JP2015042051A - 非接触電力伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】高調波成分を低減させることを可能にした非接触電力伝送システムを提供する。
【解決手段】非接触電力伝送システムは、送電装置(220A)と受電装置(110A)とを含む。送電装置は、送電コイル221と、交流電源(電源装置210A)に対して送電コイルと直列に接続された直列コンデンサ222とを備える。受電装置は、受電コイル111と、受電コイルに対して並列に接続された並列コンデンサ112と、並列接続された並列コンデンサおよび受電コイルに対して直列に接続さたリアクトル113とを備える。リアクトルの自己インダクタンスは、受電コイルの自己インダクタンスよりも大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は非接触電力伝送システムに関し、より具体的には、高調波成分を低減するための技術に関する。
従来より、電気自動車やハイブリッド自動車などに搭載された蓄電装置を、非接触電力伝送システムを利用して充電することが提案されている。非接触電力システムにおいて、電源からの電力は、送電装置に含まれるコイル(送電コイル)と受電装置に含まれるコイル(受電コイル)との間の電磁界を利用することにより、送電装置から受電装置へ非接触で伝送される。
電源からの電力は、高周波電力として送電コイルに供給される(たとえば、特開2011−147213号公報参照)。
特開2011−147213号公報 特開2013−059239号公報
高周波電力は、たとえば、方形波インバータを利用することによって生成される。方形波インバータを利用して生成された高周波電力は、高調波成分を含む。高調波成分は、不要なエミッションの原因になる。
本発明の目的は、高調波成分を低減させることを可能にした非接触電力伝送システムを提供することである。
本発明の一局面に係る非接触電力伝送システムは、交流電源からの電力を、送電装置から受電装置へ非接触で伝送する非接触電力伝送システムである。送電装置は、交流電源からの電力を非接触で送電する送電コイルと、交流電源に対して送電コイルと直列に接続された直列コンデンサとを備える。受電装置は、送電コイルからの電力を非接触で受ける受電コイルと、受電コイルに対して並列に接続された並列コンデンサと、並列接続された並列コンデンサおよび受電コイルに対して直列に接続されたリアクトルとを備える。リアクトルの自己インダクタンスは、受電コイルの自己インダクタンスよりも大きい。
好ましくは、直列コンデンサの容量は、交流電源からの電力の基本周波数において送電コイルの自己インダクタンスと共振するコンデンサの容量よりも小さい。
本発明によると、非接触電力伝送システムにおいて、高調波成分を低減させることが可能になる。
本発明の実施の形態に従う車両給電システム(非接触給電システム)10の全体構成図である。 本発明の実施の形態による非接触給電システムの典型的な構成を説明するための図である。 図2に示す非接触給電システム10Aの変形例を示す図である。 パルス幅制御を行なった場合のインバータの出力電圧波形の一例を示す図である。 従来の方形波インバータで駆動した場合に、図2に示す受電コイル電流I2に含まれる高調波成分の基本波成分に対する割合(高調波含有率)を示すグラフである。 パルス幅制御を行ったインバータで駆動した場合に、図3に示す受電コイル電流I2に含まれる高調波成分の基本波成分に対する割合(高調波含有率)を示すグラフである。 SP方式の非接触給電システムの等価回路の一例を示す図である。 パルス幅制御を行ったインバータで駆動した場合に、図3に示すリアクトル113のインダクタンス値の大きさを変化させたときの、受電コイル電流I2に含まれる高調波成分の基本波成分に対する割合(高調波含有率)を示すグラフである。 パルス幅制御を行ったインバータで駆動した場合に、図3に示すリアクトル113のインダクタンス値の大きさを変化させたときの、送電コイル電流IINに含まれる高調波成分の基本波成分に対する割合(高調波含有率)を示すグラフである。 図3に示すリアクトル113の大きさと、受電コイル電流の基本波成分および高調波成分の大きさ(任意単位)を説明するための図である。 従来の非接触給電システムの典型的な構成を説明するための図である。 パルス幅制御を行なわない従来の方形波インバータの出力電圧波形を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態に従う車両給電システム(非接触給電システム)10の全体構成図である。図1を参照して、非接触給電システム10は、車両100と、車両100に搭載される受電装置160と、送電装置200とを備える。車両100は、蓄電装置150を含む。受電装置160は、受電部110と、カメラ120と、通信ユニット130と、整流回路140とを含む。送電装置200は、電源装置210と、送電部220と、通信ユニット230とを含む。
受電部110は、たとえば車体底面に設置され、送電装置200の送電部220から出力される高周波の交流電力を、電磁界を介して非接触で受電する。なお、受電部110の詳細な構成については、送電部220の構成、ならびに送電部220から受電部110への電力伝送とともに、後ほど説明する。通信ユニット130は、車両100が送電装置200と通信を行なうための通信インターフェースである。
カメラ120は、車両が後退する場合に車両後方を撮影する。撮影された画像は、ディスプレイによって運転者に示されたり、駐車の誘導処理のために使用されたりする。
電源装置210は、所定の基本周波数を有する交流電力を発生する交流電源である。一例として、電源装置210は、図示されない系統電源から電力を受けて高周波の交流電力を発生し、その発生した交流電力を送電部220へ供給する。
送電部220は、たとえば駐車場の床面に設置され、電源装置210から高周波の交流電力の供給を受ける。そして、送電部220は、送電部220の周囲に発生する電磁界を介して車両100の受電部110へ非接触で電力を出力する。なお、送電部220の詳細な構成についても、受電部110の構成、ならびに送電部220から受電部110への電力伝送とともに、後ほど説明する。通信ユニット230は、送電装置200が車両100と通信を行なうための通信インターフェースである。
非接触給電システム10においては、送電装置200の送電部220から車両100の受電部110へ非接触で電力が伝送される。
受電部110と送電部220の位置関係によって、送電効率は変化する。したがって、受電部110と送電部220の位置合わせを行なう必要がある。カメラ120は、車両が後退する場合に車両後方を撮影する。撮影された画像は、ディスプレイによって運転者に示されたり、駐車の誘導処理のために使用されたりする。画像認識の結果に基づいて送電部220と車両との位置および向きが認識され、その認識結果に基づいて送電部220へ車両が誘導される。
しかし、画像で行なうことができる位置合わせでは、充電効率が最適となる位置に位置合わせを行なうほど精度を高くすることは難しい。したがって、粗い位置合わせについては画像認識等で行ない、細かい位置合わせについては、微弱電力をテスト送電しながら充電効率が高い位置を探索することが現実的である。なお、粗い位置合わせについては、駐車の駐車支援装置による誘導処理を使用せずに、運転者が目視で駐車枠に車両を移動させても良い。
上述のとおり、電源装置210は、高周波電力を生成(発生)し、送電部220へ供給する。高周波電力は、たとえば、方形波インバータを利用することによって生成される。方形波インバータを利用して生成された高周波電力は、基本周波数の成分(基本波成分)に加え、高調波成分を含む。また受電装置160の整流回路140も受電部110を流れる電流に高調波成分を発生させる。高調波成分は、不要なエミッションの原因になる。そのため、高周波電力に含まれる高周波成分をできる限り低減することが望まれる。
図2は、本発明の実施の形態による非接触給電システムの典型的な構成を説明するための図である。
図2を参照して、非接触給電システム10Aは、電源300と、電源装置210Aと、送電部220Aと、受電部110Aと、整流回路140Aと、負荷150Aとを含む。電源300は、たとえば直流電源である。電源装置210Aと送電部220Aとは、図1に示す送電装置200を構成し得る。受電部110Aと整流回路140Aとは、図1に示す受電装置160を構成し得る。負荷150Aは、図1に示す蓄電装置150を電気負荷として等価的に表したものである。説明の便宜上、回路の所定の箇所に、A〜Dの符号を付している。
電源装置210Aは、スイッチング素子211,213,215,217と、ダイオード212,214,216,218とを含む。スイッチング素子211,213,215および217は、たとえばIGBT(insulated gate bipolar transistor)などのパワーデバイスである。ダイオード212,214,216および218は、いわゆるフリー・ホイールダイオードである。つまり、電源装置210Aは、フルブリッジ方形波インバータ回路である。電源装置210Aは、電源300からの電力を受けて、高周波電力(高周波の方形波)を生成する。
送電部220Aは、直列コンデンサ222と送電コイル221とを含む。図2に示すように、直列コンデンサ222は、電源装置210Aに対して送電コイルと直列に接続されている。送電コイル221と直列コンデンサ222とは、LC共振回路を形成する。
送電コイル221は、電源装置210Aからの高周波電力を、後述の受電コイル111に非接触で送電する。
受電部110Aは、受電コイル111と、並列コンデンサ112と、リアクトル113とを含む。図2に示すように、並列コンデンサ112は受電コイル111に対して並列に接続されている。また、リアクトル113は、並列接続された並列コンデンサ112および受電コイル111に対して直列に接続されている。受電コイル111と並列コンデンサ112とは、LC共振回路を形成する。
受電コイル111は、送電コイル221からの高周波電力を非接触で受電する。
リアクトル113は、高周波リアクトルとして機能する。すなわち、リアクトル113によって、受電コイル電流I2の高調波成分(以下、単に「高調波成分」という)を低減させることができる。
整流回路140は、ダイオード141〜144と、平滑コンデンサ145とを含む。整流回路140は、受電部110Aが送電部220Aから受電した高周波電力を全波整流する。
負荷150Aは、整流回路140が整流した電力を消費する。負荷150Aで消費される電力は、図1に示す蓄電装置150の充電電力とも考えられる。
図2に示すように、実施の形態による非接触給電システム10Aにおいて、送電側(一次側)では、AとBとの間に、送電コイル221と直列コンデンサ222とが直列(series)に接続されている。また、受電側(二次側)では、CとDとの間に、受電コイル111と並列コンデンサ112とが並列(parallel)に接続されている。このような非接触給電システム10Aの構成は、一次直列二次並列コンデンサ方式(SP方式)と呼ばれることもある。なお、参考として、従来のSP方式の典型的な構成を図11に示す。図2と図11とを比較して分かるように、図2の非接触給電システム10Aに含まれるリアクトル113などは、従来にはない構成である。
図3は、図2に示す非接触給電システム10Aの変形例を示す図である。
図3を参照して、非接触給電システム10Bは、電源500と、電力変換器400と、電源装置210Bと、送電部220Aと、受電部110Aと、整流回路140Bと、負荷150Aとを含む。送電部220Aと、受電部110Aと、負荷150Aとは、図2に示すものと同様であるため、説明を繰り返さない。
電源500は、たとえば商用電源(系統電源)である。
電源装置210Bは、電力変換器400からの電力を受けて、高周波電力を生成する。電力変換器400は、電源500からの電力を直流電力に変換して出力する。電源装置210Bは、パルス幅を制御(パルス幅制御)することができるインバータである。パルス幅を変化させることによって、電源装置210Bが生成する高周波の電力に含まれる高調波成分の割合を変化させることができる。すなわち、パルス幅制御によって、高調波成分を低減させることができる。パルス幅制御については、後に図4を参照して説明する。
整流回路140Bは、図2に示す整流回路140Aと同様に、ダイオード141〜144と、平滑コンデンサ145とを含む。整流回路140Bでは、さらに、ダイオード141に対して並列にコンデンサ146が、ダイオード143に対して並列にコンデンサ147が配置されている。整流回路140Bは、受電部110Aのリアクトル113とともに共振型整流器として機能する。すなわち、共振型整流器によって、高調波成分を低減することができる。
図4は、パルス幅制御を行なった場合の高周波の波形の一例を示す。図4に示すパルス幅δを調整することで出力電圧の大きさを変えることができる。また、δを変えることによって、高調波の割合も変化する。理論上は、たとえばδを120°にすると、電圧の第3次、第9次高調波成分を0にすることができる。
上述のとおり、高周波電力に含まれる高調波成分を低減させるための対策(高調波対策)として、主に、(1)インバータでパルス幅制御を行なう、(2)受電側にリアクトルを設ける、(3)受電側に共振型整流器を設ける、という3通りの高調波対策が考えられる。
本願発明者らは、上記(1)から(3)の高調波対策の効果について検討を行なったので、以下、シミュレーション結果とともに説明する。
図5は、インバータの出力電圧波形が方形波(図12)の場合の、図2に示す受電コイル電流I2の、基本波に対する高調波成分の割合(高調波含有率)を示すグラフである。横軸は高調波の次数を示し、縦軸は基本波成分に対する高調波成分の含有率を示す。このグラフは、「対策なし」、「リアクトル有り」、「共振型整流器有り」の3通りのシミュレーション結果を示す。
グラフ中の「対策なし」は、図2に示す構成において、リアクトル113がない場合のシミュレーション結果である。ここでは、電源装置210Aが生成する高周波電力(方形波)の基本波の周波数(基本波周波数)を50kHz、高周波電力の大きさ(電力値)を3kWとし、負荷150Aの抵抗値を20Ωとした。
グラフ中の「リアクトル有り」は、図2に示す構成でのシミュレーション結果である。ここでは、基本波周波数を50kHz、電力値を3kWとし、負荷150Aの抵抗値を12.3Ωとした。また、リアクトル113の自己インダクタンスの大きさを、受電コイル111と同じ6μHとした。
グラフ中の「共振型整流器有り」は、図2の整流回路140Aを、図3の整流回路140B(すなわち共振型整流器)に置き換えた構成でのシミュレーション結果である。ここでは、基本波周波数を50kHz、電力値を3kWとし、負荷150Aの抵抗値を20Ωとした。
なお、グラフ中の「目標値」は、3次高調波の含有率の目標値であって、電波法の電磁誘導加熱式調理器(IH)の規格値を参考とした値である。
図5に示すように、とくに「共振型整流器有り」の場合、すなわち、上記の(3)受電側に共振型整流器を設ける、という高調波対策を行なった場合、「対策なし」の場合と比較して、3次高調波成分の含有率が低減していることがわかる。また、「リアクトル有り」の場合、すなわち、上記の(2)受電側にリアクトルを設ける、という高調波対策によっても、一部の次数の高調波成分の含有率が低減していることがわかる。
次に、上記(1)インバータでパルス幅制御(δ=120°)を行なう、という高調波対策を加えた場合の効果について、図6を参照しつつ説明する。
図6は、図3に示す受電コイル電流I2の高調波含有率を示すグラフである。
グラフ中の「対策なし」は、図3に示す構成において、リアクトル113がなく、かつ、整流回路140Bを図2の整流回路140Aに置き換えた構成でのシミュレーション結果である。ここでは、電源装置210Bが生成する高周波電力(図4のパルス幅制御がなされた波形)の基本波の周波数(基本波周波数)を50kHz、高周波電力の大きさ(電力値)を3kWとし、負荷150Aの抵抗値を20Ωとした。
グラフ中の「リアクトル有り」は、図3に示す構成において、整流回路140Bを図2の整流回路140Aに置き換えた構成でのシミュレーション結果である。ここでは、基本波周波数を50kHz、電力値を3kWとし、負荷150Aの抵抗値を12.3Ωとした。また、リアクトル113の自己インダクタンスの大きさを、受電コイル111の自己インダクタンスと同じ6μHとした。
グラフ中の「共振型整流器有り」は、図3に示す構成でのシミュレーション結果である。ここでは、基本波周波数を50kHz、電力値を3kWとし、負荷150Aの抵抗値を20Ωとした。
図6に示すように、上記の(1)インバータでパルス幅制御を行なう、という高調波対策によって、3次高調波の含有率が、図5に示すグラフよりもさらに低減していることがわかる。これにより、上記の(1)から(3)のいずれの高調波対策によっても、高調波の低減に一定の効果が得られることがわかる。
ただし、上記の(3)受電側に共振型整流器を設ける、という高調波対策は、高調波の低減に有利であるが、整流器に新たに素子(コンデンサ)を追加しなければならないデメリットと、給電電力を下げた時(例えば1/5の600Wに下げた時)にインバータの出力力率が大幅に悪化するデメリットがある。
そこで、本願発明者らは、共振型整流器を設けることなく、さらに高調波を低減させるべく、上記(2)受電側にリアクトルを設ける、という高調波対策においてさらに検討を行なった。その結果、受電側のリアクトルの自己インダクタンスの大きさを適切に定めることによって、高調波をさらに低減させることが可能になることを見出した。
受電側のリアクトルの自己インダクタンスの大きさを変える場合、理想変圧器特性が成り立つように、送電側のコンデンサの容量も変えるとよい。これについて、つぎに、図2および図7を参照しつつ説明する。
図7は、SP方式の非接触給電システムの等価回路の一例を示す図である。この等価回路は、図2の直列コンデンサ222と、送電コイル221と、受電コイル111と並列コンデンサ112と負荷150Aとを等価的に表したものである。一次側諸量は二次側諸量に換算しダッシュをつけて表している。図7中のIおよびIは、図2のIおよびIにそれぞれ対応する。図2のリアクトル113は、図7の「RL」と「−jXp」との間に挿入されるリアクトルに対応する。図2において、リアクトル113の自己インダクタンスの大きさLsが、受電コイル111の自己インダクタンスLのn倍であるとき、図7および以下の式に従って、式中のCs´のように直列コンデンサ222の容量値Csを定めると、図2のVIN,IINとVd,IDとの関係において理想変圧器特性が成り立つ。このことは、図3のリアクトル113および直列コンデンサ222についても同様である。
Figure 2015042051
上記の式において、n=1のとき、容量値Csは、図2の電源装置210Aの基本周波数において、送電コイル221の自己インダクタンスと共振する容量値になる。そして、nが増加する、すなわちリアクトル113の自己インダクタンスが受電コイル111(または送電コイル221)に対して大きくなるにつれて、直列コンデンサ222の容量値(C´s)は小さくなる。逆に、nが減少する、すなわちリアクトル113の自己インダクタンスが受電コイル111(または送電コイル221)に対して小さくなるにつれて、直列コンデンサ222の容量(C´s)は大きくなる。以後、受電側のリアクトルの自己インダクタンスの大きさを変化させるときは、理想変圧器特性が成り立つように、送電側のコンデンサの容量も変化させるものとする。
図8は、図3に示すリアクトル113の自己インダクタンスの大きさを変化させたときの受電コイル電流I2の高調波含有率を示すグラフである。このグラフは、「リアクトルなし」、「L/5」、「L/2」、「L」、「L×2」、「L×5」の6通りのシミュレーション結果を示す。「L/5」、「L/2」、「L」、「L×2」、「L×5」は、受電コイル111の自己インダクタンスLを基準とするリアクトル113の大きさをそれぞれ示している。ただし、ここでのシミュレーションは、図3の構成において、整流回路140Bを、図2に示す整流回路140Aに置き換えた構成(すなわち受電側に共振型整流器を設けない構成)でのシミュレーション結果である。
図3および図8を参照して、リアクトル113の自己インダクタンスを大きくすると、受電コイル電流I2の3次高調波含有率が低減することがわかる。リアクトル113の自己インダクタンス値の大きさがL×5以上では、3次高調波含有率が目標値に近いレベルまで低減されていることがわかる。
図9は、図3に示す送電コイル電流IINの高調波成分を示すグラフである。ただし、ここでのシミュレーションは、図3の構成において、整流回路140Bを、図2に示す整流回路140Aに置き換えた構成(すなわち受電側に共振型整流器を設けない構成)でのシミュレーション結果である。
図3および図9を参照して、リアクトル113の自己インダクタンスを大きくすると、送電コイル電流IINの3次高調波含有率が低減することがわかる。このことは、受電コイル電流I2の3次高調波含有率の低減につながる。
図10は、図8と図9における、図3に示すリアクトル113の自己インダクタンスの大きさと、受電コイル電流I2の高調波成分の大きさ(任意単位)を説明するための図である。ここで着目すべきは、リアクトル113の自己インダクタンスの大きさが受電コイルの自己インダクタンスLの3倍以上になると、リアクトル113がない場合よりも受電コイル電流I2の基本波成分が大きくなる点である。このことは、基本波成分に対する高調波成分の含有率を低減させるのに有利に作用する。
図8から図10に示すとおり、図2または図3に示すリアクトル113の自己インダクタンスの大きさを、受電コイル111(または送電コイル221)の自己インダクタンスよりも大きくする方が、リアクトル113による高調波成分の低減の効果がより顕在化する。このとき、直列コンデンサ221の容量値は、電源装置210Aの基本周波数において、送電コイル221の自己インダクタンスと共振する容量値よりも小さく設定される。これにより、理想変圧器特性が得られるため、力率が改善され、電力伝送効率が高まる。
最後に、本発明の実施の形態について総括する。
図2を参照して、本発明の実施の形態に係る非接触電力伝送システムは、交流電源(電源装置210A)からの電力を、送電装置(送電部220A)から受電装置(受電部110A)へ非接触で伝送する非接触電力伝送システムである。送電装置(送電部220A)は、交流電源(電源装置210A)からの電力を非接触で送電する送電コイル221と、交流電源(電源装置210A)に対して送電コイル221と直列に接続された直列コンデンサ222とを備える。受電装置(受電部110A)は、送電コイル221からの電力を非接触で受ける受電コイル111と、受電コイル111に対して並列に接続された並列コンデンサ112と、並列接続された並列コンデンサ112および受電コイル111に対して直列に接続されたリアクトル113とを備える。リアクトル113の自己インダクタンスは、受電コイル111の自己インダクタンスよりも大きい。
好ましくは、直列コンデンサ222の容量は、交流電源(電源装置210A)からの電力の基本周波数において送電コイル221の自己インダクタンスと共振するコンデンサの容量よりも小さい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,10A,10B 非接触給電システム、100 車両、110,110A 受電部、111 受電コイル、112 並列コンデンサ、113 リアクトル、120 カメラ、130,230 通信ユニット、140,140A,140B 整流回路、141〜144,212,214,216,218 ダイオード、145 平滑コンデンサ、146,147 コンデンサ、150 蓄電装置、150A 負荷、160 受電装置、200 送電装置、210,210A,210B 電源装置、211,213,215,217 スイッチング素子、220,220A 送電部、221 送電コイル、222 直列コンデンサ、300,500 電源、400 電力変換器。

Claims (2)

  1. 交流電源からの電力を、送電装置から受電装置へ非接触で伝送する非接触電力伝送システムであって、
    前記送電装置は、
    前記交流電源からの前記電力を非接触で送電する送電コイルと、
    前記交流電源に対して前記送電コイルと直列に接続された直列コンデンサとを備え、
    前記受電装置は、
    前記送電コイルからの前記電力を非接触で受ける受電コイルと、
    前記受電コイルに対して並列に接続された並列コンデンサと、
    並列接続された前記並列コンデンサおよび前記受電コイルに対して直列に接続されたリアクトルとを備え、
    前記リアクトルの自己インダクタンスは、前記受電コイルの自己インダクタンスよりも大きい、非接触電力伝送システム。
  2. 前記直列コンデンサの容量は、前記交流電源からの前記電力の基本周波数において前記送電コイルの自己インダクタンスと共振するコンデンサの容量よりも小さい、請求項1に記載の非接触電力伝送システム。
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