JP2015037160A - ホール素子用半導体ウェハ、ホール素子およびホール素子の製造方法 - Google Patents

ホール素子用半導体ウェハ、ホール素子およびホール素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015037160A
JP2015037160A JP2013168961A JP2013168961A JP2015037160A JP 2015037160 A JP2015037160 A JP 2015037160A JP 2013168961 A JP2013168961 A JP 2013168961A JP 2013168961 A JP2013168961 A JP 2013168961A JP 2015037160 A JP2015037160 A JP 2015037160A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hall element
layer
conductive layer
semiconductor wafer
surface layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013168961A
Other languages
English (en)
Inventor
俊輔 松野
Toshisuke Matsuno
俊輔 松野
高橋 徹也
Tetsuya Takahashi
徹也 高橋
秋山 真一郎
Shinichiro Akiyama
真一郎 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Original Assignee
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Electronics Co Ltd filed Critical Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Priority to JP2013168961A priority Critical patent/JP2015037160A/ja
Publication of JP2015037160A publication Critical patent/JP2015037160A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hall/Mr Elements (AREA)

Abstract

【課題】ウェハ間またはウェハ面内のシート抵抗ばらつきの少ない、ホール素子用半導体ウェハまた、ホール素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
半絶縁性基板10上に形成されたn型GaAsからなる導電層20と、前記導電層20上に形成され、前記導電層20よりも導電性の低いGaAsからなる表面層30と、を備え、前記表面層30の膜厚が、150nm以上800nm以下であるホール素子用半導体ウェハを構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明はホール素子用半導体ウェハ、ホール素子およびホール素子の製造方法に関する。
ホール素子は磁気センサの代表的な素子であり、感磁面に対して垂直な磁場に比例した信号を出力する。特に、感磁面の材料としてInSb、InAs、GaAs等の高電子移動度を有する半導体ウェハを用いることで、高感度なホール素子を得ることが出来る。
中でもGaAsを導電層として備える半導体ウェハを用いたホール素子は、入力される磁束密度に対する出力が安定している点で特に好ましく、磁気センサを構成するホール素子として広く用いられている。
GaAs導電層を備える半導体ウェハとしては、ホール素子の長期安定性を保つ観点から、GaAs導電層上に不純物を含まない半絶縁性のGaAs層を設ける技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−168413号公報
しかし、GaAs導電層上にGaAs絶縁層を設けたホール素子用半導体ウェハは、同一バッチ内(すなわち、同一条件かつ同一構成)で製造されたウェハであっても、各ウェハ間のシート抵抗がばらつき、更にウェハ面内のシート抵抗もばらつくという課題がある。
例えば、特許文献1の実施例において開示されている半絶縁層(100nm)では、各ウェハ間およびウェハ面内のシート抵抗が大きくばらついてしまう。この結果、このホール素子用半導体ウェハを用いてホール素子を形成した場合、ホール素子形成後のウェハ間および面内のホール素子特性(入出力抵抗、定電流感度)も大きくばらついてしまうこととなる。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ウェハ間およびウェハ面内のシート抵抗ばらつきの少ないホール素子用半導体ウェハ、および、ウェハ間およびウェハ面内の特性(入出力抵抗、定電流感度)のばらつきの小さいホール素子、また、ホール素子の製造方法を提供する事にある。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の構成を備えるホール素子用半導体ウェハ、ホール素子およびホール素子の製造方法により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の一態様は、半絶縁性基板(例えば図1に示す、半絶縁性基板10)上に形成されたn型GaAsからなる導電層(例えば図1に示す、導電層20)と、前記導電層上に形成され、前記導電層よりも導電性の低いGaAsからなる表面層(例えば図1に示す、表面層30)と、を備え、前記表面層の膜厚が、150nm以上800nm以下であることを特徴とするホール素子用半導体ウェハ、である。
前記表面層の膜厚が、200nm以上600nm以下であってもよい。
前記導電層の膜厚が、50nm以上2000nm以下であってよい。
本発明の他の態様は、半絶縁性基板(例えば図2に示す、導電層10)上に形成されたn型GaAsからなる導電層(例えば図2に示す、導電層20)と、前記導電層上に形成され、前記導電層よりも導電性の低いGaAsからなる表面層(例えば図2に示す、表面層30)と、前記導電層と電気的に接続されるオーミック電極(例えば図2に示す、オーミック電極40)と、前記表面層の少なくとも一部の表面に形成されたパッシベーション層(例えば図2に示す、パッシベーション層50)と、を備え、前記表面層の膜厚が、150nm以上800nm以下であることを特徴とするホール素子、である。
前記表面層の膜厚が、200nm以上600nm以下であってもよい。
本発明の他の態様は、上記いずれかの態様に記載のホール素子用半導体ウェハを用いたホール素子の製造方法であって、前記ホール素子用半導体ウェハが備える導電層と電気的に接続されるオーミック電極を形成する工程と、前記ホール素子用半導体ウェハが備える表面層の少なくとも一部の表面にパッシベーション層を形成する工程と、を備えることを特徴とするホール素子の製造方法、である。
本発明の一態様によれば、ウェハ間およびウェハ面内のシート抵抗のばらつきの少ないホール素子用半導体ウェハを提供することができる。また、ウェハ間およびウェハ面内の特性(入出力抵抗および定電流感度)ばらつきの小さいホール素子またその製造方法を提供することができる。
本発明におけるホール素子用半導体ウェハの一例を示す、上面図および断面である。 第1実施形態のホール素子の一例を示す、上面図および断面図である。 第2実施形態のホール素子の一例を示す、上面図および断面図である。 第3実施形態のホール素子の一例を示す、上面図および断面図である。 第4実施形態のホール素子の一例を示す、上面図および断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
<ホール素子用半導体ウェハの構成>
初めに、本実施形態のホール素子用半導体ウェハ(以下、半導体ウェハと略することがある。)について説明する。
本実施形態の半導体ウェハは、半絶縁性基板上に形成されたn型GaAsからなる導電層と、前記導電層上に形成され、前記導電層よりも導電性の低いGaAsからなる表面層と、を備え、前記表面層の膜厚が150nm以上800nm以下であることを特徴とする。
ウェハ間のシート抵抗のばらつきが抑制されたホール素子を実現可能にする観点から、表面層の膜厚は150nm以上であり、好ましくは200nm以上である。また、表面層の膜厚は、製造容易性の観点から、好ましくは800nm以下であり、より好ましくは600nm以下である。
以下、本実施形態の半導体ウェハの各構成要件について説明する。
(半絶縁性基板)
本実施形態の半導体ウェハにおいて、半絶縁性基板は、その上にn型GaAsからなる導電層を形成することが可能なものであれば特に制限されず、例えばSi、GaAs、等が挙げられるがこの限りではない。結晶性の高いn型GaAsからなる導電層を得る観点からはGaAsが好ましい。半絶縁性基板の導電性は特に制限されないが、5×10Ω・cm以上であることが好ましく、8×10Ω・cm以上であることがより好ましい。
(導電層)
本実施形態の半導体ウェハにおいて、導電層は、半絶縁性基板上に形成されたn型GaAsからなるものである。導電層の膜厚は特に制限されないが、製造容易性の観点から50nm以上2000nm以下が好ましく、100nm以上1000nm以下がより好ましい。
n型GaAsのn型不純物としては公知のものを用いることが可能であり、例えばSi、Ge、Se等を用いることが可能である。n型不純物の濃度(有効キャリア濃度)は特に制限されないが、ホール素子の出力および温度特性の観点から、有効キャリア濃度が2.0×1016[cm−3]以上2.0×1017[cm−3]以下であることが好ましく、3.5×1016[cm−3]以上1.2×1017[cm−3]以下であることがより好ましい。有効キャリア濃度が上記範囲内であれば、出力の温度依存性を抑制し、かつ、出力の絶対値を得ることが容易になるため好ましい。
また半絶縁性基板上に導電層を形成する方法としては、半絶縁性基板上にMBE(分子線エピタキシー法)やMOCVD(有機金属気相成長法)等による製膜装置を用いたエピタキシャル成長法により、不純物イオンをドープしながらGaAs薄膜を形成する方法が挙げられる。
(表面層)
本実施形態の半導体ウェハにおいて、表面層は、前記導電層上に形成され、導電層よりも導電性の低いGaAsからなる層である。前述のとおり、表面層の膜厚は、シート抵抗のばらつきが抑制されたホール素子を実現するためには、150nm以上であり、好ましくは200nm以上であり、製造容易性の観点から、好ましくは800nm以下であり、より好ましくは600nmである。
該表面層を形成する方法は特に制限されず、例えば、MBEやMOCVDを用いたエピタキシャル成長法により導電層よりも導電性の低いGaAs層を得ることが出来る。導電層よりも導電性の低いGaAsを得る方法としては、導電層よりも低い不純物濃度とする方法や、不純物を意図的にドープしない方法などが挙げられる。
また、導電層とオーミック電極とを直接接続するために、該表面層の一部をエッチングしてもよい。
<ホール素子用半導体ウェハの製造方法>
本実施形態の半導体ウェハを製造する方法としては、半絶縁性基板上にn型GaAsからなる導電層を形成する工程(導電層形成工程)と、導電層上に導電層よりも導電性が低く、膜厚が150nm以上800nm以下のGaAsからなる表面層を形成する工程(表面層形成工程)とを備えていればよい。
導電層および表面層を形成する方法は特に制限されないが、前述のとおり、MBEやMOCVD等の製膜装置を用いたエピタキシャル成長法を用いることが出来る。本実施形態の半導体ウェハは、ウェハ間のシート抵抗がばらつきの少ないホール素子を提供することが可能であるため、生産効率の観点から、同一バッチ内で複数の半導体ウェハを製造することが好ましい。
<ホール素子の構成>
次に、上述のホール素子用半導体ウェハを備えたホール素子について説明する。
本実施形態におけるホール素子は、上述した本実施形態に係る半導体ウェハと、前記半導体ウェハが備える導電層と電気的に接続されるオーミック電極と、前記半導体ウェハが備える表面層の少なくとも一部の表面に形成されたパッシベーション層とを備える。
(オーミック電極)
本実施形態のホール素子において、オーミック電極は、導電層と電気的に接続されるものであれば特に制限されない。オーミック電極と導電層とは、直接接していてもよいし、前記表面層を介して接続していてもよい。
オーミック電極を構成する材料は特に制限されないが、良好なオーミック接続を得る観点から、AuGe、Ni、Auをこの順に順次蒸着した電極構造が挙げられる。
また、本実施形態のホール素子においては、オーミック電極が第1の電極層および第2の電極層からなっていてもよい。第1の電極層として導電層および/または表面層とのオーミック特性が良好になるものを選択し、第2の電極層として導電性細線(ワイヤー)や半田ボールとの接続性が良好になるものを選択すれば、ホール素子を他の部材と接続する際に好適なものとなる。第1の電極層としてはAuGe、Ni、Auをこの順に順次蒸着した電極構造、第2の電極層としてはTi、Auをこの順に順次蒸着した電極構造を用いることが例示される。
(パッシベーション層)
本実施形態のホール素子において、パッシベーション層は、表面層の少なくとも一部の表面に形成される層であり、ホール素子の特性安定に寄与し得る層である。具体的には水分等に起因する劣化からの保護や、封止樹脂による応力の緩和等に寄与し得る層である。
具体的な材料は特に制限されないが、例えばSiOやSiN、およびそれらの積層構造が挙げられる。
<本実施形態のホール素子の製造方法>
本実施形態のホール素子の製造方法としては、半絶縁性基板上にn型GaAsからなる導電層を形成する工程(導電層形成工程)と、前記導電層上に該導電層よりも導電性の低いGaAsからなる表面層を膜厚150nm以上800nm以下で形成する工程(表面層形成工程)と、前記導電層と電気的に接続されるオーミック電極を形成する工程(電極形成工程)と、前記表面層の少なくとも一部の表面にパッシベーション層を形成する工程(パッシベーション層形成工程)と、を備えていれば良い。
目的とするホール素子の性質および形状によっても異なるが、半導体ウェハ上に複数のホール素子を形成する観点から、各ホール素子の導電層を独立させるためのエッチング工程を備えていてもよい。また、結晶性の良いn型GaAsからなる導電層を得る観点から、導電層形成工程より前に、GaAsからなるバッファ層を形成する工程を備えていてもよい。
<ホール素子用半導体ウェハの実施形態>
次に、本発明のホール素子用半導体ウェハの実施形態について、図面を参酌しながらより具体的に説明する。
図1は本実施形態のホール素子用半導体ウェハの一例を示したものであって、(a)は上面図、(b)は上面図(図1(a))のA−A′断面図である。
図1に示すように、本実施形態のホール素子用半導体ウェハは、半絶縁性基板10と、半絶縁性基板10上に形成されたn型GaAsからなる導電層20と、導電層20上に形成され、且つ導電層20よりも導電性の低いGaAsからなる表面層30と、を備える。
<ホール素子の実施形態>
次に、本発明のホール素子に係る実施形態について、図面を参酌しながらより具体的に説明する。
(第1実施形態)
図2は、第1実施形態のホール素子の一例を示したものであって、(a)は上面図、(b)は上面図(図2(a))のA−A′断面図である。
第1実施形態におけるホール素子は、半絶縁性基板10と、半絶縁性基板10上に形成されたn型GaAsからなる導電層20と、導電層20上に形成され、前記導電層よりも導電性の低いGaAsからなる表面層30と、導電層20と電気的に接続されるオーミック電極40と、表面層30の少なくとも一部の表面に形成されたパッシベーション層50と、を備える。なお、このパッシベーション層50は、オーミック電極40のコンタクト部を除く領域にも、オーミック電極40の表面を覆うように形成される。
なお、図2(a)に示す上面図においては、表面層30およびオーミック電極40の形状をわかりやすくするために、表面層30の上に形成されたパッシベーション層50はその輪郭を破線で示し、その他の部分に形成されたパッシベーション層50は省略している。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態のホール素子の一例を示したものであって、(a)は上面図、(b)は上面図(図3(a))のA−A′断面図である。
第2実施形態のホール素子は、図2に示す第1実施形態のホール素子と比較すると、表面層30の一部がエッチングされており、オーミック電極40が導電層20と直接接している点で異なっている。
第2実施形態のホール素子は、オーミック電極40が導電層20と直接接しているため、使用するオーミック電極の材料や、導電層および/または表面層の性状によってはこの形態の方が好ましい場合がある。例えば、オーミック電極膜厚と合金化の条件によってはオーミックコンタクト形成のための合金化プロセスが導電層にまで十分に至らない場合がある。そのような場合にはオーミック性を確保する観点から、オーミック電極40と導電層20とが直接接する方が好ましい。
なお、図3(a)に示す上面図においては、表面層30およびオーミック電極40の形状をわかりやすくするために、表面層30の上に形成されたパッシベーション層50はその輪郭を破線で示し、その他の部分に形成されたパッシベーション層50は省略している。
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態のホール素子の一例を示したものであって、(a)は上面図、(b)は上面図(図4(a))のA−A′断面図である。
第3実施形態のホール素子は、図2に示す第1実施形態のホール素子と比較すると、表面層30直上にパッシベーション層50が形成され、その後パッシベーションの窓開け工程を経て、オーミック電極40が形成される点で異なっている。
第3実施形態のホール素子は、表面層30上のパッシベーション層50は、オーミック電極40を形成する前に形成することが可能であるため、プロセスによっては好ましい場合がある。例えば、パッシベーション層50の形成前に密着性向上を意図して表面層30の表面に形成された酸化物を塩酸や水酸化アンモニウムなどの薬液により除去する場合には、パッシベーション層50をオーミック電極40の形成前に形成することでオーミック電極40への薬液ダメージを防ぐことができ、好適である。
図4(a)に示す上面図においては、表面層30およびオーミック電極40の形状をわかりやすくするために、表面層30の上に形成されたパッシベーション層50はその輪郭を破線で示し、その他の部分に形成されたパッシベーション層50は省略している。
(第4実施形態)
図5は第4実施形態のホール素子の一例を示したものであって、(a)は上面図、(b)は上面図(図5(a))のA−A′断面図である。
第4実施形態のホール素子は、図2に示す第1実施形態のホール素子と比較すると、オーミック電極40が、第1の電極層41と第2の電極層42とからなっている点で異なる。
すなわち、図5に示すように、図2に示す第1実施形態のホール素子において、オーミック電極40(図5では第1の電極層41に相当)の上に、さらに、第2の電極層42を形成している。
第4実施形態のホール素子は、導電性細線(ワイヤー)や半田ボール等でこのオーミック電極と他の部材を電気的に接続する際に、第2の電極層42を適切な材料または積層構造とすることにより、好ましい場合がある。すなわち、第2の電極層42として、導電性細線(ワイヤー)や半田ボールとの接続性が良好になるものを選択すれば、ホール素子を他の部材と接続する際に好適なものとなる。
なお、図5(a)に示す上面図においては、表面層30およびオーミック電極40の形状をわかりやすくするために、表面層30の上に形成されたパッシベーション層50はその輪郭を破線で示し、その他の部分に形成されたパッシベーション層50は省略している。
なお、本発明のホール素子は上述した第1実施形態〜第4実施形態に限定されず、各実施形態における特徴を組み合わせた形態や、一部を変更、置換、削除した形態も当然に含まれる。
以下、本実施形態のホール素子の実施例および比較例を示す。
<実施例1>
(製造条件1)
まず、4インチの半絶縁性GaAs基板(3.5×10Ω・cm)を4枚準備した。
次に、4枚のGaAs基板をMBE装置内に設置し、ノンドープのGaAs層(バッファ層)を200nm、Siドープのn型GaAs層(導電層)を200nm、ノンドープのGaAs層(表面層)を200nm、この順に成膜し、成膜後、MBE装置から取り出し、同一バッチ内で製造されたホール素子用半導体ウェハを4枚得た。
(評価1)
シート抵抗測定器「NC−10」(ナプソン社製)を用いて、成膜後の各半導体ウェハのシート抵抗を、ウェハ中心にて測定した。さらに、4枚のうちから任意の1枚についてウェハ面内のシート抵抗を、オリエンテーションフラットから垂直方向に等間隔で5点測定した。
(製造条件2)
次に、製造条件1で製造した半導体ウェハのうちから1枚をプロセス流動した。
すなわち、(1)フォトリソグラフィー法を用いてホール素子の感磁部となる十字パターンを形成するためのレジストパターンを形成し、(2)表面層および導電層のエッチングにより十字型のメサ部(一方の矩形状領域の幅70μm、長さ100μm、他方の矩形状領域の幅30μm、長さ110μm)を形成した。(3)次に、前記十字型のメサ部の各端部に電気的に接続される第1電極を形成するためのレジストパターンを形成し、(4)AuGeを200nm、Niを50nm、Auを350nm、これらをこの順に蒸着し、(5)リフトオフ法により第1の電極層を形成した後、合金化により導電層部分とのオーミック接合を形成した。(6)次に、プラズマCVD装置を用いてSiNからなるパッシベーション層を280nm形成した。(7)つづいてパッシベーション層にレジストパターンを形成し、(8)第1電極と第2電極の接続のための窓開けを行った。(9)次に、第2の電極層形成用のレジストパターンを形成し、(10)Tiを100nm、Auを350nmこの順に蒸着し、(11)リフトオフ法により第2の電極層を形成し、図5(b)に示した様な断面形態のホール素子を得た。
(評価2)
得られたウェハ1枚のホール素子について、電気検査をウェハ状態で実施し、ホール素子特性を得た。
<実施例2>
ノンドープのGaAs層からなる表面層の厚みを600nmにした以外は実施例1と同様の製造条件1で4枚の半導体ウェハを形成し、そのうちの1枚を、実施例1と同様の製造条件2でプロセス流動してホール素子を得た。そして、実施例1と同様の評価を行い、成膜後の各半導体ウェハのシート抵抗、ウェハ面内のシート抵抗、およびホール素子特性を得た。
<比較例1>
表面層を形成しなかった以外は実施例1と同様の製造条件1で4枚の半導体ウェハを形成し、そのうちの1枚を実施例1と同様の製造条件2でプロセス流動してホール素子を得た。そして、実施例1と同様の評価を行い、成膜後の各半導体ウェハのシート抵抗、ウェハ面内のシート抵抗、およびホール素子特性を得た。
<比較例2>
表面層の厚みを10nmとした以外は実施例1と同様の製造条件1で4枚の半導体ウェハを形成し、そのうちの1枚を実施例1と同様の製造条件2でプロセス流動してホール素子を得た。そして、実施例1と同様の評価を行い、成膜後の各半導体ウェハのシート抵抗、ウェハ面内のシート抵抗、およびホール素子特性を得た。
<比較例3>
表面層の厚みを50nmとした以外は実施例1と同様の製造条件1で4枚の半導体ウェハを形成し、そのうちの1枚を実施例1と同様の製造条件2でプロセス流動してホール素子を得た。そして、実施例1と同様の評価を行い、成膜後の各半導体ウェハのシート抵抗、ウェハ面内のシート抵抗、およびホール素子特性を得た。
<比較例4>
表面層の厚みを100nmとした以外は実施例1と同様の製造条件1で4枚の半導体ウェハを形成し、そのうちの1枚を実施例1と同様の製造条件2でプロセス流動してホール素子を得た。そして、実施例1と同様の評価を行い、成膜後の各半導体ウェハのシート抵抗、ウェハ面内のシート抵抗、およびホール素子特性を得た。
<評価>
上記実施例1、2および比較例1〜4でそれぞれ得られた各4枚の半導体ウェハの面内中心箇所におけるシート抵抗値と、同一バッチ4枚の平均値、標準偏差、バッチ内ばらつきを表1に示した。さらに、実施例1、2および比較例1〜4でそれぞれ得られた半導体ウェハ各4枚のうちから任意の1枚について面内5箇所を測定したシート測定値とその平均値、偏差、面内ばらつきを表2に示した。また、上記実施例1、2および比較例1〜4でそれぞれ得られた各4枚の半導体ウェハの中からそれぞれ任意の1枚をプロセス流動してホール素子を約6万素子形成してホール素子特性を測定した結果を表3に示した。
なお、ここでは、ホール素子特性として、入力抵抗Rin〔Ω〕、定電流感度Vhi〔mV〕(1mA、10mT)、定電圧感度Vhv〔mV〕(6V、10mT)、オフセット電圧Vuv〔mV〕(6V)を得た。そして、各特性について、平均値、標準偏差、面内ばらつきを求めた。
なお、表1〜表3において、バッチ内ばらつきまたは、面内ばらつきとは、各特性の標準偏差を平均値で割ることによって算出される値である。つまり、バッチ内ばらつきにおいてはバッチ内4枚のウェハのシート抵抗値から算出した標準偏差をバッチ内4枚のシート抵抗値の平均値で割ることによって算出している。同様にして、ウェハ面内のシート抵抗ばらつきにおいては、同一ウェハ中の面内5箇所のシート抵抗値から算出した標準偏差を同一ウェハ中の面内5箇所の平均のシート抵抗値で割ることによって算出している。素子化後の面内ばらつきについても同様で、同一ウェハ面内に形成した約6万素子のホール素子の特性に関して、標準偏差および平均値を求めて割りかえすことによって算出している。
Figure 2015037160
Figure 2015037160
Figure 2015037160
表1および表2から、表面層の厚み(膜厚)が150nm以上800nm以下の本実施形態の半導体ウェハでは、同一バッチで製造された4枚の半導体ウェハのシート抵抗のバッチ内ばらつきが0.5%以下、半導体ウェハ1枚中の面内ばらつきが1.0%以下に抑制されているのに対し、表面層の厚みが150nm未満の比較例1〜4の半導体ウェハは、同一バッチにおけるシート抵抗のばらつきが0.5%よりも大きく、また同一ウェハ内のシート抵抗の面内ばらつきが1.0%よりも大きくなっていることが理解される。すなわち、本実施形態の半導体ウェハは、同一バッチ内のウェハ間およびウェハ面内のシート抵抗のばらつきが極めて高度に抑制されていることが理解される。
さらに表3の結果から、表面層の厚みが150nm以上800nm以下の本実施形態の半導体ウェハを用いてホール素子を形成すると、ホール素子特性(入力抵抗、定電流感度)の面内分布を2.0%以下に抑制できており、一方で表面層の厚みが150nm未満の比較例1〜4のホール素子特性は2.0%よりも大きなばらつきをもつことが理解される。
なお、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
本発明は、磁気センサに用いるホール素子として好適である。
10 半絶縁性基板
20 導電層
30 表面層
40 オーミック電極
41 第1の電極層
42 第2の電極層
50 パッシベーション層

Claims (6)

  1. 半絶縁性基板上に形成されたn型GaAsからなる導電層と、
    前記導電層上に形成され、前記導電層よりも導電性の低いGaAsからなる表面層と、
    を備え、
    前記表面層の膜厚が、150nm以上800nm以下であることを特徴とするホール素子用半導体ウェハ。
  2. 前記表面層の膜厚が、200nm以上600nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のホール素子用半導体ウェハ。
  3. 前記導電層の膜厚が、50nm以上2000nm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のホール素子用半導体ウェハ。
  4. 半絶縁性基板上に形成されたn型GaAsからなる導電層と、
    前記導電層上に形成され、前記導電層よりも導電性の低いGaAsからなる表面層と、
    前記導電層と電気的に接続されるオーミック電極と、
    前記表面層の少なくとも一部の表面に形成されたパッシベーション層と、を備え、
    前記表面層の膜厚が、150nm以上800nm以下であることを特徴とするホール素子。
  5. 前記表面層の膜厚が、200nm以上600nm以下であることを特徴とする請求項4に記載のホール素子。
  6. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のホール素子用半導体ウェハを用いたホール素子の製造方法であって、
    前記ホール素子用半導体ウェハが備える導電層と電気的に接続されるオーミック電極を形成する工程と、
    前記ホール素子用半導体ウェハが備える表面層の少なくとも一部の表面にパッシベーション層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とするホール素子の製造方法。
JP2013168961A 2013-08-15 2013-08-15 ホール素子用半導体ウェハ、ホール素子およびホール素子の製造方法 Pending JP2015037160A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013168961A JP2015037160A (ja) 2013-08-15 2013-08-15 ホール素子用半導体ウェハ、ホール素子およびホール素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013168961A JP2015037160A (ja) 2013-08-15 2013-08-15 ホール素子用半導体ウェハ、ホール素子およびホール素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015037160A true JP2015037160A (ja) 2015-02-23

Family

ID=52687511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013168961A Pending JP2015037160A (ja) 2013-08-15 2013-08-15 ホール素子用半導体ウェハ、ホール素子およびホール素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015037160A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03240281A (ja) * 1990-02-19 1991-10-25 Asahi Chem Ind Co Ltd GaAsホール素子
JP2001094170A (ja) * 1999-09-21 2001-04-06 Hitachi Cable Ltd ホール素子

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03240281A (ja) * 1990-02-19 1991-10-25 Asahi Chem Ind Co Ltd GaAsホール素子
JP2001094170A (ja) * 1999-09-21 2001-04-06 Hitachi Cable Ltd ホール素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5536339B2 (ja) 薄膜積層体及びそれを用いた薄膜磁気センサ並びにその製造方法
KR101321660B1 (ko) 횡방향을 전류 도통 방향으로 하는 전자 디바이스용 에피택셜 기판 및 그 제조방법
US4978938A (en) Magnetoresistor
US20050007721A1 (en) Contact pressure sensor and method for manufacturing the same
JP6654386B2 (ja) ホールセンサ
US9164153B2 (en) Methods and apparatuses for low-noise magnetic sensors
JP3069545B2 (ja) 化合物半導体を含む積層体およびその製造方法
US10379175B2 (en) Low-noise magnetic sensors
JP2013120918A (ja) 評価方法
KR930000825B1 (ko) 개선된 자기저항기
JP6301608B2 (ja) 磁気センサ及び磁気センサの製造方法
JP2015037160A (ja) ホール素子用半導体ウェハ、ホール素子およびホール素子の製造方法
CN110911548B (zh) 具有工作温度实时监控功能的高温三维霍尔传感器及其制作方法
JP2000138403A (ja) 薄膜磁気センサ―
CN105261698A (zh) 一种霍尔元件及其制备方法
JP2012204539A (ja) 磁気抵抗素子
JP5135612B2 (ja) 半導体素子
JPH0297075A (ja) ヘテロ接合磁気センサ
JP3399053B2 (ja) ヘテロ接合ホール素子
JP3456254B2 (ja) ホール素子用エピタキシャルウェーハ及びその製造方法
JP3399057B2 (ja) 磁電変換素子
JP2001168413A (ja) ホール素子
JP3287054B2 (ja) 磁電変換素子
JP6073565B2 (ja) 磁気抵抗素子
JP2015053387A (ja) 化合物半導体基板及び磁気センサー、化合物半導体基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170407

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170704