JP2015043672A - 充放電制御装置、充放電制御方法、及び充放電制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の電源システムの充放電制御を一元管理することを目的とする。【解決手段】、コントローラ11は、蓄電池13を備えた直流電源システムの充放電制御を制御するコントローラ11であって、コントローラ11と通信可能な遠隔監視制御装置2が送信した、複数の基地局1に共通の充放電制御命令を受信し、蓄電池13の電圧、及び蓄電池13の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた充放電制御を行う。【選択図】図1
Description
本発明は、充放電制御装置、充放電制御方法、及び充放電制御システムに関する。
近年、電力ピーク時の電力不足問題等から、蓄電池等を利用した電力ピークシフトが注目されている。例えば、特許文献1には、ピークシフト管理サーバが、ピークシフト利用サーバから電気機器毎のピークシフト可能時間、ピークシフト電力、及び充電必要時間を受信し、総電力需要予測DBから予想電力需要最大時間と最小時間を抽出し、そして、電気機器毎にピークシフト開始時間、ピークシフト終了時間、充電開始時間、及び充電終了時間を算出することが記載されている。
ところで、通信設備には、停電時用の蓄電池が備わっているため、この蓄電池を利用したピークシフトが検討されている。例えば、昼間の電力ピーク時には、蓄電池から負荷に電力を供給し、夜間に蓄電池に充電しておく等の利用方法が考えられる。無線基地局等の通信設備は、各地に点在しているため、各通信設備を統括管理する統括装置が遠隔にて集約して各通信設備の状況を監視している。
各通信設備によって、蓄電池の容量やフロート電圧等、電源システムが異なるため、ピークシフト運転させるための制御は、通信設備毎に異なる。統括装置が、上記特許文献1に記載のピークシフト管理サーバのように、各通信設備に対して、個別にピークシフトに関する情報を算出すると、処理負荷が増大してしまう。よって、統括装置が、各通信設備の電源システムの充放電制御を個別に管理するのではなく、一元管理できることが望まれる。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、複数の電源システムの充放電制御を一元管理することを目的とする。
本発明に係る充放電制御装置は、蓄電池を備えた直流電源システムの充放電制御を制御する充放電制御装置であって、充放電制御装置と通信可能な統括装置が送信した、複数の直流電源システムに共通の充放電制御命令を受信する命令受信手段と、蓄電池の電圧、及び蓄電池の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた充放電制御を行う制御手段と、を備える。
また、本発明に係る充放電制御方法は、蓄電池を備えた直流電源システムの充放電制御をする充放電制御装置が実行する充放電制御方法であって、充放電制御装置と通信可能な統括装置が送信した、複数の直流電源システムに共通の充放電制御命令を受信する命令受信ステップと、蓄電池の電圧、及び蓄電池の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた充放電制御を行う制御ステップと、を備え、統括装置は、充放電制御命令として、複数の直流電源システムに対して共通した命令を送信する。
また、本発明に係る充放電制御システムは、複数の直流電源システムと、複数の直流電源システムを統括する統括装置とが通信可能に接続されている充放電制御システムであって、統括装置は、複数の直流電源システムに共通の充放電制御命令を送信する命令送信手段を備え、直流電源システムは、蓄電池と、直流電源システムの充放電制御を制御する充放電制御装置と、を備え、充放電制御装置は、充放電制御命令を受信する命令受信手段と、蓄電池の電圧、及び蓄電池の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた充放電制御を行う制御手段と、を有する。
このような充放電制御装置、充放電制御方法及び充放電制御システムによれば、統括装置が送信した、複数の直流電源システムに共通の充放電制御命令を受信し、蓄電池の電圧、及び蓄電池の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた充放電制御を行うので、複数の電源システムの充放電制御を一元管理することができる。
本発明に係る充放電制御装置では、直流電源システムが、整流器を備えており、制御手段は、蓄電池の電圧、及び蓄電池の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた電圧値を決定し、決定した電圧値に基づいて整流器の電圧を制御してもよい。この構成によれば、整流器の電圧を制御することにより、統括装置から受信した充放電制御命令に応じた充放電制御を行うことができる。
本発明に係る充放電制御装置では、命令受信手段は、充放電制御命令として、商用電力使用量を受信し、制御手段は、商用電力使用量に応じた電圧値に決定してもよい。このように、充放電制御装置は、商用電力使用量に応じた電圧値を制御することにより、統括装置から受信した充放電制御命令に応じた充放電制御を行うことができる。
本発明に係る充放電制御装置では、商用電力使用量に基づいて、蓄電池の放電電流を算出し、蓄電池の内部抵抗と、蓄電池の電圧と、放電電流とに基づいて電圧値を決定してもよい。この構成によれば、統括装置から受信した充放電制御命令に応じた充放電制御を行うことができる。
本発明によれば、複数の電源システムの充放電制御を一元管理することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(システムの全体構成)
まず、本実施形態に係る充放電制御システムのシステム全体の構成について、図1を用いて説明する。図1は、充放電制御システム全体の構成の概略を説明するための構成図である。図1に示すように、充放電制御システムは、複数の基地局1と、当該基地局1を遠隔監視する遠隔監視制御装置2(統括装置)とを有する。基地局1と遠隔監視制御装置2とは、通信可能に接続されている。遠隔監視制御装置2は、各基地局1へ充放電に関する共通の命令(充放電制御命令)を送信する。すなわち、遠隔監視制御装置2は、命令送信手段を有する。基地局1が有するコントローラ11では、上記命令を受信すると、当該命令に応じて充放電制御する。
まず、本実施形態に係る充放電制御システムのシステム全体の構成について、図1を用いて説明する。図1は、充放電制御システム全体の構成の概略を説明するための構成図である。図1に示すように、充放電制御システムは、複数の基地局1と、当該基地局1を遠隔監視する遠隔監視制御装置2(統括装置)とを有する。基地局1と遠隔監視制御装置2とは、通信可能に接続されている。遠隔監視制御装置2は、各基地局1へ充放電に関する共通の命令(充放電制御命令)を送信する。すなわち、遠隔監視制御装置2は、命令送信手段を有する。基地局1が有するコントローラ11では、上記命令を受信すると、当該命令に応じて充放電制御する。
基地局1は、整流器12及び蓄電池13を制御するコントローラ11と、整流器12と、充電が可能な蓄電池13と、負荷14とを備えて構成されている。すなわち、各基地局1では、整流器12及び蓄電池13を含む直流電源システムを構成している。
コントローラ11は、整流器12及び蓄電池13を制御する充放電制御装置として機能する。具体的には、コントローラ11は、遠隔監視制御装置2が送信した充放電制御命令を受信し、蓄電池13の電圧、及び蓄電池13の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた充放電制御を行う。すなわち、コントローラ11は、命令受信手段、制御手段を有する。
コントローラ11のハードウェア構成を図2に示す。コントローラ11は、図2に示すように、1又は複数のCPU111、主記憶装置であるRAM112及びROM113、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置114、ディスプレイ等の出力装置115、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール116、半導体メモリ等の補助記憶装置117などを含むコンピュータシステムとして構成されている。コントローラ11は、図2に示すCPU111、RAM112等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU111の制御のもとで入力装置114、出力装置115、通信モジュール116を動作させるとともに、RAM112や補助記憶装置117におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
図3に各基地局1の直流電源システムにおいて、整流器12の電圧制御をすることにより、充放電を制御する例を示す。図3(a)に示されるように、直流電源システムは、無線基地局等の負荷14に電力を供給しつつ、図示しない商用電力の交流電源から整流器12を介して蓄電池13に電力を貯蔵する浮動充電(フロート充電)が可能とされている。
また、基地局1は、昼間の電力需要が高い時間帯に、図3(b)に示されるように、蓄電池13から負荷14に直流電力を供給する制御が可能なシステムを備える。
整流器12は、出力する直流電圧を任意に変化させることが可能な整流器である。整流器12においては、例えば41V〜57Vの範囲で直流電圧が可変である。整流器12には、商用電力の交流電源が接続されている。整流器12は、交流電源から入力される交流電力を直流電力に変換して負荷14及び蓄電池13に出力する。
また、整流器12は、出力電圧を任意に変化させることによって、蓄電池13の充電及び放電の切り替えを制御することが可能である。図3(a)に示されるように、蓄電池13の浮動充電中の電圧が53V程度であるとすると、整流器12の出力電圧は、通常、53V(又はそれより大きい電圧)に設定される。すなわち、整流器12は、蓄電池13を充電する際に、整流器12の出力電圧を蓄電池13の充電電圧に設定することが可能である。ここで、ピークシフト等の実施が必要な時間帯のために商用電力の使用の抑制が望まれる場合には、図3(b)に示されるように、整流器12の出力電圧が、蓄電池13の電圧未満に引き下げられる。これにより、蓄電池13から負荷14への放電が行われるようになり、商用電力の使用が抑制される。
更に、整流器12は、出力電圧を任意に変化させることによって、蓄電池13からの放電電流と、整流器12からの出力電流との比率である電流比率を制御することが可能である。
すなわち、整流器12の電圧を高くすれば、負荷14には整流器12から電力が供給され、さらに充電電流も増加する。また、整流器電圧を低くすれば、負荷14には蓄電池13からも電力が供給されるようになり、放流電流が増加する。この整流器電圧と充電電流ないし放電電流の関係は、基地局1ごとに異なり、蓄電池に流れる電流は以下の式で決まる。
Ibattery=(ERF−Ebattery)/Rbattery (式1)
Ibattery=(ERF−Ebattery)/Rbattery (式1)
ここで、Ibatteryは、蓄電池13の充電・放電電流(A)、ERFは、整流器電圧(印加電圧)(V)、Ebatteryは、蓄電池電圧(V)、そしてRbatteryは、蓄電池13の内部抵抗(Ω)である。EbatteryとRbatteryとは、基地局1ごとに異なるため、仮に、上記値を遠隔監視制御装置2で保持しておき、当該値に応じて、基地局1毎に異なる制御命令を出力する場合、遠隔監視制御装置2の処理負荷が増大し、システム全体が複雑となってしまう。
遠隔監視制御装置2が、各基地局1に対して、抽象化された共通の充放電制御命令を送信すると、コントローラ11は、上記充放電制御命令を受信し、上記制御命令を各基地局1内の直流電源システムに応じた内部命令に変換する。例えば、コントローラ11は、遠隔監視制御装置2から、充放電制御制御命令として商用電力の使用量の命令を受信した場合、自局の蓄電池のEbatteryやRbatteryから整流器電圧を決定して、指定された商用電力の使用量になるように制御する。
(制御命令の例)
次に、制御命令(充放電制御命令及び内部命令)の例を示す。図4(a)に遠隔監視制御装置2からコントローラ11へ送信する充放電制御命令の具体的なコマンドを示す。図4(a)に示すように、コマンド「SetUtilityPower」は、「商用電力の使用量の設定」を意味し、コマンド「GetUtilityPower」は、「商用電力の使用量の取得」を意味し、コマンド「SetUtilityRate」は、「商用電力の使用率の設定」を意味し、コマンド「GetUtilityRate」は、「商用電力の使用率の取得」を意味し、コマンド「Reset」は、「商用電力を指定無し」を意味する。
次に、制御命令(充放電制御命令及び内部命令)の例を示す。図4(a)に遠隔監視制御装置2からコントローラ11へ送信する充放電制御命令の具体的なコマンドを示す。図4(a)に示すように、コマンド「SetUtilityPower」は、「商用電力の使用量の設定」を意味し、コマンド「GetUtilityPower」は、「商用電力の使用量の取得」を意味し、コマンド「SetUtilityRate」は、「商用電力の使用率の設定」を意味し、コマンド「GetUtilityRate」は、「商用電力の使用率の取得」を意味し、コマンド「Reset」は、「商用電力を指定無し」を意味する。
図4(b)にコントローラ11から整流器12へ送信する内部命令の具体的なコマンドを示す。図4(b)に示すように、コマンド「SetRFVoltage」は、「整流器の電圧の設定」を意味し、コマンド「GetRFVoltage」は、「整流器の電圧の取得」を意味する。
(第1実施例)
続いて、遠隔監視制御装置2からコントローラ11へ、充放電制御命令として、商用電力の使用量を設定するコマンドを送信し、コントローラ11がそのコマンドに応じて整流器12の電圧を変更する例を、図5を用いて説明する。図5は、商用電力の使用量を設定するコマンド入力のタイミングによる整流器電圧の変化を示すチャートである。
続いて、遠隔監視制御装置2からコントローラ11へ、充放電制御命令として、商用電力の使用量を設定するコマンドを送信し、コントローラ11がそのコマンドに応じて整流器12の電圧を変更する例を、図5を用いて説明する。図5は、商用電力の使用量を設定するコマンド入力のタイミングによる整流器電圧の変化を示すチャートである。
まず、遠隔監視制御装置2は、各コントローラ11に対して、使用する商用電力が100W未満となるように指示するコマンドC11(充放電制御命令)を送信する。これに応じて、各コントローラ11は、コマンドC11を受信する。そして、各コントローラ11は、供給される商用電力が100W未満になるように、且つ負荷14に供給すべき電力のうち商用電力からの供給では不足する分を蓄電池13からの放電によって供給されるように、整流器12の電圧値を算出する。負荷14が1000Wである場合、コントローラ11は、蓄電池13から900Wの電力を利用して負荷14に供給するように制御することになる。例えば、ある基地局1において、蓄電池13からの放電電流が18Aであり、蓄電池電圧が53V、蓄電池13の内部抵抗が0.2Ωである場合、コントローラ11は、式(1)に基づいて整流器12の出力電圧値を49.4Vに設定するコマンドC21(内部命令)を整流器12へ出力する。
続いて、遠隔監視制御装置2は、各コントローラ11に対して、使用する商用電力が0Wとなるように指示するコマンドC12を送信する。これに応じて、各コントローラ11は、コマンドC12を受信する。そして、各コントローラ11は、供給される商用電力が0Wになり、且つ負荷14に供給すべき電力のうち商用電力からの供給では不足する分を蓄電池13からの放電によって供給されるように、整流器12の電圧値を算出する。例えば、ある基地局1において、蓄電池13からの放電電流が20Aであり、蓄電池電圧が53V、蓄電池13の内部抵抗が0.2Ωである場合、コントローラ11は、式(1)に基づいて整流器12の出力電圧値を49.0Vに設定するコマンドC22を整流器12へ出力する。
続いて、遠隔監視制御装置2は、各コントローラ11に対して、使用する商用電力が500W未満となるように指示するコマンドC13を送信する。これに応じて、各コントローラ11は、コマンドC13を受信する。そして、各コントローラ11は、供給される商用電力が500W未満になるように、且つ負荷14に供給すべき電力のうち商用電力からの供給では不足する分を蓄電池13からの放電によって供給されるように、整流器12の電圧値を算出する。例えば、ある基地局1において、蓄電池13からの放電電流は、10Aであり、蓄電池電圧が53V、蓄電池13の内部抵抗が0.2Ωである場合、コントローラ11は、式(1)に基づいて整流器12の出力電圧値を51.0Vに設定するコマンドC23を整流器12へ出力する。
最後に、遠隔監視制御装置2は、各コントローラ11に対して、使用する商用電力を指定しないコマンドC14を送信する。これに応じて、各コントローラ11は、コマンドC14を受信する。そして、各コントローラ11は、整流器12の出力電圧が最適動作電圧になるように、整流器12の電圧値を算出する。例えば、ある基地局1において、蓄電池13からの放電電流が0Aであり、蓄電池電圧が53V、蓄電池13の内部抵抗が0.2Ωである場合、コントローラ11は、式(1)に基づいて整流器12の出力電圧値を53.0Vに設定するコマンドC24を整流器12へ出力する。このように、コントローラ11は、遠隔監視制御装置2から指定された商用電力使用量を満たすように、直流電源システムを制御することができる。
(第2実施例)
続いて、遠隔監視制御装置2からコントローラ11へ、充放電制御命令として、商用電力の使用率を設定するコマンドを送信し、コントローラ11がその命令に応じて整流器の電圧を変更する例を、図6を用いて説明する。図6は、商用電力の使用率を設定するコマンド入力のタイミングによる整流器電圧の変化を示すチャートである。
続いて、遠隔監視制御装置2からコントローラ11へ、充放電制御命令として、商用電力の使用率を設定するコマンドを送信し、コントローラ11がその命令に応じて整流器の電圧を変更する例を、図6を用いて説明する。図6は、商用電力の使用率を設定するコマンド入力のタイミングによる整流器電圧の変化を示すチャートである。
まず、遠隔監視制御装置2は、各コントローラ11に対して、商用電力の使用率が10%となるように指示するコマンドC15を送信する。これに応じて、各コントローラ11は、コマンドC15を受信する。コントローラ11は、商用電力の使用率が10%未満になるように、且つ負荷14に供給すべき電力のうち商用電力からの供給では不足する分を蓄電池13からの放電によって供給されるように、整流器12の電圧値を算出する。負荷14が1000Wである場合、コントローラ11は、商用電力から100W、蓄電池13から900Wの電力を利用して負荷14に電力を供給するように制御することになる。例えば、ある基地局1において、蓄電池13からの放電電流は、18Aであり、蓄電池電圧が53V、蓄電池13の内部抵抗が0.2Ωである場合、コントローラ11は、式(1)に基づいて整流器12の出力電圧値を49.4Vに設定するコマンドC25を整流器12へ出力する。
続いて、遠隔監視制御装置2は、各コントローラ11に対して、商用電力を全く使わないように指示するコマンドC16を送信する。これに応じて、各コントローラ11は、コマンドC16を受信する。そして、各コントローラ11は、商用電力を全く使わず、且つ負荷14に供給すべき電力のうち商用電力からの供給では不足する分を蓄電池13からの放電によって供給されるように、整流器12の電圧値を算出する。例えば、ある基地局1において、蓄電池13からの放電電流が20Aであり、蓄電池電圧が53V、蓄電池13の内部抵抗が0.2Ωである場合、コントローラ11は、式(1)に基づいて整流器12の出力電圧値を49.0Vに設定するコマンドC26を整流器12へ出力する。
続いて、遠隔監視制御装置2は、各コントローラ11に対して、使用する商用電力が負荷14の50%となるように指示するコマンドC17を送信する。これに応じて、各コントローラ11は、コマンドC17を受信する。そして、各コントローラ11は、供給される商用電力が負荷14の50%未満になり、且つ負荷14に供給すべき電力のうち商用電力からの供給では不足する分を蓄電池13からの放電によって供給されるように、整流器12の電圧値を算出する。例えば、ある基地局1において、蓄電池13からの放電電流が10Aであり、蓄電池電圧が53V、蓄電池13の内部抵抗が0.2Ωである場合、コントローラ11は、式(1)に基づいて整流器12の出力電圧値を51.0Vに設定するコマンドC27を整流器12へ出力する。
最後に、遠隔監視制御装置2は、各コントローラ11に対して、使用する商用電力を指定しないコマンドC18を送信する。これに応じて、各コントローラ11は、コマンドC18を受信する。そして、各コントローラ11は、整流器12の出力電圧が最適動作電圧になるように、整流器12の電圧値を算出する。例えば、ある基地局1において、蓄電池13からの放電電流が0Aであり、蓄電池電圧が53V、蓄電池13の内部抵抗が0.2Ωである場合、コントローラ11は、式(1)に基づいて整流器12の出力電圧値を53.0Vに設定するコマンドC24を整流器12へ出力する。このように、コントローラ11は、遠隔監視制御装置2から指定された商用電力使用率を満たすように、直流電源システムを制御することができる。
(作用効果)
以上説明したように、本実施形態では、コントローラ11が、蓄電池13を備えた直流電源システムの充放電制御を制御するコントローラ11であって、コントローラ11と通信可能な遠隔監視制御装置2が送信した、複数の直流電源システムに共通の充放電制御命令を受信し、蓄電池13の電圧、及び蓄電池13の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた充放電制御を行う。
以上説明したように、本実施形態では、コントローラ11が、蓄電池13を備えた直流電源システムの充放電制御を制御するコントローラ11であって、コントローラ11と通信可能な遠隔監視制御装置2が送信した、複数の直流電源システムに共通の充放電制御命令を受信し、蓄電池13の電圧、及び蓄電池13の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた充放電制御を行う。
このような構成により、コントローラ11では、遠隔監視制御装置2が送信した、複数の直流電源システムに共通の充放電制御命令を受信し、蓄電池13の電圧、及び蓄電池13の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた充放電制御を行うので、複数の電源システムの充放電制御を一元管理することができる。
また、本実施形態では、直流電源システムが、整流器12を備えており、コントローラ11は、蓄電池13の電圧、及び蓄電池13の内部抵抗に基づいて、充放電制御命令に応じた電圧値を決定し、決定した電圧値に基づいて整流器12の電圧を制御する。この構成によれば、整流器12の電圧を制御することにより、遠隔監視制御装置2から受信した充放電制御命令に応じた充放電制御を行うことができる。
また、本実施形態では、充放電制御命令として、商用電力使用量を受信し、商用電力使用量に応じた電圧値に決定する。このように、コントローラ11は、商用電力使用量に応じた電圧値を制御することにより、遠隔監視制御装置2から受信した充放電制御命令に応じた充放電制御を行うことができる。
また、本実施形態では、商用電力使用量に基づいて、蓄電池13の放電電流を算出し、蓄電池13の内部抵抗と、蓄電池13の電圧と、放電電流とに基づいて電圧値を決定する。この構成によれば、遠隔監視制御装置2から受信した充放電制御命令に応じた充放電制御を行うことができる。
1…基地局、2…遠隔監視制御装置、11…コントローラ、12…整流器、13…蓄電池、14…負荷、111…CPU、112…RAM、113…ROM、114…入力装置、115…出力装置、116…通信モジュール、117…補助記憶装置。
Claims (6)
- 蓄電池を備えた直流電源システムの充放電制御を制御する充放電制御装置であって、
前記充放電制御装置と通信可能な統括装置が送信した、複数の前記直流電源システムに共通の充放電制御命令を受信する命令受信手段と、
前記蓄電池の電圧、及び前記蓄電池の内部抵抗に基づいて、前記充放電制御命令に応じた充放電制御を行う制御手段と、
を備える、充放電制御装置。 - 前記直流電源システムは、整流器を備えており、
前記制御手段は、前記蓄電池の電圧、及び前記蓄電池の内部抵抗に基づいて、前記充放電制御命令に応じた電圧値を決定し、決定した電圧値に基づいて前記整流器の電圧を制御する、請求項1に記載の充放電制御装置。 - 前記命令受信手段は、前記充放電制御命令として、商用電力使用量を受信し、
前記制御手段は、前記商用電力使用量に応じた電圧値に決定する、請求項2に記載の充放電制御装置。 - 前記制御手段は、前記商用電力使用量に基づいて、前記蓄電池の放電電流を算出し、前記蓄電池の内部抵抗と、前記蓄電池の電圧と、前記放電電流とに基づいて前記電圧値を決定する、請求項3に記載の充放電制御装置。
- 蓄電池を備えた直流電源システムの充放電制御をする充放電制御装置が実行する充放電制御方法であって、
前記充放電制御装置と通信可能な統括装置が送信した、複数の前記直流電源システムに共通の充放電制御命令を受信する命令受信ステップと、
前記蓄電池の電圧、及び前記蓄電池の内部抵抗に基づいて、前記充放電制御命令に応じた充放電制御を行う制御ステップと、
を備え、
前記統括装置は、前記充放電制御命令として、複数の前記直流電源システムに対して共通した命令を送信する、充放電制御方法。 - 複数の直流電源システムと、前記複数の直流電源システムを統括する統括装置とが通信可能に接続されている充放電制御システムであって、
前記統括装置は、
複数の前記直流電源システムに共通の充放電制御命令を送信する命令送信手段を備え、
前記直流電源システムは、
蓄電池と、
前記直流電源システムの充放電制御を制御する充放電制御装置と、を備え、
前記充放電制御装置は、
前記充放電制御命令を受信する命令受信手段と、
前記蓄電池の電圧、及び前記蓄電池の内部抵抗に基づいて、前記充放電制御命令に応じた充放電制御を行う制御手段と、
を有する、充放電制御システム。
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