JP2015033951A - ステアリング装置のベルト張力測定方法およびベルト張力調節方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プーリの振れ回りの有無を検出することができるステアリング装置のベルト張力測定方法およびベルト張力調節方法を提供する。【解決手段】プローブをベルト33の表面に押し付けてベルト33に一定のたわみ量δを与えたときの荷重Fに基づきベルト33の張力を検査する。プローブをベルト33の表面に押し付けた状態で、ステアリングホイールをその回転範囲の全域にわたって移動させることによりベルト33を走行させる。測定される荷重Fの最大値Fmaxおよび最小値Fminが、定められた許容範囲に入るように駆動プーリ31と従動プーリ32との芯間距離ΔLを調節する。【選択図】図5
Description
本発明は、ステアリング装置のベルト張力測定方法およびベルト張力調節方法
従来、たとえば特許文献1,2に記載されるように、モータの回転をベルト伝動機構により減速し、当該減速した回転をラック軸に設けられるボールねじ機構によりラック軸の軸方向移動に変換する電動パワーステアリング装置が知られている。ベルト伝動機構は、モータの回転軸に設けられる駆動プーリと、ラック軸のボールねじ部に多数のボールを介して嵌合するボールナットに設けられる従動プーリと、これらプーリの間に掛け渡されるベルトとを有している。モータの駆動を通じたボールナットの回転に伴いラック軸がその軸方向に移動することにより操舵が補助される。
このような電動パワーステアリング装置では、モータトルクの伝達効率を確保するなどの観点から、駆動プーリと従動プーリとの間に掛け渡されるベルトの張力を適切に設定することが大切である。
この点、特許文献1では、測定器の駆動部により回転するカムを、駆動プーリを支持するカラーに当接させることにより当該カラーに駆動力を作用させる。当該駆動力によりカラーを、従動プーリを支持する収容部に対して揺動させることによって駆動プーリと従動プーリとの回転中心軸間の距離(以下、「芯間距離」という。)を調節する。同時に測定器の検出部を通じて先の駆動力をカラーに作用させるために駆動部が発生する操作トルクを測定し、当該操作トルクがベルトの張力の適正値に対応する設定値になったときに調節を終了する。また、特許文献2には、ハウジングの開口部にプローブを挿入し、当該プローブを静止したベルトのプーリに接していない部位に当接させることによりベルトの張力を測定することが開示されている。当該測定される張力が適正値になるように芯間距離が調節される。
電動パワーステアリング装置は、多数の部品が組み立てられてなる。すべての部品が公差内であったとしても、これら部品を組み付けることにより公差が重畳される。この公差の重畳に起因して、たとえば従動プーリの偏心による軸振れが発生することが懸念される。従動プーリに軸振れが発生する場合、駆動プーリの回転に伴い当該駆動プーリと従動プーリとの芯間距離が変化する。このため、特定の静止位置におけるベルトの張力が適正であっても他の静止位置におけるベルトの張力は適正でないおそれがある。この点、特許文献1,2の調節方法は、特定の静止状態におけるベルトの張力を測定し、当該測定される張力が適正値となるように芯間距離を調節するものであって、前述の軸振れについては考慮していない。ベルトの張力をより適切に設定する観点から軸振れを考慮することが好ましいところ、引用文献1,2の調節方法では軸振れの有無を検出することができない。
本発明の目的は、プーリの振れ回りの有無を検出することができるステアリング装置のベルト張力測定方法およびベルト張力調節方法を提供することにある。
上記目的を達成し得るステアリング装置のベルト張力測定方法は、ハウジング内で直線運動することにより転舵輪を転舵させる転舵軸と、前記ハウジングに設けられるモータの駆動に伴い前記転舵軸の軸線に沿って延びる軸線を中心として回転する駆動プーリと、前記転舵軸に多数のボールを介して螺合されるとともに軸受を介して前記ハウジングの内周面に対して回転可能に支持されたボールナットと、前記ボールナットの外周に嵌められる従動プーリと、前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に掛け渡されるベルトと、を有するステアリング装置に対するものである。当該ベルト張力測定方法では、プローブを前記ベルトの表面に押し付けて前記ベルトの張力を測定する測定装置を使用し、前記プローブを前記ベルトの表面に押し付けた状態で前記ベルトを走行させる。
ステアリング装置は多数の部品を有する。各部品が全て許容公差内であったとしても、各部品を組み立てたときに公差が重畳される。このため、従動プーリなどが振れ回るおそれがある。この場合、駆動プーリと従動プーリとの芯間距離の変動に伴いベルトの張力も変動する。この点、上記の方法によれば、ベルトを回転させながら当該ベルトの張力が測定される。このため、ベルトが走行した領域における張力の変動、すなわち従動プーリなどの振れ回りの有無を検出することができる。
上記ステアリング装置のベルト張力測定方法において、前記転舵軸をその可動範囲の全域にわたって移動させることにより前記ベルトを走行させることが好ましい。
上記の方法によれば、転舵軸をその可動範囲の全域にわたって移動させたときのベルトの張力が連続して測定される。このため、転舵軸の可動範囲の全域にわたってベルトの張力を検査することが可能になる。したがって、従動プーリなどの振れ回りの有無を適切に検出することができる。
上記の方法によれば、転舵軸をその可動範囲の全域にわたって移動させたときのベルトの張力が連続して測定される。このため、転舵軸の可動範囲の全域にわたってベルトの張力を検査することが可能になる。したがって、従動プーリなどの振れ回りの有無を適切に検出することができる。
上記ステアリング装置のベルト張力測定方法において、前記転舵軸はステアリングホイールまたはステアリングホイールに連動するシャフトの回転を通じて直線移動するものである場合には、前記ステアリングホイールまたは前記シャフトを回転させることにより前記ベルトを走行させるようにしてもよい。
上記ステアリング装置のベルト張力測定方法において、前記プローブはたとえば前記ハウジングに設けられる貫通孔を介して前記ベルトの表面に押し付けられるようにしてもよい。
上記ステアリング装置のベルト張力測定方法において、前記測定装置は、前記プローブを前記ベルトの表面に押し付けて前記ベルトに一定のたわみ量を与えたときの荷重に基づき前記ベルトの張力を測定するものであってもよい。
上記ステアリング装置のベルト張力測定方法において、前記測定装置は、前記プローブを前記ベルトの表面に押し付けて前記ベルトに一定の荷重を与えたときの前記ベルトのたわみ量に基づき前記ベルトの張力を測定するものであってもよい。
上記目的を達成し得るステアリング装置のベルト張力調節方法は、上記ステアリング装置のベルト張力測定方法により測定される前記張力の最大値および最小値が、定められた許容範囲に入るように前記駆動プーリと前記従動プーリとの芯間距離を調節する。
上記の調整方法によれば、ベルトが走行した領域における張力の変動を考慮してベルトの張力を設定することが可能である。特に、転舵軸をその可動範囲の全域にわたって移動させることにより前記ベルトを走行させる場合には、転舵軸の可動範囲の全域における張力の変化を考慮することによりベルトの張力をより適切に調節することができる。
本発明によれば、プーリの振れ回りの有無を検出することができる。
以下、ステアリング装置を、いわゆるラックパラレルタイプの電動パワーステアリング装置に具体化した一実施の形態を説明する。ラックパラレルタイプとは、操舵補助用のモータの軸線がラック軸に対して平行をなすタイプをいう。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置10は、図示しない車体に固定されるハウジング11を有している。ハウジング11はその筒状の本体12が車体の左右方向(図1中の左右方向)へ延びるように設けられる。本体12にはラック軸13が挿通されている。ラック軸13の両端にはそれぞれ図示しないボールジョイントを介して車輪(転舵輪)Wが連結される。ラック軸13が自身の軸方向へ移動することによって車輪Wの向きが変えられる。
<第1の収容部>
本体12の右端寄りの部位には第1の収容部14が設けられている。第1の収容部14は、本体12の軸線方向(図1中の左右方向)に対して斜めに交わる方向へ延びている。第1の収容部14には、ピニオンシャフト15が挿入された状態で回転可能に支持されている。ピニオンシャフト15の内端部に設けられるピニオン歯は、ラック軸13の右端寄りの一定範囲に形成されるラック歯に噛み合う。また、ピニオンシャフト15のピニオン歯と反対側の外端部は、図示しない複数のシャフトを介してステアリングホイールHに連結される。したがって、ステアリング操作に伴いラック軸13は自身の軸線方向に沿って直線運動を行う。ステアリング操作を通じてピニオンシャフト15に作用するトルクは、第1の収容部14に設けられたトルクセンサ16により検出される。
本体12の右端寄りの部位には第1の収容部14が設けられている。第1の収容部14は、本体12の軸線方向(図1中の左右方向)に対して斜めに交わる方向へ延びている。第1の収容部14には、ピニオンシャフト15が挿入された状態で回転可能に支持されている。ピニオンシャフト15の内端部に設けられるピニオン歯は、ラック軸13の右端寄りの一定範囲に形成されるラック歯に噛み合う。また、ピニオンシャフト15のピニオン歯と反対側の外端部は、図示しない複数のシャフトを介してステアリングホイールHに連結される。したがって、ステアリング操作に伴いラック軸13は自身の軸線方向に沿って直線運動を行う。ステアリング操作を通じてピニオンシャフト15に作用するトルクは、第1の収容部14に設けられたトルクセンサ16により検出される。
<第2の収容部>
本体12の左端寄りの部位には第2の収容部17が設けられている。第2の収容部17は、本体12よりも大径の円筒部分の下部が下方へ延びてなる。第2の収容部17の下部右側壁には、モータ18が固定されている。モータ18の出力軸18aは、ラック軸13の軸線に沿って延び、かつ第2の収容部17の側壁を貫通して内部に挿入されている。第2の収容部17の内部には、動力変換機構20が設けられている。動力変換機構20にはモータ18の出力軸18aが連結されている。動力変換機構20は、モータ18の回転運動をラック軸13の直線運動に変換する。すなわち、モータ18の回転力の利用を通じてラック軸13の動作が補助されることにより、ステアリング操作が補助される。モータ18は、図示しない制御装置によりトルクセンサ16の検出結果などに応じて制御される。
本体12の左端寄りの部位には第2の収容部17が設けられている。第2の収容部17は、本体12よりも大径の円筒部分の下部が下方へ延びてなる。第2の収容部17の下部右側壁には、モータ18が固定されている。モータ18の出力軸18aは、ラック軸13の軸線に沿って延び、かつ第2の収容部17の側壁を貫通して内部に挿入されている。第2の収容部17の内部には、動力変換機構20が設けられている。動力変換機構20にはモータ18の出力軸18aが連結されている。動力変換機構20は、モータ18の回転運動をラック軸13の直線運動に変換する。すなわち、モータ18の回転力の利用を通じてラック軸13の動作が補助されることにより、ステアリング操作が補助される。モータ18は、図示しない制御装置によりトルクセンサ16の検出結果などに応じて制御される。
ここで、第2の収容部17の構成について詳述する。
図2に示すように、第2の収容部17は、円筒状の支持部21、および段付き円筒状の蓋部材22を有している。支持部21は、本体12の左端に一体形成されている。支持部21の下部は下方へ延設されていて、当該延設された部分における図中右側の側壁21aには孔21bが形成されている。孔21bには、その右方からモータ18の出力軸18aが挿入されている。支持部21の左開口部は蓋部材22により塞がれている。これら支持部21と蓋部材22との間に形成される空間に動力変換機構20が設けられている。
図2に示すように、第2の収容部17は、円筒状の支持部21、および段付き円筒状の蓋部材22を有している。支持部21は、本体12の左端に一体形成されている。支持部21の下部は下方へ延設されていて、当該延設された部分における図中右側の側壁21aには孔21bが形成されている。孔21bには、その右方からモータ18の出力軸18aが挿入されている。支持部21の左開口部は蓋部材22により塞がれている。これら支持部21と蓋部材22との間に形成される空間に動力変換機構20が設けられている。
<動力変換機構>
図2に示すように、動力変換機構20は、ベルト伝動機構30およびボールねじ機構40を有している。ベルト伝動機構30は、モータ18の回転運動をボールねじ機構40に伝達する。ボールねじ機構40は、ベルト伝動機構30を通じて伝達されるモータ18の回転運動をラック軸13の直線運動に変換する。
図2に示すように、動力変換機構20は、ベルト伝動機構30およびボールねじ機構40を有している。ベルト伝動機構30は、モータ18の回転運動をボールねじ機構40に伝達する。ボールねじ機構40は、ベルト伝動機構30を通じて伝達されるモータ18の回転運動をラック軸13の直線運動に変換する。
<ボールねじ機構>
ボールねじ機構40は、ラック軸13に設けられたボールねじ部41、円筒状のボールナット42および多数のボール43を有している。
ボールねじ機構40は、ラック軸13に設けられたボールねじ部41、円筒状のボールナット42および多数のボール43を有している。
ボールねじ部41は、ラック軸13の外周面におけるボールねじ溝13aが形成された部分である。ボールねじ部41は、ラック軸13の左端を基準として右端へ向けた一定範囲に設けられている。
ボールナット42は、ボールねじ部41に多数のボール43を介して進退可能に螺合されている。ボールナット42の第1の端部(図2中の左端)の外周面には雄ねじ部42aが、第2の端部(図2中の右端)の外周面には円環状の鍔部42bがそれぞれ設けられている。雄ねじ部42aはボールナット42の左端を基準としてその軸線方向に沿った一定範囲にわたって設けられている。ボールナット42の回転に伴い、各ボール43はボールナット42とボールねじ部41との間を転動する。
なお、ボールナット42の外周面には、玉軸受44が固定されている。ボールナット42は、玉軸受44を介してハウジング11、正確には蓋部材22の内周面に対して回転可能に支持されている。玉軸受44は内輪44a、外輪44bおよび複数のボール44cを有している。内輪44aはボールナット42の外周面に嵌合されている。外輪44bは、蓋部材22の内周面に嵌合されている。ボール44cはボールナット42の回転に伴い内輪44aと外輪44bとの間において転動する。
<ベルト伝達機構>
ベルト伝動機構30は、円筒状の駆動プーリ31、円筒状の従動プーリ32および無端状のベルト33を備えている。
ベルト伝動機構30は、円筒状の駆動プーリ31、円筒状の従動プーリ32および無端状のベルト33を備えている。
駆動プーリ31はモータ18の出力軸18aに固定されている。従動プーリ32はボールナット42の外周面に固定されている。従動プーリ32および玉軸受44はボールナット42の軸線方向において互いに隣接している。玉軸受44は雄ねじ部42a側に、従動プーリ32は鍔部42b側に設けられている。ベルト33は、駆動プーリ31と従動プーリ32との間に掛け渡されている。したがって、モータ18の回転は、駆動プーリ31、ベルト33および従動プーリ32を介してボールナット42に伝達される。
なお、駆動プーリ31および従動プーリ32はこれらの外周面に歯が設けられた歯付きプーリ(タイミングプーリ)である。また、ベルト33はその内周面に歯が設けられた歯付きベルト(タイミングベルト)である。ベルト33の歯数は駆動プーリ31の歯数および従動プーリ32の歯数のそれぞれに対して非整数倍となるように設定されている。
<玉軸受および従動プーリの固定構造>
つぎに、玉軸受44および従動プーリ32の固定構造を説明する。
図2に示すように、ボールナット42の外周面に従動プーリ32および玉軸受44が嵌められた状態で、雄ねじ部42aにロックナット45を締め付けることにより従動プーリ32および玉軸受44はそれぞれボールナット42に固定される。
つぎに、玉軸受44および従動プーリ32の固定構造を説明する。
図2に示すように、ボールナット42の外周面に従動プーリ32および玉軸受44が嵌められた状態で、雄ねじ部42aにロックナット45を締め付けることにより従動プーリ32および玉軸受44はそれぞれボールナット42に固定される。
正確には、ロックナット45が雄ねじ部42aに締め付けられることにより、玉軸受44(正確にはその内輪44a)は従動プーリ32に、当該従動プーリ32は鍔部42bに押し付けられる。すなわち、鍔部42b、従動プーリ32および玉軸受44およびロックナット45は、ボールナット42の軸線方向において互いに面接触した状態に保持される。このように、玉軸受44、および従動プーリ32がボールナット42の軸線方向においてその鍔部42bとロックナット45とによって挟み込まれた状態に保持されることにより、玉軸受44および従動プーリ32のボールナット42に対する軸線方向における位置が拘束される。
また、外輪44bと支持部21の開口端面との間には円環状のサポート部材51が、外輪44bと蓋部材22の内底面に形成された環状の段差部22aとの間には円環状のサポート部材52がそれぞれ介在されている。外輪44bがサポート部材51,52を介して支持部21と蓋部材22とによって挟み込まれることにより、玉軸受44(外輪44b)の蓋部材22に対する軸方向位置が拘束される。
<モータの固定構造>
つぎに、モータ18の固定構造を説明する。本例では、第2の収容部17(正確には、支持部21)に対するモータ18の取付け位置を調節することが可能である。
つぎに、モータ18の固定構造を説明する。本例では、第2の収容部17(正確には、支持部21)に対するモータ18の取付け位置を調節することが可能である。
図2に示すように、支持部21の下部における周面には板状の固定部61が設けられている。固定部61の右側面は、支持部21の側壁21aの右側面に対して段差のない平らな状態である。固定部61にはラック軸13の軸線方向に貫通する調節孔61aが形成されている。調節孔61aは駆動プーリ31の軸線L1および従動プーリ32の軸線L2の両方に直交する直線L3に沿う方向に延びる長孔である。なお、軸線L1はモータ18、ひいては出力軸18aの軸線に一致する。また、軸線L2はラック軸13の軸線およびボールナット42の軸線にそれぞれ一致する。
また、モータ18の周面には、その取付け対象(ここでは、支持部21)に固定される部分である取付け部62が設けられている。取付け部62にはモータ18の軸線方向に貫通する雌ねじ部62aが設けられている。モータ18は、取付け部62が図2中の下部に位置する姿勢で第2の収容部17、正確には支持部21の側壁21aに取り付けられる。
モータ18はつぎのようにして側壁21aに固定される。すなわち、モータ18の出力軸18aを右方から孔21bに挿入して、モータ18の左側面(出力軸18aが突出する側の側面)を支持部21の側壁21aに接触させる。また、固定部61の調節孔61aと取付け部62の雌ねじ部62aとを互いに一致させる。そしてこの状態で、ボルト63の雄ねじ部63aを取付け部62と反対側から調節孔61aに挿入して雌ねじ部62aに締め付ける。これにより、モータ18は支持部21の側壁21aに固定される。
図3に示すように、雄ねじ部63aは調節孔61aの範囲内において移動させることができる。雄ねじ部63aを調節孔61aの延びる方向(以下、「調節方向D」という。)における適宜の位置で締め付けることにより、調節方向Dにおけるモータ18の側壁21aに対する取付け位置を変更することができる。これは、側壁21aの孔21bの内径は、雄ねじ部63aの移動に伴う出力軸18aの移動が許容される程度に設定されているからである。なお、調節方向Dは先の直線L3(図2参照)に沿う方向でもある。
図2に示すように、駆動プーリ31はモータ18の出力軸18aに固定されている。このため、調節方向Dにおけるモータ18の取付け位置を変更したとき、駆動プーリ31の調節方向Dにおける位置、ひいては駆動プーリ31と従動プーリ32の芯間距離ΔLも変わる。芯間距離ΔLは、駆動プーリ31の軸線L1と従動プーリ32の軸線L2との間の距離である。駆動プーリ31が従動プーリ32に近接するほど芯間距離ΔLは短くなる。駆動プーリ31が従動プーリ32から離れるほど芯間距離ΔLは長くなる。すなわち、モータ18の取付け位置の調節を通じて芯間距離ΔLを調節することが可能である。
<張力の測定装置>
電動パワーステアリング装置10ではベルト33の張力を適切に設定する必要があるところ、当該張力を適正値に設定するためにはまず、ベルトの張力を正確に測定することが必要である。本例では、接触式の測定装置を使用してベルトの張力を測定する。
電動パワーステアリング装置10ではベルト33の張力を適切に設定する必要があるところ、当該張力を適正値に設定するためにはまず、ベルトの張力を正確に測定することが必要である。本例では、接触式の測定装置を使用してベルトの張力を測定する。
図4に示すように、測定装置71はそのプローブ72がベルト33の表面に押し付けられることによりベルト33の張力を測定する。正確には、測定装置71はプローブ72の先端をベルト33に押し付けてたわみ量δを与えたときの荷重F(押圧反力)を検出する。当該検出される荷重Fあるいは荷重Fに応じた張力の値が測定装置71の表示部71aに表示される。なお、プローブ72は第2の収容部17の支持部21に設けられた貫通孔17aを介してベルト33に押し付けられる。図2に二点鎖線で示されるように、貫通孔17aは支持部21の周壁におけるベルト33の表面に対向する部位に設けられている。
図6のグラフに示されるように、ベルト33に一定のたわみ量(変位)δを与えたときの荷重Fと張力Tとは相関関係にある。たとえば、ベルト33のたわみ量δが一定であるとき、荷重Fの値が大きくなるほど張力Tの値も大きくなる。荷重Fから張力Tを求めることも可能である。このため、本例では当該相関関係を利用して、ベルト33の張力として当該張力が反映される荷重Fを測定する。
<張力測定方法>
ここで電動パワーステアリング装置10では、その各構成部品の公差の重畳に起因して、たとえば従動プーリ32の偏心による軸振れが発生することが懸念される。当該軸振れが発生する場合、従動プーリ32の回転位置によって駆動プーリ31との芯間距離ΔL、ひいてはベルト33の張力が変化する。そこで本例では、従動プーリ32の振れ回りを考慮してより適切な張力を設定するために、つぎのようにしてベルト33の張力を測定する。
ここで電動パワーステアリング装置10では、その各構成部品の公差の重畳に起因して、たとえば従動プーリ32の偏心による軸振れが発生することが懸念される。当該軸振れが発生する場合、従動プーリ32の回転位置によって駆動プーリ31との芯間距離ΔL、ひいてはベルト33の張力が変化する。そこで本例では、従動プーリ32の振れ回りを考慮してより適切な張力を設定するために、つぎのようにしてベルト33の張力を測定する。
すなわち、荷重Fを監視しながら操舵全域(全舵角範囲)にわたってステアリング操作を行う。操舵全域とはステアリングホイールの回転範囲の全域をいい、ラック軸13の軸線方向における可動範囲に対応する。ステアリングホイールを第1の方向(たとえば左方)における回転限界から第2の方向(たとえば右方)の回転限界まで操作したとき、ラック軸13は第1のストロークエンド(左)から第2のストロークエンド(右)まで移動する。ラック軸13の直線移動に伴い従動プーリ32は回転し、当該回転はベルト33を介して駆動プーリ31に伝達される。このように、ステアリング操作を通じてベルト33を走行させながら荷重F(張力T)を測定することにより、操舵全域にわたってベルト33の張力を検査する。プローブ72の先端はベルト33の表面に対して相対的に摺動する。
つぎに従動プーリの触れ回りに伴う芯間距離ΔLの変化、および検出される荷重Fの変化について具体的に説明する。
図5(a),(b)に示すように、電動パワーステアリング装置10ではステアリング操作に伴い従動プーリ32は振れ回りする。そして当該触れ回りに伴い芯間距離ΔLが増減する。図5(a)では、左から順にベルト伝動機構30(正確には、従動プーリ32)の第1〜第5の状態を示す。
図5(a),(b)に示すように、電動パワーステアリング装置10ではステアリング操作に伴い従動プーリ32は振れ回りする。そして当該触れ回りに伴い芯間距離ΔLが増減する。図5(a)では、左から順にベルト伝動機構30(正確には、従動プーリ32)の第1〜第5の状態を示す。
第1の状態は、ステアリングホイールの操舵角θが操舵角−θmaxであるときの状態である。操舵角−θmaxは、ステアリングホイールが第1の方向(たとえば左方)における回転限界に保持されているときの操舵角θである。
第2の状態は、ステアリングホイールの操舵角θが操舵角−θ1であるときの状態である。操舵角−θ1は、ステアリングホイールが第1の方向における回転限界と中立位置との中間位置に保持されているときの操舵角θである。
第3の状態は、ステアリングホイールの操舵角θが操舵角θ0であるときの状態である。操舵角θ0は、ステアリングホイールが中立位置に保持されているときの操舵角θである。操舵角θ0はたとえば「0°」である。
第4の状態は、ステアリングホイールの操舵角θが操舵角θ1であるときの状態である。操舵角θ1は、ステアリングホイールが中立位置と第2の方向(たとえば右方)における回転限界との中間位置に保持されているときの操舵角θである。
第5の状態は、ステアリングホイールの操舵角θが操舵角θmaxであるときの状態である。操舵角θmaxは、ステアリングホイールが第2の方向における回転限界に保持されているときの操舵角θである。
図5(b)に示すように、操舵角θが第1の状態における操舵角−θmaxであるときの芯間距離ΔLを基準となる芯間距離ΔL0とする。
操舵角θが、第1の状態における操舵角−θmaxから第2の状態における操舵角−θ1へ向かうにつれて芯間距離ΔLは増大する。操舵角θが第2の状態における操舵角−θ1に達したとき、芯間距離ΔLは最も長くなる。このときの芯間距離ΔLを芯間距離ΔLmaxとする。
操舵角θが、第1の状態における操舵角−θmaxから第2の状態における操舵角−θ1へ向かうにつれて芯間距離ΔLは増大する。操舵角θが第2の状態における操舵角−θ1に達したとき、芯間距離ΔLは最も長くなる。このときの芯間距離ΔLを芯間距離ΔLmaxとする。
操舵角θが、第2の状態における操舵角−θ1から第3の状態における操舵角θ0へ向かうにつれて芯間距離ΔLは減少する。操舵角θが第3の状態における操舵角θ0に達したとき、芯間距離ΔLは基準となる芯間距離ΔL0に戻る。
操舵角θが、第3の状態における操舵角θ0から第4の状態における操舵角θ1へ向かうにつれて芯間距離ΔLは減少する。操舵角θが第4の状態における操舵角θ1に達したとき、芯間距離ΔLは最も短くなる。このときの芯間距離ΔLを芯間距離ΔLminとする。
つぎに操舵角θが、第4の状態における操舵角θ1から第5の状態における操舵角θmaxへ向かうにつれて芯間距離ΔLは増大する。操舵角θが第5の状態における操舵角θmaxに達したとき、芯間距離ΔLは基準となる芯間距離ΔL0に戻る。
さて、このように芯間距離ΔLが変化することを前提として、張力の検査はつぎのようにして行われる。すなわち、まずベルト伝動機構30の状態を第1の状態にする。つぎに、プローブ72の先端をベルト33に押し付けることにより、定められたたわみ量δをベルト33に付与する。このときの荷重Fを荷重F0(初期荷重)とする。そしてこの状態で全操舵範囲における荷重F(張力T)の測定を開始する。すなわち、ステアリングを第1の方向における回転限界から第2の方向における回転限界まで操作することによって従動プーリ32を回転させる。すると、荷重Fは芯間距離ΔLの変化に連動してつぎのように変化する。
図5(c)に示すように、操舵角θが第1の状態における操舵角−θmaxであるときの荷重Fは初期荷重である荷重F0である。
操舵角θが、第1の状態における操舵角−θmaxから第2の状態における操舵角−θ1へ向かうにつれて荷重Fは増大する。操舵角θが第2の状態における操舵角−θ1に達したとき、荷重Fの値は最も大きくなる。このときの荷重Fを荷重Fmaxとする。
操舵角θが、第1の状態における操舵角−θmaxから第2の状態における操舵角−θ1へ向かうにつれて荷重Fは増大する。操舵角θが第2の状態における操舵角−θ1に達したとき、荷重Fの値は最も大きくなる。このときの荷重Fを荷重Fmaxとする。
操舵角θが、第2の状態における操舵角−θ1から第3の状態における操舵角θ0へ向かうにつれて荷重Fは減少する。操舵角θが第3の状態における操舵角θ0に達したとき、荷重Fは初期荷重である荷重F0に戻る。
操舵角θが、第3の状態における操舵角θ0から第4の状態における操舵角θ1へ向かうにつれて荷重Fは減少する。操舵角θが第4の状態における操舵角θ1に達したとき、荷重Fの値は最も小さくなる。このときの荷重Fを荷重Fminとする。
つぎに操舵角θが、第4の状態における操舵角θ1から第5の状態における操舵角θmaxへ向かうにつれて荷重Fは増大する。操舵角θが第5の状態における操舵角θmaxに達したとき、荷重Fは初期荷重である荷重F0に戻る。
<張力調節方法>
前述したように、操舵全域(全舵角範囲)にわたってステアリングホイールを操作したときの荷重Fの変化を考慮してベルト33の張りを調節する。具体的には、つぎの通りである。
前述したように、操舵全域(全舵角範囲)にわたってステアリングホイールを操作したときの荷重Fの変化を考慮してベルト33の張りを調節する。具体的には、つぎの通りである。
図7のグラフに二点鎖線で示されるように、まず荷重Fの検出結果に基づき調節前の最大の荷重Fmax、最小の荷重Fminおよび荷重Fの変動量(変動幅)ΔFをそれぞれ得る。変動量ΔFは荷重Fmaxと荷重Fminとの差(絶対値)である。
そして最大の荷重Fmaxおよび最小の荷重Fminがそれぞれ上限値F1と下限値F2とで規定される許容範囲内の値となるように芯間距離ΔLを調節する。許容範囲の上限値F1および下限値F2は、それぞれ適切なベルト張力に応じて予め定められる。図7の例では、調節前の荷重Fは下限値F2よりも小さな値であるため、芯間距離ΔLを増大させる。芯間距離ΔLの調節量は、たとえば荷重Fの変動量ΔFおよび許容範囲(上限値F1、下限値F2)に基づき設定される。
ここで通常、変動量ΔFは上限値F1と下限値F2との差(絶対値)を超えることがない。これはたとえば変動量ΔFが許容範囲から外れない程度に、電動パワーステアリング装置10の各構成部品の公差が確保されているからである。また、荷重Fの変化の傾向は芯間距離ΔLの調節前後で変わらない。これは芯間距離ΔLの調節では従動プーリ32の振れ回りが解消されないからである。このため、最大の荷重Fmaxおよび最小の荷重Fminの両方が許容範囲内にある場合にステアリングホイールを操舵全域にわたって操作したとき、図7のグラフに実線で示されるように、張力を調節した後の荷重Fは適切なベルト張力に対応する許容範囲内で変化する。すなわち、操舵全域におけるベルト33の張力が保証される。
<実施の形態の効果>
したがって、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)プローブ72をベルト33の表面に押し付けてベルト33に一定のたわみ量δを与えたときの荷重Fに基づきベルト33の張力を検査する。当該検査に際しては、ベルト33を走行させながら荷重Fを測定する。このとき、ステアリングホイールHをその回転範囲の全域にわたって操作することによって、換言すればラック軸13をその可動範囲の全域にわたって移動させることによってベルト33を走行させる。これにより、操舵全域におけるベルト33の張力を検査することができる。ベルト33が走行した領域における張力の変動、ひいては従動プーリ32の振れ回りの有無を検出することもできる。
したがって、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)プローブ72をベルト33の表面に押し付けてベルト33に一定のたわみ量δを与えたときの荷重Fに基づきベルト33の張力を検査する。当該検査に際しては、ベルト33を走行させながら荷重Fを測定する。このとき、ステアリングホイールHをその回転範囲の全域にわたって操作することによって、換言すればラック軸13をその可動範囲の全域にわたって移動させることによってベルト33を走行させる。これにより、操舵全域におけるベルト33の張力を検査することができる。ベルト33が走行した領域における張力の変動、ひいては従動プーリ32の振れ回りの有無を検出することもできる。
(2)従動プーリ32などの振れ回りを考慮してベルト33の張力を調節することが可能である。すなわち、測定装置71により測定される最大の荷重Fmaxおよび最小の荷重Fminが、適切なベルト張力に対応する許容範囲に入るように芯間距離ΔLを調節する。これにより、操舵全域におけるベルト33の張力が保証される。また、高精度なベルト張力が得られる。
(3)ステアリングホイールHに回転力を加えることにより、その回転範囲の全域にわたってベルト33を簡単に走行させることができる。
(4)プローブ72はハウジング11に設けられる貫通孔17aを介してベルト33の表面に押し付けられる。電動パワーステアリング装置10を組み立てた後にベルト33の張力を測定することができる。
(4)プローブ72はハウジング11に設けられる貫通孔17aを介してベルト33の表面に押し付けられる。電動パワーステアリング装置10を組み立てた後にベルト33の張力を測定することができる。
(5)プローブ72をベルト33の表面に押し付けることにより張力(荷重F)を検出する接触式の測定装置71を使用する。このため、ベルト33を走行させた状態で荷重Fを連続的に検出することができる。荷重Fを検出しつつ芯間距離ΔLの調節を行うことも可能である。
ちなみに、ベルト33を振動させてベルト33の固有振動数を測定し、当該固有振動数が適正な張力に応じた値になるように芯間距離ΔLを調節する方法も存在する。しかしこの方法では特定の静止位置においてベルトの張力を測定することを前提としているため、操舵全域におけるベルト張力を検査することが困難である。また、ベルト33の外側または内側にテンションプーリを設けることによりベルト張力を調節する方法も存在するところ、本例の調節方法ではテンションプーリを使用しない。テンションプーリが不要である分、電動パワーステアリング装置10の製品コストを低減することが可能である。
<他の実施の形態>
なお、前記実施の形態は、つぎのように変更して実施してもよい。
・本例では、駆動プーリ31および従動プーリ32として、これらの外周面に歯が設けられた歯付きプーリを採用したが、歯のない平プーリを採用してもよい。この場合、ベルト33としては、歯のない平ベルトが採用される。また、これら以外の他のタイプのプーリおよびベルトを採用することもできる。
なお、前記実施の形態は、つぎのように変更して実施してもよい。
・本例では、駆動プーリ31および従動プーリ32として、これらの外周面に歯が設けられた歯付きプーリを採用したが、歯のない平プーリを採用してもよい。この場合、ベルト33としては、歯のない平ベルトが採用される。また、これら以外の他のタイプのプーリおよびベルトを採用することもできる。
・本例では、荷重Fを測定する際、ステアリングホイールを操作するようにしたが、ピニオンシャフト15を直接回転させてもよい。また、ラック軸13の軸方向に外力を加えることによりラック軸13を直接移動させてもよい。
・本例の測定装置71は、プローブ72をベルト33の表面に押し付けてベルト33に一定のたわみ量δを与えたときの荷重Fに基づきベルト33の張力を測定するものであったが、つぎのようにしてもよい。すなわち、測定装置71はプローブ72をベルト33の表面に押し付けてベルト33に一定の荷重Fを与えたときのベルト33のたわみ量δに基づきベルト33の張力を測定するものであってもよい。
・本例では、荷重Fを測定する際、ステアリングホイールを第1の方向における回転限界から第2の方向における回転限界まで操作したが、つぎのようにしてもよい。たとえば、ステアリングホイールを「中立位置→第1の方向における回転限界→中立位置→第2の方向における回転限界→中立位置」の順に操作する。このようにしても、操舵全域における荷重Fを測定することができる。すなわち、ステアリングホイールをその回転範囲の全域にわたって操作すればよい。
・本例では、荷重Fを測定する際、ステアリングホイールをその回転範囲の全域にわたって操作したが、全域にわたって操舵しなくてもよい。たとえば駆動プーリ31および従動プーリ32がそれぞれ歯のない平プーリ、ベルト33が歯のない平ベルトである場合、またはベルト33の歯数が駆動プーリ31および従動プーリ32の歯数に対してそれぞれ整数倍である場合、つぎのようにしてもよい。すなわち、従動プーリ32の1回転分、あるいはベルト33の1周分だけ操舵するようにしてもよい。この場合、ステアリングホイールの回転範囲の一部の領域における荷重Fの変化を考慮してベルト張力を調節することができる。
・本例では、ステアリング操作に連動して直線運動するラック軸13の動作をモータ18の回転力を利用して補助する電動パワーステアリング装置を例に挙げたが、ステアバイワイヤ(SBW)に適用することもできる。ステアバイワイヤはステアリングホイールと転舵輪との間に機械的な結合を持たないステアリング装置であって、ステアリングホイールの操作を電気信号で転舵アクチュエータに伝える。転舵アクチュエータはモータ、モータの回転運動を転舵軸(ボールねじ軸)の直線運動に変換する動力変換機構20として、たとえばベルト伝動機構30およびボールねじ機構40を備える。なお、ステアバイワイヤに具体化する場合には、前輪操舵装置としてだけでなく後輪操舵装置あるいは4輪操舵装置(4WS)として具体化することもできる。
10…電動パワーステアリング装置(ステアリング装置)、11…ハウジング、13…ラック軸(転舵軸)、15…ピニオンシャフト(シャフト)、17a…貫通孔、18…モータ、31…駆動プーリ、32…従動プーリ、33…ベルト、42…ボールナット、43…ボール、44…軸受、71…測定装置、72…プローブ、H…ステアリングホイール、W…車輪(転舵輪)。
Claims (7)
- ハウジング内で直線運動することにより転舵輪を転舵させる転舵軸と、
前記ハウジングに設けられるモータの駆動に伴い前記転舵軸の軸線に沿って延びる軸線を中心として回転する駆動プーリと、
前記転舵軸に多数のボールを介して螺合されるとともに軸受を介して前記ハウジングの内周面に対して回転可能に支持されたボールナットと、
前記ボールナットの外周に嵌められる従動プーリと、
前記駆動プーリと前記従動プーリとの間に掛け渡されるベルトと、を有するステアリング装置のベルト張力測定方法において、
プローブを前記ベルトの表面に押し付けて前記ベルトの張力を測定する測定装置を使用し、
前記プローブを前記ベルトの表面に押し付けた状態で前記ベルトを走行させるステアリング装置のベルト張力測定方法。 - 請求項1に記載のステアリング装置のベルト張力測定方法において、
前記転舵軸をその可動範囲の全域にわたって移動させることにより前記ベルトを走行させるステアリング装置のベルト張力測定方法。 - 請求項1または請求項2に記載のステアリング装置のベルト張力測定方法において、
前記転舵軸はステアリングホイールまたはステアリングホイールに連動するシャフトの回転を通じて直線移動するものであって、
前記ステアリングホイールまたは前記シャフトを回転させることにより前記ベルトを走行させるステアリング装置のベルト張力測定方法。 - 請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のステアリング装置のベルト張力測定方法において、
前記プローブは前記ハウジングに設けられる貫通孔を介して前記ベルトの表面に押し付けられるステアリング装置のベルト張力測定方法。 - 請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載のステアリング装置のベルト張力測定方法において、
前記測定装置は、前記プローブを前記ベルトの表面に押し付けて前記ベルトに一定のたわみ量を与えたときの荷重に基づき前記ベルトの張力を測定するステアリング装置のベルト張力測定方法。 - 請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載のステアリング装置のベルト張力測定方法において、
前記測定装置は、前記プローブを前記ベルトの表面に押し付けて前記ベルトに一定の荷重を与えたときの前記ベルトのたわみ量に基づき前記ベルトの張力を測定するステアリング装置のベルト張力測定方法。 - 請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載のステアリング装置のベルト張力測定方法により測定される前記張力の最大値および最小値が、定められた許容範囲に入るように前記駆動プーリと前記従動プーリとの芯間距離を調節するステアリング装置のベルト張力調節方法。
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JP2013166436A JP2015033951A (ja) | 2013-08-09 | 2013-08-09 | ステアリング装置のベルト張力測定方法およびベルト張力調節方法 |
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CN108344635A (zh) * | 2018-01-25 | 2018-07-31 | 余道逍 | 一种汽车零部件用性能检测设备 |
-
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- 2013-08-09 JP JP2013166436A patent/JP2015033951A/ja active Pending
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