JP2015039996A - 自動車用バックドア - Google Patents

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雅之 小野寺
Masayuki Onodera
雅之 小野寺
鈴木 繁生
Shigeo Suzuki
繁生 鈴木
匡嘉 岩渕
Masayoshi Iwabuchi
匡嘉 岩渕
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【課題】形状の自由度(意匠性)を高め、ダンパーによるドアの変形を防止するとともに、質量増、コストアップを抑えた、自動車用バックドアバックドアを提供する。【解決手段】樹脂製のアウターパネルと樹脂製のインナーパネルとを貼り合わせて形成され、前記インナーパネルの外側の側壁部にはヒンジ及びダンパーが取り付けられており、前記ヒンジ及び前記ダンパーにより車体に取り付けられる自動車用バックドアであって、前記インナーパネルのヒンジを取付ける箇所の内側には補強金属板Aが配置されており、前記インナーパネルのダンパーを取付ける箇所の内側には補強金属板Bが配置されている、自動車用バックドア。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車用バックドアに関する。
近年、自動車の燃費向上、環境負荷低減を目的として、自動車部品の軽量化が求められている。この要求に応えるため、部品の材質を金属から樹脂に変更する例が増えてきている。自動車の後部に設置されるバックドアの構成部材に関しても樹脂化が広まっている。樹脂製バックドアは、強度確保のためガラス長繊維入りマットをプレス方式で成形することが知られており(例えば特許文献1参照)、また、ガラス長繊維等を有した熱可塑性樹脂を用い、射出成形によりバックドアの構成部材を成形する方法が開示されている(例えば特許文献2参照)。
樹脂製バックドアを構成するインナーパネルの利点は、鋼板品と比べると比剛性が高い(鋼板品と曲げ剛性を比較したとき軽い)こと、鋼板品では板金しにくい複雑形状を比較的容易に形成できること、製品コストは高いが金型代が安価であるため、少量生産品に向いていることである。
樹脂製バックドアは、一般的に、上部に設置されるヒンジと、下部中央に設定されるロックにて車体側へ固定されており、両側にはバックドア開時の保持及び開閉時の操作補助のためのダンパーが設定されている。このダンパーの設定位置と前記ヒンジの取付け位置が離れて設定されているため、ダンパーの力が直接バックドアにかかり、バックドアが変形してしまうおそれがある。つまり、図1に示すように、ダンパー10との接続部材(スタッドボール9)の取付け位置とヒンジ7、8の取付け位置が、樹脂成形体であるインナーパネル4の離れた箇所に設けられるため、バックドアを開放した際にヒンジ及びダンパーからの力が、バックドア自体を介して離れた箇所に作用し、バックドアの剛性が十分でないと、変形するおそれがある。また、前記課題を克服するため、バックドアの全体に金属製の補強部材を取付ける方法があるが、質量増加や、コストアップを伴う。又、インナーパネルの材質として鋼板並に剛性の高い材料を使用する方法があるが、この方法では形状の自由度が損なわれるおそれがある。
特開2001−206062号公報 特開2007−30600号公報
本発明は、かかる実状に鑑みなされたもので、形状の自由度(意匠性)を高め、ダンパーによるドアの変形を防止するとともに、質量増、コストアップを抑えた、自動車用バックドアを提供しようとするものである。
本発明は、樹脂製のアウターパネルと樹脂製のインナーパネルとを貼り合わせて形成され、前記インナーパネルの外側の側壁部にはヒンジ及びダンパーが取り付けられており、前記ヒンジ及び前記ダンパーにより車体に取り付けられる自動車用バックドアであって、前記インナーパネルのヒンジを取付ける箇所の内側には補強金属板Aが配置されており、前記インナーパネルのダンパーを取付ける箇所の内側には補強金属板Bが配置されている、自動車用バックドアに関する。
また、本発明は、上記において、補強金属板Aと補強金属板Bとが分離された部材である自動車用バックドアに関する。
また、本発明は、上記において、ヒンジと補強金属板Aとがインナーパネルを介して配置されており、さらに、ダンパーと補強金属板Bとがインナーパネルを介して配置されている、自動車用バックドアに関する。
また、本発明は、上記において、ヒンジの取付け穴と、第一金属リングと、インナーパネルに設けた第一下穴と、補強金属板Aに設けられたナット部(貫通孔)とがボルトで締結され、ダンパーの嵌合する部分と、第二金属リングと、インナーパネルに設けた第二下穴と、補強金属板Bに設けられたナット部(貫通孔)とがダンパーの嵌合用金属部品で締結されている自動車用バックドアに関する。
また、本発明は、上記において、補強金属板Aがワイヤ係合部を有しており、前記ワイヤ係合部にはワイヤが係合されており、前記ワイヤの一部が補強金属板Bと、インナーパネルとの間に形成された空間に配置される自動車用バックドアに関する。
また、本発明は、上記において、補強金属板Aに係合したワイヤが弾性を有する材料で金属を被覆したものであり、前記ワイヤの外径が、補強金属板Bと、インナーパネルとの間に形成された空間の幅よりも大きい自動車用バックドアに関する。
本発明によれば、形状の自由度(意匠性)を含め、ダンパーによるドアの変形を防止するとともに、質量増、コストアップを抑えた自動車用バックドアを提供することが可能となる。
従来のバックドアの内部構造を表した平面視による模式図である。 本発明のバックドアの側面視による模式図である。 バックドアの外観図である。 本発明のバックドアの構成部品の展開図である。 本発明のバックドアの構成部品の展開図である。 本発明のバックドアの内部構造を表した平面視による模式図である。
本発明の自動車用バックドアの一実施形態について説明する。
本実施形態の自動車用バックドアは、樹脂製のアウターパネルと樹脂製のインナーパネルとを貼り合わせて形成され、前記インナーパネルの外側の側壁部にはヒンジ及びダンパーが取り付けられており、前記ヒンジ及び前記ダンパーにより車体に取り付けられる自動車用バックドアであって、前記インナーパネルのヒンジを取付ける箇所の内側には補強金属板Aが配置されており、前記インナーパネルのダンパーを取付ける箇所の内側には補強金属板Bが配置されている。
そして、本実施形態の自動車用バックドアは、樹脂製のインナーパネル及び樹脂製のアウターパネルを備え、前記インナーパネルとアウターパネルを接着等によって一体化することにより、両者の間に形成される空間部の左右方向の側壁部のインナーパネル内壁(内側)に、補強金属板Aと補強金属板Bを配置し、前記補強金属板Aが、車体側へ延設されるヒンジを固定する貫通孔を有し、前記補強金属板Bが、前記空間部より前記インナーパネルを貫通して外側に突出するダンパー嵌合用のスタッドボールを取付けるための貫通孔とを有している。
自動車用バックドアとは、自動車の車体後部に配置されたドアをいい、自動車の後部にヒンジを用いて開閉可能な状態で固定される。インナーパネルとアウターパネルとを貼り合せて一体化することにより構成され、一般的には、ガラス嵌め込み用の開口を有しており、この開口を塞ぐように、アウターパネル側にガラスが備えられる。
アウターパネルとは、バックドアの構成のなかで自動車の外装となる部材をいい、インナーパネルとは、バックドアの構成のなかで自動車の内装となる部材をいう。本発明に用いる樹脂製のインナーパネル及びアウターパネルは、通常、ガラス繊維入りポリプロピレン樹脂材料を使用し、プレス成形もしくは射出成形により製造されるが、樹脂材料及び成形条件等は特に限定しない。
空間部とは、インナーパネルとアウターパネルを一体化することにより、これらの間に形成される空間である。インナーパネルとアウターパネルは、それぞれ互いに接着するための接着面を有しており、この接着面同士を接着することにより、両者が一体化される。アウターパネルとインナーパネルは、ウレタン系接着剤等で接着することができる。接着面は、主にインナーパネル及びアウターパネルの側壁部が接着面となる。接着面領域とは、平面視において接着面となる領域をいう。空間部の左右方向の側壁部とは、この接着面領域の空間部側、つまりインナーパネルの内壁となる部分をいう。
補強金属板Aとは、ヒンジを取付ける箇所のインナーパネルを補強するものである。補強金属板Bとは、スタッドボールを取付ける箇所のインナーパネルを補強するものである。そして、補強金属板Aと補強金属板Bとは、分離された部材であり、これにより、インナ補強金属板A、Bを配置することが容易となり、ダンパー設定位置とヒンジの位置の近くに補強金属板A、Bをそれぞれ配置できる。
補強金属板A及び補強金属板Bには、ヒンジやスタッドボールをボルト等で締結するための貫通孔が設けられ、この貫通孔は、ボルト等を螺合するためのネジ溝を有するナット部としてもよい。
インナーパネルのヒンジを取付ける箇所とは、車体側に延設されるヒンジを、インナーパネルの内側に取付けられた補強金属板Aに取付けるための場所であり、例えば、ボルト等で締結するための貫通孔がインナーパネルと補強金属板Aに形成されている。貫通孔は、ボルト等を螺合するためのネジ溝を有してもよい。ヒンジとは、バックドアと自動車本体を締結する蝶番である。ヒンジは、一方が、バックドアを取付ける車体後方の左右両端に、他方がインナーパネルの外側の側壁部に取付けられる。
インナーパネルのダンパーを取付ける箇所とは、車体側に延設されるダンパーを、インナーパネルの内側に取付けられた補強金属板Bに取付けるための場所であり、ダンパー嵌合用のスタッドボールを締結するための貫通孔がインナーパネルと補強金属板Bに形成されている。
スタッドボールとは、ダンパーに接続するための金属部品をいい、ダンパーの一端に嵌合する部分を有するボールジョイントが挙げられる。このため、ダンパー嵌合用の金属部品ともいう。例えば、スタッドボールの一端がインナーパネル内壁に配置された補強金属板Bに取付けられ、他端が空間部からインナーパネルを貫通して外側に突出するように設けられ、外側に突出した他端には、ダンパーの一端に嵌合する部分を有するように配置する。ダンパーは、バックドア開時の保持及び開閉時の操作補助のために用いられる。
補強金属板A、Bは、インナーパネルとアウターパネルとの接着面領域であって、インナーパネルの内壁に配置される。車体用シール部材は、バックドアを取付ける車体後方の開口の周囲に設けられ、車体とバックドアのインナーパネルとの隙間をシールするものである。つまり、インナーパネルのなかで外壁がシール部材に接する箇所は、インナーパネル全体としても左右方向の側壁部となる領域である。このため、接着領域であって、インナーパネルの内壁は、インナーパネル全体としても左右方向の側壁部の領域になる。
本実施形態のバックドアは、樹脂製のアウターパネルと樹脂製のインナーパネルとを貼り合わせて形成され、前記インナーパネルの外側の側壁部にはヒンジ及びダンパーが取り付けられており、前記ヒンジ及び前記ダンパーにより車体に取り付けられる自動車用バックドアである。
本実施形態のバックドアは、ヒンジの取付け位置を、車体の上部に対応する位置から、インナーパネルの外側の左右の側壁部に対応する位置に移動することにより、バックドア自体に掛かる力を、車両本体へと掛かるようにしたため、インナーパネル及びアウターパネルの薄肉化が可能となる。また、強度を求められないことから、リブを少なくでき、リブを立てた際のヒケ不良を最小限に抑えることができる。更に、薄肉化により、使用する樹脂量も低減される。
補強金属板A、Bが、インナーパネルに形成される鉛直方向平面に設置されるのが望ましい。鉛直方向平面とは、インナーパネルの下端を平面に置いた場合に、垂直方向に立ち上がった平面、すなわち側壁部をいう。例えば、インナーパネルの接着面領域の内側の内壁(側壁部)が相当する。これにより、インナーパネル全体としての左右両端の側壁部に補強金属板A、Bを配置することが容易となり、ダンパー設定位置とヒンジの位置の近くに補強金属板A、Bをそれぞれ配置できる。また、ヒンジ、補強金属板A、B、インナーパネル等のそれぞれの部材に、貫通孔を設けることで、ボルトやネジを用いて容易に締結することが可能になる。
インナーパネルに設けた第一下穴に第一金属リングを設置し、前記第一金属リングを介してヒンジの取付け穴と補強金属板Aに設けたナット部(貫通孔)がボルトで締結され、このボルトとインナーパネルの第一下穴との間に離間距離を有するのが望ましい。すなわち、インナーパネルにボルトを通すための下穴を設け、下穴の位置に合わせてインナーパネルの外側に金属リングを設置し、この金属リングを介して、ヒンジ取付け穴と補強金属板Aに設けたナット部(貫通孔)がボルトで締結される。このため、ボルトとインナーパネルとの間に、ヒンジと金属リングの厚み相当の離間距離が存在している。これにより、インナーパネルとヒンジが直接接触することはないので、インナーパネルを保護することができる。
インナーパネルに設けた第二下穴に第二金属リングを設置し、第二金属リングを介してスタッドボールを組付けるのが望ましい。すなわち、インナーパネルにスタッドボールを通すための下穴を設け、下穴の位置に合わせてインナーパネルの外側に金属リングを設置し、この金属リングを介してスタッドボールを組付ける。このため、スタッドボールとインナーパネルとの間に、金属リングの厚み相当の離間距離が存在している。これにより、インナーパネルとスタッドボールが直接接触することはないので、インナーパネルを保護することができる。
ヒンジのナット部(貫通孔)を有する補強金属板Aが、ワイヤ係合部を有するのが望ましい。ワイヤ係合部(ワイヤ取付け部)は、後面衝突時の分離防止のためのワイヤを締結する部位で、バックドアと車体とが絶対に分離しないよう、ヒンジとロック(バックドアを車体側下部へ固定する)を金属もしくはそれ同等の強度のワイヤで結束するためのものである。
また、補強金属板Aがワイヤ係合部を有しており、前記ワイヤ係合部にはワイヤが係合されている。そして、前記ワイヤの一部が補強金属板Bと、インナーパネルとの間に形成された空間に配置されている。なお、補強金属板Bは、インナーパネルのダンパーの取付け部の裏面側、すなわち、インナーパネルの内壁に配置されている。なお、前記空間とは、補強金属板Bの裏面とインナーパネルの内壁との隙間である。
ワイヤは、弾性を有する材料で金属を被覆したものである。金属としては、SPCC(冷間圧延鋼板)、SPHC(熱間圧延鋼板)等が挙げられ、また、弾性を有する材料としては、ポリウレタン、軟質ゴム等が挙げられる。
ワイヤの外径は、強度の点から、一般的に5.0〜10.0mmであり、そのうち金属部分の直径は、1.0〜4.0mmである。そして、ワイヤの外径は、補強金属板Bと、インナーパネルとの間に形成された空間の幅よりも大きいことが好ましい。例えば、インナーパネルとの間に形成された空間の幅が8.0mmの場合であれば、ワイヤの外径は、8.0〜10.0mm程度が好ましい。よって、空間の幅を100%とすると、ワイヤの外径は100〜125%程度が好ましい。
ワイヤの外径が、補強金属板Bと、インナーパネルとの間に形成された空間の幅よりも大きいことにより、ワイヤの一部を、前記空間に配置した場合、ワイヤは、補強金属板Bとインナーパネルとの間に強固に挟み込まれており、ワイヤは、前記空間において移動困難な程度に固定され、外れることはない。
本発明は、本実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明するが、本発明は、実施例に限定されない。
図2に示すように、アウターパネル3とインナーパネル4による空間部(図示しない)が形成されており、そして、補強金属板A13にはバックドア側ヒンジ8’、補強金属板B14にはスタッドボール9が締結されており、補強金属板A13、B14は、前記空間部に配置されている。また、スタッドボール9は、ダンパー10に嵌合している。また、バックドア側ヒンジ8’は、車体側ヒンジ7’固定部を介して、車体1に固定されている。
図3は、ワゴン車の車体1の後部に装着されるバックドア2である。
図4、図5はバックドアの構成部品の展開図である。ガラス繊維入りポリプロピレン樹脂材料にて成形されたインナーパネル4の車体側シール部材の接する面よりも外側にヒンジ8’を設け、インナーパネル内側に補強金属板A13、補強金属板B14を有し、補強金属板A13にはヒンジ8’と第一金属リング15にて締結、補強金属板B14にはダンパー嵌合用の金属部品であるスタッドボール9と第二金属リング16にて締結をする構造である。
図4に示すように、補強金属板A13は、ナット部(貫通孔)20を有しており、また、インナーパネル4には、第一金属リング15の取付け穴(第一下穴、不図示)が設けてある。バックドア側ヒンジ8’の一端には、ヒンジの取付け穴(貫通孔)21が設けてあり、他端には車体に固定する固定部22を有している。なお、図4において、破線は、バックドア側ヒンジ8’と補強金属板A13の取り付け位置を示している。そして、バックドア側ヒンジの取付け穴(貫通孔)21と、補強金属板A13に設けたナット部(貫通孔)20とが、第一金属リング15を介して、ヒンジ締結用ボルト17で接合される。
また、補強金属板A13には、ワイヤ係合部23が設けてあり、ワイヤ係合部(ワイヤ取付け部)23には、後面衝突時の分離防止のためのワイヤ11が係合(締結)されている。
図5に示すように、補強金属板B14は、ナット部(貫通孔)24を有しており、また、インナーパネル4には、第二金属リング16の取付け穴(第二下穴、不図示)が設けてある。図5において、破線は、スタッドボール9と補強金属板B14の取り付け位置を示している。そして、第二金属リング16を介して、補強金属板B14に設けたナット部(貫通孔)24に、スタッドボール9が組付けられる。
また、ワイヤ11が、補強金属板B14と、インナーパネル4との間に形成された空間、すなわち、補強金属板B14の一部の裏面側とインナーパネル4の内壁5との隙間に配置されている。ワイヤ11の外径が、前記空間(隙間)より大きいため、ワイヤ11は補強金属板B14の裏面側とインナーパネル4の内壁5の間に強固に挟まれ、また、ワイヤ11は、補強金属板A13のワイヤ係合部(ワイヤ取付け部)23に係合しているため、バックドア本体の分離防止に効果がある。
図6に示すように、補強金属板A13、補強金属板B14は、アウターパネルとインナーパネルとの接着面領域6の内側(内壁5)に配置されている。そして、バックドア側ヒンジ8’が締結された補強金属板A13は、インナーパネルの左右方向の側壁部の内壁5に位置している。また、スタッドボール9が締結された補強金属板B14は、同様にインナーパネルの左右方向の側壁部の内壁5に位置している。そのため、ダンパー10の設定位置とバックドア側ヒンジ8’の取付け位置が車体側ヒンジ7’締結部との直線上に設定され、ダンパー10の力が車両本体へと掛かることからバックドア自体に掛かる力が軽減される。
次に、ヒンジの取付け位置をインナーパネルの側壁部とした本発明のバックドアと、比較例としてヒンジの取付け位置を上部とし、金属部品で補強したバックドアとを製造し、その質量及びコストの比較を行った。この比較では、本発明のバックドアの質量が9.8kgであったのに対し、比較例の質量は13.5kgであった。また、本発明のバックドアのコスト(指標)を100とすると、比較例のコスト(指標)は130であった。このように、本発明のバックドアは、ヒンジの取付け位置を、インナーパネルの上部から左右の側壁部に移動することにより、質量増、コスト増を従来の自動車用バックドアに比べて抑えることができる。
1 車体、2 バックドア、3 アウターパネル、4 インナーパネル、5 (インナーパネルの)内壁、6 (アウターパネルとインナーパネルの)接着面領域、7,7’ 車体側ヒンジ、8,8’ バックドア側ヒンジ、9 スタッドボール、10 ダンパー、11 ワイヤ、12 窓、13 補強金属板A、14 補強金属板B、15 第一金属リング、16 第二金属リング、17 ヒンジ締結用ボルト、20 ナット部(貫通孔)、21 ヒンジの取付け穴(貫通孔)、22 固定部、23 ワイヤ係合部(ワイヤ取付け部)、24 ナット部(貫通孔)。

Claims (6)

  1. 樹脂製のアウターパネルと樹脂製のインナーパネルとを貼り合わせて形成され、前記インナーパネルの外側の側壁部にはヒンジ及びダンパーが取り付けられており、前記ヒンジ及び前記ダンパーにより車体に取り付けられる自動車用バックドアであって、前記インナーパネルのヒンジを取付ける箇所の内側には補強金属板Aが配置されており、前記インナーパネルのダンパーを取付ける箇所の内側には補強金属板Bが配置されている、自動車用バックドア。
  2. 請求項1において、補強金属板Aと補強金属板Bとが分離された部材である自動車用バックドア。
  3. 請求項1又は2において、ヒンジと補強金属板Aとがインナーパネルを介して配置されており、さらに、ダンパーと補強金属板Bとがインナーパネルを介して配置されている、自動車用バックドア。
  4. 請求項3において、ヒンジの取付け穴と、第一金属リングと、インナーパネルに設けた第一下穴と、補強金属板Aに設けられたナット部(貫通孔)とがボルトで締結され、ダンパーの嵌合する部分と、第二金属リングと、インナーパネルに設けた第二下穴と、補強金属板Bに設けられたナット部(貫通孔)とがダンパーの嵌合用金属部品で締結されている自動車用バックドア。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、補強金属板Aがワイヤ係合部を有しており、前記ワイヤ係合部にはワイヤが係合されており、前記ワイヤの一部が補強金属板Bと、インナーパネルとの間に形成された空間に配置される自動車用バックドア。
  6. 請求項5において、補強金属板Aに係合したワイヤが弾性を有する材料で金属を被覆したものであり、前記ワイヤの外径が、補強金属板Bと、インナーパネルとの間に形成された空間の幅よりも大きい自動車用バックドア。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016172467A (ja) * 2015-03-16 2016-09-29 株式会社豊田自動織機 車両のバックドアの開閉支持構造及びヒンジアッセンブリ

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