JP2015032780A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理体へのエッチング処理における金属汚染の量を低減したプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】プラズマ処理装置において、ステージ電極の被処理体の戴置面を構成する材料がAl2O3を主成分とする材料でありエッチング処理手段による前記被処理体に対する所定のプラズマ処理において、エッチング処理用のガスとしてBCl3を用い、クリーニング放電手段による、N枚目の被処理体への所定のプラズマ処理とN+1枚目の被処理体への所定の処理の間に行うクリーニング放電において、クリーニングガスとしてO2を用いた放電により、前記エッチング処理用のガスに含まれる金属元素であるBと反応して揮発性の反応成生物B-ClデポからClを選択的に除去する第1のクリーニング放電と、クリーニングガスとしてSF6またはCxFyガスを用いた放電により、前記還元性の元素Bを除去する第2のクリーニング放電の少なくとも2つのクリーニング放電を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法に係り、特に、半導体製造装置のプラズマ処理装置における金属汚染の低減技術に関する。
DRAMやマイクロプロセッサ等の半導体装置の製造工程において、プラズマエッチングやプラズマCVDが広く用いられている。プラズマを用いた半導体装置の加工における課題の1つに、ウエハ(被処理体)に付着する金属元素の付着量を低減すること(金属汚染の低減)が挙げられる。例えば鉄やアルミなどの金属原子がウエハに付着した状態でデバイスの製造を続けると、デバイス特性を劣化させる原因となり、歩留まり低下を引き起こす。そのため、処理室の内壁に使う材料に金属の含有量が少ない素材や、消耗量の少ない素材の採用が進められている。また、被処理体に対して所定の処理を行う前(被処理体を搬入する前)に、内壁にSi系の薄膜をコーティングする処理を施すことにより、内壁材料をプラズマに対して露出させないことにより、内壁の消耗に起因した金属原子の放出量の抑制も検討されている。
特許文献1には、チャンバー内の被処理体に対してプラズマ処理を行うプラズマ処理方法であって、ハロゲン元素を含むガスをプラズマ化して生成した第1のプラズマにより被処理体を処理する第1のプラズマ処理と、第1のプラズマ処理後、前記チャンバー内に酸素を含むガスを供給し、第2のプラズマを生成させて前記チャンバーおよび被処理体を処理する第2のプラズマ処理と、第2のプラズマ処理後の被処理体を、フッ素を含むガスをプラズマ化して生成した第3のプラズマにより処理する第3のプラズマ処理とを含むプラズマ処理方法が開示されている。第2のプラズマ処理と第3のプラズマ処理を行うことによって、処理チャンバー内のみならず、搬送システムでのハロゲンによる腐食の防止を図っている。
特許文献2には、シリコンを含む処理室内部品の少なくとも一部が露出する空間に導入された酸素ガスから生成された第1のプラズマによって処理室内部品に付着物除去処理が施され、次いで、上記空間に導入された四弗化炭素ガスから生成された第2のプラズマによって処理室内部品に酸化物除去処理が施される、基板処理室の洗浄方法が開示されている。特許文献2の発明によれば、付着物除去処理において第1のプラズマ及びシリコンから生成され、且つ処理室内部品の表面に付着した酸化物は第2のプラズマによって除去される。これにより、処理室内部品の表面における酸化膜の形成を防止することができる。
特許文献3には、半導体製造装置内壁に付着した堆積膜を取り去るために、プラズマクリーニングに,少なくとも酸素ガスプラズマによるクリーニングと,塩素と三塩化ホウ素の混合ガスのプラズマによるクリーニングの工程を含み,酸素によるクリーニングを塩素と三塩化ホウ素の混合ガスのプラズマによるクリーニングよりも前に行う、ことが記載されている。
特開2006−270030号公報 特開2007−214512号公報 特開平11−186226号公報
これまでに、金属汚染を低減するためのさまざまな方法が検討されてきたが、デバイスの微細化に伴って、金属汚染の低減の要求値がより厳しくなっており、更なる対策が必要となっている。
例えば、N枚目のウエハへのエッチング処理とそのあとのN+1枚目のウエハへのエッチング処理の間には、ステージ電極(ウエハ戴置電極)の上にダミーのウエハを戴置しない状態にて、チャンバー内に堆積した反応副生成物等のクリーニング行うためのクリーニング放電を行うことがある。このクリーニング放電では、ウエハ戴置電極上にウエハを設置していないため、電極のウエハ戴置面がプラズマの照射によって消耗し、ウエハ戴置面を構成している金属元素がチャンバー内に拡散して金属汚染を引き起こすことがある。例えば電極のウエハ戴置面の材料がアルミナ(Al2O3)を主成分とする場合、電極表面の消耗によってAl汚染が引き起こされる恐れがある。
すなわち、エッチング処理のために、BCl3ガスを用いて放電を行うと、プラズマ中で解離、結合反応等によってBxCly(B-Cl系)ラジカルが生成する。なお、以下の説明では、説明を簡単にするため、直接、または、解離反応等を経て化学的な反応を起こすことができる原子、ラジカル、中性分子、及び、これらのイオンを含めてラジカルとまとめて呼ぶこととする。
このB-Cl系ラジカルは、処理室の内壁に付着し、B-Cl系のデポ物として堆積する。この状態で、SF6やCF4などのFを含む処理ガスを用いたクリーニング放電を行うと、図5に示したように、エッチング処理時に生成されたB-Cl系の堆積物の、F系ラジカルとB-Clデポが反応し、揮発性のB-F系ラジカル(例えばBF、BF2、BF3等)と揮発性のCl系ラジカル(Cl、Cl2等)が同時に生成する。そのため、SF6やCF系ガスを用いた放電により、BCl系デポを除去することはできる。
一方で、BとClの両方の元素が壁面からプラズマ中に放出されるため、電極のウエハ戴置面表面の主成分がAl2O3の場合、図6に示したように、Al-OのOはBと反応してB-Oとなり、Al-OのAlは酸化物状態から還元された金属状態となる。そして、金属状態として存在するAlはF系ラジカル、または、Cl系ラジカルと反応するが、特にCl系ラジカルと反応した場合、揮発性のAl-Cl系反応成生物となり、結果として電極のウエハ戴置面の金属酸化物を大きく消耗する(Fと反応した場合は電極のウエハ戴置面がフッ化し不揮発性のAl-Fが生成される)。これに伴って、処理内にはAl-Cl系のラジカルが拡散するが、プラズマ中で解離、または、F系ラジカルとの結合反応等を経て不揮発性のAl-F系の反応成生物が形成されると、処理室内壁にAl-F系デポとして堆積する。したがって、電極のウエハ戴置面にAl2O3を主成分とした材料を用いている場合、クリーニング放電の最初からSF6等のFを含む処理ガスを用いると、チャンバー内壁全体にAl-FとしてAlを含むデポ物を体積させることになる。この状態で次のウエハを搬入し、エッチング処理を行うと、エッチング処理中に内壁に堆積したAl-F系デポ物からAlが発生し、これがウエハに付着することによってAl金属汚染が引き起こされる。
本発明の目的は、エッチング処理のためにBCl3ガスを用いて放電を行った後の、ステージ電極の上にダミーウエハを戴置しない状態で行われるクリーニング放電による金属汚染の量を低減する、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することにある。
本発明の代表的なものの一例を示せば以下の通りである。プラズマ処理装置は、処理室と、処理室にガスを供給するガス供給手段と、処理室を減圧する排気手段と、プラズマを生成するための高周波電源と、被処理体を戴置するためのステージ電極と、前記被処理体に入射するイオンを加速するための高周波バイアス電源と、エッチング処理手段と、クリーニング放電手段とを備えたプラズマ処理装置であって、前記ステージ電極の前記被処理体の戴置面を構成する材料がAl2O3を主成分とする材料であり、前記エッチング処理手段による前記被処理体に対する所定のプラズマ処理において、エッチング処理用のガスとしてBCl3を用い、前記クリーニング放電手段による、N枚目の被処理体への所定のプラズマ処理とN+1枚目の被処理体への所定の処理の間に行うクリーニング放電において、
クリーニングガスとしてO2を用いた放電により、前記エッチング処理用のガスに含まれる金属元素であるBと反応して揮発性の反応成生物B-ClデポからClを選択的に除去する第1のクリーニング放電と、クリーニングガスとしてSF6またはCxFyガスを用いた放電により、前記還元性の元素Bを除去する第2のクリーニング放電の少なくとも2つのクリーニング放電を行うことを特徴とする。
本発明では、電極のウエハ戴置面の消耗を少なくすることにより、この消耗に起因して発生した金属元素のウエハへの付着量を低減できる。特に、エッチング処理のためにBCl3ガスを用いて放電を行った後の、ステージ電極の上にダミーウエハを戴置しない状態で行われるクリーニング放電による金属汚染の量を低減することができる。
本発明の第1の実施例における処理プロセスの概要を示す図である。 本発明を適用する対象であるプラズマ処理装置の代表的な構成例を示す図である。 第1の実施例における、制御部により実行されるプラズマ処理装置のプロセスフローを示す図である。 プラズマ処理装置におけるエッチング処理と、それに伴う処理室内壁の状態を説明する図である。 第1の実施例における、第1のクリーニング放電と、それに伴う処理室内壁の状態を説明する図である。 第1の実施例における、第2のクリーニング放電と、それに伴う処理室内壁の状態を説明する図である。 従来例による、図4Aの状態の後のクリーニング放電と、それに伴う処理室内壁の状態を説明する図である。 従来例による、図5のクリーニング放電に伴う電極のウエハ戴置面表面の状態を説明する図である。
本発明の代表的な実施例によれば、処理室と、処理室にガスを供給するガス供給手段と、処理室を減圧する排気手段と、プラズマを生成するための高周波電源と、被処理体を戴置するためのステージ電極と、被処理体に入射するイオンを加速するための高周波バイアス電源とを備えた半導体製造装置において、ウエハに対するプラズマ処理では、還元性元素と、電極のウエハ戴置面の材料のうち金属元素が特に金属状態となっている場合に、この金属元素と反応して揮発性の反応成生物を生成する元素を含む処理ガス、例えばBCl3、を用いて放電を行う。そして、N枚目の被処理体への所定のプラズマ処理とN+1枚目の被処理体への所定の処理の間に行うクリーニング放電においては、第1のクリーニングとして前記還元性元素と結合して不揮発性の反応成生物を形成する処理ガスを用いてクリーニング放電を行う。これによって、電極のウエハ戴置面の材料のうち金属元素が特に金属状態となっている場合に、この金属元素と反応して揮発性の反応成生物を生成する元素をチャンバー内から除去する。その後、第2のクリーニングとして前記還元性元素と反応して揮発性の反応成生物を生成する処理ガスを用いてクリーニング放電を行うことにより該還元性元素をチャンバー内から除去する。
以下、本発明になる半導体製造装置の第1の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1に、本発明の第1の実施例における処理プロセスの概要を示す。すなわち、処理室における、N枚目のウエハ(被処理体)のエッチング処理においては、還元性の元素(例えば、B)と、金属状態の金属元素(例えば、Al)と反応して揮発性の反応成生物を形成しやすいハロゲン元素(例えば、Cl)を含む処理ガスを用いる。
次の、クリーニングの初期(第1のクリーニング)には、前記還元性元素と反応して不揮発性の反応成生物を形成するガス(例えば、O2)を用いて放電して、前記ハロゲン元素を選択的にチャンバー内から除去する。次に、第2のクリーニングにおいて、内壁に残った前記還元性元素と反応して揮発性の反応成生物を生成する元素を含む処理ガス(例えば、SF6)を用いて、還元性元素をチャンバー内から除去する。なお、SF6に含まれるFはClと同様にハロゲン元素ではあるが、FはAlと反応しても不揮発性のAl-Fとなるため、Clのように金属元素と反応して揮発性の反応成生物を形成しないものであれば、第2のクリーニングにおいてFのようなハロゲン元素を用いても問題はない。
最後に、第3のクリーニングとして、還元された金属元素の酸化の処理を行う。
第1〜第3のクリーニングが終了したら、次に、N+1枚目のウエハのエッチング処理を行い、その後、第1〜第3のクリーニングを行う。
図2は、本発明を適用する対象であるプラズマ処理装置の代表的な構成例として、μ波−ECRプラズマエッチング装置の主要部を示している。プラズマ生成のためのマイクロ波がマイクロ波電源30で生成され、このマイクロ波は導波管3を通して、空洞共振部37に伝送され、チャンバー9の上部に設置された石英天板6、及び、シャワープレート5を介して処理室内1に導入される。処理ガスは処理ガス供給手段50から、シャワープレート5と天板6の間の空間に供給され、シャワープレート5に設けられているガス穴(図示せず)を介して処理室1内に導入される。被処理体(ウエハ)2を戴置するためのステージ電極(電極)4はシャワープレートの下方に、シャワープレートと対向して設置してある。電極のウエハ戴置面40はアルミナ(Al2O3)を主成分とする素材で構成されている。処理室1を減圧し、且つ、供給された処理ガスを排気するめの排気手段として、チャンバー9の下方にターボ分子ポンプ41が調圧バルブ43を介して取り付けられている。また、図示していないがチャンバー9の周りには磁場を形成するための磁場コイル、及び、ウエハを電極に対して電気的に吸着させるための静電吸着のための電源が設置されている。
処理室1においてウエハよりも上方の空間を形成している内壁部分にはインナーチャンバー83が設置されている。このインナーチャンバーは石英、焼結イットリア、焼結アルミナなど絶縁性の素材からなる。インナーチャンバー83の下方にはアース82が設置されている。このアースを構成する部材はアルミ等金属の表面にイットリアやアルミナなどの絶縁性の層を形成させたものである。
プラズマ処理装置は、ウエハを、ロック室からステージ電極4のウエハ戴置面40へ搬送しあるいはウエハ戴置面40からロック室へ搬送するウエハ搬送システムなどを備えている。ステージ電極4には、処理時、バイアス電源44により、バイアス電力が印加される。なお、本発明は、特許文献1,2に記載された方式のプラズマ処理装置にも適用可能であることは言うまでもない。
プラズマ処理装置は、さらに、エッチング処理やクリーニング処理を行うプロセスフローを制御するための制御部60と、この制御部がプロセスフローを実行するために必要な情報、例えば、プロセスレシピを記憶した記憶装置61とを備えている。制御部は、メモリと、このメモリに記録されCPU上で動作するプログラムを保有するコンピュータにより、実現される。プログラムは、コンピュータを、エッチング処理手段、クリーニング放電手段、ウエハ搬送システム等として機能させる。エッチング処理手段は、処理室内で所定のプロセスレシピに基づいてウエハを1枚毎にエッチング処理する機能を有する。クリーニング放電手段は、各ウエハのエッチング処理の後にステージ電極の上にダミーウエハを戴置しない状態で、所定のプロセスレシピに基づいて、クリーニング放電を行う機能を有する。なお、実際のプラズマ処理装置は、複数の処理室を備えているが、ここでは、説明を簡単にするために、単チャンバーの例を示す。
次に、図3を用いて、制御部60により実行される本実施例のプラズマ処理装置のプロセスフローについて、説明する。図3の上段は、プロセスフローの例を示している。ここでは、ウエハ搬送システムにより処理室内にN枚目のウエハを搬入し、N枚目のウエハに対してエッチン処理(処理1、処理2)を行い、その後、N枚目のウエハをウエハ搬送システムで処理室内から搬出した後、この処理室内のクリーニング放電(処理1、処理2、処理3)を行い、その後、この処理室に次のN+1枚目のウエハを搬入してエッチング処理を行う場合を示している。
図3の2つ目の段は、処理室内に供給するガスの流量を示している。ウエハの搬入、搬出時にはキャリアガスとしてArガスを供給するようにしている。これは、内壁等から発生した異物粒子がウエハに付着しないようにするため、異物粒子をガスの流れによって積極的にチャンバー下方へ輸送するためであり、また、前の処理で残留している残留ガスを積極的に排気するためでもある。エッチング処理では、エッチング処理1とエッチング処理2の2つの処理を連続して行うため、各々の処理に必要な処理ガスを供給する。クリーニング放電時(処理1、処理2、処理3)も、各々の処理に必要な処理ガスを供給する。
図3の3つ目の段は、プラズマ生成のための放電電力を示しており、処理1と処理2の間はプラズマ放電を継続したまま、バイアス電源44からのバイアス電力はゼロとして処理ガスを処理ガス1から処理ガス2へ切り替えている。プラズマが生成されている場合は、異物粒子は負に帯電しており、ウエハの電位もプラズマに対して負であるため、静電気力によってウエハへの異物粒子の落下量を低減させることができるためである。
エッチング処理が終わってウエハを搬出した後、次のウエハを搬入する前に、処理室内をクリーニングするためのクリーニング放電を行う。すなわちクリーニング放電では、電極4にウエハ2が戴置されていない「ウエハ無し」の状態で、クリーニングを行う。
このクリーニング放電では、電極4のウエハ戴置面40がプラズマ照射によって消耗しないよう、バイアス電源44からのバイアス電力はゼロとする。クリーニングの放電の初期ではクリーニングガス1を用いて放電を行い(第1のクリーニング)、その後、クリーニングガス2として用いて放電を行い(第2のクリーニング)、最後にクリーニングガス3を用いて放電を行う(第3のクリーニング)。この理由を次に詳しく述べる。
ここでは例として、エッチング処理1またはエッチング処理2において、BCl3ガスを含む処理ガスを用いて放電した場合について、図4A〜4Cを参照して説明する。
エッチング処理のために、BCl3ガスを用いて放電を行うと、図4Aに示したように、プラズマ中で解離、結合反応等によってBxCly(B-Cl系)ラジカルが生成する。このB-Cl系ラジカルは、処理室の内壁に付着し、B-Cl系のデポ物として堆積する。B-Cl系デポの構成元素のうち、Bは還元性があり、金属酸化物と反応して金属を還元する。また、Clは還元された金属と反応して揮発性の反応成生物を生成しやすい。
図4Aのエッチング処理後のクリーニング放電において、SF6やCF4などのFを含む処理ガスを用いたクリーニング放電を行うと、図5、図6で説明したような課題が発生する。
そこで、本発明では、図4Aのエッチング処理後のクリーニング放電において、クリーニング放電の最初(第1のクリーニング放電)では、還元性の元素Bと反応して、不揮発性の反応生成物を形成するガスとしてO2を用いてクリーニング放電を行う。この場合、図4Bに示したように、酸素から解離生成した酸素ラジカルはB-Cl系デポと反応し、B-O系の不揮発性の反応成生物とCl系の揮発性の反応成生物を生成する。したがって、B-Cl系デポ物からClを選択的に除去している。もちろんClがプラズマ中へ拡散し、電極のウエハ戴置面に入射すると、電極のウエハ戴置面はある程度は消耗する可能性があるが、金属状態のAlと比べると消耗量は少ない。
そして、B-Cl系デポからClを選択的に除去した後に、図4Cに示した第2のクリーニング放電として、Bと反応して、Bを含む揮発性の反応生成物を形成するための処理ガスとしてSF6ガスを含む処理ガスを用いたクリーニング放電を行い、デポとして残っているB(主にB-O系デポ)をB-F系ラジカルとして揮発させる。この場合、プラズマ中に拡散したB-F系ラジカルが電極のウエハ戴置面に入射するとAl2O3がBにより還元され、Alが金属状態となるが、プラズマからのClの入射が無いため、揮発性の反応生成物(Al-Cl)は生成さない。このように、内壁に堆積しているB-Cl系デポから、BとClの揮発タイミングをずらすことにより、電極のウエハ戴置面にBとClが同時に入射しないようにすることで、クリーニング中に電極のウエハ戴置面の消耗量を低減することができる。
また、望ましくは、最後に、フッ化、または、金属状態となった電極表面のAlをAl2O3に戻すため、クリーニングガスとして酸素を主体とする処理ガスを用いて、第3のクリーニングを行う。
以上、本発明の詳細について述べてきたが、ここで、エッチング装置に用いる還元性の元素(Element)をE−1(図4AではB(ホウ素))とし、エッチング処理に用いる処理ガスに含まれる元素のうち、電極のウエハ戴置面を構成する材料に含まれる金属元素E−0(図6ではAl(アルミ))について、金属元素E−0が金属状態のとき、反応して揮発性の反応成生物を形成しやすい元素をE−2(図4BではCl(塩素))とし、第2のクリーニング処理においてE−0と反応して揮発性の反応成生物を形成する元素をE−3(図4CではF(フッ素))としたとき、E−0とE−2が反応性して形成される生成物と、E−0とE−3が反応して形成される生成物のうち、E−0とE−2が反応性して形成される生成物の方が、揮発性が高ければ、E−0とE−3が反応して形成される生成物も多少の揮発性があっても、金属汚染を低減する効果は期待できる。
なお、具体的な処理ガスの例として、図4BではBと反応して不揮発性の反応成生物を形成するガスとしてO2を用いているが、例えば、N2など、Nを含む処理ガスを用いて、B-N系の反応成生物を形成してB-ClデポからClを選択的に除去してもよい。
また、第1のクリーニング後に内壁に残留したBを除去するため、第2のクリーニング放電では、Bと反応して揮発性の反応性生物を形成する元素Fを含むガスとしてSF6を用いた例を示したが、その他のガスとしてCF4などCxFyガスを含む処理ガスを用いてもよい。もちろん、Bと反応して揮発性の反応成生物を形成する元素のうち、電極のウエハ戴置面を構成する金属元素(本実施例の場合Al)と反応して揮発性の反応成生物を形成する元素を含むガスはできるだけ用いないようにしなければならない。
1…処理室、2…被処理体(ウエハ)、3…導波管、4…ステージ電極(電極)、5…シャワープレート、6…石英天板、9…チャンバー、40…ウエハ戴置面、41…ターボ分子ポンプ、50…処理ガス供給手段、60…制御部、82…アース、83…インナーチャンバー。

Claims (7)

  1. 処理室と、処理室にガスを供給するガス供給手段と、処理室を減圧する排気手段と、プラズマを生成するための高周波電源と、被処理体を戴置するためのステージ電極と、前記被処理体に入射するイオンを加速するための高周波バイアス電源と、エッチング処理手段と、クリーニング放電手段とを備えたプラズマ処理装置であって、
    前記ステージ電極の前記被処理体の戴置面を構成する材料がAl2O3を主成分とする材料であり、
    前記エッチング処理手段による前記被処理体に対する所定のプラズマ処理において、エッチング処理用のガスとしてBCl3を用い、
    前記クリーニング放電手段による、N枚目の被処理体への所定のプラズマ処理とN+1枚目の被処理体への所定の処理の間に行うクリーニング放電において、
    クリーニングガスとしてO2を用いた放電により、前記エッチング処理用のガスに含まれる金属元素であるBと反応して揮発性の反応成生物B-ClデポからClを選択的に除去する第1のクリーニング放電と、
    クリーニングガスとしてSF6またはCxFyガスを用いた放電により、前記還元性の元素Bを除去する第2のクリーニング放電の少なくとも2つのクリーニング放電を行う
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記フッ化、または、金属状態となった前記電極表面のAlをAl2O3に戻すため、前記クリーニング放電手段により、前記第2のクリーニング放電に続いて、クリーニングガスとして酸素を主体とする処理ガスを用いて第3のクリーニングを行う
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 処理室と、処理室にガスを供給するガス供給手段と、処理室を減圧する排気手段と、プラズマを生成するための高周波電源と、被処理体を戴置するためのステージ電極と、前記被処理体に入射するイオンを加速するための高周波バイアス電源と、エッチング処理手段と、クリーニング放電手段とを備えたプラズマ処理装置であって、
    前記ステージ電極の前記被処理体の戴置面を構成する材料がAl2O3を主成分とする材料であり、
    前記エッチング処理手段による前記被処理体に対する所定のプラズマ処理において、還元性の元素と、前記ステージ電極の前記被処理体の戴置面を構成する材料のうちの金属元素が金属状態であるとき、反応して揮発性の反応成生物を形成しやすい元素を含む処理ガスを用い、
    N枚目の被処理体への所定のプラズマ処理とN+1枚目の被処理体への所定の処理の間に行う、前記クリーニング放電手段によるクリーニング放電において、
    チャンバー内壁に付着している元素のうち、前記還元性の元素と反応して、不揮発性の反応成生物を形成する元素を含む処理ガスを用いた放電により、前記金属元素と反応して揮発性の反応成生物を形成する元素を選択的に除去する第1のクリーニング放電と、
    前記還元性の元素と反応して揮発性の反応成生物を形成する元素を含む処理ガスを用いた放電により、前記還元性の元素を除去する第2のクリーニング放電の少なくとも2つのクリーニング放電を行う
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  4. 請求項3において、
    前記還元性の元素と、前記ステージ電極の前記被処理体の戴置面を構成する材料のうちの金属元素が金属状態であるとき反応して揮発性の反応成生物を形成しやすい元素を含む処理ガスがBCl3であり、
    前記第1のクリーニング放電における、前記還元性の元素と反応して前記不揮発性の反応成生物を形成する元素を含む処理ガスが、O2またはN2ガスを含む処理ガスであり、
    前記第2のクリーニング放電おいて、還元性の元素と反応して揮発性の反応成生物を形成する元素を含む処理ガスが、SF6またはCxFyガスを含む処理ガスである
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 請求項4において、
    前記クリーニング放電手段によるクリーニング放電において、前記第2のクリーニング放電に続いて、前記フッ化、または、金属状態となった前記電極表面のAlをAl2O3に戻すため、前記クリーニング放電手段によりクリーニングガスとして酸素を主体とする処理ガスを用いて第3のクリーニングを行う
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  6. プラズマ処理装置による被処理体のプラズマ処理方法であって、
    前記プラズマ処理装置は、
    処理室と、処理室にガスを供給するガス供給手段と、処理室を減圧する排気手段と、プラズマを生成するための高周波電源と、被処理体を戴置するためのステージ電極と、前記被処理体に入射するイオンを加速するための高周波バイアス電源と、エッチング処理手段と、クリーニング放電手段とを備えており、
    前記ステージ電極の前記被処理体の戴置面を構成する材料がAl2O3を主成分とする材料であり、
    前記被処理体に対する所定のプラズマ処理において、エッチング処理用のガスとしてBCl3を用い、
    N枚目の被処理体への所定のプラズマ処理とN+1枚目の被処理体への所定の処理の間に行うクリーニング放電において、
    クリーニングガスとしてO2を用いた放電により、前記エッチング処理用のガスに含まれる金属元素であるBと反応して揮発性の反応成生物B-ClデポからClを選択的に除去する第1のクリーニング放電と、
    クリーニングガスとしてSF6またはCxFyガスを用いた放電により、前記還元性の元素Bを除去する第2のクリーニング放電の少なくとも2つのクリーニング放電を行う
    ことを特徴とするプラズマ処理方法。
  7. 請求項6において、
    前記第2のクリーニング放電に続いて、前記フッ化、または、金属状態となった前記電極表面のAlをAl2O3に戻すため、クリーニングガスとして酸素を主体とする処理ガスを用いて第3のクリーニングを行う
    ことを特徴とするプラズマ処理方法。
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