JP2015034408A - 水平ドレーン材の埋設方法及び水平ドレーン材埋設装置 - Google Patents

水平ドレーン材の埋設方法及び水平ドレーン材埋設装置 Download PDF

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衛 濱野
斉藤 衛
Mamoru Saito
衛 斉藤
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Toshiyasu Akiba
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Abstract

【課題】主に液状化対策に用いられるドレーン材を、地表を開削することなく水平方向に向けて埋設することができる水平ドレーン材の埋設工法及び水平ドレーン材埋設装置の提供。
【解決手段】両立坑1,2間に水平方向に向けた管状のケーシング10を埋設し、ケーシング10内に透水性を有するドレーン材14を挿通させた後、ケーシング10の一端の開口部に止水体40をケーシング10の内側面に管軸方向に摺動可能に密接させてケーシング10の一方の開口部を水密するとともに、立坑1内に配置された反力受け用構造部に一端が固定された止水体支持部材41の他端を止水体40の後端に当接させ、止水体支持部材41を介して反力受け用構造部に支持された止水体40に対してケーシング10を立坑1側に相対移動させ、地盤中よりケーシング10を引き抜くことによりドレーン材14を地盤中に埋設する。
【選択図】図3

Description

本発明は、主に液状化対策工法に用いられる人工材料系の水平ドレーン材を地盤中に水平方向に向けて埋設する水平ドレーン材の埋設工法及び水平ドレーン材埋設装置に関する。
地下水の滞留した砂質地盤(滞水地盤という)等では、地震動等による衝撃で地盤中の土砂粒子間の水(間隙水)の圧力が急激に上昇することにより土砂粒子間の均衡が崩れ、土砂が液体の如き挙動を示す現象、即ち、地盤の液状化現象が発生することが知られている。
このような滞水地盤では、液状化現象に伴う地盤沈下によって建築物の倒壊等の甚大な被害を招く虞があることから、液状化の発生を予防する対策を講じることが求められている。
従来、液状化対策工法としては、サンドコンパクションパイル工法や高圧噴射攪拌工法等の多くの工法が開発されており、その中で排水ドレーン工法は、複雑又は大掛かりな装置を要せず、騒音や振動の原因となる締め固め作業を抑えられることから市街地等で有用な工法として知られている。
排水ドレーン工法は、地盤の縦(鉛直)方向に向けて通水性を有する複数のドレーン材を設置し、このドレーン材に地震動等の衝撃により生じた過剰間隙水を流入させることにより間隙水圧の上昇を抑制又は間隙水を消散させるようになっている。
この排水ドレーン工法には、対象となる地盤の所望の深さまで掘削排土しつつケーシングを貫入した後、ケーシング内に砕石、砂利等のドレーン材を投入し、そのドレーン材を締め固めつつケーシングを引き抜くことにより地盤中に砕石等からなる砕石ドレーン杭を打設する砕石ドレーン工法や(例えば、特許文献1を参照)、管状のケーシングを掘削排土しつつ地盤の所望深さまで貫入するとともに、このケーシング内に人工材料系ドレーン材を挿入し、ケーシングを地盤より引抜くことにより人工材料系ドレーン材を地盤中に埋設する人工材料系ドレーン工法(例えば、特許文献2を参照)がある。
特開平07−180132号公報 特開2004−36300号公報
しかしながら、上述の如き従来の排水ドレーン工法においては、ドレーン材を縦(鉛直)方向に向けて設置することを前提としているため、所望の排水性能を確保するためには多くのドレーン材を設けなければならず、また、各ドレーン材間を連結する集水管も多く設けなければならないという問題があった。
また、従来の排水ドレーン工法では、対象地盤上にビルや家屋等の建築物が存在した場合、その建築物下にドレーン材を設置することができないという問題があり、それ故に建築物下の排水効率の向上が図り難いという問題があった。
更には、従来の砕石ドレーン工法にあっては、砂や砕石等のドレーン材からなる砕石ドレーン杭を打設しなければならず、その打設に手間がかかり作業効率が悪いという問題があった。
一方、このような従来の排水ドレーン工法の問題に鑑み、対象地盤中にドレーン材を水平方向に向けて埋設することも考えられるが、従来、地盤にドレーン材を水平に埋設するには、対象地盤の地表部を開削して水平ドレーン材の埋設を行う開削工法に頼らざるを得ず、対象地盤上にビルや家屋等の建築物が存在した場合に対応することができず、また、地表面の開削に伴いその開削地域の周辺を閉鎖することによる交通渋滞等の公害を生じる虞がある。
そこで本発明は、このような従来の問題に鑑み、主に地盤の液状化対策に用いられるドレーン材を、地表を開削することなく水平方向に向けて地盤に埋設することができる水平ドレーン材の埋設工法及び水平ドレーン材埋設装置の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、地盤中に水平方向に向けて透水性を有するドレーン材を埋設する水平ドレーン材の埋設工法であって、複数のケーシング部材を連設することにより立坑間に亘ってケーシングを埋設し、該ケーシング内に透水性を有するドレーン材を挿通させた後、前記ケーシングの一端又は両端の開口部に止水体を嵌め込み、該止水体を前記ケーシングの内側面に管軸方向に摺動可能に密接させて前記ケーシングの一方又は両方の開口部を水密するとともに、前記立坑内に配置された反力受け用構造部に一端が固定された止水体支持部材の他端を前記止水体の後端に当接させ、前記止水体支持部材を介して前記反力受け用構造部に支持された前記止水体に対して前記ケーシングを立坑側に相対移動させ、地盤中より前記ケーシングを引き抜くことにより前記ドレーン材を地盤中に埋設する水平ドレーン材の埋設工法にある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、後方に順次ケーシング部材を連設しつつ先導体を一方の立坑より他方の立坑に向けて推進させ、前記両立坑間に前記複数のケーシング部材からなる水平方向に向けた管状のケーシングを埋設することにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1又は2のいずれか1項の構成に加え、前記ケーシングの一端の開口部のみに前記止水体を嵌め込み、該止水体による水密が完了した後、他端開口側の立坑内に水を充填し、然る後、前記ケーシングを前記止水体で水密された側の立坑に向けて相対移動させることにある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1〜3のいずれか1項の構成に加え、前記止水体に前記ケーシングの内側面に対する接触圧を調節する圧力調節手段を備えるとともに、前記止水体支持部材に取り外し可能な着脱式支持部を備え、前記引き抜かれた部分のケーシング部材を撤去するに際し、前記止水体の前記ケーシングの内側面に対する接触圧を高めた後、前記ケーシング部材とともに前記着脱式支持部を取り外すことにある。
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1〜4のいずれか1項の構成に加え、前記ケーシングは、先端のケーシング部材とその後方のケーシング部材とが離脱可能継手を介して離脱可能に連結されたものを使用し、前記ケーシングを引き抜くことにより前記先端のケーシング部材を前記ケーシングから離脱させ、他方の立坑内に先端を突出させた状態で地盤中に残存させることにある。
請求項6に記載の発明の特徴は、地盤中に水平方向に向けて透水性を有するドレーン材を埋設するための水平ドレーン材埋設装置であって、一方の立坑より他方の立坑に亘って地盤中水平方向に向けて埋設されるケーシングと、該ケーシングを地盤中より引き抜くためのケーシング撤去手段とを備え、該ケーシング撤去手段は、前記ケーシングの一端又は両端の開口部に嵌めこまれる止水体と、立坑内に配置される反力受け用構造部と、該反力受け用構造部に一端が固定され、他端が前記止水体の外側端面に当接される止水体支持部材と、前記止水体支持部材の外周側を前後移動する移動部と、該移動部と前記ケーシングの後端部とを連結する連結アタッチメントと、前記移動部を前後移動させる前後駆動ユニットとを備え、前記止水体支持部材を介して前記反力受け用構造部に支持された前記止水体に対して前記ケーシングを立坑側に相対移動させ、前記ケーシングを地盤中より引抜くことにより前記ケーシング内に挿通させた前記ドレーン材を地盤中に埋設するようにした水平ドレーン材埋設装置にある。
請求項7に記載の発明の特徴は、請求項6の構成に加え、前記止水体は、円柱状の基部と、該基部の外周部に固定された中空環状のシール部とを有するパッカーを備え、該パッカーは、前記シール部内に注排気することにより前記ケーシング内周面に対する接触圧を調節できるようにしたことにある。
請求項8に記載の発明の特徴は、請求項6又は7のいずれか1項の構成に加え、前記止水体支持部材は、前記反力受け用構造部に一端が固定される基端支持部と、該基端支持部の他端に着脱可能に支持される着脱式支持部とを備え、前記基端支持部又は前記着脱式支持部は、伸縮可能な構造を有することにある。
請求項9に記載の発明の特徴は、請求項6〜8の何れか1項の構成に加え、前記ケーシングは、先端のケーシング部材とその後方のケーシング部材とを離脱可能に連結する離脱可能継手を備え、前記後方のケーシング部材に引抜き方向の力が作用した際に前記先端のケーシング部材から前記後方のケーシング部材が離脱するようにしたことにある。
請求項10に記載の発明の特徴は、請求項6〜9のいずれか1項の構成に加え、前記ケーシングは、ねじ継ぎ手により連結される複数のケーシング部材を備え、前記連結アタッチメントは、その端部に前記ねじ継手と連結されるねじ継手部を備え、前記移動部に前記連結アタッチメントを回転可能に支持させ、該連結アタッチメントを回転手段により回転させるようにしたことにある。
請求項11に記載の発明の特徴は、請求項6〜10のいずれか1項の構成に加え、先導管の進行方向前面部にカッターヘッドを回転可能に有する先導体と、先端が前記カッターヘッドの後端に接続された回転軸と、該回転軸の基端が取り外し可能に連結される回転動作部を有し、該回転動作部を介して前記回転軸に回転動力を付与する回転駆動ユニットと、該回転駆動ユニットとともにベース上を前後に移動し、最後端の前記ケーシング部材を進行方向に押圧する押圧部と、該押圧部及び前記回転駆動ユニットを前後移動させる推進機用前後駆動ユニットとを備えてなる推進機を備え、前記ケーシング撤去手段は、前記推進機の先導体及び回転軸を取り外し、前記回転動作部に前記連結アタッチメントを介して前記最後端のケーシング部材の後端部を着脱可能に連結させ、前記押圧部及び回転駆動ユニットを前記移動部とするとともに、前記推進機用前後駆動ユニットを前記前後駆動ユニットとし、前記回転動作部を通して前記止水体支持部材を配置してなることにある。
本発明に係る水平ドレーン材の埋設工法は、上述したように、地盤中に水平方向に向けて透水性を有するドレーン材を埋設する水平ドレーン材の埋設工法であって、複数のケーシング部材を連設することにより立坑間に亘ってケーシングを埋設し、該ケーシング内に透水性を有するドレーン材を挿通させた後、前記ケーシングの一端又は両端の開口部に止水体を嵌め込み、該止水体を前記ケーシングの内側面に管軸方向に摺動可能に密接させて前記ケーシングの一方又は両方の開口部を水密するとともに、前記立坑内に配置された反力受け用構造部に一端が固定された止水体支持部材の他端を前記止水体の後端に当接させ、前記止水体支持部材を介して前記反力受け用構造部に支持された前記止水体に対して前記ケーシングを立坑側に相対移動させ、地盤中より前記ケーシングを引き抜くことにより前記ドレーン材を地盤中に埋設することにより、開削工法に依らずにドレーン材を地盤中に水平方向に向けて埋設することができ、それにより、少ないドレーン材で効率よく地盤に液状化対策を施すことができる。また、建築物直下にもドレーン材を埋設できる。
また、本発明において、後方に順次ケーシング部材を連設しつつ先導体を一方の立坑より他方の立坑に向けて推進させ、前記両立坑間に前記複数のケーシング部材からなる水平方向に向けた管状のケーシングを埋設することにより、地表を開削することなく効率よく地盤中にケーシングを埋設することができる。
また、本発明において、前記ケーシングの一端の開口部のみに前記止水体を嵌め込み、該止水体による水密が完了した後、他端開口側の立坑内に水を充填し、然る後、前記ケーシングを前記止水体で水密された側の立坑に向けて相対移動させることにより、ケーシングを引き抜くに際し、予めケーシング内外の水圧差をなくすことにより、水圧で土砂がドレーン材内に流入するのを防止することができる。
更に本発明において、前記止水体に前記ケーシングの内側面に対する接触圧を調節する圧力調節手段を備えるとともに、前記止水体支持部材に取り外し可能な着脱式支持部を備え、前記引き抜かれた部分のケーシング部材を撤去するに際し、前記止水体の前記ケーシングの内側面に対する接触圧を高めた後、前記ケーシング部材とともに前記着脱式支持部を取り外すことにより、止水体支持部材による支持が無くとも止水体のみで地下水圧に対抗させておき、容易にケーシング部材の撤去作業を行うことができる。
また、本発明において、前記ケーシングは、先端のケーシング部材とその後方のケーシング部材とが離脱可能継手を介して離脱可能に連結されたものを使用し、前記ケーシングを引き抜くことにより前記先端のケーシング部材を前記ケーシングから離脱させ、他方の立坑内に先端を突出させた状態で地盤中に残存させることにより、立坑内と地盤との間の止水を容易に行うことができる。
本発明に係る水平ドレーン材埋設装置は、上述したように、地盤中に水平方向に向けて透水性を有するドレーン材を埋設するための水平ドレーン材埋設装置であって、一方の立坑より他方の立坑に亘って地盤中水平方向に向けて埋設されるケーシングと、該ケーシングを地盤中より引き抜くためのケーシング撤去手段とを備え、該ケーシング撤去手段は、前記ケーシングの一端又は両端の開口部に嵌めこまれる止水体と、立坑内に配置される反力受け用構造部と、該反力受け用構造部に一端が固定され、他端が前記止水体の外側端面に当接される止水体支持部材と、前記止水体支持部材の外周側を前後移動する移動部と、該移動部と前記ケーシングの後端部とを連結する連結アタッチメントと、前記移動部を前後移動させる前後駆動ユニットとを備え、前記止水体支持部材を介して前記反力受け用構造部に支持された前記止水体に対して前記ケーシングを立坑側に相対移動させ、前記ケーシングを地盤中より引抜くことにより前記ケーシング内に挿通させた前記ドレーン材を地盤中に埋設するようにしたことにより、地表を開削することなく地盤中に水平方向に向けてドレーン材を埋設することができる。
また、本発明において、前記止水体は、円柱状の基部と、該基部の外周部に固定された中空環状のシール部とを有するパッカーを備え、該パッカーは、前記シール部内に注排気することにより前記ケーシング内周面に対する接触圧を調節できるようにしたことにより、止水体のケーシング内周面に対する接触状態をケーシング内周面に対して摺動可能な状態と止水体単独で水圧に耐え得る状態とに容易に切り替えることができる。
更に、本発明において、前記止水体支持部材は、前記反力受け用構造部に一端が固定される基端支持部と、該基端支持部の他端に着脱可能に支持される着脱式支持部とを備え、前記基端支持部又は前記着脱式支持部は、伸縮可能な構造を有することにより、着脱式支持部をケーシング部材とともに容易に取り外すことができ、ケーシング部材の撤去作業を効率よく行うことができる。
更にまた、前記ケーシングは、先端のケーシング部材とその後方のケーシング部材とを離脱可能に連結する離脱可能継手を備え、前記後方のケーシング部材に引抜き方向の力が作用した際に前記先端のケーシング部材から前記後方のケーシング部材が離脱するようにしたことにより、先端のケーシング部材をケーシングから離脱させ、他方の立坑内に先端を突出させた状態で地盤中に残存させることができ、それにより、立坑内と地盤との間の止水を容易に行うことができる。
また、前記ケーシングは、ねじ継ぎ手により連結される複数のケーシング部材を備え、前記連結アタッチメントは、その端部に前記ねじ継手と連結されるねじ継手部を備え、前記移動部に前記連結アタッチメントを回転可能に支持させ、該連結アタッチメントを回転手段により回転させるようにしたことにより、ケーシング部材間の着脱を容易に行えるとともに、移動部とケーシング後端部との連結を容易に行うことができる。
また、本発明において、先導管の進行方向前面部にカッターヘッドを回転可能に有する先導体と、先端が前記カッターヘッドの後端に接続された回転軸と、該回転軸の基端が取り外し可能に連結される回転動作部を有し、該回転動作部を介して前記回転軸に回転動力を付与する回転駆動ユニットと、該回転駆動ユニットとともにベース上を前後に移動し、最後端の前記ケーシング部材を進行方向に押圧する押圧部と、該押圧部及び前記回転駆動ユニットを前後移動させる推進機用前後駆動ユニットとを備えてなる推進機を備え、前記ケーシング撤去手段は、前記推進機の先導体及び回転軸を取り外し、前記回転動作部に前記連結アタッチメントを介して前記最後端のケーシング部材の後端部を着脱可能に連結させ、前記押圧部及び回転駆動ユニットを前記移動部とするとともに、前記推進機用前後駆動ユニットを前記前後駆動ユニットとし、前記回転動作部を通して前記止水体支持部材を配置してなることにより、推進機にケーシング撤去手段を兼用させることで設備費を抑えることができる。
本発明に係る水平ドレーン材埋設装置の概略を示す図であって、ケーシングを地盤中に埋設するための推進機を示す縦断面図である。 先端のケーシング部材と後方のケーシング部材との継ぎ手部分を示す縦断面図である。 本発明に係る水平ドレーン材埋設装置の概略を示す図であって、ケーシングを地盤中より引抜く際の状態を示す縦断面図である。 図3中の止水体の一例を示す部分拡大縦断面図である。 (a)は図2中の止水体の他の実施例の使用状態を示す部分拡大縦断面図、(b)は同A−A線断面図である。 本発明に係る水平ドレーン材の埋設工法における推進工法によるケーシング埋設の状態を示す断面図である。 同上のケーシングが埋設された状態を示す縦断面図である。 同上のドレーン材挿通工程の状態を示す縦断面図である。 同上のケーシングの水密工程を示す部分拡大縦断面図である。 同上の地下水レベル合わせ工程の状態を示す縦断面図である。 同上のケーシングを引抜く際の状態を示す縦断面図である。 本発明方法の引き抜かれた部分のケーシング部材を撤去する際の状態を示す部分拡大縦断面図である。 同上のドレーン材が埋設された状態を示す縦断面図である。
次に、本発明に係る水平ドレーン材埋設装置の実施の態様を図1〜図5に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号Aは液状化対策を施す砂地地盤(以下、単に地盤Aという)、符号Bは地下水水位、符号1,2は作業用の立坑1,2である。
各立坑1,2は、内面が遮水壁3により覆われたドライな状態に形成され、一方の立坑1には、後述する推進機12等が設置されるようになっている。
また、遮水壁3には、所望の位置に貫入孔4が形成され、この貫入孔4を通して先導体11及びケーシング10を地盤中に圧入するようになっており、図中符号5はケーシング10の外周面と遮水壁3内側との間を止水する止水材である。
水平ドレーン材埋設装置は、管状のケーシング10と、先導体11の後方に順次ケーシング部材10a,10b,10cを連設することによりケーシング10を地盤A中に埋設する推進機12と、ケーシング10を地盤A中より引き抜くためのケーシング撤去手段13とを備え、一方の立坑1より他方の立坑2に亘って地盤中水平方向に向けて埋設されたケーシング10内にドレーン材14を挿通させ、その状態からケーシング10を立坑1側に引抜くことにより、ドレーン材14を地盤A中に水平方向に向けて埋設できるようになっている。
ドレーン材14は、透水性を有する柱状又は筒状の人工材料系ドレーン材であって、例えば、透水性を有する合成樹脂製のフィルター材により中空円筒柱状に形成され、互いに軸方向端部が接続されてケーシング10内に挿通されるようになっている。
ケーシング10は、鋼管や塩化ビニル管等からなる管状の複数のケーシング部材10a,10b,10cを備え、このケーシング部材10a,10b,10cを管軸方向に連結することにより両立坑1,2間に亘る長尺の管状に形成されるようになっている。
各ケーシング部材10cは、管状に形成され、一方の端部外周面に形成された雄ねじ部15と、他端部の内周面に形成された雌ねじ部16とを備え、互いに管軸方向で隣り合うケーシング部材10c,10c間が雌雄両ねじ部15,16からなるねじ継手により連結されるようになっている。
また、先端のケーシング部材10aとその後方のケーシング部材10bとは、離脱可能継手を介して連結され、後方のケーシング部材10bに引抜き方向の力が作用した際に先端のケーシング部材10aから後方のケーシング部材10bが離脱するようになっている。
この離脱可能継手は、図2に示すように、先端のケーシング部材10aの後端内周縁部に形成された凹状の拡径部17と、後方のケーシング部材10bの先端外周部に形成された凸状の縮径部18とを備え、拡径部17に縮径部18が嵌合されるようになっている。尚、図中符号19は拡径部17の内周面と縮径部18外周面との間に介在されるパッキン等の止水材である。
推進機12は、図1に示すように、先導管20の進行方向前面部にカッターヘッド21を回転可能に有する先導体11と、先端がカッターヘッド21の後端に接続されたスクリュー軸等からなる回転軸22と、回転軸22の基端が取り外し可能に連結される回転動作部23を有し、回転動作部23を介して回転軸22に回転動力を付与する回転駆動ユニット24と、回転駆動ユニット24とともにベース25上を前後に移動し、最後端のケーシング部材10cを進行方向に押圧する押圧部26と、押圧部26及び回転駆動ユニット24を前後移動させる推進機用前後駆動ユニット28とを備えている。
押圧部26は、推進方向に前面を向けた平板状に形成され、中央に回転軸22が挿通される挿通孔27が形成されている。
この押圧部26は、下端がベース25上に移動可能に支持され、推進機用前後駆動ユニット28により前後移動するようになっている。
推進機用前後駆動ユニット28は、押圧部26に固定されたシリンダ本体29aと、シリンダ本体29aに出入り可能に支持されたロッド29bとを有する油圧シリンダ等のシリンダ29を備え、先端をベース25の後方部に配置された基端固定部30に固定したロッド29bをシリンダ本体29aに対し出し入れすることにより押圧部26を前後移動させるようになっている。
また、押圧部26には、ショックアブソーバを兼用した連結部材31を介して回転駆動ユニット24が連結され、押圧部26の移動に伴って回転駆動ユニット24も移動するようになっている。
回転駆動ユニット24は、ユニット本体部24a内に回転可能に支持された回転動作部23を備え、この回転動作部23を減速機を介して電動モータ又は油圧モータ等のモータ32により回転動作させるようになっている。
この回転動作部23は、中央に挿通孔33を有する円板状のフランジ体34を備え、このフランジ体34に固定用アタッチメント(図示せず)を介して回転軸22の基端が取り外し可能に連結されるようになっている。
一方、ケーシング撤去手段13は、ケーシング10の一端又は両端の開口部に嵌めこまれる止水体40と、立坑1の内壁からなる反力受け用構造部と、反力受け用構造部に一端が固定され、他端が止水体40の外側端面に当接される止水体支持部材41と、止水体支持部材41の外周側を前後移動する移動部42と、移動部42とケーシング10の後端部とを連結する連結アタッチメント43と、移動部42を前後移動させる前後駆動ユニット28とを備え、止水体支持部材41を介して反力受け用構造部、即ち立坑1の内壁面に支持された止水体40に対してケーシング10を立坑1側に相対移動させ、ケーシング10を地盤中より引抜くようになっている。
このケーシング撤去手段13には、上述の推進機12を使用し、推進機12の先導体11及び回転軸22を取り外し、回転動作部23に連結アタッチメント43を介して最後端のケーシング部材10cの後端部を着脱可能に連結させ、押圧部26及び回転駆動ユニット24を移動部42にするとともに、推進機12の推進機用前後駆動ユニット28をケーシング撤去手段13の前後駆動ユニット28とし、ケーシング10の後端が連結された移動部42を後退させることによりケーシング10を地盤Aより引抜くようになっている。
連結アタッチメント43は、図3に示すように、筒状に形成され、その前端外周部にケーシング部材10cの雌ねじ部16と互いに係合する雄ねじ部44からなるねじ継手部を備え、後端部に回転動作部23のフランジ体34にボルト締め等により固定されるフランジ部45を備えている。
そして、連結アタッチメント43は、回転動作部23に取り付けられることにより、移動部42に回転可能に支持され、回転手段により回転させるようになっている。尚、回転手段としては、回転駆動ユニット24の動力を使用してもよく、また、手動であってもよい。
止水体40は、図4に示すように、互いに連設された複数のパッカー50,50を備え、各パッカー50,50の外周部をケーシング10の内周面に密接させることによりケーシング10の立坑1側の開口部を水密するようになっている。
また、この止水体40は、後方のパッカー50の後端面に当接部材51を介して止水体支持部材41の一端が当接されるようになっている。
各パッカー50,50は、円柱状の基部52と、基部52の外周部に固定された中空環状のシール部53とを備え、シール部53内への注排気によりケーシング10内周面に対する接触圧を調節できるようになっている。
尚、図中符号54はシール部53内への注排気を行うコンプレッサー等からなる圧力調整手段、符号55は圧力調整手段54とパッカー50,50とを接続する注排気ホースであり、注排気ホース55は、途中にカプラー55aを備え、途中で切り離しできるようになっている。
シール部53は、ゴム材等の弾性体をもって中空環状に形成され、その外周面に周方向に向けた複数の突条53a,53a...が一体に突設され、この突条53a,53a...がケーシング10の内周面に圧接されることにより、パッカー50,50がケーシング10の内側面に管軸方向に摺動可能に密接される。
尚、止水体の態様は、上述の実施例に限定されず、例えば、止水体40を一つのパッカー50により構成するようにしてもよく、図5に示すように、一端にフランジ状のゴム板体固定部56aを有する円筒状の本体部56と、ゴム板体固定部56aに固定されたケーシング10内周面に密着させるゴム板体57と、本体部56の外周より管径方向外側に向けて放射状に突設され、先端がケーシング10内面に当接される複数の当接ロッド58,58...とを備えた止水体59を用いてもよい。
この止水体59においては、当接ロッド58,58...をねじ機構や油圧機構等によって伸縮可能とすることにより、ケーシング10内周面に対する接触圧を調整できるようになっている。
止水体支持部材41は、その長手方向の基端部が固定用フランジ60を介して反力受け用構造部を構成する遮水壁3の前面部に支持される基端支持部61と、基端支持部61の先端部に着脱可能に支持された着脱式支持部62とを備え、着脱式支持部62の先端が当接部材51を介して後方のパッカー50の後端面に当接する。
基端支持部61は、基端が固定用フランジ60を介して反力受け用構造部に支持される基端支持部本体61aに対し油圧機構等により出入りするロッド61bを有する伸縮可能な構造を有し、ロッド61bの先端部に着脱式支持部62が着脱可能に支持されるようになっている。
そして、この基端支持部61は、ロッド61bを伸長させた状態で先端部に着脱式支持部41を介して止水体40を支持し、ロッド61bを基端支持部本体61aに引き入れた状態で着脱式支持部62を取り外すようになっている。
尚、基端支持部61に替えて着脱式支持部62をシリンダ等によって構成し、着脱式支持部62が伸縮可能な構造を有するようにしてもよい。
次に、本発明に係る水平ドレーンの埋設工法の実施態様を図6〜図13に示す実施例に基づいて説明する。尚、上述の実施例と同様の構成には同一符号を付して説明し、詳細な説明は省略する。
まず始めに、液状化対策を施す対象地盤Aに水平方向に間隔を置いて立坑1,2を形成するとともに、立坑1,2内面を遮水壁3で遮蔽してドライな空間を形成する。
次に、図6に示すように、一方の立坑1内に推進機12を設置し、推進工法により鋼管や塩化ビニル管等からなるケーシング10を両立坑1,2間の地盤中に埋設する。
即ち、カッターヘッド21によって地盤Aを掘削するとともに、押圧部26を前進させ、先導体11の後方に配置された最後端のケーシング部材10cを所望の距離だけ押し込む推進工程と、押圧部26を後退させ、回転軸22の継ぎ足し及び最後端のケーシング部材10cの後端に新たなケーシング部材10cを継ぎ足す工程とを繰り返し、両立坑1,2間に亘って管状のケーシング10を埋設する。
そして、ケーシング10の埋設が完了し、先導体11が他方の立坑2に到達したら、図7に示すように、先導体11を他方の立坑2より撤去するとともに、回転軸22を回転動作部23より取り外し、回転軸22をケーシング10より引抜きつつ順次撤去し、推進機12をケーシング撤去手段13に切り替え可能な状態とする。
次に、図8に示すように、一方の立坑1側からケーシング10内に順次ドレーン材14を継ぎ足しつつ挿通させ、ケーシング10の略全長に亘って、即ち、対象地盤A中に水平方向にいきわたるように配置させる(ドレーン材挿通工程)。
そして、ドレーン材挿通工程が完了したら、図9に示すように、一方の立坑1側のケーシング10の端部開口に止水体40を嵌め込み、止水体40をケーシング10の内側面に管軸方向に摺動可能に密接させてケーシング10の一方の開口部を水密するとともに、反力受け用構造部としての立抗1の内壁面に止水体支持部材41の基端支持部61を固定する。
また、回転動作部23に連結アタッチメント43を取り付け、それにより推進機12がケーシング撤去手段13に切り替えられる。
止水体40の取り付けは、両パッカー50,50をケーシング10の端部開口であって、所定の位置、即ち後方のパッカー50が雌ねじ部16より前方に位置するように設置し、その位置で圧力調整手段54によってシール部53内に空気を注入して接触圧を高めシール部53の外周をケーシング10の内周面に密着させて水密状態とする。
その際、各パッカー50,50のケーシング10内周面に対する接触圧は、水密状態を維持しつつ各パッカー50,50がケーシング10内周面に対して摺動できる程度の圧力に設定する。
次に、着脱式支持部62の後端を基端支持部61に固定するとともに、基端支持部61のロッド61bを伸長させ、着脱式支持部62の先端を当接部材51に接続し、当接部材51を介してロッド先端を止水体40の後端面に当接させる。
これにより止水体40は、止水体支持部材41を介して反力受け用構造部、即ち、立抗1の内壁面に支持され、一方の立坑1側への移動が規制された状態となる。
次に、図10に示すように、他方の立坑2内に地下水水位Bに到達するまで水を充填するとともに、ケーシング10内に水を充填し、地盤中の地下水圧とケーシング10内との間で圧力差が生じないようにする(地下水レベル合わせ工程)。
その状態で押圧部26及び回転駆動ユニット24からなる移動部42を前進させるとともに、連結アタッチメント43前端の雄ねじ部15を最後端のケーシング部材10cの雌ねじ部16に螺合させ、移動部42とケーシング10とを連結する(連結アタッチメント連結工程)。
尚、連結アタッチメント43とケーシング10との着脱に際しては、手動で連結アタッチメント43を回転させてもよいが、回転駆動ユニット24を動作させ、回転駆動ユニット24を回転手段として連結アタッチメント43を回転させることにより、連結アタッチメント43前端の雄ねじ部15をケーシング部材10c後端の雌ねじ部16に容易に螺進させることができるようになっている。
そして、図11に示すように、前後駆動ユニット28を動作させ、ケーシング10の後端が連結された移動部42を後退させることによりケーシング10を所望の位置、即ち、次のケーシング部材10cの後端が立坑1内に突出する位置まで引抜く(ケーシング引抜き工程)。
その際、先端のケーシング部材10aとその後方のケーシング部材10bとが離脱可能継手を介して離脱可能に連結されているので、ケーシング10を引き抜くことにより先端のケーシング部材10aをケーシング10から離脱させ、他方の立坑2内に先端を突出させた状態で地盤A中に残存させることができる。
また、ケーシング10の引き抜きにより地盤Aとケーシング10内部とが連通した状態となるが、予め他方の立坑2及びケーシング10内に水が充填され、ケーシング10内外の水圧に圧力差がないので、地下水がドレーン材14内に急激に流れ込むのを防止し、地下水圧により土砂がドレーン材14内に流入し難いようにしている。
更には、止水体40を構成する各パッカー50,50がケーシング10の内周面に対して摺動可能に密接し、且つ、止水体支持部材41を介して反力受け用構造部、即ち立抗1の内壁面に支持されて引抜き方向の移動が規制されているので、地盤Aと立坑1との間が止水された状態を維持しつつ止水体40に対してケーシング10を立坑1側に相対移動させることができ、ケーシング10のみを立坑1側に引抜くことができる。
次に、図12に示すように、立坑1内に引き抜かれた部分のケーシング部材10cをケーシング10より取り外し、その取り外したケーシング部材10cを撤去する(ケーシング部材撤去工程)。
この引き抜かれた部分のケーシング部材10cを撤去するに際しては、まず、圧力調節手段54によりシール部53に空気を注入し、止水体40、即ち各パッカー50,50のケーシング10の内側面に対する接触圧を高める。
その際、各パッカー50,50のケーシング10内周面に対する接触圧は、各パッカー50,50が止水体支持部材41による支持が無くとも地下水圧に対抗し、ケーシング10と立坑1との間の水密状態が維持できるように設定する。
そして、止水体40のケーシング10内周面に対する接触圧を高めた状態を維持しつつ、ケーシング10より引き抜かれた部分のケーシング部材10cを取り外すとともに、ケーシング部材10cを連結アタッチメント43から取り外す。
また、その状態では、撤去対象のケーシング部材10c内を止水体支持部材41が貫通しているので、着脱式支持部62を止水体40及び基端支持部61より取り外すとともに、基端支持部61のロッド61bを収縮させ、図12に示すように、撤去対象のケーシング部材10cとともに着脱式支持部62を一時的に撤去する。
また、その際、注排気ホース55は、途中のカプラー55aで切り離し、ケーシング部材10cの撤去を阻害しないようにする。
ケーシング部材10cの撤去が完了したら、取り外した着脱式支持部62を再度基端支持部61に取り付けるとともに、基端支持部61のロッド61bを伸長させてその先端を当接部材51に接続し、当接部材51を介して着脱式支持部62の先端を止水体40の後端面に当接させた後、圧力調節手段54を動作させて各パッカー50,50のケーシング10内周面に対する接触圧を元の接触圧に戻す。
そして、この図9〜図12に示す一連の連結アタッチメント連結工程、ケーシング引抜き工程及びケーシング部材撤去工程を最後のケーシング部材10bの後端が一方の立坑1内に突出するまで順次繰り返し、それによりドレーン材14が地盤A中に水平方向に向けて埋設される。
次に、圧力調節手段54によりシール部53に空気を注入し、止水体40(パッカー50,50)のケーシング10の内側面に対する接触圧を高め、止水体支持部材41による支持が無くとも地下水圧に対抗でき、ケーシング10と立坑1との間の水密が維持された状態とし、その状態を維持しつつ、最後のケーシング部材10bから連結アタッチメント43を離脱させるとともに、基端支持部61のロッド61bを収縮させて止水体支持部材41を止水体40より離脱させ、推進機12(ケーシング撤去手段13)をケーシング部材10b及び止水体40より独立させた後、推進機12を立坑1より撤去する。
そして、圧力調節手段54を動作させて各パッカー50,50のケーシング部材10bに対する接触圧を低めて止水体40(各パッカー50,50)を取り外すと、ドレーン材14を通して一方の立坑1内にも地下水が流入し充填される。
最後に、図13に示すように、両立坑1,2内にポンプ70等の排水手段を設置し、立坑1,2内の水を外部に排水できるようにし、立坑1,2内の水位を常に一定に保てるようにして作業が完了する。
これにより、地表を開削することなく地盤A中に水平方向に向けてドレーン材14を埋設することができ、このドレーン材14を通して過剰間隙水を立坑1,2に流入させることで、地震動等による衝撃で地盤中の土砂粒子間の水(間隙水)の圧力が急激に上昇することを抑制することができ、地盤Aの液状化現象の発生を防止できる。
また、本発明方法によれば、家屋やビル等の建築物下の地盤中にもドレーン材14を傷つけること無く且つ、精度良く水平方向に向けて埋設することができ、当該水平ドレーン材14によって少ない本数で建築物直下の地盤A中も効率よく排水することができる。
尚、上述の実施例では、ケーシング撤去手段13に推進機12を用いた例について説明したが、ケーシング撤去手段13を推進機12と別個に備えてもよく、また、その場合において、他方の立坑2にケーシング撤去手段13を設置するようにしてもよい。
また、上述の実施例では、両立坑1,2をドレーン材14埋設後も残存させ、両立坑1,2内にポンプ70等の排水手段を設置した例について説明したが、ドレーン材14埋設後に一方の立坑1より遮水壁3を撤去するとともに土砂を埋め戻して一方の立坑1を除去するようにしてもよい。
更には、上述の実施例では、ケーシング10の一方の立坑1側にのみ止水体40及び止水体支持部材41を設置し、他方の立坑2内に水を充填した例について説明したが、ケーシング10の両立坑1,2側部に止水体40及び止水体支持部材41を設置し、両立坑1,2内をドライ空間としたままケーシング10の引き抜きを行うようにしてもよく、ケーシング10の一端を閉鎖する蓋を設けておいてもよい。
A 地盤
B 地下水水位
1,2 立坑
3 遮水壁
4 貫入孔
5 止水材
10 ケーシング
10a〜10c ケーシング部材
11 先導体
12 推進機
13 ケーシング撤去手段
14 ドレーン材
15 雄ねじ部
16 雌ねじ部
17 拡径部
18 縮径部
19 止水材(パッキン)
20 先導管
21 カッターヘッド
22 回転軸
23 回転動作部
24 回転駆動ユニット
25 ベース
26 押圧部
27 挿通孔
28 前後駆動ユニット
29 シリンダ
30 基端固定部
31 連結部材
32 モータ
33 挿通孔
34 フランジ体
40 止水体
41 止水体支持部材
42 移動部
43 連結アタッチメント
44 雄ねじ部
45 フランジ部
50 パッカー
51 当接部材
52 基部
53 シール部
54 圧力調節手段
55 注排水ホース
56 本体部
57 ゴム板体
58 当接ロッド
59 止水体
60 固定用フランジ
61 基端支持部
62 着脱式支持部
70 ポンプ

Claims (11)

  1. 地盤中に水平方向に向けて透水性を有するドレーン材を埋設する水平ドレーン材の埋設工法であって、
    複数のケーシング部材を連設することにより立坑間に亘ってケーシングを埋設し、該ケーシング内に透水性を有するドレーン材を挿通させた後、
    前記ケーシングの一端又は両端の開口部に止水体を嵌め込み、該止水体を前記ケーシングの内側面に管軸方向に摺動可能に密接させて前記ケーシングの一方又は両方の開口部を水密するとともに、
    前記立坑内に配置された反力受け用構造部に一端が固定された止水体支持部材の他端を前記止水体の後端に当接させ、
    前記止水体支持部材を介して前記反力受け用構造部に支持された前記止水体に対して前記ケーシングを立坑側に相対移動させ、地盤中より前記ケーシングを引き抜くことにより前記ドレーン材を地盤中に埋設することを特徴としてなる水平ドレーン材の埋設工法。
  2. 後方に順次ケーシング部材を連設しつつ先導体を一方の立坑より他方の立坑に向けて推進させ、前記両立坑間に前記複数のケーシング部材からなる水平方向に向けた管状のケーシングを埋設する請求項1に記載の水平ドレーン材の埋設工法。
  3. 前記ケーシングの一端の開口部のみに前記止水体を嵌め込み、該止水体による水密が完了した後、他端開口側の立坑内に水を充填し、然る後、前記ケーシングを前記止水体で水密された側の立坑に向けて相対移動させる請求項1又は2のいずれか1項に記載の水平ドレーン材の埋設工法。
  4. 前記止水体に前記ケーシングの内側面に対する接触圧を調節する圧力調節手段を備えるとともに、前記止水体支持部材に取り外し可能な着脱式支持部を備え、
    前記引き抜かれた部分のケーシング部材を撤去するに際し、前記止水体の前記ケーシングの内側面に対する接触圧を高めた後、前記ケーシング部材とともに前記着脱式支持部を取り外す請求項1〜3のいずれか1項に記載の水平ドレーン材の埋設工法。
  5. 前記ケーシングは、先端のケーシング部材とその後方のケーシング部材とが離脱可能継手を介して離脱可能に連結されたものを使用し、前記ケーシングを引き抜くことにより前記先端のケーシング部材を前記ケーシングから離脱させ、他方の立坑内に先端を突出させた状態で地盤中に残存させる請求項1〜4のいずれか1項に記載の水平ドレーン材の埋設工法。
  6. 地盤中に水平方向に向けて透水性を有するドレーン材を埋設するための水平ドレーン材埋設装置であって、
    一方の立坑より他方の立坑に亘って地盤中水平方向に向けて埋設されるケーシングと、該ケーシングを地盤中より引き抜くためのケーシング撤去手段とを備え、
    該ケーシング撤去手段は、前記ケーシングの一端又は両端の開口部に嵌めこまれる止水体と、立坑内に配置される反力受け用構造部と、該反力受け用構造部に一端が固定され、他端が前記止水体の外側端面に当接される止水体支持部材と、前記止水体支持部材の外周側を前後移動する移動部と、該移動部と前記ケーシングの後端部とを連結する連結アタッチメントと、前記移動部を前後移動させる前後駆動ユニットとを備え、
    前記止水体支持部材を介して前記反力受け用構造部に支持された前記止水体に対して前記ケーシングを立坑側に相対移動させ、前記ケーシングを地盤中より引抜くことにより前記ケーシング内に挿通させた前記ドレーン材を地盤中に埋設するようにしたことを特徴としてなる水平ドレーン材埋設装置。
  7. 前記止水体は、円柱状の基部と、該基部の外周部に固定された中空環状のシール部とを有するパッカーを備え、
    該パッカーは、前記シール部内に注排気することにより前記ケーシング内周面に対する接触圧を調節できるようにした請求項6に記載の水平ドレーン材埋設装置。
  8. 前記止水体支持部材は、前記反力受け用構造部に一端が支持される基端支持部と、該基端支持部の他端に着脱可能に支持される着脱式支持部とを備え、前記基端支持部又は前記着脱式支持部は、伸縮可能な構造を有する請求項6又は7のいずれか1項に記載の水平ドレーン材埋設装置。
  9. 前記ケーシングは、先端のケーシング部材とその後方のケーシング部材とを離脱可能に連結する離脱可能継手を備え、前記後方のケーシング部材に引抜き方向の力が作用した際に前記先端のケーシング部材から前記後方のケーシング部材が離脱するようにした請求項6〜8の何れか1項に記載の水平ドレーン材埋設装置。
  10. 前記ケーシングは、ねじ継ぎ手により連結される複数のケーシング部材を備え、前記連結アタッチメントは、その端部に前記ねじ継手と連結されるねじ継手部を備え、前記移動部に前記連結アタッチメントを回転可能に支持させ、該連結アタッチメントを回転手段により回転させるようにした請求項6〜9のいずれか1項に記載の水平ドレーン材埋設装置。
  11. 先導管の進行方向前面部にカッターヘッドを回転可能に有する先導体と、先端が前記カッターヘッドの後端に接続された回転軸と、該回転軸の基端が取り外し可能に連結される回転動作部を有し、該回転動作部を介して前記回転軸に回転動力を付与する回転駆動ユニットと、該回転駆動ユニットとともにベース上を前後に移動し、最後端の前記ケーシング部材を進行方向に押圧する押圧部と、該押圧部及び前記回転駆動ユニットを前後移動させる推進機用前後駆動ユニットとを備えてなる推進機を備え、
    前記ケーシング撤去手段は、前記推進機の先導体及び回転軸を取り外し、前記回転動作部に前記連結アタッチメントを介して前記最後端のケーシング部材の後端部を着脱可能に連結させ、前記押圧部及び回転駆動ユニットを前記移動部とするとともに、前記推進機用前後駆動ユニットを前記前後駆動ユニットとし、前記回転動作部を通して前記止水体支持部材を配置してなる請求項6〜10に記載の水平ドレーン材埋設装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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