JP2016086536A - 車両のトラクション制御装置 - Google Patents

車両のトラクション制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016086536A
JP2016086536A JP2014217989A JP2014217989A JP2016086536A JP 2016086536 A JP2016086536 A JP 2016086536A JP 2014217989 A JP2014217989 A JP 2014217989A JP 2014217989 A JP2014217989 A JP 2014217989A JP 2016086536 A JP2016086536 A JP 2016086536A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
drive
slip
drive slip
traction control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014217989A
Other languages
English (en)
Inventor
伊藤 健介
Kensuke Ito
健介 伊藤
大西 武司
Takeshi Onishi
武司 大西
敬介 鈴木
Keisuke Suzuki
敬介 鈴木
祐樹 関川
Yuki Sekikawa
祐樹 関川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2014217989A priority Critical patent/JP2016086536A/ja
Publication of JP2016086536A publication Critical patent/JP2016086536A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】 誤検知の抑制および駆動スリップ抑制効果の向上を実現できる車両のトラクション制御装置を提供する。【解決手段】 複数の駆動スリップと対応する複数の駆動スリップ抑制機能により左右駆動輪の駆動スリップを抑制する際、複数の駆動スリップ検知手段のうち検知時間が最も短い第1駆動スリップ検知手段により駆動スリップが検知された場合、左右駆動輪のトルク差をゼロに向かって低減させる。【選択図】 図2

Description

本発明は、車両のトラクション制御装置に関する。
特許文献1には、駆動輪の回転加速度が閾値以上のときに駆動スリップが発生すると予測し、駆動輪のトルクを低下させる技術が開示されている。
特開2006-115588号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、回転加速度を用いると誤検知が多くなるため、閾値を高くする必要があるが、閾値を高くすると、制御遅れが大きくなり、駆動スリップ抑制効果が小さくなる。
本発明の目的は、誤検知の抑制および駆動スリップ抑制効果の向上を実現できる車両のトラクション制御装置を提供することにある。
本発明では、複数の駆動スリップと対応する複数の駆動スリップ抑制機能により左右駆動輪の駆動スリップを抑制する際、複数の駆動スリップ検知手段のうち検知時間が最も短い第1駆動スリップ検知手段により駆動スリップが検知された場合、左右駆動輪のトルク差をゼロに向かって低減させる第1駆動スリップ抑制機能を有する。
本発明にあっては、複数の検知確度に応じた複数の駆動スリップ抑制機能を選択できるため、誤検知の抑制および駆動スリップの抑制効果の向上を実現できる。また、第1駆動スリップ抑制機能により左右駆動輪のトルク差が低減されることで、左右トルク差に起因する駆動スリップを確実に抑制できる。
実施例1の電動車両における制駆動系の構成図である。 実施例1の駆動力制御部6の制御ブロック図である。 横加速度に応じた駆動スリップ検知閾値設定マップである。 実施例1の駆動スリップ抑制作用を示す左右後輪2RL,2RRのタイヤ回転数およびタイヤ伝達トルクのタイムチャートである。 実施例2の駆動スリップ抑制作用を示す左右後輪2RL,2RRのタイヤ回転数およびタイヤ伝達トルクのタイムチャートである。 実施例3の駆動スリップ抑制作用を示す左右後輪2RL,2RRのタイヤ回転数およびタイヤ伝達トルクのタイムチャートである。 実施例4の駆動力制御部6の制御ブロック図である。
〔実施例1〕
[全体構成]
図1は、実施例1の電動車両における制駆動系の構成図である。
電動車両1は、後輪駆動方式の車両であり、駆動輪である左右後輪2RL,2RRを独立に駆動する左右電動モータ3L,3Rを有する。左右電動モータ3L,3Rは、三相交流モータである。実施例1では、左右電動モータ3L,3Rをばね下側(車輪側)に配置した、いわゆるインホイールモータ方式を採用している。左右電動モータ3L,3Rには左右インバータ4L,4Rが接続されている。左右インバータ4L,4RはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を各相2組ずつ用いた三相出力インバータである。左右インバータ4L,4Rには、高電圧バッテリ5が接続されている。左右インバータ4L,4Rは、駆動力制御部(モータ制御手段)6からのゲート信号に応じて動作し、左右電動モータ3L,3Rを力行または回生運転させる。
各車輪(左前輪2FL,右前輪2FR,左後輪2RL,右後輪2RR)には、ホイルシリンダ7FL,7FR,7RL,7RR(以下、総称してホイルシリンダ7と記載する。)が設けられている。各ホイルシリンダ7は、油圧制御ユニット8から供給されるブレーキ液により、対応する車輪に摩擦制動トルクを付与する。油圧制御ユニット8は、複数の電磁弁やモータポンプを有する。油圧制御ユニット8は、制動力制御部9からの油圧制御指令に基づいて電磁弁の開閉動作やモータポンプの回転数を制御し、各ホイルシリンダ7にブレーキ液を供給する。各ホイルシリンダ7に供給するブレーキ液は、独立して調整可能である。各ホイルシリンダ7および油圧制御ユニット8により車輪に摩擦制動トルクを付与する摩擦制動装置が構成される。
駆動力制御部6は、アクセル開度センサ10からのアクセル開度、ブレーキペダルセンサ11からのブレーキペダルストローク、左右モータ回転数センサ12L,12Rからの左右モータ回転数から求まる車体速、操舵角センサ13からのステアリングホイールの操舵角、ヨーレイトセンサ14からのヨーレイトおよび横加速度センサ15からの横加速度等が入力される。ブレーキペダルストローク、操舵角、ヨーレイトおよび横加速度は、制動力制御部9からCAN(Controller Area Network)による通信を介して入力される。駆動力制御部6は、各センサ信号に基づき、左右電動モータ3L,3Rの左右トルク指令を演算する。駆動力制御部6は、演算した左右トルク指令に左右モータ回転数を乗じて左右電動モータ3L,3Rに供給すべき左右目標電力を算出し、左右電動モータ3L,3Rに供給されている実電力(例えば、実電圧と実電流とから求まる。)と対応する目標電力との差分をゼロにするゲート信号を生成し、左右インバータ4L,4Rを駆動する。駆動力制御部6は、車両の制動時、ブレーキペダルストロークに応じた目標回生制動トルクが出力されるように左右トルク指令を演算する。目標回生制動トルクは、左右モータ回転数や高電圧バッテリ5のバッテリSOC等で決まる回生限界トルクにより制限される。
制動力制御部9は、ブレーキペダルセンサ11からのブレーキペダルストローク、操舵角センサ13からの操舵角、ヨーレイトセンサ14からのヨーレイト、横加速度センサ15からの横加速度、マスタシリンダ圧センサ16からのマスタシリンダ圧、車輪速センサ17からの各車輪2FL,2FR,2RL,2RRの車輪速等が入力される。制動力制御部9は、ブレーキペダルストロークに応じた要求制動力を演算し、要求制動力を達成するための目標制動トルクを求める。また、制動力制御部9は、目標制動トルクに対して左右電動モータ3L,3Rによる回生制動トルクを優先し、回生制動トルクのみでは不足する場合、その不足分を摩擦制動トルクで補う、いわゆる回生協調制御を行う。回生協調制御時、制動力制御部9は、目標制動トルクから実際に出力されている回生制動トルク(または目標回生制動トルクでもよい。)を減じて目標摩擦制動トルクを演算し、目標摩擦制動トルクが得られるような油圧制御指令を求め、油圧制御ユニット8に出力する。制動力制御部9と駆動力制御部6は、CANにより通信を行っている。
制動力制御部9は、ドライバの制動操作に依らず各ホイルシリンダ7のホイルシリンダ圧を調整するブレーキ制御として、アンチスキッド制御、横滑り防止制御等を行う。アンチスキッド制御では、制動スリップが発生した車輪のホイルシリンダ圧を減圧してロック傾向を抑制する。具体的には、従動輪(前輪2FL,2FR)の車輪速から求まる車体速と各車輪2FL,2FR,2RL,2RRの車輪速とが所定の関係となるように増減圧制御を行う。横滑り防止制御では、各車輪2FL,2FR,2RL,2RRの制動力を独立に制御し、実際のヨーレイトを操舵角と車体速とから求めた目標ヨーレイトに近づけ、車両の横滑りを低減させる。
また、制動力制御部(挙動安定制御手段)9は、ブレーキ制御としてトラクション制御を行う。トラクション制御では、左右後輪2RL,2RRのスリップ率を演算し、スリップ率が目標スリップ率となるように左右後輪2RL,2RRのホイルシリンダ圧の増圧量および左右電動モータ3L,3Rのトルクダウン量を求める。実施例1では、スリップ率=(車体速−車輪速)/車体速とする。車体速は、左右前輪2FL,2FRの車輪速の平均値とする。目標スリップ率は、例えば各車輪において、タイヤの摩擦係数が最大となるピークμスリップ率の近傍のスリップ率であり、車輪毎に異なる値となる。この目標スリップ率は、所定の範囲を有していてもよい。制動力制御部9は、油圧制御ユニット8に対し演算した増圧量が得られるように油圧制御指令を出力する一方、駆動力制御部6に対しトラクション制御の動作フラグを出力する。動作フラグは、トラクション制御中は1とし、それ以外は0とする。制動力制御部9によるトラクション制御は、例えば、左後輪2RLまたは右後輪2RRのスリップ率が所定の閾値を超えたときに開始される。
[駆動力制御部]
図2は、実施例1の駆動力制御部6の制御ブロック図である。
駆動力制御部6は、上位コントローラ19および下位コントローラ20から構成される。上位コントローラ19は、主に各センサ信号に基づき駆動力制御における左右電動モータ3L,3Rの左右トルク指令を生成する。下位コントローラ20は、主に左右電動モータ3L,3Rのトルクが左右トルク指令となるように左右電動モータ3L,3Rをフィードバック制御する。このため、上位コントローラ19には、下位コントローラ20よりも演算処理能力の高いCPUが搭載されている。上位コントローラ19と下位コントローラ20は、専用の通信線を介して信号の送受信を行う。
上位コントローラ19は、基本駆動力演算部21、左右駆動力差演算部22、第1検知部23、第2検知部24、第3検知部25、フェーズ選定部26、第1機能部27、第2機能部28、第3機能部29およびアクション選定部30を有する。
基本駆動力演算部21は、アクセル開度およびブレーキペダルストロークから求まるドライバの要求制駆動力と車体速とに基づき、左右加減速トルク指令を演算する。
左右駆動力差演算部22は、要求左右駆動力差に基づく左右トルク差を演算し、左右加減速トルク指令から左右トルク差を加減算して左右トルク指令を出力する(左右トルク差制御)。要求左右駆動力差は、車両のヨーモーメントを目標ヨーモーメントとするために必要な左右駆動力差である。目標ヨーモーメントは、アクセル開度、ブレーキペダルストローク、操舵角、ヨーレイトおよび従動輪(前輪2FL,2FR)の車輪速から求まる車体速等を考慮して設定する。例えば、操舵角と車体速とから目標ヨーレイトを求め、目標ヨーレイトとヨーレイトセンサ14により検出された実際のヨーレイトとの偏差を解消するようなヨーモーメントを目標ヨーモーメントとする。
第1検知部23および第2検知部24は、左右後輪2RL,2RRの車輪速(左右後輪回転数)に基づき、左右後輪2RL,2RRの駆動スリップを検知する駆動スリップ検知手段である。
第1検知部23は、右後輪回転数が右第1検知閾値以上のとき、第1検知フラグを1(右後輪の駆動スリップを検知)とし、左後輪回転数が左第1検知閾値以上のとき第1検知フラグを2(左後輪の駆動スリップを検知)とし、それ以外は第1検知フラグを0(駆動スリップ検知なし)とする。
第2検知部24は、右後輪回転数が右第2検知閾値(>右第1検知閾値)以上のとき第2検知フラグを1(右後輪の駆動スリップを検知)とし、左後輪回転数が左第2検知閾値(>左第1検知閾値)以上のとき第2検知フラグを2(左後輪の駆動スリップを検知)とし、右後輪回転数が右第2検知閾値以上、かつ、左後輪回転数が左第2検知閾値以上のとき第2検知フラグを3(左右後輪の駆動スリップを検知)とし、それ以外は第2検知フラグを0(駆動スリップ検知なし)とする。
上記の各検知閾値は、路面外乱やノイズによる誤判定と検知時間を考慮して設定される。また、各検知閾値は、旋回時の荷重移動量に応じて変化させる。図3は、横加速度に応じた駆動スリップ検知閾値設定マップである。図3に示すように、旋回外輪の検知閾値は横加速度が高くなるほど高い値とし、旋回内輪の検知閾値は横加速度が高くなるほど低い値とする。旋回時は外輪に荷重が移動するため、摩擦円が大きくなり、直進時よりも駆動スリップが発生しにくくなる。そして、摩擦円が大きくなると路面不整などからの入力も大きくなるため、検知閾値を大きくして誤検知を低減させる。一方、内輪は荷重が抜けることで摩擦円が小さくなり、直進時よりも駆動スリップが発生しやすくなる。そして、摩擦円が小さくなると路面不整などからの入力も小さくなるため、検知閾値を小さく設定し、検知遅れを低減させる。上記のように荷重移動量に応じて各検知閾値を変化させることで、誤検知および検知遅れを共に低減できる。
第3検知部25は、制動力制御部9から受け取ったトラクション制御の動作フラグが1のとき第3検知フラグを1とし、動作フラグが0のとき第3検知フラグを0とする。
各検知部23,24,25は、左右後輪2RL,2RRがタイヤグリップ限界に達したとき駆動スリップの検知を開始する。
フェーズ選定部26は、各検知フラグの値に応じて機能フェーズを選定する。なお、検知フラグの優先度は、高い方から順に第3検知フラグ、第2検知フラグ、第1検知フラグとする。以下に各検知フラグの値と選定される機能フェーズとの関係を列挙する。
・第0フェーズ
フェーズ番号に0を代入
第1検知フラグ = 1 or 2 →第1フェーズに移動
第2検知フラグ = 1 or 2 or 3 →第2フェーズに移動
第3検知フラグ = 1 →第3フェーズに移動
・第1フェーズ
第1検知フラグ = 1 →フェーズ番号に11を代入
第1検知フラグ = 2 →フェーズ番号に12を代入
第2検知フラグ = 1 or 2 or 3 →第2フェーズに移動
第3検知フラグ = 1 →第3フェーズに移動
・第2フェーズ
第2検知フラグ = 1 →フェーズ番号に21を代入
第2検知フラグ = 2 →フェーズ番号に22を代入
第2検知フラグ = 3 →フェーズ番号に23を代入
第3検知フラグ =1 →第3フェーズに移動
・第3フェーズ
第3検知フラグ = 1 →フェーズ番号に31を代入
第1機能部27および第2機能部28は、第1検知部23および第2検知部24と対応し、左右後輪2RL,2RRの駆動スリップを抑制する駆動スリップ抑制手段である。
第1機能部27は、第1検知部23に対応した第1駆動スリップ抑制機能を実行する。第1駆動スリップ抑制機能は、左右後輪2RL,2RRの左右トルク差をゼロに向かって低減させる機能である。第1機能部27は、フェーズ番号=1の場合、左右加減速トルク指令および左右トルク指令を検出し、左右トルク指令を共に所定の変化率で徐々に左右加減速トルク指令に近付けるための左右トルク制限を出力する。第1機能部27は、上記以外の場合、左右トルク制限を0とする。第1機能部27は、制動力制御部9に対し油圧すり替えフラグを出力する。油圧すり替えフラグは、フェーズ番号=11のとき1とし、フェーズ番号=12のとき2とし、回生協調制御中は3とし、それ以外は0とする。制動力制御部9は、油圧すり替えフラグが0から1へと変化したとき、右後輪2RRのホイルシリンダ圧を所定時間だけ高めて右後輪2RRの駆動スリップを減少させる。また、制動力制御部9は、油圧すり替えフラグが0から2へと変化したとき、左後輪2RLのホイルシリンダ圧を所定時間だけ高めて左後輪2RLの駆動スリップを減少させる。さらに、制動力制御部9は、油圧すり替えフラグが0から3へと変化したとき、車両の減速度が変化しないように、左右加減速トルク指令の減少に合わせて左右後輪2RL,2RRまたは4輪2FL,2FR,2RL,2RRのホイルシリンダ圧を立ち上げ、回生制動トルクから摩擦制動トルクへのすり替えを行う。
第2機能部28は、第2検知部24に対応した第2駆動スリップ抑制機能を実行する。第2駆動スリップ抑制機能は、トルクダウンにより左右後輪2RL,2RRのスリップ率を個別に目標スリップ率に近付けるモータトラクションコントロール機能である。第2機能部28は、フェーズ番号=21の場合、右後輪2RRのスリップ率を演算し、右後輪2RRのスリップ率が目標スリップ率となるように右電動モータ3Rのトルクを徐々にトルクダウンさせるための右トルク制限を出力する。このとき、左トルク制限は0とする。また、第2機能部28は、フェーズ番号=22の場合、左後輪2RLのスリップ率を演算し、左後輪2RLのスリップ率が目標スリップ率となるように左電動モータ3Lのトルクを徐々にトルクダウンさせるための左トルク制限を出力する。このとき、右トルク制限は0とする。さらに、第2機能部28は、フェーズ番号=23の場合、左右後輪2RL,2RRのスリップ率を演算し、左右後輪2RL,2RRのスリップ率が目標スリップ率となるように左右電動モータ3L,3Rのトルクを一定の変化率で徐々にトルクダウンさせるための左右トルク制限を出力する。上記の目標スリップ率は、制動力制御部9のトラクション制御における目標スリップ率と同じ値を用いる。第2機能部28は、上記以外の場合、左右トルク制限を0とする。
第3機能部29は、第3検知部25に対応した第3駆動スリップ抑制機能を実行する。第3駆動スリップ抑制機能は、フェーズ番号=31の場合、制動力制御部9のトラクション制御において演算されたトルクダウン量を、駆動スリップが検知された車輪側のトルク制限として出力する。このとき、駆動スリップが検知されていない車輪側のトルク制限は0とする。第3機能部29は、上記以外の場合、左右トルク制限を0とする。
アクション選定部30は、第1機能部27、第2機能部28および第3機能部29から出力された左右トルク制限を入力し、フェーズ番号に応じて左右トルク制限を出力する。左右駆動力差演算部22から出力された左右トルク指令は、左右トルク制限の加算後、最終左右トルク指令としてゲート信号の生成に供される。以下に各フェーズ番号の値と選定される左右トルク制限との関係を列挙する。
フェーズ番号 =11 or 12 →第1機能部27から出力された左右トルク制限
フェーズ番号 =21 or 22 or 23 →第2機能部28から出力された左右トルク制限
フェーズ番号 =31 →第3機能部29から出力された左右トルク制限
次に、作用を説明する。
図4は、実施例1の駆動スリップ抑制作用を示す左右後輪2RL,2RRのタイヤ回転数およびタイヤ伝達トルクのタイムチャートである。図4において、Rは右後輪2RR、Lは左後輪2RLを表している。
時点t0において、車両が左旋回を開始する。時点t0〜t1の区間では、左右トルク差制御により左右後輪2RL,2RRのトルク差が徐々に大きくなる。
時点t1において、右後輪2RRがタイヤグリップ限界に達する。各検知部23,24,25により駆動スリップの検知が開始される
時点t2では、右後輪回転数が右第1検知閾値に達したため、第1検知部23により右後輪2RRの駆動スリップが検知される。時点t2〜t3の区間では、第1機能部27の左右トルク差低減機能により左右後輪2RL,2RRのトルク差が徐々に低減される。
時点t3では、左右後輪2RL,2RRのトルク差がゼロとなる。また、右後輪回転数が右第2検知閾値に達したため、第2検知部24により右後輪2RRの駆動スリップが検知される。時点t3〜t5の区間では、第2機能部28のモータトラクションコントロール機能により左右後輪2RL,2RRのスリップ率が目標スリップ率となるように左右後輪2RL,2RRのトルクが制御される。
時点t4では、右後輪2RRがグリップ限界に復帰する。
時点t5では、制動力制御部9によるトラクション制御が開始されたため、第3検知部25により右後輪2RRの駆動スリップが検知される。時点t5以降は、第3機能部29により制動力制御部9のトラクション制御に基づいて左右後輪2RL,2RRのトルクが制御される。
実施例1の電動車両1では、旋回時に左右後輪2RL,2RRにトルク差を付与して車両にヨーモーメントを発生させている。このため、低μ路走行時などで左右トルク差に起因する左右後輪2RL,2RRの駆動スリップが発生した場合、車両のステア傾向がオーバーステア傾向となり、車両挙動が不安定となる。よって、駆動スリップを早期に検知してその進行を抑制する必要があるが、検知閾値を低くすると誤検知が多くなり、誤検知の状態でモータトラクションコントロールが作動すると、左右後輪2RL,2RRのトルクが過度に低下してしまう。一方、検知閾値を高くすると制御遅れが大きくなり、スリップ抑制効果が小さくなる。
これに対し、実施例1では、異なる検知閾値の設定により互いに検知時間を異ならせた複数段の検知機能(第1検知部23,第2検知部24)および複数段の検知機能と対応する複数段の駆動スリップ抑制機能(第1機能部27,第2機能部28)を設けた。すなわち、複数の検知確度に応じた複数の駆動スリップ抑制機能を選択できるため、誤検知の抑制および駆動スリップの抑制効果の向上を実現できる。
また、実施例1では、駆動スリップの発生時、第1機能部27の左右トルク差低減機能によってタイヤ伝達トルクを制御し、駆動スリップの進行を止めた後に第2機能部28によるモータトラクションコントロールへと移行する。第1機能部27の左右トルク差低減機能によって左右トルク差制御に起因する駆動スリップを確実に抑制できる。
実施例1にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) 左右後輪2RL,2RRを独立に駆動する左右電動モータ3L,3Rと、要求制駆動力および要求左右駆動力差に応じた左右トルク指令に基づいて左右電動モータ3L,3Rのトルクを制御する駆動力制御部6と、互いに異なる検知時間を有し左右後輪2RL,2RRの駆動スリップを検知する複数の駆動スリップ検知手段(第1検知部23,第2検知部24)と、複数の駆動スリップ検知手段と対応する複数の駆動スリップ抑制機能(第1駆動スリップ抑制機能,第2駆動スリップ抑制機能)により左右後輪2RL,2RRの駆動スリップを抑制する駆動スリップ抑制手段(第1機能部27,第2機能部28)と、を備え、第1機能部27は、第1検知部23により駆動スリップが検知された場合、左右後輪2RL,2RRのトルク差をゼロに向かって低減させる第1駆動スリップ抑制機能を有する。
特に左右駆動力差によって車両のヨーモーメントを制御している際には、本発明により当該ヨーモーメント制御に起因する駆動力差は速やかに解消されるので、以降前後駆動力によりスリップが増大したとしても左右駆動差により車両挙動の乱れが助長される事態を回避することが可能となる。また早期に第1駆動スリップ抑制機能を作動させ、左右駆動力差をゼロに向かわせたとしても車両の前後方向への挙動の乱れは軽微である為、第1駆動スリップ抑制機能を早期に作動させたとしても運転者に与える違和感は少なく、閾値を低く設定することが可能である。
よって、誤検知の抑制および駆動スリップ抑制効果の向上を実現できる。また、左右トルク差制御に起因する駆動スリップを確実に抑制できる。
(2) 第1機能部27は、第1駆動スリップ抑制機能といて、駆動スリップが検知された駆動輪に摩擦制動装置による摩擦制動トルクを所定時間付与する。
よって、トルクダウンに加えて摩擦制動トルクを付与することにより、駆動スリップを早期に抑制できる。
(3) 第1機能部27は、左右電動モータ3L,3Rの回生制動トルク発生中に第1検知部23により駆動スリップが検知された場合、回生制動トルクから摩擦制動装置による摩擦制動トルクへのすり替えを行う。
よって、車両の減速度を変化させることなく駆動スリップを抑制できる。
(4) 第2機能部28は、第1検知部23よりも検知時間の長い第2検知部24により駆動スリップが検知された場合、駆動スリップが検知された駆動輪のスリップ率が目標スリップ率となるように左右電動モータ3L,3Rのトルクダウンを行う第2駆動スリップ抑制機能を有する。
よって、左右後輪2RL,2RRのグリップ力を最大限利用した加速を実現できる。
(5) 車両挙動を安定させるためのトルクダウン量を演算し、当該トルクダウン量に基づいて左右電動モータ3L,3Rのトルクダウンを行う制動力制御部9を備え、第3機能部29は、制動力制御部9による制御介入がなされた場合、トルクダウン量に基づいて左右電動モータ3L,3Rのトルクダウンを行う第3駆動スリップ抑制機能を有する。
よって、既存のモータトラクションコントロールと干渉することなく、スムーズに接続できる。
(6) 第1検知部23および第2検知部24は、左右後輪2RL,2RRの荷重移動量に応じて検知時間を変化させる。
よって、旋回状態に依らず高い検知精度が得られる。
〔実施例2〕
実施例2は、第1駆動スリップ抑制機能のみ実施例1と相違する。実施例1と同じ構成には同じ符号を付して図示および説明は省略する。
実施例2の第1機能部27は、フェーズ番号=1の場合、左右加減速トルク指令および左右トルク指令を検出し、左右トルク指令を徐々に左右加減速トルク指令に近付けるための左右トルク制限を出力する。このとき、実施例2では、トルクを増加させる駆動輪はトルクを減少させる駆動輪よりも左右トルク指令がゆっくり変化するように、左右トルク制限を設定する。具体的には、右トルク指令が左トルク指令よりも大きい場合、右トルク指令の変化率>左トルク指令の変化率となるように左右トルク制限を設定する。右トルク指令が左トルク指令よりも小さい場合、右トルク指令の変化率<左トルク指令の変化率となるように左右トルク制限を設定する。
図5は、実施例2の駆動スリップ抑制作用を示す左右後輪2RL,2RRのタイヤ回転数およびタイヤ伝達トルクのタイムチャートである。
時点t0〜t2の区間および時点t3以降は図4と同じであるため、説明は省略する。
時点t2〜t3の区間では、第1機能部27の左右トルク差低減機能により左右後輪2RL,2RRのトルク差が徐々に低減される。ここで、右後輪2RRの路面μよりも左後輪2RLの路面μが低いスプリットμ路の場合、左右トルク差低減機能によって左後輪2RLのトルクを増大させると、左後輪2RLのグリップ力が摩擦円を超えて駆動スリップが発生していなかった左後輪2RLにも駆動スリップが発生するおそれがある。これに対し、実施例2では、トルクが増加する左後輪2RLはトルクが減少する右後輪2RRよりもゆっくりトルクが変化するため、左後輪2RLの駆動スリップ量の発生を抑制できる。
実施例2にあっては、実施例1の効果(1)〜(6)に加え、以下の効果を奏する。
(7) 第1機能部27は、第1駆動スリップ抑制機能によりトルク差を低減させる際、トルクを増加させる駆動輪はトルクを減少させる駆動輪よりもトルク変化を小さくする。
よって、スプリットμ路などでのトルク差低減に起因する駆動スリップを抑制できる。
〔実施例3〕
実施例3は、第1駆動スリップ抑制機能のみ実施例1と相違する。実施例1と同じ構成には同じ符号を付して図示および説明は省略する。
実施例3の第1機能部27は、フェーズ番号=1の場合、左右加減速トルク指令および左右トルク指令を検出し、左右トルク指令を徐々に左右加減速トルク指令に近付けるための左右トルク制限を出力する。このとき、実施例3では、駆動スリップが検知された駆動輪にパルス状の短時間トルクを駆動スリップと反対方向に所定時間付加する。具体的には、フェーズ番号=11の場合、所定時間のみ右後輪2RRの駆動スリップが減少する方向にパルス状のトルクが付加されるように右トルク制限を設定する。フェーズ番号=12の場合、所定時間のみ左後輪2RLの駆動スリップが減少する方向にパルス状のトルクが付加されるように左トルク制限を設定する。
図6は、実施例3の駆動スリップ抑制作用を示す左右後輪2RL,2RRのタイヤ回転数およびタイヤ伝達トルクのタイムチャートである。
時点t0〜t2の区間および時点t3以降は図4と同じであるため、説明は省略する。
時点t2〜t3の区間では、第1機能部27の左右トルク差低減機能により左右後輪2RL,2RRのトルク差が徐々に低減される。このとき、回転慣性の影響で右後輪2RRの回転数がなかなか落ちないことがある。これに対し、実施例3では、駆動スリップに対しパルス状の逆方向トルクを所定時間だけ付加するため、駆動スリップを早期に抑制できる。
実施例3にあっては、実施例1の効果(1)〜(6)に加え、以下の効果を奏する。
(8) 第1機能部27は、第1駆動スリップ抑制機能によりトルク差を低減させる際、駆動スリップが検知された駆動輪にパルス状の短時間トルクを駆動スリップと反対方向に付加する。
よって、トルクダウンに加えてパルス状の逆トルクを付与することにより、駆動スリップを早期に抑制できる。
〔実施例4〕
実施例4は、駆動力制御部6の制御ブロックの構成のみ実施例1と相違する。実施例1と同じ構成には同じ符号を付して図示および説明は省略する。
図7は、実施例4の駆動力制御部6の制御ブロック図である。
実施例4の駆動力制御部6は、第2検知部24および第2機能部28が下位コントローラ20側に設けられている。上位コントローラ19側には、スリップ目標演算部31が設けられている。
スリップ目標演算部31は、左右後輪2RL,2RRの目標スリップ率を演算する。目標スリップ率は、制動力制御部9のトラクション制御における目標スリップ率と同じ値を用いる。
実施例4の第2機能部28は、フェーズ番号=21の場合、右後輪2RRのスリップ率を演算し、右後輪2RRのスリップ率がスリップ目標演算部31で演算された目標スリップ率となるように右電動モータ3Rのトルクを徐々にトルクダウンさせるための右トルク制限を出力する。このとき、左トルク制限は0とする。また、第2機能部28は、フェーズ番号=22の場合、左後輪2RLのスリップ率を演算し、左後輪2RLのスリップ率がスリップ目標演算部31で演算された目標スリップ率となるように左電動モータ3Lのトルクを徐々にトルクダウンさせるための左トルク制限を出力する。このとき、右トルク制限は0とする。さらに、第2機能部28は、フェーズ番号=23の場合、左右後輪2RL,2RRのスリップ率を演算し、左右後輪2RL,2RRのスリップ率がスリップ目標演算部31で演算された左右目標スリップ率となるように左右電動モータ3L,3Rのトルクを一定の変化率で徐々にトルクダウンさせるための左右トルク制限を出力する。第2機能部28は、上記以外の場合、左右トルク制限を0とする。
実施例4のアクション選定部30は、第1機能部27および第3機能部29から出力された左右トルク制限を入力し、フェーズ番号に応じて左右トルク制限を出力する。アクション選定部30における各フェーズ番号の値と選定される左右トルク制限との関係は以下の通りである。
フェーズ番号 =11 or 12 →第1機能部27から出力された左右トルク制限
フェーズ番号 =21 or 22 or 23 →右トルク制限=0、左トルク制限=0
フェーズ番号 =31 →第3機能部29から出力された左右トルク制限
実施例4にあっては、実施例1の効果(1)〜(6)に加え、以下の効果を奏する。
(9) 駆動力制御部6は、左右トルク指令を演算する上位コントローラ19と、左右トルク指令に応じて左右電動モータ3L,3Rに電力を供給する下位コントローラ20と、上位コントローラ19側に設けられ目標スリップ率を演算するスリップ目標演算部31と、を有し、第2検知部24および第2機能部28は、下位コントローラ20側に設けられている。
よって、第2駆動スリップ抑制機能を開始する際、下位コントローラ20に対し演算処理能力の高い上位コントローラ19側で目標スリップ率を演算し、上位コントローラ19よりも左右電動モータ3L,3Rに近い下位コントローラ20側でフィードバック制御を行うことで、高応答の制御を実現できる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための形態を、実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例では、後輪駆動方式の電動車両を例示したが、本発明は、前輪駆動方式または四輪駆動方式の電動車両にも適用でき、実施例と同様の作用効果を得ることができる。
実施例2〜4を組み合わせてもよい。
1 電動車両
2FL,2FR 左右前輪
2RL,2RR 左右後輪
3L,3R 左右電動モータ
4L,4R 左右インバータ
5 高電圧バッテリ
6 駆動力制御部
7FL,7FR,7RL,7RR ホイルシリンダ
8 油圧制御ユニット
9 制動力制御部
10 アクセル開度センサ
11 ブレーキペダルセンサ
12L,12R 左右モータ回転数センサ
13 操舵角センサ
14 ヨーレイトセンサ
15 横加速度センサ
16 マスタシリンダ圧センサ
17 車輪速センサ
19 上位コントローラ
20 下位コントローラ
21 基本駆動力演算部
22 左右駆動力差演算部
23 第1検知部
24 第2検知部
25 第3検知部
26 フェーズ選定部
27 第1機能部
28 第2機能部
29 第3機能部
30 アクション選定部
31 スリップ目標演算部

Claims (9)

  1. 左右駆動輪を独立に駆動する左右電動モータと、
    前記要求制駆動力および要求左右駆動力差に応じた左右トルク指令に基づいて前記左右電動モータのトルクを制御するモータ制御手段と、
    互いに異なる検知時間を有し前記左右駆動輪の駆動スリップを検知する複数の駆動スリップ検知手段と、
    前記複数の駆動スリップ検知手段と対応する複数の駆動スリップ抑制機能により前記左右駆動輪の駆動スリップを抑制する駆動スリップ抑制手段と、
    を備え、
    前記駆動スリップ抑制手段は、前記複数の駆動スリップ検知手段のうち検知時間が最も短い第1駆動スリップ検知手段により駆動スリップが検知された場合、前記左右駆動輪のトルク差をゼロに向かって低減させる第1駆動スリップ抑制機能を有することを特徴とする車両のトラクション制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両のトラクション制御装置において、
    前記駆動スリップ抑制手段は、前記第1駆動スリップ抑制機能により前記トルク差を低減させる際、トルクを増加させる駆動輪はトルクを減少させる駆動輪よりもトルク変化を小さくすることを特徴とする車両のトラクション制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両のトラクション制御装置において、
    前記駆動スリップ抑制手段は、前記第1駆動スリップ抑制機能により前記トルク差を低減させる際、駆動スリップが検知された駆動輪にパルス状の短時間トルクを駆動スリップと反対方向に付加することを特徴とする車両のトラクション制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の車両のトラクション制御装置において、
    前記駆動スリップ抑制手段は、前記第1駆動スリップ抑制機能として、駆動スリップが検知された駆動輪に摩擦制動装置による摩擦制動トルクを所定時間付与することを特徴とする車両のトラクション制御装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の車両のトラクション制御装置において、
    前記駆動スリップ抑制手段は、前記左右電動モータの回生制動トルク発生中に前記第1駆動スリップ検知手段により駆動スリップが検知された場合、前記回生制動トルクから摩擦制動装置による摩擦制動トルクへのすり替えを行うことを特徴とする車両のトラクション制御装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の車両のトラクション制御装置において、
    前記駆動スリップ抑制手段は、前記複数の駆動スリップ検知手段のうち前記第1駆動スリップ検知手段よりも検知時間の長い第2駆動スリップ検知手段により駆動スリップが検知された場合、駆動スリップが検知された駆動輪のスリップ率が所定のスリップ率となるように前記左右電動モータのトルクダウンを行う第2駆動スリップ抑制機能を有することを特徴とする車両のトラクション制御装置。
  7. 請求項6に記載の車両のトラクション制御装置において、
    前記モータ制御手段は、前記左右トルク指令を演算する上位コントローラと、前記左右トルク指令に応じて前記左右電動モータに電力を供給する下位コントローラと、前記上位コントローラ側に設けられ前記所定のスリップ率を演算するスリップ目標演算部と、を有し、
    前記第2駆動スリップ検知手段および前記第2駆動スリップ抑制機能は、前記下位コントローラ側に設けられていることを特徴とする車両のトラクション制御装置。
  8. 請求項6または7に記載の車両のトラクション制御装置において、
    車両挙動を安定させるためのトルクダウン量を演算し、当該トルクダウン量に基づいて前記左右電動モータのトルクダウンを行う挙動安定制御手段を備え、
    前記駆動スリップ抑制手段は、前記挙動安定制御手段による制御介入がなされた場合、前記トルクダウン量に基づいて前記左右電動モータのトルクダウンを行う第3駆動スリップ抑制機能を有することを特徴とする車両のトラクション制御装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の車両のトラクション制御装置において、
    前記複数の駆動スリップ検知手段は、前記左右駆動輪の荷重移動量に応じて検知時間を変化させることを特徴とする車両のトラクション制御装置。
JP2014217989A 2014-10-27 2014-10-27 車両のトラクション制御装置 Pending JP2016086536A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014217989A JP2016086536A (ja) 2014-10-27 2014-10-27 車両のトラクション制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014217989A JP2016086536A (ja) 2014-10-27 2014-10-27 車両のトラクション制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016086536A true JP2016086536A (ja) 2016-05-19

Family

ID=55973932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014217989A Pending JP2016086536A (ja) 2014-10-27 2014-10-27 車両のトラクション制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016086536A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018043543A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 株式会社Subaru 車両の制動力制御装置
DE102018121458A1 (de) 2017-09-29 2019-04-04 Mazda Motor Corporation Vorrichtung zur steuerung von fahrzeugantriebskraft
CN109863057A (zh) * 2016-09-23 2019-06-07 日立汽车系统株式会社 电动车辆的控制装置、控制方法以及控制系统
JP7392400B2 (ja) 2019-11-07 2023-12-06 三菱自動車工業株式会社 モータ制御システム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018043543A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 株式会社Subaru 車両の制動力制御装置
CN109863057A (zh) * 2016-09-23 2019-06-07 日立汽车系统株式会社 电动车辆的控制装置、控制方法以及控制系统
DE102018121458A1 (de) 2017-09-29 2019-04-04 Mazda Motor Corporation Vorrichtung zur steuerung von fahrzeugantriebskraft
DE102018121458B4 (de) 2017-09-29 2023-12-07 Mazda Motor Corporation Vorrichtung zur steuerung von fahrzeugantriebskraft
JP7392400B2 (ja) 2019-11-07 2023-12-06 三菱自動車工業株式会社 モータ制御システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5879143B2 (ja) 車両運動制御装置及び車両運動制御方法
JP5906173B2 (ja) 車両制御装置
US10137784B2 (en) Control device for electric vehicle
JP4636062B2 (ja) 車両の挙動制御装置
JP4901503B2 (ja) 制動制御装置
JP4867369B2 (ja) 電動車両の駆動力制御装置、自動車及び電動車両の駆動力制御方法
JP2004530598A (ja) 車両の走行安定性コントロールを修正する方法
JP2009012708A (ja) 車両の旋回挙動制御装置
JP2007255664A (ja) 車両の旋回挙動制御装置
JP6364675B2 (ja) 車両制御装置
JP2016086536A (ja) 車両のトラクション制御装置
WO2015151193A1 (ja) 車両のトラクション制御装置
WO2018003717A1 (ja) 車両の運転支援装置
JP4797513B2 (ja) 車両の駆動力配分制御装置
JP2016086535A (ja) 車両のトラクション制御装置
US11427172B2 (en) Lateral dynamic control for regenerative and friction brake blending
JP2016083949A (ja) 電動車両の制動力制御装置
JP5505177B2 (ja) 車両の制動制御装置
JP5347500B2 (ja) 車両制御装置及び車両制御方法
JP5298950B2 (ja) 車両用操舵制御装置および車両用操舵制御方法
CN114801772A (zh) 车辆控制装置和控制方法
JP2016199146A (ja) 車両の制御装置
JP2016101847A (ja) 車両の駆動力制御装置
JP2016172494A (ja) ブレーキ制御装置
JP2016111779A (ja) 車両駆動力制御装置