JP2015040890A - 鏡筒付きレンズ - Google Patents

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邦仁 立石
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Abstract

【課題】本発明は、レンズに加わる熱応力の不均一を緩和することが可能な鏡筒付きレンズを提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、レンズ30と鏡筒20とが一体成形され、基台に載置される鏡筒付きレンズ10であって、レンズ30は、光軸36方向から見て略円形であり、鏡筒20は、レンズ30を保持する基部21と、基部21と一体に設けられた取手部22とを有しており、基部21は、載置面21aと、載置面21aに連なる側面21b、21cとを有し、側面21b、21cには複数の溝25a〜25dが形成されていることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、鏡筒付きレンズに関し、特に、異形状の鏡筒を有する鏡筒付きレンズに関する。
モバイル製品やプロジェクタなどの電子機器及び光通信機器等の光学部品として、鏡筒付きレンズが用いられている。特許文献1には、発光素子と光ファイバ又は光ファイバ間を結合する光モジュールにおいて用いられる鏡筒付きレンズが開示されている。
図10は、特許文献1に記載されている従来例の鏡筒付きレンズを示す。図10は、従来例の鏡筒付きレンズ110が、レーザ溶接により基台141に固定されたときの斜視図を示す。
図10に示すように、従来例の鏡筒付きレンズ110は、レンズ130と、レンズ130を支持する鏡筒121とを有して構成される。また、基台141には、鏡筒保持部材142が点144においてレーザ溶接により固定されており、鏡筒付きレンズ110は点145において鏡筒保持部材142にレーザ溶接により固定される。
鏡筒付きレンズ110を鏡筒保持部材142に固定する際に、保持器143を用いて鏡筒付きレンズ110のxyz方向の位置決めがされる。図10に示すように、鏡筒121には上方に突出する取手部121aが設けられており、保持器143により取手部121aを挟持して位置決めされた状態で、鏡筒付きレンズ110がレーザ溶接により鏡筒保持部材142に固定される。これにより、従来例の鏡筒付きレンズ110は、基台141に精度良く位置決めして固定される。
特開平9−113756号公報
従来例の鏡筒付きレンズ110をレーザ溶接等により鏡筒保持部材142に固定する際に、鏡筒付きレンズ110に熱が加えられるため、レンズ130と鏡筒121との熱膨張係数の差により熱応力が生じる。そして、従来例の鏡筒付きレンズ110の鏡筒121は取手部121aを有する異形状であるため、取手部121aが設けられた肉厚の厚い箇所の熱応力が増大し、肉厚の薄い箇所の熱応力は小さくなる。したがって、鏡筒121からレンズ130に加えられる熱応力が不均一になるという課題が生じる。この場合、レンズ130の一部に熱応力が集中してレンズ130が不均一に歪み、レンズ130の偏光特性等が劣化するおそれがある。
また、鏡筒付きレンズ110の製造工程において、レンズ130を鏡筒121と一体に成形する場合には、レンズ130を鏡筒121により保持するために、鏡筒121にはレンズ130よりもわずかに熱膨張率の大きい材料が用いられる。そして、図10に示すように、鏡筒121は取手部121aを有する異形状であるため、鏡筒121及びレンズ130を加熱して一体成形した後において、鏡筒121からレンズ130に不均一な熱応力が加えられるという課題が生じる。レンズ130の成形時の不均一な応力によって、レンズ130の偏光特性の劣化が生じるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決して、レンズと鏡筒とを一体成形する際や、鏡筒付きレンズをレーザ溶接等により基台に固定する際などにおいて、異形状の鏡筒からレンズに加えられる熱応力の不均一を緩和することが可能な鏡筒付きレンズを提供することを目的とする。
本発明の鏡筒付きレンズは、レンズと鏡筒とが一体成形され、基台に載置される鏡筒付きレンズであって、前記レンズは、光軸方向から見て略円形であり、前記鏡筒は、前記レンズを保持する基部と、前記基部と一体に設けられた取手部とを有しており、前記基部は、載置面と、前記載置面に連なる側面とを有し、前記側面には複数の溝が形成されていることを特徴とする。
これによれば、鏡筒の基部の側面に溝が形成された箇所において肉厚の薄い部分が設けられ、この肉厚の薄い部分は、溝が設けられていない部分に比べてレンズに作用する熱応力が小さくなる。また、基部の側面に溝を設けることにより、基部が弾性変形しやすくなるため、取手部が設けられ異形状を有する鏡筒からレンズに加えられる熱応力が分散される。よって、鏡筒からレンズに加えられる熱応力の不均一が緩和される。
したがって、レンズと鏡筒とを一体成形する際や、鏡筒付きレンズをレーザ溶接等により基台に固定する際などにおいて、異形状の鏡筒からレンズに加えられる熱応力の不均一を緩和することが可能である。
本発明の鏡筒付きレンズにおいて、前記溝は、前記載置面にさらに形成されていることが好ましい。これによれば、異形状の鏡筒からレンズに加えられる熱応力が、載置面に形成された溝によってさらに分散されるため、鏡筒からレンズに加えられる熱応力の不均一をさらに緩和して、鏡筒の外周に沿って熱応力を均一化することができる。
本発明の鏡筒付きレンズにおいて、前記溝は、前記取手部にさらに形成されていることが好ましい。これによれば、取手部において発生する熱応力を低減して、鏡筒からレンズに加えられる熱応力の不均一をさらに緩和して、鏡筒の外周に沿って熱応力を均一化することができる。
本発明の鏡筒付きレンズにおいて、前記溝の深さ方向が、前記レンズの光軸に向かって形成されていることが好適である。これによれば、鏡筒からレンズに加えられる熱応力の光軸に向かう方向の成分を効果的に低減することができる。
本発明の鏡筒付きレンズにおいて、前記レンズと同心円であり、かつ前記レンズの外周よりも大きい仮想円の円周と重なる位置に、前記複数の溝の底部が形成されていることが好適である。これによれば、鏡筒からレンズに作用する熱応力は鏡筒の肉厚に依存するため、複数の溝を形成した箇所での鏡筒からレンズに向かう方向の応力を均一にすることができる。したがって、鏡筒からレンズに加えられる熱応力を鏡筒の外周に沿って均一化することができる。
本発明の鏡筒付きレンズにおいて、前記溝は、前記レンズの外周と交差する方向に延在して設けられていることが好ましい。これによれば、鏡筒からレンズに加えられる熱応力がレンズの外周方向に分散されて、レンズの外周と直交する方向の熱応力が低減されるため、熱応力の不均一を抑制することができる。
本発明の鏡筒付きレンズによれば、レンズと鏡筒とを一体成形する際や、鏡筒付きレンズをレーザ溶接等により基台に固定する際などにおいて、異形状の鏡筒からレンズに加えられる熱応力の不均一を緩和することが可能である。
本発明の実施形態における鏡筒付きレンズの斜視図である。 本実施形態における鏡筒付きレンズの正面図である。 図2のIII−III線で切断して矢印方向から見たときの断面図である。 本実施形態の鏡筒付きレンズを基台に固定したときの正面図である。 本実施形態の鏡筒付きレンズの製造方法を説明するための工程図である。 (a)実施例の鏡筒付きレンズ及び(b)比較例の鏡筒付きレンズの応力分布を示すシミュレーション結果の断面斜視図。 本実施形態の第1の変形例の鏡筒付きレンズの正面図である。 第2の変形例の鏡筒付きレンズを基台に固定したとき正面図である。 第3の変形例の鏡筒付きレンズの正面図である。 従来例の鏡筒付きレンズの斜視図である。
以下、本発明の鏡筒付きレンズの具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面の寸法は適宜変更して示している。
図1は、本実施形態の鏡筒付きレンズの斜視図である。図2は、鏡筒付きレンズの正面図であり、図3は、図2のIII−III線で切断して矢印方向から見たときの鏡筒付きレンズの断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の鏡筒付きレンズ10は、レンズ30と、鏡筒20とを有して構成される。鏡筒20は、レンズ30を保持する基部21と、基部21と一体に設けられた取手部22とを有して構成される。図3に示すように、鏡筒20の基部21には、Y1−Y2方向に貫通する貫通孔が設けられており、貫通孔の内部にレンズ30が保持されている。本実施形態の鏡筒付きレンズ10は、レンズ30と鏡筒20とが一体に成形された鏡筒一体レンズである。
図3に示すように、鏡筒20の貫通孔が設けられた方向(Y1−Y2方向)においてレンズ30の光軸36を有し、レンズ30のY1−Y2方向に対向する面には、非球面または球面の光学面32、33がそれぞれ形成されている。レンズ30は、光学面32、33を通過する光を平行光にする、または受光部に集光させる等の光学機能を有する。また、図2に示すように、光軸36方向から見たときにレンズ30は略円形に形成されている。
図1及び図2に示すように、基部21は載置面21aと、載置面21aに連なる側面21b、21cとを有する。側面21b、側面21cは互いに平行に、かつ、載置面21aに対して略垂直に設けられている。また、載置面21aの反対側には上面21dが形成されており、取手部22は上面21dから突出して形成されている。図2に示すように、鏡筒20は取手部22を有し、光軸36方向から見たときにレンズ30の中心(光軸36)に対して非対称な異形状に形成されている。
図2に示すように、本実施形態の鏡筒付きレンズ10において、基部21の側面21bには複数の溝25a、25bが形成されており、側面21cには複数の溝25c、25dが形成されている。さらに、載置面21aには溝25e、25fが形成されており、取手部22に溝25gが形成されている。
各溝25a〜25gの深さ方向は、それぞれレンズ30に向かうように形成されており、溝25a、25bは側面21bに略垂直方向に、溝25c、25dは側面21cに略垂直方向に、溝25e、25fは載置面21aに略垂直方向に、それぞれ深さ方向を有する。また、図1に示すように、各溝25a〜25gは、レンズ30の外周と交差する方向であって、各溝25a〜25gの底部26a〜26gと垂直な方向(Y1−Y2方向)に延在して、すなわち光軸36と略平行方向に延在して形成されている。
また、図2に示すように、レンズ30と同心円であり、かつレンズ30の外周よりも大きい仮想円34を設けたときに、仮想円34の円周と重なる位置に、複数の溝25a〜25gの底部26a〜26gが形成されている。なお、底部26a〜26gは、載置面21a、側面21b、21cにそれぞれ平行に形成されているが、これに限定されず、例えば傾斜面や曲面等を有していても良い。
本実施形態において、鏡筒20は、ステンレス鋼などの金属から形成されており、例えばフェライト系のステンレス鋼から形成されている。鏡筒20は切削加工により形成され、取手部22、各溝25a〜25g等も切削加工により形成することができる。また、レンズ30は、光学ガラス材料、例えば無鉛ガラス((株)オハラ製L−BAL35)から形成されている。
以上のように、取手部22を有する異形状の鏡筒20において、複数の溝25a〜25gが設けられている。これにより、鏡筒20の基部21及び取手部22に溝25a〜25gが形成された箇所において肉厚の薄い部分が設けられ、鏡筒付きレンズ10に熱が加えられた場合において、この肉厚の薄い部分は、溝25a〜25gが設けられていない部分に比べてレンズ30に作用する熱応力が小さくなる。また、溝25a〜25gを設けることにより、基部21及び取手部22が弾性変形しやすくなるため、鏡筒20からレンズ30に加えられる熱応力が分散される。よって、鏡筒20からレンズ30に加えられる熱応力の不均一が緩和される。
特に、レンズ30として無鉛ガラスを用いた場合には、光弾性係数が高く外部応力に対する消光比の劣化が大きいため、レンズ30に不均一な熱応力が加えられた場合には、偏光特性の劣化が発生する可能性が大きい。本実施形態によれば、鏡筒20からレンズ30に加えられる熱応力の不均一が緩和されるため、レンズ30の偏光特性の劣化を防止することができる。
したがって、本実施形態の鏡筒付きレンズ10によれば、レンズ30と鏡筒20とを一体成形する際や、鏡筒付きレンズ10をレーザ溶接等により基台に固定する際などにおいて、異形状の鏡筒20からレンズ30に加えられる熱応力の不均一を緩和することが可能である。
図4は、本実施形態の鏡筒付きレンズを基台に固定したときの正面図である。図4に示すように、鏡筒付きレンズ10は基台41に固定された状態で、光モジュールとしてモバイル製品やプロジェクタなどの電子機器や光通信機器等に組み込まれて用いられる。
図4に示すように、基台41の上には、凹状のレンズホルダ42が設けられており、凹状のレンズホルダ42内に鏡筒付きレンズ10が設置される。鏡筒付きレンズ10を固定する際には、鏡筒20の取手部22を保持部材43により保持した状態で、鏡筒付きレンズ10を移動させてxyz方向の位置決めを行う。鏡筒付きレンズ10は、レンズ30の光軸36と発光素子等の光源からの光とが一致するように位置決めされて、基台41に固定される。例えば、基部21の側面21cを位置決め面として、側面21cとレンズホルダ42の側壁42bとを接触させてX1−X2方向の位置合わせを行い、その後Y1−Y2方向及びZ1−Z2方向の位置合わせを行う。そして、基部21の側面21b、21cが、レンズホルダ42の側壁42a、42bに、レーザ溶接点44でレーザ溶接等により、固定される。
鏡筒付きレンズ10をレーザ溶接等によって基台41に固定する際に、鏡筒付きレンズ10に熱が加えられる。上述のように、鏡筒20にはステンレス鋼などの金属材料が用いられており、ステンレス鋼などの金属材料はレンズ30に用いられるガラス材料よりも大きい熱膨張係数を有する。よって、鏡筒付きレンズ10の固定時に熱が加えられた場合に、熱膨張係数の差により、鏡筒20からレンズ30に、レンズ30の半径方向に圧縮応力が加えられる。また、鏡筒20は取手部22が設けられた異形状を有しており、また、鏡筒付きレンズ10の固定時においてはレーザ溶接点44に集中的に熱が加えられるため、鏡筒20において生じる熱応力は不均一となり易い。
本実施形態の鏡筒付きレンズ10によれば、鏡筒20の基部21の側面21b、21cに溝25a〜25dが形成された箇所において肉厚の薄い部分が設けられ、この肉厚の薄い部分は他の鏡筒20部分(溝25a〜25dが形成されていない部分)に比べてレンズ30に作用する熱応力が小さくなる。また、基部21の側面21b、21cに溝25a〜25dを設けることにより、基部21が弾性変形しやすくなる。そのため、取手部22が設けられて異形状を有する鏡筒20から発生する熱応力が分散されて、レンズ30に加わる熱応力の不均一が緩和される。
したがって、本実施形態の鏡筒付きレンズ10によれば、鏡筒付きレンズ10をレーザ溶接等により基台41に固定する際において、異形状の鏡筒20からレンズ30に加えられる熱応力の不均一を緩和することが可能である。
図4に示すように、基部21の側面21b、21cの上部においてレーザ溶接されるため、少なくとも側面21b、21cに複数の溝25a〜25dが形成されていれば、熱応力の不均一を緩和する効果が得られる。本実施形態において、側面21b、21cの他に、載置面21aに溝25e、25fが形成されると共に、取手部22に溝25gが形成されている。これにより、載置面21aに形成された溝21e、21f及び取手部22に形成された溝25gによって、異形状の鏡筒20から発生する熱応力がさらに分散される。
また、図1に示すように溝25a〜25gは、レンズ30の外周と交差する方向であって各溝25a〜25gの底部26a〜26gと垂直な方向(Y1−Y2方向)に延在して設けられている。これによれば、鏡筒20からレンズ30に加えられる熱応力がレンズ30の外周方向に分散されて、レンズ30の外周と直交する方向の熱応力が低減されるため、熱応力の不均一が抑制される。
したがって、鏡筒20からレンズ30に加えられる熱応力を確実に分散して、鏡筒20の外周に沿って熱応力を均一化することができる。
また、図4に示すように、各溝35a〜35gは、光軸36を通り載置面21aに垂直な仮想線(図2に示すIII−III線)に対して線対称に配置されている。これにより、異形状の鏡筒20からレンズ30に加えられる熱応力が、鏡筒20の外周に沿ってより均一化される。
また、各溝25a〜25gの底部26a〜26gを仮想円34の円周と重なる位置に設けることにより、鏡筒20からレンズ30に作用する熱応力は鏡筒20の肉厚に依存するため、複数の溝25a〜25gを形成した箇所での鏡筒20の肉厚がほぼ等しくなり、鏡筒20からレンズ30に向かう方向の応力を均一にすることができる。したがって、鏡筒20からレンズ30に加えられる熱応力が、鏡筒20の外周に沿って確実に均一化される。なお、本実施形態において、載置面21a、側面21b、21cにそれぞれ2本ずつ溝25a〜25fが設けられているが、溝の本数や、幅などの形状は適宜変更可能である。
また、図4では凹状のレンズホルダ42を用いて、基部21の側面21cを位置決め面として位置決めを行っているが、鏡筒付きレンズ10の位置決め方法は特に限定されない。また、鏡筒付きレンズ10は側面21b、21cのレーザ溶接点44でレーザ溶接されるが、レンズホルダ42の形状や、位置決め方法によりレーザ溶接点44の位置を適宜変更しても、同様の効果が得られる。
<鏡筒付きレンズの製造方法>
図5は、本実施形態の鏡筒付きレンズの製造方法を説明するための工程図である。まず図5(a)の工程では、成形装置50を準備する。図5(a)に示すように、成形装置50は、下型51と上型52とを有し、下型51内には入れ子53が、上型52内には入れ子54が設けられている。下型51、上型52、入れ子53、54はそれぞれ、上下方向に移動可能に設けられている。また、入れ子53、54の互いに対向する面は、凹非球面の光学転写面53a、54aである。そして、下型51及び上型52の外側に加熱部55が設けられている。
次に、図5(b)に示すように、鏡筒20及びレンズ素材56が成形装置50内に供給される。その際、鏡筒20は、下型51の上面凹部51a内に位置決めされて嵌合される。また、レンズ素材56は、鏡筒20の貫通孔内に形成された傾斜面23aに設置される。
そして、図5(c)に示すように、上型52が下降されて、鏡筒20が、上型52及び下型51に上下から挟まれて固定される。そして、加熱部55によって鏡筒20が加熱され、さらにレンズ素材56が軟化点以上、本実施形態においては、ガラス転移点以上の温度に加熱される。
次に、図5(d)に示すように、入れ子53及び入れ子54が挟圧方向に駆動され、レンズ素材56が各光学転写面53a、54aによって加圧される。レンズ素材56は、光学転写面53a、54aが転写されると共に、鏡筒20の貫通孔の内周面に密着される。これにより、非球面の光学面32、33を有するレンズ30が鏡筒20と一体に成形される。その後加熱部55が停止され、鏡筒20及びレンズ30が冷却される。
その後、図4(e)に示すように、上型52、入れ子53及び入れ子54がそれぞれ上下に駆動され、鏡筒付きレンズ10が離型される。
本実施形態において、鏡筒20の熱膨張係数がレンズ30の熱膨張係数よりもわずかに大きくなるように、鏡筒20及びレンズ30の材料が選択されており、これにより、図5各図の工程で鏡筒20及びレンズ30が加熱及冷却された後にレンズ30が鏡筒20に固定される。
<実施例>
図6(a)は、実施例の鏡筒付きレンズの応力分布を示すシミュレーション結果の断面斜視図であり、図6(b)は比較例の鏡筒付きレンズの応力分布を示すシミュレーション結果の断面斜視図である。図6(a)(b)は、図5(c)及び図5(d)に示す工程において、550℃〜600℃程度に加熱してレンズ30を成形し、その後冷却したときの、実施例の鏡筒付きレンズ11、及び比較例の鏡筒付きレンズ211に残留する応力をシミュレーションした結果である。なお、図6(a)及び(b)は、図2に示すIII−III線と同様の箇所で切断した時の断面斜視図である。
図6(a)の実施例の鏡筒付きレンズ11は、図1から図3に示す鏡筒付きレンズ10と同じ構成である。また、図6(b)に示す比較例の鏡筒付きレンズ211は、鏡筒220に溝25a〜25fが設けられていない点が異なっており、その他の材料、形状等は図6(a)の実施例の鏡筒付きレンズ11と同等である。
図6(b)に示すように、溝が設けられていない比較例の鏡筒付きレンズ211において、レンズ230の外周に200〜300N/mの応力が集中していることが示されている。また、鏡筒220は、取手部222が設けられた異形状であるため、取手部222の近傍において、レンズ230に500N/m以上の大きな応力が集中しており、レンズ230に加えられる応力が不均一であることが示されている。このような不均一な応力がレンズ230に加えられると、レンズ230の偏光特性が劣化するおそれがある。
これに対し、図6(a)に示す実施例の鏡筒付きレンズ11においては、レンズ30の外周に発生する応力がほぼ200N/m以下の大きさに抑えられており、また、取手部22の近傍においても応力の集中が抑制されており、一部で200〜300N/mの応力が発生しているのみである。
本実施例の鏡筒付きレンズ11によれば、鏡筒20の基部21に溝25a〜25f(図6では一部省略して示す)が形成された箇所において肉厚の薄い部分が設けられ、この肉厚の薄い部分は、溝25a〜25fが設けられていない部分に比べてレンズ30に作用する熱応力が小さくなる。また、基部21及び取手部22に複数の溝25a〜25gを設けることにより、基部21が弾性変形しやすくなる。そのため、取手部22が設けられて異形状を有する鏡筒20から発生する熱応力が分散されて、レンズ30に加わる熱応力の不均一が緩和される。
よって、図6(b)の比較例に対して、本実施例の鏡筒付きレンズ11は、溝25a〜25gを設けたことにより、異形状の鏡筒20からレンズ30に加えられる応力の大きさが低減されると共に、レンズ30に加えられる応力の不均一が抑制され、鏡筒20の外周に沿って応力が均一化されていることが示されている。また、レンズ30に加えられる応力が低減されると共に均一化されるため、レンズ30の偏光特性の劣化も防止される。
<変形例>
図7は、本実施形態の第1の変形例の鏡筒付きレンズの正面図である。第1の変形例の鏡筒付きレンズ12は、基部21の載置面21a、側面21b、21cに形成された各溝25a〜25fの深さ方向が異なっている。図7に示すように、光軸36方向から見たときに各溝25a〜25fの深さ方向は、レンズ30の光軸36に向かって、かつレンズ30の外周に直交する方向に形成されている。また、各溝25a〜25fの深さ方向は、載置面21a、側面21b、21cに対して傾斜して形成されている。
鏡筒付きレンズ12を一体成形する際や、鏡筒付きレンズ12を基台41にレーザ溶接する際において、鏡筒20からレンズ30に加えられる応力は光軸36に向かう方向に作用しやすい。したがって、本変形例の鏡筒付きレンズ12において、図7に示すように各溝25a〜25fを形成することにより、鏡筒20からレンズ30に加えられる応力の光軸36に向かう方向の成分を効果的に低減することができる。
図8は、第2の変形例の鏡筒付きレンズの正面図である。第2の変形例の鏡筒付きレンズ13は、側面21b、21cのみに複数の溝25a〜25dが形成されており、載置面21a及び取手部22に溝が形成されていない点が異なる。鏡筒付きレンズ13を基台41にレーザ溶接する際において、レーザ溶接点44の近傍、すなわち少なくとも側面21b、21cに複数の溝25a〜25dを形成することで、レーザ溶接により発生する基部21の熱応力を分散することができ、鏡筒20からレンズ30に加えられる応力の不均一を抑制することができる。また、本変形例においては、鏡筒付きレンズ13の溝加工が短時間ですみ、製造コストの低減が可能となる。
図9は、第3の変形例の鏡筒付きレンズの正面図である。図1に示す本実施形態の鏡筒付きレンズ10において、レンズ30は光軸36方向から見て円形であるとしたが、これに限定されるものではない。図9に示すように、第3の変形例の鏡筒付きレンズ14において、レンズ31は楕円形状に形成されている。このような態様であっても、鏡筒20に複数の溝25a〜25gを設けることにより、鏡筒20からレンズに加えられる応力の不均一を抑制して、レンズ31の光学特性の劣化を防止できる。なお、レンズ31は、楕円形状の他に、光軸36方向から見て矩形状、あるいは多角形状に形成してもよい。
10〜14 鏡筒付きレンズ
20 鏡筒
21 基部
21a 載置面
21b、21c 側面
21d 上面
22 取手部
23a、23b 傾斜面
25a〜25g 溝
26a〜26g 底部
30、31 レンズ
32、33 光学面
34 仮想円
36 光軸
41 基台
42 レンズホルダ
50 成形装置
51 下型
52 上型
53、54 入れ子
55 加熱部
56 レンズ素材

Claims (6)

  1. レンズと鏡筒とが一体成形され、基台に載置される鏡筒付きレンズであって、
    前記レンズは、光軸方向から見て略円形であり、
    前記鏡筒は、前記レンズを保持する基部と、前記基部と一体に設けられた取手部とを有しており、
    前記基部は、載置面と、前記載置面に連なる側面とを有し、前記側面には複数の溝が形成されていることを特徴とする鏡筒付きレンズ。
  2. 前記溝は、前記載置面にさらに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鏡筒付きレンズ。
  3. 前記溝は、前記取手部にさらに形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鏡筒付きレンズ。
  4. 前記溝の深さ方向が、前記レンズの光軸に向かって形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の鏡筒付きレンズ。
  5. 前記レンズと同心円であり、かつ前記レンズの外周よりも大きい仮想円の円周と重なる位置に、前記複数の溝の底部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の鏡筒付きレンズ。
  6. 前記溝は、前記レンズの外周と交差する方向に延在して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の鏡筒付きレンズ。
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