JP2015042852A - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関のスロットルバルブの開度が縮小する際の吸気のEGR率の上昇を効果的に抑制し、EGR過多に起因した燃焼不安定ないし失火を防止する。
【解決手段】吸気通路3におけるスロットルバルブ32の上流の部位とEGR通路21におけるEGRバルブ23の下流の部位とを連通し、スロットルバルブの開度が縮小した際に流れる気流をEGR通路の下流側から上流側に向かって流入させる連通路7を設け、EGRバルブの下流部位に残留するEGRガスがサージタンク33に流れ込むのを押し止め、サージタンクから気筒1へと供給される吸気のEGR率の上昇を遅らせるようにした。
【選択図】図1
【解決手段】吸気通路3におけるスロットルバルブ32の上流の部位とEGR通路21におけるEGRバルブ23の下流の部位とを連通し、スロットルバルブの開度が縮小した際に流れる気流をEGR通路の下流側から上流側に向かって流入させる連通路7を設け、EGRバルブの下流部位に残留するEGRガスがサージタンク33に流れ込むのを押し止め、サージタンクから気筒1へと供給される吸気のEGR率の上昇を遅らせるようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置が付帯した内燃機関に関する。
気筒での混合気の燃焼温度を低下させてNOxの排出量を削減しつつ、ポンピングロスの低減を図るEGR装置が周知である(例えば、下記特許文献1を参照)。EGR装置は、排気経路と吸気経路とを外部EGR通路を介して接続し、気筒内で発生する燃焼ガスの一部をEGR通路経由で吸気経路に還流させて吸気に混入するものである。
近時では、エミッション及び燃費性能に対する要求が益々高まっており、EGRガスの還流量も増大する傾向にある。多量のEGRガスを吸気通路に還流させている状況下で、スロットルバルブの開度が絞られると、気筒に充填される吸気に含まれる新気の量が急減する、即ち吸気のEGR率が上昇して、燃焼の不安定ないし失火を招くおそれがある。
このようなEGR過多に起因した燃焼不安定ないし失火を防ぐための手立ての一つとして、スロットルバルブ開度の縮小に先んじてEGRバルブ開度を縮小する操作を行い、吸気のEGR率の上昇を抑制することが考えられている(例えば、下記特許文献2を参照)。
しかしながら、スロットルバルブ開度の縮小を後回しにするということは、内燃機関やこれを搭載した車両の減速を遅らせることにつながり、ドライバビリティを低下させる懸念がある上、燃費性能の面でも不利を招く。
加えて、EGRバルブを早く閉じたとしても、EGR通路におけるEGRバルブの下流の部位に残存するEGRガスが気筒内に流入することは避けられず、その分だけ吸気のEGR率が上昇することは否めない。
本発明は、内燃機関のスロットルバルブの開度が縮小する際の吸気のEGR率の上昇を効果的に抑制し、EGR過多に起因した燃焼不安定ないし失火を防止することを所期の目的としている。
上述した課題を解決するべく、本発明では、排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路上にEGRバルブを設けた排気ガス再循環装置と、吸気通路におけるスロットルバルブの上流の部位とEGR通路におけるEGRバルブの下流の部位とを連通し、スロットルバルブの開度が縮小した際に流れる気流をEGR通路の下流側から上流側に向かって流入させる連通路とを具備する内燃機関を構成した。
より具体的には、前記連通路がEGR通路におけるEGRバルブの下流の部位に対して鋭角に交わるとともに、前記連通路上に当該連通路を開閉するための制御バルブを設ける。制御バルブは、原則として、スロットルバルブの開度が縮小するときに開放する。
あるいは、前記連通路の終端部を二股に分岐した形状とし、その各々をEGR通路におけるEGRバルブの下流の部位に接続して、その一方を流れる気流はEGR通路の上流側に向かって流入し、他方を流れる気流はEGR通路の下流側に向かって流入するように構成し、なおかつ、前記連通路を流れる気流を当該連通路の二股に分岐した終端部の何れに流入させるかを切り換える切換バルブを設ける。
好ましくは、ブレーキペダルが踏み込まれた、EGRバルブの開度の単位時間あたりの縮小量が所定以上である、または内燃機関の減速開始から所定期間内におけるEGRガス量が所定以上であることを条件として、前記制御バルブを開放するか前記切換バルブを操作して前記連通路を流れる気流をEGR通路の上流側に向かって流入させるように制御する。
本発明によれば、内燃機関のスロットルバルブの開度が縮小する際の吸気のEGR率の上昇を効果的に抑制でき、EGR過多に起因した燃焼不安定ないし失火を適切に防止することが可能となる。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態の内燃機関は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
本実施形態の内燃機関には、外部EGR装置2が付帯している。外部EGR装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通するEGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
内燃機関を搭載した車両には、ブレーキブースタ5を実装することが通例となっている。ブレーキブースタ5は、車両の制動時に必要となる操作力即ちブレーキペダルの踏力を軽減するための既知のもので、負圧を蓄える定圧室と、大気圧が加わる変圧室とを有している。運転者によりブレーキペダルが操作されていないとき、定圧室と変圧室とが連通し、かつ変圧室が大気圧から隔絶される。ブレーキペダルが操作されると、定圧室と変圧室との間が遮断され、かつ変圧室に大気が導入される。結果、定圧室と変圧室との圧力差が、ブレーキペダルの踏力を倍力する制御圧力となる。
ブレーキブースタ5により増幅されたブレーキ踏力は、マスタシリンダ(図示せず)において液圧力に変換され、液圧回路(図示せず)を介してブレーキキャリパやホイールシリンダといったブレーキ装置(図示せず)に伝達される。
本実施形態では、吸気通路3にエゼクタ(ジェットポンプ)6を付設し、当該エゼクタ6から負圧をブレーキブースタ5の定圧室に供給するようにしている。エゼクタ6は、吸気通路3から枝分かれした連通路7上に所在し、連通路7を流れる吸気の流速を高めて負圧を生み出すベンチュリ管である。
連通路7は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の上流の所定箇所と、スロットルバルブ32の下流の所定箇所即ちサージタンク33とを連通するバイパスである。連通路7により、吸気の一部がスロットルバルブ32の上流側から分流し、スロットルバルブ32を迂回してサージタンク33に合流する。尤も、本実施形態では、連通路7の終端部をEGR通路21のEGRバルブ23よりも下流の部位に接続している。故に、当該連通路7は、EGR通路21を介して間接的にサージタンク33に連通している。
図2に示すように、エゼクタ6は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の上流側に連なる入口方に設けたノズル61と、スロットルバルブ32の下流側に連なる出口方に設けたディフューザ62と、これらノズル61とディフューザ62との間に介在した減圧室63とを要素とする。エゼクタ6の入口の圧力が出口の圧力よりも高いとき、ノズル61からディフューザ62に向けて空気が噴出され、減圧室63に負圧が発生する。この負圧の大きさは、エゼクタ6の入口と出口との圧力差に応じて変動する。
ブレーキブースタ5と減圧室63とは、エゼクタ負圧管路64を介して接続している。エゼクタ負圧管路64は、減圧室63内の負圧をブレーキブースタ5の定圧室へと導く。エゼクタ負圧管路64上には、負圧を定圧室内に留め、定圧室に正圧が加わることを阻止するためのチェックバルブ65を設けてある。
連通路7上における、エゼクタ9よりも上流側の部位には、当該連通路7を閉鎖/開通することのできる制御バルブ(Vacuum Switching Valve)71を設けている。エゼクタ9を作動させない場合には、この制御バルブ71を閉止して、吸気通路3から連通路7への吸気の流入を遮断する。
本実施形態の内燃機関の運転制御を司るECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度、いわば要求負荷として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、ブレーキペダルが踏まれた事実またはブレーキペダルの踏込量を検出するセンサから出力されるブレーキ踏量信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気負圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、ブレーキブースタ5の定圧室内に蓄えられている負圧を検出するセンサから出力されるブレーキブースタ負圧信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタ13に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、制御バルブ71に対して制御信号m、EGRバルブ23に対して開度操作信号l等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGR量)といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、m、lを出力インタフェースを介して印加する。
また、ECU0は、運転状況に応じてインジェクタ11からの燃料噴射(及び、点火プラグ12による点火)を一時的に停止する燃料カットを実施する。通常、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あるときに、燃料カット条件が成立したものとして、燃料カットを行う。
但し、燃焼カット条件が成立したとしても、即座に燃料カットを開始するわけではない。ECU0は、燃料カット条件の成立後、内燃機関の出力トルクが十分に低下するのを待った上で、気筒1への燃料供給を停止する。燃料カット条件の成立から燃料カットの開始までの間に遅延期間を設けるのは、燃料供給を停止しても大きなトルクショックを引き起こさないようにする意図である。
気筒1に充填される吸気についての要求EGR率は、内燃機関に対する要求負荷が中程度であるときに最も高く、要求負荷が高負荷化または低負荷化するほど低くなる。アクセルペダルの踏込量が0または0に近い極低負荷の運転領域では、要求EGR率は0となる。アクセルペダルの踏込量が0または0付近まで減少する減速時には、スロットルバルブ32を閉じるだけでなく、EGRバルブ23をも閉じることになる。
ところが、EGRバルブ23を閉止したとしても、EGR通路21におけるEGRバルブ23よりも下流の部位には依然としてEGRガスが残存している。スロットルバルブ32を閉じたときにこの残存するEGRガスがサージタンク33に流入すると、顕著に減少する新気の量に対してこれに混交するEGRガスの量が相対的に増し、気筒1に充填される吸気のEGR率が不当に高まる懸念がある。燃料カット条件の成立後燃料カットの開始前の遅延期間のような(吸気量及び燃料噴射量の少ない)極低負荷の運転領域で吸気のEGR率が高くなると、気筒1における混合気の燃焼が不安定化して、時には失火に至る。
そこで、本実施形態では、アクセルペダルの踏込量が減少し、スロットルバルブ32の開度を縮小する際に、必要に応じて制御バルブ71を開放し、連通路7を開通して、気筒1に充填される吸気のEGR率の上昇を抑制することとしている。
既に述べた通り、連通路7の終端部は、EGR通路21におけるEGRバルブ23よりも下流の部位に接続している。その上で、本実施形態の内燃機関にあっては、当該連通路7の終端部が、EGR通路21に対して鋭角に交わるように構成している。
スロットルバルブ32の開度が0または0に近くなったときに制御バルブ71を開弁すると、吸気通路3を流れる新気が連通路7を経由してEGR通路21のEGRバルブ23よりも下流の部位に流入する。その気流は、図2中白抜き矢印で示すように、EGRバルブ23の下流において、EGR通路21を下流側から上流側に向かって遡るように流れることになる。つまり、この気流は、EGR通路21におけるEGRバルブ23の下流の部位に残留するEGRガスがサージタンク33に流れ込むのを押し止め、サージタンク33から気筒1へと供給される吸気のEGR率の上昇を遅らせる働きをする。
さらには、連通路7を流れる新気をEGR通路21内のEGRガスにぶつけることで、新気とEGRガスとの混ざり具合がよくなる。換言すれば、気筒1に充填される吸気中に占めるEGRガスのむらが小さくなる。これらにより、極低負荷の運転領域における、EGRバルブ23を閉止する直前ないし直後の時期の燃焼の不安定化及び失火が回避される。
なお、制御バルブ71を開弁して連通路7を開通すると、エゼクタ6が機能してブレーキブースタ5の定圧室に負圧が供給され、後に発生すると予想される制動操作即ちブレーキペダルの踏み込みに備えることができる。
アクセルペダルの踏込量が0または0付近まで減少する減速時において、制御バルブ71を開弁する条件としては、例えば以下が挙げられる。
(i)ブレーキペダルが踏まれたことを検出した
(ii)EGRバルブ23の開度の単位時間あたりの縮小量が所定以上である
(iii)内燃機関の減速開始から所定期間内、特に燃料カット条件の成立から燃料カットの開始までの間の遅延期間内におけるEGRガス量(瞬時値またはその時間積分値)が所定以上である
(ii)及び(iii)は何れも、混合気の燃焼が不安定化しまたは失火する蓋然性が比較的高い状況であるので、制御バルブ71を開弁して燃焼の不安定化ないし失火の防止を図る。因みに、(iii)にいうEGRガス量の瞬時値は、EGR通路21におけるEGRバルブ23の前後差圧(上流側圧力は排気通路4内圧力を検出する背圧センサにより知得(若しくは、そのときの内燃機関の負荷及びエンジン回転数等から推定)、下流側圧力はサージタンク33内圧力センサにより知得)及び制御バルブ71の開度から推算することができる。あるいは、エアフローメータを実装してEGRガス量を直接計測するようにしてもよい。
(i)ブレーキペダルが踏まれたことを検出した
(ii)EGRバルブ23の開度の単位時間あたりの縮小量が所定以上である
(iii)内燃機関の減速開始から所定期間内、特に燃料カット条件の成立から燃料カットの開始までの間の遅延期間内におけるEGRガス量(瞬時値またはその時間積分値)が所定以上である
(ii)及び(iii)は何れも、混合気の燃焼が不安定化しまたは失火する蓋然性が比較的高い状況であるので、制御バルブ71を開弁して燃焼の不安定化ないし失火の防止を図る。因みに、(iii)にいうEGRガス量の瞬時値は、EGR通路21におけるEGRバルブ23の前後差圧(上流側圧力は排気通路4内圧力を検出する背圧センサにより知得(若しくは、そのときの内燃機関の負荷及びエンジン回転数等から推定)、下流側圧力はサージタンク33内圧力センサにより知得)及び制御バルブ71の開度から推算することができる。あるいは、エアフローメータを実装してEGRガス量を直接計測するようにしてもよい。
(i)は、燃焼不安定ないし失火の防止というよりは寧ろ、ブレーキブースタ5を適切に作動させるための措置である。
上記の条件が何れも成立しない場合には、制御バルブ71を開弁して連通路7を開通する必要はない。また、ブレーキペダルが踏まれていない限り、制御バルブ71を開弁しなくとも連通路7は(スロットルバルブ32下流の吸気負圧により)負圧化しやすく、ブレーキブースタ5の作動に要する負圧を供給することに支障は生じない。但し、スロットルバルブ32の開度が縮小する減速時(及び、内燃機関のアイドリング中)に一律に制御バルブ71を開弁するようにしても構わない。
燃料カットの開始即ち燃料噴射を停止した後、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数まで低下した等の何れかの燃料カット終了条件が成立した暁には、燃料カットを終了、燃料噴射(及び、点火)を再開する。燃料カットからの復帰時には、低落したエンジン回転数を回復するべく、ある期間燃料噴射量を増量して空燃比をリッチ化した後、空燃比を本来の目標である理論空燃比近傍の値に収束させる空燃比制御を実施する。
本実施形態では、排気通路4と吸気通路3とを連通するEGR通路21上にEGRバルブ23を設けた排気ガス再循環装置2と、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の上流の部位とEGR通路21におけるEGRバルブ23の下流の部位とを連通し、スロットルバルブ32の開度が縮小した際に流れる気流をEGR通路21の下流側から上流側に向かって流入させる連通路7とを具備する内燃機関を構成した。
本実施形態によれば、スロットルバルブ32の開度が縮小する減速時の吸気のEGR率の上昇を効果的に抑制でき、EGR過多に起因した燃焼不安定ないし失火を適切に防止することが可能となる。EGR限界を引き上げることができる(より低負荷の運転領域においてもEGRを実施することが許される)上、減速時の失火予防のための新気量及び燃料噴射量の増量補正も不要となることから、燃費性能の向上に奏効する。
加えて、多くの車両に既に採用されているブレーキブースタ5用のエゼクタ6システムを援用することから、ハードウェアの追加が少なく済み、低コストで実現できる点でも有利である。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、図3に示すように、連通路7の終端部72、73を二股に分岐した形状とし、その各々72、73をEGR通路21におけるEGRバルブ23の下流の部位に接続するとともに、吸気通路3から流入して連通路7を流れる気流を当該連通路7の二股に分岐した終端部72、73の何れに流入させるかを切り換える切換バルブ74を設けた構成をとることも考えられる。
この変形例において、連通路7の一方の終端部72を流れる気流は、EGR通路21の下流側から上流側に向かう逆方向に沿って流入する。これに対し、連通路7の他方の終端部73を流れる気流は、EGR通路21の下流側即ちサージタンク33に向かう順方向に沿って流入する。
アクセルペダルの踏込量が0または0付近まで減少する減速時において、上述した(i)、(ii)、(iii)の何れかの条件が成立するときには、ECU0から制御信号を与えて切換バルブ74を図3中実線で示すように切換操作し、同図中白抜き矢印で示すように、連通路7を流れる気流を一方の終端部72を介してEGR通路21に流入させることで、EGR通路21におけるEGRバルブ23の下流の部位に残留するEGRガスがサージタンク33に流れ込むのを押し止め、サージタンク33から気筒1へと供給される吸気のEGR率の上昇を遅らせる。さもなくば(特に、EGRバルブ23の開弁中)、切換バルブ74を図3中鎖線で示すように切換操作し、連通路7を流れる気流を他方の終端部73を介してEGR通路21に流入させ、EGR通路21を還流するEGRガスの妨げとならないようにする。
連通路7上におけるエゼクタ9よりも上流側の制御バルブ71は設けなくともよいが、設けてもよい。制御バルブ71を設ける場合、その開閉の条件は、上記実施形態と同等としてもよいが、スロットルバルブ32の開度が縮小する減速時(及び、内燃機関のアイドリング中)に一律にこれを開くものとすることが好ましい。さすれば、ブレーキブースタ5への供給負圧及び吸気量の推算の精度の確保に資する。つまり、減速時及びアイドリング中以外は制御バルブ71を閉じて連通路7を遮断し、連通路7を流通する新気の量のばらつきによる吸気量の精度誤差を抑制する。
あるいは、図4に示すように、連通路7の終端部をEGR通路21におけるEGRバルブ23の下流の部位に(特に、略直交するように)接続するとともに、その終端部の近傍に、連通路7からEGR通路21に流入する気流の方向を調整するバルブ(または、ダンパ、可変ノズル)75を設けてもよい。
アクセルペダルの踏込量が0または0付近まで減少する減速時において、上述した(i)、(ii)、(iii)の何れかの条件が成立するときには、ECU0から制御信号を与えて調整バルブ75を図4中実線で示すように切換操作し、同図中白抜き矢印で示すように、連通路7を流れる気流がEGR通路21の下流側から上流側に向かって遡るようにする。さもなくば(特に、EGRバルブ23の開弁中)、調整バルブ75を図4中鎖線で示すように切換操作する。
連通路7上におけるエゼクタ9よりも上流側の制御バルブ71は設けなくともよいが、設けてもよい。制御バルブ71を設ける場合、その開閉の条件は、上記実施形態と同等としてもよいし、スロットルバルブ32の開度が縮小する減速時(及び、内燃機関のアイドリング中)に一律にこれを開くものとしてもよい。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
3…吸気通路
32…スロットルバルブ
33…サージタンク
5…ブレーキブースタ
6…エゼクタ
7…連通路
71…制御バルブ
72、73…分岐する終端部
74…切換バルブ
1…気筒
3…吸気通路
32…スロットルバルブ
33…サージタンク
5…ブレーキブースタ
6…エゼクタ
7…連通路
71…制御バルブ
72、73…分岐する終端部
74…切換バルブ
Claims (4)
- 排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路上にEGRバルブを設けた排気ガス再循環装置と、
吸気通路におけるスロットルバルブの上流の部位とEGR通路におけるEGRバルブの下流の部位とを連通し、スロットルバルブの開度が縮小した際に流れる気流をEGR通路の下流側から上流側に向かって流入させる連通路と
を具備する内燃機関。 - 前記連通路がEGR通路におけるEGRバルブの下流の部位に対して鋭角に交わるとともに、
前記連通路上に当該連通路を開閉するための制御バルブを設けている請求項1記載の内燃機関。 - 前記連通路の終端部を二股に分岐した形状とし、その各々をEGR通路におけるEGRバルブの下流の部位に接続して、その一方を流れる気流はEGR通路の上流側に向かって流入し、他方を流れる気流はEGR通路の下流側に向かって流入するように構成しており、
なおかつ、前記連通路を流れる気流を当該連通路の二股に分岐した終端部の何れに流入させるかを切り換える切換バルブを設けた請求項1記載の内燃機関。 - ブレーキペダルが踏み込まれた、EGRバルブの開度の単位時間あたりの縮小量が所定以上である、または内燃機関の減速開始から所定期間内におけるEGRガス量が所定以上であることを条件として、前記制御バルブを開放するか前記切換バルブを操作して前記連通路を流れる気流をEGR通路の上流側に向かって流入させる請求項2または3記載の内燃機関。
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