JP2015033872A - 車両の横転防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2輪駆動の車両において、走行性能やトレース性を悪化させることなく、横転を抑制することができる車両の横転防止装置を提供する。
【解決手段】 運転者によるブレーキ操作とは別に従動輪用のブレーキ機構8を制御する従動輪用制動力制御手段10bと、車体1のロール角を検知するセンサ12と、センサ12で検知されたロール角が閾値以上になったとき、左右の駆動輪のいずれか一方に駆動力を与えるように、駆動力制御手段11aによりモータ4を制御すると共に、この駆動力を与えるモータ4と互いに同じ左右方向にある従動輪に制動力を与えるように、従動輪用制動力制御手段10bにより従動輪用のブレーキ機構8を制御するロール抑制制御手段14とを設けた。
【選択図】 図2

Description

この発明は、車両の横転防止装置に関し、特に左右輪の駆動力を独立に制御できる2輪駆動車を制御する技術に関する。
従来、車両の横転を防止する車両横転防止装置としては、カーブ旋回時の車両の横転しない限界車速を超えると、警報を作動し運転者に減速を促すもの(特許文献1)、横方向加速度検出手段に異常な値が検出されたとき、自動的に車両の減速制御を行うもの(特許文献2)、走行状態検出手段の検出情報に基づいてサスペンションにアクチュエータによりロール剛性を高めてロールを抑えるもの(特許文献3)が提案されている。その他、車両の旋回方向における外側車輪(前後輪)への制動力の付与により外側車輪を横滑り状態にし、車両に旋回方向に直交する外側方向つまり遠心力方向への移動を生じさせ、車両をロールさせる力を減少させるもの(特許文献4)等が提案されている。
また、近年、電気自動車の一形態として、車輪のホイールにモータを組み込み、車輪をモータで直接駆動する、いわゆるインホイールモータ方式の車両が開発されている。このインホイールモータ方式の各車輪に付与する駆動トルクもしくは制動トルクを個別に制御できる点を利用し、左右それぞれの前輪と後輪との間の駆動トルク(もしくは制動トルク)の大きさに差を設けて、車体に上下方向の力を生じさせることによって、旋回時等に生じる車体のロールを抑制する車両駆動力制御装置が提案されている(特許文献5)。
特開平4−191179号公報 特開2001−58563号公報 特許第3344216号公報 特許第3480930号公報 特許第4321339号公報
特許文献1の従来例は、単なる警報発生装置であり、運転者が気付かなければ横転防止できない場合がある。また、実際の横転防止動作は運転者任せであり、運転者の力量によっては的確な横転防止動作は困難である。
特許文献2では、横転の防止措置を講じるための条件の閾値を低く設定すると、横転する可能性が比較的低い状況下でもエンジン出力が低下して走行性能が低下する。一方、走行性能を向上させるべく閾値を高く設定すると、横転直前の状態にならないと横転防止のための手段が作動しないため、旋回速度が高い場合などは横転の危険性が高まるという課題がある。
特許文献3の技術は、ロール剛性を調整可能とするアクチュエータが必要であり、コストが掛かる。
特許文献4の技術は、旋回方向における外側車輪に遠心力方向に横滑りを起こさせて車体の横転を防止するので、車輪は運転者の意図しないラインを走行しトレース性が悪化してしまう。
また、特許文献2と特許文献4の技術は、旋回走行中には有効であるが、路面の凹凸や横風により横転する度合いが高まったときには、有効でない場合がある。
特許文献5の技術は、走行性能やトレース性を悪化させることなくロールを制御でき横転防止に効果があるが、4輪の制駆動力を個別に制御できる4輪駆動車にしか適用することができず、2輪駆動車に適用できない。
この発明の目的は、2輪駆動の車両において、走行性能やトレース性を悪化させることなく、横転を抑制することができる車両の横転防止装置を提供することである。
この発明の車両の横転防止装置は、前輪3または後輪2となる左右の駆動輪と左右の従動輪とを備えた2輪駆動の車両の横転防止装置であって、
前記車両は、前記左右の各駆動輪にそれぞれ独立して駆動力を与える駆動源4,4と、この駆動源4,4による前記左右の駆動輪の駆動力を個別に制御可能な駆動力制御手段11aと、運転者によるブレーキ操作により前記左右の従動輪に制動力を与える従動輪用のブレーキ機構8,8とを備え、
運転者によるブレーキ操作とは別に前記従動輪用のブレーキ機構8,8を制御する従動輪用制動力制御手段10bと、
前記車両の車体1のロール角を検知するロール角検知手段12と、
前記ロール角検知手段12で検知されたロール角が閾値以上になったとき、
前記左右の駆動輪のいずれか一方に駆動力を与えるように、前記駆動力制御手段11aにより前記駆動源4を制御すると共に、この駆動力を与える前記駆動輪と互いに同じ左右方向にある前記従動輪に制動力を与えるように、前記従動輪用制動力制御手段10bにより前記従動輪用のブレーキ機構8を制御するロール抑制制御手段14とを設けたことを特徴とする。
この構成によると、車両走行時において、ロール角検知手段12は車体1のロール角を常時検知する。ロール角検知手段12は、例えば、前輪3または後輪2のサスペンション17の各ストローク量を検知するセンサ12である。このセンサ12によって検知される各ストローク量は車体1のロール角に比例する。ロール抑制制御手段14は、前記ロール角検知手段12で検知されたロール角が閾値以上になったとき、駆動力制御手段11aと従動輪用制動力制御手段10bとを制御する。すなわち駆動力制御手段11aにより駆動源4を制御して左右の駆動輪のいずれか一方に駆動力を与える。これと共に、従動輪用制動力制御手段10bにより従動輪用のブレーキ機構8を制御して前記駆動輪と互いに同じ左右方向にある従動輪に制動力を与える。
前記「閾値」は、車両試験やシミュレーション等によって、車両が横転する限界値よりも低めに余裕を持たせた値が適宜に定められる。
このように駆動輪に駆動力を与えると共に従動輪に制動力を与えることで、左右のいずれか一方の駆動輪および従動輪の各サスペンション17の瞬間回転中心P1に、鉛直方向下向きまたは鉛直方向上向きの力を作用させ車体1のロールを抑制することができる。前記各サスペンション17の瞬間回転中心P1に鉛直方向下向きの力を作用させることで、ロール時の車体1の浮き上がりを抑えることができる。前記各サスペンション17の瞬間回転中心P1に鉛直方向上向きの力を作用させることで、ロール時の車体1の沈み込みを抑えることができる。この場合、ロール剛性を調整するアクチュエータ等を新たに追加することなく、車両の横転を抑制することができる。車輪に横滑りを起こさせる必要もないため、従来技術のようなトレース性の悪化を招くこともない。
前記駆動源はモータであっても良い。この場合、駆動源が内燃機関である場合よりも、車両を加速する方向の駆動力を、駆動輪の接地点に木目細かく入力することができる。
前記車両が、前記左右の駆動輪が前輪3,3となる前輪駆動車であるとき、前記ロール抑制制御手段14は、ロール発生時に前記車体1が浮き上がる側の前輪3に駆動力を与えるように、前記駆動力制御手段11aにより前記駆動源4を制御すると共に、前記車体1が浮き上がる側の後輪2に制動力を与えるように、前記従動輪用制動力制御手段10bにより前記従動輪用のブレーキ機構8を制御するものとしても良い。
この場合、前記車体1が浮き上がる側の前輪3に駆動力Xを与えることで、前記前輪3のサスペンション17の瞬間回転中心P1には、鉛直方向下向きの力Xtanθが作用する。言い換えると、車体1には、前記前輪3のサスペンション17を介して車体1を押し下げる方向、すなわちロール時の車体1の浮き上がりを抑える方向の力が作用する。
これと共に、前記車体1が浮き上がる側の後輪2に制動力Xを与えることで、前記後輪2のサスペンション17の瞬間回転中心P1には、鉛直方向下向きの力Xtanθが作用する。言い換えると、車体1には、前記後輪2のサスペンション17を介して車体1を押し下げる方向、すなわちロール時の車体1の浮き上がりを抑える方向の力が作用する。
このように、ロール時の車体1の浮き上がりを抑えることで、車両の横転を抑制することができる。
前記車両が、前記左右の駆動輪が後輪2,2となる後輪駆動車であるとき、前記ロール抑制制御手段14は、ロール発生時に前記車体1が沈み込む側の前輪3に制動力を与えるように、前記従動輪用制動力制御手段10bにより前記従動輪用のブレーキ機構8を制御すると共に、前記車体1が沈み込む側の後輪2に駆動力を与えるように、前記駆動力制御手段11aにより前記駆動源4を制御するものとしても良い。
この場合、前記車体1が沈み込む側の前輪3に制動力Xを与えることで、前記前輪3のサスペンション17の瞬間回転中心P1には、鉛直方向上向きの力Xtanθが作用する。言い換えると、車体1には、前記前輪3のサスペンション17を介して車体1を持ち上げる方向、すなわちロール時の車体1の沈み込みを抑える方向の力が作用する。
これと共に、前記車体1が沈み込む側の後輪2に駆動力Xを与えることで、前記後輪2のサスペンション17の瞬間回転中心P1には、鉛直方向上向きの力Xtanθが作用する。言い換えると、車体1には、前記後輪2のサスペンション17を介して車体1を持ち上げる方向、すなわちロール時の車体1の沈み込みを抑える方向の力が作用する。
このように、ロール時の車体1の沈み込みを抑えることで、車両の横転を抑制することができる。
前記ロール抑制制御手段14は、前記駆動輪に増加させる駆動力と従動輪に減少させる制動力の絶対値の大きさを等しくしても良い。この場合、車体1が不所望な姿勢に変位することを防止できるうえ、車両前後のピッチングを抑制し、乗員の乗り心地を向上することができる
横転防止制御の介入時に、運転者がアクセルペダルを踏んでいてモータがある駆動力を発生していた場合、横転防止制御はその駆動力にさらに駆動力をプラスする。そのプラスした分と同じ大きさの制動力を従動輪に足す。その結果、前後輪トータルの駆動力は横転防止制御作動前と同じになり、急に車速が変化することがなく運転者に違和感を与えることなく制御できる。
前記駆動源4は各駆動輪毎に設けられるモータであり、このモータは、一部または全体が駆動輪内に配置されて前記モータ4と車輪用軸受6と減速機5とを含むインホイールモータ駆動装置7を構成するものとしても良い。
この発明の車両の横転防止装置は、前輪または後輪となる左右の駆動輪と左右の従動輪とを備えた2輪駆動の車両の横転防止装置であって、前記車両は、前記左右の各駆動輪にそれぞれ独立して駆動力を与える駆動源と、この駆動源による前記左右の駆動輪の駆動力を個別に制御可能な駆動力制御手段と、運転者によるブレーキ操作により前記左右の従動輪に制動力を与える従動輪用のブレーキ機構とを備え、運転者によるブレーキ操作とは別に前記従動輪用のブレーキ機構を制御する従動輪用制動力制御手段と、前記車両の車体のロール角を検知するロール角検知手段と、前記ロール角検知手段で検知されたロール角が閾値以上になったとき、前記左右の駆動輪のいずれか一方に駆動力を与えるように、前記駆動力制御手段により前記駆動源を制御すると共に、この駆動力を与える前記駆動輪と互いに同じ左右方向にある前記従動輪に制動力を与えるように、前記従動輪用制動力制御手段により前記従動輪用のブレーキ機構を制御するロール抑制制御手段とを設けたため、2輪駆動の車両において、走行性能やトレース性を悪化させることなく、横転を抑制することができる。
この発明の第1の実施形態に係る車両の横転防止装置のシステム構成を概略示す図である。 同横転防止装置の制御系のブロック図である。 同車両が後輪駆動車である場合の横転防止装置の原理を説明する図である。 同車両の左旋回時の横転防止装置の作用を説明する図である。 この発明の他の実施形態に係る車両の横転防止装置の原理を説明する図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車両の横転防止装置の原理を説明する図である。
この発明の第1の実施形態に係る車両の横転防止装置を図1ないし図4と共に説明する。
図1は、車両の横転防止装置のシステム構成図である。この実施形態では、車両を後輪駆動車とした例について説明する。同図1に示すように、この車両は、車体1の左右の後輪2,2が駆動輪とされ、左右の前輪3,3が従動輪とされた2輪駆動の車両である。前輪3,3となる従動輪は操舵輪とされている。車両は、左右の各駆動輪にそれぞれ独立して駆動力を与える駆動源を備えている。駆動源として、例えば、同期モータまたは誘導モータからなるモータ4が適用される。モータ4の回転は、減速機5および車輪用軸受6を介して駆動輪に伝達される。このモータ4は、一部または全体が駆動輪内に配置されて、モータ4、減速機5、および車輪用軸受6を含むインホイールモータ駆動装置7を構成している。
左右の従動輪および左右の駆動輪には、運転者によるブレーキ操作によりこれら従動輪および駆動輪にそれぞれ制動力を与える従動輪用のブレーキ機構8,8、駆動輪用のブレーキ機構(図示せず)が設けられている。後述のECU9は、運転者のブレーキ操作による減速指令をブレーキコントローラ10へ出力する。このブレーキコントローラ10はECU9からの減速指令に従って、従動輪用のブレーキ機構8,8および駆動輪用のブレーキ機構に制動指令を与える。ブレーキ機構8は、例えば、電動ブレーキや油圧ブレーキが適用される。
車体1には、ECU9と、インバータ装置11と、センサ12とが搭載されている。ECU9は、自動車全般の統括制御を行い、インバータ装置11、ブレーキコントローラ10等に指令を与える上位制御手段である。
図2は、この横転防止装置の制御系のブロック図である。同図2に示すように、ECU9は、基本駆動制御手段13と、ロール抑制制御手段14と、記憶手段15とを有する。基本駆動制御手段13は、運転者によるアクセル操作量およびブレーキ操作量から基本のトルク指令を各インホイールモータ駆動装置7(図1)に対して分配して与える。ロール抑制制御手段14は、左右の駆動輪のいずれか一方に駆動力を与えるようにモータ4を制御すると共に、この駆動力を与える前記駆動輪と互いに同じ左右方向にある従動輪に制動力を与えるように前記従動輪用のブレーキ機構8を制御する。
ECU9から出力されたトルク指令は、インバータ装置11を介して、各モータ4に駆動電流として与えられる。インバータ装置11は、バッテリ16の直流電力を、モータ4に応じた3相交流に変換するインバータ(図示せず)と、このインバータをPWM制御およびベクトル制御等で電流制御するモータコントローラである駆動力制御手段11aとを有する。この駆動力制御手段11aは、ECU9からの指令に従って走行駆動用の各モータ4の制御をそれぞれ行う。駆動力制御手段11aは、左右の駆動輪の駆動力を個別に制御可能に構成される。
ECU9は、コンピュータとこれに実行されるプログラム、並びに各種の電子回路等で構成される。ECU9とインバータ装置11の弱電系とは、互いに共通のコンピュータや共通の基板上の電子回路で構成されていても良い。
ブレーキコントローラ10は、制動力制御手段10aと、従動輪用制御手段10bとを有する。制動力制御手段10aは、運転者のブレーキ操作による減速指令に従って、ECU9より与えられる指令により従動輪用および駆動輪用のブレーキ機構8に制動指令を与える。従動輪用制御手段10bは、運転者によるブレーキ操作とは別に従動輪用のブレーキ機構8を制御する。左右の従動輪用のブレーキ機構8は、従動輪用制御手段10bにより個別に制御される。なお、従動輪用制御手段10bは、制動力制御手段10aが有する機能の一部として設けられていても良い。また、従動輪用制御手段10bは、ECU9に設けられていても良い。すなわち、運転者のブレーキ操作による減速指令に基づき制動力を制御する機能と、センサ12で検知したロール角に基づき自動的に従動輪への制動力を制御する機能を有すれば良い。
センサ12は、車体のロール角を検知するものであり、例えば、前輪3(図1)および後輪2(図1)のサスペンションの各ストローク量を検知するセンサが採用される。このセンサ12は、例えば、サスペンションのロッドの突出量に応じて変化する抵抗値をストローク量に換算する。このセンサ12によって検知されるサスペンションの各ストローク量は、車体のロール角に比例する。センサ12で検知されるストローク量とロール角との関係は、例えば、テーブル等からなる関係設定手段に設定され、ロール抑制制御手段14の判定部14aにおいて演算に供される。
前記判定部14aは、センサ12で検知された値を前記関係設定手段に照らして得られるロール角が、閾値以上になったか否かを判定する。前記閾値は、ECU9の記憶手段15に書換え可能に記憶され、車両試験やシミュレーション等によって、車両が横転する限界値よりも低めに余裕を持たせた値が適宜に定められる。
ロール抑制制御手段14は、判定部14aでロール角が閾値以上になったと判定されたとき、左右の駆動輪のいずれか一方に駆動力を与えるように、駆動力制御手段11aによりモータ4を制御すると共に、この駆動力を与える駆動輪と互いに同じ左右方向にある従動輪に制動力を与えるように、従動輪用制動力制御手段10bにより従動輪用のブレーキ機構8を制御する。この場合において、ロール抑制制御手段14は、前記駆動輪に増加させる駆動力と従動輪に減少させる制動力の絶対値の大きさを等しくしても良い。
ここで図3は、車両が後輪駆動車である場合の横転防止装置の原理を説明する図であり、前後力によりロールを制御するために車体1に働く上下力の概念図である。同図3に示すように、各車輪3,2を車体1に支持する各サスペンション17の車両側面視における各瞬間回転中心P1が、常に車両前後方向における前輪3と後輪2との間に位置するように構成されている。他の実施形態についても同じ。
車両の進行方向に対して、車両を減速する方向の制動力Xが前輪3に付与されると、前輪3のサスペンション17の瞬間回転中心P1には、鉛直方向上向きの力Xtanθが作用する。言い換えると、車体1には、前輪3のサスペンション17を介して車体1を持ち上げる方向、すなわちロール時の車体1の沈み込みを抑える方向の力が作用する。
同様に、車両の進行方向に対して、車両を加速する方向の駆動力Xを後輪2の接地点に作用させることができるトルクが後輪2に付与されると、後輪2のサスペンション17の瞬間回転中心P1には、鉛直方向上向きの力Xtanθが作用する。言い換えると、車体1には、後輪2のサスペンション17を介して車体1を持ち上げる方向、すなわちロール時の車体1の沈み込みを抑える方向の力が作用する。
したがって、車両の車体1にロールが生じた際に、後輪駆動車では、車体1が沈み込む側の前後輪3,2にそれぞれ制動力と駆動力を作用させるように、前輪3のブレーキ機構と後輪2のモータをそれぞれ制御する。
図4は、この車両の左旋回時の横転防止装置の作用を説明する図である。図4(a)は同車両を平面視で概略示す図であり、図4(b)は同車両を後側から見た図である。図4(a),(b)に示すように、車体が沈み込む右側の前輪3に制動力Xを与えることで、車体1には、ロール時の車体1の沈み込みを抑える方向の力Xtanθが作用する。
これと共に、車体1が沈み込む右側の後輪2に駆動力Xを与えることで、車体1には、ロール時の車体1の沈み込みを抑える方向の力Xtanθが作用する。このように、ロール時の車体1の沈み込みを抑えることで、車両の横転を抑制することができる。この場合に、ロール抑制制御手段が、右側の後輪2に増加させる駆動力と、右側の前輪3に減少させる制動力の絶対値の大きさを等しくした場合には、車体1が不所望な姿勢に変位することを防止できるうえ、車両前後のピッチングを抑制し、乗員の乗り心地を向上することができる。
他の実施形態について説明する。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
車両は、左右の駆動輪が前輪で左右の従動輪が後輪となる前輪駆動車であっても良い。
図5は、この発明の他の実施形態に係る車両の横転防止装置の原理を説明する図である。図2も参照しつつ説明する。車両の進行方向に対して、車両を加速する方向の駆動力Xを前輪3の接地点に作用させることができるトルクが前輪3に付与されると、前輪3のサスペンション17の瞬間回転中心P1には、鉛直方向下向きの力Xtanθが作用する。言い換えると、車体1には、前輪3のサスペンション17を介して車体1を押し下げる方向、すなわちロール時の車体1の浮き上がりを抑える方向の力が作用する。
同様に、車両の進行方向に対して、車両を減速する方向の制動力Xが後輪2に付与されると、後輪2のサスペンション17の瞬間回転中心P1には、鉛直方向下向きの力Xtanθが作用する。言い換えると、車体1には、後輪2のサスペンション17を介して車体1を押し下げる方向、すなわちロール時の車体1の浮き上がりを抑える方向の力が作用する。
したがって、車両の車体1にロールが生じた際に、前輪駆動車では、車体1が浮き上がる側の前後輪3,2にそれぞれ駆動力と制動力を作用させるように、前輪3のモータ4と後輪2のブレーキ機構8をそれぞれ制御する。
ロール抑制制御手段14は、判定部14aでロール角が閾値以上になったと判定されたとき、車体1が浮き上がる、例えば左側の前輪3に駆動力を与えるように、駆動力制御手段11aによりモータ4を制御する。これと共に、ロール抑制制御手段14は、車体1が浮き上がる、例えば左側の後輪2に制動力を与えるように、従動輪用制動力制御手段10bにより左側の後輪用のブレーキ機構8を制御する。
このように、ロール時の車体1の浮き上がりを抑えることで、車両の横転を抑制することができる。
前記各実施形態では、左右の駆動輪を個別のモータで駆動するインホイールモータ方式を適用しているが非インホイールモータ方式の車両に横転防止装置を設けても良い。
図6に示す非インホイールモータ方式の車両として、例えば、左右の駆動輪それぞれに対応させて車体に設置された2つのモータの出力を、ドライブシャフト等を介して各駆動輪にそれぞれ伝達し、各駆動輪の駆動トルクを独立して制御する機構を設けた構成としても良い。その他、例えば、モータまたは内燃機関等の駆動源が出力する動力を、左右輪毎に可変配分できる機構を設けた構成でも本制御の適用が可能である。
1…車体
2…後輪
3…前輪
4…モータ
5…減速機
6…車輪用軸受
7…インホイールモータ駆動装置
8…ブレーキ機構
10b…従動輪用制御手段
11a…駆動力制御手段
12…センサ(ロール角検知手段)
14…ロール抑制制御手段

Claims (6)

  1. 前輪または後輪となる左右の駆動輪と左右の従動輪とを備えた2輪駆動の車両の横転防止装置であって、
    前記車両は、前記左右の各駆動輪にそれぞれ独立して駆動力を与える駆動源と、この駆動源による前記左右の駆動輪の駆動力を個別に制御可能な駆動力制御手段と、運転者によるブレーキ操作により前記左右の従動輪に制動力を与える従動輪用のブレーキ機構とを備え、
    運転者によるブレーキ操作とは別に前記従動輪用のブレーキ機構を制御する従動輪用制動力制御手段と、
    前記車両の車体のロール角を検知するロール角検知手段と、
    前記ロール角検知手段で検知されたロール角が閾値以上になったとき、
    前記左右の駆動輪のいずれか一方に駆動力を与えるように、前記駆動力制御手段により前記駆動源を制御すると共に、この駆動力を与える前記駆動輪と互いに同じ左右方向にある前記従動輪に制動力を与えるように、前記従動輪用制動力制御手段により前記従動輪用のブレーキ機構を制御するロール抑制制御手段と、
    を設けたことを特徴とする車両の横転防止装置。
  2. 請求項1記載の車両の横転防止装置において、前記駆動源はモータである車両の横転防止装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の車両の横転防止装置において、前記車両が、前記左右の駆動輪が前輪となる前輪駆動車であるとき、前記ロール抑制制御手段は、ロール発生時に前記車体が浮き上がる側の前輪に駆動力を与えるように、前記駆動力制御手段により前記駆動源を制御すると共に、前記車体が浮き上がる側の後輪に制動力を与えるように、前記従動輪用制動力制御手段により前記従動輪用のブレーキ機構を制御する車両の横転防止装置。
  4. 請求項1または請求項2記載の車両の横転防止装置において、前記車両が、前記左右の駆動輪が後輪となる後輪駆動車であるとき、前記ロール抑制制御手段は、ロール発生時に前記車体が沈み込む側の前輪に制動力を与えるように、前記従動輪用制動力制御手段により前記従動輪用のブレーキ機構を制御すると共に、前記車体が沈み込む側の後輪に駆動力を与えるように、前記駆動力制御手段により前記駆動源を制御する車両の横転防止装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両の横転防止装置において、前記ロール抑制制御手段は、前記駆動輪に増加させる駆動力と従動輪に減少させる制動力の絶対値の大きさを等しくする車両の横転防止装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両の横転防止装置において、前記駆動源は各駆動輪毎に設けられるモータであり、このモータは、一部または全体が駆動輪内に配置されて前記モータと車輪用軸受と減速機とを含むインホイールモータ駆動装置を構成する車両の横転防止装置。
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