JP2015041392A - 磁性材料、垂直磁気記録媒体、磁気記憶装置、磁性材料の製造方法及び垂直磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁性材料、垂直磁気記録媒体、磁気記憶装置、磁性材料の製造方法及び垂直磁気記録媒体の製造方法 Download PDF

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英治 喜多
英人 柳原
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英人 柳原
智彦 新関
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智彦 新関
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Abstract

【課題】所望の磁気特性を有し安価な材料からなる磁性材料等を提供する。【解決手段】第1シード層121は、CoXFe3−XO4の格子定数よりわずかに大きい格子定数を有するスピネル型酸化物のMg1+YTi2−YO4の単結晶膜又は高配向膜からなる。第2シード層122のMgOの(001)結晶面に対して、Mg1+YTi2−YO4の単結晶膜又は高配向膜を成膜して第1シード層121を形成する。更にMg1+YTi2−YO4の(001)結晶面に対して、CoXFe3−XO4の単結晶膜又は高配向膜を成膜して磁性層13を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、磁性材料、垂直磁気記録媒体、磁気記憶装置、磁性材料の製造方法及び垂直磁気記録媒体の製造方法に関する。
近年の情報処理技術の発達に伴い、磁気記録媒体の記録密度の向上、磁気記録の安定性の向上等が要求されるが、これらの要求を満たす垂直磁気記録方式を採用した磁気記録媒体が開発、商品化されている。現在の垂直磁気記録方式の垂直磁気記録層の材料としては、コバルトクロム白金(CoCrPt)合金等が使用されている。また、近い将来には、更に磁気異方性が大きい鉄白金(FePt)合金を熱アシスト記録用として使用することが検討されている(例えば特許文献1)。
この垂直磁気記録層に用いるコバルトクロム白金合金、鉄白金合金は、いずれも希少金属である白金を使用しているため、材料が高価である。さらに、地球上でこれらの資源が偏在しており、世界情勢により、資源の入手が困難になる虞もある。
これに対して、本出願の発明者らは、磁気異方性が大きいことで知られている安価なCoFe(コバルトフェライト)を垂直磁気記録層に使用した垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置に係る発明について出願している(特許文献2)。
特開2008−176923号公報 特開2011−60346号公報
特許文献2では、MgOの(001)結晶面に対して、CoFe(コバルトフェライト)の結晶成長を行って、CoFeの単結晶膜からなる垂直磁気記録層を形成している。発明者らは、このCoFeからなる垂直磁気記録層について、十分な大きさの垂直磁気異方性を確認している。
このような垂直磁気記録媒体を構成する磁性材料は、記録情報の安定化等のために磁化曲線が矩形であることが要求される。つまり、残留磁化Mrと飽和磁化Msの比(Mr/Ms)が1に近い値を有するように磁性材料を構成する必要がある。しかし、特許文献2に記載の磁化曲線はMr/Msが小さく、実用化するためには磁化曲線に現れる磁気特性の改善が必要であった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、所望の磁気特性を有し安価な材料からなる磁性材料等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る磁性材料は、
CoFe3−Xの格子定数より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有するスピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜からなる第1シード層と、
前記第1シード層の前記スピネル型酸化物の(001)結晶面に対して成膜した、CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜からなる磁性層と、
を有することを特徴とする。
前記第1シード層の前記スピネル型酸化物を、Mg1+YTi2−Yとしてもよい。
CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶からなる第2シード層を更に有し、
前記第1シード層は、前記第2シード層の前記立方晶の(001)結晶面に対して成膜された層としてもよい。
前記第2シード層の立方晶を、MgOとしてもよい。
前記磁性層は、前記第1シード層の前記スピネル型酸化物の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとし鉄コバルト合金をターゲット金属とした反応性スパッタリングを行って、前記CoFe3−Xを結晶成長させることにより成膜するようにしてもよい。
前記反応性スパッタリングを行うときの、前記磁性材料の生成場所の温度を、500±100℃としてもよい。
CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶からなる第2シード層を更に有し、
前記第1シード層は、前記第2シード層の前記立方晶の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとしチタンとマグネシウムをターゲット金属とした反応性スパッタリングを行って、前記Mg1+YTi2−Yを結晶成長させることにより成膜するようにしてもよい。
また、本発明の第2の観点に係る垂直磁気記録媒体は、
CoFe3−Xの格子定数より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有するスピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜からなる第1シード層と、
前記第1シード層の前記スピネル型酸化物の(001)結晶面に対して成膜した、CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜からなる垂直磁気記録層と、
を有することを特徴とする。
前記第1シード層の前記スピネル型酸化物を、Mg1+YTi2−Yとしてもよい。
CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶からなる第2シード層を更に有し、
前記第1シード層は、前記第2シード層の前記立方晶の(001)結晶面に対して成膜された層としてもよい。
前記第2シード層の立方晶を、MgOとしてもよい。
前記垂直磁気記録層は、前記第1シード層の前記スピネル型酸化物の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとし鉄コバルト合金をターゲット金属とした反応性スパッタリングを行って、前記CoFe3−Xを結晶成長させることにより成膜するようにしてもよい。
前記反応性スパッタリングを行うときの、前記垂直磁気記録媒体の生成場所の温度を、500±100℃としてもよい。
CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶からなる第2シード層を更に有し、
前記第1シード層は、前記第2シード層の前記立方晶の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとしチタンとマグネシウムをターゲット金属とした反応性スパッタリングを行って、前記Mg1+YTi2−Yを結晶成長させることにより成膜するようにしてもよい。
また、本発明の第3の観点に係る磁気記憶装置は、前記第2の観点に係る垂直磁気記録媒体と、前記垂直磁気記録媒体に対して情報の記録又は再生を行うヘッドと、を備えることを特徴とする。
また、本発明の第4の観点に係る磁性材料の製造方法は、
CoFe3−Xの格子定数より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有するスピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜からなる第1シード層の(001)結晶面に対して、前記CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜を成長させることにより磁性層を形成する磁性層形成ステップ、
を有することを特徴とする。
前記磁性層形成ステップは、前記第1シード層の前記スピネル型酸化物の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとしコバルト鉄合金をターゲット金属とした反応性スパッタリングを行って、前記CoFe3−Xを結晶成長させることにより前記磁性層を形成するようにしてもよい。
前記反応性スパッタリングを行うときの、前記磁性材料の生成場所の温度を、500±100℃としてもよい。
CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶からなる第2シード層の(001)結晶面に対して、前記スピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜を成長させることにより第1シード層を形成する第1シード層形成ステップと、を更に有し、
前記磁性層形成ステップは、前記第1シード層形成ステップで形成した前記第1シード層の(001)結晶面に対して前記磁性層を形成するようにしてもよい。
前記第2シード層は、MgOからなり、
前記第2シード層の表面に、前記MgOの(001)結晶面が配向するように、MgO薄膜を形成することにより、第2シード層を生成する第2シード層形成ステップと、を更に有し、
前記第1シード層形成ステップは、前記第2シード層形成ステップで形成した前記第2シード層の(001)結晶面に対して前記第1シード層を形成するようにしてもよい。
前記第1シード層は、Mg1+YTi2−Yからなり、
前記第1シード層形成ステップは、前記第2シード層の前記立方晶の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとしチタンとマグネシウムをターゲット金属とした多元反応性スパッタリングを行って、前記Mg1+YTi2−Yを結晶成長させることにより前記第1シード層を形成するようにしてもよい。
また、本発明の第5の観点に係る垂直磁気記録媒体の製造方法は、
CoFe3−Xの格子定数より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有するスピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜からなる第1シード層の(001)結晶面に対して、前記CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜を成長させることにより垂直磁気記録層を形成する垂直磁気記録層形成ステップ、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、所望の磁気特性を有し安価な材料からなる磁性材料等を提供することが可能となる。
実施の形態1に係る磁性材料の断面図である。 CoFe3−Xの結晶構造を説明するための図である。 磁性材料の製造方法を説明するための図である。 磁性材料の製造方法を説明するための図である。 (a)磁性材料の面垂直方向の磁化曲線を示す図である。(b)磁性材料の飽和磁化等の測定値を示す表である。 実施の形態2に垂直磁気記録媒体の断面図である。 実施の形態2に係る垂直磁気記録媒体と記録再生ヘッドの外観図である。 実施の形態2に係る磁気記憶装置の外観図である。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について図1乃至5を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る磁性材料10は、図1に示すように、基板11、シード層12、磁性層13の順に積層された構造を有している。シード層12は基板11側の第2シード層122とその上に積層された第1シード層121からなる。
磁性材料10の基板11は、非磁性物質から構成され、例えば、ガラス基板、シリコン基板等から構成される。
図2に示すように、第1シード層121はMg1+YTi2−Y(酸化チタンマグネシウム)の単結晶膜又は高配向膜から構成され、第2シード層122は、MgO(酸化マグネシウム)の単結晶膜又は高配向膜から構成される。第2シード層122の第1シード層121側との境界面に、MgOの(001)結晶面が配向している。ここで、高配向膜とは、結晶軸の配向性が高く、当該膜の機能上、単結晶膜と同等の性能を有する結晶膜である。
第1シード層121のMg1+YTi2−Yはスピネル型酸化物であり、第2シード層122のMgOの(001)結晶面上に結晶成長して生成される。これにより、第1シード層121の磁性層13側の境界面に、Mg1+YTi2−Yの(001)結晶面を配向させることができる。
ここで、Mg1+YTi2−YのYの値は、1未満の任意の数である。例えば、Yが0のMgTiが第1シード層121を構成する。
磁性層13は、CoFe3−X(コバルトフェライト)の単結晶膜又は高配向膜から構成される。CoFe3−Xは、磁気異方性が大きく、高保磁力を有する材料として知られているスピネル型酸化物である。
第1シード層121のMg1+YTi2−Yの(001)結晶面上にCoFe3−Xの単結晶を成長させることにより、磁性材料10の表面101に、CoFe3−Xの(001)結晶面を配向させることができる。これにより、磁性材料10の表面101に垂直な方向に、磁性層13のCoFe3−Xが磁気異方性を有する構成となる。
ここで、CoFe3−XのXの値は、3未満の任意の数であるが、磁性層13に要求される垂直磁気異方性の大きさに合わせて最適化される。例えば、Xが0.75のCoFe3−X(コバルトフェライト)が磁性層13を構成する。
CoFe3−Xの単結晶は、図2に示すように、4配位のサイトAと6配位のサイトBに、コバルト原子と鉄原子が入った構造が3次元的に隣接したスピネル型結晶構造を有し、ユニットセルサイズは約0.838nmである。コバルト原子数と鉄原子数の比はX:3−Xである。
またMg1+YTi2−Yの単結晶もCoFe3−Xと同様に、図2の4配位のサイトAと6配位のサイトBに、マグネシウム原子とチタン原子が入った構造が3次元的に隣接したスピネル型結晶構造を有する。Mg1+YTi2−YのユニットセルサイズはY=0の場合、約0.851nmであり、CoFe3−Xよりわずかに大きい。マグネシウム原子数とチタン原子数の比は1+Y:2−Yである。
ここで、第2シード層122のMgOは、単結晶のユニットセルサイズが約0.424nmの立方晶である。このユニットセルサイズはCoFe3−X単結晶のユニットセルサイズの1/2よりわずかに大きく、Mg1+YTi2−Yのユニットセルサイズの1/2と略同じである。Mg1+YTi2−YはMgOの(001)結晶面に安定して結晶成長することができ、その表面にはユニットセルサイズ0.851nm程度の(001)結晶面が現れる。
第1シード層121のMg1+YTi2−Yの単結晶膜又は高配向膜の(001)結晶面にCoFe3−Xが形成される場合、Mg1+YTi2−YとCoFe3−Xの格子不整合度は、約−1.5%となる。ここで、格子不整合度fは、以下の式で定義される。以下の(1)式において、aは第1シード層121の材料の格子定数、bは磁性層13の格子定数、nは任意の自然数である。なお、本実施の形態では、Mg1+YTi2−Yの格子定数はCoFe3−Xの格子定数と略同じであることから、nは1である。
f=(b−n・a)/(n・a) (1)
なお、第2シード層122のMgOはMg1+YTi2−Yの単結晶のユニットセルサイズの1/2と略同じであり、CoFe3−Xとの格子不整合度は、(1)式より約−1.2%となる。このとき、nは2である。
Mg1+YTi2−Yの格子定数がCoFe3−Xの格子定数よりもわずかに大きいために、Mg1+YTi2−YとCoFe3−Xとの界面でCoFe3−Xの膜面内に引っ張り応力が働き、CoFe3−Xの磁気弾性効果により垂直磁気異方性が現れる。また、Mg1+YTi2−YとCoFe3−Xは略同じ結晶構造を有しているため逆位相欠陥がほとんど生じず、Mg1+YTi2−Yの(001)結晶面に、CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜を安定して結晶成長させることができる。
次に、磁性材料10の製造方法について説明する。
まず、基板11に対してMgOを蒸着法又はスパッタリング法等を用いて、多結晶又はアモルファス状態で堆積させ、その後、アニール処理等を行ってMgOの(001)結晶面を第2シード層122表面に配向させる。
第2シード層122に第1シード層121と磁性層13を順に積層する方法、つまり、MgOの(001)結晶面にMgTi3−Y及びCoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜を順に成膜する方法について、図3、4を用いて詳細に説明する。
スパッタリング装置20は、例えば、ヘリコン波によりプラズマを起こして高周波マグネトロンスパッタリングを行うことができる装置であり、図3、4に示すように、チャンバー21内に試料台22、磁石23、高周波電源24を備える。また、チャンバー21内に酸素を導入するための酸素ガス発生装置25、可変リークバルブ26、ノズル27を更に備える。
試料台22には、基板11、第2シード層122が積層されたものが設置される。磁石23に沿ってターゲット金属281、282、283が設置されるが、ターゲット金属281、282、283は、試料台22に対向するように配置される。つまりスパッタリングによる結晶成長の方向に対して垂直の方向にターゲット金属281、282、283を配置するプラナー方式を採用している。プラナー方式は、成膜速度が速いため、量産化に適している。
第2シード層122に第1シード層121を積層する際には、図3に示すようにターゲット金属281としてチタンとターゲット金属282としてマグネシウムをそれぞれ設置する。成膜後のMg1+YTi2−Yのチタン(Ti)とマグネシウム(Mg)の組成比が、所望の1+Y:2−Yとなるようにそれぞれのターゲットに対する投入電力を調整している。つまり、第1シード層121は、チタンとマグネシウムの2元スパッタリングで生成する。
第1シード層121上に磁性層13を積層する際には、図4に示すようにターゲット金属283としてコバルト鉄合金を設置する。合金組成比は、生成するCoFe3−Xのコバルト(Co)と鉄(Fe)の組成比がX:3−Xとなるように調整している。
チャンバー21内には、アルゴンガスが導入されており、高周波電源24による電圧印加でアルゴンガスがプラズマ状態となり、アルゴンイオンがターゲット金属281、282、283に衝突し、ターゲット金属281、282、283の原子が試料側に飛ばされ、第2シード層122又は第1シード層121の(001)結晶面に堆積する。
この時、ノズル27より導入される酸素が反応性ガスとして基板上で反応されるため、スピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜が第2シード層122又は第1シード層121の(001)結晶面上に成膜される。すなわち、ここでのスパッタリング法は、酸素を反応性ガスとした反応性スパッタリング法である。
ここで、チャンバー21内に酸素を導入することにより、ターゲット金属281、282、283の表面が酸化することとなるが、ターゲット金属281、282、283に高周波電圧をかけているために、ターゲット金属281、282、283の表面にアルゴンイオンや電子が停滞するのを防ぐことができ、効率的にスパッタリングを行うことができる。
第2シード層122上にターゲット金属281、282をチタンとマグネシウムとする2元スパッタリングを、Mg1+YTi2−Yが所定の膜厚になるまで継続し、第1シード層121を形成する。さらに、第1シード層121上にターゲット金属283をコバルト鉄合金とするスパッタリングを、CoFe3−Xが所定の膜厚になるまで継続し、第1シード層121を形成する。
このようなスパッタリングを、磁性材料10の生成場所の温度つまり基板11直近の温度を変えて行って生成された磁性材料10の磁気特性について評価した。評価結果について説明する。
評価した磁性材料10は、縦10mm、横20mmの大きさのMgOヘキカイ基板又は研磨基板からなる基板11に対して、酸素ガスを反応性ガスとしたRFマグネトロンスパッタリングを行い、第1シード層121のMg1+YTi2−Yと磁性層13のCoFe3−Xを順に積層したものである。第1シード層121のMg1+YTi2−Yのスパッタリング時の基板11直近の温度は630℃とした。一方、磁性層13のCoFe3−Xのスパッタリング時の基板11直近の温度は300〜630℃の範囲で変化させた。酸素導入後の圧力は0.6Pa、RFパワーは100Wとした。
x=0.75,1で、膜厚は10〜50nmのCoFe3−Xについて評価した。評価結果について、図5を用いて説明する。
図5(a)は、x=0.75、膜厚50nmのCoFe3−Xを用いた磁性材料10の面垂直方向の磁化曲線(ヒステリシスループ)であり、横軸は外部磁化、縦軸は磁束密度である。図5(a)から分かるように、磁化曲線はスパッタリング時の基板温度によって変化する。基板11直近の温度が500℃の時が最も飽和磁化が大きく、磁化曲線も磁性材料として十分な角形のヒステリシスを有していることが分かる。
また、図5(b)の表に示すように、飽和磁化Msは約400[emu/cc]であり、バルク体相当の値を有していることが分かる。また、残留磁化Mrと飽和磁化Msとの比Mr/Msは0.95であり、1に近くなっている。このMr/Msが1に近いとき、面垂直方向の磁化曲線は角形となる。周辺温度についても測定した結果、500±100℃の範囲内でMr/Msは約0.9以上となり、記録媒体用の磁性材料として十分な角形のヒステリシスを有することが分かった。
また、図5(a)の磁化曲線のヒステリシスループから算出した保磁力は20kOeであった。また、x=0.75、1で、膜厚10〜50nmの各CoFe3−Xについて、磁気測定により算出した垂直磁気異方性の大きさは、約1×10erg/cmであった。
以上説明したように、本実施の形態においては、MgOの(001)結晶面に対して、CoFe3−Xの格子定数よりわずかに大きい格子定数を有する立方晶からなるMg1+YTi2−Yの単結晶膜又は高配向膜を積層し、更にMg1+YTi2−Yの(001)結晶面に対して、CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜を積層することにより、第2シード層122、第1シード層121、磁性層13からなる磁性材料を製造することとした。これにより、コバルトフェライトという安価な材料から構成され、飽和磁化も大きく角形の磁化曲線を有する磁性材料を製造することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について図6乃至8を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る垂直磁気記録媒体30は、図6に示すように、基板11、軟磁性層34、シード層12、垂直磁気記録層33の順に積層された構造を有している。
基板11の構成は、実施の形態1と同様である。軟磁性層34は、保磁力が小さく透磁率が大きい物質から構成され、例えば、鉄等から構成される。軟磁性層34の鉄膜は、周知の蒸着法又はスパッタリング法等によって基板11上に成膜してものである。
シード層12は、実施の形態1と同様に第1シード層121と第2シード層122とからなり、第1シード層121は、スピネル型酸化物であるMg1+YTi2−Yの単結晶膜又は高配向膜から構成され、第2シード層122は、MgO(酸化マグネシウム)の単結晶膜又は高配向膜から構成される。第1シード層121と第2シード層122の成膜方法は実施の形態1と同様である。
垂直磁気記録層33は、実施の形態1の磁性層13に対応するものであり、CoFe3−X(コバルトフェライト)の単結晶膜又は高配向膜から構成される層であり、その構成及び成膜方法は、実施の形態1の磁性層13と同様である。
垂直磁気記録媒体30に磁気情報を書き込む際には、図7に示すように、記録再生ヘッド50の書き込み用ヘッド51に電流を流すことにより、書き込み用ヘッド51のメインポール511から出た磁力線が、垂直磁気記録層33、シード層12を突き抜け、軟磁性層34を通過した後に、シード層12、垂直磁気記録層33を突き抜けて、書き込み用ヘッド51のリターンポール512に戻ってくる。このとき、メインポール511から出た直後の磁力線の磁束密度は高く、リターンポール512に戻る直前の磁力線の磁束密度は低いため、メインポール511の下の垂直磁気記録層33で磁化反転が起こり、磁気記録される。
垂直磁気記録媒体30に記録された磁気情報を読み取る際には、読み取り用ヘッド52で垂直磁気記録層33の各記録ビットにおける磁束の検出を行う。
以上の手順で製造した垂直磁気記録媒体30は、例えば、図8に示すような磁気記憶装置70に組み込まれる。磁気記憶装置70は、垂直磁気記録媒体30、記録再生ヘッド50、ハウジング73、ハブ75、サスペンション78、アーム79を備える。垂直磁気記録媒体30は、モータ等により回転するハブ75に取り付けられている。
記録再生ヘッド50は、MR(Magneto Resistive)ヘッドや、GMR(Giant Magneto Resistive)ヘッド等の読み取り用ヘッド52と、インダクティブヘッド等の書き込み用ヘッド51からなる複合型の記録再生ヘッドである。記録再生ヘッド50は、アーム79の先端にサスペンション78を介して取り付けられている。垂直磁気記録媒体30は、複数の枚数を適宜隔ててハブ75に接続してもよく、それぞれの垂直磁気記憶媒体20ごとに記録再生ヘッド50、サスペンション78、アーム79を設けてもよい。
以上説明したように、本実施の形態においては、第2シード層122のMgOの(001)面に対しMg1+YTi2−Yの単結晶膜又は高配向膜を成膜することで第1シード層121を積層し、その第1シード層121のMg1+YTi2−Yの(001)結晶面に対して、CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜を成膜することで垂直磁気記録層33を積層することにより、第2シード層122、第1シード層121、垂直磁気記録層33を有する垂直磁気記録媒体を製造することとした。これにより、CoFe3−Xという安価な材料から構成され、安定した磁気記録が可能な垂直磁気記録媒体を製造することができる。
このように本発明は、磁性材料等を、CoFe3−Xの格子定数より大きく、且つ、CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有するスピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜からなる第1シード層と、第1シード層のスピネル型酸化物の単結晶の(001)面に対して積層されたCoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜からなる磁性層と、を備える構成とした。これにより、所望の磁気特性を有し安価な材料からなる磁性材料等を提供することが可能になる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
例えば、上記実施の形態において、第1シード層121は、Mg1+YTi2−Yからなるとしたが、ユニットセルサイズがCoFe3−Xと略同じであるスピネル型酸化物であれば、他の材料でもよい。
ここで、第1シード層121の材料の格子定数が、CoFe3−Xの格子定数に対して大きいと、Mg1+YTi2−Yとの界面で膜面内に引っ張り応力が働き、その引っ張り応力の影響を受けたCoFe3−Xの磁気弾性効果により垂直磁気異方性が現れる。したがって、第1シード層121の格子定数を反映しながらMg1+YTi2−Yがエピタキシャルに成長する条件でかつ、第1シード層121の材料の格子定数が、CoFe3−Xの格子定数に対して大きい必要がある。これらの条件により、許容される格子定数の範囲が決まる。例えば、1×10erg/cm以上の垂直磁気異方性が要求される場合には、第1シード層121の材料の格子定数は、CoFe3−Xの格子定数に対する格子不整合度がf=(−1±0.7)%の範囲内となるように設定される。
また、第2シード層122は、MgOからなるとしたが、第1シード層121の格子定数と略同じで、CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶であり、第2シード層122の表面に(001)結晶面が配向するようにできれば、他の材料でもよい。例えば、第1シード層121の材料の格子定数は、CoFe3−Xの格子定数に対する格子不整合度がf=(−1±0.5)%の範囲内となるように設定される。
また、磁性層13、垂直磁気記録層33の生成に使用するスパッタリング法は、高周波マグネトロンスパッタリングであるとしたが、DC(Direct Current)パルススパッタリングでもよい。このとき、スパッタリングの電源としてDC電源を用い、ON/OFFの切替を定期的に行うスイッチを回路上に設ける構成とする。
また、実施の形態2では、1枚の垂直磁気記録媒体の片面のみを磁気記録に用いる構成としたが、両面の表面に垂直磁気記録層を形成し、両面を磁気記録に用いてもよい。
また、実施の形態2では、軟磁性層34を鉄膜等から構成するとしたが、複数の軟磁性層を含む構成としても良い。例えば、酸化物からなる第1軟磁性層と、絶縁物からなる非磁性層と、金属からなる第2軟磁性層で構成するようにしてもよい。これらは、軟磁性裏打ち層として機能し、垂直磁気記録層33への記録により発生した第2軟磁性層の残留磁化を、第1軟磁性層との間の反強磁性層間結合により、巨視的な磁束を相殺して読み取り用ヘッド52への到達を防ぎ、記録磁化の読み取り時のスパイクノイズを抑制することができる。
10…磁性材料
101…磁性材料の表面
11…基板
12…シード層
121…第1シード層
122…第2シード層
13…磁性層
20…スパッタリング装置
21…チャンバー
22…試料台
23…磁石
24…高周波電源
25…酸素ガス発生装置
26…可変リークバルブ
27…ノズル
281、282、283…ターゲット金属
30…垂直磁気記録媒体
33…垂直磁気記録層
34…軟磁性層
50…記録再生ヘッド
51…書き込み用ヘッド
511…メインポール
512…リターンポール
52…読み取り用ヘッド
70…磁気記憶装置
73…ハウジング
75…ハブ
78…サスペンション
79…アーム

Claims (22)

  1. CoFe3−Xの格子定数より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有するスピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜からなる第1シード層と、
    前記第1シード層の前記スピネル型酸化物の(001)結晶面に対して成膜した、CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜からなる磁性層と、
    を有することを特徴とする磁性材料。
  2. 前記第1シード層の前記スピネル型酸化物は、Mg1+YTi2−Yである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁性材料。
  3. CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶からなる第2シード層を更に有し、
    前記第1シード層は、前記第2シード層の前記立方晶の(001)結晶面に対して成膜された層である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性材料。
  4. 前記第2シード層の立方晶は、MgOである、
    ことを特徴とする請求項3に記載の磁性材料。
  5. 前記磁性層は、前記第1シード層の前記スピネル型酸化物の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとし鉄コバルト合金をターゲット金属とした反応性スパッタリングを行って、前記CoFe3−Xを結晶成長させることにより成膜した、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁性材料。
  6. 前記反応性スパッタリングを行うときの、前記磁性材料の生成場所の温度が、500±100℃である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の磁性材料。
  7. CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶からなる第2シード層を更に有し、
    前記第1シード層は、前記第2シード層の前記立方晶の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとしチタンとマグネシウムをターゲット金属とした反応性スパッタリングを行って、前記MgTi3−Yを結晶成長させることにより成膜した、
    ことを特徴とする請求項2に記載の磁性材料。
  8. CoFe3−Xの格子定数より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有するスピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜からなる第1シード層と、
    前記第1シード層の前記スピネル型酸化物の(001)結晶面に対して成膜した、CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜からなる垂直磁気記録層と、
    を有することを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  9. 前記第1シード層の前記スピネル型酸化物は、Mg1+YTi2−Yである、
    ことを特徴とする請求項8に記載の垂直磁気記録媒体。
  10. CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶からなる第2シード層を更に有し、
    前記第1シード層は、前記第2シード層の前記立方晶の(001)結晶面に対して成膜された層である、
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の垂直磁気記録媒体。
  11. 前記第2シード層の立方晶は、MgOである、
    ことを特徴とする請求項10に記載の垂直磁気記録媒体。
  12. 前記垂直磁気記録層は、前記第1シード層の前記スピネル型酸化物の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとし鉄コバルト合金をターゲット金属とした反応性スパッタリングを行って、前記CoFe3−Xを結晶成長させることにより成膜した、
    ことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  13. 前記反応性スパッタリングを行うときの、前記垂直磁気記録媒体の生成場所の温度が、500±100℃である、
    ことを特徴とする請求項12に記載の垂直磁気記録媒体。
  14. CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶からなる第2シード層を更に有し、
    前記第1シード層は、前記第2シード層の前記立方晶の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとしチタンとマグネシウムをターゲット金属とした反応性スパッタリングを行って、前記Mg1+YTi2−Yを結晶成長させることにより成膜した、
    ことを特徴とする請求項9に記載の垂直磁気記録媒体。
  15. 請求項8乃至14のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体と、前記垂直磁気記録媒体に対して情報の記録又は再生を行うヘッドと、を備える磁気記憶装置。
  16. CoFe3−Xの格子定数より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有するスピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜からなる第1シード層の(001)結晶面に対して、前記CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜を成長させることにより磁性層を形成する磁性層形成ステップ、
    を有することを特徴とする磁性材料の製造方法。
  17. 前記磁性層形成ステップは、前記第1シード層の前記スピネル型酸化物の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとしコバルト鉄合金をターゲット金属とした反応性スパッタリングを行って、前記CoFe3−Xを結晶成長させることにより前記磁性層を形成する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の磁性材料の製造方法。
  18. 前記反応性スパッタリングを行うときの、前記磁性材料生成場所の温度が、500±100℃である、
    ことを特徴とする請求項17に記載の磁性材料の製造方法。
  19. CoFe3−Xの格子定数の1/n(nは自然数)より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有する立方晶からなる第2シード層の(001)結晶面に対して、前記スピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜を成長させることにより第1シード層を形成する第1シード層形成ステップと、を更に有し、
    前記磁性層形成ステップは、前記第1シード層形成ステップで形成した前記第1シード層の(001)結晶面に対して前記磁性層を形成する、
    ことを特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載の磁性材料の製造方法。
  20. 前記第2シード層は、MgOからなり、
    前記第2シード層の表面に、前記MgOの(001)結晶面が配向するように、MgO薄膜を形成することにより、第2シード層を生成する第2シード層形成ステップと、を更に有し、
    前記第1シード層形成ステップは、前記第2シード層形成ステップで形成した前記第2シード層の(001)結晶面に対して前記第1シード層を形成する、
    ことを特徴とする請求項19に記載の磁性材料の製造方法。
  21. 前記第1シード層は、Mg1+YTi2−Yからなり、
    前記第1シード層形成ステップは、前記第2シード層の前記立方晶の(001)結晶面に対して、酸素を反応性ガスとしチタンとマグネシウムをターゲット金属とした多元反応性スパッタリングを行って、前記Mg1+YTi2−Yを結晶成長させることにより前記第1シード層を形成する、
    ことを特徴とする請求項19又は20に記載の磁性材料の製造方法。
  22. CoFe3−Xの格子定数より大きく、且つ、前記CoFe3−Xの(001)結晶面に対する格子不整合が所定の範囲以内の格子定数を有するスピネル型酸化物の単結晶膜又は高配向膜からなる第1シード層の(001)結晶面に対して、前記CoFe3−Xの単結晶膜又は高配向膜を成長させることにより垂直磁気記録層を形成する垂直磁気記録層形成ステップ、
    を有することを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
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