JP2010174665A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ブレーキがONからOFFになったときに、空燃比補正制御によって空燃比がオーバーリッチになることを防止でき、さらには高い応答性で空燃比補正制御を行なえるようにすること。
【解決手段】 ECU1Aは、内燃機関50Aと、これに吸気を導くインテークマニホールド14と、インテークマニホールド14から負圧を取り出すブレーキブースタ22とを備えた車両に設けられ、ブレーキがONであり、且つ車両が減速している時に、ブレーキ負圧を確保する制御を行う負圧確保制御手段と、ブレーキがONからOFFになった場合に、内燃機関50Aの空燃比補正制御を行う補正制御手段と、ブレーキがONからOFFになった場合に、ブレーキ負圧の絶対値と吸気管負圧の絶対値とを比較するとともに、ブレーキ負圧の絶対値が吸気管負圧の絶対値よりも大きい場合に、補正制御手段が空燃比補正制御を行うことを禁止する禁止制御手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は内燃機関の制御装置に関し、特にブレーキがONからOFFになったときに内燃機関の空燃比補正制御を行うことを考慮した内燃機関の制御装置に関する。
従来、車両においては一般にブレーキ踏力を軽減するためにブレーキブースタが用いられている。図7は一般的なブレーキブースタ22を模式的に示す図である。ブレーキブースタ22は内部空間を定圧室22aと変圧室22bとに区分するダイヤフラム22cを備えている。ダイヤフラム22cにはパワーピストン22dが取付けられている。パワーピストン22dには、ブレーキがONになっているか(ブレーキペダル21が踏込まれているか)、或いはOFFになっているか(ブレーキペダル21が踏込まれていないか)に応じて、定圧室22aおよび変圧室22bの連通状態を切換える切換機構22eが設けられている。定圧室22aはエアホース30によって、内燃機関に吸気を導入する吸気管(図示省略)に接続され、定圧室22aには吸気管から常時負圧が取り出される。
切換機構22eはブレーキOFF時には、定圧室22aと変圧室22bとを連通するとともに、変圧室22bと大気との連通を遮断する。これにより、定圧室22aから変圧室22bに負圧が導かれるとともに、変圧室22bへの大気の流入が遮断される。そしてこの結果、定圧室22aと変圧室22bとの間に差圧が無くなる。一方、切替機構22eはブレーキON時には、定圧室22aと変圧室22bとの連通を遮断するとともに、変圧室22bと大気とを連通する。これにより変圧室22bに大気圧が導入されることから、定圧室22aと変圧室22bとの間に差圧が発生する。そしてこの差圧を利用することによって、ブレーキ踏力を軽減することができる。
ところが、ブレーキがONからOFFになったとき、すなわち、踏込んでいたブレーキペダル21が解放されたときには、変圧室22bの空気が定圧室22aに流入する。そして定圧室22aに流入した空気は、さらに吸気管を経て内燃機関に流入する。このためブレーキがONからOFFになったときには、内燃機関の空燃比が変動するという問題が生じる。これは、このようにして内燃機関に流入する空気は、一般に内燃機関の吸入空気量を計測するために用いられるエアフロメータでは計測できないためである。
これに対して例えば特許文献1では、変圧室の圧力に基づき変圧室に流入した空気量を算出するとともに、算出した空気量を余分に流入する空気量と推定する技術が開示されている。これは、変圧室に流入した空気の量と同じ量の空気が、ブレーキペダルが開放されたときに内燃機関に余分に導入されるという考えに基づくものである。この技術によれば、推定した空気量に基づき空燃比補正制御を行うことで、ブレーキがONからOFFになったときに、余分な空気が流入することによる空燃比変動を抑制することが可能になる。
また、ブレーキがONからOFFになったときの空燃比変動を抑制する技術が、例えば特許文献2で開示されている。この技術は、ブレーキがONからOFFになった後、所定時間が経過していない場合には、吸気管の負圧取出部下流側の吸入空気圧力を検出することで、吸入空気量を検出するようにしている。この技術によれば、検出した空気量に基づき空燃比補正制御を行うことで、ブレーキがONからOFFになったときに、余分な空気が流入することによる空燃比変動を抑制することが可能になる。
また、ブレーキブースタが設けられている構成と、ブレーキブースタの圧力を検出して、空燃比がオーバーリッチになることを抑制する構成とを備えた技術が、例えば特許文献3で開示されている。なお、この技術は、ブレーキブースタに充填された負圧(ブレーキ負圧)によって吸気管負圧を積極的に強化することで、機関始動時に空燃比がオーバーリッチになることを抑制する技術である。このほか、ブレーキ負圧を確保する制御を行う技術が例えば特許文献4または5で開示されている。
特開平7−19086号公報 特開2005−325700号公報 特開平10−205381号公報 特開2001−193529号公報 特開平10−148150号公報
ところでブレーキがONからOFFになった場合であっても、吸入空気量は必ずしも増大するとは限らず、この場合、例えば以下に示すような問題がある。図8はブレーキ操作に基づく車両減速後、ブレーキがONからOFFになった場合のブレーキ負圧、吸気管負圧および空燃比の変化を示す図である。このうち、図8(a)はブレーキがONからOFFになったときに吸入空気量が増大した場合を、図8(b)はブレーキがONからOFFになったときに吸入空気量が増大しなかった場合をそれぞれ示している。なお、図8では吸気管負圧およびブレーキ負圧の変化をともに負の値で示している。またこの車両では、ブレーキ操作に基づく車両減速時に、ブレーキ負圧をより確保すべく、電子制御式のスロットル弁を閉じ側に制御する負圧確保制御が行われる。負圧確保制御によれば、例えば車両停車時(アイドル時)に確保できるブレーキ負圧が−60kPaである場合に、−80kPaのブレーキ負圧を確保できる。
図8(a)に示す場合には、ブレーキがONからOFFになったときに、ブレーキ負圧の絶対値が吸気管負圧の絶対値よりも小さくなる。そしてこの結果、ブレーキブースタから吸気管に空気が流入することから、内燃機関の吸入空気量が増大する。そしてこの結果、空燃比(A/F)はリーン側にずれる。この点、これに対しては空燃比補正制御を行うことで、空燃比変動を抑制することができる。
一方、図8(b)に示す場合には、ブレーキがONからOFFになったときに、ブレーキ負圧の絶対値が吸気管負圧の絶対値よりも小さくならない。そしてこの場合には、ブレーキブースタから吸気管に空気が流入するという現象は起こらない。このためこの場合には、A/Fのずれは生じない。しかしながら、このとき吸入空気量が増大したものとして空燃比補正制御が行われた場合には、空燃比がオーバーリッチになってしまい、この結果、エミッションが悪化してしまうことになる。そして、かかるエミッションの悪化は繰り返されることで全体として大幅なエミッションの悪化に繋がることになる。
この点、このような不適切な空燃比補正制御が行われるのは、例えば次に示す要因に起因するものと考えられる。
まず第1の要因としては、車両減速時に確保されるブレーキ負圧が、すでに充填されているブレーキ負圧や、車両の減速時間や、電子制御スロットルの状態などによって異なってくることが挙げられる。
次に第2の要因としては、吸気管負圧が、電子制御スロットルの状態や機関運転状態などによって異なってくることが挙げられる。
さらに第3の要因としては、ブレーキペダルの踏み込み量が任意であるということが挙げられる。
この点、例えば特許文献1の開示技術では、前述の通り変圧室から定圧室に流入する大気の量を内燃機関に余分に流入する空気量として検出している。このため特許文献1の開示技術では、第3の要因に対する検出は行われていると考えられる。しかしながら、特許文献1の開示技術ではこのほか第1の要因や第2の要因に対する検出は必ずしも十分に行われていないと考えられる。したがって、特許文献1の開示技術ではこれに起因して、ブレーキがONからOFFになった場合に、実際にはブレーキブースタから吸気管に余分な空気が流入しない状態であるにも関わらず、余分な空気が流入する状態であると誤判定する結果、空燃比がオーバーリッチになる虞があると考えられる。
なお、空燃比のオーバーリッチ化は、ブレーキペダルの踏み込み量が少なく、且つブレーキ負圧が十分確保されていた場合に起こり易いと言える。これは、かかる場合にはブレーキがONからOFFになったときに、変圧室から定圧室に比較的少量の空気しか流入せず、この結果、ブレーキ負圧の絶対値が吸気管負圧の絶対値よりも大きい状態が維持されるためである。そしてブレーキペダルの踏み込み量は任意であることから、さらに換言すれば、空燃比のオーバーリッチ化はブレーキ負圧が十分確保され得る状況で起こり易いと言える。
一方、例えば特許文献2の開示技術では、前述の通りブレーキがONからOFFになった後、所定時間が経過していない場合には、吸気管の負圧取出部下流側の吸入空気圧力を検出することで、吸入空気量を検出するようにしている。このため特許文献2の開示技術では、第2の要因に対する検出は行われていると考えられる。また、負圧取出部下流側の吸入空気圧力には第1および第3の要因が反映されると考えられることから、特許文献2の開示技術では第1および第3の要因に対しても検出が行われていると考えられる。しかしながら、特許文献2の開示技術では、第1および第3の要因が反映されるまでの間、吸入空気量を検出することができない点で、適切な空燃比補正制御を行うにあたって必ずしも十分な応答性を確保できるとは限らない虞があると考えられる。
そこで本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ブレーキがONからOFFになったときに、空燃比補正制御によって空燃比がオーバーリッチになることを防止でき、さらには高い応答性で空燃比補正制御を行うことができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の内燃機関の制御装置は、内燃機関と、該内燃機関に吸気を導く吸気管と、該吸気管から負圧を取り出すブレーキブースタとを備えた車両に設けられ、ブレーキがONであり、且つ前記車両が減速している時に、ブレーキ負圧を確保する制御を行う負圧確保制御手段と、ブレーキがONからOFFになった場合に、前記内燃機関の空燃比補正制御を行う補正制御手段と、ブレーキがONからOFFになった場合に、ブレーキ負圧の絶対値と吸気管負圧の絶対値とを比較するとともに、ブレーキ負圧の絶対値が吸気管負圧の絶対値よりも大きい場合に、前記補正制御手段が前記空燃比補正制御を行うことを禁止する禁止制御手段と、を備える。
また本発明は前記補正制御手段が、吸気管負圧とブレーキ負圧との差に応じて、前記空燃比補正制御を行う構成であることが好ましい。
また本発明は前記補正制御手段が、燃料噴射量を増量する補正制御、若しくは吸入空気量を減量する補正制御のうち、いずれか一方の補正制御を行うことで、前記空燃比補正制御を行う構成であることが好ましい。
また本発明は前記内燃機関の一気筒につき、吸気通路に燃料を噴射する第1の燃料噴射弁と、筒内に燃料を噴射する第2の燃料噴射弁とがそれぞれ設けられており、前記補正制御手段が、燃料噴射量を増量する補正制御を行うことで、前記空燃比補正制御を行うとともに、吸気管負圧とブレーキ負圧との差に応じて、前記第1および第2の燃料噴射弁から噴射する燃料の吹き分け率を決定する構成であることが好ましい。
また本発明は前記補正制御手段が、前記第1の燃料噴射弁から噴射する燃料よりも、前記第2の燃料噴射弁から噴射する燃料のほうが多くなるように、前記第1および第2の燃料噴射弁から噴射する燃料の吹き分け率を決定する構成であることが好ましい。
また本発明は前記補正制御手段が、前記第2の燃料噴射弁のみから燃料を噴射するように、前記第1および第2の燃料噴射弁から噴射する燃料の吹き分け率を決定する構成であることが好ましい。
本発明によれば、ブレーキがONからOFFになったときに、空燃比補正制御によって空燃比がオーバーリッチになることを防止でき、さらには高い応答性で空燃比補正制御を行うことができる。
ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)1Aを関連する各構成とともに模式的に示す図である。 ECU1Aの具体的な構成を模式的に示す図である。 ECU1Aの動作のうち、負圧確保制御についての動作をフローチャートで示す図である。 ECU1Aの動作のうち、ブレーキがONからOFFになったときの動作をフローチャートで示す図である。 ECU1Bを関連する各構成とともに模式的に示す図である。 ECU1Bの動作を模式的に示す図である。 ブレーキブースタ22を模式的に示す図である。 ブレーキ操作に基づく車両減速後、ブレーキがONからOFFになった場合のブレーキ負圧、吸気管負圧および空燃比の変化を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。
図1はECU1Aで実現された本実施例に係る内燃機関の制御装置を内燃機関50Aなど関連する各構成とともに模式的に示す図である。内燃機関50Aを始めとした図1に示す各構成は図示しない車両に搭載されている。内燃機関50Aには吸気系10が設けられている。吸気系10はエアクリーナ11と、エアフロメータ12と、電動スロットル13と、インテークマニホールド14とを備えている。エアクリーナ11は内燃機関50Aの各気筒に供給される吸気を濾過する。エアフロメータ12は内燃機関50Aの吸入空気量GAを計測する。電子制御スロットル13はスロットル弁13aを備えており、ECU1Aのもと吸入空気量GAを調節する。インテークマニホールド14は吸入空気を内燃機関50Aの各気筒に分配する。電子制御スロットル13には、スロットル開度センサ74が内蔵されており、インテークマニホールド14には第1の圧力センサ71が設けられている。
ブレーキ装置20はブレーキペダル21と、ブレーキブースタ22と、マスターシリンダ23と、逆止弁24とホイルシリンダ(図示省略)とを備えている。ブレーキペダル21はブレーキブースタ22の入力ロッド22fと連結されている。ブレーキブースタ22は、ペダル踏力に対して所定の倍力比でアシスト力を発生させる。ブレーキブースタ22は、さらにその出力ロッド22gがマスターシリンダ23と連結されている。マスターシリンダ23は、ペダル踏力に加えてアシスト力を得たブレーキブースタ22からの作用力に応じて油圧を発生させる。マスターシリンダ23は、各車輪のディスクブレーキ機構(図示省略)に設けられたホイルシリンダ夫々に接続されている。ホイルシリンダはマスターシリンダ23から供給された油圧で制動力を発生させる。ブレーキ装置20にはブレーキSW73が設けられている。
ブレーキブースタ22(より具体的には定圧室22a)は、逆止弁24及びエアホース30を介してインテークマニホールド14に接続されている。逆止弁24は、ブレーキブースタ22からインテークマニホールド14へ空気が流通する場合にのみ、エアホース30を介した空気の流通を許可する。そしてこの空気の流通に伴い、吸気管負圧であるインテークマニホールド14の負圧がブレーキブースタ22に供給され、この結果、ブレーキ負圧が充填される。ブレーキブースタ22には第2の圧力センサ72が設けられている。
内燃機関50Aはシリンダブロック51と、シリンダヘッド52と、ピストン53と、吸気弁54と、排気弁55と、コネクティングロッド56と、クランクシャフト57と、第1の燃料噴射弁58とを備えている。シリンダブロック51とシリンダヘッド52とピストン53とは燃焼室60を形成している。シリンダヘッド52には吸気ポート52aと排気ポート52bとが形成されている。またシリンダヘッド52には吸気ポート52aに燃料を噴射できるように配置された第1の燃料噴射弁58が設けられている。燃料噴射量はECU1Aの制御のもと、第1の燃料噴射弁58の開弁期間によって調節される。さらにシリンダヘッド52には吸気ポート52aと排気ポート52bとに対応させて、吸気弁54と排気弁55とが設けられている。ピストン53の往復運動は、コネクティングロッド56を介してクランクシャフト57で回転運動に変換される。内燃機関50Aにはクランク角センサ75や水温センサ76などの各種のセンサが設けられている。
図2はECU1Aの具体的な構成を模式的に示す図である。ECU1はCPU2、ROM3、RAM4等からなるマイクロコンピュータと入出力回路5、6とを備えている。これらCPU2、ROM3、RAM4、および入出力回路5、6は互いにバス7で接続されている。ECU1Aは主に内燃機関50Aを制御するように構成されている。ECU1Aは具体的には例えば第1の燃料噴射弁58を制御するように構成されている。このほかECU1Aは、例えば電子制御スロットル13を制御するように構成されている。電子制御スロットル13や第1の燃料噴射弁58は制御対象としてECU1Aに電気的に接続されている。
またECU1にはエアフロメータ12や、第1の圧力センサ71や、第2の圧力センサ72や、ブレーキSW73や、スロットル開度センサ74や、クランク角センサ75や、水温センサ76や、車速センサ77などの各種のSW・センサ類が接続されている。吸気管負圧は第1の圧力センサ71の出力に基づき、ブレーキ負圧は第2の圧力センサ72の出力に基づき、ブレーキペダル21が踏み込まれているか否か(ブレーキがONであるか、或いはOFFであるか)はブレーキSW73の出力に基づき、スロットル弁13aの開度はスロットル開度センサ74の出力に基づき、内燃機関50Aの回転数NEはクランク角センサ75の出力に基づき、内燃機関50Aの水温THWは水温センサ76の出力に基づき、車速は車速センサ77の出力に基づき、それぞれ検出される。
ROM3はCPU2が実行する種々の処理が記述されたプログラムやマップデータなどを格納するための構成である。CPU2がROM3に格納されたプログラムに基づき、必要に応じてRAM4の一時記憶領域を利用しつつ処理を実行することで、ECU1Aでは各種の制御手段や判定手段や検出手段や算出手段などが機能的に実現される。
この点、ECU1AではブレーキがONであり、且つ車両が減速している時に、ブレーキ負圧を確保する制御を行う負圧確保制御手段が機能的に実現される。負圧確保制御手段は、具体的にはブレーキがONであり、且つ車両が減速している時に、スロットル弁13aを全閉にするように電子制御スロットル13を制御することで、負圧確保制御を行うように実現される。この点、スロットル弁13aを全閉にすることにより、全閉にしない場合と比較してブレーキ負圧をより確保することができる。
またECU1Aでは、ブレーキがONからOFFになった場合に、内燃機関50Aの空燃比補正制御を行う補正制御手段が機能的に実現される。補正制御手段は、具体的には吸気管負圧とブレーキ負圧との差に応じて空燃比補正制御を行うように実現される。この点、吸気管負圧とブレーキ負圧との差は、吸気管に流入する空気量を指標することができる。また補正制御手段は、このとき燃料噴射量を増量する補正制御を行うことで、空燃比補正制御を行うように実現される。なお、燃料噴射量を増量して行う空燃比補正制御は、公知技術等に基づいて行われてよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
またECU1Aでは、ブレーキがONからOFFになった場合に、ブレーキ負圧の絶対値と吸気管負圧の絶対値とを比較するとともに、ブレーキ負圧の絶対値が吸気管負圧の絶対値よりも大きい場合に、補正制御手段が空燃比補正制御を行うことを禁止する禁止制御手段が機能的に実現される。
次にECU1Aで行われる処理を図3および図4に示すフローチャートを用いて詳述する。なお、図3に示すフローチャートは内燃機関50Aが始動した際に開始され、内燃機関50A運転中にごく短い間隔で繰り返し実行される。図3に示すように、ECU1AはブレーキがONであり、且つ車両減速中であるか否かを判定する(ステップS1)。ブレーキがONであるか否かはブレーキSW73の出力に基づき、車両減速中であるか否かは車速センサ77の出力に基づき、それぞれ判定できる。ステップS1で否定判定であれば、本フローチャートを一旦終了する。一方、ステップS1で肯定判定であれば、ECU1Aは負圧確保制御を行う(ステップS2)。これにより、ブレーキ負圧をより確保することができる。なお、負圧確保制御は例えば確保されたブレーキ負圧の大きさに基づき終了することや、所定時間経過後に終了することや、ブレーキがONからOFFになったときに終了することなどができる。
一方、負圧確保制御が行われた場合には、ECU1Aは図4に示すフローチャートを実行する。図4に示すように、ECU1AはブレーキがONからOFFになったか否かを判定する(ステップS11)。ブレーキがONからOFFになったか否かはブレーキSW73の出力に基づき判定できる。ステップS11で否定判定であれば、本フローチャートを一旦終了する。一方、ステップS11で肯定判定であれば、ブレーキがONからOFFになったことを示すフラグをONにする(ステップS12)。続いて、ECU1AはブレーキがOFFになってからの経過時間が所定時間Tよりも短いか否かを判定する(ステップS13)。否定判定であれば、ECU1AはフラグをOFFにし(ステップS17)、本フローチャートを終了する。なお、ステップS11ではフラグがONの場合にも肯定判定されることになる。
一方、ステップS13で肯定判定であれば、ECU1Aは吸気管負圧の絶対値がブレーキ負圧の絶対値よりも大きいか否かを判定する(ステップS14)。肯定判定であれば、ECU1Aは吸気管負圧とブレーキ負圧との差を算出する(ステップS15)。さらにECU1Aは算出した差に応じて燃料噴射量を増量する空燃比補正制御を行う(ステップS16)。これにより、内燃機関50Aに空気が余分に流入することに対して、空燃比を適切にすることができる。一方、ステップS14で否定判定であれば、ECU1AはステップS16に示す空燃比補正制御を行うことなく、本フローチャートを終了する。
すなわちこの場合には、ブレーキブースタ22から内燃機関50Aに空気が余分に流入しないため、空燃比補正制御を行うことを禁止する。これにより、空燃比がオーバーリッチになることを防止できる。また、ステップS16に続いて本フローチャートを終了した場合には、ステップS13で否定判定されるまでの間、本フローチャートを実行する度にステップS16で空燃比補正制御が行われる。これにより、現在の状態に応じて空燃比補正制御を行うことができることから、高い応答性で空燃比補正制御を行うことができる。
このようにECU1Aは、ブレーキがONからOFFになったときに、空燃比補正制御によって空燃比がオーバーリッチになることを防止でき、さらには高い応答性で空燃比補正制御を行うことができる。
図5は本実施例に係るECU1Bを内燃機関50Bなど関連する各構成とともに模式的に示す図である。内燃機関50Bは一気筒につき、第1の燃料噴射弁58に加えて、筒内に燃料を直接噴射する第2の燃料噴射弁59がさらに設けられている点以外、内燃機関50Aと実質的に同一のものとなっている。ECU1Bは、第2の燃料噴射弁59が制御対象としてさらに電気的に接続されるとともに、第2の燃料噴射弁59を制御するように構成されている点と、補正制御手段が、さらに吸気管負圧とブレーキ負圧との差に応じて、第1および第2の燃料噴射弁58、59から噴射する燃料の吹き分け率を決定するように実現される点以外、ECU1Aと実質的に同一のものとなっている。このためECU1Bの具体的構成については図示省略する。なお、その他の各構成は実施例1の場合と実質的に同一のものとなっている。
本実施例では車両停車時(アイドル時)には、基本的に第1の燃料噴射弁58のみから燃料を噴射するように、(すなわち、第1の燃料噴射弁58の噴射割合が100%になるように)、吹き分け率が決定される。これに対して補正制御手段は、ブレーキがONからOFFになった場合に、空燃比補正制御で補正された燃料噴射量をすべて噴射できるように第1および第2の燃料噴射弁58、59から噴射する燃料の吹き分け率を決定するよう実現される。このように吹き分け率を決定するにあたっては、具体的には例えば第1の燃料噴射弁58から噴射する燃料よりも、第2の燃料噴射弁59から噴射する燃料のほうが多くなるように、吹き分け率を決定することができる。この点、補正制御手段は本実施例では具体的には第2の燃料噴射弁59のみから燃料を噴射するように(すなわち、第2の燃料噴射弁59の噴射割合が100%になるように)、吹き分け率を決定するよう実現される。
次にECU1Bで行われる処理を図6に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本フローチャートは図4に示すフローチャートと同様に負圧確保制御が行われた場合に行われる。また本フローチャートはステップS16の代わりにステップS26が設けられている点以外、図4に示すフローチャートと同じになっている。このため本実施例では特にステップS26について詳述する。ステップS15で肯定判定であった場合、ECU1Bは算出した差に応じて燃料噴射量を増量する空燃比補正制御を行うとともに、第2の燃料噴射弁59で燃料を噴射する(ステップS26)。これにより、筒内に直接燃料を噴射できることから、ポートウェット分を考慮して燃料噴射を行う必要がなく、この結果、燃料噴射量を必要最小限に抑制できる。またこれにより、内燃機関50Bの吸気行程から圧縮行程の期間で燃料噴射を行えるため、空燃比補正制御後の燃料噴射の遅れ(例えば1、2点火分程度の遅れ)を回避して高い応答性を確保できる。
このようにECU1Bは、ECU1Aと比較してさらに燃料噴射量を必要最小限に抑制できるとともに、噴射の遅れを回避して高い応答性を確保できる。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
例えば上述した実施例では、インテークマニホールド14が吸気管である場合について詳述した。しかしながら、本発明において吸気管は内燃機関に吸気を導くとともに、内燃機関の運転に応じて適度な負圧が発生する構成であればよく、具体的には例えばスロットル弁よりも下流側に位置するサージタンクや吸気ポート壁などであってもよい。
また例えば上述した実施例では、第1の燃料噴射弁58を吸気ポート52aに対応させて設けるとともに、第2の燃料噴射弁59をシリンダヘッド52のうち、吸気ポート52aの下方の部分に設けた場合について詳述した。しかしながら、本発明において第1の燃料噴射弁は例えばインテークマニホールドに対応させて設けられてもよく、第2の燃料噴射弁は筒内に燃料を噴射可能なその他の適宜の配置で設けられてよい。
また例えば上述した実施例では、精度上好ましいことから、第1および第2のセンサ71、72を用いて、吸気管負圧やブレーキ負圧を直接的に検出した場合について詳述した。しかしながら、本発明において吸気管負圧やブレーキ負圧は必ずしもこれに限られず、例えば演算によって推定されてもよい。
また上述した実施例では、高い応答性で空燃比補正制御を行えることから、補正制御手段が、吸気管負圧とブレーキ負圧との差に応じて、空燃比補正制御を行う場合について詳述した。しかしながら、本発明において補正制御手段は必ずしもこれに限られず、吸気管負圧とブレーキ負圧との差に応じて行う空燃比補正制御以外の空燃比補正制御を行ってもよい。
また上述した実施例では、補正制御手段が燃料噴射量を増量する補正制御を行うことで、空燃比補正制御を行う場合について詳述した。しかしながら、本発明において補正制御手段は例えば吸入空気量を減量する補正制御を行うことで、空燃比補正制御を行ってもよい。
また負圧確保制御手段や補正制御手段や禁止制御手段は、主に内燃機関50を制御するECU1で実現することが合理的であるが、例えばその他の電子制御装置や専用の電子回路などのハードウェアやこれらの組み合わせによって実現されてもよい。この点、本発明の内燃機関の制御装置は、例えば複数の電子制御装置や、電子回路等のハードウェアや、電子制御装置と電子回路等のハードウェアとの組み合わせで実現されてもよい。同様に本発明の内燃機関の制御装置で機能的に実現される各種の手段も複数の電子制御装置や、電子回路等のハードウェアや、電子制御装置と電子回路等のハードウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
1 ECU
10 排気系
13 電子制御スロットル
14 インテークマニホールド
22 ブレーキブースタ
50 内燃機関
58 第1の燃料噴射弁
59 第2の燃料噴射弁

Claims (6)

  1. 内燃機関と、該内燃機関に吸気を導く吸気管と、該吸気管から負圧を取り出すブレーキブースタとを備えた車両に設けられ、
    ブレーキがONであり、且つ前記車両が減速している時に、ブレーキ負圧を確保する制御を行う負圧確保制御手段と、
    ブレーキがONからOFFになった場合に、前記内燃機関の空燃比補正制御を行う補正制御手段と、
    ブレーキがONからOFFになった場合に、ブレーキ負圧の絶対値と吸気管負圧の絶対値とを比較するとともに、ブレーキ負圧の絶対値が吸気管負圧の絶対値よりも大きい場合に、前記補正制御手段が前記空燃比補正制御を行うことを禁止する禁止制御手段と、を備えた内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記補正制御手段が、吸気管負圧とブレーキ負圧との差に応じて、前記空燃比補正制御を行う内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記補正制御手段が、燃料噴射量を増量する補正制御、若しくは吸入空気量を減量する補正制御のうち、いずれか一方の補正制御を行うことで、前記空燃比補正制御を行う内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1から3いずれか1項記載の内燃機関の制御装置であて、
    前記内燃機関の一気筒につき、吸気通路に燃料を噴射する第1の燃料噴射弁と、筒内に燃料を噴射する第2の燃料噴射弁とがそれぞれ設けられており、
    前記補正制御手段が、燃料噴射量を増量する補正制御を行うことで、前記空燃比補正制御を行うとともに、
    吸気管負圧とブレーキ負圧との差に応じて、前記第1および第2の燃料噴射弁から噴射する燃料の吹き分け率を決定する内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記補正制御手段が、前記第1の燃料噴射弁から噴射する燃料よりも、前記第2の燃料噴射弁から噴射する燃料のほうが多くなるように、前記第1および第2の燃料噴射弁から噴射する燃料の吹き分け率を決定する内燃機関の制御装置。
  6. 請求項4記載の内燃機関の制御装置であって、
    前記補正制御手段が、前記第2の燃料噴射弁のみから燃料を噴射するように、前記第1および第2の燃料噴射弁から噴射する燃料の吹き分け率を決定する内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017110505A (ja) * 2015-12-14 2017-06-22 トヨタ自動車株式会社 車両のブレーキ負圧制御装置

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