JP2015043363A - Ledランプの製造方法及び封止樹脂に対する凹凸付与装置 - Google Patents

Ledランプの製造方法及び封止樹脂に対する凹凸付与装置 Download PDF

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Abstract

【課題】封止樹脂の表面に凹凸を形成して、封止樹脂から空気中への光の取出効率を向上させる。
【解決手段】まず、硬化して封止樹脂55となる熱硬化性の液体樹脂LをLEDチップ53を覆うように塗布する。次に、液体樹脂Lの表面の所定個所Lpに熱風を吹き付けることで、前記所定個所Lpに風紋を形成するとともに熱風の吹付を止めても風紋の後が残る状態にまで前記所定個所Lpで熱硬化を促進させる。このとき、熱風の吹付方向の側方では、前記所定個所Lpに吹き付けた熱風を吹付方向の反対方向に吸引することで、熱風の吹付方向の側方への広がりを抑える。また、このとき、液体樹脂Lを底面から冷却することで、液体樹脂Lの底面側での熱硬化の促進を抑える。次に、液体樹脂L全体を熱硬化させる。これにより、封止樹脂55の表面に、風紋の跡からなる凹凸を残す。
【選択図】図1

Description

本発明は、LEDチップを透光性を有する封止樹脂で封止してなるLEDランプに関する。
この種のLEDランプは、次の[1]〜[3]に示す手順で製造するのが一般的である。
[1]まず、図11(a)に示すように、平板状の基板91の上にLEDチップ92を取り付け、そのLEDチップ92に電気を供給する金属ワイヤ93,93を接続する。そして、そのLEDチップ92の周囲を囲むように枠94を取り付ける。なお、基板91に枠94を取り付ける代わりに、凹部を有した基体を用いる場合もある。
[2]次に、図11(b)に示すように、LEDチップ92を覆うように枠94の内側に、紫外線硬化性又は熱硬化性を有する液体樹脂Loを塗布する。
[3]次に、図11(c)に示すように、枠94の内側に塗布した液体樹脂Loを硬化させる。具体的には、液体樹脂Loが紫外線硬化性を有する場合には、紫外線を液体樹脂Loに照射することで液体樹脂Loを硬化させ(UV硬化)、液体樹脂Loが熱硬化性を有する場合には、温風対流や周囲からの伝熱や赤外線で液体樹脂Loを加熱することで液体樹脂Loを硬化させる(加熱硬化)。
そして、図11(d)に示すように、液体樹脂Loが完全に硬化すれば封止樹脂95となり、それにより、LEDチップ92を封止樹脂95で封止してなるLEDランプ90が完成する。
特開2009−147329号公報 特開2013−016868号公報
上記の方法でLEDランプ90を製造した場合、図11(c)に示すように、液体樹脂Loはその表面張力により略平坦な表面の状態で、空気界面である表面から硬化が進行するので、硬化後には、図11(d)に示すように、液体樹脂Loが硬化してなる封止樹脂95の表面は略平坦になる。
なお、LEDチップ92に給電する金属ワイヤ93から液体樹脂Loの表面までの距離が短い場合などは、その影響を受け金属ワイヤ93の形状が、封止樹脂95の表面の起伏に影響を及ぼす場合がある。この原因は、硬化時、金属ワイヤ93の方が伝熱がよいため、その周辺部分の液体樹脂Loが先に加熱され硬化する事や、金属ワイヤ93がLEDチップ92上に有ることで、その部分での液体樹脂Loの底面から表面までの樹脂量が少なくなる分、硬化時における液体樹脂Loの収縮量が少なくなり、結果として他の部分より高くなる事による。しかしながら、液体樹脂Loの底面から表面までの距離が十分に長い場合には、その影響は少なく、液体樹脂Loが硬化してなる封止樹脂95の表面は略平坦になる。
しかしながら、封止樹脂95の平面がこのように平坦な場合、封止樹脂95から空気中への光の取出効率(放射量)は悪くなる。その主な原因は、空気界面での封止樹脂95側への反射であり、具体的には、封止樹脂95と空気との屈折率差により決まる所定の臨界角度(全反射角)よりも浅い角度で空気界面に入射した光は、全反射をもってその全てが封止樹脂95側に戻る。そして、その全反射により封止樹脂95側に戻った光の一部については、封止樹脂95の内部の反射形状により、封止樹脂95の内部で何回か反射した後、再度、空気界面に今度は前記所定の臨界角度(全反射角)よりも深い角度で入射することで全反射されずに空気中に放射される。しかし、その一方で、該全反射して戻った光のそれ以外については、基板91の表面や枠94の内周面等に吸収されることで熱として失われてしまう。特に、封止樹脂95の内部に、蛍光体等の波長変換物質(LEDチップ92から放射される光の発光波長を他の波長に変換させる物質)が混合や別の形態で配合されている場合には、全反射により封止樹脂95側に戻った光の成分が該波長変換物質に繰り返し入射されることで、空気中への光の取出効率は更に悪くなってしまう。
一方、封止樹脂の平面を平坦ではない形状にすることは、封止樹脂から空気中への光の取出効率を向上させる目的で有効であることが知られているが、簡便にこの目的を達成することはできない。その例として、封止樹脂の表面を平坦ではない形状にする方法としては、次の[i][ii]の方法が知られている(例えば、特許文献1,2)。
[i]金型等の型を用いて、封止樹脂の表面形状を、凹凸形状や、三角錘形状や、溝形状や、半球形状や、台形形状等に硬化させる方法。この場合、型の表面形状と、硬化前の液体樹脂の表面張力により、硬化後の界面は決定される。
[ii]封止樹脂の表面を平坦に硬化させた後、その平坦な表面を荒らす方法。なお、樹脂製導光板や磨りガラスの表面でも同様の加工がされる場合がある。
しかしながら、[i]の方法は、型を使うので離型において難がある。なぜなら、封止樹脂は、基体との高い接着性が重視されるが、その場合、型との接着性もよくなってしまう場合が多い結果、型からの離型性能が悪くなる場合が多い。従って、離型の際には、封止樹脂を変形させるような離型力を印加することや、型に離型剤を塗布することで離型を行う。しかしながら、離型力を印加することは、封止樹脂がシリコーン樹脂である場合等、封止樹脂の硬度が低い場合は、内部の金属ワイヤを変形させるおそれがあり妥当ではない。一方、離型剤を用いることは、離型剤はLEDチップが使用される機器において接触不良の原因になるおそれがあるので、洗浄を十分に行う必要が生じ手間となる。
また、[ii]の方法は、磨りガラス等においては、有効であるが、樹脂材料の場合には、あまり有効ではない。なぜなら、磨りガラスの様にガラスを削る事は、非晶質なガラス結晶集合体のガラスを割り、結晶界面を作り出すことになり、光の放射効率は良くなる。しかしながら、樹脂材料の場合、削る事は必ずしも結晶界面を作り出す事にはならない。それどころか、発熱を伴う事で樹脂が分解して黒色化する事になり、光の取出効率は逆に悪くなる場合すらある。また、封止樹脂がシリコーン樹脂である場合等、封止樹脂の硬度が低い場合には、削る際の圧力により封止樹脂の内部の金属ワイヤを変形させるおそれがある。また、仮に変形させない程度の圧力でも、変形していない事実を生産工程内で確認することは、コスト的に妥当ではない。
以上の様に、封止樹脂の表面に所望の形状を設置する事は、容易に考えられるが、上記の諸問題を解決する必要がある。そこで、上記の諸問題が発生しない上記[i][ii]以外の方法で、封止樹脂の表面に凹凸を形成して、封止樹脂から空気中への光の取出効率を向上させることをを目的とする。
(製造方法全体)
上記目的を達成するため、本発明のLEDランプの製造方法は、LEDチップを透光性を有する封止樹脂で封止してなるLEDランプの製造方法において、硬化して封止樹脂となる熱硬化性の液体樹脂をLEDチップを覆うように塗布した(第1工程)後に、液体樹脂の表面の所定個所に熱風を吹き付けることで、前記所定個所に風紋を形成するとともに熱風の吹付を止めても風紋の跡が残る状態にまで前記所定個所で熱風による熱硬化を促進させて(第2工程)から、液体樹脂全体を熱硬化させる(第3工程)ことで、封止樹脂の表面に風紋の跡からなる凹凸を残すことを特徴とする。
(第1工程)
LEDチップは、一般的にLEDと称される半導体素子、全般において適用可能である。また、LEDチップの発光波長も、全てにおいて適用可能であり、近紫外340nm〜赤630nm〜赤外1500nm程度まで拡げることが可能である。
熱硬化性の液体樹脂は、特に限定されないが、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を例示する。いずれも加温する事で、液体状態から固体状態に変化することを特徴としており、一度個化(硬化)すれば、その後温度が下がっても液状に戻ることはない。この様な熱硬化性の液体樹脂は、それ単体で塗布してもよいし、これに粘度調整用の散乱剤を混合した混合剤の状態で塗布してもよいし、また更に、光学波長変換材として蛍光体を混合した状態で塗布してもよい。また、無色透明である熱硬化性の液体樹脂単体に染料や顔料を混合することで着色した状態で塗布してもよい。なお、エポキシ樹脂においては、個化(硬化)は特定の個化温度で短時間のうちに進行する性質があるので、慎重にその温度まで上昇させることが重要である。
熱硬化性の液体樹脂の硬化前の粘度(熱風の吹付を開始する前の粘度)は、特に限定されないが、LEDチップを覆うように塗布する作業がし易くなる点で、低粘度であることが好ましい。具体的には、熱硬化性の液体樹脂の硬化前の粘度は、1.0Pa・S以下であることがより好ましく、0.8Pa・S以下であることが更に好ましい。
(第2工程−吹付)
前記所定個所の数は、特に限定されないが、次の[a][b]の態様を例示する。
[a]前記所定個所は、一個所のみである態様。
[b]前記所定個所は、離散して複数存在する態様。
前記所定個所に熱風を吹き付ける作業は、特に限定されないが、吹付口を前記所定個所に向け、吹付口から前記所定個所に熱風を吹き付ける態様を例示する。
吹付口から前記所定個所までの距離は、特に限定されないが、熱風を吹き付ける直前の風紋ができる前の状態で1.0〜10mmであることが好ましい。1.0mmに満たないと、吹付口が液体樹脂に接触してしまうおそれがある一方、10mmを超えると、熱風が効率よく所定個所に当たらないおそれがあるからである。吹付口から前記所定個所までの距離は、熱風を吹き付ける直前の風紋ができる前の状態で1.0〜5.0mmであることがより好ましく、1.0〜2.0mmであることが更に好ましい。なお、これらの距離が好ましいのは、後述する吹付装置においても同様である。
吹付口から噴き出す熱風の風速は、特に限定されないが、0.05〜1.0m/sであることが好ましい。0.05m/sに満たないと、十分に風紋をつけられず、よって、封止樹脂の表面に残る凹凸が小さくなり過ぎるおそれがある一方、1.0m/sを超えると、風紋が大きくなり過ぎ、よって、封止樹脂の表面に残る凹凸が大きくなり過ぎるおそれがあるからである。吹付口から噴き出す熱風の風速は、0.1〜0.5m/sであることがより好ましく、0.1〜0.3m/sであることが更に好ましい。なお、これらの風速が好ましいのは、後述する吹付装置においても同様である。
吹付口から噴き出す熱風の温度は、特に限定されないが、60〜200℃であることが好ましい。60℃に満たないと、効率よく熱硬化を促進することができないおそれがある一方、200℃を超えると、一気に熱硬化が進行して風紋の跡が歪になってしまうおそれがあるからである。吹付口から噴き出す熱風の温度は、70〜150℃であることがより好ましく、80〜120℃であることが更に好ましい。なお、これらの温度が好ましいのは、後述する吹付装置においても同様である。
熱風の吹付は、前記所定個所が完全に熱硬化するまで続けてもよいが、次に示す理由で、熱風の吹付は、前記所定個所が完全に熱硬化する前の、熱風の吹付を止めても風紋の跡が残る状態にまで前記所定個所で粘度が上昇した半硬化状態の時点で止めることが好ましい。
すなわち、その理由は、液体樹脂の所定個所は、熱風の吹付時には、温度上昇によりその粘度が一端低下する。しかし、硬化が開始されると粘度は上昇する。その程度は、液体樹脂の材料によって異なる。例えば、エポキシ樹脂では硬化が始まると比較的短時間で粘度が急上昇することが知られている。また、シリコーン樹脂では、比較的緩やかに粘度が上昇する。しかし、いずれの場合でも、加温により、粘度は一端最低点まで低下し、その後上昇する。その最低点を通過し粘度が上昇した時点で、熱風の吹付を止めれば、風紋の跡が薄く残るのに加え、粘度上昇による硬化収縮で、液体樹脂の表面がなだらかにうねる。その薄く残った風紋の跡となだらかなうねりとにより、液体樹脂が硬化した後の封止樹脂の表面に形状効果が与えられ、光の取り出し効率が更に向上するからである。
熱風の吹付を止める時点での前記所定個所の粘度は、特に限定されないが、熱風の吹付を開始する前の初期粘度の2〜100倍であることが好ましい。2倍に満たないと、風紋の跡が薄くなり過ぎるおそれがある一方、100倍を超えると、上記のうねりが十分に得られないおそれがあるからである。熱風の吹付を止める時点での前記所定個所の粘度は、初期粘度の5〜50倍であることがより好ましく、初期粘度の10〜20倍であることが更に好ましい。
熱風の吹付を止める時点での前記所定個所の硬度は、特に限定されないが、最終硬化物(封止樹脂)の硬度の0.3倍以上であることが好ましい。0.3倍に満たないと、風紋の跡が薄くなり過ぎるおそれがあるからである。
(第2工程−吸引)
前記所定個所に熱風を吹き付ける作業は、それ単独で行ってもよいが、熱風が広がり難くなって風紋が整う点で、次のように行うことが好ましい。すなわち、前記所定個所に熱風を吹き付ける吹付時には、熱風の吹付方向の側方で、前記所定個所に吹き付けた熱風を吹付方向の反対方向に吸引することで、熱風の吹付方向の側方への広がりを抑えることである。
熱風を吹付方向の反対方向に吸引する作業は、特に限定されないが、熱風の吹付方向の側方で、吸引口を液体樹脂の表面に向け、吸引口から熱風を吹付方向の反対方向に吸引することで行う態様を例示する。
吸引口から液体樹脂の表面までの距離は、特に限定されないが、熱風を吹き付ける直前の風紋ができる前の状態で1.0〜20mmであることが好ましい。1.0mmに満たないと、吸引口が液体樹脂に接触してしまうおそれがある一方、20mmを超えると、熱風を効率よく吸引できないおそれがあるからである。吸引口から液体樹脂の表面までの距離は、熱風を吹き付ける直前の風紋ができる前の状態で1.0〜15mmであることがより好ましく、1.0〜10mmであることが更に好ましい。なお、これらの距離が好ましいのは、後述する吸引装置においても同様である。
吸引口から吸引する風量は、特に限定されないが、吹付口から噴き出す熱風の風量の0.5〜3.0倍であることが好ましい。0.5倍に満たないと、十分に熱風の広がりを抑えられないおそれがある一方、3.0倍を超えても、無駄になるおそれがあるからである。吸引口から吸引する風量は、吹付口から噴き出す熱風の風量の0.8〜2.0倍であることがより好ましく、1.0〜1.5倍であることが更に好ましい。なお、これらの風量が好ましいのは、後述する吸引装置においても同様である。
(第2工程−冷却)
前記所定個所に熱風を吹き付ける作業は、上記の吸引と伴に行うのが好ましい以外にも、前記所定個所及びその周辺のみで硬化を促進させられる点で、次のように行うことが好ましい。すなわち、前記所定個所に熱風を吹き付ける吹付時には、液体樹脂を底面から冷却することで、液体樹脂の底面側での熱硬化の促進を抑えることである。
液体樹脂の底面は、特に限定されないが、25〜60℃に冷却することが好ましい。60℃を超えると、熱硬化が促進されるおそれがある一方、25℃未満にまで冷却しても、無駄になるおそれがあるからである。液体樹脂の底面は、25〜55℃に冷却することがより好ましく、40〜50℃に冷却することが更に好ましい。なお、これらの温度が好ましいのは、後述する冷却装置においても同様である。
(第3工程)
液体樹脂全体を硬化させる作業は、特に限定されないが、次の[a][b]の態様を例示する。
[a]対流や伝熱により液体樹脂全体を加熱することで行う態様。
[b]赤外線等の電磁波を液体樹脂に照射して液体樹脂全体を加熱することで行う態様。
最終硬化物(封止樹脂)の硬度は、特に限定されないが、常温において、ゴム硬度シェアで、50〜100であることが好ましい。
(完成体)
封止樹脂の表面に残る凹凸の起伏は、特に限定されないが、0.4〜20μmであることが好ましい。0.4μmに満たないと、平坦とあまり変らず光の取出効率が十分に向上しないおそれがある一方、20μmを超えても、封止樹脂の表面で光が乱反射しすぎることで、逆に光の取出効率が悪くなるおそれがあるからである。封止樹脂の表面に残る凹凸の起伏は、0.5〜10μmであることがより好ましく、1.0〜5.0μmであることが更に好ましい。
[凹凸付与装置全体]
同目的を達成するため、本発明のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置は、LEDチップを透光性を有する封止樹脂で封止してなるLEDランプの封止樹脂の表面に凹凸を付与するためのLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置において、硬化して封止樹脂となる熱硬化性の液体樹脂をLEDチップを覆うように塗布したLEDランプ材料を載せる載置台と、載置台に向けて開口した吹付口を備え、吹付口からLEDランプ材料の液体樹脂の表面の所定個所に熱風を吹き付けることで、前記所定個所に風紋を形成しつつ前記所定個所で熱硬化を促進させる吹付装置とを含み構成されたことを特徴とする。
[吹付装置]
前記所定個所及び吹付口の数は、特に限定されないが、次の(a)(b)の態様を例示する。
(a)前記所定個所及び吹付口は、一つのみである態様。
(b)前記所定個所及び吹付口は、離散して複数存在する態様。
吹付装置の態様は、特に限定されないが、熱風を一定量、安定して送風できる点で、次の態様が好ましい。すなわち、吹付装置は、一端が前記吹付口である吹付管と、吹付管の他端が接続された加圧タンクと、加圧タンク内を加圧する加圧装置と、加圧タンク内を加熱する加熱装置とを含み構成された態様である。
また更に、吹付装置は、上記の構成要素以外にも、熱風の風量や温度を自動調節できる点で、次の(a)又は(b)の装置を含むことが好ましい。
(a)加圧タンク内の圧力を検知する圧力センサーと、所望の圧力を入力するための加圧コントローラと、圧力センサーで検知する圧力が所望の圧力になるように加圧装置の出力を制御する加圧制御装置とを含み構成された風量自動調節装置。
(b)加圧タンク内の空気の温度を検知する温度センサーと、所望の温度を入力するための加熱コントローラと、温度センサーで検知する温度が所望の温度になるように加熱装置の出力を制御する加熱制御装置とを含み構成された温度自動調節装置。
加圧タンク内を加圧する加圧装置の態様は、特に限定されないが、次の態様を例示する。すなわち、加圧装置は、一端が加圧タンクに接続され、他端が加圧タンクの外部に開口した加圧送風路と、加圧送風路内の空気を他端側から一端側に送る加圧ファンと、加圧送風路の途中部に設けられた加圧風量調節ダンパとを含み構成された態様である。
加圧ファンは、加圧タンクに送る風量を調節できるように、出力調節手段を備えていることが好ましい。その出力調節手段としては、電圧調節器や、周波数変化調節器や、滑り量変化調節器を用いた加圧ファンの回転数調節手段等、電気的な出力調節器を例示する。そして、加圧制御装置は、その出力調節手段を備えた加圧ファンと、加圧風量調節ダンパとの両方を制御することで、加圧装置の出力を制御することが好ましい。
加圧タンク内を加熱する加熱装置の態様は、特に限定されないが、次の態様を例示する、すなわち、加熱装置は、加圧送風路の途中部に設けられたヒータである態様である。
また、その他、吹付装置は、吹付管毎に風量を調節できる点で、次の構成要素を含むことが好ましい。すなわち、吹付装置は、吹付管の途中部に設けられた、該途中部の開量を調節する風量調節部を含むことである。その風量調節部は、特に限定されないが、風量調節用のニードルを例示する。
[吸引装置]
本発明の凹凸付与装置は、上記の構成要素以外にも、熱風が広がり難くなって風紋が整う点で、次の構成要素を含むことが好ましい。すなわち、本発明の凹凸付与装置は、吹付口の側方で載置台に向けて開口した吸引口を備え、前記所定個所に吹き付けた熱風を吸引口から吸引することで、熱風の吹付方向の側方への広がりを抑える吸引装置を含むことである。
吸引口を設ける位置は、特に限定されず、例えば、一の吹付口の周囲に複数の吸引口が配されていてもよいが、吸引口の数が少なくなり吸引装置の構造が簡単になるのに加え、熱風を効率よく吸引することができる点で、吸引口は次のように構成されてことが好ましい。すなわち、一の吸引口の内側に、一又は複数の吹付口が配されていることである。
吸引装置の態様は、特に限定されないが、熱風を安定して吸引できる点で、次の態様が好ましい。すなわち、吸引装置は、一端が前記吸引口である吸引管と、吸引管の他端が接続された減圧タンクと、減圧タンク内を減圧する減圧装置とを含み構成された態様である。
また更に、吸引装置は、上記の構成要素以外にも、吸引する風量を自動調節できる点で、次の装置を含むことが好ましい。すなわち、吸引装置は、減圧タンク内の圧力を検知する圧力センサーと、所望の圧力を入力するための減圧コントローラと、圧力センサーで検知する圧力が所望の圧力になるように減圧装置の出力を制御する減圧制御装置とを含み構成された吸引量自動調節装置を含むことである。
減圧タンク内を減圧する減圧装置の態様は、特に限定されないが、次の態様を例示する。すなわち、減圧装置は、一端が減圧タンクに接続され、他端が減圧タンクの外部に開口した減圧送風路と、減圧送付路内の空気を一端側から他端側に送る減圧ファンと、減圧送風路内に設けられた減圧風量調節ダンパとを含み構成された態様である。
その減圧ファンも、加圧ファンと同様、出力調整手段を備えていることが好ましい。そして、減圧制御装置は、その出力調節手段を備えた減圧ファンと、減圧風量調節ダンパとの両方を制御することで、減圧装置の出力を制御することが好ましい。
[冷却装置]
本発明の凹凸付与装置は、上記の構成要素以外にも、前記所定個所及びその周辺のみで硬化を促進させられる点で、次の装置を含むことが好ましい。すなわち、本発明の凹凸付与装置は、吹付口から前記所定個所に熱風を吹き付ける吹付時に液体樹脂を底面から冷却することで、液体樹脂の底面側での熱硬化の促進を抑える冷却装置を含むことである。
本発明によれば、封止樹脂の表面に風紋の跡からなる凹凸が残るため、該凹凸により封止樹脂の表面で全反射が生じ難くなる。そのため、封止樹脂から空気中への光の取出効率が向上する。
実施例1のLEDランプの製造方法の手順を(a)〜(d)に示す正面断面図である。 実施例1の凹凸付与装置を示す側面断面図である。 (a)は、実施例1の凹凸付与装置を示す底面断面図、(b)は、平面断面図である。 実施例2の凹凸付与装置を示す側面断面図である。 実施例3のLEDランプの製造方法の手順を(a)〜(d)に示す正面断面図である。 実施例3の凹凸付与装置を示す側面断面図である。 (a)は、実施例3の凹凸付与装置を示す底面断面図、(b)は、平面断面図である。 (a)は、実施例3の変更例1の凹凸付与装置を示す底面断面図、(b)は、平面断面図である。 (a)は、実施例3の変更例2の凹凸付与装置を示す底面断面図、(b)は、平面断面図である。 実施例4の凹凸付与装置を示す側面断面図である。 従来例のLEDランプの製造方法の手順を(a)〜(d)に示す正面断面図である。
以下、本発明のLEDランプの製造方法、及びLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置を図面を参照に説明する。
(製造方法全体)
図1〜図3に示す実施例1では、LEDチップ52を透光性を有する封止樹脂55で封止してなるLEDランプ50を、次の手順で製造する。
まず、図1(a)に示すように、平板状の基板51の上にLEDチップ52を取り付け、そのLEDチップ52に電気を供給する金属ワイヤ53,53を接続する。そして、そのLEDチップ52の周囲に枠54を、LEDチップ52を囲むように取り付ける。
次に、図1(b)に示すように、枠54の内側に、硬化して封止樹脂55となる熱硬化性の液体樹脂Lを、LEDチップ52を覆うように塗布する(第1工程)。次に、図1(c)に示すように、液体樹脂Lの表面の所定個所Lpに熱風を吹き付けることで、前記所定個所Lpに風紋を形成するとともに熱風の吹付を止めても風紋の跡が残る状態にまで前記所定個所Lpで熱硬化を促進させる(第2工程)。次に、図1(d)に示すように、液体樹脂L全体を熱硬化させる(第3工程)。以上により、封止樹脂55の表面に、風紋の跡からなる凹凸を残す。
(第1工程)
本実施例1で使用するLEDチップ52の大きさは、一辺の長さが0.3〜0.7mm程度で厚さが0.1〜0.2mm程度の小型のLEDチップである。また、本実施例1で使用する熱硬化性の液体樹脂Lは、シリコーン樹脂である。
(第2工程)
前記所定個所Lpは、本実施例1では一個所のみである。熱風を吹き付ける作業は、後述する凹凸付与装置1の吹付口11aを前記所定個所Lpに向け、吹付口11aから前記所定個所Lpに熱風を吹き付けることで行う。
その吹付口11aから前記所定個所Lpまでの距離は、熱風を吹き付ける直前の風紋ができる前の状態で1.5mm程度である。また、吹付口11aから噴き出す熱風の風速は、0.2m/s程度である。また、吹付口11aから噴き出す熱風の温度は、100℃程度である。この条件で、熱風の吹付を継続する(最大60分程度)。そして、熱風の吹付は、前記所定個所Lpが完全に熱硬化する前の、熱風の吹付を止めても風紋の跡が残る状態にまで前記所定個所Lpで粘度が上昇した半硬化状態の時点で止める。そのときの前記所定個所Lpの粘度は、熱風の吹付を開始する前の初期粘度の15倍程度である。
また、前記所定個所Lpに熱風を吹き付ける吹付時には、熱風の吹付方向の側方で、前記所定個所Lpに吹き付けた熱風を吹付方向の反対方向に吸引することで、熱風の吹付方向の側方への広がりを抑える。その吸引作業は、熱風の吹付方向の側方で、後述する凹凸付与装置1の吸引口21aを液体樹脂Lの表面に向け、吸引口21aから熱風を吹付方向の反対方向に吸引することで行う。
その吸引口21aから液体樹脂Lの表面までの距離は、熱風を吹き付ける直前の風紋ができる前の状態で1.5mm程度である。また、吸引口21aから吸引する風量は、吹付口11aから噴き出す熱風の風量の1.2倍程度である。
また、前記所定個所Lpに熱風を吹き付ける吹付時には、液体樹脂Lを底面から冷却することで、液体樹脂Lの底面側での熱硬化の促進を抑える。このとき、液体樹脂Lの底面は、50℃程度に冷却する。
(第3工程)
液体樹脂L全体を硬化させる作業は、対流や電熱により液体樹脂L全体を加熱することで行う。具体的には、液体樹脂Lを塗布したLEDランプ材料M全体を、金属製の容器に入れ蓋をして、その金属製の容器を熱風恒温槽の中に入れる。そして、これを熱風で液体樹脂Lの硬化温度まで加温し、これを継続する。このときの熱風温度は60〜150℃程度で、加熱時間は60〜300分程度であるが、使用する液体樹脂Lの種類によっては、この限りではない。その後、常温まで冷却するとLEDランプ50が完成する。
(完成体)
封止樹脂55の表面に残る凹凸の起伏は、3.0μm程度である。
[凹凸付与装置1全体]
次に、本実施例1の第2工程で使用する凹凸付与装置1(図2)について説明する。その凹凸付与装置1は、LEDランプ50の封止樹脂55の表面に凹凸を付与するための装置である。
この凹凸付与装置1は、LEDランプ材料Mを載せる載置台9と、載置台9に向けて開口した吹付口11aを備え、吹付口11aからLEDランプ材料Mの液体樹脂Lの表面の所定個所Lpに熱風を吹き付けることで、前記所定個所Lpに風紋を形成しつつ前記所定個所Lpで熱硬化を促進させる吹付装置10とを含み構成されている。
[吹付装置10]
吹付装置10の吹付口11aは、本実施例1では、一つのみである。具体的には、吹付装置10は、一端が前記吹付口11aである吹付管11と、吹付管11の他端が接続された加圧タンク12と、加圧タンク12内を加圧する加圧装置13と、加圧タンク12内を加熱する加熱装置14とを含み構成されている。吹付管11は、外径が0.5〜3.0mm程度で、内径が0.3〜2.5mm程度である。
また更に、吹付装置10は、次の風量自動調節装置17を含んでいる。その風量自動調節装置17は、加圧タンク12内の圧力を検知する圧力センサー17aと、所望の圧力を入力するための加圧コントローラ(図示略)と、圧力センサー17aで検知する圧力が所望の圧力になるように加圧装置13の出力を制御する加圧制御装置(図示略)とを含み構成されている。
また更に、吹付装置10は、次の温度自動調節装置18を含んでいる。その温度自動調節装置18は、加圧タンク12内の空気の温度を検知する温度センサー18aと、所望の温度を入力するための加熱コントローラ(図示略)と、温度センサー18aで検知する温度が所望の温度になるように加熱装置14の出力を制御する加熱制御装置(図示略)とを含み構成されている。
加圧タンク12内を加圧する加圧装置13は、一端が加圧タンク12に接続され、他端が加圧タンク12の外部に開口した加圧送風路13aと、加圧送風路13a内の空気を他端側から一端側に送る加圧ファン13bと、加圧送風路13aの途中部に設けられた加圧風量調節ダンパ13c,13dとを含み構成されている。加圧ファン13bは、加圧タンク12に送り込む風量を調節できるように、出力調節手段(図示略)を備えている。そして、加圧制御装置(図示略)は、その出力調節手段を備えた加圧ファン13bと、加圧風量調節ダンパ13c,13dとの両方を制御することで、加圧装置13の出力を制御する。
加圧タンク12内を加熱する加熱装置14は、加圧送風路13aの途中部に設けられたヒータである。そして、加圧装置13の加圧風量調節ダンパ13c,13dは、加圧送風路13a内の加熱装置14の両側に1つずつ設けられている。
[吸引装置20]
上記構成要素以外にも、本実施例1の凹凸付与装置1は、次の吸引装置20を含んでいる。その吸引装置20は、吹付口11aの側方で載置台9に向けて開口した吸引口21aを備え、前記所定個所Lpに吹き付けた熱風を吸引口21aから吸引することで、熱風の吹付方向の側方への広がりを抑える。その吸引口21aは、本実施例1では一つであり、その一の吸引口21aの内側に、一の吹付口11aが配されている。
具体的には、吸引装置20は、一端が前記吸引口21aである吸引管21と、吸引管21の他端が接続された減圧タンク22と、減圧タンク22内を減圧する減圧装置23とを含み構成されている。
また更に、吸引装置20は、次の吸引量自動調節装置27を含んでいる。その吸引量自動調節装置27は、減圧タンク22内の圧力を検知する圧力センサー27aと、所望の圧力を入力するための減圧コントローラ(図示略)と、圧力センサー27aで検知する圧力が所望の圧力になるように減圧装置23の出力を制御する減圧制御装置とを含み構成されている。
減圧タンク22内を減圧する減圧装置23は、一端が減圧タンク22に接続され、他端が減圧タンク22の外部に開口した減圧送風路23aと、減圧送付路23a内の空気を一端側から他端側に送る減圧ファン23bと、減圧送風路23a内に設けられた減圧風量調節ダンパ23cとを含み構成されている。その減圧ファン23bも、加圧ファン13bと同様、出力調整手段が設けられている。そして、減圧制御装置(図示略)は、その出力調節手段を備えた減圧ファン23bと、減圧風量調節ダンパ23cとの両方を制御することで、減圧装置23の出力を制御する。
[冷却装置30]
上記構成要素以外にも、本実施例1の凹凸付与装置1は、次の冷却装置30を含んでいる。その冷却装置30は、吹付口11aから前記所定個所Lpに熱風を吹き付ける吹付時に液体樹脂Lを底面から冷却することで、液体樹脂Lの底面側での熱硬化の促進を抑える。
本発明によれば、次の[A]〜[D]の効果を得ることができる。
[A]本実施例1によれば、封止樹脂55(図1)の表面に風紋の跡からなる凹凸が残るため、該凹凸により封止樹脂55の表面で全反射が生じ難くなる。そのため、封止樹脂55から空気中への光の取出効率が向上する。
すなわち、本実施例1では、封止樹脂55の表面形状に、熱風による気体界面を利用することで、液体樹脂Lの界面張力によるなめらかな境界面を封止樹脂55の表面に得る事ができる。その滑らかな境界面(封止樹脂55の表面)により、境界面での不要な拡散反射を低減できる。また、その滑らかな境界面が凹面になる事により、LEDチップ52からの発光成分が、拡散され、広い配光角度が得られる。なお、型を用いた凹凸付与方法では、境界面(封止樹脂の表面)の粗度が型の転写面により決まるため、境界面の粗度が型の研磨度により左右され、良好な境界面が有られない。
[B]熱風の吹付は、半硬化状態の時点で止めるので、前述のとおり、液体樹脂Lの表面がなだらかにうねり、これにより、封止樹脂55からの光の取り出し効率が更に向上する。
[C]所定個所Lpに吹き付けた熱風を吸引装置20で吸引することで、熱風の吹付方向の側方への広がりを抑えるので、風紋が綺麗に整い易い。
[D]冷却装置30で液体樹脂Lを底面から冷却することで、液体樹脂Lの底面側での熱硬化の促進を抑えるので、前記所定個所Lp及びその周辺のみで熱硬化を促進させることができる。そのため、部分硬化の効果を上げることができる。
図4に示す本実施例2のLEDランプ50の製造方法及び凹凸付与装置2は、実施例1と比較して、次の(a)の点で相違し、その他の点で同様である。
(a)凹凸付与装置2は吸引装置20を備えず、よって、第2工程では、熱風を吸引しない点。
本実施例2によれば、実施例1に記載の[A][B][D]の効果を得ることができる。
なお、本実施例2のように第2工程で熱風を吸引しない場合、図4に示すように、熱風が広がることで、所定個所Lpで熱硬化が促進されると同時に、その周囲でも広く熱硬化が促進される。しかし、本実施例2のように、所定個所Lp及び吹付口11aが1つのみの場合は、影響が少ないので、第2工程で熱風を吸引しないで実施することができる。
但し、次に示す実施例3,4のように、所定個所Lp,Lp・・及び吹付口11a,11a・・が複数になれば、複数の吹付口11a,11a・・によって囲まれた内側部分の所定個所Lp,Lp・・で温度が特に上昇し、硬化が特に進行する。それにより、熱硬化の進行が不均一になる。そのため、次に示す実施例3,4では、この様な症状を低減するため、必ず吸引口21aから熱風を吸引して加温状態を均一にしている。
図5〜図7に示す本実施例3のLEDランプ50の製造方法及び凹凸付与装置3は、実施例1と比較して、次の(a)〜(f)の点で相違し、その他の点で同様である。
(a)LEDチップ52は、一辺の長さが0.5〜1.0mm程度で、厚みが0.1〜0.2mm程度の中型のLEDチップ、又は一辺の長さが0.8〜2.0mm程度で、厚み0.1〜0.2mm程度の大型のLEDチップである点。
(b)LEDチップ52が、中型又は大型であることに伴い、基板51,枠54,封止樹脂55等も実施例1のものよりも大型である点。
(c)所定個所Lp,Lp・・が離散して複数存在し、よって、吹付口11a,11a・・も、それに対応して離散して複数存在する点。その複数の所定個所Lp,Lp・・及び吹付口11a,11a・・は、図7に示すように、格子状に配されている。但し、図8に示す変更例1の凹凸付与装置3aの場合のように、千鳥状に配されていてもよいし、図9に示す変更例2の凹凸付与装置3bの場合のように、同心円状に配されていてもよい。
(d)一の吸引口21aの内側に、複数の吹付口11a,11a・・が配されている点。
(e)吹付口11aと前記所定個所Lpとの距離が、熱風を吹き付ける直前の風紋ができる前の状態で2.0mm程度である点。
(f)吸引口21aと液体樹脂Lの表面との距離は、熱風を吹き付ける直前の風紋ができる前の状態で3.0mm程度である点。
本実施例3によれば、中型又は大型のLEDチップ52を備えた中型又は大型のLEDランプ50の製造についても実施可能であり、その場合にも実施例1に記載の[A]〜[D]の効果を得ることができる。
図10に示す本実施例4のLEDランプ50の製造方法及び凹凸付与装置4は、実施例3と比較して、次の(a)(b)の点で相違し、その他の点で同様である。
(a)各吹付管11が2つに分割されるとともに、分割された各2つの吹付管11,11が可撓性のある又は曲げ加工された連結管11bで連結されることで、吹付管11が曲がって延びている点。その連結管11bは、例えば、フッ素樹脂に代表されるような耐熱性の樹脂チューブや、可撓性を有すコルゲート金属管や、曲げ加工された金属管である。
(b)吹付装置10は、吹付管11,11・・の途中部に設けられた、該途中部の開口量を調節する風量調節部15,15・・を含んでいる点。その風量調節部15,15・・は、例えば、風量調節用のニードルである。
本実施例4によれば、実施例3に記載の効果に加えて、次の効果を得ることができる。
すなわち、各吹付管11が2つに分割するとともに、分割された各2つの吹付管11,11を連結管11bで連結することで、吹付管11を自由に曲げることができる。
また、各吹付管11,11・・に風量調節部15,15・・があるので、吹き付ける熱風の風量のバランスを吹付管11,11・・毎に調節することができる。
なお、本発明は前記実施例1〜4に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
1 凹凸付与装置(実施例1)
2 凹凸付与装置(実施例2)
3 凹凸付与装置(実施例3)
4 凹凸付与装置(実施例4)
9 載置台
10 吹付装置
11 吹付管
11a 吹付口
12 加圧タンク
13 加圧装置
13a 加圧送風路
13b 加圧ファン
13c 加圧風量調節ダンパ
13d 加圧風量調節ダンパ
14 加熱装置
15 風量調節部
17 風量自動調節装置
17a 圧力センサー
18 温度自動調節装置
18a 温度センサー
20 吸引装置
21 吸引管
21a 吸引口
22 減圧タンク
23 減圧装置
23a 減圧送風路
23b 減圧ファン
23c 減圧風量調節ダンパ
27 吸引量自動調整装置
27a 圧力センサー
30 冷却装置
50 LEDランプ
52 LEDチップ
55 封止樹脂
M LEDランプ材料
L 液体樹脂
Lp 所定個所

Claims (17)

  1. LEDチップ(52)を透光性を有する封止樹脂(55)で封止してなるLEDランプの製造方法において、
    硬化して封止樹脂(55)となる熱硬化性の液体樹脂(L)をLEDチップ(52)を覆うように塗布した後に、液体樹脂(L)の表面の所定個所(Lp)に熱風を吹き付けることで、前記所定個所(Lp)に風紋を形成するとともに熱風の吹付を止めても風紋の跡が残る状態にまで前記所定個所(Lp)で熱風による熱硬化を促進させてから、液体樹脂(L)全体を熱硬化させることで、封止樹脂(55)の表面に風紋の跡からなる凹凸を残すことを特徴とするLEDランプの製造方法。
  2. 前記所定個所(Lp)に熱風を吹き付ける吹付時には、熱風の吹付方向の側方で、前記所定個所(Lp)に吹き付けた熱風を吹付方向の反対方向に吸引することで、熱風の吹付方向の側方への広がりを抑える請求項1記載のLEDランプの製造方法。
  3. 前記所定個所(Lp)に熱風を吹き付ける吹付時には、液体樹脂(L)を底面から冷却することで、液体樹脂(L)の底面側での熱硬化の促進を抑える請求項1又は2記載のLEDランプの製造方法。
  4. 熱風の吹付は、前記所定個所(Lp)が完全に熱硬化する前の、熱風の吹付を止めても風紋の跡が残る状態にまで前記所定個所(Lp)で粘度が上昇した半硬化状態の時点で止める請求項1〜3のいずれか一項に記載のLEDランプの製造方法。
  5. LEDチップ(52)を透光性を有する封止樹脂(55)で封止してなるLEDランプの封止樹脂(55)の表面に凹凸を付与するためのLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置において、
    硬化して封止樹脂(55)となる熱硬化性の液体樹脂(L)をLEDチップ(52)を覆うように塗布したLEDランプ材料(M)を載せる載置台(9)と、
    載置台(9)に向けて開口した吹付口(11a)を備え、吹付口(11a)からLEDランプ材料(M)の液体樹脂(L)の表面の所定個所(Lp)に熱風を吹き付けることで、前記所定個所(Lp)に風紋を形成しつつ前記所定個所(Lp)で熱硬化を促進させる吹付装置(10)とを含み構成されたことを特徴とするLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  6. 吹付装置(10)は、一端が前記吹付口(11a)である吹付管(11)と、吹付管(11)の他端が接続された加圧タンク(12)と、加圧タンク(12)内を加圧する加圧装置(13)と、加圧タンク(12)内を加熱する加熱装置(14)とを含み構成された請求項5記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  7. 吹付装置(10)は、加圧タンク(12)内の圧力を検知する圧力センサー(17a)と、所望の圧力を入力するための加圧コントローラと、圧力センサー(17a)で検知する圧力が所望の圧力になるように加圧装置(13)の出力を制御する加圧制御装置とを含み構成された風量自動調節装置(17)を含む請求項6記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  8. 吹付装置(10)は、加圧タンク(12)内の空気の温度を検知する温度センサー(18a)と、所望の温度を入力するための加熱コントローラと、温度センサー(18a)で検知する温度が所望の温度になるように加熱装置(14)の出力を制御する加熱制御装置とを含み構成された温度自動調節装置(18)を含む請求項6又は7記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  9. 加圧装置(13)は、一端が加圧タンク(12)に接続され、他端が加圧タンク(12)の外部に開口した加圧送風路(13a)と、加圧送風路(13a)内の空気を他端側から一端側に送る加圧ファン(13b)と、加圧送風路(13a)の途中部に設けられた加圧風量調節ダンパ(13c,13d)とを含み構成された請求項6〜8のいずれか一項に記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  10. 加熱装置(14)は、加圧送風路(13a)の途中部に設けられたヒータである請求項9記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  11. 吹付装置(10)は、吹付管(11)の途中部に設けられた、該途中部の開量を調節する風量調節部(15)を含む請求項6〜10のいずれか一項に記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  12. 吹付口(11a)の側方で載置台(9)に向けて開口した吸引口(21a)を備え、前記所定個所(Lp)に吹き付けた熱風を吸引口(21a)から吸引することで、熱風の吹付方向の側方への広がりを抑える吸引装置(20)を含む請求項5〜11のいずれか一項に記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  13. 一の吸引口(21a)の内側に、一又は複数の吹付口(11a)が配された請求項12記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  14. 吸引装置(20)は、一端が前記吸引口(21a)である吸引管(21)と、吸引管(21)の他端が接続された減圧タンク(22)と、減圧タンク(22)内を減圧する減圧装置(23)とを含み構成された請求項12又は13記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  15. 吸引装置(20)は、減圧タンク(22)内の圧力を検知する圧力センサー(27a)と、所望の圧力を入力するための減圧コントローラと、圧力センサー(27a)で検知する圧力が所望の圧力になるように減圧装置(23)の出力を制御する減圧制御装置とを含み構成された吸引量自動調節装置(27)を含む請求項14記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  16. 減圧装置(23)は、一端が減圧タンク(22)に接続され、他端が減圧タンク(22)の外部に開口した減圧送風路(23a)と、減圧送付路(23a)内の空気を一端側から他端側に送る減圧ファン(23b)と、減圧送風路(23a)内に設けられた減圧風量調節ダンパ(23c)とを含み構成された請求項14又は15記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
  17. 吹付口(11a)から前記所定個所(Lp)に熱風を吹き付ける吹付時に液体樹脂(L)を底面から冷却することで、液体樹脂(L)の底面側での熱硬化の促進を抑える冷却装置(30)を含む請求項5〜16のいずれか一項に記載のLEDランプの封止樹脂に対する凹凸付与装置。
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