JP5850552B1 - 部分光学素子配列を備えた表示体、表示体形成方法、部分光学素子配列形成方法、表示体製造システム - Google Patents

部分光学素子配列を備えた表示体、表示体形成方法、部分光学素子配列形成方法、表示体製造システム Download PDF

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Abstract

光学素子による光学効果を観察でき、かつ、光学効果を観察可能な箇所以外の部分に印字等された文字等をクリアに見ることができる薄型の表示体等を提供する。光学素子による光学効果を観察可能な表示体であって、本体部の第一の面の第一の部分領域に光学素子配列14と作用して光学効果を現出させるための画像が形成されている。第一の面とは反対側の面である第二の面12であって、第一の部分領域に対応する第二の部分領域に光学素子配列14が形成されており、光学素子配列14は凹状部と凸状部を有し、第二の面12の非形成面12cは凹状部の最低部位14dと凸状部の最高部位14eの間に位置する。

Description

本発明は、光学素子による光学効果を観察可能な画像形成形成体に関し、特に、部分光学素子配列形成方法により形成される部分光学素子配列を備えた表示体であって、光学素子配列と作用して光学効果を現出させるための画像が形成された箇所に対応する箇所に部分的に光学素子配列を有する表示体及び部分光学素子配列形成方法及び表示体製造システムに関する。
観察者の視覚を利用することによって、ムービング、チェンジング等の可変画像、動画、又は、立体画像等の虚像を観察できる表示技術がある(特許文献1)。表示体は、複数のシリンドリカルレンズの配列により構成されたレンチキュラーシート、又は、複数の平凸レンズの配列により構成された平凸レンズシートと、絵柄、文字等の画像が印刷された紙が、接着材で貼りあわされて一体化されたもの等である。
特許第5224489号公報
通常、このような表示体では、可変画像又は立体画像表示だけではなく、文字等を一緒に表示させたいという需要がある。しかし、従来技術による表示体では、レンズシートが全面にあるため、可変画像又は立体画像表示以外の部分は、光学素子を通して視認するために不要なノイズを含むので文字等が見え難いという問題がある。可変画像又は立体画像表示の部分だけにレンズシートを別個貼り付ける方法では、表示体自身が厚くなってしまう。
本発明の目的は、このような問題等に鑑みて、光学素子による光学効果を観察でき、かつ、光学効果を観察可能な箇所以外の部分に印字等された文字等をクリアに見ることができ、かつ、薄型の表示体及び部分光学素子配列形成方法及び表示体製造システムを提供することにある。
本発明の部分光学素子配列を備えた表示体は、光学素子による光学効果を観察可能な表示体であって、本体部の第一の面の第一の部分領域に光学素子配列と作用して光学効果を現出させるための画像が形成されており、当該第一の面とは反対側の面である第二の面であって、前記第一の部分領域に対応する第二の部分領域に光学素子配列が形成されており、当該光学素子配列は、凹状部と凸状部を有し、前記第二の面の前記光学素子配列が形成されていない非形成面は、前記凹状部の最低部位と前記凸状部の最高部位の間に位置することを特徴とする。
本発明の表示体形成方法は、光学素子による光学効果を観察可能な表示体を形成する方法であって、本体部の第一の面の第一の部分領域に光学素子配列と作用して光学効果を現出させるための画像が形成されており、当該第一の面とは反対側の面である第二の面であって、前記第一の部分領域に対応する第二の部分領域に、賦形部材の賦形面を押圧し、前記賦形面の構造の反転形状を前記第二の部分領域に成形する成形工程と、前記賦形部材による押圧を解除して、前記第二の部分領域に光学素子配列を形成する離型工程と、を有し、前記成形工程の前に、前記画像を確認して、又は、前記第一の部分領域以外の領域に光学効果を現出させるための前記画像以外の他の画像が形成されている場合には、当該他の画像及び前記画像のうち少なくともいずれか一方を確認して(但し、前記第二の面の側から確認する場合を除く。)、前記賦形面が前記第二の部分領域に押圧されるよう位置合わせを行う位置合わせ工程をさらに含み、前記第二の部分領域に形成された前記光学素子配列は、凹状部と凸状部を有し、前記第二の面の前記光学素子配列が形成されていない非形成面、前記凹状部の最低部位と前記凸状部の最高部位の間に位置して成る部分光学素子配列を備えた表示体を形成することを特徴とする。
前記位置合わせ工程は、前記画像を確認して、又は、前記他の画像が形成されている場合には、当該他の画像及び前記画像のうち少なくともいずれか一方を確認して(但し、前記第二の面の側から確認する場合を除く。)、一の前記賦形面が前記第二の部分領域に押圧されるよう、かつ、他の前記賦形面が前記第一の部分領域に押圧されるよう位置合わせを行ない、前記成形工程は、前記第二の部分領域に一の前記賦形部材の賦形面を押圧して、当該一の賦形部材の賦形面の構造の反転形状を前記第二の部分領域に成形し、かつ、前記第一の部分領域に他の前記賦形部材の賦形面を押圧して、当該他の賦形部材の賦形面の構造の反転形状を前記第一の部分領域に成形し、前記離型工程は、前記一の賦形部材及び前記他の賦形部材による押圧を解除して、前記第二の部分領域に前記光学素子配列を形成し、前記第一の部分領域に凹凸部を形成してもよい。
前記光学素子配列は凸レンズ配列であって、当該光学素子配列の焦点面が、前記画像が形成された前記第一の面と略一致するよう構成してもよい。
前記本体部は、前記第一の面を備える第一部材と、前記第二の面を備える透明材料からなる第二部材と、前記第一部材と前記第二部材とを支持する支持部材と、を備えてもよい。
前記支持部材は、前記第一部材と前記第二部材を、前記第一の面及び前記第二の面が所定距離隔てて背向する態様又は前記第一の面が前記第二部材の側を向いた態様で支持し、かつ、前記第一部材と前記第二部材とが互いに接触しないよう隙間を空けて支持してもよい。
前記画像は、前記光学効果によって現出する虚像の前記光学素子配列の配列方向のサイズを縮小した縮小画像であって、複数の前記縮小画像が反復して構成された縮小画像配列で構成してもよい。
前記画像は、平行に並んだ複数のシリンドリカルレンズと作用して立体視または変化画像を現出し、前記シリンドリカルレンズのそれぞれに対応する複数の短冊状の画像からなる画像単位が複数並べられてなる合成画像で構成してもよい。
前記画像は、縦横に配列された凸レンズと作用して立体視可能な合成画像で構成してもよい。
本発明の部分光学素子配列形成方法は、本体部から成る表示体に対して部分的に光学効果を観察可能にする部分光学素子配列を形成する部分光学素子配列形成方法であって、前記本体部の第一の面の第一の部分領域に光学素子配列と作用して光学効果を現出させるための画像が形成されており、当該第一の面とは反対側の面である第二の面であって、前記第一の部分領域に対応する第二の部分領域に、賦形部材の賦形面を押圧し、前記賦形面の構造の反転形状を前記第二の部分領域に成形する成形工程と、前記賦形部材による押圧を解除して、前記第二の部分領域に光学素子配列を形成する離型工程と、を有し、前記成形工程の前に、前記画像を確認して、又は、前記第一の部分領域以外の領域に光学効果を現出させるための前記画像以外の他の画像が形成されている場合には、当該他の画像及び前記画像のうち少なくともいずれか一方を確認して(但し、前記第二の面の側から確認する場合を除く。)、前記賦形面が前記第二の部分領域に押圧されるよう位置合わせを行う位置合わせ工程をさらに含むことを特徴とする。
本発明の表示体製造システムは、製造ライン上を搬送される複数の本体部に対し光学素子配列を形成し、表示体を製造する表示体製造システムにおいて、前記本体部の第一の面の第一の部分領域に光学素子配列と作用して光学効果を現出させるための画像が形成されており、前記画像を確認して、又は、前記第一の部分領域以外の領域に光学効果を現出させるための前記画像以外の他の画像が形成されている場合には、当該他の画像及び前記画像のうち少なくともいずれか一方を確認して位置合わせを行った後に、前記第一の面とは反対側の面である第二の面であって、前記第一の部分領域に対応する第二の部分領域に、賦形部材の賦形面を押圧し、前記賦形面の構造の反転形状を前記第二の部分領域に成形し、前記賦形部材による押圧を解除して、前記第二の部分領域に光学素子配列を形成する加工手段であって、前記第二の部分領域に形成された前記光学素子配列は、凹状部と凸状部を有し、前記第二の面の前記光学素子配列が形成されていない非形成面は、前記凹状部の最低部位と前記凸状部の最高部位の間に位置する光学素子配列を形成する複数の前記加工手段を有し、搬送されてきた前記本体部に対して、前記複数の加工手段が順に光学素子配列形成処理を行うことを特徴とする。
各前記加工手段の前記賦形部材は、それぞれ異なる賦形面を有するよう構成してもよい。
本発明の部分光学素子配列を備えた表示体によれば、光学素子による光学効果を観察でき、かつ、光学効果を観察可能な箇所以外の部分に印字等された文字等をクリアに見ることができ、かつ、薄型の表示体を実現できる。
本発明の部分光学素子配列形成方法により形成される部分光学素子配列を備えた表示体によれば、光学素子による光学効果を観察でき、かつ、光学効果を観察可能な箇所以外の部分に印字等された文字等をクリアに見ることができ、かつ、薄型の表示体を実現できる。
本発明の部分光学素子配列形成方法によれば、光学素子による光学効果を観察でき、かつ、光学効果を観察可能な箇所以外の部分に印字等された文字等をクリアに見ることができ、かつ、薄型の表示体を形成できる。
本発明の表示体製造システムによれば、光学素子による光学効果を観察でき、かつ、光学効果を観察可能な箇所以外の部分に印字等された文字等をクリアに見ることができ、かつ、薄型の表示体を形成できる。
本発明の表示体の平面図である。 光学効果の説明図である。 光学効果表示領域の説明図である。 図1のA−A’断面図である。 システムS1の説明図である。 システムS1の説明図である。 システムS1の説明図である。 システムS1の説明図である。 システムS1の説明図である。 システムS1の説明図である。 部分光学素子配列の形成処理を示す工程図である。 システムS2の説明図である。 図12Aを白抜き矢印方向に見た概略平面図である。 システムS2の説明図である。 システムS2の説明図である。 システムS2の説明図である。 システムS1で用いた賦形部材としての加圧部の要部拡大図である システムS2で用いた賦形部材としての印判部及びその付近の要部拡大図である (A)はより浅い凹部構造の賦形面を有する加圧部の要部拡大図、(B)はより深い凹部構造の賦形面を有する加圧部の要部拡大図、(C)は平凸レンズ配列の反転形状が形成された賦形面を有する加圧部の要部拡大図、(D)はフレネルレンズ配列の反転形状が形成された賦形面を有する加圧部の要部拡大図、(E)はプリズム素子配列の反転形状が形成された賦形面を有する加圧部の要部拡大図である。 (C1)、(C2)は平凸レンズの配列の例、(D1)、(D2)はフレネルレンズの配列の例、(D3)はリニアフレネルレンズ配列の例である。 表示体1Aの平面図である。 表示体1Aの側面図である。 表示体1Bの平面図である。 表示体1Bの側面図である。 表示体1Cの平面図である。 表示体1Dの斜視図である。 本体部10Eの断面図である。 表示体1Eの断面図である。 表示体1Fの断面図である。 表示体1Gの展開説明図である。 表示体1Gの側面図である。 システムS3の説明図である。 表示体1Hの断面図である。 表示体1Kの断面図である。 光学素子配列の要部拡大断面図である。 光学素子配列の要部拡大撮影画像である。 光学素子配列の高さの測定グラフである。 表示体の例である。 光学素子配列形成システムLS1の外観構成図である。 1回目の加工処理後の光学素子配列の要部拡大断面図である。 2回目の加工処理後の光学素子配列の要部拡大断面図である。 本発明の表示体の一例を示す断面図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その効果を奏する限りにおいて種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
図1は、本発明の表示体の平面図、図2は、光学効果の説明図、図3は、光学効果表示領域の説明図、図4は、図1のA−A’断面図である。
本実施形態による表示体1は、光学素子による光学効果を観察可能な表示体であって、本体部10の第一の面11の第一の部分領域11aに、レンズ、プリズム等の光学素子14aの配列14と作用して光学効果を現出させるための画像13aが形成されており、第一の面11とは反対側の面である第二の面12であって、第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに、後述する賦形部材としての加圧部30(又は印判部60)の賦形面30a(又は賦形面60a)を押圧し、賦形面30a(又は賦形面60a)の構造の反転形状を第二の部分領域12aに成形する成形工程と、加圧部30(又は印判部60)による押圧を解除して、第二の部分領域12aに光学素子配列14を形成する離型工程と、を有し、成形工程の前に、画像13aを確認して、又は、第一の部分領域11a以外の領域に形成された光学効果を現出させるための画像13a以外の他の画像が形成されている場合には、当該他の画像及び画像13aのうち少なくともいずれか一方を確認して、賦形面30a(又は賦形面60a)が第二の部分領域12aに押圧されるよう位置合わせを行う位置合わせ工程をさらに有することを必須の構成とする部分光学素子配列形成方法により形成される。なお、図において、構成を理解し易くするために光学素子14a及び画像13aの数は省略して図示している。
先ず、本体部10を透明材料からなる一つの部材にて構成する例について説明する。
表示体1は、その一部だけで光学素子による光学効果を観察することができるよう一部分に光学素子配列14を備えている。図示する例では、図1の一点鎖線を中心に表示体1の観察角度を変化させると、図2に示す如く、その一部のみ(図の例では目の部分のみ)が動いて見えるように構成されている。表示体1は、透明材料で形成された本体部10から構成されている。このように、光学素子による光学効果を現出させたい光学効果表示領域にのみ、光学素子配列14を形成する。なお、以下の説明において、光学効果の一例として、光学素子配列14と画像13aによって現出する像を「虚像」と言う。
本体部10の材料は、従来から光学素子材料として用いられているものであれば特に限定されない。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP、PETG(グリコール変性ポリエチレンテレフタレート)、アクリル、アクリレート系樹脂などの透明な樹脂材料が用いられる。本実施例では、観察者が第二の面12の側から第一の面11に形成された画像13aによる虚像を観察できる程度の透明性があればよい。
本体部10の第一の面11には、絵柄、文字、模様等の画像13a、13bが、印刷、転写、触刻、エッチング等により形成されている。第一の部分領域11aには、光学素子配列14と作用して光学効果を現出させるための画像13aが形成されている。第一の部分領域11a以外の部分には、例えば、光学効果を奏しない、文字等の画像13bが形成されていてもよい。本発明の他の画像として位置合わせのためのレジスターマーク、絵柄、文字等の画像を形成してもよい。
図4は、本体部10の第一の面11に2つの第一の部分領域11aを備えた例である。具体的には、図1〜図3に示す目の虚像を現出させるための画像13aが第一の部分領域11aに形成されている。
画像13aの構成は、光学素子配列14と作用して光学効果を現出させる従来公知の画像の構成と同様である。例えば、画像13aは、光学素子配列と作用して光学効果によって現出する虚像の光学素子配列の配列方向のサイズを縮小した縮小画像13aであって、複数の縮小画像が反復して構成された縮小画像配列であってもよい。また、画像13aは、インテグラルフォトグラフィ方式によって複数の画像を合成した合成画像であってもよい。さらに、画像13aは、平行に並んだ複数の光学素子としてのシリンドリカルレンズと作用して立体視または変化画像を現出し、シリンドリカルレンズのそれぞれに対応する複数の短冊状の画像からなる画像単位が複数並べられてなる合成画像であってもよい。
本体部10の第一の面11とは反対側の面である第二の面12には、第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに、複数の光学素子14aから成る光学素子配列14が形成されている。光学素子14aは、例えば、シリンドリカルレンズ、平凸レンズ、フレネルレンズ、プリズム素子等である。本実施形態では、シリンドリカルレンズを光学素子14aの一例として図示した。
なお、光学素子配列14がシリンドリカルレンズ配列(レンチキュラー)、平凸レンズ配列等の凸レンズ配列の場合には、光学素子配列14の焦点面が、画像13aが形成された第一の面11と略一致するよう構成することが好ましい。言い換えれば、各光学素子14aの焦点が、画像13aに合うよう構成することが好ましい。
このように、表示体1は、光学素子による光学効果が所望の箇所のみに現出されるように光学素子配列14が形成されている。よって、光学効果表示領域以外の領域では、画像13bをクリアに見ることができる。また、光学素子配列14が本体部10と一体に形成されているという利点がある。よって、表示体1自体を薄型に構成できる。
次に、部分光学素子配列形成方法について説明する。
(賦形面を備えた加圧部を賦形部材として用いる場合)
図5〜図10は、表示体を形成するシステムS1の説明図、図11は部分光学素子配列の形成処理を示す工程図である。
表示体1を形成するシステムS1は、賦形部材としての加圧部30、位置計測カメラ40、位置合わせテーブル50、及びこれらの部材を制御等するコンピュータ等を含む制御装置20にて構成される。
加圧部30は、本体部10を加熱して溶融又は軟化し、本体部10に凹凸を形成するためのものである。加圧部30は、賦形面30aを備える。賦形面30aは、所望の光学素子配列14の形状を反転させた形状を呈している。
位置合わせテーブル50は、本体部10を載置、搬送し、かつ、位置合わせを行うためのものである。本体部10は、第二の面12を加圧部30側、第一の面11を位置合わせテーブル50側にして載置される。本体部10は、図中右から左に搬送される。
位置計測カメラ40で撮された本体部10の撮影画像は、制御装置20のカメラ計測部23に取り込まれる。そして、撮画像を解析して本体部10の位置を計測しながら、加圧部30の下に本体部10の第一の部分領域11aが位置するよう、本体部10が位置合わせテーブル50上にて搬送される(図6)。本体部10は透明材料で形成されているため、第二の面12の側にある位置計測カメラ40で、第一の部分領域11aの画像を撮影して確認することができる。このとき、制御装置20の位置合わせ制御部22によって、本体部10の位置合わせが行われる。位置合わせ処理は、位置合わせ制御部22により従来公知の位置合わせソフトウエアを利用して行われる。
具体的には、賦形面30aの下方に第一の部分領域11aに形成された画像13aが位置するように、位置合わせテーブル50をxy方向、回転方向(θ方向)に動かして本体部10を精度よく位置合わせする(図11(STEP1:位置合わせ工程))。位置合わせは、形成対象となる光学素子配列14の位置合わせに相当する。この位置合わせは、光学素子配列14と画像13aの相対的な位置関係に基づいて現出する光学効果を高精度に実現するために重要である。従って、10μm以下の精度で所望の位置に位置合わせをすることが好ましい。
なお、本実施形態では、位置合わせテーブル50を動かして本体部10を賦形面30aの下方に位置するよう位置合わせを行うが、加圧部30をxy方向、回転方向(θ方向)に動かして本体部10の第一の部分領域11aの上方に賦形面30aを位置させてもよい。
本体部10の位置合わせ後(図6)、制御装置20の駆動制御部21により加圧部30を下方に移動させて、賦形面30aを、本体部10の第二の面12の第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに押圧する(図7)。押圧した状態で、加圧部30により、加熱を行う。これにより、賦形面30aの構造の反転形状を第二の部分領域12aに成形する(図7、図11(STEP2:成形工程))。具体的には、賦形面30aを第二の部分領域12aに押圧した状態で、加熱により溶融又は軟化した被加熱部分を固化して成形する。被加熱部分は、賦形面30a及びその近傍、及び本体部10の第二の部分領域12aのみであるため、加熱時間は例えば約2秒以内でよい。また、このような部分的な加熱のため、短時間で冷却され、固化することができる。従って、生産性を向上させることができることに加え、素早い固化により高精度な成形が可能となる。
次に、駆動制御部21により加圧部30を上方に移動させて、賦形面30aを本体部10に押圧した状態を解除する(図8、図11(STEP3:離型工程))。これにより、本体部10の第二の部分領域12aに光学素子配列14を形成することができる。
本実施形態のように、第一の部分領域11aが複数ある場合には、上述した工程を繰り返す。
賦形面30aを本体部10に押圧した状態を解除した後(図8)、再び、本体部10を搬送する(図9)。そして、上述の如く、制御装置20、位置計測カメラ40、位置合わせテーブル50による位置合わせを行い、賦形面30aの下方に第一の部分領域11aに形成された画像13aを位置させる(図11(STEP1:位置合わせ工程))。
そして、駆動制御部21により加圧部30を下方に移動させて、賦形面30aを、本体部10の第二の面12の第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに押圧する(図10)。押圧した状態で、加圧部30により、加熱を行う。これにより、賦形面30aの構造の反転形状を第二の部分領域12aに成形する(図10、図11(STEP2:成形工程))。賦形面30aを本体部10の第二の部分領域12aに押圧した状態で、加熱により溶融又は軟化した被加熱部分を固化して成形する。
次に、駆動制御部21により加圧部30を上方に移動させて、賦形面30aを本体部10に押圧した状態を解除する(図11(STEP3:離型工程))。これにより、本体部10の第二の部分領域12aに光学素子配列14を形成することができる。
以上説明した手順を有する部分光学素子配列形成方法により、部分光学素子配列を備えた表示体1を形成することができる。
(位置合わせテーブル側に賦形部材を備える場合)
上述したシステムS1では、加圧部30に賦形面30aを設けて賦形部材として用いたが、本体部10を載置するテーブル側に賦形面を備えた印判部を固定具備し、該印判部を賦形部材として機能させてもよい。
図12A、図12B、図13〜図15は、表示体を形成するシステムS2の説明図である。部分光学素子配列の形成処理工程は図11と同様である。
システムS2は、位置合わせテーブル51、加圧部31、位置計測カメラ40、賦形面60aを備えた賦形部材としての印判部60、及びこれらの部材を制御等するコンピュータ等を含む制御装置20にて構成される。図12Bは、図12Aを白抜き矢印方向に見た概略平面図であり、位置合わせテーブル51、印判部60とその賦形面60a、本体部10を図示し、その他の構成は省略している。
加圧部31の押圧面は平面である。賦形面の構成を除いて、上述した加圧部30と略同様の機能を有する。
位置合わせテーブル51は、本体部10を載置、搬送し、かつ、位置合わせを行うためのものである。本体部10は、第一の面11を加圧部31側、第二の面12を位置合わせテーブル51側にして載置される。本体部10は、図中右から左に搬送される。
また、位置合わせテーブル51側には、賦形面60aを具備する印判部60を備える。印部60は加圧部31の下方に位置し、賦形面60aと加圧部31の押圧面が対向配置されている。賦形面60aは、所望の光学素子配列14の形状を反転させた形状を呈している。位置合わせテーブル51のその他の構成及び機能は上述したシステムS1の位置合わせテーブル50と同様である。また、位置計測カメラ40、制御装置20の構成及び機能は上述したシステムS1と同様である。位置合わせ制御方法も上述したシステムS1と同様である。
制御装置20、位置計測カメラ40、位置合わせテーブル51により、加圧部31の下方、かつ、印版部60の賦形面60aの上方に第一の部分領域11aに形成された画像13aが位置するよう、本体部10の位置合わせを行う(図11(STEP1:位置合わせ工程))。
その後、制御装置20の駆動制御部21により加圧部31を下方に移動させて、加圧部31を本体部10の第一の部分領域に押し当て、賦形面60aを、本体部10の第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに押圧する(図13)。押圧した状態で、加圧部31により、加熱を行う。これにより、賦形面60aの構造の反転形状を第二の部分領域12aに成形する(図13、図11(STEP2:成形工程))。
具体的には、賦形面60aを本体部10の第二の部分領域12aに押圧した状態で、加熱により溶融又は軟化した本体部10の被加熱部分を固化して成形する。被加熱部分は、賦形面60a及びその近傍、本体部10の第一の部分領域11aと第二の部分領域12a及びその近傍のみであるため、通常加熱時間は約2秒以内でよい。
なお、本体部10の第一の面11側から加熱するため、加熱時間は本体部10の厚さに依存するが、本体部10が数mm程度の厚さであれば、僅かな加熱時間(例えば約2秒以内)で成形を行うことができる。このような部分的な加熱のため、短時間で冷却され、固化することができる。従って、生産性を向上させることができることに加え、素早い固化により高精度に成形することができる。
次に、駆動制御部21により、加圧部31を上方に移動させて、賦形面60aを本体部に押圧した状態を解除する(図11(STEP3:離型工程))。これにより、本体部10の第二の部分領域12aに光学素子配列14を形成することができる。
本実施形態のように、第一の部分領域11aが複数ある場合には、上述した工程を繰り返す。押圧した状態を解除した後、再び、本体部10を搬送する(図14)。そして、上述の如く、制御装置20、位置計測カメラ40、位置合わせテーブル51による位置合わせを行なう。加圧部31の下方、かつ、印判部60の賦形面60aの上方に第一の部分領域11aに形成された画像13aを位置させる(図11(STEP1:位置合わせ工程))。駆動制御部21により加圧部31を下方に移動させて、加圧部31を本体部10の第一の部分領域に押し当て、賦形面60aを、本体部10の第二の面12の第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに押圧する(図15)。押圧した状態で、加圧部31により、加熱を行う。これにより、賦形面60aの構造の反転形状を第二の部分領域12aに成形する(図15、図11(STEP2:成形工程))。
賦形面60aを本体部10の第二の部分領域12aに押圧した状態で、加熱により溶融又は軟化した被加熱部分を固化して成形する。次に、駆動制御部21により加圧部31を上方に移動させて、賦形面60aを本体部10に押圧した状態を解除する(図11(STEP3:離型工程))。これにより、本体部10の第二の部分領域12aに光学素子配列14を形成することができる。
以上説明した手順を有する部分光学素子配列形成方法により、部分光学素子配列を備えた表示体1を形成することができる。
図16A及び図16Bに賦形部材の要部拡大斜視図を示す。図16Aは、システムS1で用いた賦形部材としての加圧部30の要部拡大斜視図であり、図16Bは、システムS2で用いた賦形部材としての印判部60及びその付近の要部斜視拡大図である。
図16A及び図16Bの例では、光学素子14aの一例としてシリンドリカルレンズの凹凸の反転形状を賦形面30a、60aに形成する。これにより、システムS1,システムS2において、光学素子配列14としてのシリンドリカルレンズ配列が本体部10の第二の部分領域に形成され、表示体1が形成される。
加圧部30の賦形面30a又は印判部60の賦形面60aの形状を適宜変更することで、光学部材の領域の形、つまり第二の部分領域の形に対応することができる。円形、三角形等、種々の形に対応できる。図16A及び図16Bに示すように賦形面30a、60aの形を楕円とすれば、図1等で示したように人の目の楕円の形に一致させることができる。
賦形面30a、60aの凹部の深さDは、反転形状であるシリンドリカルレンズ14aの凸部の高さD(図4)に相当する。図17(A)はより浅い凹部構造の賦形面30aを有する加圧部30の要部拡大図であり、図17(B)はより深い凹部構造の賦形面30aを有する加圧部30の要部拡大図である。
光学素子14aと画像13aによる虚像を観察する場合など、光学素子配列14が凸レンズ配列である場合は、光学素子配列14の焦点面が第一の面11と略一致するよう構成することが好ましい。具体的には、光学素子14aの焦点が画像13aに合うよう、賦形面30a、60aの凹部の深さDを設定することが好ましい。
なお、賦形部材を加圧部30とした例を図示したが、印判部60を用いた場合も同様である。
本体部10の第二の部分領域12aに形成可能な光学素子は、シリンドリカルレンズに限定されない。第二の部分領域12aに形成したい凹凸形状の反転形状を賦形面30a、60aに形成すれば、種々の光学素子配列14を本体部10に形成することができる。
図17(C)は、平凸レンズ配列の反転形状が形成された賦形面30aを有する加圧部30の要部拡大図、図17(D)は、フレネルレンズ配列の反転形状が形成された賦形面30aを有する加圧部30の要部拡大図、図17(E)はプリズム素子配列の反転形状が形成された賦形面30aを有する加圧部30の要部拡大図である。
図17(C)の平凸レンズ配列は、例えば、スクエア配列(図18(C1))ハニカム配列(図18(C2))である。また、図17(D)のフレネルレンズ配列は、例えば、スクエア配列(図18(D1))、ハニカム配列(図18(D2))である。さらに、図17(D)のフレネルレンズ配列は、シリンドリカルレンズの円弧部分をフレネル形状にしたリニアフレネルレンズによる配列を形成してもよい(図18(D3))。このようなリニアフレネルレンズでは、個々のリニアフレネルレンズの複数の溝が直線状に互いに平行に形成され、光は直線上に集光される利点がある。
図17、図18では、賦形部材を加圧部30とした例を図示したが、印判部60を用いた場合も同様である。つまり、印判部60の賦形面60aには、平凸レンズ配列の反転形状(例えば、スクエア配列(図18(C1))、ハニカム配列(図18(C2)))、フレネルレンズ配列の反転形状(例えば、スクエア配列(図18(D1))、ハニカム配列(図18(D2))、リニアフレネルレンズ配列(図18(D3))、プリズム素子配列の反転形状等、所望の凹凸を形成することができる。
以下、図を参照して、種々の表示体の一例を説明する。わかり易さのため、表示体に表示される虚像及び画像13bは図示を省略する場合がある。
図19Aは表示体1Aの平面図、図19Bは表示体1Aの側面図である。
図19A中破線で示した表示体1Aの第二の部分領域12aには、光学素子配列14が形成されている。図19A及び図19Bによる光学素子配列14は、点Cを中心に複数の凸レンズによる光学素子14aをピッチ角θLENSで放射状に円形配置して構成される。また、円形配置された光学素子14aの円の中心に光学素子を形成しない部分である非形成部14bを有する。
図20Aは表示体1Bの平面図、図20Bは表示体1Bの側面図である。
図20A中破線で示した表示体1Bの第二の部分領域12aには、光学素子配列14が形成されている。表示体1Aは、第二の部分領域12aに光学素子14aを敷き詰めた構成であったが、表示体1Bは、光学素子14aを他の態様で放射状に配列した例である。
表示体1Bの光学素子配列14は、点Cを中心に複数の凸レンズによる光学素子14aをピッチ角θLENSで放射状に配置して構成される。円形配置された光学素子14aの円の中心に光学素子を形成しない部分である非形成部14bを有する。また、凸レンズの凸状部と凸状部の間に、間隙14cを有するよう構成する。
放射状に光学素子が配列された放射状光学素子配列の凹凸の反転形状を賦形面30a、51に形成すれば、表示体1A及び1Bの如く放射状に光学素子が配列された放射状光学素子配列を、所望の位置に所望の大きさで、比較的容易に形成することができる。なお、表示体1A及び表示体1Bの非形成部14bは、平坦化してもよく、凸状、凹状、波形状、斜面形状等であってもよく、或いは貫通孔としてもよい。
図21は表示体1Cの平面図である。表示体1Cは2か所の第二の部分領域12aを有する。各第二の部分領域12aに形成された光学素子としての凸レンズを黒色で示す。複数のドット状の凸レンズと、ハニカム形状の凸レンズが配列されている。このような形状の光学素子配列も形成することができる。
複数の第二の部分領域12aに異なる種類の光学素子配列を形成することもできる。
図22は表示体1Dの斜視図である。図22において、表示体1Dの第二の部分領域12a(1)〜12(6)を破線で示した。
表示体1Dの第二の部分領域12a(1)〜12(4)には、シリンドリカルレンズ配列が形成されており、第二の部分領域12a(5)には、平凸レンズ配列が形成されており、12a(6)には凸レンズの放射状配列が形成されている。また、第二の部分領域12a(1)に形成されたシリンドリカルレンズの配列の向きと、第二の部分領域12a(2)〜12a(4)に形成されたシリンドリカルレンズの配列の向き、第二の部分領域12a(4)に形成されたシリンドリカルレンズの配列の向きと、第二の部分領域12a(1)〜12a(3)に形成されたシリンドリカルレンズの配列の向きは異なる。
このように、複数の第二の部分領域12aに、それぞれ異なる種類(レンズの種類、レンズの配列の向き、レンズピッチ)の光学素子配列を本体部10に一体形成することもできる。
これまで、複数種類のレンズを表示体に使用する際には、各レンズシートを用意して所望のサイズにカットし、画像上に位置合わせを行って積層するしかなかった。本発明によれば、所望の種類のレンズの凹凸の反転形状が賦形面30a、60aに形成された賦形部材を用意すればよく、比較的容易に複数種のレンズを画像上に配置させることができる。
以上説明した表示体によれば、光学素子による光学効果を観察でき、かつ、光学効果を観察可能な箇所以外の部分に印字等された文字等をクリアに見ることができる表示体を実現できる。また、光学素子配列14を本体部10と一体に形成できるので、表示体自体を薄型に構成できる。
以上説明した光学素子配列は一例であって、これに限定されるものではない。凹凸を有する光学素子配列の反転形状であれば、どのような形状であっても賦形面30a、60aに形成することができる。所望の形状の光学素子配列を表示体の第二の部分領域12aに形成することができる。賦形面の凹凸形状が異なる複数の加圧部30、印判部60を用意しておき、システムS1、S2から取り外して交換可能に構成すれば、効率よく対応できる。
これまで説明した表示体では、本体部10を一部材とし、本体部10の一方の面(第一の面11)に画像13a及び13bを形成し、他方の面(第二の面12)に光学素子配列14を形成した。
本発明の表示体は、このような態様には限定されない。例えば、本体部を、第一の面11を備える第一部材と、第二の面12を備える第二部材と、第一部材と第二部材とを支持する支持部材と、により構成してもよい。
第一部材、第二部材の材料は、従来から光学素子材料として用いられているものであれば特に限定されない。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP、PETG(グリコール変性ポリエチレンテレフタレート)、アクリル、アクリレート系樹脂などの透明な樹脂材料が用いられる。観察者が第二の面12の側から第一の面11に形成された画像13aによる虚像を観察できる程度の透明性があればよい。
図23Aは、本体部10Eの断面図である。図23Bは本体部10Eからなる表示体1Eの断面図である。
本体部10Eは、第一の面11を備える第一部材17、第二の面12を備える第二部材18を有し、第一部材17と第二部材18とを隙間h空けて配置させる。本体部10Eの両端に設けた支持部材20により、第一部材17と第二部材18は、第一の面11及び第二の面12が所定距離L分、隔てて背向する態様で支持される。
そして、上述したシステムS1又はシステムS2による部分光学素子配列形成方法により、図23Bに示す部分光学素子配列を備えた表示体1Eが形成される。
表示体1Eは、第一の面11及び第二の面12が背向する態様で、第一部材17と第二部材18が支持されているが、第一の面11を内側に向けた態様で第一部材17を支持してもよい。
図24は本体部10Fからなる表示体1Fの断面図である。本体部10Fは、第一の面11を備える第一部材17、第二の面12を備える第二部材18を有し、第一部材17と第二部材18とを隙間h空けて配置させる。本体部10Fの両端に設けた支持部材20により、第一部材17と第二部材18は、第一の面11及び第二の面12が所定距離L分、隔てて支持される。このとき、第一部材17の第一の面11を内側に向けた態様で支持する。第二部材18の材料は、従来から光学素子材料として用いられているものであれば特に限定されない。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP、PETG(グリコール変性ポリエチレンテレフタレート)、アクリル、アクリレート系樹脂などの透明な樹脂材料が用いられる。本実施例では、観察者が第二の面12の側から第一の面11に形成された画像13aによる虚像を観察できる程度の透明性があればよい。第一部材17は不透明の紙、木板、フィルム、金属等であってもよい。
表示体1E及び表示体1Fの第二部材18に形成される光学素子14aが凸レンズの場合には、当該レンズの焦点が画像13aに合うよう構成することが好ましい。具体的には、光学素子14aの焦点が画像13aに合うよう、賦形面30a、60aの凹部の深さD、第一の面11と第二の面12の距離L、第一部材17と第二部材18の隙間hを設定する。図23A、図23B及び図24では、第一部材17と第二部材18を隙間hだけ隔てて接触させずに配置させたが、隙間hを0(ゼロ)として、第一部材17と第二部材18を接触させてもよい。
第一部材17と第二部材18を相対的に移動可能に構成してもよい。図25Aは表示体1Gの展開説明図、図25Bは表示体1Gの側面図である。
第二部材18と、第一部材17は、それぞれの中心17a、18aを軸として互いに独立した回動が可能となるよう支持部材20により支持する。支持部材20は、軸20a及び留め具20bにより構成される。このとき、第二部材18と第一部材17とは、接触しないよう所定距離隔てて対向させ、隙間を空けて支持してもよい。回転摺動できれば、第二部材18と第一部材17は接触していてもよい。観察者が第二部材18の光学素子配列14の側から第一部材17に形成された画像13aによる虚像を観察できる程度に透明性を保ち、かつ、接触して又は接触させずに積層できればよい。
上述したシステムS1又はシステムS2による部分光学素子配列形成方法により、光学素子配列14を形成する。具体的には、第一部材17の画像13aが形成されている第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに、光学素子配列14を形成する。図25A、図25Bで示した例では、第二部材は、第二の面12を内側に向けた態様で回動可能に支持したが、第一部材17と第二部材18とを、第一の面11及び第二の面12が背向する態様で支持してもよい。
システムS1又はシステムS2による部分光学素子配列形成方法により、光学素子配列14を形成する際には、画像13aに対応する位置に光学素子配列14を形成するための位置合わせが重要となる。そのため、第一部材17と第二部材18とを回転不可能な状態で固定支持した状態で、位置合わせ工程、成型工程、離型工程(図11:STEP1乃至STEP3))による部分光学素子配列形成処理を行い、光学素子配列14の形成後に回動可能な支持部材20を備えるとよい。第一部材17と第二部材18とを固定支持する部材、及び、回動可能な支持部材20は、第一部材17と第二部材18とを平行支持することができる部材が好ましい。第一部材17と第二部材18の周囲数か所を挟みこんで支持してもよく、中心17a、18aの位置で固定してもよい。
さらに、第一の面11にも凹凸部を形成してもよい。
成形工程(図11:STEP2)において、第二の部分領域12aに一の賦形部材としての加圧部30の賦形面30aを押圧して、賦形面30aの構造の反転形状を第二の部分領域12aに成形し、かつ、第一の部分領域11aに他の賦形部材としての印判部60の賦形面60aを押圧して、賦形面60aの構造の反転形状を第一の部分領域11aに成形する。そして、離型工程(図11:STEP3)において、加圧部30及び印判部60による押圧を解除して、第二の部分領域12aに光学素子配列14を形成し、第一の部分領域11aに凹凸部を形成する。
図26Aは表示体を形成するシステムS3の説明図である。処理工程は図11と同様である。システムS3は、一の賦形部材として加圧部30と、他の賦形部材として印判部60を備える。加圧部30は、システムS1の加圧部30と同様であり、印判部60はシステムS2の印判部60と同様である。加圧部30の賦形面30aには、第二の面12の第二の部分領域12aに形成したい凹凸形状の反転形状が構成されている。また、印判部60の賦形面60aには、第一の面11の第一の部分領域11aに形成したい凹凸形状の反転形状が構成されている。
システムS3は、位置合わせテーブル50、加圧部30、位置計測カメラ40、及び、これらの部材を制御等するコンピュータ等を含む制御装置20にて構成される。各部材の構成はシステムS1、S2と同様のため説明を省略する。
図26Aの例では、本体部10Hの第一の面11を位置合わせテーブル50側にして載置される。その後、システムS1、S2で説明した手順と同様に、制御装置20、位置計測カメラ40による位置合わせを行い、加圧部30の下方に本体部10Hの第一の部分領域11aを位置させ、制御装置20の駆動制御部21により加圧部30を下方に移動させて、賦形面30aを、本体部10Hの第一の面11の第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに押圧する。同時に、賦形面60aを、第一の面11の第一の部分領域11aに押圧する。賦形面30aと賦形面60aで本体部10Hを挟み込んで加圧することにより、賦形面60aの構造の反転形状を第二の部分領域12aに形成し、賦形面30aの構造の反転形状を第一の面11の第一の部分領域11aに形成する。図26Bは完成した表示体1Hの断面図である。
さらに、第一の面11と第二の面12を別部材とする場合にもシステムS3による部分光学素子配列形成方法を適用できる。
図26Cは、表示体1Kの断面図である。
表示体1Kは、第一部材17、第二部材18、支持部材20により構成される。システムS3により、賦形面60aを、本体部10Kの第一の面11の第一の部分領域11aに押圧し、同時に、賦形面30aを、第一の面11の第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに押圧する。賦形面30aと賦形面60aで本体部10Kを挟み込んで加圧することにより、賦形面60aの構造の反転形状を第一の部分領域11aに形成し、賦形面30aの構造の反転形状を第二の面12の第二の部分領域12aに形成する。
以上説明した表示体1H、1Kのように、第一の面11の第一の部分領域11aにも凹凸部11bを形成することができる。
(光学素子配列の形状)
図27は、本体部の第二の面の第二の部分領域に成形された光学素子配列の要部拡大断面図である。上述したシステムS1乃至システムS3による方法により本体部の第二の部分領域に形成された光学素子配列は、凹状部と凸状部を有し、第二の面の光学素子配列が形成されていない非形成面は、凹状部の最低部位と凸状部の最高部位の間に位置する。図27は光学素子配列の一例として平凸レンズを形成した場合の要部拡大断面図である。
光学素子配列14が形成されていない面である非形成面12cは、光学素子配列14が形成された第二の部分領域の賦形面を押圧する前の元の高さと同じである。図27のように、非形成面12cは、光学素子配列14の凹状部の最低部位14dと、凸状部の最高部位14eの間に位置する。図の例では、光学素子配列14の凹状部の最低部位14dの高さと非形成面12cの高さとの差はd1であり、光学素子配列14の凸状部の最高部位14eの高さと非形成面12cの高さとの差はd2である。
言い換えれば、本発明によって形成される光学素子配列14の凹凸は、元の高さである非形成面12cから任意の距離だけ離れた形状となる。
また、表示体1H、1K(図26A乃至図26C)のように、第一の面11の第一の部分領域11aにも凹凸部11bを形成する場合にも同様である。すなわち、第一の面の凹凸部11bが形成されていない非形成面は、凹凸部11bの凹状部の最低部位と凸状部の最高部位の間に位置する態様となる。
(試験例)
透明材料で形成された本体部の第二の面に、賦形部材の賦形面を押圧して、賦形面の構造の反転形状を本体部の第二の面の第二の部分領域に成形し、形成された光学素子配列の形状を測定する試験を行った。試験では図18(C2)に示す平凸レンズのハニカム配列の光学素子配列を形成した。図28Aは形成された光学素子配列の要部拡大撮影画像であり、図28Bは、光学素子配列の高さの測定グラフである。
測定グラフのY軸は、図28Aの撮影画像Iの線S上をスキャンした際の高さ(μm)であり、X軸は、点P(s)(黒丸で図示)から線Sに沿った水平距離(μm)である。撮影及び測定には株式会社キーエンス社製のレーザー顕微鏡VK8700を用いた。
図28Bの測定グラフのうち、ほぼ直線の部分T(12c)が非形成面12cに相当する。測定グラフ中、光学素子配列14の凹状部の最低部位14dの位置を点P(14d)(白抜き菱形で図示)で示し、光学素子配列14の凸状部の最高部位14eの位置を点P(14e)(白抜き三角形で図示)で示す。
点P(14d)と直線部分T(12c)の高さの差を距離d1、点P(14e)と直線部分T(12c)の高さの差を距離d2として計測した。計測結果は下記の通りである。
距離d1・・・30μm
距離d2・・・15μm
試験結果から、本発明によって形成される光学素子配列14の凹凸は、元の高さである非形成面12cから任意の距離だけ離れた形状となることが証明された。
図29(A)、(B)は表示体の例である。(A)はパンフレットの例であり、(B)はカードの例である。光学素子による光学効果を観察したい部分(第二の部分領域12a)のみに、部分的に光学素子配列を形成し、その領域内(図29において破線で示す領域内)でのみ光学効果を観察できる。さらに、光学効果を観察したい部分以外の部分(第二の部分領域12a以外の部分)の文字等はクリアに表示することができる。また、光学素子配列14を本体部10と一体に形成できるので、より薄いパンフレット、カードを作成できる。
本発明は、本体部のうち、少なくとも第二の面から第一の面の画像までを樹脂、空気等の透明材料で形成することが必須の構成である。例えば、本体部の第二の面に熱成形可能な樹脂を所定の厚さ(例えば、0.001mm〜0.1mm)でコーティングし、熱成形樹脂を成形し、光学素子配列を形成してもよい。位置合わせ工程において、第一の面又は第二の面の側から、第一の面に形成した画像を確認できればよい。
なお、位置合わせ処理における画像13aの確認は、第一の面、第二の面のどちら側から行ってもよい。
また、位置合わせ用画像が第一の部分領域以外の領域に形成されている場合には、当該位置合わせ画像を基準に位置合わせを行ってもよい。位置合わせ用画像(本発明の他の画像)として例えばレジスターマーク、絵柄、文字等の画像13bを用いることができる。位置合わせ制御部22が位置合わせ用画像から第一の部分領域までの距離を予め取得しておき、位置計測カメラ40にて位置合わせ用画像を撮影して位置合わせ処理を行なう。位置合わせ処理は、第一の部分領域に形成した画像13a及び第一の部分領域以外の位置合わせ用画像の少なくともいずれか一方を確認して位置合わせを行えばよい。
本実施形態のシステムS1乃至S3における加圧部30、31は、例えば、加熱装置、超音波振動装置、UV硬化型樹脂、紫外線(電磁波)照射装置、或いはこれらの組み合わせ等を用いる。より好ましくは、超音波振動装置により加圧部30、31を構成する。超音波溶着等に使用される装置であれば限定はされない。本体部10に凹凸を形成することができる程度の発振、加熱性能があればよく、高周波振動装置であってもよい。本体部、第一部材、第二部材の材料、形成したい凹凸等に応じて発振周波数を決定する。例えば、18kHz〜25kHz程度が望ましい。本実施形態では、18.85kHz〜19.45kHzの周波数帯で発振する振動装置を用いた。
(光学素子配列形成ラインシステムLS1)
本発明の部分光学素子配列形成方法を、表示体となる複数の本体部を搬送しながら、光学素子配列を形成する表示体製造システムの一例としての光学素子配列形成システムに適用した場合について説明する。
本実施例における光学素子配列形成ラインシステムLS1は、複数の加工手段を備える。図30は光学素子配列形成システムLS1の外観構成図である。
製造ライン上を搬送される複数の本体部10の第一の面11の第一の部分領域11aに光学素子配列14と作用して光学効果を現出させるための画像13aが形成されており、画像13aを確認して、又は、第一の部分領域11a以外の領域に形成された光学効果を現出させるための画像13a以外の他の画像が形成されている場合には、当該他の画像及び画像13aのうち少なくともいずれか一方を確認して位置合わせを行った後に、第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに、賦形部材の賦形面を押圧し、賦形面の構造の反転形状を第二の部分領域12aに成形し、賦形部材による押圧を解除して、第二の部分領域12aに光学素子配列を形成する加工手段101A、101Bであって、第二の部分領域12aに形成された光学素子配列14は、凹状部と凸状部を有し、第二の面12の光学素子配列が形成されていない非形成面12cは、凹状部の最低部位と凸状部の最高部位の間に位置する光学素子配列を形成する加工手段101A、101Bを備えて構成され、搬送されてきた本体部10に対して、加工手段101A、101Bが順に光学素子配列形成処理を行うよう構成する。
光学素子配列形成システムLS1は、上述したシステムS1乃至S3の少なくともいずれか一のシステム(以下、「システムS」と言う。)を含む加工手段101A、101Bと、バスBを介して光学素子配列形成システムLS2の操作監視及びエンジニアリングを行う制御手段としてのシステム制御手段103を含んで構成される。システム制御手段103は、加工手段101内のシステムSに含まれる制御装置20のコンピュータ(図示せず)とバスBを介して情報の授受を行う。
なお、図30では、わかり易さのため、加工手段101A、101Bに含まれるシステムSの詳細な図示を省略した。システムSの構成(例えば、制御装置20、駆動制御部21、位置合わせ制御部22、位置合わせテーブル50(又は51)等)については上述したシステムSの説明で用いたもの(例えば、図5乃至図16B、図26等)と同様である。
光学素子配列形成システムLS1内に複数の本体部10が順次投入される。投入された本体部10は、製造ラインL上を図中矢印方向に搬送される。
そして、搬送されてきた本体部10に対し、まず、加工手段101Aにて光学素子配列を形成するための1回目の加工処理が行われる。加工手段101Aにおける位置合わせ、光学素子配列の形成は、加工手段101Aに含まれるシステムSに沿って行われる。次に、加工手段101Bにて2回目の加工処理が行われる。加工手段101Bにおける位置合わせ、光学素子配列の形成は、加工手段101Bに含まれるシステムSに沿って行われる。
複数備えた各加工手段の賦形部材は、同じ賦形面を有するよう構成してもよく、夫々異なる賦形面を有するよう構成してもよい。本体部10の第二の部分領域の同じ位置に加工してもよく、第二の部分領域の異なる位置に加工してもよい。第二の部分領域が複数ある場合には、各第二の部分領域に加工してもよい。
本実施形態では、加工手段101Aに含まれるシステムSの賦形部材の賦形面と、加工手段101Bに含まれるシステムSの賦形部材の賦形面を、夫々異なる形状で構成し、本体部10の第二の部分領域の同じ位置に加工する。図31A及び図31Bは、加工手段101A、101Bで異なる形状の賦形面を有する賦形部材を用いて光学素子配列を形成した例である。図31Aは加工手段101Aによる1回目の加工処理後の要部拡大断面図であり、図31Bは加工手段101Bによる2回目の加工処理後の要部拡大断面図である。このように、異なる形状の賦形面を有する賦形部材を用いて複数回の加工手段を経ることにより、より高度な形状、より複雑な形状の光学素子配列を形成することができる。
図1乃至図31Bを用いて説明した本発明の部分光学素子配列を備えた表示体は、本体部の第一の面11の第一の部分領域11aに光学素子配列と作用して光学効果を現出させるための画像13aが形成されており、当該第一の面11とは反対側の面である第二の面12であって、第一の部分領域11aに対応する第二の部分領域12aに光学素子配列14が形成されていることを必須の構成とするが、第一の部分領域11aと、第二の部分領域12aは同じサイズである必要はない。例えば、図32に示すように、第一の部分領域11aと、当該第一の部分領域に対応する第二の部分領域12aのサイズが異なる場合にも本発明を適用することができる。
本発明の適用範囲は上記実施形態に限定されることはない。本発明は、光学素子による光学効果を観察でき、かつ、光学効果を観察可能な箇所以外の部分に印字等された文字等をクリアに見ることができ、かつ、薄型の表示体に対し、広く適用することができる。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1K・・・表示体
10・・・本体部
11・・・第一の面
11a・・・第一の部分領域、11b・・・第一の面の凹凸部
12・・・第二の面
12a・・・第二の部分領域、12c・・・非形成面
13a・・・画像、13b・・・画像(他の画像を含む)
14・・・光学素子配列、14a・・・光学素子
14d・・・光学素子配列の凹状部の最低部位
14e・・・光学素子配列の凸状部の最高部位
17・・・第一部材、18・・・第二部材、20・・・支持部材
S1・・システム
30・・・加圧部(賦形部材)、31a・・・賦形面
S2・・システム
31・・・加圧部
60・・・印判部(賦形部材)、60a・・・賦形面
S3・・システム
31・・・加圧部(賦形部材)、31a・・・賦形面
60・・・印判部(賦形部材)、60a・・・賦形面
LS1・・・光学素子配列形成システム(表示体製造システム)
101A、101B・・・加工手段、103・・・システム制御手段(制御手段)

Claims (13)

  1. 光学素子による光学効果を観察可能な表示体であって、
    本体部の第一の面の第一の部分領域に光学素子配列と作用して光学効果を現出させるための画像が形成されており、当該第一の面とは反対側の面である第二の面であって、前記第一の部分領域に対応する第二の部分領域に光学素子配列が形成されており、
    当該光学素子配列は、凹状部と凸状部を有し、
    前記第二の面の前記光学素子配列が形成されていない非形成面は、前記凹状部の最低部位と前記凸状部の最高部位の間に位置することを特徴とする部分光学素子配列を備えた表示体。
  2. 光学素子による光学効果を観察可能な表示体を形成する方法であって、
    本体部の第一の面の第一の部分領域に光学素子配列と作用して光学効果を現出させるための画像が形成されており、当該第一の面とは反対側の面である第二の面であって、前記第一の部分領域に対応する第二の部分領域に、賦形部材の賦形面を押圧し、前記賦形面の構造の反転形状を前記第二の部分領域に成形する成形工程と、
    前記賦形部材による押圧を解除して、前記第二の部分領域に光学素子配列を形成する離型工程と、を有し、
    前記成形工程の前に、前記画像を確認して、又は、前記第一の部分領域以外の領域に光学効果を現出させるための前記画像以外の他の画像が形成されている場合には、当該他の画像及び前記画像のうち少なくともいずれか一方を確認して(但し、前記第二の面の側から確認する場合を除く。)、前記賦形面が前記第二の部分領域に押圧されるよう位置合わせを行う位置合わせ工程をさらに含み、
    前記第二の部分領域に形成された前記光学素子配列は、凹状部と凸状部を有し、
    前記第二の面の前記光学素子配列が形成されていない非形成面、前記凹状部の最低部位と前記凸状部の最高部位の間に位置して成る部分光学素子配列を備えた表示体を形成することを特徴とする表示体形成方法
  3. 前記位置合わせ工程は、前記画像を確認して、又は、前記他の画像が形成されている場合には、当該他の画像及び前記画像のうち少なくともいずれか一方を確認して(但し、前記第二の面の側から確認する場合を除く。)、一の前記賦形面が前記第二の部分領域に押圧されるよう、かつ、他の前記賦形面が前記第一の部分領域に押圧されるよう位置合わせを行ない、
    前記成形工程は、前記第二の部分領域に一の前記賦形部材の賦形面を押圧して、当該一の賦形部材の賦形面の構造の反転形状を前記第二の部分領域に成形し、かつ、前記第一の部分領域に他の前記賦形部材の賦形面を押圧して、当該他の賦形部材の賦形面の構造の反転形状を前記第一の部分領域に成形し、
    前記離型工程は、前記一の賦形部材及び前記他の賦形部材による押圧を解除して、前記第二の部分領域に前記光学素子配列を形成し、前記第一の部分領域に凹凸部を形成することを特徴とする請求項2に記載の表示体形成方法。
  4. 前記光学素子配列は凸レンズ配列であって、当該光学素子配列の焦点面が、前記画像が形成された前記第一の面と略一致することを特徴とする請求項1に記載の部分光学素子配列を備えた表示体。
  5. 前記本体部は、
    前記第一の面を備える第一部材と、
    前記第二の面を備える透明材料からなる第二部材と、
    前記第一部材と前記第二部材とを支持する支持部材と、を備えることを特徴とする請求項1又は4に記載の部分光学素子配列を備えた表示体。
  6. 前記支持部材は、
    前記第一部材と前記第二部材を、前記第一の面及び前記第二の面が所定距離隔てて背向する態様又は前記第一の面が前記第二部材の側を向いた態様で支持し、
    かつ、
    前記第一部材と前記第二部材とが互いに接触しないよう隙間を空けて支持することを特徴とする請求項5に記載の部分光学素子配列を備えた表示体。
  7. 前記画像は、前記光学効果によって現出する虚像の前記光学素子配列の配列方向のサイズを縮小した縮小画像であって、複数の前記縮小画像が反復して構成された縮小画像配列であることを特徴とする請求項1、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の部分光学素子配列を備えた表示体。
  8. 前記画像は、平行に並んだ複数のシリンドリカルレンズと作用して立体視または変化画像を現出し、前記シリンドリカルレンズのそれぞれに対応する複数の短冊状の画像からなる画像単位が複数並べられてなる合成画像であることを特徴とする請求項1、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の部分光学素子配列を備えた表示体。
  9. 前記画像は、縦横に配列された凸レンズと作用して立体視可能な合成画像であることを特徴とする請求項1、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の部分光学素子配列を備えた表示体。
  10. 本体部から成る表示体に対して部分的に光学効果を観察可能にする部分光学素子配列を形成する部分光学素子配列形成方法であって、
    前記本体部の第一の面の第一の部分領域に光学素子配列と作用して光学効果を現出させるための画像が形成されており、当該第一の面とは反対側の面である第二の面であって、前記第一の部分領域に対応する第二の部分領域に、賦形部材の賦形面を押圧し、前記賦形面の構造の反転形状を前記第二の部分領域に成形する成形工程と、
    前記賦形部材による押圧を解除して、前記第二の部分領域に光学素子配列を形成する離型工程と、を有し、
    前記成形工程の前に、前記画像を確認して、又は、前記第一の部分領域以外の領域に光学効果を現出させるための前記画像以外の他の画像が形成されている場合には、当該他の画像及び前記画像のうち少なくともいずれか一方を確認して(但し、前記第二の面の側から確認する場合を除く。)、前記賦形面が前記第二の部分領域に押圧されるよう位置合わせを行う位置合わせ工程をさらに含むことを特徴とする部分光学素子配列形成方法。
  11. 製造ライン上を搬送される複数の本体部に対し光学素子配列を形成し、表示体を製造する表示体製造システムにおいて、
    前記本体部の第一の面の第一の部分領域に光学素子配列と作用して光学効果を現出させるための画像が形成されており、前記画像を確認して、又は、前記第一の部分領域以外の領域に光学効果を現出させるための前記画像以外の他の画像が形成されている場合には、当該他の画像及び前記画像のうち少なくともいずれか一方を確認して位置合わせを行った後に、前記第一の面とは反対側の面である第二の面であって、前記第一の部分領域に対応する第二の部分領域に、賦形部材の賦形面を押圧し、前記賦形面の構造の反転形状を前記第二の部分領域に成形し、前記賦形部材による押圧を解除して、前記第二の部分領域に光学素子配列を形成する加工手段であって、
    前記第二の部分領域に形成された前記光学素子配列は、凹状部と凸状部を有し、前記第二の面の前記光学素子配列が形成されていない非形成面は、前記凹状部の最低部位と前記凸状部の最高部位の間に位置する光学素子配列を形成する複数の前記加工手段を有し、
    搬送されてきた前記本体部に対して、前記複数の加工手段が順に光学素子配列形成処理を行うことを特徴とする表示体製造システム。
  12. 各前記加工手段の前記賦形部材は、それぞれ異なる賦形面を有することを特徴とする請求項11に記載の表示体製造システム。
  13. 前記光学素子配列は凸レンズ配列であって、当該光学素子配列の焦点面が、前記画像が形成された前記第一の面と略一致することを特徴とする請求項2又は3に記載の表示体形成方法。
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