以下に、本発明を実施するための形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
<装置構成>
図1及び図2を参照して、本発明を適用した実施形態の撮像装置(本実施形態では、デジタルカメラを例に挙げる)の機能及び外観について説明する。
本実施形態のデジタルカメラ100の外観を示す図1において、表示部101は画像や各種情報を表示する液晶表示パネル(LCD)等からなる。シャッターボタン102は撮影指示を行うための操作部である。モード切替ボタン103は各種モードを切り替えるための操作部である。コネクタ107は接続ケーブル108とデジタルカメラ100とを接続するインターフェースである。操作部104はユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、タッチパネル等の操作部材からなる操作部である。コントローラホイール106は操作部104に含まれる回転操作可能な操作部材である。105は電源スイッチであり、電源オン、電源オフを切り替える。記録媒体109はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体スロット110は記録媒体109を格納するためのスロットである。記録媒体スロット110に格納された記録媒体109は、デジタルカメラ100との通信が可能となる。蓋111は記録媒体スロット110の蓋である。発光部112はLED(発光ダイオード)などからなり、所定の発光/非発光のパターンによってカメラ前面側に存在する被写体にデジタルカメラ100の動作状態(例えば、セルフタイマーのカウントダウン中や撮影の開始/終了など)を通知する。発光部112は被写体側から視認できるようにカメラ前面(被写体側、撮像面側)に配置されている。ストロボ113は、被写体を照明するために閃光する格納式のフラッシュ装置を備え、ユーザ操作に応じて或いはプログラムAEでは自動で格納(非使用)状態(図1(a))から露出(使用)状態(図1(b))へ変位する。
本実施形態のデジタルカメラ100の内部構成を示す図2において、撮影レンズ203はズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群である。シャッター204は絞り機能を備える。撮像部205は被写体の光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS等で構成される撮像素子である。A/D変換器206は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器206は、撮像部205から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。バリア202は、デジタルカメラ100の、撮影レンズ203を含む撮像系を覆うことにより、撮影レンズ203、シャッター204、撮像部205を含む撮像系の汚れや破損を防止する。
画像処理部207は、A/D変換器206からのデータ、又は、メモリ制御部209からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部207では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部201が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部207では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
A/D変換器206からの出力データは、画像処理部207及びメモリ制御部209を介して、或いは、メモリ制御部209を介してメモリ210に直接書き込まれる。メモリ210は、撮像部205によって得られ、A/D変換器206によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部101に表示するための画像データを格納する。メモリ210は、所定枚数の静止画や所定時間の動画および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
また、メモリ210は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器208は、メモリ210に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部101に供給する。こうして、メモリ210に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器208を介して表示部101により表示される。表示部101は、LCD等の表示器上に、D/A変換器208からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器206によって一旦A/D変換され、メモリ210に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器208においてアナログ変換し、表示部101に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダとして機能し、スルー画像表示を行える。なお、スルー画像を言いかえるとライブビュー画像、スルー画像表示を言いかえるとライブビューであるものとする。
不揮発性メモリ213は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ213には、システム制御部201の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部201は、デジタルカメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ213に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。212はシステムメモリであり、RAMが用いられる。システムメモリ212には、システム制御部201の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ213から読み込んだプログラム等を展開する。また、システム制御部201はメモリ210、D/A変換器208、表示部101等を制御することにより表示制御も行う。
システムタイマー211は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
モード切替ボタン103、第1シャッタースイッチ102a、第2シャッタースイッチ102b、操作部104はシステム制御部201に各種の動作指示を入力するための操作手段である。
モード切替ボタン103は、システム制御部201の動作モードを静止画記録モード、動画記録モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画記録モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモード等がある。モード切替ボタン103で、静止画記録モードに含まれるこれらのモードのいずれかに直接切り替えられる。あるいは、モード切替ボタン103で静止画記録モードに一旦切り替えた後に、静止画記録モードに含まれるこれらのモードのいずれかに、他の操作部材を用いて切り替えるようにしても良い。同様に、動画記録モードにも複数のモードが含まれていても良い。
第1シャッタースイッチ102aは、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン102の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でオンとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作を開始する。
第2シャッタースイッチ102bは、シャッターボタン102の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でオンとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部201は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部205からの信号読み出しから記録媒体109に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する(撮影制御)。
操作部104の各操作部材は、表示部101に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、シーンごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等がある。例えば、メニューボタンが押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部101に表示される。ユーザは、表示部101に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
なお、操作部104の1つとして、表示部101に対する接触を検知可能なタッチパネルを有する。タッチパネルと表示部101とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネルを光の透過率が表示部101の表示を妨げないように構成し、表示部101の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチパネルにおける入力座標と、表示部101上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザが表示部101上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUIを構成することができる。
コントローラホイール106は、操作部104に含まれる回転操作可能な操作部材であり、方向ボタンと共に選択項目を指示する際などに使用される。コントローラホイール106を回転操作すると、操作量に応じて電気的なパルス信号が発生し、このパルス信号に基づいてシステム制御部201はデジタルカメラ100の各部を制御する。このパルス信号によって、コントローラホイール106が回転操作された角度や、何回転したかなどを判定することができる。なお、コントローラホイール106は回転操作が検出できる操作部材であればどのようなものでも良い。例えば、ユーザの回転操作に応じてコントローラホイール106自体が回転してパルス信号を発生するダイヤル操作部材であっても良い。また、タッチセンサよりなる操作部材で、コントローラホイール106自体は回転せず、コントローラホイール106上でのユーザの指の回転動作などを検出するものであっても良い(いわゆる、タッチホイール)。
電源制御部214は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部214は、その検出結果及びシステム制御部201の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体109を含む各部へ供給する。
電源部215は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、リチウムイオン電池等の二次電池、ACアダプタ等からなる。記録媒体I/F216は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体109とのインターフェースである。記録媒体109は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
発音部217はスピーカを備え、セルフタイマーのカウントダウン音やシャッターの開閉に合わせたシャッター音その他の操作音、動画再生時の動画の音声などを発音する。
上記構成のほか、無線アンテナや有線ケーブルによって通信可能に接続された外部機器と映像や音声の送受信を行う通信部が搭載される場合もある。この場合、通信部は無線LANやインターネットにも接続可能であり、撮像部205で撮像された画像(スルー画像を含む)や記録媒体109に記録された画像ファイルを外部機器に送信でき、また、外部機器から画像データやその他の各種情報を受信できる。
また、重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する加速度センサやジャイロセンサなどの姿勢検知部が搭載される場合もある。この場合、姿勢検知部で検知された姿勢に応じて、撮像部205で撮像された画像がデジタルカメラ100を横に構えて撮影されたのか、縦に構えて撮影されたのかを判別可能となる。システム制御部201は、姿勢検知部で検知された姿勢に関する情報を画像ファイルに付加したり、撮影画像を回転して記録することが可能である。
デジタルカメラ100は、少なくとも画像を再生するための再生モードと、撮影を行うための撮影モードとで、切り替えて使用することができる。撮影モードとしては、オートモードやマニュアルモード、複数のシーン別撮影モードを備えている。オートモードは、カメラの各種パラメータが、計測された露出値に基づいてデジタルカメラ100に組み込まれたプログラムにより自動的に決定されるモードである。マニュアルモードは、カメラの各種パラメータをユーザが自由に変更可能なモードである。シーン別撮影モードとは、撮影シーン別にその撮影シーンに適したシャッター速度や絞り値、ストロボ発光状態、感度設定、ホワイトバランス(WB)設定等を組み合わせることによって実現される撮影モードである。デジタルカメラ100は、例えば、以下に記す(1)〜(14)のシーン別撮影モードを備えている。但し、これらのシーン別撮影モードに限定されるものではない。
(1)水上撮影モード(ビーチモード):太陽光の反射の強い海面や砂浜でも、人物などが暗くならずに撮影可能なモード
(2)夜景撮影モード:人物にストロボ光をあて、背景を遅いシャッター速度で記録する、夜景シーンに特化したモード
(3)打ち上げ花火撮影モード:打ち上げ花火を最適な露出で鮮やかに撮影するためのモード
(4)水中撮影モード:水中撮影に最適なホワイトバランスに設定し、青みを押さえた色合いで撮影するモード
(5)夕焼け撮影モード:シルエットを強調し、赤を強調して撮影するモード
(6)ポートレート撮影モード:背景をぼかして人物を浮き立たせるようにして人物撮影に特化したモード
(7)スポーツ撮影モード:動きの早い被写体をとるのに特化した設定とする撮影モード
(8)スノー撮影モード:雪景色をバックにしても人物が暗くならず、青みも残さず撮影するモード
(9)ナイト&スナップ撮影モード:三脚なしで夜景と人物をきれいに撮るのに適したモード
(10)スポットライト撮影モード:スポットライトが当たった被写体をきれいに撮るモード
(11)星空スナップモード:星空と人物を一緒に撮影するモード
(12)星空夜景モード:星空を簡単に撮影可能なモード
(13)星空軌跡モード:インターバル撮影における各撮影において長秒撮影した画像を合成することで日周運動に伴った星の軌跡を記録するモード
(14)星空インターバル動画モード:所定間隔をおいて撮影した静止画を動画ファイルにすることで早送り動画を作成するモード。
以下では、星空スナップモード、星空夜景モード、星空軌跡モード、星空インターバル動画モードを総称して星空モードと呼ぶものとする。なお、星空モードという上位階層の撮影モードに設定してから、下位階層として星空モードに含まれるいずれかの撮影モード(星空スナップモード、星空夜景モード、星空軌跡モード、星空インターバル動画モード)を設定できるようにしても良い。ユーザは、撮影モード選択メニューからデジタルカメラ100を所望の撮影モードに設定して撮影を行うことができる(撮影モード設定)。星空モードはいずれも、暗所での撮影用の暗所用撮影モードである。
<星空モードの選択処理>
次に、図3を参照して、本実施形態における星空モードの選択処理について説明する。なお、図3の処理は、不揮発性メモリ213に記録されたプログラムを、システムメモリ212に読み出してシステム制御部201が実行することにより実現する。また、図3の処理は、デジタルカメラ100を起動して、上述した星空モードのいずれかに設定された状態で、操作部104(に含まれるDISPボタンの押下)により星空モードの選択指示(画面表示)が入力されると開始される。
S301では、システム制御部201は、表示部101に星空モード選択画面(図4(b))を表示する。
S302では、システム制御部201は、選択された撮影モードを判定する。星空スナップモードが選択された場合はS303に進み、星空夜景モードが選択された場合はS304に進み、星空軌跡モードが選択された場合はS305に進み、星空インターバル動画モードが選択された場合はS306に進む。S303の星空スナップモードについては図5および図6を用いて後述する。S304の星空夜景モードについては図7を用いて後述する。S305の星空軌跡モードについては図8および図9を用いて後述する。なお、S306の星空インターバル動画モードでは動画ファイルが生成されるため、撮影ごとにシャッター音を発しない。撮影間隔(例えば1分間隔)と撮影所要時間(2時間撮影)を設定可能で、撮影所要時間に到達しない場合でも操作部104の動画記録ボタンを押下することで記録を停止することができる。撮影と撮影の間は、レックレビューを表示部101に表示し、撮影経過時間の表示も行う。レビュー表示は所定時間を経過すると節電のため非表示とする。また、メニュー設定において、動画と同時に静止画を記録する設定を行うことができる。
星空インターバル動画の撮影開始と停止は、操作部104の動画記録ボタンによって行われる。撮影待機状態でシャッターボタン102を押下すると動画撮影と同じ設定で静止画撮影が可能なので動画記録を行わずに露出の調整等を簡単に行うことができる。
S307では、システム制御部201は、電源スイッチがオフされたか否かを判定し、オフされた場合にはS308に進み、オフされていない場合にはS301に戻る。
S308では、システム制御部201は、終了処理を行う。終了処理には、例えば、表示部101の表示を終了状態に変更し、バリア202を閉じて撮像部205を保護する処理が含まれる。また終了処理には、フラグや制御変数等を含むパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ213に記録し、電源供給が不要な部分への電源を遮断する処理が含まれてもよい。
S308の終了処理が完了すると、電源オフ状態へ移行する。
なお、星空モードは広角撮影を行うモードであるため、システム制御部201は、星空モードの処理開始時に撮影レンズ203をワイド端に固定しても良い。また、システム制御部201は、ユーザが星空モードもしくは星空モードのうちいずれかのモードを選択した場合に、以下のガイダンスを表示部101に表示しても良い。
・そのモードが星空を撮影するモードである旨
・三脚でカメラを固定して撮影することを促すアドバイス(星空モードは暗所での撮影となるため露光時間が長くなり、手持ち撮影だと手ブレが発生しやすいので、三脚固定した撮影が推奨される。すなわち星空モードは三脚の使用を前提としている。)
・広角撮影を行うためにズームレンズをワイド端固定にする旨。
<星空モード選択画面>
ここで、図4を参照して、本実施形態の星空モードにおいて表示部101に表示される画面について説明する。
図4(a)は、星空モード選択画面を例示している。表示部101には、スルー画像401に重畳して、OSD(表示アイテム)としての撮影条件(撮影設定)情報404、現在星空モードが選択されていることを示す撮影モードアイコン402が表示される。また、スルー画像401に重畳して、星空モードのうち星空スナップモード、星空夜景モード、星空軌跡モード、星空インターバル動画モードを選択する操作方法と現在の撮影モードを示す星空モードアイコン403が表示される。撮影情報404は、現在のデジタルカメラ100の設定や状態を示すアイコンであり、左から順に、電池残量、記録画質(圧縮率及び画像サイズ)、残り撮影可能枚数を表示している。
撮影モードアイコン402は、デジタルカメラ100に設定された撮影モードを左上端に示している。星空モードアイコン403は、デジタルカメラ100に設定された星空モードの中で、現在選択されているモードを表している。星空モードアイコン403は更に、操作部104のDISPボタンを押下することで星空モードのうちいずれかのモードに設定するための切り替えダイアログを表示できることを示すガイダンスである。
図4(b)は、星空モードにおける撮影待機中に星空モードのうちいずれかのモードを選択するための画面表示例であり、図4(a)の画面表示中に操作部104のDISPボタンが押下されると表示される。
この星空モード選択画面には、選択された撮影モードのガイダンス411、選択された撮影モードのモード名412、現在選択されている撮影モードのアイコン414、複数の撮影モードをリスト表示するモードリスト413が表示される。また、この星空モード選択画面には、操作部104のSETボタンを押下することで図4(a)の初期画面に戻る旨を表示する操作ガイド415が表示される。ユーザはこの画面が表示された状態で操作部104に含まれる4方向ボタンの左ボタンあるいは右ボタン(左右キー)を操作することで星空モードのうち任意のモードを選択することができる。任意のモードを選択した状態で操作部104に含まれるSETボタンが押下されると、選択されたモードが設定される。このようにしてユーザが星空モードのうち任意のモードに設定することができる。
このような画面表示を行うことで、例えば、ポートレート撮影モードと星空モードの切り替えを簡単に行え、かつ星空モードの中から星空スナップモード、星空夜景モード、星空軌跡モード、星空インターバル動画モードを選択することができる。
<星空スナップモード>
次に、図5を参照して、図3のS303における星空スナップモードでの処理について説明する。
S500では、システム制御部201は、星空スナップモードの初期画面(図6(a))を表示部101に表示する。
S501では、システム制御部201は、ストロボ113が露出しているか否かを判定する。そして、ストロボ113が露出している場合にはS502に進み、図6(a)の「ストロボを上げてください」というガイダンスを非表示にする。また、ストロボ113が露出されない場合にはS503に進む。
S503では、システム制御部201は、操作部104のDISPボタンが押下され、他の星空モードへの選択操作が行われたか否かを判定する。そして、DISPボタンが押下された場合にはS504に進み、図3で説明した星空モード選択処理が行われる。また、DISPボタンが押下されていない場合にはS505に進む。
S505では、システム制御部201は、ユーザ操作によってメニュー画面が表示され、暗所表示(暗所用の表示モード)のメニュー項目において暗所表示のオン/オフの切り替え操作が行われたか否かを判定する。切り替え操作が行われた場合にはS506に進み、暗所表示設定の切り替え処理が行われる。切り替え操作が行われない場合にはS507に進む。なお、暗所表示は、星空モード以外でも、暗所で撮影が想定されるプログラムAEモード、絞り優先モード、シャッター速度優先モード、マニュアルモード、夜景撮影モード、打ち上げ花火撮影モードにおいてもメニュー項目で設定可能である。図6(b)に暗所表示設定がオンの場合の撮影待機状態での画面表示例、図6(c)に暗所表示設定がオフの場合の撮影待機状態での画面表示例を示す。なお、ここではユーザ操作によって暗所表示設定のオン/オフを切り替える例を説明したが、周辺環境の検出によって自動的に切り替えるようにしても良い。例えば、撮影されているスルー画像の輝度が低く、暗所であると判定された場合には暗所表示設定を自動的にオンにし、スルー画像の輝度が明るく、暗所でないと判定した場合に自動的に暗所表示設定をオフにしても良い。
S507では、システム制御部201は、操作部104によりホワイトバランス補正に関する操作が行われたか否かを判定する。ホワイトバランス補正操作が行われた場合にはS508に進み、ホワイトバランス補正の設定が行われる、図6(d)にホワイトバランス補正時の設定画面を例示している。ホワイトバランス補正操作が行われない場合にはS509に進む。
S508では、システム制御部201は、操作部104により設定されたホワイトバランス補正値をメモリ210に保持し、撮像部205および画像処理部207に対して補正値を適用するように制御する。これによって表示部101にホワイトバランス補正が反映された画像を表示させる。
S509では、システム制御部201は、操作部104により露出補正に関する操作が行われたか否かを判定する。露出補正操作が行われている場合にはS510に進み、露出補正の設定が行われる。露出補正操作が行われない場合にはS511に進む。
S510では、システム制御部201は、操作部104により設定された露出補正値をメモリ210に保持し、撮像部205および画像処理部207に対して補正値を適用するように制御することで表示部101に露出補正が反映された画像を表示させる。
S511では、システム制御部201は、操作部104によりセルフタイマーの設定操作が行われたか否かを判定する。セルフタイマーの設定操作が行われた場合にはS510に進み、設定操作に応じたセルフタイマーの設定が行われる。セルフタイマーの設定操作が行われない場合にはS513に進む。
S512では、システム制御部201は、操作部104により設定されたセルフタイマーの設定秒時をメモリ210に保持する。なお、メモリ210に保持された設定秒時を電源オフ時に不揮発性メモリ213に記録し、次回起動時にその設定を維持しても良い。
セルフタイマー設定には以下の種類がある。
・主として手ブレ防止目的で使用される2秒タイマー(第1の時間)、
・主として撮影者自身が被写体として写るために撮影範囲に移動する時間を稼ぐために使用される10秒タイマー(第2の時間)、
・撮影間隔や撮影枚数を任意に設定できるカスタムタイマー。
なお、星空モードでの撮影は暗所で行われることが多く、シャッター速度が遅く(露光時間が長く)設定されるケースが多い。そのため手ブレが発生しやすい。従って、星空モードでは手ブレを防止するためにセルフタイマー撮影が行われることが多いと想定される。そのため、星空モードでは、星空モード用の設定としてセルフタイマーの設定状態を不揮発性メモリ213に記録し、電源をオフしても次回の星空モードの起動時に同じセルフタイマー設定が維持されるようにする。このようにすることで、星空モードでは基本的にセルフタイマー撮影を用いるユーザが、星空モードを起動するたびにセルフタイマー設定に係る操作を行う手間を省くことができる。この星空モード用のセルフタイマー設定は、星空モード以外の撮影モードで起動されたた場合には流用されないものとする。また、星空モード以外の撮影モードでは、不揮発性メモリ213にはセルフタイマー設定を記録しない。すなわち、一旦電源をオフとして次回起動した場合には、前回の設定に関わらず初期設定としてセルフタイマー設定がオフに設定される。このようにすることで、撮影シーンが変化している可能性の高い次回の電源オン時に、前回セルフタイマー撮影を行っていたために今回も意図せずにセルフタイマー撮影が行われてしまい、シャッターチャンスを逃してしまうといった事態を防止することができる。
S513では、システム制御部201は、シャッターボタン102の半押しよって第1シャッタースイッチ信号SW1がオンになったか否かを判定する。第1シャッタースイッチ信号SW1がオンになった場合はS514に進み、そうでない場合はS500に進む。
S514では、システム制御部201は、シャッターボタン102の全押しによって第2シャッタースイッチ信号SW2がオンになったか否かを判定する。第2シャッタースイッチ信号SW2がオンになった場合はS516に進み、そうでない場合はS515に進む。
S515では、システム制御部201は、シャッターボタン102の半押しよって第1シャッタースイッチ信号SW1がオンになっているか否かを判定する。第1シャッタースイッチ信号SW1がオンになっている場合はS514に戻り、そうでない場合はS500に戻る。
S516では、システム制御部201は、セルフタイマー設定がオンであるか否かを判定する。セルフタイマー設定がオンである場合はS517に進み、そうでない場合はS519に進む。
S517では、システム制御部201は、S516で判定されたセルフタイマー設定に従ってセルタイマーの設定秒時の計時を行う。また、セルフタイマーの計時中(カウントダウン中)であることを被写体側に通知するために発光部112を点滅させる。星空スナップモードでは、暗所で人物と星空を同時に撮影することが想定されるため、セルフタイマーのカウントダウン中に発光部112を点滅させ、被写体となる人物にカウントダウン中であることを通知する。一方、後述する星空夜景モード、星空軌跡モード、星空インターバル動画モードのような、暗所で星空のみ撮影するモードでは、セルフタイマーのカウントダウン中であっても発光部112を点灯しない。なお、LEDの点滅・点灯/非点灯に、カウントダウン中であることを通知するセルタイマー音の発音/消音も連動させる。つまり、発光部112の非点灯時は、セルフタイマー音の発音も行わない。
なお、星空スナップモード以外の、ポートレート撮影モードなど人物撮影が行われると想定される撮影モードの場合にはセルフタイマーのカウントダウン中に発光部112を点灯させる。
また、星空夜景モード以外の、打ち上げ花火撮影モードや夜景撮影モードなど、暗所で使用され、人物撮影が行われる可能性が低いと想定される撮影モードでは、セルフタイマーのカウントダウン中に発光部112を非点灯にする。
また、撮影モードにより暗所であること判定するのではなく、システム制御部201が、測光の結果に基づく被写体の明るさに基づいて、被写体が暗い場合には暗所での撮影が行われていると判定することも可能である。暗所での撮影が行われると判定した場合には暗所用の動作モードに設定し、判定する場合には、LED112発光部112を点灯しないことも可能である。
また、発光部112の点滅処理は、撮影モードによる暗所判定以外にも顔検出・人物検出ができたときのみ行うようにしても良い。
また、明るさと顔検出・人物検出を組み合わせて実現することも可能である。
また、セルフタイマーの設定秒時に応じて、手ブレ防止目的と想定される2秒セルフタイマー設定時は、発光部112を非点灯とし、人物撮影が多いと想定される10秒セルフタイマー設定時は、発光部112を点滅・点灯するようにしても良い。
S518では、システム制御部201は、セルフタイマーの設定秒時が経過したか否かを判定する。設定秒時が経過した場合はS519に進み、そうでない場合はS517に戻る。
S519では、システム制御部201は、ストロボ113を発光させるか否かを判定する。ストロボ113を発光させる場合はS520に進み、そうでない場合は図7で後述する星空夜景モードのS717に進む。このようにすることで、星空スナップモードでストロボ113が格納状態(非使用状態)の場合に、後述する星空夜景モードと同様の処理を行うことができる。
S520では、システム制御部201は、シャッター204が開くタイミングに合わせてシャッター開始音を発音部217に発音させる。これにより1回目の撮影について撮影者は撮影開始のタイミングを確認することができる。シャッター音には、露光開始に連動した開始音(例えば「カッ」)と、露光終了に連動した終了音(例えば「シャ」)がある。この開始音と終了音を続けて聞くと「カッシャ」と聞こえ、機械的なミラーはね上げ動作音を模した音となっている。ユーザは開始音と終了音の間隔で露光時間が長いのか短いのかを判断することができる。例えば、「カッ……シャ」と聞こえれば、露光時間が長いことがわかる。
S521では、システム制御部201は、ストロボ113を発光させて人物撮影を行う。
S522では、システム制御部201は、露光終了に合わせてシャッター終了音を発音部217に発音させる。これにより1回目の撮影について撮影者は露光の完了を確認することができる。
S523では、システム制御部201は、シャッター204が開くタイミングに合わせてシャッター開始音を発音部217に発音させる。これにより2回目の撮影について撮影者は撮影開始のタイミングを確認することができる。このとき、発光部112は発光させない。このタイミングで被写体側に向けて発光してしまうと、後述する2回目の撮影(S524)、3回目の撮影(S527)の露光期間に被写体側への光が残ってしまい、撮影に悪影響を及ぼす可能性がある。2回目、3回目の撮影はストロボ無しでの暗所での撮影であるため、露出期間が長くなる。その間に発光部112からの光で被写体を照射してしまうと、被写体が強調されて背景が写らなかったり、発光部112からの不自然な色が強調された状態で写ってしまう可能性がある。こうした事態を防ぐために、星空スナップモードにおける一連の複数の撮影のうち、最後以外の撮影(1回目、2回目)の撮影の後には発光部112の発光による撮影終了通知は行わない。また、別の理由として、1回目、2回目の撮影の終了をユーザに通知してしまうと、そのタイミングで一連の撮影が終了し、動いて良いとユーザに誤解される恐れがある。星空スナップモードでは、人物の撮影を行った後に長秒時の背景の撮影を行って多重合成するという撮影を行うが、ユーザは1回の撮影指示しか行わないため、複数回の撮影を行う仕組みとなっていることを知らない可能性がある。そうすると、1回目の撮影の終了を発光部112で通知した場合、その通知以降は動いて良いと誤解するかもしれない。その結果、2回目、3回目の長秒時の露光の途中で被写体に動かれてしまい、被写体ブレした状態で撮影されてしまう。この自体を防ぐためにも、一連の撮影の1回目、2回目の撮影の終了後には発光部112の発光による通知は行なわず、一連の撮影の最後の3回目の撮影の終了後に発光部112を発光させる。
S524では、システム制御部201は、S521で撮影した人物を切り出すためにストロボ113を発光させず、背景用の撮影を行う。
S525では、システム制御部201は、露光終了に合わせてシャッター終了音を発音部217に発音させる。これにより2回目の撮影について撮影者は露光の完了を確認することができる。このとき、発光部112は発光させない。
S526では、システム制御部201は、シャッター204が開くタイミングに合わせてシャッター開始音を発音部217に発音させる。これにより3回目の撮影について撮影者は撮影開始のタイミングを確認することができる。
S527では、システム制御部201は、長秒撮影(長い時間の露光。例えば0.5秒以上の露光時間の撮影)を行い、星空や夜景などの暗い被写体の撮影を行う。
S528では、システム制御部201は、露光終了に合わせてシャッター終了音を発音する。これにより3回目の撮影について撮影者は露光の完了を確認することができる。
S529では、システム制御部201は、一連の撮影(3回)が完了したことを被写体に通知するために発光部112を3回点滅させる。被写体はこの発光部112の点滅が見えるまで動かないことで被写体ブレの無い星空と人物が同時に写った写真を撮影することができる。暗所での発光によって一連の撮影が完了したことを被写体側に通知するため、カメラから離れた位置にいる被写体からでも容易に視認でき、撮影が終了したことを理解できる。撮影が終了したことを理解できれば、被写体は撮影範囲でポーズを決めたままでなく、動いても良いし撮影される範囲の外に動いても良いことがわかる。また、この通知を3回目の撮影の露光が終わった後に行うことで、長秒時露光となる撮影に影響を及ぼすことがない。
なお、撮影完了の通知は、ストロボの発光や音声、発音などでも可能である。
なお、このステップ(S529)での発光部112の点滅は、セルフタイマー設定の無かった場合は行わなくても良い。その場合は撮影者がカメラの近くにおり、シャッター音や画面表示から動作状況が分かっており、カメラから被写体側に通知を行わなくても、撮影者から被写体に合図を行えるためである。また、1回目の撮影(S521の撮影)で撮影された画像から人物検出(顔検出)出来なかった場合にもこのステップ(S529)での発光部112の点滅を行わなくても良い。被写体に人物がいなければ被写体側に通知を行う必要がないためである。
S530では、システム制御部201は、S527で行った長秒撮影のノイズ処理を行うためにシャッター204を閉じて黒画像を長秒撮影する。そして、画像処理部207はS527で得られた画像とS530で得られた画像を処理することでノイズ低減した画像を生成する。
S531では、システム制御部201は、不揮発性メモリ213あるいはシステムメモリ212に記憶された現在の設定状態を参照し、星の強調処理がオンに設定されているか否かを判定する。星の強調処理をする(オン)かしない(オフ)かは、メニュー画面におけるユーザ操作に応じて予め設定しておけるものとする。オンに設定されている場合はS532に進み、そうでない場合はS533に進む。
S532では、システム制御部201は、画像処理部207でS530でノイズ低減した画像から星などの輝点を検出し、輝点のサイズを拡大するなどの強調処理を行う。
S533では、システム制御部201は、画像処理部207でS530でノイズ低減した画像から星などの輝点を検出し、強調処理を行わない。
S534では、システム制御部201は、画像処理部207でS521で撮影した人物撮影用のストロボ撮影画像と、S524で撮影した背景用の画像から人物部分を抽出する。そして、S532、S533で生成した星空画像に人物部分の画像を合成し、記録媒体109に記録する。
S535では、システム制御部201は、操作部104を介してレックレビューが設定されているか否かを判定する。設定されている場合はS536に進み、そうでない場合はS540に進む。
S536では、システム制御部201は、表示部101に撮影処理で得られた画像データのレックレビュー表示を行う。レックレビュー表示とは、撮影画像の確認のために、被写体の撮影直後に、予め決められた時間(レビュー時間)だけ画像データを表示部101に表示する処理である。
S537では、システム制御部201は、操作部104を介してヒストグラム表示指示があるか否かを判定する。ヒストグラム表示を行う場合はS538に進み、そうでない場合はS539に進む。
S538では、システム制御部201は、メモリ210に展開した画像データからRGBの色別の輝度のヒストグラムを算出し、表示部101に表示する。このとき、暗所表示設定がオンとなっている場合は、ヒストグラムの表示データを変更し、R、G、Bを同じ色で表示する。通常表示は、Rデータを赤色、Gデータを緑色、Bデータを青色で表示することが撮影直後に画像を確認するために重要である。しかし、暗所表示時は、B成分を低減するためヒストグラムの視認が困難となる課題がある。この問題を解決するために、青色で表示される表示アイテム(OSD)を含む画面であるヒストグラム表示画面での暗所表示時は、R、G、Bデータを同じ色に変更する。
詳細は後述するが、図6(e)に暗所表示設定時かつヒストグラム表示時のレックレビューの表示画面、図6(f)に通常表示時かつヒストグラム表示時のレックレビューの表示画面を例示する。
S539では、システム制御部201は、レックレビューの終了条件が満たされたか否かを判定する。終了条件を満たした場合はレックレビューを終了してS540に進み、そうでない場合はS535に戻りレックレビューを継続する。レックレビューの終了条件は、レビュー時間の経過やシャッターボタン102の半押しなどである。
S540では、システム制御部201は、シャッターボタン102の半押しよって第1シャッタースイッチ信号SW1がオンとなっている否かを判定する。第1シャッタースイッチ信号SW1がオンとなっている場合はS514に進み、そうでない場合はS500に戻る。
<星空スナップモード画面>
次に、図6を参照して、本実施形態の星空スナップモードにおいて表示部101に表示される画面について説明する。
図6(a)は、星空スナップモードの初期画面を例示している。表示部101には、スルー画像600に重畳してOSD(撮影条件などの情報)が表示される。OSDには、ストロボ113が格納されている場合にストロボ113を上げて撮影をすることを推奨するガイダンス表示601、現在星空スナップモードが選択されていることを示す撮影モード表示602が表示される。
図6(b)は、暗所表示設定オン時における表示画面例を示している。表示部101には、スルー画像610に重畳して、OSD611として、RGBのゲインをかけることで暗所に好適な色変換を行った暗所表示がされている。RGBのゲインは、RAMに展開されたOSD(表示アイテム)を表示VRAMに転送する際に調整される。
天体観察など暗い環境における撮影において、撮影者は暗い環境に眼が順応することが知られている(暗順応)。青色に近い波長の光によって暗順応が解けやすくなるため、暗順応を維持するためには可視光のうち青色付近の波長の光を軽減する表示が有効である。すなわち、色の成分としてRGBのうちBを抑えた表示(青みを抑えた表示)を行うことで暗順応を解けにくくできる(暗順応の妨げを抑止する)ことが知られている。
本実施形態では、暗所表示設定をオンすることで、表示部101にB成分のみ若しくはB成分とG成分を低減し、くすんだオレンジ、あるいは茶色のような色の暗所表示を行う。これによってユーザの視覚の暗順応を維持しやすい、暗所に好適な色表示を行う。
図6(c)は、暗所表示設定オフ時における表示画面例を示している。表示部101には、スルー画像620に重畳して、OSD621として、撮影情報が暗所色変換を行わすに通常表示されている。
図6(d)は、星空スナップモードでのホワイトバランス補正の設定画面を例示している。表示部101には、スルー画像630に重畳して、OSDとして、ホワイトバランスがB(ブルー)成分からA(アンバー)成分に操作部104で変更可能なことを表示するホワイトバランス調整手段631が表示されている。
図6(e)は、暗所表示設定オン時かつヒストグラム表示時おけるレックレビュー画面を例示している。表示部101には、レックレビュー画像640には暗所用のRGBゲインをかけていないレックレビュー画像640と、暗所表示用のRGBゲイン(B、Gを低減するゲイン)をかけたOSDが重畳して表示されている。特にヒストグラム表示におけるRGBヒストグラム部分のうち、通常は青色で表示しているB成分643に、Bを低減するRGBゲインをかけてしまうと視認性が著しく低下し、視認できなくなることもある。例えば、完全な青色(R=0、G=0、B=255)で表示している画素(ピクセル)に対し、Bを低減してゼロとするゲインをかけると、(R=0、G=0、B=0)の黒色になって周りとの差がなくなるため、ヒストグラムが視認できなくなる。そのため、R成分641、G成分642、B成分643を青色以外(青色及び緑色以外であれば、なお良い)の同一色に色指定を変更した上で、B、Gを低減するRGBゲインをかける。例えば、RGB全てのヒストグラム部分について、白色(R=255、G=255、B=255)とする。そのうえでBを低減してゼロとするゲインをかけると、赤みを帯びた色、(R=255、G=255、B=0)となり、ヒストグラムでない黒色(R=0、G=0、B=0)の部分との識別ができるようになる。すなわち、通常青色であった部分や通常緑色であった部分のB、Gを低減しても(すなわち暗所表示設定をオンとしても)視認できるようにしている。なお、このように青以外の同一色に指定してから青色成分を低減する処理は、ヒストグラム表示のように、暗所表示でない場合に青色で表示されるOSD部分(表示アイテム)を含む画面を暗所表示する場合に行う。暗所表示でない場合に青色で表示されるOSD(表示アイテム)を含まない画面(図6(c)の撮影待機中のような画面)では単に処理負荷の増大になるので同一色に指定する処理は行わない。暗所表示でない場合に青色で表示される表示アイテムとは、B成分が所定値以上(例えば255階調のうち130以上)で、かつR及びG成分が所定値以下(例えば255階調のうち70以下)の画素によって構成される表示アイテムであるものとする。あるいは、B成分が所定値以上で、B成分に対するR及びG成分の割合が所定値以下の画素によって構成される表示アイテムとしてもよい。さらに、B成分が所定値以上で、R及びG成分が無い(ゼロ)画素によって構成される表示アイテムとしても良い。いずれにしても、暗所表示でない場合に青色で表示される表示アイテムは、前述のように完全な青色(R=0、G=0、B=255)、すなわち、青成分が設定可能な最大値で、かつ他の色成分が無い画素によって構成される表示アイテムを含む。
なお、本実施形態ではR成分641、G成分642、B成分643を同一色の色指定に変更したが、視認性が著しく低下するB成分643(すなわち青色で表示している画素部分のみ)の色のみを変更しても良い。
また、色指定を変更するのでなく、B成分643のみ、またはB成分643とG成分642のゲインを下げて、OSD表示しても暗所表示時の視認性は向上できる。なお、このように通常表示時に青色で表示している内容を、暗所表示時に青色でない色に変更してからB成分のゲインを下げる(或いは更にG成分のゲインを下げる)処理は、デジタルカメラ以外の機器にも適用可能である。暗所表示用にB成分のゲインを下げる機能を持つ表示制御装置であれば適用可能であり、例えば星空観賞する際に教材とする星座のマップを暗所表示することのできるタブレットPCやスマートフォンなどの携帯端末に適用可能である。また、本実施形態では、完全な青色のOSDが存在する画面において、青色以外の別の色に置き換えてB成分を低減して表示する例を説明したが、青色部分の多い撮影画像に適用しても良い。例えば、撮影画像中における青味の強い画素の面積比が大きい(所定値以上)撮影画像であれば、青味の強い画素を青でない色の画素に置き換えた上で、G、Bのゲインを下げる処理を行って暗所表示する。青味の強い画素とは、1画素(ピクセル)におけるRGBそれぞれの値に対するBの値の割合が所定値以上である画素であるものとする。
なお、撮影画像の場合は、OSDと異なり、完全な青色(R=0、G=0、B=255)の画素が存在する可能性は低い。そのため、上述のように青味の強い画素を他の色の画素に置き換える処理に代えて、撮影画像の全ての画素のRの値を、G、Bの値に対して相対的に増幅(持ち上げる)処理を行って、その上でG、Bのゲインを下げる処理を行って暗所表示しても良い。このようにしても、青味の強かった画素を暗所表示しても識別することができる。しかも、青味の強い画素を同一色に置き換えるのと比べて、Rを増幅する処理の方が、各画素の濃さや色味の差がつく分、撮影画像として高品位である。Rの値を、G、Bの値に対して相対的に増幅(持ち上げる)する処理とは、例えば、1画素中のR、G、Bの値それぞれに係数をかける処理であって、Rの係数をG、Bの係数よりも大きくした処理である。ただしこのような処理を行った場合でも、完全な青色(R=0、G=0、B=255)の画素についてはR=0に係数をかけても0であるため、Rを増幅することができず、暗所表示では見えてこない。従って上述のように、完全な青色(R=0、G=0、B=255)の存在するOSD表示においては、Rに重みづけしてRGBそれぞれに係数をかける処理よりも、青以外の他の色に置き換える処理を行った上でG、Bのゲインを下げる処理を行う方が好適である。従って、通常表示時に青色を含むOSDを暗所表示する場合には青以外の色への置き換えを行い、通常表示時に青味の割合の大きい撮影画像を暗所表示する場合には全画素についてR成分を増幅する処理を行う、といったような処理の使い分けをしても良い。
図6(f)は、暗所表示設定オフ時かつヒストグラム表示時おけるレックレビュー画面を例示している。表示部101には、暗所表示用のRGBゲインをかけられていないレックレビュー画像650とOSDが表示される。
ヒストグラムにR成分651は赤色(R=255、G=0、B=0)、G成分652は緑色(R=0、G=255、B=0)、B成分653は青色(R=0、G=0、B=255)で表示することでRGBヒストグラムを直感的に把握できる。
図6(g)は、暗所表示時においてRGBヒストグラムを確認可能とするための他の表現方法を例示している。図6(e)のようにRGBヒストグラムを同一色で表示するのでなく、網掛け表現を用いることで視認性を確保しつつ、R、G、Bの違いを明確に表現することができる。
また、グラデーションの方向を変えることでR、G、Bの違いを明確にする方法も可能である。例えば、Rは縦のグラデーション、Gは斜めのグラデーション、Bは横にグラデーションなどである。すなわち、青を青以外の色に変更してBのゲインを低減する場合、青以外の色に変更する前における画面中での色分けに対応した異なるパターンでの表示形態の画面に変更した上でBのゲインを低減する。
なお、本実施形態ではRGBヒストグラムの表示について説明したが、B成分が多く暗所表示時に視認が難しくなる表示に適用可能である。例えば、ホワイトバランス補正を行う際にB成分を活用したOSD表示を行ったときにRGBヒストグラムと同様な処理を行うことで対応が可能となる。
<星空夜景モード>
次に、図7を参照して、図3のS304における星空夜景モードでの処理について説明する。
S700では、システム制御部201は、星空夜景モードの初期画面を表示部101に表示させる。この初期画面の表示内容は、ガイダンス表示601を表示しない以外は、前述の星空スナップモードの初期画面(図6(a))と同様である。
S701〜S714、S726〜S732は、図5のS503〜S516、S535〜S541と同様の処理であるため説明を省略する。なお、星空スナップモードでは人物撮影のためストロボ撮影が必要なため、S501でストロボ113が露出しているかを判定するが、星空夜景モードではストロボ撮影が不要なため、S501に相当する判定処理が星空夜景モードにはない。
S715では、システム制御部201は、S714で判定されたセルフタイマー設定に従ってセルタイマーの設定秒時の計時を行う。なお、星空夜景モードでは、セルフタイマーの計時中(カウントダウン中)に発光部112を非点灯とし、セルフタイマー音も発音させない。星空夜景モードでは、星空スナップモードとは異なり、人物の撮影は想定していない。そのため、セルフタイマーのカウントダウン中に発光部112を点灯させて被写体側に通知する必要がない。星空夜景モードで想定される撮影対象や撮影状況では、むしろ発光部112を点灯させることによるデメリットが考えられる。例えば、暗所で星空や夜景を撮影する際、周囲に星空や夜景を鑑賞している他人がいる場合に、発光部112を点灯させると他人の星空や夜景の鑑賞の妨げとなって迷惑になる可能性がある。また、星空夜景モードは蛍の撮影にも好適であるが、発光部112を点灯させると蛍にも悪影響を及ぼす。また、周囲に蛍の鑑賞をしている他人がいる場合に、他人の蛍の光の鑑賞の妨げとなり、迷惑となり得る。
セルフタイマー音も同様に通知する必要がなく、むしろデメリットが考えられる。星空、夜景、蛍の鑑賞といった暗所シーンは静かな環境であることが多く、セルフタイマー音は周囲にいる他人の迷惑となり得る。また、蛍といった自然生物を被写体とした場合に、音によって逃げられてしまい撮影できなくなることもあり得る。打ち上げ花火撮影モードや夜景撮影モードなどでも同様のデメリットが考えられるため、発光部112の点灯、セルフタイマー音の発音は行わない。なお、この場合、LED112発光部112の発光(点灯・点滅)だけ禁止し、セルフタイマー音の発音だけは行うようにしても良い。なお、星空夜景モードであっても、S715において、撮影しているスルー画像から人物の顔が検出できた場合には人物撮影を行っていると想定できるため、発光部112を点滅させて被写体側にセルフタイマーの動作状態を通知するようにしても良い。さらに、S715において、セルフタイマーの設定秒時が10秒以上の場合は撮影者が被写体として撮影範囲に入ることを想定した人物撮影であると想定できるため、発光部112を点滅させて被写体側にセルフタイマーの動作状態を通知するようにしても良い。セルフタイマーの設定秒時が10秒未満、例えば2秒である場合は、セルフタイマーは人物撮影のために用いられているのでは無く、シャッター押下による手ブレの影響を無くすために用いられていると想定される。
S716では、システム制御部201は、セルフタイマーの設定秒時が経過したか否かを判定する。設定秒時が経過した場合はS717に進み、そうでない場合はS715に戻る。
S717では、システム制御部201は、シャッター204が開くタイミングに合わせてシャッター開始音を発音部217に発音させる。これにより撮影者は撮影開始のタイミングを確認することができる。なお、予めメニュー画面などにおいて無音設定にしていた場合はシャッター音を発音させない。
S718では、システム制御部201は、長秒露光を行い撮影を行う。
S719では、システム制御部201は、露光終了に合わせてシャッター終了音を発音部217に発音させる。これにより撮影者は露光の完了を確認することができる。なお、予めメニュー画面などにおいて無音設定にしていた場合はシャッター音を発音させない。また、撮影完了を通知するための発光部112の点灯も行わない。上述と同様に、被写体側への通知を行う必要がなく、暗所で発光部112を点灯するデメリットが考えられるからである。
S720では、システム制御部201は、S718で行った長秒撮影のノイズ処理を行うためにシャッター204を閉じて黒画像を長秒撮影する。そして、画像処理部207はS718で得られた画像とS720で得られた画像を処理することでノイズ低減した画像を生成する。
S721では、システム制御部201は、不揮発性メモリ213あるいはシステムメモリ212に記憶された現在の設定状態を参照し、星の強調処理がオンに設定されているか否かを判定する。オンに設定されている場合はS722に進み、そうでない場合はS723に進む。
S722では、システム制御部201は、画像処理部207でS720でノイズ低減した画像から星などの輝点を検出し、輝点のサイズを拡大するなどの強調処理を行う。
S723では、システム制御部201は、画像処理部207でS720でノイズ低減した画像から星などの輝点を検出し、強調処理を行わない。
S724では、システム制御部201は、S722、S723で生成した星空画像を記録媒体109に記録する。
S725では、システム制御部201は、操作部104を介して星空スナップモードが設定されたか否かを判定する。設定された場合は図5の処理を行い、そうでない場合はS726に進む。
<星空軌跡モード>
次に、図8を参照して、図3のS305における星空軌跡モードでの処理について説明する。
星空軌跡モードでは、一度の撮影指示により所定の時間間隔ごとの複数回の静止画撮影を行い、撮影された静止画から合成画像(多重合成画像)を生成し、記録する。すなわち、1回の撮影指示に応じて、間隔を空けた撮影を複数回行うインターバル撮影を行うモードである。以下では説明の便宜上、撮影開始から合成画像を記録するまでの一連の処理を星空軌跡撮影と呼び、星空軌跡撮影中に行われる各静止画撮影を、単に撮影(または静止画撮影)と呼ぶこととする。
S800では、システム制御部201は、星空軌跡モードの初期画面(図9(a))を表示部101に表示する。
S701〜S810は、図5のS503〜S512と同様の処理であるため説明を省略する。
S811では、システム制御部201は、操作部104のコントローラホイール106により総撮影時間の設定が行われたか否かを判定する。総撮影時間は、星空軌跡撮影を連続して行う時間であり、ユーザは10分、30分、60分、120分といった選択肢から選択して設定することができる。総撮影時間は、言い換えれば、一連のインターバル撮影に要する時間として予定される時間である。総撮影時間設定が行われた場合にはS812へ進み、行われない場合にはS813に進む。
S812では、システム制御部201は、S811で設定された総撮影時間をメモリ210に保持し、表示部101に表示されている総撮影時間も変更する。なお、メモリ210に保持された総撮影時間を電源オフ時に不揮発性メモリ213に記録しても良い。
S813では、システム制御部201は、シャッターボタン102の半押しによって第1シャッタースイッチ信号SW1がオンとなったか否かを判定する。第1シャッタースイッチ信号SW1がオンとなった場合はS814に進み、そうでない場合はS800に進む。
S814では、システム制御部201は、AF処理を行って撮影レンズ203の焦点を被写体に合わせると共に、AE処理を行ってシャッター204の絞り値およびシャッター秒時(露光時間)を決定する。
S815では、システム制御部201は、S814で決定されたシャッター秒時に、1回の撮影処理にかかる所定時間を加算して、星空軌跡撮影における撮影間隔を算出する。
S816では、システム制御部201は、S812で設定された総撮影時間を、S815で算出された撮影間隔で除算することで、星空軌跡撮影における総撮影枚数を算出する。
S817〜S821は、図7のS712〜S716と同様の処理であるため説明を省略する。
S822では、システム制御部201は、長秒撮影のためのノイズ低減処理や、後述する静止画撮影の撮影回数のカウンタに初期値を設定するなどの初期化処理を行う。
S823では、システム制御部201は、現在の撮影回数と、S816で算出した総撮影枚数とを比較する。そして、撮影回数が総撮影枚数以下である場合はS824に進み、撮影回数が総撮影枚数を超えていた場合はS834へ進む。
S824では、システム制御部201は、シャッター204が開くタイミングに合わせてシャッター開始音を発音部217に発音させる。これにより撮影者は撮影開始のタイミングを確認することができる。
S825では、システム制御部201は、S814で決定された撮影条件で露光を行い、星空や夜景などの被写体の撮影を行う。
S826では、システム制御部201は、露光終了に合わせてシャッター終了音を発音部217に発音させる。これにより撮影者は露光の完了を確認することができる。なお、撮影完了を通知するための発光部112の点灯も行わない。上述と同様に、被写体側への通知を行う必要がなく、暗所で発光部112を点灯するデメリットが考えられるからである。
S827では、システム制御部201は、S815で行った長秒撮影のノイズ処理を行うためにシャッター204を閉じて黒画像を長秒撮影する。そして、画像処理部207はS825で得られた画像とS827で得られた画像を処理することでノイズ低減した画像を生成する。
S828では、システム制御部201は、S827で生成された画像と、S828で生成されてメモリ210に保持されていた合成画像とを合成し、新たな合成画像を生成し、メモリ210に保持する。ここでの合成は、S827で生成された画像とメモリ210に保持されていた合成画像とを互いに重畳させる多重合成である(パノラマ合成ではない)。
S829では、システム制御部201は、現在の撮影回数にS815で算出した撮影間隔を乗算することで、撮影開始からの経過時間を算出する。
S830では、システム制御部201は、現在の撮影回数に1を加算する。
S831では、システム制御部201は、S828で生成された合成画像と、S829で算出された経過時間を表示部101に表示する(図9(b))。
S832では、システム制御部201は、1回の撮影処理の中で、S825の静止画撮影の露光以外の撮影処理にかかる時間が、所定時間を経過したか否かを判定する。ここでの所定時間は、S815で撮影間隔を算出する際に用いる所定時間である。所定時間が経過した場合はS833に進み、そうでない場合にはS832へ戻り、所定時間が経過するまで待つ。
S833では、システム制御部201は、シャッターボタン102の全押しによって第2シャッタースイッチ信号SW2がオンとなったか否かを判定する。第2シャッタースイッチ信号SW2がオフである場合はS823へ進んで次の静止画撮影処理を行い、そうでない場合はS834へ進む。また、第2シャッタースイッチ信号SW2がオンとなった場合はS834に進んで星空軌跡撮影の終了処理を行う。すなわち、シャッターボタン102を全押しすることで、星空軌跡撮影を途中で終了することができる。
S834では、システム制御部201は、S828で生成されメモリ210に保持された合成画像を静止画ファイルとして記録媒体109に記録する。
S835〜S841は、図5の535〜S541と同様の処理であるので説明を省略する。
<星空軌跡モード画面>
次に、図9を参照して、本実施形態の星空軌跡モードにおいて表示部101に表示される画面について説明する。
図9(a)は、星空軌跡モードの撮影待機画面を例示している。表示部101には、スルー画像900に重畳して、OSDとして、現在の総撮影時間と、総撮影時間を変更するためのコントローラホイール106などで操作可能なアイコン901が表示される。図示の例では、総撮影時間は60分に設定されている。
図9(b)は、星空軌跡モードにおける途中経過レビュー時の表示画面を例示している。表示部101には、現在までに生成された合成画像910に重畳して、OSDとして、半透過な経過時間表示領域912に経過時間911が表示される。
なお、途中経過レビュー表示は図9(c)のような表示でも良い。すなわち、表示部101には、合成画像910に重畳して、OSDとして、経過時間914と総撮影時間913が表示される。ここでは経過時間と総撮影時間が併せて表示されるが、いずれか一方でも良い。また、経過時間914は縁取りした文字で表示され、経過時間表示領域は表示されない。
ここで例示した図9(b)、(c)の表示形態は、適宜組み合わせても良い。撮影開始からの経過時間911は、静止画撮影ごとのタイミングで1回更新して表示し、静止画撮影間のインターバル中(途中)では更新しない。このようにすることで、ユーザは経過時間だけでなく、更新された経過時間の差分から撮影間隔も知ることが可能である。例えば、N回目の静止画撮得時に経過時間911が12分34秒と表示されており、N+1回目の静止画撮影までは12秒34秒と表示されたままで、N+1回目の静止画撮影が行われた場合に12秒40秒と更新されたとする。この場合は、ユーザは1回の撮影間隔は6秒であることがわかる。すなわち、1回の撮影での露光時間、ダーク処理時間、その他の処理時間が6秒程度であることがわかる。これにより経過時間と撮影間隔を1つの時間情報で示すことができるため、表示スペースを節約することができ、表示部101に表示される合成画像910が見難くなることを防ぐことができる。また、その時点で生成されている合成画像910を経過時間911と共にレビュー表示することで、ユーザは経過時間と軌跡の長さを関連付けることができ、所望の長さの軌跡を撮影するために必要な残り時間を見積もることが可能である。
なお、上述の実施形態では、最終的にS834で合成画像を1枚記録する例を説明したが、1枚だけでなく、S825で記録した静止画(すなわち合成画像の素材画像)も個別に静止画ファイルとして記録媒体109に記録しても良い。また、S828で生成される途中までの合成画像も個別に記録しても良い。合成画像の素材となる画像を個別に記録しておくことで、星空軌跡モードで撮影した合成画像が失敗と認められる場合に、後でPCの画像処理アプリケーションなどを用いて修正を行うことが可能である。
また、撮影間隔をユーザが任意に設定できても良い。ユーザが撮影時間を設定できることで、より自由な星空軌跡撮影が可能である。
また、記録媒体109の残容量から、選択できる総撮影時間に制限がある場合には、S811、S812で選択できる値に上限を設けたり、アイコン901の色を変更するなどしてユーザに通知しても良い。
また、経過時間(カウントアップ)表示ではなく、残り時間(カウントダウン)表示でも良い。この場合、ユーザは1つの時間情報から残り時間が分かるだけでなく、ユーザが自身で設定した総撮影時間との差分から経過時間が、更新される残り時間の差分から撮影間隔を知ることができ、より省スペースな情報表示を実現できる。
また、時間情報ではなく、撮影可能な残り枚数、残り時間、または記録媒体109の残容量を表示しても良い。
また、これらの表示情報をどのような形態で表示するかを、ユーザがメニュー画面などから自由に設定できるようにしても良い。
さらに、撮影間隔が短い場合には経過時間の表示の更新を撮影毎に行っても、ユーザが瞬時に前回の更新からの差分の時間を計算して撮影間隔を把握するのは難しい。そのため、撮影間隔が短い場合(所定時間未満の場合)は経過時間を表示しないようにしても良い。あるいは、経過時間を表示するが、撮影間隔が短い場合(所定時間未満の場合)は経過時間の表示の更新のタイミングを各撮影の度に1回だけとせずに、インターバル期間に関わらず時間の経過に応じたカウントアップ(例えば1秒に1回の更新)としても良い。撮影間隔が所定時間以上である場合は前述のとおり各撮影の度に1回の更新とする。
また、上述の経過時間の表示方法(インターバル撮影における各撮影の度に1回の更新)は、動画のインターバル撮影である星空インターバル動画モードで行っても良い。
なお、システム制御部201の制御は1つのハードウェアが行っても良いし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行っても良い。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラなどの撮像装置に適用した場合を例にして説明したが、本発明はこの例に限定されず、例えば、星空や夜景などの暗所撮影が可能な装置であれば適用可能である。すなわち、本発明はタブレットPCやスマートフォンなどの携帯端末などにも適用可能である。
[他の実施形態]
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。