。また、立体造形物の内部側の色は、立体造形物の表面側の色に重ねた状態で視認されるため、立体造形物の内部側で縦スジが生じた場合、立体造形物の表面側で縦スジが生じた場合よりも目立ちにくい。ゆえに、第二隣接画素よりも第一隣接画素に対して拡散する誤差の割合を大きくすることで、立体造形物の内部側よりも表面側において誤差拡散処理の結果を大きく反映することができ、さらに効果的に縦スジの形成を防止できる。
第1態様は、前記集合体であり、画素を用いた2次元の画像で複数の層からなる前記造形層の各層を表した積層データを、前記立体データに基づいて、前記複数の層分、生成する生成手段をさらに備えてもよい。この場合に、前記第一抽出手段は、前記生成手段が生成した複数の前記積層データのそれぞれから、前記2次元の画像において前記立体造形物の前記表面部に対応する部位を構成する前記表面画素を抽出してもよい。
立体造形データ作成装置は、積層データを生成することによって、立体造形装置による造形層の形成過程で必要となる吐出パターンを、積層データに基づいて作成することができる。ゆえに、立体造形データ作成装置は、造形データを効率よく作成することができる。
第1態様は、前記表面画素のうち処理が未処理の画素を前記第一対象画素に設定する第二設定手段と、前記第一対象画素に隣接し、処理が未処理の複数の前記第一隣接画素を抽出する第三抽出手段と、前記第一対象画素の前記階調情報が所定値以上か否かを判断し、所定値以上である場合には、前記階調情報を前記所定値より大きな第一補正値に補正し、所定値未満である場合には、前記階調情報を前記所定値より小さな第二補正値に補正する補正手段と、前記補正手段によって補正された前記第一補正値または前記第二補正値に対する補正前の前記階調情報の差分値を前記誤差として算出する差分算出手段と、をさらに備えてもよい。この場合に、前記拡散手段は、前記第一画素に拡散する前記差分値の割合を、前記第二画素に拡散する前記差分値の割合よりも大きくしてもよい。
立体造形データ作成装置は、処理が未処理の第一隣接画素を対象に、階調値を第一補正値または第二補正値に補正する際の差分値を拡散しながら、その第一隣接画素を新たな第一対象画素に設定し、順に差分値を伝播していくことで、誤差の情報を喪失することがない。ゆえに、立体造形装置は、立体造形物に再現する色の色合いが、立体データに示される色の色合いと異ならず、且つ効果的に縦スジの形成を防止することができる。
第1態様において、前記色情報は、RGB色空間によって色を表現する情報であってもよい。また、前記構成色情報は、CMYK色空間によって色を表現する情報であってもよい。
色情報が、一般的に利用されるRGB色空間によって表現可能な情報であれば、立体造形データ作成装置は、例えばモニタに、着色した状態の立体造形物の像を容易に表示することができる。また、構成色情報が、立体造形装置がカラー造形液で吐出可能なCMYK各色に応じたCMYK色空間によって表現可能な情報であれば、立体造形装置は、構成色情報に従ってカラー造形液を吐出するだけで、容易に立体造形物を着色することができる。
本発明の第2態様によれば、造形液と混合することで固化する造形粉体に対し、前記造形液を着色したカラー造形液を吐出可能な吐出手段を備え、前記吐出手段が吐出する前記造形液で前記造形粉体を固化した造形層を積層方向に重ねて立体造形物を造形する立体造形装置を制御する制御データを作成するため、プロセッサと、データを記憶する記憶部とを備えたコンピュータが実行するプログラムであって、前記コンピュータに、前記立体造形物の外形形状を表す外形情報、および前記立体造形物の表面の色を特定する色情報を含む立体データを取得し、前記記憶部に記憶する取得ステップと、前記取得ステップにおいて前記記憶部に記憶された前記立体データの前記外形情報に基づいて、前記立体造形物を複数の画素の集合体で表した場合に、前記立体造形物の表面部に対応する部位を構成する画素であって前記色情報を含む表面画素を前記集合体から抽出する第一抽出ステップと、前記第一抽出ステップにおいて抽出された複数の前記表面画素のそれぞれに対し、前記表面画素が含む前記色情報に基づいて、前記造形層の色を構成する複数の構成色を示す構成色情報、および前記構成色それぞれの階調を示す階調情報を決定する決定ステップと、前記表面画素のうち処理対象である第一対象画素について、前記決定ステップにおいて決定された前記構成色情報が表す前記構成色ごとに、前記決定ステップにおいて決定された前記階調情報を量子化し、且つ量子化で生ずる前記階調情報の誤差を、前記表面画素のうち前記第一対象画素に隣接する複数の第一隣接画素の前記階調情報に対して誤差拡散法により拡散する拡散ステップと、複数の前記表面画素のそれぞれに対応する位置であって、前記造形層形成前の前記造形粉体に対して前記吐出手段が前記造形液を吐出する吐出位置に対し、前記構成色情報に応じた前記カラー造形液を吐出する吐出情報または前記カラー造形液を吐出しない不吐出情報を、前記拡散ステップにおいて量子化された前記階調情報に応じて設定する第一設定ステップと、前記第一設定ステップにおいて前記吐出位置に対して設定された前記吐出情報および前記不吐出情報を含む前記制御データを作成する作成ステップと、を実行させ、前記拡散ステップにおいて、前記第一隣接画素のうち、前記第一対象画素に対して前記積層方向に隣接する第一画素に拡散する前記誤差の割合を、前記第一対象画素に対して前記積層方向とは異なる方向に隣接する第二画素に拡散する前記誤差の割合よりも大きくして拡散させるプログラムが提供される。コンピュータが第2態様に係るプログラムを実行して制御データを生成することで、第1態様と同様の効果を得ることができる。
立体造形装置1の外観を示す斜視図である。 造形台6、粉体供給機構14およびヘッド21の斜視図である。 立体造形装置1およびPC100の電気的構成を示すブロック図である。 立体データが示す仮想立体102と、造形データに基づき造形される立体造形物105との関係を示す図である。 造形データのデータ構成の一例を示す図である。 造形データ作成処理のフローチャートである。 断面画像117においてカラー領域118と無色領域119とが設定される様子を示す図である。 吐出パターン作成処理のフローチャートである。 断面画像117において仮想立体102の外表面を構成する表面画素および内部画素を抽出して積層方向に並べて配置した画素集合体125を示す図である。 誤差拡散処理のフローチャートである。 一つの画素集合体125に対して行う誤差拡散処理の例を説明するための図である。 二つの画素集合体125に対して行う誤差拡散処理の例を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いられるものである。図面に記載する装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。なお、以下の説明では、図1において、土台2に対し、造形台6がレール3に沿って移動する方向を立体造形装置1の前後方向とし、レール3に対し操作パネル53が設けられた側を前側とする。また、土台2に対し、ヘッド21がガイドレール23に沿って移動する方向を立体造形装置1の左右方向とし、ガイドレール23に対し操作パネル53が設けられた側を右側とする。そして、土台2に対し、ステージ9が昇降する方向を上下方向とし、ステージ9に対し貯留部15が配置された側を上側とする。
図1,図2を参照し、立体造形装置1の構成について説明する。立体造形装置1は、造形データに従って、無色の造形液(無色造形液)および着色した造形液(カラー造形液)を吐出するヘッド21等を駆動することで、立体造形物を造形することができる。立体造形装置1は、有線または無線によるローカル接続あるいはネットワーク等を介して、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」と略す。)100から造形データを受信することができる。PC100は、物体の三次元形状および色を示す立体データに基づいて造形データを作成し、立体造形装置1に送信する。なお立体造形装置1は、造形データを他のデバイスから取得してもよい。また立体造形装置1は、物体の三次元形状および色を示す立体データをPC100から取得し、取得した立体データに基づいて造形データを作成してもよい。
図1に示すように、立体造形装置1は、土台2、造形台6、粉体供給機構14、平坦化ローラ18、ヘッド21、タンク31および粉体回収部13を主に備える。土台2は、左右方向を長手方向とする矩形板状であり、立体造形装置1の全体を支持する。造形台6はステージ9を備える。立体造形装置1は、ステージ9上で立体造形物を造形する。粉体供給機構14は、造形台6の供給部12上に立体造形粉体を供給する。平坦化ローラ18は、供給部12上に供給された立体造形粉体をステージ9上へ移動させて平坦化し、立体造形粉体の層(以下、「粉体層」という。)を形成する。ヘッド21は、ステージ9上に形成された粉体層に無色造形液およびカラー造形液を吐出する。タンク31は、ヘッド21から吐出する無色造形液およびカラー造形液を貯蔵する。粉体回収部13は、固化せずに立体造形物の周辺に残存した余分な立体造形粉体(以下、「未硬化粉体」という。)を回収する。以下、各構成について説明する。
造形台6について説明する。造形台6は、造形台6を支持する基部7と、基部7の上部に支持される枠部8とを備える。基部7は、左右にそれぞれ前後方向に貫通する貫通穴(図示略)を有する。土台2は、略中央に、前後方向に延びる2本のレール3を備える。2本のレール3は、土台2の前側端部に設けた支持部4と、後側端部に設けた支持部(図示略)との間に架かる。土台2前側端部の支持部4と後側端部の支持部は、レール3を土台2の上面から所定の高さに支持する。2本のレール3はそれぞれ基部7に形成された上記の2つの貫通穴を貫通する。
土台2は、背面側端部に造形台6を前後動させるための前後動モータ41(図3参照)を備える。前後動モータ41が駆動すると、キャリッジベルト(図示略)を介して動力が造形台6に伝わり、造形台6は2本のレール3に沿って前後方向に移動する。粉体供給機構14、平坦化ローラ18およびヘッド21は、造形台6のステージ9に対して前後方向に相対移動する。
図2に示すように、枠部8の形状は略立方体である。枠部8は、上面が開放する平面視略矩形状の凹部32を中央に有する。枠部8は、凹部32内でステージ9(図1参照)を昇降可能に保持する。ステージ9は上面に複数の孔(後述)を有し、上面が水平に保たれている。枠部8は右側面に、凹部32内でステージ9の下方の空間から未硬化粉体を粉体回収部13(図1参照)に導く回収路10を接続する。枠部8は、後端部近傍に、上面が開放する平面視矩形の凹部である粉体落下口11を有する。平坦化ローラ18は、粉体層を形成する際に集積した余剰粉体を粉体落下口11に落とす。枠部8は、造形台6の正面側の上端部に、板状の供給部12を有する。供給部12は前方へ水平に延びる。粉体供給機構14は、立体造形粉体を供給部12に供給して載置する。
図1に示す、ステージ9は、造形台6に設けられたステージ昇降モータ42(図3参照)の動力によって凹部32内を昇降する。立体造形装置1は、昇降範囲の上部からステージ9を徐々に下降させながら立体造形物を造形する。ステージ9は、上部ステージおよび下部ステージ(図示略)を備える。上部ステージおよび下部ステージは略同一形状の板状部材であり、水平に配置される。上部ステージおよび下部ステージは、それぞれ、厚み方向に貫通する複数の孔を備える。上部ステージおよび下部ステージは、上部ステージの孔の位置と下部ステージの孔の位置を、平面視において重複しない位置にずらして配置する。従って、ステージ9が静止している状態では、立体造形粉体はステージ9上に堆積する。未硬化粉体は上部ステージおよび下部ステージの孔を通って凹部32内下方に落下し、回収路10を通じて粉体回収部13に吸引される。
粉体供給機構14について説明する。図2に示すように、粉体供給機構14は、貯留部15および粉体供給ローラ16を備える。貯留部15の上部は、上方へ向けて徐々に前後方向の幅が広がる箱状である。貯留部15は、内部に立体造形粉体を貯留する。貯留部15の下部は開口し、貯留部15内の立体造形粉体は開口から落下する。粉体供給ローラ16は、貯留部15下部の開口よりも上方の位置に、回転可能に設けられる。貯留部15と粉体供給ローラ16の間には隙間が無く、貯留部15内の立体造形粉体は隙間から下方へ落下しない。粉体供給ローラ16の回転軸は左右方向に延びる。貯留部15は、右端および左端において粉体供給ローラ16を回転可能に支持する。粉体供給ローラ16は、外周面に、左右方向に延び、且つ回転軸に向かって凹む形状の凹部17を有する。凹部17は、貯留部15に貯留された立体造形粉体を凹部内に溜める。粉体供給ローラ16は、粉体供給モータ44(図3参照)の動力によって回転し、凹部17内に溜めた立体造形粉体を貯留部15下部の開口から供給部12上へ落下する。
平坦化ローラ18について説明する。図1に示す、平坦化ローラ18は、造形台6の供給部12に供給された立体造形粉体をステージ9上に移動し、且つ平坦化して新たな粉体層を形成する。図2に示すように、平坦化ローラ18の回転軸19は、ステージ9の上面と平行な状態(つまり、水平な状態)で、造形台6の移動方向(前後方向)と交差する方向(左右方向)に延びる。回転軸19は、粉体回収部13(図1参照)に配置された平坦化ローラ回転モータ43(図3参照)に接続する。平坦化ローラ18は、平坦化ローラ回転モータ43の駆動によって、右側面視、反時計回りの方向に回転する。立体造形装置1は、粉体層を形成する場合、供給部12を貯留部15下方に配置して立体造形粉体を供給した後、平坦化ローラ18を回転させながら造形台6を後方から前方へ移動する。平坦化ローラ18は立体造形粉体を供給部12からステージ9上に運び、ステージ9(図1参照)上で平坦化する。余剰粉体は平坦化ローラ18の背面側に集積し、造形台6の前方への移動によって、造形台6背面側に位置する粉体落下口11に落下する。
粉体供給機構14は、貯留部15の正面に板状のブレード20を有する。ブレード20は、貯留部15の正面の壁面から前方斜め下方へ延び、平坦化ローラ18の背面側に隙間無く接触する。ブレード20は、平坦化ローラ18に付着した立体造形粉体を除去する。また、ブレード20は、平坦化ローラ18背面側の立体造形粉体が正面側へ飛散することを防止する。平坦化ローラ18がステージ9上で形成した粉体層は上面が平坦に保たれる。ゆえに、後述する造形液の吐出時に、立体造形粉体はヘッド21に付着しにくい。
ヘッド21について説明する。ヘッド21は例えばピエゾ方式で無色造形液およびカラー造形液を下方に吐出可能なプリントヘッドである。粉体層は、吐出された無色造形液またはカラー造形液と混合することによって固化する。無色造形液は、無色の造形液である。カラー造形液は、無色造形液をあらかじめインクで着色した造形液であり、粉体層を固化し、且つ着色できる。なお無色造形液は、カラー造形液よりも粉体層を良好に固化させることができる。
ヘッド21は、4つのカラーヘッド24(24C,24M,24Y,24K)とクリアヘッド25を備える。カラーヘッド24C,24M,24Y,24Kは、それぞれ、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(K)に着色したカラー造形液を吐出する。クリアヘッド25は、無色造形液を吐出する。図1に示すように、立体造形装置1は、無色造形液およびカラー造形液を貯蔵するタンク31を備える。タンク31は、複数のチューブからなる接続管29でヘッド21に接続し、接続管29を通じてヘッド21に無色造形液およびカラー造形液を供給する。
立体造形装置1は、造形台6の上方、且つ平坦化ローラ18の前方に、ヘッド21の左右方向の移動を案内するガイドレール23を備える。ガイドレール23は、立体造形装置1の左胴部39の右側面から右方へ真っ直ぐ水平に延び、粉体回収部13の左側面に接続する。ガイドレール23は、ヘッド21を左右方向に貫通する。ヘッド21は、ガイドレール23に沿って左右方向に移動できる。立体造形装置1は、左胴部39にヘッド21を移動させるためのヘッド移動モータ45(図3参照)を備える。ヘッド移動モータ45が駆動すると、キャリッジベルト(図示略)を介して動力がヘッド21に伝わり、ヘッド21は左右方向に移動する。
粉体回収部13は、造形台6と右胴部40の間に配置される。粉体回収部13は、造形台6内の未硬化粉体を、回収路10(図2参照)を介して吸引するポンプ(図示略)を備える。また、右胴部40は、正面に、作業者からの操作入力を受け付ける入力部および作業者への指示等を表示する表示部を備えた操作パネル53を備える。
立体造形粉体について説明する。立体造形粉体として、例えば周知の石膏粉体が用いられる。石膏は焼石膏とすることが好ましい。また、粉体の粒子径は10μm〜500μmとすることが好ましい。
図3を参照し、立体造形装置1およびPC100の電気的構成について説明する。立体造形装置1は、立体造形装置1の制御を司るCPU50を備える。CPU50は、バス59を介し、RAM51、ROM52、操作パネル53、外部通信インターフェイス(以下、「I/F」と略す。)54、モータ駆動部55およびヘッド駆動部56と接続する。RAM51は、PC100から受信した造形データ等の各種データを一時的に記憶する。ROM52は、立体造形装置1の動作を制御するための制御プログラムおよび初期値等を記憶する。
操作パネル53は、作業者からの操作入力を入力部が受け付け、作業者への指示等を表示部が表示する。外部通信I/F54は、立体造形装置1をPC100等の外部機器に接続する。なお、立体造形装置1は、USBインターフェイス、インターネット等を介し、他のデバイス(例えば、USBメモリ、サーバ等)から各種データを取得することも可能である。モータ駆動部55は、CPU50の制御に従い、前後動モータ41、ステージ昇降モータ42、平坦化ローラ回転モータ43、粉体供給モータ44およびヘッド移動モータ45のそれぞれの動作を制御する。ヘッド駆動部56はヘッド21(カラーヘッド24およびクリアヘッド25)に接続し、各吐出チャンネルに設けられた圧電素子を駆動する。
PC100は、PC100の制御を司るCPU80を備える。CPU80は、バス89を介し、RAM81、ROM82、ハードディスクドライブ(以下、「HDD」と略す。)83、表示制御部84、操作処理部85、CD−ROMドライブ86および外部通信I/F87と接続する。
RAM81は、各種情報を一時的に記憶する。ROM82は、CPU80が実行するBIOS等のプログラムを記憶する。HDD83は不揮発性の記憶装置であり、後述する立体造形データ作成プログラム、立体データ、造形データ等を記憶する。表示制御部84は、モニタ91の表示を制御する。操作処理部85は、作業者が操作入力を行うキーボード92およびマウス93に接続し、操作入力を検知する。CD−ROMドライブ86には、記憶媒体であるCD−ROM94が挿入される。CD−ROMドライブ86は、CD−ROM94が記憶するデータを読み出すことができる。PC100は、CD−ROM94やインターネット等を介して立体造形データ作成プログラム等を取得し、HDD83に記憶する。外部通信I/F87は、PC100を立体造形装置1等の外部機器に接続する。なお、図示しないが、PC100はインターネット等に接続可能な通信I/Fを備える。
本実施形態の立体造形装置1のCPU50は、ヘッド21から無色造形液およびカラー造形液を吐出する場合の吐出制御を、PC100から取得した造形データに基づいて行う。造形データは、PC100のCPU80が、後述する立体造形データ作成プログラムを実行し、立体データに基づいて作成するデータである。
「立体データ」は、物体の三次元形状を示すデータであり、物体の外形の形状と、外表面の色を示す。本実施形態における立体データは、外形座標データおよび色データを含む。外形座標データは、物体の外形の位置を示す座標情報である。色データは、座標情報が示す位置における物体の外表面の色をRGB値で示すデータである。したがって、立体データは物体内部の情報は含まない。ただし、物体内部に内表面がある場合、立体データは、内表面の位置を示す座標情報を含む場合もある。色データが、一般的に利用されるRGB色空間によって表現可能なデータであるので、PC100は、モニタに、着色した状態の立体造形物105(図4参照)の像(仮想立体102)を容易に表示することができる。なお、本実施形態では色データが示す色は、上記のようにRGB色空間によって表すものとするが、これに限らず、例えばLab、Luv、HSVなど他の色空間によって表現してもよい。
図4に示すように、立体データが示す仮想立体102は、物体の外形の形状および色のみからなり、内部は中空である。なお、図4では、仮想立体102の色は省略する。PC100は、物体の外形の情報を示す立体データに基づいて、立体造形装置1の動作(カラー造形液および無色造形液の吐出等)を制御するための造形データを作成する。なお、図4に示す立体データは一例に過ぎない。立体データは、CADソフトで作成されるデータ形式(例えば、STL形式)、CGソフトで作成されるデータ形式(例えば、VRML形式、OBJ形式、3DS形式、PLY形式)等であってもよい。
「造形データ」は、立体造形装置1の動作を制御するためのデータである。図5に示すように、本実施形態における造形データは、座標データ、カラーデータおよび無色データを含む。造形データは、PC100のCPU80が立体造形データ作成プログラム(後述)の実行において、立体データから一時的に作成する複数の積層断面104をもとに断面画像117(図7参照)を生成し、座標データ、カラーデータおよび無色データを設定したものである。座標データは、造形される立体造形物の位置を示す座標情報である。カラーデータは、座標データが示す吐出位置にカラー造形液(本実施形態ではC・M・Y・K)の各色それぞれについて吐出させる吐出情報(「1」)または吐出させない不吐出情報(「0」)を設定した吐出パターンを示す情報である。無色データは、座標データが示す吐出位置に無色造形液を吐出させる吐出情報(「1」)または吐出させない不吐出情報(「0」)を設定した吐出パターンを示す情報である。造形データは立体データとは異なり、物体の内部の情報も含む。このように、カラーデータが、立体造形装置1がカラー造形液で吐出可能なCMYK各色に応じたCMYK色空間によって表現可能な情報であるので、立体造形装置1は、カラーデータに従ってカラー造形液を吐出するだけで、容易に立体造形物1を着色することができる。
なお、図5に示す造形データの例において、カラーデータに対しいずれかのカラー造形液が吐出される座標(例えば(5,−5,3)、(6,−5,3))は、後述するカラー領域118に対応する座標の一例であり、無色造形液は吐出されない。ただし、カラー領域118に対応する座標でありながら、いずれのカラー造形液も吐出されない座標(例えば(7,−5,3))に対しては、無色造形液が吐出されるように設定される。同様に、無色造形液が吐出される座標(例えば(253,−385,436)、(254,−385,436))は、後述する無色領域119に対応する座標の一例であり、カラー造形液は吐出されない。そして、カラー造形液も無色造形液も吐出されない座標(例えば(109,242,86)、(110,242,86))は、後述する混合抑制領域120もしくは立体造形物1の形成範囲ではない領域に対応する座標の一例である。
図1〜図4を参照し、立体造形装置1が造形データに従って立体造形物105を造形する過程について、簡単に説明する。なお、図4に示す立体造形物105は、立体造形装置1が、仮想立体102から作成された個々の積層断面104に対応して個々の造形層106(後述)を形成し、積層することで再現(造形)したものである。なお、図4は、便宜上、積層断面104の数を間引いて図示している。また、図4および後述する図7において括弧内に示すステップ番号は、後述する立体造形データ作成プログラムの処理におけるステップ番号と同じものであり、同処理の説明時に参照するために図中に示している。
立体造形装置1のCPU50は、ステージ昇降モータ42を駆動し、造形台6のステージ9を凹部32内の最上段の位置に移動する。CPU50は、前後動モータ41を駆動し、造形台6をレール3に沿って後方へ移動し、供給部12を貯留部15の下方に配置する。CPU50は、粉体供給モータ44を駆動し、粉体供給ローラ16を回転させ、凹部17内の立体造形粉体を供給部12上に供給する。CPU50は、平坦化ローラ回転モータ43を駆動して平坦化ローラ18を回転させつつ前後動モータ41を制御して、造形台6を前方へ移動する。平坦化ローラ18は、供給部12上の立体造形粉体を凹部32内に押し出し、ステージ9上で立体造形粉体を平坦に押し固め、粉体層を形成する。
CPU50は、ヘッド移動モータ45を制御し、ヘッド21をガイドレール23に沿って待機位置から造形台6上に移動する。CPU50は、造形台6を前方へ移動させつつステージ9上でヘッド21を左右方向に移動させ、造形データに従って、ステージ9上に形成された粉体層に無色造形液およびカラー造形液を吐出する。造形データが含む座標データの示す座標にヘッド21が位置し、その座標においてカラーデータに吐出を示す吐出情報が設定されていれば、CPU50は、カラーデータに指定される色のカラー造形液をカラーヘッド24から粉体層に吐出する。座標データの示す座標において、カラーデータに吐出しないことを示す不吐出情報が設定されていれば、CPU50は、カラー造形液を吐出しない。また、座標データの示す座標にヘッド21が位置し、無色データに吐出を示す吐出情報が設定されていれば、CPU50は、無色造形液をクリアヘッド25から粉体層に吐出する。座標データの示す座標において、無色データに吐出しないことを示す不吐出情報が設定されていれば、CPU50は、無色造形液を吐出しない。その結果、粉体層の無色造形液またはカラー造形液が吐出された部分が固化し、立体造形物105を構成する層(以下、「造形層」という。)106(図4参照)が1つ形成される。また、カラー造形液が吐出された部分には着色する。
CPU50は、ステージ9を凹部32内で下方へ向けて移動し、あらかじめ設定された造形層の厚み分、一段下げる。CPU50は、ヘッド21を待機位置に戻し、造形台6を後方へ移動して、貯留部15の下方に供給部12を配置する。CPU50は、以上の動作を繰り返し、造形層106をZ軸方向(上方向)に積層させて、立体造形物105を造形する。
このように、立体造形装置1は、PC100が作成する造形データに基づいて立体造形物105を造形する。立体造形装置1は、カラー造形液を用いることで立体造形物105を着色する。ところで、カラー造形液は無色造形液よりもコストが高い。ゆえにPC100は、立体造形装置1が、人が視認できる外表面部分に着色し、認識できない内部には無着色の立体造形物105を造形可能な造形データを作成する。すなわちPC100は、立体造形装置1が、立体造形物105の外表面部分を構成する造形層106の外縁部にカラー造形液を吐出し、内部を構成する部分には無色造形液を吐出するように構成した造形データを作成する。以下、図4〜図12を参照し、PC100のCPU80が造形データを作成するための立体造形データ作成プログラムを実行して行う処理について説明する。
前述したように、PC100のHDD83は、立体造形データ作成プログラムを記憶する。作業者がPC100を操作して造形データの作成指示を入力すると、PC100のCPU80はHDD83から立体造形データ作成プログラムを読み出し、図6に示す、立体造形データ作成処理を実行する。CPU80は、作業者が指定した物体の三次元形状を示す立体データを読み込む(S11)。CPU80は、立体データに基づいて仮想立体102(図4参照)をRAM81において仮想的に形成する。CPU80は、仮想立体102をZ軸方向において所定幅で等間隔に切断し、XY平面において描画される二次元の積層断面104(図4参照)を作成する(S13)。積層断面104は、個々の造形層106の外形形状を表す外形座標データによってRAM81において仮想的に作成される。
CPU80は、複数の積層断面104をそれぞれラスタライズし、断面画像117(図7参照)をRAM81において仮想的に生成する(S15)。断面画像117は、積層断面104が示す個々の造形層106の外形形状を、立体造形時に造形液を吐出可能な解像度(印刷解像度)に合わせた解像度のピクセル画像(画素の集合体)として描画したものである。CPU80は、立体データが含む色データに基づき、断面画像117を構成する各画素に色データ(RGB値)を設定する。
CPU80は、個々の断面画像117において、ピクセル画像で描画した造形層106の外形形状を示す線(外形線)の幅(太さ)を、所定の線幅に変更する(S17)。具体的にCPU80は、造形層106の外形線を構成する画素を、断面画像117の内部方向へ向けて幅方向にコピーして線幅を太くし、所定の線幅にする(図7参照)。言い換えると、CPU80は、造形層106の外形線を構成する画素の数が幅方向において所定の画素数となるように、最も外側の画素を内部側へコピーして配置する。なお、積層方向の両側に位置する造形層106等、立体造形物105の外表面で積層方向に直交する面を有する造形層106に対応する断面画像117は、断面における外周部だけでなく内部の画素も色データを有する。したがって、断面画像117の画素のうち、立体造形物105の積層方向に直交する外表面に対応する画素は、積層方向において内部側に接する他の断面画像117に対しても、所定線幅に相当する分、コピーされる。CPU80は、断面画像117の描画において造形層106の外形線を構成する画素が占める領域を、カラー造形液の吐出対象となる領域であるカラー領域118(図7参照)に設定する。
CPU80は、初期設定を記憶するHDD83の所定の記憶エリアから、綺麗なカラー表現処理を行うか否かを示す設定を読み込む(S19)。当該設定は、立体造形データ作成プログラムの初期設定において作業者があらかじめ設定している項目である。綺麗なカラー表現処理は、カラー領域118と、後述する無色領域119との間に造形液を吐出しない所定幅の間隙(混合抑制領域120、図7参照)を設ける処理である。立体造形装置1は、綺麗なカラー表現処理がなされた造形データを用いて立体造形物105を造形すると、カラー造形液が無色造形液と混ざって薄くなることを混合抑制領域120において抑制でき、カラー造形液の発色状態を向上することができる。
綺麗なカラー表現処理を行う場合(S19:YES)、CPU80は、断面画像117のカラー領域118より内部側に、カラー領域118に接し、所定幅を有する混合抑制領域120を設ける。さらに、CPU80は、断面画像117の混合抑制領域120より内部を、無色領域119に設定する(S21)。なお、図7に示すように、混合抑制領域120において、粉体層は、カラー領域118に吐出されるカラー造形液と、無色領域119に吐出される無色造形液とが互いに染み出すことで固化する。ゆえに、混合抑制領域120の幅(カラー領域118と無色領域119との間隙の大きさ)は、造形液の染み出しによる固化が可能な大きさ範囲に設定される。図6に示すように、CPU80は、処理をS29に進め、吐出パターン作成処理を行う(S29)。
S19において、綺麗なカラー表現処理を行わない場合(S19:NO)、CPU80はHDD83から、カラー領域118を強化する強化処理を行うか否かを示す設定を読み込む(S23)。当該設定は、上記同様、立体造形データ作成プログラムの初期設定において作業者があらかじめ設定している項目である。強化処理は、カラー領域118の一部と無色領域119の一部とを重複させた所定幅の領域(混合領域121、図7参照)を設ける処理である。立体造形装置1は、強化処理がなされた造形データを用いて立体造形物105を造形すると、カラー造形液と無色造形液とが混ざることにより、カラー領域と無色領域との境界部分における粉体層を確実に固化し、カラー領域部分の剥がれを防止することができる。
強化処理を行う場合(S23:YES)、CPU80は、断面画像117のカラー領域118の内部側における境界位置からカラー領域118内へ向け、所定幅を有する混合領域121を設ける。さらに、CPU80は、断面画像117の混合領域121を含め、カラー領域118より内部を、無色領域119に設定する(S25)。すなわち、図7に示すように、混合領域121には、カラー領域118と無色領域119の双方の領域が設定される。なお、混合領域121において、粉体層は、カラー造形液が無色造形液に混ざることで薄められたり、色の混合が起こったりして固化後の発色状態が低下する。ゆえに、混合領域121の幅(カラー領域118と無色領域119とが重複する大きさ)は、発色状態の低下の度合いが許容範囲内であるとしてあらかじめ設定された大きさ範囲に設定される。図6に示すように、CPU80は、処理をS29に進め、吐出パターン作成処理を行う(S29)。
S23において、強化処理を行わない場合(S23:NO)、CPU80は、断面画像117のカラー領域118の内部側に、カラー領域118に接する無色領域119を設ける(S27)。図7に示すように、カラー領域118と無色領域119とが接することで、粉体層は、カラー造形液と無色造形液とが染み出しによって一部混ざる。このため、固化後における発色状態は、綺麗なカラー表現処理を行う場合よりは低下するが、強化処理を行う場合よりは向上する。また、粉体層の固化状態は、綺麗なカラー表現処理を行う場合よりは向上するが、強化処理を行う場合よりは低下する。図6に示すように、CPU80は、処理をS29に進め、吐出パターン作成処理を行う(S29)。
CPU80は、S29の処理において、図8に示す、吐出パターン作成処理のサブルーチンを実行する。CPU80は、すべての断面画像117から、カラー領域118を構成し、各断面画像117において仮想立体102の表面部に対応する部位を構成する画素(以下、「表面画素」という。)を抽出する。CPU80は、抽出した表面画素を、互いの位置関係に従って断面画像117の積層方向(Z軸方向)において並べて配置する。図9に示すように、CPU80は、仮想立体102(図4参照)の外表面を構成する表面画素からなる画素集合体125(画素集合体125A)を、RAM81において仮想的に生成する(S41)。なお、図9では画素集合体125を仮想立体102として例示する立方体の外表面の展開図として図示しているが、CPU80は、RAM81上において、画素集合体125を個々の表面画素同士の位置関係を示すデータとして展開する。従って、例えば、画素集合体125Aの右端に位置する画素P1と、左端に位置する画素P2とは、データ上、隣り合う位置関係が設定されている。
CPU80は、カラー領域118を構成し、仮想立体102の表面部に対応する部位よりも内部側に位置する画素(以下、「内部画素」という。)についても同様に抽出し、画素集合体125を生成する。まずCPU80は、すべての断面画像117から、各断面画像117において仮想立体102の表面部に対応する部位を構成する表面画素から内部側へ1画素目に位置する内部画素を抽出し、互いの位置関係に従って断面画像117の積層方向において並べて配置して、画素集合体125(画素集合体125B)を生成する。次にCPU80は、すべての断面画像117から、各断面画像117の表面画素から内部側へ2画素目に位置する内部画素を抽出して積層方向において並べて配置した画素集合体125(画素集合体125C)を生成する。以降も同様に、CPU80は、すべての断面画像117から、各断面画像117の表面画素から内部側へn画素目に位置する内部画素を抽出して積層方向において並べて配置した画素集合体125を生成する。CPU80は、カラー領域118を構成するすべての内部画素を抽出して画素集合体125を生成するまで、画素集合体125の生成処理を継続する。
そしてCPU80は、表面画素から内部側へ1画素目で、断面画像117においてカラー領域118を構成する画素集合体125Bを構成する内部画素と、仮想立体102の表面部に対応して画素集合体125Aを構成する表面画素との間で、互いの位置関係を設定する。例えば、画素集合体125Bの側面下端に位置する内部画素P4は、画素集合体125Aの側面下端に位置する表面画素P3と、データ上、隣り合う位置関係が設定される。また、内部画素P4は、図9の展開図では、画素集合体129Bの底面側に位置する内部画素P6、画素集合体129Aの底面側に位置する表面画素P5と、便宜上、離れて図示されるが、データ上では隣り合う位置関係が設定される。画素集合体125Cを含め、仮想立体102のさらに内部側に位置する内部画素を抽出した他の画素集合体125も同様に、画素同士の位置関係が、画素集合体125を構成するすべての画素との間で設定される。
図8に示すように、CPU80は、画素集合体125の個々の画素が持つ色を、立体造形装置1のCMYK各色に色分解する(S43)。すなわちCPU80は、RGB値で示す各画素の色データを、CMYK各色を示す構成色情報と、CMYK各色の階調値を示す階調情報に変換する。CPU80は、画素集合体125を構成するすべての画素がCMYK各色ごとに持つ階調値をそれぞれ周辺の画素に拡散(分配)する誤差拡散処理を行う(S45)。誤差拡散処理は、処理対象の画素である対象画素の階調情報が表す階調値を量子化し、量子化において生じた誤差を、隣接する方向に応じて異なる割合で(言い換えると、隣接する方向に応じた重み付けを行って)拡散する処理である。本実施形態では、CPU80は、誤差拡散処理の一例として、例えば公知のFloyd-Steinberg法を利用した処理を行う。
以下、本実施形態における誤差拡散処理の詳細について説明する。後述するが、CPU80は、対象画素の量子化において生じた誤差を、対象画素を含む画素集合体125において抽出する隣接画素と、内部側1画素目に位置する画素集合体125において抽出する隣接画素に対して拡散する。ここでは、誤差拡散処理の具体的な処理例についての説明を簡易化するため、図11に示すように、画素集合体125Aが仮に5×6画素で構成されているものとして説明を行う。なお、画素の階調値は「0」〜「255」の値(256階調)を採るものとし、量子化におけるしきい値は「128」が設定されているものとする。もっとも、画素の階調値を256階調とするのは一例に過ぎず、任意の階調数に設定してもよい。また、量子化のしきい値も、階調数に応じて任意に設定してもよい。
まず、誤差拡散処理における処理の流れについて説明する。CPU80は、S45の処理において、図10に示す、誤差拡散処理のサブルーチンを実行する。CPU80は、画素集合体125Aを構成色情報に従って立体造形装置1のCMYK各色に分割する。CPU80は、構成色情報がシアン(C色)である画素集合体125Aを構成する画素のうち、積層方向の最上段一端側(ここでは左端とする。なお、最上段右端でもよいし、最下段左右いずれかの端部でもよい。)に位置する画素P11を処理対象である対象画素に設定する(S61)。CPU80は、対象画素に隣接する画素であり、誤差拡散処理が未だなされていない隣接画素を抽出する[隣接画素抽出処理](S63)。CPU80はしきい値を基準に画素P11の階調値を量子化する[量子化処理](S65)。CPU80は、量子化の際に生じた誤差(差分値)を求める[差分算出処理](S67)。CPU80は、求めた差分値に、対象画素に対する隣接画素の方向(位置関係)に応じてあらかじめ設定した割合を乗じて、隣接画素に拡散する[拡散処理](S69)。
CPU80は、S63〜S69の処理を行っていない画素(未処理の画素)があるうちは(S71:NO)、次の対象画素を、画素P11に同段で隣接する未処理の画素P12に設定する(S73)。CPU80は処理をS63に戻し、量子化の際の誤差を、画素P12に隣接する未処理の画素P13〜P16に拡散する。CPU80は同段で隣接する画素を順に量子化し、同段他端側(右端)に位置する画素P17を対象画素とするS63〜S69の処理が済んだら、画素P17に他の段(ここでは下段)で隣接する画素P18を対象画素として誤差拡散処理を行う。このように、CPU80は、上段から下段へ向けて(あるいは下段から上段へ向けて)、一段ずつ、画素集合体125Aを構成するすべての画素に対して誤差拡散処理を行う。また、CPU80は、構成色情報がマゼンタ(M色)、イエロー(Y色)、ブラック(K色)である画素集合体125Aに対しても同様に、それぞれ誤差拡散処理を行う。
次に、例えば、画素集合体125Aの3段目で左端から4つ目の画素P21を対象画素に設定し、誤差拡散処理を行う場合を例に、隣接画素に拡散する誤差の割合(重み付け)について説明する。隣接画素抽出処理(S63)において、CPU80は、対象画素である画素P21に隣接し、誤差拡散処理が未処理である隣接画素を抽出する。画素P21は、画素P22〜P25に隣接する。本例では、画素P21は階調値が「141」であり、右側に隣接する画素P22の階調値が「42」であり、下段で隣接する画素P23〜P25の階調値がそれぞれ「62」,「37」,「30」であるものとする。
量子化処理(S65)において、CPU80は、対象画素の階調値がしきい値「128」以上か否かを判断する。CPU80は、階調値が「128」以上であれば、階調値をしきい値より大きな第一補正値「255」に補正し、「128」未満であれば、階調値をしきい値より小さな第二補正値「0」に補正することで量子化する。CPU80は、対象画素(画素P21)の階調値「141」がしきい値「128」以上であるので、第一補正値「255」に設定する。なお、第一補正値は「255」に限らず、階調数の範囲内で任意に設定してもよいし、あるいは吐出情報を示すデータとしてもよい。第二補正値についても同様であり、「0」に限らず、第一補正値とは異なる任意の値を設定してもよいし、不吐出情報を示すデータとしてもよい。
差分算出処理(S67)において、CPU80は、量子化の際に生ずる誤差として、量子化後の階調値「255」に対する量子化前の階調値「141」の差分を求める。この場合の差分値は「−114」である。
拡散処理(S69)において、CPU80は、差分値(誤差)を、画素P21に隣接する未処理の画素P22〜P25に、それぞれ拡散する。このとき、CPU80は、拡散する差分値に、あらかじめ設定した割合を乗じて拡散する。本実施形態では、CPU80は、対象画素に対して上下方向(積層方向)に位置する隣接画素に対して拡散する差分値の割合を、他の方向(左右方向、斜め方向)に位置する隣接画素に対して拡散する差分値の割合よりも大きくしている。具体的に、CPU80は、画素P21の下方に位置する画素P24には、差分値に、画素P24が画素P21に接する方向に応じた割合として42/136を乗算した値である「−35」を拡散し、右方に位置する画素P22には差分値の30/136である「−25」を拡散する。CPU80は、画素P21の斜め方向に位置する画素P23,P25には、それぞれ差分値の6/136,18/136を拡散する。拡散前にそれぞれ「42」,「62」,「37」,「30」であった画素P22〜P25の階調値は、それぞれ「17」,「47」,「2」,「25」になる。
このように、対象画素P21の量子化において生ずる誤差は、隣接画素P22〜P25に拡散する際に、隣接画素P22〜P25が対象画素P21に接する方向に応じて異なる割合で拡散される。上記した画素P22〜P25に拡散する誤差の割合として、30/136,6/136,42/136,18/136を例示したが、後述する内部画素へ拡散する誤差の割合も含めて、誤差を拡散する割合の合計値は1(本実施形態の例では136/136)である。ゆえに、CPU80は、誤差の情報を喪失することなく、対象画素の誤差を隣接画素に拡散することができる。なお、隣接画素に拡散する誤差の割合は、隣接画素が対象画素に隣接する方向に応じてあらかじめ設定され、立体造形データ作成プログラムとともにHDD83に記憶されている。CPU80は、立体造形データ作成プログラムの実行においてHDD83から誤差の割合をあらかじめ読み出してRAM81に記憶する。CPU80は、拡散処理(S69)において、拡散対象の隣接画素に応じた割合を、上記のように、対象画素の量子化で生じた誤差(差分値)にそれぞれ乗じ、隣接画素の階調値に拡散する。
次いでCPU80は、上記同様、画素P21の左右方向に隣接し未処理の画素P22を対象画素に設定し、量子化を行う。CPU80は、隣接画素抽出処理で、S63〜S69の処理が未処理で画素P22に隣接する隣接画素として、画素P24〜P27を抽出する。対象画素の階調値は「6」であり、128未満なので、CPU80は、量子化処理で、対象画素の階調値を「0」に設定する。CPU80は、差分算出処理で、量子化後の階調値「0」に対する量子化前の階調値「6」の差分値「+6」を求める。拡散処理で、CPU80は、上記同様、対象画素に隣接する方向に応じた割合を乗じた差分値を隣接画素に拡散する。以降同様に、CPU80は未処理の画素に対して誤差拡散処理を行う。
CPU80は、表面画素で構成した画素集合体125A(図9参照)に対する誤差拡散処理が終了すると、表面画素から内部側へ1画素目に位置する画素集合体125Bに対する誤差拡散処理を行う。以降同様に、CPU80は、n番目に位置する画素集合体125に対する誤差拡散処理が終了すると、n+1番目に位置する画素集合体125に対する誤差拡散処理を行う。
上記では、誤差拡散処理の処理例として、画素集合体125Aが有する画素に対して誤差を拡散する例を説明した。前述したように、本実施形態では、CPU80は、対象画素の量子化において生じた誤差を、対象画素を含む画素集合体125において抽出される隣接画素と、内部側に1画素目に位置する画素集合体125において抽出される隣接画素に対して拡散する。具体的には、図12に示すように、CPU80は、画素集合体125Aの内部側1画素目に位置する画素集合体125Bを構成する内部画素にも、画素集合体125Aの対象画素である画素P21を量子化する際の誤差を拡散する。
隣接画素抽出処理において、CPU80は、画素集合体125Aの画素P21の位置に対し、内部方向に隣接する画素集合体125Bの画素(画素P35)を特定する。CPU80は、上記画素集合体125Aにおける隣接画素の抽出に加え、画素集合体125Bにおいて、画素P35と、画素P35に隣接する画素P31〜P34および画素P36〜P39を、画素P21の隣接画素として抽出する。CPU80は、量子化処理および差分算出処理を行って、上記したように、画素P21の量子化の際に生ずる差分値(誤差)を求める。
CPU80は、拡散処理において、上記のように画素集合体125Aの画素P22〜P25の階調値に対し、対象画素に隣接する方向に応じた割合を差分値に乗じて拡散するのに加え、画素集合体125Bの画素P31〜P39の階調値に対しても、対象画素に隣接する方向に応じた割合を差分値に乗じて拡散する。対象画素である画素P21に対し内部方向に隣接する画素P35には、差分値の12/136を拡散する。画素P35に対し上下方向(積層方向)および左右方向に隣接する画素P32,P34,P36,P38には、差分値の6/136を拡散する。画素P35に対し斜め方向に隣接する画素P31,P33,P37,P39には、差分値の1/136を拡散する。このように、CPU80は、対象画素である画素P21の量子化に伴う誤差を、上下方向、左右方向および斜め方向に隣接する隣接画素である画素P22〜P25だけでなく、内部側で隣接する隣接画素である画素P31〜P39に対しても拡散する。言い換えると、対象画素は、量子化において、対象画素に上下方向、左右方向および斜め方向に隣接する隣接画素のうち処理済みである画素に対して行われた誤差拡散処理の結果を反映する。さらに、対象画素は、量子化において、対象画素に外部方向に隣接する画素、およびその画素に上下方向、左右方向および斜め方向に隣接する隣接画素のうち処理済みである画素に対して行われた誤差拡散処理の結果も反映する。
対象画素である画素集合体125Aの画素P21に隣接する画素集合体125Aの画素P22〜P25に対し、差分値を拡散する割合の合計値は、96/136である。画素P21に内部側で隣接する画素集合体125Bの画素P35と、画素P35に隣接する画素集合体125Bの画素P31〜P34,P36〜P39とに対し、差分値を拡散する割合の合計値は、40/136である。すなわち、CPU80は、画素P21に対する誤差拡散処理の結果を、画素P21の内部側の画素集合体125Bにおいて画素P21に隣接する画素P31〜P39よりも、画素P21と同じ画素集合体125Aにおいて隣接する画素P22〜P25に、より大きく反映する。立体造形物105の内部側の色は、表面側の色に重ねた状態で視認される。よって、内部側よりも表面側の画素に対して誤差拡散処理の結果を大きく反映することで、立体造形物105は、内部側で縦スジが生じても、表面側で縦スジが生じた場合よりも目立ちにくい。
図10に示すように、CPU80は、すべての画素集合体125を構成するすべての画素(表面画素および内部画素)に対し、CMYK各色それぞれで誤差拡散処理を行ったら(S71:YES)、誤差拡散処理のサブルーチンを終了して吐出パターン作成処理(図8参照)に戻し、処理をS47に進める。図8に示すように、CPU80は、断面画像117のうち、積層方向において最も下の層(Zの値が最小の断面画像117)を、処理対象に設定する(S47)。CPU80は、誤差拡散処理において量子化した画素集合体125の画素で、処理対象の断面画像117のカラー領域118を構成する画素を、CMYK各色それぞれにおいて抽出する。CPU80は、抽出した画素の座標を示す座標データを、断面画像117の形成元となった積層断面104に基づいて求める。CPU80は、抽出した画素の階調値(量子化後の階調値)が255であれば、その画素の座標データが示す座標に対してカラー造形液を吐出することを示す吐出情報を設定したカラーデータを作成し、階調値が0であれば、その画素の座標に対してカラー造形液を吐出しないことを示す不吐出情報を設定したカラーデータを作成する。CPU80は、処理対象の断面画像117に対応し、座標データに対応付けたカラーデータをCMYK各色でそれぞれ作成し、造形データに含める(S49)。
CPU80は、処理対象の断面画像117の無色領域119を構成するすべての画素の座標を示す座標データにそれぞれ対応付けて無色造形液を吐出する無色データを作成する(S51)。また、CPU80は、上記作成したカラーデータにおいて、CMYKいずれのカラー造形液も吐出されない座標があれば、その座標位置に、無色造形液を吐出する無色データを追加する。その結果、立体造形時に、CPU80は、S25の処理において設定した混合領域121で、カラー造形液の吐出が設定されている位置(座標)に対しては、無色造形液に重ねてカラー造形液を吐出する。混合領域121に設定されないカラー領域118において、CPU80は、カラー造形液の吐出が設定されている位置に対しては無色造形液を吐出せず、カラー造形液の吐出が設定されていない位置に無色造形液を吐出する。また、S21の処理において設定した混合抑制領域120に対しては、CPU80は造形液を吐出せず、上記したように、造形液の染み出しによる立体造形粉体の固化を図る。
CPU80は、処理対象の断面画像117に対応する造形データ(座標データ、カラーデータおよび無色データ)を作成する処理が終了すると、全ての断面画像117に対応する造形データが完成したか否かを判断する(S53)。完成していなければ(S53:NO)、CPU80は、1つ上の層の断面画像117(Zの値が次に大きい断面画像117)を処理対象に設定する(S55)。CPU80は処理をS49に戻し、新たに対象とした断面画像117に対応する造形データを作成する。全ての断面画像117に対応する造形データが完成すると(S53:YES)、CPU80は、吐出パターン作成処理のサブルーチンを終了して造形データ作成処理に戻り、処理をS31に進める。図6に示すように、CPU80は、完成した造形データを、外部通信I/F87を介して立体造形装置1に送信する(S31)。立体造形装置1のCPU50は、受信した造形データに基づいてヘッド21から無色造形液およびカラー造形液を吐出する場合の吐出制御を行い、上記したように、立体造形物を造形する。
以上説明したように、PC100は、積層方向とは異なる方向において対象画素P21に隣接する画素P22,P23,P25よりも積層方向において対象画素P21に隣接する画素P24に対して誤差拡散処理の結果をより大きく反映した造形データを生成することができる。よって、立体造形装置1は、造形データに基づいて造形する立体造形物105の表面において、色の濃淡による縦スジが形成されてしまうことを防止できる。
立体造形物105は、造形層106の内部方向に同じアルゴリズムにより作成され同じパターンで吐出された色が重なることで、色の濃淡による縞模様を形成する可能性がある。PC100は、内部方向において対象画素P21に対応する位置にある対象画素P35およびその隣接画素P31〜P34,P36〜P39に対しても、対象画素P21に対する誤差拡散処理の結果を反映した造形データを生成することができる。ゆえに立体造形装置1は、立体造形物105の表面の着色において、色の濃淡による縦スジが形成されてしまうことをより防止できる。
PC100は、隣接画素P31〜P34,P36〜P39よりも隣接画素P22〜P25に対し、対象画素P21に対する誤差拡散処理の結果をより大きく反映した造形データを生成することができる。よって、立体造形装置1は、造形層106の内部方向に同じパターンで吐出された色が重なって生ずる縞模様の形成を防止しつつ、立体造形物105表面における造形層106の積層方向に同じパターンで吐出された色が重なって生ずる縦スジの形成を、より効果的に、防止することができる。また、立体造形物105の内部側の色は、立体造形物105の表面側の色に重ねた状態で視認されるため、立体造形物105の内部側で縦スジが生じた場合、立体造形物105の表面側で縦スジが生じた場合よりも目立ちにくい。ゆえに、隣接画素P31〜P34,P36〜P39よりも隣接画素P22〜P25に対して拡散する誤差の割合を大きくすることで、立体造形物105の内部側よりも表面側において誤差拡散処理の結果を大きく反映することができ、さらに効果的に縦スジの形成を防止できる。
PC100は、断面画像117を生成することによって、立体造形装置1による造形層106の形成過程で必要となる吐出パターンを、断面画像117に基づいて作成することができる。ゆえに、PC100は、造形データを効率よく作成することができる。
PC100は、処理が未処理の隣接画素を対象に、階調値を「255」または「0」に補正する際の差分値を拡散しながら、その隣接画素を新たな対象画素に設定し、順に差分値を伝播していくことで、誤差の情報を喪失することがない。ゆえに、立体造形装置1は、立体造形物105に再現する色の色合いが、立体データに示される色の色合いと異ならず、且つ効果的に縦スジの形成を防止することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、様々な変形が可能であることは言うまでもない。例えば、上記実施形態では、PC100が本発明の「立体造形データ作成装置」に相当する装置であり、立体データに基づいて造形データを作成し、立体造形装置1に出力する。これに限らず、例えば、立体造形装置1は、図6に示す立体造形データ作成処理を自ら実行して造形データを作成してもよい。この場合、立体造形装置1が本発明の「立体造形データ作成装置」に相当する。
誤差拡散処理において、CPU80は、公知のFloyd-Steinberg法を利用した処理を行った。これに限らず、公知の他の方法による誤差拡散処理を行ってもよい。また、誤差の拡散対象となる隣接画素を、現在の対象画素の次に対象画素となる画素のみとし、対象画素の量子化において発生する誤差を拡散してもよい。この方法による誤差拡散処理は計算対象が少ないため、CPU80は処理速度を向上することができる。また、対象画素に対して隣接画素が位置する方向に応じて差分値に乗ずる割合は、必ずしも、Floyd-Steinberg法に沿った割合(重み)でなくともよい。あるいは、公知のディザ法を用いて量子化を行ってもよい。なお、画素集合体125は、断面画像117の表面画素や内部画素を積層方向に並べて配置したものであるが、仮想立体102の形状によっては画素同士が必ずしも積層方向に並ぶ位置に配置されない場合がある。このような場合、CPU80は、隣接画素に拡散する差分値に乗ずる割合を、割合の合計が1になる条件のもと、適宜変更してもよい。
また、誤差拡散処理において、CPU80は、画素集合体125を構成する画素に対する量子化の処理を、左端の画素から右端の画素へ向けて、あるいはその逆に、一段ずつ行った。これに限らず、CPU80は、上下方向(積層方向)に一列に並ぶ画素ごとに、上端の画素から下端の画素へ向けて、あるいはその逆に、量子化の処理を一列ずつ行ってもよい。この場合においても、対象画素に対して上下方向に位置する隣接画素に拡散する差分値の割合を、他の方向(左右方向、斜め方向)に位置する隣接画素に拡散する差分値の割合よりも大きくするとよい。すなわち、上端の画素から下端の画素へ向かって量子化の処理を行っている場合、対象画素の下方に位置する画素に対しては差分値の42/136を拡散し、右方もしくは左方に位置する画素に対しては差分値の30/136を拡散すればよい。
また、カラー領域118と無色領域119に吐出する造形液の量は、適宜変更可能である。例えば、無色領域119に吐出する無色造形液の量と、混合領域121に吐出する無色造形液の量は、同一であってもよいし、あるいは、混合領域121に吐出する無色造形液の量を無色領域119に吐出する無色造形液の量よりも少なくしてもよい。また、混合領域121に吐出するカラー造形液の量を、カラー領域118に吐出するカラー造形液の量よりも少なくしてもよい。また、カラー領域118に吐出する無色造形液の量は無色領域119に吐出する無色造形液の量と同一であってもそうでなくてもよい。
立体造形物105の形状は一例であり、直方体状に限定するものではなく、任意の形状であってよい。例えば、立体造形物105の形状は、球状、中空状、壺型等、種々の形状であってもよい。また、立体造形装置1は、ヘッド21の代わりに、造形液およびカラー造形液を吐出する複数の吐出口が左右方向に複数並べられたヘッドを使用してもよい。
上記実施形態において、ヘッド21が本発明の「吐出手段」に相当する。造形データが「制御データ」に相当する。PC100が「立体造形データ作成装置」に相当する。立体データが含む外形座標データが「外形情報」に相当し、色データが「色情報」に相当する。S11の処理を行って立体データを読み込むCPU80が「取得手段」に相当する。断面画像117が「集合体」に相当する。S41の処理を行って表面画素を抽出した画素集合体125を生成するCPU80が「第一抽出手段」に相当する。S43の処理を行って画素集合体125の個々の画素が持つ色を立体造形装置のCMYK各色に色分解するCPU80が「決定手段」に相当する。S69の拡散処理を行って対象画素の階調値の量子化で生じた差分値に、隣接する方向に応じた割合を乗じて隣接画素に拡散するCPU80が「拡散手段」に相当する。S49の処理を行い、座標データに対応付けて吐出情報または不吐出情報を設定したカラーデータを作成するCPU80が「第一設定手段」に相当する。S53の処理を行い、吐出情報または不吐出情報を設定したカラーデータと無色データを含む造形データを作成するCPU80が「作成手段」に相当する。画素P21が「第一対象画素」に相当し、画素P22〜P25が「第一隣接画素」に相当する。そのうち、画素P24が「第一画素」に相当し、画素P22,P23,P25が「第二画素」に相当する。
S41の処理を行って内部画素を抽出した画素集合体125を生成するCPU80が「第二抽出手段」に相当する。画素P35が「第二対象画素」に相当し、画素P31〜P34,P36〜P39が「第二隣接画素」に相当する。断面画像117が請求項4における「積層データ」に相当する。S15の処理を行ってラスタライズした断面画像117を生成するCPU80が「生成手段」に相当する。S61およびS73の処理を行って未処理の画素を対象画素に設定するCPU80が「第二設定手段」に相当する。S63の隣接画素抽出処理を行って対象画素に隣接する隣接画素を抽出するCPU80が「第三抽出手段」に相当する。量子化におけるしきい値が「所定値」に相当する。量子化後の階調値である「255」が「第一補正値」に相当し、「0」が「第二補正値」に相当する。S65の量子化処理を行って対象画素の階調値を「255」または「0」に補正するCPU80が「補正手段」に相当する。S67の差分算出処理を行って量子化の際に生じた誤差である差分値を算出するCPU80が「差分算出手段」に相当する。
1 立体造形装置
9 ステージ
21 ヘッド
80 CPU
100 PC
105 立体造形物
106 造形層

Claims (8)

  1. 造形液と混合することで固化する造形粉体に対し、前記造形液を着色したカラー造形液を吐出可能な吐出手段を備え、前記吐出手段が吐出する前記造形液で前記造形粉体を固化した造形層を積層方向に重ねて立体造形物を造形する立体造形装置を制御する制御データを作成する立体造形データ作成装置であって、
    前記立体造形物の外形形状を表す外形情報、および前記立体造形物の表面の色を特定する色情報を含む立体データを取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した前記立体データの前記外形情報に基づいて、前記立体造形物を複数の画素の集合体で表した場合に、前記立体造形物の表面部に対応する部位を構成する画素であって前記色情報を含む表面画素を前記集合体から抽出する第一抽出手段と、
    前記第一抽出手段が抽出した複数の前記表面画素のそれぞれに対し、前記表面画素が含む前記色情報に基づいて、前記造形層の色を構成する複数の構成色を示す構成色情報、および前記構成色それぞれの階調を示す階調情報を決定する決定手段と、
    前記表面画素のうち処理対象である第一対象画素について、前記決定手段が決定した前記構成色情報が表す前記構成色ごとに、前記決定手段が決定した前記階調情報を量子化し、且つ量子化で生ずる前記階調情報の誤差を、前記表面画素のうち前記第一対象画素に隣接する複数の第一隣接画素の前記階調情報に対して誤差拡散法により拡散する拡散手段と、
    複数の前記表面画素のそれぞれに対応する位置であって、前記造形層形成前の前記造形粉体に対して前記吐出手段が前記造形液を吐出する吐出位置に対し、前記構成色情報に応じた前記カラー造形液を吐出する吐出情報または前記カラー造形液を吐出しない不吐出情報を、前記拡散手段が量子化した前記階調情報に応じて設定する第一設定手段と、
    前記第一設定手段が前記吐出位置に対して設定した前記吐出情報および前記不吐出情報を含む前記制御データを作成する作成手段と、
    を備え、
    前記拡散手段は、前記第一隣接画素のうち、前記第一対象画素に対して前記積層方向に隣接する第一画素に拡散する前記誤差の割合を、前記第一対象画素に対して前記積層方向とは異なる方向に隣接する第二画素に拡散する前記誤差の割合よりも大きくして拡散することを特徴とする立体造形データ作成装置。
  2. 前記集合体において、前記立体造形物の前記表面部から内部側へ所定長さの範囲内に含まれ、前記構成色情報および前記階調情報を含む画素である内部画素を前記集合体から抽出する第二抽出手段をさらに備え、
    前記拡散手段は、前記第一対象画素の前記階調情報を、前記第一隣接画素の前記階調情報と、前記第二抽出手段が抽出した前記内部画素のうち、前記第一対象画素の前記内部側で前記第一対象画素に隣接する位置にある第二対象画素の前記階調情報と、前記第二対象画素の周囲にそれぞれ位置し、前記第二対象画素に隣接する複数の第二隣接画素の前記階調情報とに対して拡散することを特徴とする請求項1に記載の立体造形データ作成装置。
  3. 前記拡散手段は、前記第一隣接画素に対して拡散する前記誤差の割合を、前記第二隣接画素に対して拡散する前記誤差の割合よりも大きくすることを特徴とする請求項2に記載の立体造形データ作成装置。
  4. 前記集合体であり、画素を用いた2次元の画像で複数の層からなる前記造形層の各層を表した積層データを、前記立体データに基づいて、前記複数の層分、生成する生成手段をさらに備え、
    前記第一抽出手段は、前記生成手段が生成した複数の前記積層データのそれぞれから、前記2次元の画像において前記立体造形物の前記表面部に対応する部位を構成する前記表面画素を抽出することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の立体造形データ作成装置。
  5. 前記表面画素のうち処理が未処理の画素を前記第一対象画素に設定する第二設定手段と、
    前記第一対象画素に隣接し、処理が未処理の複数の前記第一隣接画素を抽出する第三抽出手段と、
    前記第一対象画素の前記階調情報が所定値以上か否かを判断し、所定値以上である場合には、前記階調情報を前記所定値より大きな第一補正値に補正し、所定値未満である場合には、前記階調情報を前記所定値より小さな第二補正値に補正する補正手段と、
    前記補正手段によって補正された前記第一補正値または前記第二補正値に対する補正前の前記階調情報の差分値を前記誤差として算出する差分算出手段と、
    をさらに備え、
    前記拡散手段は、前記第一画素に拡散する前記差分値の割合を、前記第二画素に拡散する前記差分値の割合よりも大きくすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の立体造形データ作成装置。
  6. 前記色情報は、RGB色空間によって色を表現する情報であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の立体造形データ作成装置。
  7. 前記構成色情報は、CMYK色空間によって色を表現する情報であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の立体造形データ作成装置。
  8. 造形液と混合することで固化する造形粉体に対し、前記造形液を着色したカラー造形液を吐出可能な吐出手段を備え、前記吐出手段が吐出する前記造形液で前記造形粉体を固化した造形層を積層方向に重ねて立体造形物を造形する立体造形装置を制御する制御データを作成するため、プロセッサと、データを記憶する記憶部とを備えたコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記立体造形物の外形形状を表す外形情報、および前記立体造形物の表面の色を特定する色情報を含む立体データを取得し、前記記憶部に記憶する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて前記記憶部に記憶された前記立体データの前記外形情報に基づいて、前記立体造形物を複数の画素の集合体で表した場合に、前記立体造形物の表面部に対応する部位を構成する画素であって前記色情報を含む表面画素を前記集合体から抽出する第一抽出ステップと、
    前記第一抽出ステップにおいて抽出された複数の前記表面画素のそれぞれに対し、前記表面画素が含む前記色情報に基づいて、前記造形層の色を構成する複数の構成色を示す構成色情報、および前記構成色それぞれの階調を示す階調情報を決定する決定ステップと、
    前記表面画素のうち処理対象である第一対象画素について、前記決定ステップにおいて決定された前記構成色情報が表す前記構成色ごとに、前記決定ステップにおいて決定された前記階調情報を量子化し、且つ量子化で生ずる前記階調情報の誤差を、前記表面画素のうち前記第一対象画素に隣接する複数の第一隣接画素の前記階調情報に対して誤差拡散法により拡散する拡散ステップと、
    複数の前記表面画素のそれぞれに対応する位置であって、前記造形層形成前の前記造形粉体に対して前記吐出手段が前記造形液を吐出する吐出位置に対し、前記構成色情報に応じた前記カラー造形液を吐出する吐出情報または前記カラー造形液を吐出しない不吐出情報を、前記拡散ステップにおいて量子化された前記階調情報に応じて設定する第一設定ステップと、
    前記第一設定ステップにおいて前記吐出位置に対して設定された前記吐出情報および前記不吐出情報を含む前記制御データを作成する作成ステップと、
    を実行させ、
    前記拡散ステップにおいて、前記第一隣接画素のうち、前記第一対象画素に対して前記積層方向に隣接する第一画素に拡散する前記誤差の割合を、前記第一対象画素に対して前記積層方向とは異なる方向に隣接する第二画素に拡散する前記誤差の割合よりも大きくして拡散させるプログラム。
JP2013175428A 2013-08-27 2013-08-27 立体造形データ作成装置およびプログラム Pending JP2015044299A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013175428A JP2015044299A (ja) 2013-08-27 2013-08-27 立体造形データ作成装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013175428A JP2015044299A (ja) 2013-08-27 2013-08-27 立体造形データ作成装置およびプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015044299A true JP2015044299A (ja) 2015-03-12

Family

ID=52670284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013175428A Pending JP2015044299A (ja) 2013-08-27 2013-08-27 立体造形データ作成装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015044299A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016167240A1 (ja) * 2015-04-13 2016-10-20 株式会社ミマキエンジニアリング 立体物造形方法及び3次元プリンタ
JP2017030178A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 セイコーエプソン株式会社 立体物造形装置、立体物造形装置と通信可能な情報処理装置、立体物造形装置の制御方法、立体物造形装置を用いた立体物の生産方法、及び、立体物造形システム
JP2018012278A (ja) * 2016-07-21 2018-01-25 株式会社ミマキエンジニアリング 立体物造形方法及び立体物造形装置
JP2018024117A (ja) * 2016-08-08 2018-02-15 株式会社ミマキエンジニアリング 造形方法、造形システム、及び造形装置
JP2018034440A (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 株式会社ミマキエンジニアリング 三次元造形装置及び立体造形物
JP2018067803A (ja) * 2016-10-19 2018-04-26 富士ゼロックス株式会社 データ処理装置、立体造形システム及びプログラム
CN108353113A (zh) * 2016-01-29 2018-07-31 惠普发展公司,有限责任合伙企业 误差扩散
JP2019043127A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 三緯國際立體列印科技股▲ふん▼有限公司XYZprinting, Inc. インクジェット方法及び3dプリンティング装置
US10632681B2 (en) 2016-10-19 2020-04-28 Fuji Xerox Co., Ltd. Data processing apparatus, three-dimensional manufacturing system, and non-transitory computer readable medium
US10675815B2 (en) 2016-10-19 2020-06-09 Fuji Xerox Co., Ltd. Data processing apparatus, three-dimensional manufacturing system, and non-transitory computer readable medium
TWI695773B (zh) * 2017-08-30 2020-06-11 三緯國際立體列印科技股份有限公司 噴墨方法以及立體列印裝置
WO2020189448A1 (ja) * 2019-03-15 2020-09-24 株式会社ミマキエンジニアリング 立体データ生成装置、立体データ生成方法、プログラム、及び造形システム

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016198990A (ja) * 2015-04-13 2016-12-01 株式会社ミマキエンジニアリング 立体物造形方法及び3次元プリンタ
WO2016167240A1 (ja) * 2015-04-13 2016-10-20 株式会社ミマキエンジニアリング 立体物造形方法及び3次元プリンタ
JP2017030178A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 セイコーエプソン株式会社 立体物造形装置、立体物造形装置と通信可能な情報処理装置、立体物造形装置の制御方法、立体物造形装置を用いた立体物の生産方法、及び、立体物造形システム
CN108353113A (zh) * 2016-01-29 2018-07-31 惠普发展公司,有限责任合伙企业 误差扩散
US10346100B2 (en) 2016-01-29 2019-07-09 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Error diffusion
JP2018533322A (ja) * 2016-01-29 2018-11-08 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. 誤差拡散
JP2018012278A (ja) * 2016-07-21 2018-01-25 株式会社ミマキエンジニアリング 立体物造形方法及び立体物造形装置
JP2018024117A (ja) * 2016-08-08 2018-02-15 株式会社ミマキエンジニアリング 造形方法、造形システム、及び造形装置
US10811246B2 (en) 2016-08-08 2020-10-20 Mimaki Engineering Co., Ltd. Forming method, forming system, and forming apparatus
JP2018034440A (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 株式会社ミマキエンジニアリング 三次元造形装置及び立体造形物
JP2018067803A (ja) * 2016-10-19 2018-04-26 富士ゼロックス株式会社 データ処理装置、立体造形システム及びプログラム
US10632681B2 (en) 2016-10-19 2020-04-28 Fuji Xerox Co., Ltd. Data processing apparatus, three-dimensional manufacturing system, and non-transitory computer readable medium
US10675815B2 (en) 2016-10-19 2020-06-09 Fuji Xerox Co., Ltd. Data processing apparatus, three-dimensional manufacturing system, and non-transitory computer readable medium
JP2019043127A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 三緯國際立體列印科技股▲ふん▼有限公司XYZprinting, Inc. インクジェット方法及び3dプリンティング装置
KR102049082B1 (ko) * 2017-08-30 2019-11-26 엑스와이지프린팅, 인크. 잉크젯 방법 및 3차원 인쇄 장치
TWI695773B (zh) * 2017-08-30 2020-06-11 三緯國際立體列印科技股份有限公司 噴墨方法以及立體列印裝置
WO2020189448A1 (ja) * 2019-03-15 2020-09-24 株式会社ミマキエンジニアリング 立体データ生成装置、立体データ生成方法、プログラム、及び造形システム
JPWO2020189448A1 (ja) * 2019-03-15 2020-09-24
JP7447083B2 (ja) 2019-03-15 2024-03-11 株式会社ミマキエンジニアリング 立体データ生成装置、立体データ生成方法、プログラム、及び造形システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015044299A (ja) 立体造形データ作成装置およびプログラム
US10399374B2 (en) Method and system for building painted three-dimensional objects
JP4250096B2 (ja) 物体層に吹き付けられる吐出材料の濃度を変化させることによって三次元自由造形で物体を製造する方法及びシステム
US10252464B2 (en) Slicing printing method for color 3D model
CN108790146B (zh) 彩色立体打印方法与立体打印设备
CN107967715B (zh) 数据处理装置、三维物体创建系统以及数据处理方法
CN105904723A (zh) 三维造型装置以及三维物体制造方法
CN104309309A (zh) 一种图像喷绘打印方法及打印装置
CN108688142A (zh) 立体打印方法及其系统
JP2018144290A (ja) 立体物造形方法及び3次元プリンタ
EP3856492B1 (en) Method and system for additive manufacturing with a sacrificial structure for easy removal
TWI638252B (zh) 彩色立體列印的方法及裝置
JP2013208878A (ja) 立体造形装置および立体造形データ作成プログラム
WO2018079416A1 (ja) 造形システム、造形方法、造形物の製造方法、及び造形物
JP2019532851A (ja) 積層造形の命令の生成
CN1530230A (zh) 用于控制固体自由成形制造中印刷头温度的方法和系统
EP3254828A1 (en) Printing system and method for printing an object with a pattern on a surface of the object
CN112743040B (zh) 3d打印方法、打印机及储存介质
JP2013208757A (ja) 合成造形データ作成装置および合成造形データ作成プログラム
JP2020006679A (ja) インクジェット幅調整方法および3d印刷設備
JP2001334580A (ja) 三次元造形装置および三次元造形方法
JP6781680B2 (ja) 3dプリンティング方法
JP6788373B2 (ja) スライス画像作成装置、三次元造形システム、および、スライス画像作成方法
JP2022089992A (ja) 造形方法、スライスデータの生成方法、造形装置、及びスライスデータ生成装置
JP2021122994A (ja) 造形システム及び造形方法