JP2015031628A - 遠隔計測システム - Google Patents

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【課題】ターゲットロストが発生した場合であっても、効率的にターゲットを探し出し、計測対象物の位置や方向(姿勢)等を判別することを可能にする遠隔計測システムを提供する。【解決手段】移動して所定の位置に配設する計測対象物1の位置を遠隔操作によって計測するためのシステムAであって、計測対象物1に取り付けられたプリズムからなるターゲット5と、設置位置が特定されているプリズムからなる基準点4と、計測対象物1に取り付けられたターゲット5を捉え、ターゲット5の位置を計測するための計測手段3と、計測手段3を遠隔操作する遠隔操作手段6と、遠隔操作手段6と計測手段3との間で操作信号及び計測情報を伝送する通信手段7と、計測対象物1に取り付けられ、移動時の計測対象物1の加速度及び角速度を計測する加速度・角速度計測手段8とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば建築・土木工事分野における測量技術に関連し、特に計測対象物の位置を遠隔操作によって高精度で計測するための遠隔計測システムに関する。
従来、建築・土木工事分野では、トータルステーションやトランシット(セオドライト)の測量機を用いて各種計測対象物の位置を計測するようにしている。一方、特許文献1に示すように、操作者の目視による視準に替え、計測対象物をカメラで捉え画像処理技術によってその位置を自動計測する手法も提案、実用化されている。
また、本願の出願人は、例えば災害発生現場における復旧作業時など、測量を行う際に操作者に危険が及ぶおそれがある場合を想定し、遠隔操作によって測量を行う遠隔計測システムの発明について既に特許出願を行っている(特許文献2参照)。
この遠隔計測システムは、計測対象区域外に設置した遠隔操作手段と、搬送手段によって計画対象区域内の所望位置に配置され、計測対象物に装着されたターゲットを測点としてその位置を遠隔操作手段からの遠隔操作により計測する遠隔トータルステーション(計測手段)と、遠隔操作手段と遠隔トータルステーションとの間で操作信号及び計測情報を伝送する通信手段を備えて構成されている。
そして、操作者が遠隔操作手段により通信手段を介して遠隔トータルステーションを遠隔操作することによって計測対象物の位置を遠隔装置により計測することができる。これにより、計測対象区域内に操作者が立ち入ることができないような場合であっても各種の計測対象物の位置を確実に計測することが可能になり、災害発生現場における復旧作業等に好適に用いることができる。
特開平11−2518号公報 特開2013−40811号公報
ここで、計測対象物に装着するターゲットとしては、反射シートや反射プリズム(プリズム)を用いている。特に反射プリズムを用いると、ミリ単位の高精度で計測対象物の位置をリアルタイムに計測することができる。
一方、ターゲットとして反射プリズムを計測対象物に装着してなる遠隔計測システムでは、例えば、計測対象物が構造物の屋根や梁、柱等の構成部材で、このような計測対象物をクレーンで搬送する場合などにおいて、クレーンの旋回、フックの上下移動、風等の影響により急激に計測対象物が移動すると、遠隔トータルステーションのターゲットロストが発生し、反射プリズムを追尾できなくなってしまう。
このため、このようにターゲットロストが発生することにより、計測対象物の位置、姿勢等が判別できなくなるとともに、例えば計測対象区域外に設置した遠隔操作手段側のモニタリングソフトウェアーにロスト表示が示され、遠隔トータルステーションを操作者が遠隔操作してターゲットを探し出すことが必要になる。そして、このターゲットロストに対する再設定作業に多大な労力を要し、作業効率を著しく悪化させるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑み、ターゲットロストが発生した場合であっても、効率的にターゲットを探し出し、計測対象物の位置や方向(姿勢)等を判別することを可能にする遠隔計測システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の遠隔計測システムは、移動して所定の位置に配設する計測対象物の位置を遠隔操作によって計測するためのシステムであって、前記計測対象物に取り付けられたプリズムからなるターゲットと、設置位置が特定されているプリズムからなる基準点と、
前記計測対象物に取り付けられたターゲットを捉え、該ターゲットの位置を計測するための計測手段と、前記計測手段を遠隔操作する遠隔操作手段と、前記遠隔操作手段と前記計測手段との間で操作信号及び計測情報を伝送する通信手段とを備えるとともに、前記計測対象物に取り付けられ、移動時の前記計測対象物の加速度及び角速度を計測する加速度・角速度計測手段を備え、前記加速度・角速度計測手段で計測した計測情報を前記遠隔操作手段に伝送するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明の遠隔計測システムにおいては、前記計測対象物の映像を取得する映像取得手段を備え、前記映像取得手段で取得した映像を前記遠隔操作手段に伝送するように構成されていることが望ましい。
さらに、本発明の遠隔計測システムにおいては、少なくとも2つの前記基準点を備えるとともに、前記計測手段が、特定位置に固定して設置される固定式計測手段と、適宜移動して設置される移動式計測手段とを備え、前記移動式計測手段で前記少なくとも2つの基準点との距離を計測することにより、前記移動式計測手段の位置を特定するように構成されていることがより望ましい。
また、本発明の遠隔計測システムにおいては、前記映像取得手段で取得した映像に基づいて、前記遠隔操作手段によって前記計測対象物を所定の位置近傍まで移動させた段階で、前記計測手段の計測情報に基づいて、前記遠隔操作手段によって前記計測対象物を所定の位置に配設するように構成されていることがさらに望ましい。
本発明の遠隔計測システムにおいては、プリズムのターゲットに加え、加速度センサと角速度センサからなる加速度・角速度計測手段を計測対象物に取り付けて構成することにより、計測手段がターゲットをロストした場合に、加速度・角速度計測手段の計測データを使って、ロストしたターゲットの位置、方向(姿勢)等を特定・推定することができる。これにより、計測手段を特定・推定座標へ即時に合わせると、ロストしたターゲットが捉えられ、再度ターゲットの追尾を開始することができる。
よって、従来のように、ターゲットロストが発生した場合に、操作者がカメラの映像やパソコン画面上に表示されたターゲットロスト発生位置等を手掛かりにして計測手段を遠隔操作し、ターゲットを探し出すという煩雑で多大な時間を要する作業を不要にし、容易に且つ効率的にロストしたターゲットを捉え、ターゲットの追尾ひいては計測対象物の移動作業を再開させることが可能になる。
また、電池駆動で無線データ転送可能な加速度・角速度計測手段を用いることで、ターゲットロスト対策として加速度・角速度計測手段を具備するようにした場合であっても、特に計測対象物の移動等に支障をきたすことがない。
さらに、映像取得手段を備えることで、映像取得手段で取得した映像を見ながら計測対象物を所望の位置近傍まで移動させ、この段階で、計測対象物に取り付けられたプリズムであるターゲットを計測手段で捉えてターゲットの位置を計測し、このターゲットの位置情報を基に計測対象物を所定の位置に移動して配設することができる。
これにより、計測対象物を設置箇所近傍まで映像取得手段で取得した映像を見ながら移動することにより迅速に所望の位置近傍まで計測対象物を移動でき、すなわち、計測対象物の移動操作、移動作業を効率的に行うことができ、さらに、ターゲット及び計測手段によってミリ単位の高精度で計測対象物を所望の位置に移動して配設することが可能になる。
さらに、計測手段を移動して使用する場合に、少なくとも2つの基準点を設けるとともに基準点としてプリズムを用いることで、移動した計測手段で少なくとも2つの基準点のプリズムを捉えて各基準点との間の距離計測を行うことにより、移動した計測手段の位置を精度よく且つ容易に特定することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る遠隔計測システムを用いて計測対象物の構造物の構成部材を搬送し設置する状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遠隔計測システムを示す図である。 本発明の一実施形態に係る遠隔計測システムの計測手段の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る遠隔計測システムを示す図である。 本発明の一実施形態に係る遠隔計測システムにおけるターゲットロスト対策の説明に用いた図である。 本発明の一実施形態に係る遠隔計測システムにおけるターゲットロスト対策の説明に用いた図である。
以下、図1から図6を参照し、本発明の一実施形態に係る遠隔計測システムについて説明する。
ここで、本実施形態は、例えば災害発生現場で復旧作業を行う際など、各種構造物を構築する際や構造物を解体する際に適用して好適な遠隔計測システムに関するものである。また、本実施形態では、通常の測量機を用いた計測手法を用いると操作者に危険が及ぶおそれがあり、安全が確保される位置から遠隔操作により構造物を構築する作業を行うために本発明の遠隔計測システムを用いるものとして説明を行う。
すなわち、本実施形態では、構造物を構築するための各種の部材、例えば図1及び図2に示すような梁(屋根、柱)などの構造部材を遠隔操作によって所定の設置位置まで正確に搬送し、組み立て作業を行う。このため、搬送される構造部材の位置を遠隔操作によって刻々と且つ高精度で計測することが必要とされ、本実施形態の遠隔計測システムAでは、このような構造部材を計測対象物1とし、その位置、方向(姿勢)等を随時高精度で計測する。
具体的に、本実施形態の遠隔計測システムAは、図1及び図2に示すように、作業員が立ち入ると危険が及ぶおそれがある区域が計測対象区域T1とされ、クレーンなどの搬送手段2によって計測対象区域T1内の所望の位置に配置される計測手段3と、計測対象区域T1内に配置された基準点4及び計測対象物1に取り付けられたターゲット(計測対象標準)5と、計測対象区域外(安全区域T2)の遠隔操作室に設置され、計測手段3を遠隔操作して基準点4やターゲット5を捉えて計測対象物1の位置を計測するとともに搬送手段2などの駆動制御を行うための遠隔操作手段6と、遠隔操作手段6と計測手段3との間で操作信号及び計測情報を伝送する通信手段7を備えて構成されている。
なお、通信手段7としては無線及び/又は光ケーブル・メタルケーブルを用いた有線による通信ネットワークが好適に採用可能である。
本実施形態の計測手段3は、図3に示すように、カメラ映像(画像)も取得・伝送可能な遠隔イメージングトータルステーション(映像取得手段3bを備えた光波距離計:IS)3aを備え、この遠隔イメージングトータルステーション3aを架台3cに設置して構成されている。また、計測手段3には、ネットワークカメラ(映像取得手段)3dと、このネットワークカメラ3dや遠隔イメージングトータルステーション3aの駆動制御信号や計測・映像データ信号(計測情報・映像情報)を送受信するための通信制御装置3eが架台3cに設置して具備されている。
なお、本発明にかかる計測手段は、遠隔イメージングトータルステーションではなく、遠隔トータルステーション、遠隔トランシットを備えて構成されていてもよい。
さらに、本実施形態では、図2に示すように、計測手段3として、固定式計測手段(3f)と移動式計測手段(3g)が用いられており、固定式計測手段(3f)は計測対象区域T1内の所望の位置に固定設置して使用され、移動式計測手段(3g)は計測対象物1の設置位置、移動経路等に応じ、適宜搬送手段2によって計測対象区域T1内で設置位置を変えながら使用される。なお、計測手段3の設置台数、設置位置は計測作業の作業性等を考慮して適宜決めればよい。
次に、本実施形態では、図2及び図4に示すように、計測手段3の遠隔イメージングトータルステーション3aによって捉えられ、距離計測や映像取得を行うための基準点4とターゲット5として、光波計測における計測効率や計測精度がよく、自動追尾が可能であることから反射プリズム(基準点用プリズムと計測用プリズム)が適用されている。また、計測対象区域T1内の所望の位置に設置される基準点用プリズムには受光範囲が360度のプリズムを用い、計測対象物1に取り付けられるターゲット5の計測用プリズムには受光範囲が60度のプリズムが用いられている。
そして、基準点4は、計測対象区域T1内に少なくとも2箇所以上設定され、ターゲット5は、計測対象物1に少なくとも1つ以上、好ましくは2つ以上設けられている。
一方、本実施形態の遠隔計測システムAは、図2及び図4に示すように、反射プリズムのターゲット5に加え、例えばターゲット5の直上あるいは直下に加速度センサと角速度センサ(ジャイロセンサ)を備えてなる加速度・角速度計測手段8を計測対象物1に取り付けて構成されている。また、本実施形態において、加速度センサと角速度センサは電池駆動であり、これらセンサによる計測データ信号、すなわち計測情報が通信手段7によって伝送されるように構成されている。
遠隔操作手段6は遠隔イメージングトータルステーション3aによる計測対象物1の位置計測を行ううえで必要となる全ての情報を統括して処理するためのものであり、通信手段7を介して遠隔イメージングトータルステーション3aを遠隔操作する。また、遠隔イメージングトータルステーション3aを遠隔操作するのみならず、その通信手段7を介して遠隔イメージングトータルステーション3a、通信制御装置3eから伝送される計測情報に基づいて計測対象物1の位置をサーバ9で演算処理し、その結果をモニタリング用PC10の画面上に表示する機能を有する。また、計測対象物1の搬送状況をシミュレーション用PC11でシミュレーションする機能も有する。さらに、移動式計測手段(3g)や計測対象物1を所望位置に設置するためのクレーン等の搬送手段2の遠隔操作や、構造物を施工するために必要となる一切の遠隔操作を遠隔操作手段6によって行うことも可能とされている。
そして、上記構成からなる本実施形態の遠隔計測システムAでは、図1及び図2、図4に示すように、梁や屋根、柱などの構造物の構成部材である計測対象物1を所定位置に設置する際に、まず、回転式フック、自動玉外し装置を介してクレーンなどの搬送手段2で計測対象物1を吊り上げ、計測手段3の遠隔イメージングトータルステーション3aに搭載されたカメラやネットワークカメラの映像取得手段3b、3dで映像取得を開始する。この映像を操作者が見ながら遠隔操作手段6を操作し、計測対象物1を所望の設置箇所近傍まで搬送する。また、計測対象物1を移動する際にターゲット5を計測手段3で捉えておき、計測手段3で計測対象物1とともに移動するターゲット5を追尾するようにしておく。
次に、計測対象物1を設置箇所近傍まで映像取得手段3b、3dのカメラを用いて搬送した段階で、映像取得手段3b、3dとともに計測手段3の遠隔イメージングトータルステーション3aで計測されている計測対象物1に取り付けられたターゲット5の位置を基に、操作者が遠隔操作手段6を操作し、計測対象物1を所望の設置箇所まで搬送して設置する。
このとき、計測対象物1を設置箇所近傍までカメラ3b、3dの映像を見ながら搬送手段2を操作して搬送することにより迅速に設置箇所近傍まで計測対象物1を搬送でき、すなわち、作業を効率的に行うことができる。そして、ターゲット5としてプリズムを用いているため、光波計測における計測効率や計測精度がよく、自動追尾が可能であり、ミリ単位の高精度で計測対象物1を設置箇所近傍から所望の設置位置に搬送して設置することができる。
ここで、梁や屋根、柱などの構造物の構成部材である計測対象物1を所定位置に設置する際には、例えば、計測対象物1を搬送手段2で搬送するとともに構造物などが干渉して、計測手段3で計測対象物1に取り付けたターゲット5を捉えることができなくなる場合がある。
このため、本実施形態の遠隔計測システムAでは、計測対象区域T1内の所定の位置に固定して設置した固定式計測手段(3f)と、計測対象区域T1内で搬送手段2によって移動して設置される移動式計測手段(3g)とを備えている。
すなわち、計測対象区域T1内に配置した固定式計測手段(3f)や移動式計測手段(3g)の遠隔イメージングトータルステーション3aで計測対象物1のターゲット5の計測用プリズムを捉え、計測対象物1の位置を計測しながら搬送する際に、構造物などが干渉してターゲット5を捉えることができない場合には、搬送手段2によって構造物などが干渉しない位置に移動式計測手段(3g)を移動して配置し、この移動式計測手段(3g)でターゲット5を捉え計測対象物1を所望の設置位置まで搬送できるようにする。
そして、移動式計測手段(3g)を移動した場合には、計測対象物1の位置計測を行うために、移動した移動式計測手段(3g)の位置を正確に特定することが必要になる。このとき、本実施形態の遠隔計測システムAでは、基準点4にプリズムを用い、この基準点4を少なくとも2箇所に設置しているため、移動した移動式計測手段(3g)の遠隔イメージングトータルステーション3aによって、位置が特定されている2つの基準点4のプリズムを捉えて基準点4との間の距離計測を行うことで、移動した移動式計測手段(3g)の位置の特定作業が精度よく且つ容易に行える。
一方、クレーンの旋回、フックの上下移動、風等の影響により急激に計測対象物1が移動すると、遠隔イメージングトータルステーション3aのターゲットロストが発生し、ターゲット5を追尾できなくなる場合がある。従来では、このようにターゲットロストが発生した場合に、遠隔操作手段6側のモニタリングソフトウェアーにロスト表示が示され、操作制御室内の操作者がカメラ3b、3dの映像やモニタリング用PC10の画面上に表示されたターゲットロスト発生位置等を手掛かりにして、遠隔イメージングトータルステーション3aを遠隔操作し、ターゲット5を探し出すという煩雑な再設定作業が必要になる。
これに対し、本実施形態の遠隔計測システムAは、反射プリズムのターゲット5に加え、加速度センサと角速度センサからなる加速度・角速度計測手段8を計測対象物1に取り付けて構成されている。
すなわち、図2、図4、図5及び図6に示すように、遠隔イメージングトータルステーション3aによって、計測対象物1を所望の設置位置に搬送している間、計測対象物1に設置されたターゲット(プリズム)5の座標(Pa、Pb)及び方向(Va、Vb)が例えば0.5秒毎の一定時間毎に取得され、通信手段7で遠隔操作手段6のサーバ9に送られる。これとともに、加速度・角速度計測手段8から一定時間毎に計測対象物1に設置されたターゲット5の加速度と角速度の計測データがサーバ9に送られ、このデータから移動距離d及び回転角度qが演算して求められる。
そして、ターゲットロストが発生した際には、ターゲット5を捉えることができなくなった時刻(ターゲットロスト発生時刻)から最後に計測手段3の遠隔イメージングトータルステーション3aで取得した座標、方向に加速度、移動距離、回転角度を足してゆく。
より具体的に、水平2成分をX、Y、垂直1成分をZとし、Pa(X)’=Pa(X)+d(X)、Pa(Y)’=Pa(Y)+d(Y)、Pa(X)’=Pa(Z)+d(Z)を求める。
また、ターゲット方向(Va)に角速度データから算出した下記の式(1)の四次元数に基づく回転マトリックスを掛け、回転後の方向ベクトルを求める(Va’=Va×Q)。なお、qは角速度データを(q(X),q(Y),q(Z))軸周りにθ度回転した値とする。
Figure 2015031628
Figure 2015031628
ターゲット5をロストした際に、加速度・角速度計測手段8の計測データを使って上記のような演算を遠隔操作手段6のサーバ9、又は加速度・角速度計測手段8で行い、ロストしたターゲット5の位置、方向(姿勢)等を特定する。そして、計測手段3の遠隔イメージングトータルステーション3aを推定座標へ即時に移動させるとロストしたターゲット5が捉えられ、再度ターゲット5の追尾が開始される。なお、計測手段3の遠隔イメージングトータルステーション3aを推定座標へ移動させてもロストしたターゲット5を捉えることができない場合には、加速度・角速度計測手段8の計測データを使ってロストしたターゲット5の位置、方向の演算を再度行い、遠隔イメージングトータルステーション3aを推定座標へ即時に移動させる操作を繰り返し行う。
また、本実施形態の遠隔計測システムAでは、加速度・角速度計測手段8の加速度センサと角速度センサを電池駆動にし、有線で電源を確保する必要がないため、ターゲットロスト対策として加速度・角速度計測手段8を具備するようにした場合であっても、特に計測対象物1の移動等に支障をきたすことがない。
なお、GPSによって計測対象物1の位置、姿勢を特定するように構成することも考えられるが、この手法は計測対象物1を再度捉えるために静止した状態を数分間保持する必要がある。また、非常に不安定で精度が悪い。よって、加速度・角速度計測手段8を具備して構成した本実施形態の遠隔計測システムAの方が、はるかに優れたターゲットロスト対策となる。
したがって、本実施形態の遠隔計測システムAにおいては、反射プリズムのターゲット5に加え、加速度センサと角速度センサからなる加速度・角速度計測手段8を計測対象物1に取り付けて構成することにより、計測手段3がターゲット5をロストした場合に、加速度・角速度計測手段8の計測データを使って、ロストしたターゲット5の位置、方向(姿勢)等を特定・推定することができる。これにより、計測手段3を推定座標へ即時に移動させると、ロストしたターゲット5が捉えられ、再度ターゲット5の追尾を開始することができる。
よって、従来のように、ターゲットロストが発生した場合に、操作者がカメラの映像やパソコン画面上に表示されたターゲットロスト発生位置等を手掛かりにして計測手段3を遠隔操作し、ターゲット5を探し出すという煩雑で多大な時間を要する作業を不要にし、容易に且つ効率的にロストしたターゲット5を捉え、ターゲット5の追尾ひいては計測対象物1の移動作業を再開させることが可能になる。
また、本実施形態の遠隔計測システムAにおいては、電池駆動で無線データ転送可能な加速度・角速度計測手段8を用いることで、ターゲットロスト対策として加速度・角速度計測手段8を具備するようにした場合であっても、特に計測対象物1の移動等に支障をきたすことがない。
さらに、本実施形態の遠隔計測システムAにおいては、計測手段3の遠隔イメージングトータルステーション3aに搭載されたカメラ3bやネットワークカメラ3dの映像取得手段で取得した映像を見ながら計測対象物1を所望の位置近傍まで移動させ、この段階で、映像取得手段3b、3dとともに計測手段3を使用し(あるいは計測手段3のみを使用し)、ターゲット5を計測手段3で捉えて位置を計測し、このターゲット5の位置情報を基に計測対象物1を所定の位置に配設することができる。
これにより、計測対象物1を設置箇所近傍まで映像取得手段3b、3dで取得した映像を見ながら搬送手段2を操作して移動することにより迅速に所望の位置近傍まで計測対象物1を移動でき、すなわち、作業を効率的に行うことができ、さらに、ターゲット5及び計測手段3によってミリ単位の高精度で計測対象物1を所望の位置に移動して配設することが可能になる。
さらに、本実施形態の遠隔計測システムAにおいては、計測手段3を移動して使用する場合に、少なくとも2つの基準点4を設けるとともに基準点4としてプリズムを用いることで、移動した計測手段3で少なくとも2つの基準点4のプリズムを捉えて各基準点4との間の距離計測を行うことにより、移動した計測手段3の位置を精度よく且つ容易に特定することが可能になる。
以上、本発明に係る遠隔計測システムの一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、安全が確保される位置から遠隔操作により構造物を構築する作業を行うために本発明の遠隔計測システムを用いるものとして説明を行い、構造物の構成部材を計測対象物とし、この計測対象物にターゲット(計測対象標準)のプリズムと加速度・角速度計測手段とを設けて本発明の遠隔計測システムを構成するものとした。
これに対し、本発明の遠隔計測システムは、移動して所定の位置に配設することが必要なあらゆるものを計測対象物とし、この計測対象物にターゲットのプリズムと加速度・角速度計測手段とを設けて構成してもよい。
例えば、構造物を解体する際に、解体して移動する構造物構成部材を計測対象物としてもよい。また、構造物構成部材ではなく、それを搬送するクレーンなどの搬送手段の保持装置(フックや自動玉外し装置や玉掛け装置など)を計測対象物としたり、建設作業機のブレーカやカッター等のアタッチメントを計測対象物としてもよい。
そして、このような移動して所定の位置に配設することが必要なあらゆる計測対象物にターゲットのプリズムと加速度・角速度計測手段とを設けて遠隔計測システムを構成することにより、本実施形態と同様の作用効果を得ることが可能になる。
1 計測対象物
2 搬送手段
3 計測手段
3a 遠隔イメージングトータルステーション
3b カメラ(映像取得手段)
3c 架台
3d ネットワークカメラ(映像取得手段)
3e 通信制御装置
3f 固定式計測手段
3g 移動式計測手段
4 基準点(基準点用プリズム)
5 ターゲット(計測用プリズム)
6 遠隔操作手段
7 通信手段
8 加速度・角速度計測手段
9 サーバ
10 モニタリング用PC
11 シミュレーション用PC
A 遠隔計測システム
T1 計測対象区域
T2 計画対象区域外(安全区域)

Claims (4)

  1. 移動して所定の位置に配設する計測対象物の位置を遠隔操作によって計測するためのシステムであって、
    前記計測対象物に取り付けられたプリズムからなるターゲットと、
    設置位置が特定されているプリズムからなる基準点と、
    前記計測対象物に取り付けられたターゲットを捉え、該ターゲットの位置を計測するための計測手段と、
    前記計測手段を遠隔操作する遠隔操作手段と、
    前記遠隔操作手段と前記計測手段との間で操作信号及び計測情報を伝送する通信手段とを備えるとともに、
    前記計測対象物に取り付けられ、移動時の前記計測対象物の加速度及び角速度を計測する加速度・角速度計測手段を備え、前記加速度・角速度計測手段で計測した計測情報を前記遠隔操作手段に伝送するように構成されていることを特徴とする遠隔計測システム。
  2. 請求項1記載の遠隔計測システムにおいて、
    前記計測対象物の映像を取得する映像取得手段を備え、前記映像取得手段で取得した映像を前記遠隔操作手段に伝送するように構成されていることを特徴とする遠隔計測システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遠隔計測システムにおいて、
    少なくとも2つの前記基準点を備えるとともに、
    前記計測手段が、特定位置に固定して設置される固定式計測手段と、適宜移動して設置される移動式計測手段とを備え、
    前記移動式計測手段で前記少なくとも2つの基準点との距離を計測することにより、前記移動式計測手段の位置を特定するように構成されていることを特徴とする遠隔計測システム。
  4. 請求項2または請求項3に記載の遠隔計測システムにおいて、
    前記映像取得手段で取得した映像に基づいて、前記遠隔操作手段によって前記計測対象物を所定の位置近傍まで移動させた段階で、前記計測手段の計測情報に基づいて、前記遠隔操作手段によって前記計測対象物を所定の位置に配設するように構成されていることを特徴とする遠隔計測システム。
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