JP2015036335A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体裏面の傷の発生を防止するインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置10は搬送手段で搬送される用紙Pの表面にインク滴を吐出するインクジェット記録手段56と、インクジェット記録手段56より搬送方向下流側に設けられ、用紙P上のインク滴を乾燥させる加熱乾燥処理部20と、加熱乾燥処理部20と対向する位置にて用紙Pを負圧で吸着し、表面を滑らせながら搬送する第1ガイドプレート72と、第1ガイドプレート72の表面に設けられ、通気性を備え、第1ガイドプレート72の表面よりも、接触する用紙Pへの傷付きが少ないシート104と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録媒体にインク滴を吐出し、画像を形成するインクジェット記録装置に関する。
液滴により画像の形成された記録媒体を、複数の吸着孔が形成された搬送面に吸着させて引き摺りながら搬送する画像記録装置がある(特許文献1参照)。
特開2013−39820号公報
搬送面に吸着させながら搬送する記録媒体の搬送傷防止を目的として、搬送部を記録媒体と共に移動させる構成や、記録媒体を搬送部から浮かすことで非接触とする構成が存在する。しかし、前者は構造が複雑で高価になり、後者は例えば乾燥風を記録媒体の上から吹き付ける際に記録媒体が揺れて安定しない等の問題があった。
本発明は上記事実を考慮し、記録媒体の傷の発生を防止するインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
本発明の第1の態様に係るインクジェット記録装置は、搬送される記録媒体の表面にインク滴を吐出するインクジェット記録手段と、インクジェット記録手段よりも搬送方向下流側に設けられ、記録媒体上のインク滴を乾燥させる乾燥手段と、乾燥手段と対向する位置に配置され、搬送手段にて搬送される記録媒体を負圧で吸着する吸着ボードと、吸着ボードの表面に設けられ、通気性を備え、吸着ボードの表面よりも、接触する記録媒体の傷付きが少ないシートと、を備えている。
上記の発明によれば、通気性のあるシートを吸着ボードの表面に設けることで記録媒体を吸着し、シートの表面に吸着しながら搬送できるので、記録媒体と吸着ボードとが直接接触せず、吸着ボードと直接接触することによる記録媒体の傷付きを防止することができる。またシートは吸着ボードよりも記録媒体を傷付けにくいので、記録媒体の傷付きを防止することができる。
本発明の第2の態様に係るインクジェット記録装置は、シートは搬送方向に張り渡されている。
上記の発明によれば、搬送方向にシートを張り渡して吸着ボードに取り付けることで、シートに皺や弛みが生じることを防止することができる。
本発明の第3の態様に係るインクジェット記録装置は、シートの搬送方向における長さは、記録媒体の最大長さよりも長い。
上記の発明によれば、シートの搬送方向長さが記録媒体よりも長いため、記録媒体後端部が吸着ボードと接触することを防止できる。
本発明の第4の態様に係るインクジェット記録装置は、シートの搬送方向両端は、長尺状の支持部材に固定される。
上記の発明によれば、長尺状の支持部材でシートの搬送方向両端を固定することで、搬送幅方向の皺や弛み等を防止することができる。
本発明の第5の態様に係るインクジェット記録装置は、支持部材は、吸着ボードの表面に設けられた凹陥部に嵌まり込み、吸着ボードの表面より突出しない。
上記の発明によれば、支持部材が吸着ボードの凹陥部に嵌まり込むことによって、支持部材の取付位置精度と取付強度を維持することができる。
本発明の第6の態様に係るインクジェット記録装置は、シートの搬送方向一端は一方の支持部材を中心軸として巻き付けられ、シートの搬送方向他端は他方の支持部材を搬送方向に引っ張ることで吸着ボードの表面にシートが展開される。
上記の発明によれば、一方の支持部材を中心軸として巻き付けられたシートは、使用済みの部分を他方の支持部材に巻き付けることで、容易に未使用の部分と更新することができる。
本発明の第7の態様に係るインクジェット記録装置は、シートに対して搬送方向に張力を付与する張力付与手段を備えている。
上記の発明によれば、張力付与手段がシートに搬送方向の張力を付与するので、シートの弛みを防ぐことができる。
本発明の第8の態様に係るインクジェット記録装置は、シートはガラス繊維製の布である。
上記の発明によれば、ガラス繊維製の布をシートとすることで、耐熱性および耐摩擦性に優れ、かつ安価なシートとすることができる。
本発明の第9の態様に係るインクジェット記録装置は、シートは、複数の繊維が搬送方向に対して角度をもって織られた網である。
上記の発明によれば、搬送方向に対して角度を持って織られた繊維からなる網をシートとすることで、シートが記録媒体の搬送を妨げず、またシートの通気性を確保することができる。
本発明の第10の態様に係るインクジェット記録装置は、搬送手段が吸着ボードと対向する位置においてグリッパで記録媒体を把持搬送するチェーンデリバリー機構である。
上記の発明によれば、記録媒体が吸着ボードで引き摺られながらチェーンデリバリー機構で先端を把持搬送される際、記録媒体の裏面が傷付かないインクジェット記録装置を得ることができる。
本発明の第11の態様に係るインクジェット記録装置は、乾燥手段の搬送方向下流側に設けられたUV照射手段と、UV照射手段の搬送方向下流側に設けられ記録媒体を冷却する冷却手段と、を備え、インク滴は水性UVインクである。
上記の発明によれば、水性UVインクを使用する記録媒体の裏面が傷付きにくいインクジェット記録装置を得ることができる。
本発明は上記構成としたので、記録媒体の傷の発生を防止するインクジェット記録装置とすることができる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の第1ガイドプレートを示す断面図である 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の第1ガイドプレートを示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置の第1ガイドプレートとカバーとの対応を示す分解斜視図である。 (A)は本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置のカバーを構成する支持部材の一端が固定部材に挿入される状態を示す平面図であり、(B)は支持部材の両端が固定部材に挿入される状態を示す平面図である。 (A)は本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置のカバーが第1ガイドプレート上に載置された状態を示す平面図であり、(B)はシートの一方を保持する支持部材がチェーングリッパを避けて搬送方向に移動する平面図であり、(C)は両方の支持部材が第1ガイドプレート上の凹陥部に嵌め込まれ、カバーが上面を被覆している状態を示す側面図である。 (A)は本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置のカバーがケース内に収納された状態を示す断面図であり、(B)は第1ガイドプレート上でカバーを展開中の状態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置のカバーにおいて、シートの一方を保持する支持部材が張力付与手段によって付勢された状態を示す断面図である。
<第1実施形態>
(全体構成)
図1は、本発明に係る画像記録装置としてのインクジェット記録装置の第1実施形態を示す全体構成図である。
このインクジェット記録装置10は、枚葉の用紙(記録媒体)Pに水性UVインク(水性媒体を使用したUV硬化型のインク)を用いてインクジェット方式で画像を記録するインクジェット記録装置であり、主として、用紙Pを給紙する給紙部12と、給紙部12から給紙された用紙Pの表面(描画面)に所定の処理液を付与する処理液付与部14と、処理液付与部14で処理液が付与された用紙Pの乾燥処理を行う処理液乾燥処理部16と、処理液乾燥処理部16で乾燥処理が施された用紙Pの表面に水性UVインクを用いてインクジェット方式で画像を記録する画像形成部18と、画像形成部18で画像が記録された用紙Pを次に説明する加熱乾燥処理部20へ搬送する渡し部19と、画像形成部18で画像が記録された用紙Pの乾燥処理を行う加熱乾燥処理部20と、加熱乾燥処理部20で乾燥処理された用紙Pに紫外光(UV光)を照射して画像を定着させるUV照射処理部22と、UV照射処理部22でUV照射処理された用紙Pを排紙する排紙部24と、を備えている。
(給紙部)
給紙部12は、給紙台30に積載された用紙Pを1枚ずつ処理液付与部14に給紙する。給紙手段の一例としての給紙部12は、主として、給紙台30と、サッカー装置32と、給紙ローラ対34と、フィーダボード36と、前当て38と、給紙ドラム40とで構成されている。
用紙Pは、多数枚が積層された束の状態で給紙台30に載置される。給紙台30は、図示しない給紙台昇降装置によって昇降可能に設けられる。給紙台昇降装置は、給紙台30に積載された用紙Pの増減に連動して、その駆動が制御され、束の最上位に位置する用紙Pが常に一定の高さに位置するように、給紙台30を昇降させる。
記録媒体としての用紙Pは、特に限定されないが、一般のオフセット印刷などで使用される汎用の印刷用紙(いわゆる上質紙、コート紙、アート紙などのセルロースを主体とする用紙)を用いることができる。本例では塗工紙が用いられる。塗工紙は、一般に表面処理されていない上質紙や中性紙等の表面にコート材を塗布してコート層を設けたものである。具体的には、アート紙、コート紙、軽量コート紙、微塗工紙などが好適に用いられる。
給紙台30の上に積載された用紙Pは、サッカー装置32によって上から順に1枚ずつ引き上げられて、給紙ローラ対34に給紙される。給紙ローラ対34に給紙された用紙Pは、その給紙ローラ対34を構成する上下一対のローラ34A、34Bによって前方に送り出され、フィーダボード36の上に載置される。フィーダボード36の上に載置された用紙Pは、フィーダボード36の搬送面に設けられたテープフィーダ36Aによって搬送される。そして、その搬送過程でリテーナ36Bによってフィーダボード36の搬送面に押し付けられ、凹凸が矯正される。フィーダボード36によって搬送された用紙Pは、先端が前当て38に当接されることにより、傾きが矯正され、その後、給紙ドラム40に受け渡される。そして、その給紙ドラム40によって処理液付与部14へと搬送される。
(処理液付与部)
処理液付与部14は、用紙Pの表面(描画面)に所定の処理液を付与する。この処理液付与部14は、主として、用紙Pを搬送する処理液付与ドラム42と、処理液付与ドラム42によって搬送される用紙Pの印刷面に所定の処理液を付与する処理液付与ユニット44とで構成されている。
給紙部12の給紙ドラム40から受け渡された用紙Pは、処理液付与ドラム42で受け取られる。処理液付与ドラム42は、用紙Pの先端をグリッパ42Aで把持して、回転することにより、用紙Pを周面に巻き掛けて搬送する。この搬送過程で塗布ローラ44Aが用紙Pの表面に押圧当接され、用紙Pの表面に処理液が塗布される。
ここで、この用紙Pの表面に塗布する処理液は、後段の画像形成部18で用紙Pに打滴する水性UVインク中の色材を凝集させる機能を有する処理液が塗布される。このような処理液を用紙Pの表面に塗布して水性UVインクを打滴することにより、汎用の印刷用紙を用いた場合であっても、着弾干渉等を起こすことなく、高品位な印刷を行うことができる。
(処理液乾燥処理部)
処理液乾燥処理部16は、表面に処理液が付与された用紙Pを乾燥処理する。この処理液乾燥処理部16は、主として、用紙Pを搬送する処理液乾燥処理ドラム46と、用紙搬送ガイド48と、処理液乾燥処理ドラム46によって搬送される用紙Pの印刷面に熱風を吹き当てて乾燥させる処理液乾燥処理ユニット50とで構成されている。
処理液付与部14の処理液付与ドラム42から受け渡された用紙Pは、処理液乾燥処理ドラム46で受け取られる。処理液乾燥処理ドラム46は、用紙Pの先端をグリッパ46Aで把持して、回転することにより、用紙Pを搬送する。この際、処理液乾燥処理ドラム46は、用紙Pの表面(処理液が塗布された面)を内側に向けて搬送する。用紙Pは、処理液乾燥処理ドラム46によって搬送される過程で処理液乾燥処理ドラム46の内側に設置された処理液乾燥処理ユニット50から熱風が表面に吹き当てられて、乾燥処理される。すなわち、処理液中の溶媒成分が除去される。これにより、用紙Pの表面にインク凝集層が形成される。
(画像形成部)
画像形成部18は、用紙Pの印刷面にC、M、Y、Kの各色のインク(水性UVインク)の液滴を打滴して、用紙Pの印刷面にカラー画像を描画する。この画像形成部18は、主として、用紙Pを搬送する画像記録ドラム52と、画像記録ドラム52によって搬送される用紙Pを押圧して、用紙Pを画像記録ドラム52の周面に密着させる用紙押さえローラ54と、用紙PにC、M、Y、Kの各色のインク滴を吐出する吐出ヘッドの一例としてのインクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kと、用紙Pに記録された画像を読み取るインラインセンサ58と、インクミストを捕捉するミストフィルタ60と、ドラム冷却ユニット62とで構成されている。
画像記録ドラム52は、処理液乾燥処理部16の処理液乾燥処理ドラム46から用紙Pを受け取り、加熱乾燥処理部20へと用紙Pを搬送する。画像記録ドラム52は、円筒状に形成され、図示しないモータに駆動されて回転する。画像記録ドラム52の外周面上には、グリッパ52Aが備えられ、このグリッパ52Aによって用紙Pの先端が把持される。画像記録ドラム52は、このグリッパ52Aによって用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き掛けながら、加熱乾燥処理部20へと用紙Pを搬送する。また、画像記録ドラム52は、その周面に多数の吸着孔(図示せず)が所定のパターンで形成される。画像記録ドラム52の周面に巻き掛けられた用紙Pは、この吸着孔から吸着されることにより、画像記録ドラム52の周面に吸着保持されながら搬送される。これにより、高い平滑性をもって用紙Pを搬送することができる。
処理液乾燥処理部16の処理液乾燥処理ドラム46から受け渡された用紙Pは、画像記録ドラム52で受け取られる。画像記録ドラム52は、用紙Pの先端をグリッパ52Aで把持して、回転することにより、用紙Pを搬送する。画像記録ドラム52に受け渡された用紙Pは、まず、用紙押さえローラ54を通過することにより、画像記録ドラム52の周面に密着される。これと同時に画像記録ドラム52の吸着孔から吸着されて、画像記録ドラム52の外周面上に吸着保持される。用紙Pは、この状態で搬送されて、各インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kを通過する。そして、その通過時に各インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56KからC、M、Y、Kの各色のインクの液滴が画像内容に応じて記録媒体表面に打滴されて、表面にカラー画像が描画される。用紙Pの表面にはインク凝集層が形成されているので、フェザリングやブリーディング等の画像故障を起こすことなく、高品位な画像を記録することができる。この後、用紙Pは、吸着が解除された後、以下に説明する渡し部61を介して加熱乾燥処理部20へと受け渡される。
(渡し部)
渡し部61は、画像記録後の用紙Pを画像形成部18から受け取り、加熱乾燥処理部20へ渡す役目を有している。渡し部61は、主として、画像が記録された用紙Pを搬送する搬送手段の一例としてのチェーングリッパ64と、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pにバックテンション(張力)を作用させるバックテンション付与機構66とを含んで構成されている。
チェーングリッパ64は、渡し部61、加熱乾燥処理部20、UV照射処理部22、排紙部24において共通して使用される用紙搬送機構であり、画像形成部18から受け渡された用紙Pを受け取って、排紙部24まで搬送する。
第1スプロケット64Aに接続されたモータ(図示せず)を駆動すると、チェーン64Cが走行する。チェーン64Cは、画像記録ドラム52の周速度と同じ速度で走行する。また、画像記録ドラム52から受け渡される用紙Pが、各グリッパ78で受け取れるようにタイミングが合わせられる。
バックテンション付与機構66は、チェーングリッパ64によって先端を把持されながら搬送される用紙Pにバックテンション(張力)を付与する。このバックテンション付与機構66は、主として、渡し搬送経路69に設置される搬送面としての渡しガイドプレート71と、加熱乾燥処理部20に配置される搬送面としての第1ガイドプレート72(吸着ボード)と、UV照射処理部22に配置される第2ガイドプレート82と、を備えている。
渡しガイドプレート71は、渡し搬送経路69を走行するチェーン64Cに沿って配設され、第1ガイドプレート72は、第1水平搬送経路70Aを走行するチェーン64Cに沿って配設され、第2ガイドプレート82は、第2水平搬送経路70Bを走行するチェーン64Cに沿って配設されるので、渡し搬送経路69,第1水平搬送経路70A、及び第2水平搬送経路70Bを搬送されている間、用紙Pにはバックテンションが付与される。
図1、2に示すように、第1ガイドプレート72は、用紙幅に対応した幅を有する中空状のボックスプレートで構成されている。第1ガイドプレート72は、上面72Aに形成される多数の吸着孔108と、第1ガイドプレート72の中央部の下部側に配置されて多数の吸着孔108から吸入した空気を吐き出すための排気管84が接続されている。第1ガイドプレート72の素材としては熱伝導性に優れた銅板などが望ましいが、更に冷水管を配した水冷機構などを備えていてもよい。
図1に示すように、第1ガイドプレート72は、チェーングリッパ64による用紙Pの搬送経路(=チェーンの走行経路)に沿って配設され、用紙Pの搬送面となる。具体的には、第1水平搬送経路70Aを走行するチェーン64Cに沿って配設され、チェーン64Cから所定距離だけ離間して配設されている。また、第2ガイドプレート82も、第2水平搬送経路70Bを走行するチェーン64Cに沿って配設され、チェーン64Cから所定距離だけ離間して配設されている。チェーングリッパ64によってチェーン64Cの外周側で搬送される用紙Pは、下面が第1ガイドプレート72の上面72A及び第2ガイドプレート82の上面82Aに吸着されて、引き摺られながら搬送される。
図2に示すように第1ガイドプレート72の上面72Aにはカバー100が設けられ、通気性のあるシート104が吸着孔108を被覆している。シート104は用紙Pと上面72Aとを直接接触しないように上面72Aにおいて用紙Pが通過する箇所をカバーしており、チェーングリッパ64によって先端を把持された用紙Pが吸着孔108に吸着され引き摺られながら搬送方向(図中矢印C)に搬送される際、用紙Pの下面はシート104と接触し続ける。
これにより用紙Pは吸着孔108によって上面72Aに吸着されながら、裏面はシート104に接触し続け、吸着孔108には直接接触せずに第1ガイドプレート72上を通過する。確実に用紙Pを乾燥させるため、乾燥第1ガイドプレート72の上面72Aの搬送方向長さは通常、用紙Pの最大長さの2倍程度あることが望ましい。
(加熱乾燥処理部)
図1に示すように、加熱乾燥処理部20は、画像記録後の用紙Pを乾燥処理し、用紙Pの表面に残存する液体成分を除去する。加熱乾燥処理部20は、主として、画像が記録された用紙Pを搬送する搬送手段の一例としてのチェーングリッパ64と、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pにバックテンション(張力)を作用させるバックテンション付与機構66と、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pへ光を照射して加熱乾燥する光照射手段の一例としての赤外線ヒータ68、下方に向けて(搬送される用紙Pへ向けて)乾燥風を送風する乾燥風送風ノズル118とで構成されている。
赤外線ヒータ68は、チェーン64Cの内周側(図中上方)に設置されており、図示しない光源と、光源より上方に設けられ光源の上半分を囲んで配置された反射板とで構成されている。本実施形態では、光源の一例として、石英管の内部にフィラメントを備えたものを用いているが、これに限らず、赤外光を発光できる光源であれば、構成は限定されない。
画像形成部18の画像記録ドラム52から受け渡された用紙Pは、チェーングリッパ64で受け取られる。チェーングリッパ64は、用紙Pの先端部をグリッパ78で把持し、平面状の第1ガイドプレート72に用紙Pの後端側を吸着させた状態で搬送する。チェーングリッパ64に受け渡された用紙Pは、まず、第1水平搬送経路70Aを搬送される。この第1水平搬送経路70Aを搬送される過程で、用紙Pへ赤外線ヒータ68から赤外光が照射されると共に、乾燥風送風ノズル118から乾燥風が送風され、赤外線ヒータ68の輻射熱、及び乾燥風によって加熱乾燥処理が施される。この際、用紙Pは、バックテンション付与機構66によってバックテンション(張力)が付与されながら乾燥処理が施される。
なお、本実施形態では、赤外線ヒータ68から赤外光を照射して用紙Pを加熱乾燥する構成としたが、これに限らず、赤外光以外の光を照射して用紙Pを加熱乾燥してもよく、例えば、遠赤外線や、紫外光(UV)などを用いて加熱乾燥してもよい。
(UV照射処理部)
UV照射処理部22は、水性UVインクが吐出された用紙Pへ紫外光を照射して、UVインクで形成された画像を定着させる。このUV照射処理部22は、図1に示すように、主として、用紙Pを搬送するチェーングリッパ64と、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pにバックテンションを付与するバックテンション付与機構66と、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pに紫外光を照射するUV照射手段の一例としてのUV照射ユニット74とで構成されている。
チェーングリッパ64に搬送されて加熱乾燥処理部20で乾燥処理が施された用紙Pは、UV照射ユニット74を搬送される。第2水平搬送経路70Bでは、チェーングリッパ64は、用紙Pの先端をグリッパ78で把持して、第2ガイドプレート82に沿わせて用紙Pを搬送する。この第2水平搬送経路70Bを搬送される過程で用紙Pは、チェーングリッパ64の内部に設置されたUV照射ユニット74によりUV照射処理が施される。すなわち、UV照射ユニット74から表面に向けて紫外光が照射される。この際、用紙Pは、バックテンション付与機構66によってバックテンションが付与されながらUV照射処理が施される。これにより、用紙Pの変形を抑えながらUV照射処理を施すことができる。
チェーングリッパ64に搬送されてUV照射処理部22で紫外光が照射された用紙Pは、傾斜搬送経路70Cを搬送される。傾斜搬送経路70Cでは、チェーングリッパ64が用紙Pの先端をグリッパ78で把持して、チェーン64Cの下側にチェーン64Cに沿って配置される傾斜ガイドプレート126に沿わせて用紙Pを搬送する。
なおUV照射処理部22において用紙Pに加えられる熱は、加熱乾燥処理部20に比較して小さく、また加熱される区間の通過時間も短いため、第2ガイドプレート82においては第1ガイドプレート72に設けられたカバー100の必要性は低い。
(排紙部)
排紙部24は、一連の画像記録処理が行われた用紙Pを回収する。この排紙部24は、主として、UV照射された用紙Pを搬送するチェーングリッパ64と、用紙Pを積み重ねて回収する排紙台76とで構成されている。
上記のように、チェーングリッパ64は、加熱乾燥処理部20及びUV照射処理部22と共に共通して使用される。チェーングリッパ64は、排紙台76の上で用紙Pを開放し、排紙台76の上に用紙Pをスタックさせる。
排紙台76は、チェーングリッパ64から開放された用紙Pを積み重ねて回収する。この排紙台76には、用紙Pが整然と積み重ねられるように、用紙当て(前用紙当て、後用紙当て、横用紙当て等)が備えられる(図示せず)。このとき排紙台76、あるいは排紙台76の搬送方向上流側に冷却ファンなどの冷却手段を設け、回収される用紙Pを冷却する構成とされていてもよい。上述のように用紙Pは温度が高いほど傷付き易く、また両面印刷時には印字面同士の固着等も生じ易くなるため、処理終了後の用紙Pは冷却することが望ましい。
また、排紙台76は、図示しない排紙台昇降装置によって昇降可能に設けられる。排紙台昇降装置は、排紙台76にスタックされる用紙Pの増減に連動して、その駆動が制御され、最上位に位置する用紙Pが常に一定の高さに位置するように、排紙台76を昇降させる。
(カバーの詳細)
次に、本実施形態のインクジェット記録装置10の第1ガイドプレート72に設けられたカバー100について、さらに詳しく説明する。
図3、4に示すように、第1ガイドプレート72の上面72Aには複数の吸着孔108(直径約10mm)が設けられている。第1ガイドプレート72の上面72Aは搬送される用紙Pを負圧で吸着しながら上面72Aを滑らせて搬送するバックテンション付与機構66の一部を構成している。
図2に示されるように本実施形態ではこの第1ガイドプレート72の上面72Aをカバー100が被覆し、搬送される用紙Pと上面72Aとの間にシート104が位置することで用紙Pと上面72Aとの接触を回避している。シート104の搬送方向長さ、及び幅は用紙Pの最大長さ、及び幅よりも大きいため、搬送中に用紙Pがシート104から外れて上面72Aと接触することはない。
カバー100は上面72Aの搬送幅、および搬送長さをカバーできる大きさのシート104と、シート104の搬送方向両端を保持する棒状の支持部材102からなっている。支持部材102は上面72Aの幅(搬送幅)をカバーし、上面72Aに設けられた凹陥部103に嵌まり込むことで位置を固定される。シート104は搬送方向両端を支持部材102で固定されることにより、搬送方向に張り渡された状態とされる。
凹陥部103は上面72Aに2か所設けられ、搬送方向(矢印C)に所定の間隔が開けられている。凹陥部103の間隔は加熱乾燥処理部20において乾燥処理が行われる範囲をカバーしており、シート104は支持部材102が凹陥部103に嵌まり込むことで上面72Aにおいて用紙Pが乾燥処理される範囲をカバーする。また凹陥部103の間隔(搬送方向)は、支持部材102がそれぞれ凹陥部103に嵌り込んだ際にシート104が弛まずに展開するようにシート104の搬送方向長さと合わせて設定されている。
このとき、支持部材102が凹陥部103に嵌まり込むことで固定可能とされていてもよい。すなわち、支持部材102の形状が搬送幅方向から見て楔状の断面であり、凹陥部103が底へ向かって搬送方向に幅狭となる形状であれば、支持部材102を上面72A側から押し込むことで凹陥部103に固定可能であり、あるいは凹陥部103の底部に係合部が設けられ、支持部材102が係合することで凹陥部103内に固定可能である構造とされていてもよい。
上記のようにシート104は加熱乾燥処理部20において赤外線ヒータ68から赤外光が照射されると共に、乾燥風送風ノズル118から乾燥風が吹きつけられる箇所をカバーするため、耐熱性に優れたガラス繊維などで形成される布、クロス、網などであることが望ましい。
尚、ここでいう網とは複数の繊維が搬送方向(矢印C)に対して角度をもって粗く織られたものを指し、何れの繊維も搬送方向および搬送幅方向に配置されていないものとする。これによりシート104は通気性に優れ、用紙Pの搬送方向に対して何れの繊維も角度をもつため、繊維の引っ掛かりや「めくれ」を防止できる。
同様に支持部材102もまた耐熱性および耐腐食性に優れた金属、特にステンレス(SUS106など)で形成されることが望ましい。一方、シート104は用紙Pの裏面が常に滑りながら接触する都合上、耐熱性に加えてある程度の耐摩擦性を備えている必要があり、また用紙Pの裏面に傷を付けないために柔軟性も必要とされる。
支持部材102の形状は例えば両端をネジ止めされた一対の板材などでもよく、シート104の両端部を確実に保持できれば丸棒や正方形断面など、種々の形状が好適に使用できる。図4のように搬送幅方向にわたってシート104を保持することで、シート104の搬送方向における「めくれ」等を防止することができる。
カバー100は長時間にわたって熱に曝され続け、かつ両面印刷の際にはUVインクの付着した用紙Pとの摩擦が生じるため、消耗品として定期的に交換可能な構造であることが望ましい。この際、カバー100はサービスマンではなくユーザー(顧客)自身が交換可能であればさらに望ましく、簡単な手順の交換作業が可能であれば更によい。当然、シート104の素材は安価なものがよく、この点でも前述のガラス繊維などが望ましい。
一例として、図3、4に示す凹陥部103に設けられた固定部材105に、支持部材102を固定することでシート104の搬送方向両端部を固定し、シート104を展開した状態で保持することができる。
固定部材105の例として、図5(A)(B)に示すように、搬送方向上流側から見て固定部材105の一端を端部105B、他端を端部105Aのように形成し、支持部材102の一端を端部105Bに挿入したのち、支持部材102の他端を端部105Aに上から挿入、固定する構造などが考えられる。
すなわち加熱乾燥処理部20は図4に示すように、第1ガイドプレート72の上にチェーングリッパ64のチェーン64Cなどが設けられているため作業スペースが乏しく、カバー100を展開したままの状態で上面72Aにシート104を固定することは難しい。
そのため図6(A)〜(C)に示すようにチェーングリッパ64と第1ガイドプレート72の上面72Aとの間(最大10mm程度)を支持部材102が通過可能な構造とする必要がある。
具体的には、図6(A)に示すようにチェーングリッパ64を避けて上面72Aに両方の支持部材102を配置し、シート104を弛ませた状態とする。次に図6(B)に示すように、一方の支持部材102をチェーングリッパ64と上面72Aとの間を通すように搬送方向に移動させる。このとき搬送方向上流側、下流側のどちらの凹陥部103に近い位置に支持部材102を配置するかはチェーングリッパ64の位置により判断する。
最終的に図6(C)に示すように、支持部材102は上面72Aを(チェーングリッパ64と上面72Aとの間を通して)移動し、凹陥部103に嵌め込まれて固定される。このとき図5(A)(B)に示す固定部材105は、図4に示すように最初に支持部材102の先端を差し込むだけで済む端部105Bが作業者から見て奥側にある方が、作業効率の面から見て望ましい。
(作用効果)
次に、本実施形態に係るインクジェット記録装置10の作用並びに効果について説明する。
前述のように本実施形態は、画像記録ドラム52で搬送される記録媒体用紙Pの表面にインク滴を吐出するインクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kと、各インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kよりも搬送方向下流側に設けられ、用紙P上のインク滴を乾燥させる赤外線ヒータ68と、この赤外線ヒータ68と対向する位置に配置され、チェーングリッパ64にて搬送される用紙Pを負圧で吸着する第1ガイドプレート72と、第1ガイドプレート72の表面に設けられ、通気性を備え、第1ガイドプレート72の表面よりも、接触する用紙Pの傷付きが少ないシート104と、を備えている。
ユーザーがインクジェット記録装置10の運転を起動させ、画像の記録を開始すると、図1に示すように、給紙部12から用紙Pが給紙され、上述したように画像形成部18で用紙PへUVインクが吐出される。UVインクが吐出された用紙Pは、加熱乾燥処理部20へ搬送され加熱乾燥処理される。
このとき用紙Pは図2に示すように搬送方向先端をチェーングリッパ64に把持され、一方でバックテンション付与機構66(加熱乾燥処理部20に配置される、吸着孔108を備えた搬送面としての第1ガイドプレート72)によって吸着される。チェーングリッパ64によってチェーン64Cの外周側で把持搬送される用紙Pは、下面が第1ガイドプレート72の上面72Aに吸着されて、引き摺られながら搬送される。
この際、用紙Pの裏面(下面)が上面72Aに直接接触していた場合、用紙Pが引きずられる際に吸着孔108のエッジなどに用紙Pの裏面が接触することで、用紙Pの裏面に傷付きが生じる虞があった。
また両面印刷の場合、片面印刷を終えた用紙Pが再度、画像形成部18でUVインクによる画像形成を行った後に加熱乾燥処理部20へ搬送される際には、用紙Pの裏面には既にUVインクによる画像が形成されている。この用紙P裏面に形成されたUVインク画像面もまた上面72に引き摺られながら搬送される場合、吸着孔108のエッジなどによってUVインク層が削られ、あるいは上面72Aにインク汚れ等として残留する虞がある。
発明者らは、上記の故障は用紙Pの温度が高いほど発生し易いという知見を得ており、加熱乾燥処理部20を搬送される際に最も発生し易いことが明らかとされている。そこで本実施形態では、最も用紙Pの温度が高くなる加熱乾燥処理部20において、上面72Aをカバー100で被覆することで、用紙Pの裏面が上面72Aと直接接触することを回避している。
すなわち耐熱性を備えたガラス繊維などの柔軟な素材で形成した通気性のある布、クロス、あるいは網などのシート104を、上面72Aの用紙P搬送面に配置し、その上をチェーングリッパ64で用紙Pの先端を把持しつつ引き摺り搬送することで、用紙Pの裏面が上面72Aと接触しない構成としている。
これにより用紙Pの裏面は、上面72Aよりも柔軟なシート104に接触しつつ加熱乾燥処理部20を通過する。シート104は柔軟性と共に通気性を備えており、吸着孔108から用紙Pの裏面に作用する吸着力を妨げることはない。上記のように用紙Pの裏面がシート104に接触することで、用紙Pの裏面への傷付き、および両面印刷時の上面72Aのインク汚れなどを防ぐことができる。
前述のようにシート104は上記のように上面72Aよりも柔軟な素材であり、かつ連続して高温に曝されるため、消耗を考慮して定期的に交換可能とすることが望ましい。この際、ユーザーが自身で交換可能であれば尚よいので、本実施形態においては図5に示すような構造で支持部材102を容易に固定可能とする。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るインクジェット記録装置10について説明する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
第1実施形態のインクジェット記録装置10に備えられたカバー100では、シート104の搬送方向両端を把持する支持部材102が上面72の凹陥部103に嵌まり込むことでシート104を上面72Aに沿うように展開し、弛まないような構成とされている。 これに対して、本実施形態のカバー101は凹陥部103の間隔に合わせてシート104を必要な長さだけ展開する構成とされている。
具体的には、図7(A)(B)に示すように、一方の支持部材102Aの周りに耐熱性、通気性を備えたシート104をロール状に巻き付け、外周側の端部は他方の支持部材102Bが保持し、ロール状のシート104はケース106に収められた構造とされている。シート104の素材としては第1実施形態と同様、ガラス繊維で織られた布や網などが好適に使用できる。
他方側の支持部材102Bを引くことでケース106内のシート104を引き出すことが可能とされており、かつシート104がケース106内に巻き取られる方向に一方側の支持部材102Aが図示しないバネ、ゼンマイ等で付勢されているか、あるいは外部からツマミ等で支持部材102Aを回転可能にケース106で支持しており、引出し過ぎたシート104をケース106内に容易に戻すことができる。
本実施形態ではこのケース106を、ケース106の形状に合わせて予め形成された凹陥部103に収め、他方の支持部材102Bを上面72Aに沿って引っ張ることでシート104を展開可能とされている。このときケース106が凹陥部103に収められた状態で支持部材102Aが回転しないように固定される。
本実施形態ではケース106に収められたシート104の長さを自由に設定できるので、第1実施形態では定期的に交換する部品であるシート104を容易にリフレッシュ可能とすることができる。
すなわち、搬送方向下流側の凹陥部103(図示せず)に嵌めこまれた支持部材102Bからケース106まで展開されたシート104が、摩擦やインク汚れなどで交換を要する状態となった際には、不要となった部分のシート104を支持部材102Bに巻き付けるか、あるいは切断して取り除くことで、未使用のシート104をケース106から引出し、新たに上面72Aを被覆させることができる。
このとき、支持部材102Bのまわりに古いシート104を巻き付ける構造とする場合は、シート104の弛みやケース106への戻りを防止するために支持部材102Bを角棒や六角棒などのように角のある断面形状として、固定部材105側に支持部材102Bの形状と合わせた孔を設けて嵌合させることで、常に張力をもってシート104を展開することができる。
このように、本実施形態のカバー101も、第1実施形態の本実施形態のインクジェット記録装置10と同様に、用紙Pの裏面が上面72Aと接触しない構造とできるので、用紙Pの傷付きや上面72Aのインク汚れなどを防止することができる。なお、その他の作用効果は、第1実施形態と同様である。
なお、ここではケース106に収められシート104を巻き付けた支持部材102Aは搬送方向上流側としたが、図7(A)(B)とは逆にケース106を搬送方向下流側としてもよい。すなわち、用紙Pの搬送に伴ってシート104には搬送方向下流側に引かれる力が働くので、シート104自体が搬送方向に延びる可能性がある。このとき支持部材102Bが回転しない構造であれば、支持部材102Aを敢えて巻き取り方向に回転する方向に付勢することで、シート104の弛みを防止することもできる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係るインクジェット記録装置10について説明する。なお、前述した第1、第2実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
第3実施形態に係るシート104は搬送方向両端を把持する支持部材102が凹陥部103に嵌まり込んだとき、シート104にテンションを掛け、シート104の弛みを防止する。
具体的には図8に示すように、シート104の弛みを防止するために、凹陥部103に嵌まり込んだ支持部材102を、互いに遠ざかる方向へバネ107で付勢する機構をテンショナーとして支持部材102あるいは凹陥部103に設け、シート104に搬送方向の張力を付与する構成としている。なおバネ107は両方の支持部材102または凹陥部103に設けられていてもよく、あるいは搬送方向上流側または下流側の一方の支持部材102または凹陥部103にのみ設けられていてもよい。
<その他の実施形態>
以上、本発明の第1実施形態〜第3実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
たとえば凹陥部103の間の上面72Aの所望の場所に搬送幅方向に亘って凹部を向け、シート104の上からこの凹部に嵌まり込むように付勢されるシャフト等を設けることでシート104に搬送方向の張力を付与するテンショナーとしてもよい。
10 インクジェット記録装置
18 画像形成部
20 加熱乾燥処理部(乾燥手段)
22 UV照射処理部(UV照射手段)
56 インクジェットヘッド(インクジェット記録手段)
64 チェーングリッパ(搬送手段)
72 第1ガイドプレート(吸着ボード)
72A 上面
78 グリッパ
100 カバー
101 カバー
102 支持部材
103 凹陥部
104 シート
105 固定部材
106 ケース
107 バネ(張力付与手段)
108 吸着孔

Claims (11)

  1. 搬送される記録媒体の表面にインク滴を吐出するインクジェット記録手段と、
    前記インクジェット記録手段よりも搬送方向下流側に設けられ、前記記録媒体上のインク滴を乾燥させる乾燥手段と、
    前記乾燥手段と対向する位置に配置され、搬送手段にて搬送される前記記録媒体を負圧で吸着する吸着ボードと、
    前記吸着ボードの表面に設けられ、通気性を備え、前記吸着ボードの表面よりも、接触する前記記録媒体の傷付きが少ないシートと、
    を備えたインクジェット記録装置。
  2. 前記シートは搬送方向に張り渡された請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記シートの搬送方向における長さは、前記記録媒体の最大長さよりも長い請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記シートの搬送方向両端は、長尺状の支持部材に固定される請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記支持部材は、前記吸着ボードの表面に設けられた凹陥部に嵌まり込み、前記吸着ボードの表面より突出しない請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記シートの搬送方向一端は一方の前記支持部材を中心軸として巻き付けられ、前記シートの搬送方向他端は他方の前記支持部材を搬送方向に引っ張ることで前記吸着ボードの表面にシートが展開される請求項4または請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記シートに対して搬送方向に張力を付与する張力付与手段を備えた請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記シートはガラス繊維製の布である請求項1〜請求項7の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記シートは、複数の繊維が搬送方向に対して角度をもって織られた網である請求項1〜請求項7の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記搬送手段は前記吸着ボードと対向する位置においてグリッパで前記記録媒体を把持搬送するチェーンデリバリー機構である請求項1〜請求項9の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記乾燥手段の搬送方向下流側に設けられたUV照射手段と、
    前記UV照射手段の搬送方向下流側に設けられ前記記録媒体を冷却する冷却手段と、
    を備え、前記インク滴は水性UVインクである請求項1〜請求項10の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
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