JP2019218766A - 建設工事方法及び3dレーザースキャナ - Google Patents

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Abstract

【課題】第3工程中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程における作業に活用することで、第3工程における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な建設工事方法を提供することを目的とする。【解決手段】測量を行い、施工前の施工対象の形状データである初期形状データを取得する第1工程と、初期形状データと、施工目標とする目標形状データとに基づいて施工計画を策定する第2工程と、施工計画に従って、建設作業機械を用いて施工を行う第3工程とを含み、第3工程においては、目標形状データと、3Dレーザースキャナにより取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うことを特徴とする建設工事方法。【選択図】図8

Description

本発明は、建設工事方法及び3Dレーザースキャナに関する。
近年、建設工事に関連する業種において高齢化が進み、また、技術者不足が深刻化している現状がある。この現状を打開すべく、建設工事現場においても、ICT(Information and Communication Technology。情報通信技術。)を活用するi−Constructionと呼ばれる施策が推し進められている。建設工事は、基本的に、測量を行い、施工前の施工対象の形状データである初期形状データを取得する第1工程(初期測量工程)と、初期形状データと、施工目標とする目標形状データとに基づいて施工計画を策定する第2工程(施工計画策定工程)と、施工計画に従って、建設作業機械を用いて施工を行う第3工程(施工工程)と、施工後の施工対象の形状データである検査対象形状データが目標形状データに適合しているか否かについて検査を行う第4工程とを含む。i−Constructionを用いた建設工事は、各工程において3D設計データや3D測量データを活用することで、自動化による省力化が可能である(例えば、非特許文献1参照。)。
i−Constructionの具体例としては、建設機械(例えば、油圧ショベル、ブルドーザー、トラック)に搭載したGNSS(Global Navigation Satellite Systems。全地球航法衛星システム。)やIMU(Inertial Measurement Unit。慣性計測装置。)等で得られた複数のデータを合成することで現在の施工対象の形状データ(例えば、地形データ)を把握し、当該形状データを用いて作業を行う建設工事方法が知られている(従来の建設工事方法及び当該方法に用いる建設機械の制御システムについては、例えば、特許文献1参照。)。
国際公開2017/115879号
国土交通省 i−Construction 〜建設現場の生産性革命〜 参考資料 平成28年3月 (第12頁)(URL:www.mlit.go.jp/common/001127740.pdf)
特許文献1には、上記第3工程(施工工程)における施工を行うに際し、建設機械に搭載したGNSSやIMUにより地点ごとの高さを計測することで施工対象の形状データを把握する手法や、測量器による測量により施工対象の形状データを把握する手法が記載されている。しかし、上記のような手法によっては、第3工程中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程における作業に活用することは行われていない。
また、特許文献1には、測量車、ステレオカメラ又は無人飛行体(ドローン)を用いて施工対象の形状を測量する手法も記載されている。これらの手法によれば施工対象の形状データを広域に渡って又は精度よく把握することが可能ではあるが、実際の建設工事の現場においては、第3工程中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程における作業に活用することは行われていない。
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、第3工程中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程における作業に活用することで、第3工程における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な建設工事方法を提供することを目的とする。また、上記建設工事方法に好適に用いることが可能な3Dレーザースキャナを提供することも目的とする。
従来の建設工事において、第3工程中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程における作業に活用することが行われていないのは、主に、(1)測量そのものに時間がかかる、又は、(2)測量を行った後のデータ処理に時間がかかるという理由による。本発明においては、3Dレーザースキャナを用いること、及び、当該3Dレーザースキャナで取得した点群データの処理の手法を工夫することで、第3工程中に行った測量の結果を第3工程における作業に活用することを可能とし、第3工程における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることを可能とした。
[1]本発明の建設工事方法は、測量を行い、施工前の施工対象の形状データである初期形状データを取得する第1工程と、前記初期形状データと、施工目標とする目標形状データとに基づいて施工計画を策定する第2工程と、前記施工計画に従って、建設作業機械を用いて施工を行う第3工程とを含み、前記第3工程においては、前記目標形状データと、3Dレーザースキャナにより取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うことを特徴とする。
本発明の建設工事方法によれば、第3工程(施工工程)において3Dレーザースキャナを用いるため、レーザーを用いた迅速な測量を行うことが可能となり、測量の時間を短縮することが可能となる。
また、本発明の建設工事方法によれば、第3工程(施工工程)においては、目標形状データと、3Dレーザースキャナにより取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うため、一度に処理すべきデータの量を少なくすることで、測量を行った後のデータ処理にかかる時間を短縮することが可能となる。
このため、本発明の建設工事方法は、第3工程中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程における作業に活用することで、第3工程における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な建設工事方法となる。
[2]本発明の建設工事方法においては、前記第3工程では、前記現況形状データは、前記3Dレーザースキャナの一測量あたりの点群の数よりも少ない数の点群から構成される部分点群データに基づき部分的に逐次更新されることが好ましい。
このような方法とすることにより、現況形状データが一測量あたりの点群から構成される点群データに基づき更新される場合と比較して、一度に処理すべきデータの量を少なくすることが可能となり、その結果、現況形状データの逐次更新を高速化することが可能となる。
[3]本発明の建設工事方法においては、前記第3工程の後に、施工後の前記施工対象の形状データである検査対象形状データが前記目標形状データに適合しているか否かについて検査を行う第4工程をさらに含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、検査対象形状データが目標形状データに適合しているか否か、すなわち、施工が正しく行われたか否か確認することが可能となる。
[4]本発明の建設工事方法においては、前記第4工程では、前記検査対象形状データとして前記第3工程において最後に逐次更新された前記現況形状データを用いて検査を行うことが好ましい。
このような方法とすることにより、第4工程で別途測量を行う手間や時間を省くことが可能となり、その結果、工期を短縮することが可能となる。
[5]本発明の建設工事方法においては、前記第1工程では、前記第3工程で用いる前記3Dレーザースキャナと同等規格の3Dレーザースキャナを用いて測量を行うことが好ましい。
このような方法とすることにより、工程ごとに異なる測量機器や異なる規格の3Dレーザースキャナを用いる場合と比較して、測定基準や精度を揃えることが可能となり、その結果、工程戻りの発生を抑制することが可能となる。
[6]本発明の建設工事方法においては、前記建設作業機械として、前記3Dレーザースキャナを搭載している建設作業機械を用いることが好ましい。
このような方法とすることにより、建設作業機械が作業を行うべき場所やその周辺について、第3工程中の適宜のタイミングで測量を行うことが可能となる。
[7]本発明の建設工事方法においては、前記建設作業機械として、作業者の操作に基づいて作業に必要な動作を行う建設作業機械を用い、前記第3工程では、表示装置を用い、前記作業者に前記現況形状データ及び前記目標形状データを提示することが好ましい。
このような方法とすることにより、いわゆるマシンガイダンス方式を採用する場合に作業の労力を低減しつつ、作業について一層の精度向上及び一層の工程の短縮化を図ることが可能となる。
[8]本発明の前記建設作業機械は、建設作業機械として、与えられたデータに基づいて作業に必要な動作を自動で行う建設作業機械を用い、前記第3工程では、前記建設作業機械に前記現況形状データ及び前記目標形状データに基づいて作業を行わせることも好ましい。
このような方法とすることにより、いわゆるマシンコントロール方式を採用する場合に作業について一層の精度向上及び一層の工程の短縮化を図ることが可能となる。
[9]本発明の建設工事方法においては、前記第3工程では、前記3Dレーザースキャナは情報処理装置に前記点群データを送信し、前記情報処理装置は前記点群データに基づいて前記現況形状データを生成することが好ましい。
このような方法とすることにより、3Dレーザースキャナが情報処理装置に相当する機構を備える場合と比較して、3Dレーザースキャナの小型化及び軽量化が可能となるため、3Dレーザースキャナの扱いを容易にする(例えば、可搬性を向上させる)ことや、3Dレーザースキャナの設置場所を多様化することが可能となる。
[10]本発明の建設工事方法においては、前記第3工程では、前記点群データとして、一の点データと前記一の点データの直前に取得された他の点データとの差分から構成される差分データを含む点群データを前記現況形状データの逐次更新に用いることが好ましい。
このような方法とすることにより、通常隣接する点データの値は近いことが多いので、現況形状データの逐次更新に用いるデータの量を大幅に減らすことが可能となる。
[11]本発明の建設工事方法は、建設作業機械を用いて施工を行う施工工程を含み、前記施工工程においては、施工目標とする目標形状データと、3Dレーザースキャナにより取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うことを特徴とする。
本発明の建設工事方法によれば、施工工程において3Dレーザースキャナを用いるため、レーザーを用いた迅速な測量を行うことが可能となり、測量の時間を短縮することが可能となる。
また、本発明の建設工事方法によれば、施工工程においては、目標形状データと、3Dレーザースキャナにより取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うため、一度に処理すべきデータの量を少なくすることで、測量を行った後のデータ処理にかかる時間を短縮することが可能となる。
このため、本発明の建設工事方法は、施工工程中に行った測量の結果を施工工程における作業に活用することで、施工工程における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な建設工事方法となる。
[12]本発明の3Dレーザースキャナは、本発明の建設工事方法に用いるための3Dレーザースキャナであって、現況形状データを更新するにあたり、前記現況形状データを部分的に逐次更新するために点群データを取得することを特徴とする。
本発明の3Dレーザースキャナは、現況形状データを更新するにあたり、前記現況形状データを部分的に逐次更新するために点群データを取得するため、レーザーを用いた迅速な測量を行うことで測量の時間を短縮することが可能となり、かつ、測量を行った後のデータ処理にかかる時間を短縮することが可能となることから、第3工程における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な本発明の建設工事方法に好適に用いることが可能な3Dレーザースキャナとなる。
[13]本発明の3Dレーザースキャナにおいては、一測量あたりの点群の数よりも少ない数の点群から構成される部分点群データを外部に逐次送信可能であることが好ましい。
本発明の3Dレーザースキャナは、一測量あたりの点群の数よりも少ない数の点群から構成される部分点群データを外部に逐次送信可能であるため、一測量あたりの点群から構成される点群データを外部に送信する場合と比較して、一度に処理すべきデータの量を少なくすることで測量を行った後のデータ処理にかかる時間を短縮することが可能となる。
[14]本発明の3Dレーザースキャナにおいては、前記部分点群データは、一の点データと前記一の点データの直前に取得された他の点データとの差分から構成される差分データを含むことが好ましい。
本発明の3Dレーザースキャナによれば、通常隣接する点データの値は近いことが多いので、外部に逐次送信するデータの量を大幅に減らすことが可能となる。
実施形態1に係る建設工事方法のフローチャートである。 従来における現況形状データの更新の様子を示す図である。 本発明における現況形状データの更新(逐次更新)の様子を示す図である。 本発明における現況形状データの更新であって、3Dレーザースキャナが測定可能な全範囲よりも狭い範囲について更新する様子を説明するために示す図である。 実施形態1における建設作業機械1の構成を示すブロック図である。 実施形態1に係る3Dレーザースキャナ100の構成を示すブロック図である。 実施形態1における情報の流れ(通信)の様子を示す図である。 実施形態1における表示装置に表示される映像のイメージ図である。 実施形態1における表示装置に表示される映像の別のイメージ図である。 実施形態3における建設作業機械1aの構成を示すブロック図である。 実施形態3における情報の流れ(通信)の様子を示すブロック図である。 実施形態3における建設作業機械1aによる作業の様子を示す図である。 実施形態4における建設作業機械1bの構成を示すブロック図である。
以下、本発明の建設工事方法及び3Dレーザースキャナについて、図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、各図は、必ずしも実際の構成等を厳密に反映するものではない。また、以下に説明する実施形態は、請求の範囲に係る発明を限定するものではない。さらに、実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る建設工事方法のフローチャートである。
実施形態1に係る建設工事方法は、図1に示すように、第1工程S10〜第4工程S40を含む。以下、各工程について説明する。
第1工程S10は、測量を行い、施工前の施工対象の形状データである初期形状データを取得する工程である。このため、第1工程S10は初期測量工程ということもできる。
第1工程S10における測量は、通常、建設工事を行う施工対象全域について行う。当該観点からは、第1工程S10における測量には、例えば、カメラ等の測量機器を搭載した有人又は無人の飛行体(例えば、ヘリコプターやドローン)を好適に用いることができる。第1工程S10における測量には、トータルステーション(TS)等を用いてもよいし、3Dレーザースキャナを用いてもよい。
第2工程S20は、初期形状データと、施工目標とする目標形状データとに基づいて施工計画を策定する工程である。このため、第2工程S20は施工計画策定工程ということもできる。
施工計画の策定は、平面図、縦断図及び横断図といった図面を基に人間が手作業で行ってもよいし、3Dデータを基にコンピュータ等を用いて行ってもよい。なお、初期形状データ及び目標形状データは、後述する第3工程S30で使用する関係上、少なくとも最終的には電子的なデータ(コンピュータ等の電子機器で扱えるデータ)とする必要がある。このため、施工計画の策定は、3Dデータを基にコンピュータ等を用いて行うことが好ましい。施工計画の策定は、例えば、初期形状データと目標形状データとの差分を基に行うことができる。
なお、本明細書における「データ」は、コンピュータ等の電子機器で扱うことが可能な情報であるが、当該情報に基づいて人間の感覚(特に視覚)で認識可能としたもの(例えば、ディスプレイに描画された図や数値)も含まれる。
第3工程S30は、施工計画に従って、建設作業機械1を用いて施工を行う工程である。このため、第3工程S30は施工工程ということもできる。
第3工程S30においては、目標形状データと、3Dレーザースキャナ100により取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行う(後述する図8及び図9参照。)。
なお、目標形状データ及び現況形状データだけでは建設現場において建設作業機械1等が存在する位置を正確に判別できない場合もあるため、別途建設作業機械1等の絶対位置又は相対位置を把握するための手段(例えば、GNSSのように電波を用いる手段や、トータルステーションとマーカーのように光を用いる手段等)を位置把握のために用いてもよい。
本明細書における「建設作業機械」は、建設機械(工事のために使用される機械全般)のうち、施工対象(土地や建物等)の形状を直接変えるもののことをいう。本明細書でいう建設作業機械の具体例としては、ブルドーザーや油圧ショベルを挙げることができる。一方、土砂輸送用のトラックのように施工対象に直接影響を与えないものは本明細書でいう建設作業機械には含まれない。
本明細書における「施工」は工事のうち第3工程全体にかかるものであり、「作業」は工事のうち施工よりも狭い期間にかかるもの(個々の掘削や土砂の搬出等)である。
3Dレーザースキャナとは、レーザーの反射を利用することで、施工対象(地形や構造物等)に触れることなく、施工対象の3Dデータ(三次元データ)を取得可能な機器である。従来から用いられている代表的な測量器であるトータルステーションは単点での情報を取得するのに対し、3Dレーザースキャナは1秒間に多数点(例えば、数十万点)の情報(点群データ)を高速・高精度に取得可能である。
本明細書における「逐次更新」とは、更新する領域におけるデータ全てが揃うのを待たず、処理すべきデータ(例えば、直近のタイミングで取得したデータ)から逐次(順次)処理を行い、データを更新することをいう。
現況形状データの逐次更新について、図2〜図4を用いてさらに説明する。
図2は、従来における現況形状データの更新の様子を示す図である。
図3は、本発明における現況形状データの更新(逐次更新)の様子を示す図である。図3(a)は所定の数の点(1列分の点)ごとに処理を行う場合の様子を示す図であり、図3(b)は1点ごとに処理を行う場合の様子を示す図である。
図4は、本発明における現況形状データの更新であって、3Dレーザースキャナが測定可能な全範囲よりも狭い範囲について更新する様子を説明するために示す図である。
なお、図2〜図4に示す白い四角形は更新が行われていない現況形状データを表し、黒い四角形は更新が行われた現況形状データを表す。
ここで、3Dレーザースキャナにおける縦方向の回転における測定座標をθとし、横方向の首振りにおける測定座標をφとし、測定対象(施工対象)までの距離をrとすると、1つの測定点ごとに(θ,φ,r)という一組の情報が得られる。図2〜図4はわかりやすさのために測定点における距離rの情報を無視して、θ及びφに関する現況形状データを長方形状に展開したものである。
従来の建設工事方法においては、図2に示すように、3Dレーザースキャナが測定したデータ全てについて一度に処理を行い、現況形状データを更新していた。この場合、当該測定点の数に相応する点群データについて一度にまとめて処理を行うことになる。
3Dレーザースキャナは膨大な数の測定点から情報を取得するため、一測量あたりの点群データのデータ量は相当大きなものとなり、全てを一度に処理するとかなりの時間(例えば、数時間程度から半日程度の時間)がかかってしまう。このため、従来の建設工事方法においては、第3工程中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程における作業に活用することは行われていなかった。
一方、本発明の建設工事方法においては、図3(a)及び図3(b)に示すように、3Dレーザースキャナが取得した全ての点群データではなく一部の点群データについて、取得した順に処理を行い、当該処理を行った部分から更新を行う。このようにすることで、一度に処理すべきデータの量を少なくすることができ、その結果、測量を行った後におけるデータ処理の時間を短縮することが可能となる。
なお、距離測定を行う範囲は、3Dレーザースキャナが測定可能な全範囲であってもよいし、3Dレーザースキャナが測定可能な全範囲よりも狭い範囲(例えば、3Dレーザースキャナの正面側の一部の範囲。図4参照。)であってもよい。
次に、実施形態1における建設作業機械1について説明する。
建設作業機械1は、ブルドーザーや油圧ショベル等でありうる。以下においては、実施形態1における建設作業機械1が有すべき構成について説明する。
図5は、実施形態1における建設作業機械1の構成を示すブロック図である。
建設作業機械1は、図5に示すように、建設作業機械処理制御部11(図5においては単に「処理部」と記載)、操作部12、センサ部13、建設作業機械駆動部14(図5においては単に「駆動部」と記載)、建設作業機械通信部15(図5においては単に「通信部」と記載)及び提示部300を備える。なお、各部は実際のハードウェア又はソフトウェアとしてはそれぞれ独立していなくてもよい。すなわち、複数の部分の機能が1つのハードウェア又はソフトウェアによって実現されてもよい。
また、各部は、特に記載を行わない場合でも、各部の働きを実現するための各種装置、例えば、プロセッサユニット(CPU等)、記憶装置(RAM、ROM、フラッシュメモリ、磁気ディスク等)、入出力装置(データや信号等を送受信するためのインターフェース等)を適宜有する。記憶装置には各部の機能を実現させるためのプログラムが記憶されていてもよい。各部を構成するハードウェア(電子装置等)は、有線又は無線により他のハードウェアとデータ等のやり取りが可能なように構成されている。
上記のような構成は、建設作業機械1と同様にブロック図として構成を表す後述の建設作業機械1a,1b、3Dレーザースキャナ100及び情報処理装置200の場合においても同様である。
第3工程S30においては、建設作業機械として、作業者Sの操作に基づいて作業に必要な動作を行う建設作業機械1を用いる。念のため記載すると、作業者Sは建設作業機械1の構成要素ではない。
建設作業機械処理制御部11は、各種情報の処理や建設作業機械1の動作の制御を行う。
操作部12は、作業者Sが建設作業機械1の操作を行うためのものであり、例えば、ハンドル、ペダル、レバーを有する。また、タッチパネル等の電子的な操作手段を有していてもよい。操作部12は、作業者Sが作業時に搭乗する作業室内に集約されている。
センサ部13は、建設作業機械1の現在位置や姿勢を検知するためのものであり、例えば、位置検出装置であるGNSS用のアンテナや姿勢検出装置であるIMSを有する。また、センサ部13は、撮像装置やガス検知装置等を有していてもよい。
建設作業機械駆動部14は、建設作業機械1の移動装置(例えば、無限軌道やタイヤ。図5において図示せず。)、作業機(例えば、バケットやドーザーブレード。図5において図示せず。)や作業機に関連する機構等(例えば、ブーム、アーム及びそれらに付随するシリンダー。図5において図示せず。)の駆動を行う。建設作業機械駆動部14は、例えば、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の原動機や油圧ポンプ等の油圧機構を備える。
建設作業機械通信部15は、建設作業機械1の外部との信号のやり取り(送受信)を行う。建設作業機械1は、後述する図7に示すように、無線又は有線の通信手段を介して情報処理装置200と通信可能である。
通信手段Nが無線によるものである場合には、建設作業機械通信部15は、無線通信用のアンテナを有する。
提示部300については、3Dレーザースキャナ100及び情報処理装置200を説明した後に説明する。
次に、実施形態1における3Dレーザースキャナ100について説明する。
図6は、実施形態1に係る3Dレーザースキャナ100の構成を示すブロック図である。
実施形態1における3Dレーザースキャナ100は、図6に示すように、測定部110、スキャナ処理制御部130(図6においては単に「処理制御部」と記載)、スキャナ通信部140(図6においては単に「通信部」と記載)、スキャナ駆動部150(図6においては単に「駆動部」と記載)を備える。
測定部110は、主に対象物へのレーザーの照射及び対象物から反射されたレーザーの受光を行う。測定部110は、例えば、レーザー照射装置、レーザー受光装置、ミラー、集光レンズ、ミラー回転用モーター等を備える。
スキャナ処理制御部130は、3Dレーザースキャナ100の全体的な動作を制御するとともに、測定部110で得られた結果を処理して点群データとする。
スキャナ通信部140は、3Dレーザースキャナ100の外部との信号のやり取り(送受信)を行う。
スキャナ駆動部150は、測量を行う際における測定部110の駆動(回転や首振り動作等)を行う。
図7は、実施形態1における情報の流れ(通信)の様子を示す図である。
第3工程S30では、図7に示すように、3Dレーザースキャナ100は情報処理装置200に点群データを送信する。
情報処理装置200については後述するが、3Dレーザースキャナ100は、有線又は無線の通信手段N(例えば、通信ケーブルのような配線や、インターネットのようなネットワーク)を介して情報処理装置200と通信可能である。
3Dレーザースキャナ100は、一測量あたりの点群の数よりも少ない数の点群から構成される部分点群データを外部(実施形態1においては情報処理装置200)に逐次送信可能である。部分点群データは、一の点データと一の点データの直前に取得された他の点データとの差分から構成される差分データを含んでいてもよい。
このため、第3工程S30では、現況形状データは、3Dレーザースキャナ100の一測量あたりの点群の数よりも少ない数の点群から構成される部分点群データに基づき部分的に逐次更新される。
また、第3工程S30では、点群データとして、一の点データと一の点データの直前に取得された他の点データとの差分から構成される差分データを含む点群データを現況形状データの逐次更新に用いてもよい。
本明細書における「一測量」とは、3Dレーザースキャナが測量すべき全範囲に関する1回分の測量のことをいう。
本明細書における「部分点群データ」は、複数の点データからなるもの、1つの点データからなるもの及びそれらの混合であるもののどれであってもよい。
なお、実施形態1における3Dレーザースキャナ100は、後述する図8に示すように、地面等に設置して測量を行うものである。このようにすることにより、3Dレーザースキャナ100を地面等に設置する手間は発生するものの、3Dレーザースキャナ100を安定した土台に固定することができ、測量の精度を高くすることが可能となる。図8に示す3Dレーザースキャナ100は、三脚2により支えられている。
情報処理装置200は点群データに基づいて現況形状データを生成する装置である。
情報処理装置200は、図7に示すように、情報処理装置通信部210(図7においては単に「通信部」と記載)と処理部220とを有する。
情報処理装置通信部210は情報処理装置200の外部との信号のやり取り(送受信)を行う。
情報処理装置200は、通信手段Nを介して3Dレーザースキャナ100及び建設作業機械1と通信可能である。なお、図7において矢印で示す情報の流れ(通信)は本発明に密接に関連するものであり、図7に図示した情報の流れ(通信)以外の情報の流れがあってもよい。また、通信手段Nは、各要素が通信可能であることを表すものであり、必ずしも単一のものではない。例えば、3Dレーザースキャナ100と情報処理装置200とは有線で通信可能であり、建設作業機械1と情報処理装置200とは無線で通信可能であるというようにしてもよい。
処理部220は、点群データに基づいて現況形状データを生成する処理を行う。なお、処理部220、ひいては情報処理装置200は、現況形状データを生成する以外の機能、例えば、施工の進捗管理や建設機械の状態管理等を行う機能を有していてもよい。
情報処理装置200は、3Dレーザースキャナ100及び建設作業機械1と通信可能である限り、適宜の場所に設置することができる。情報処理装置200は、例えば、3Dレーザースキャナ100付近に設置することができ、建設作業機械1内に設置することもでき、工事現場の外に設置することもできる。
提示部300は、作業者Sに対して各種情報を提示する。提示部300は、作業者Sに対して視覚的な情報を提示する表示装置330(例えば、液晶ディスプレイ)を有する。
第3工程S30では、表示装置330を用い、作業者Sに現況形状データ及び目標形状データを提示する。実施形態1においては、現況形状データ及び目標形状データは、情報処理装置200で適切に処理された状態(表示装置330で表示可能な状態)で通信手段N、建設作業機械通信部15及び建設作業機械処理制御部11を介して提示部300に送信される。
図8は、実施形態1における表示装置に表示される映像のイメージ図である。図8(a)は施工現場の側面図(施工対象は断面図)であり、図8(b)は施工現場の斜視図である。
図9は、実施形態1における表示装置に表示される映像の別のイメージ図である。
作業者Sに現況形状データ及び目標形状データを提示する場合の具体例としては、図8に示すように、目標形状データと現況形状データとを重ね合わせたデータから生成した画像を表示することを挙げることができる。図8において符号R1で示すのは現況形状データから生成された画像であり、符号P1で示すのは目標形状データから生成された画像である。また、図8においては、作業を行うべき対象、建設作業機械1及び3Dレーザースキャナ100の位置関係をわかりやすくするため、建設作業機械1及び3Dレーザースキャナ100についても表示を行っている。
また、現況形状データ及び目標形状データを提示する別の具体例としては、図9に示すように、現況形状データと目標形状データとを重ね合わせたデータから生成された画像を色分けしたものを表示することを挙げることができる。図9においては、目標形状よりも現況形状が高い位置にある(削りが足りていない)場所A1と、目標形状に適合する(許容範囲内にある)場所A2と、目標形状よりも現況形状が低い位置にある(削り過ぎた)場所(図9においては存在しない。)とで異なる色が割り振られている。なお、目標形状と現況形状との乖離具合に応じて色の濃淡等が変わるようにしてもよい。図9は、いわゆるヒートマップであるともいえる。
また、提示部300は、表示装置330により作業者Sに建設作業機械1の情報や施工の進捗状況等の情報を提示してもよい。さらに、提示部300は、表示装置330による表示以外の副次的手段(例えば、音響装置による警告音)により作業者Sに情報を提示可能であってもよい。
第4工程S40は、第3工程S30の後に、施工後の施工対象の形状データである検査対象形状データが目標形状データに適合しているか否かについて検査を行う工程である。このため、第4工程S40は検査工程ということもできる。
実施形態1における第4工程S40においては、第4工程S40で別途測量を行う。当該測量には、カメラ等の測量用器具を搭載した有人又は無人の飛行体(例えば、ヘリコプターやドローン)による測量、トータルステーション(TS)を用いた測量、3Dレーザースキャナを用いた測量等、種々の方法を用いることができる。
以下、実施形態1に係る建設工事方法及び3Dレーザースキャナ100の効果について説明する。
実施形態1に係る建設工事方法によれば、第3工程S30(施工工程)において3Dレーザースキャナ100を用いるため、レーザーを用いた迅速な測量を行うことが可能となり、測量の時間を短縮することが可能となる。
また、実施形態1に係る建設工事方法によれば、第3工程においては、目標形状データと、3Dレーザースキャナにより取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うため、一度に処理すべきデータの量を少なくすることで、測量を行った後のデータ処理にかかる時間を短縮することが可能となる。
このため、実施形態1に係る建設工事方法は、第3工程S30(施工工程)における中に行った測量の結果を第3工程S30における作業に活用することで、第3工程S30における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な建設工事方法となる。
また、実施形態1に係る建設工事方法によれば、第3工程S30では、現況形状データは、3Dレーザースキャナ100の一測量あたりの点群の数よりも少ない数の点群から構成される部分点群データに基づき部分的に逐次更新されるため、現況形状データが一測量あたりの点群から構成される点群データに基づき更新される場合と比較して一度に処理すべきデータの量を少なくすることが可能となり、その結果、現況形状データの逐次更新を高速化することが可能となる。
また、実施形態1に係る建設工事方法によれば、第3工程S30の後に、検査対象形状データが目標形状データに適合しているか否かについて検査を行う第4工程をさらに含むため、検査対象形状データが目標形状データに適合しているか否か、すなわち、施工が正しく行われたか否か確認することが可能となる。
また、実施形態1に係る建設工事方法によれば、建設作業機械1は、作業者Sの操作に基づいて作業に必要な動作を行うものであり、第3工程S30では、表示装置330を用い、作業者Sに現況形状データ及び目標形状データを提示するため、いわゆるマシンガイダンス方式を採用する場合に作業の労力を低減しつつ、作業について一層の精度向上及び一層の工程の短縮化を図ることが可能となる。
また、実施形態1に係る建設工事方法によれば、第3工程S30では、3Dレーザースキャナ100は、点群データに基づいて現況形状データを生成する情報処理装置200に点群データを送信するため、3Dレーザースキャナ100が情報処理装置200に相当する機構を備える場合と比較して、3Dレーザースキャナ100の小型化及び軽量化が可能となるため、3Dレーザースキャナ100の扱いを容易にする(例えば、可搬性を向上させる)ことや、3Dレーザースキャナ100の設置場所を多様化することが可能となる。
また、実施形態1に係る建設工事方法によれば、第3工程S30では、点群データとして、一の点データと一の点データの直前に取得された他の点データとの差分から構成される差分データを含む点群データを現況形状データの逐次更新に用いる場合には、通常隣接する点データの値は近いことが多いので、現況形状データの逐次更新に用いるデータの量を大幅に減らすことが可能となる。
実施形態1に係る3Dレーザースキャナは、レーザーを用いた迅速な測量を行うことで測量の時間を短縮することが可能となり、かつ、測量を行った後のデータ処理にかかる時間を短縮することが可能となることから、第3工程における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な本発明の建設工事方法に好適に用いることが可能な3Dレーザースキャナとなる。
また、実施形態1に係る3Dレーザースキャナによれば、一測量あたりの点群の数よりも少ない数の点群から構成される部分点群データを外部に逐次送信可能であるため、一測量あたりの点群から構成される点群データを外部に送信する場合と比較して、一度に処理すべきデータの量を少なくすることで測量を行った後のデータ処理にかかる時間を短縮することが可能となる。
また、実施形態1に係る3Dレーザースキャナ100によれば、部分点群データは、一の点データと一の点データの直前に取得された他の点データとの差分から構成される差分データを含む場合には、通常隣接する点データの値は近いことが多いので、外部に逐次送信するデータの量を大幅に減らすことが可能となる。
[実施形態2]
実施形態2に係る建設工事方法は、基本的には実施形態1に係る建設工事方法と同様の工程を含む建設工事方法であるが、第1工程及び第4工程での測量の仕方が実施形態1に係る建設工事方法とは異なる。すなわち、実施形態2に係る建設工事方法においては、第1工程S10及び第4工程S40では、第3工程S30で用いる3Dレーザースキャナ100と同等規格の3Dレーザースキャナを用いて測量を行う。
本明細書において「同等規格」とは、主に測量の精度(施工対象の形状の検出精度)について同じ水準を満たしていることをいう。
測定基準や精度を揃えるという観点からは、第1工程S10及び第4工程S40では第3工程S30で用いる3Dレーザースキャナ100と同仕様の3Dレーザースキャナを用いて測量を行うことが一層好ましく、同一モデルの3Dレーザースキャナを用いて測量を行うことがより一層好ましい。
このように、実施形態2に係る建設工事方法は、第1工程及び第4工程での測量の仕方が実施形態1に係る建設工事方法とは異なるが、第3工程S30においては、目標形状データと、3Dレーザースキャナ100により取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うため、実施形態1に係る建設工事方法と同様に、第3工程S30中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程S30における作業に活用することで、第3工程S30における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な建設工事方法となる。
また、実施形態2に係る建設工事方法によれば、工程ごとに異なる測量機器や異なる規格の3Dレーザースキャナを用いる場合と比較して、測定基準や精度を揃えることが可能となり、その結果、工程戻りの発生を抑制することが可能となる。
なお、実施形態2に係る建設工事方法は、第1工程及び第4工程での測量の仕方が実施形態1に係る建設工事方法とは異なるが、基本的には実施形態1に係る建設工事方法と同様の工程を含む建設工事方法であるため、実施形態1に係る建設工事方法が有する効果のうち該当する効果を全て有する。
[実施形態3]
図10は、実施形態3における建設作業機械1aの構成を示すブロック図である。
図11は、実施形態3における情報の流れ(通信)の様子を示す図である。
図12は、実施形態3における建設作業機械1aによる作業の様子を示す図である。
実施形態3に係る建設工事方法は、基本的には実施形態1に係る建設工事方法と同様の工程を含む建設工事方法であるが、建設作業機械が実施形態1に係る建設工事方法とは異なる。すなわち、実施形態3に係る建設工事方法においては、図10に示すように、建設作業機械として、3Dレーザースキャナ100a(図10においては単に「スキャナ」と記載)を搭載している建設作業機械1aを用いる。実施形態3においては、3Dレーザースキャナ100aの主要部(特に測定部)は、建設作業機械1aの上部に設置されている(図12参照。)。
なお、上記した3Dレーザースキャナ100aの主要部(特に測定部)の設置位置はあくまで一例であり、設置位置の候補としては、建設作業機械1aの下面又は側面、作業者Sが搭乗する作業室内、作業機のアーム等を例示することができる。
実施形態3における3Dレーザースキャナ100aは、実施形態1に係る3Dレーザースキャナ100と同様の構成を有する。3Dレーザースキャナ100aのスキャナ通信部(図示せず。)は、建設作業機械1aの建設作業機械通信部15aと接続されている。
なお、3Dレーザースキャナ100aのスキャナ通信部と建設作業機械1aの建設作業機械通信部15aとを共通のものとしてもよい。
実施形態3においては、図11に示すように、情報処理装置200と建設作業機械1aとの間で通信手段Nを介した通信が行われる。まず3Dレーザースキャナ100aから情報処理装置200に点群データが送信され、情報処理装置200から建設作業機械1aに現況形状データが送信される。
実施形態3に係る建設工事方法の第3工程S30においては、図12に示すように、建設作業機械1aが作業を行う際に3Dレーザースキャナ100aによる測量も実施することができる。なお、図12における符号Lはスキャン用のレーザーが照射されている部分を示し、符号Tは施工対象を示す。
このように、実施形態3に係る建設工事方法は、建設作業機械が実施形態1に係る建設工事方法とは異なるが、第3工程S30においては、目標形状データと、3Dレーザースキャナ100aにより取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うため、実施形態1に係る建設工事方法と同様に、第3工程S30中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程S30における作業に活用することで、第3工程S30における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な建設工事方法となる。
また、実施形態3に係る建設工事方法によれば、建設作業機械1aが作業を行うべき場所やその周辺について、第3工程S30中の適宜のタイミングで測量を行うことが可能となる。
なお、実施形態3に係る建設工事方法は、建設作業機械が実施形態1に係る建設工事方法とは異なるが、基本的には実施形態1に係る建設工事方法と同様の工程を含む建設工事方法であるため、実施形態1に係る建設工事方法が有する効果のうち該当する効果を全て有する。
[実施形態4]
図13は、実施形態4における建設作業機械1bの構成を示すブロック図である。
実施形態4に係る建設工事方法は、基本的には実施形態1に係る建設工事方法と同様の工程を含む建設工事方法であるが、建設作業機械が実施形態1に係る建設工事方法とは異なる。すなわち、実施形態4に係る建設工事方法においては、建設作業機械として、与えられたデータに基づいて作業に必要な動作を自動で行う建設作業機械1bを用い、第3工程S30では、建設作業機械1bに現況形状データ及び目標形状データに基づいて作業を行わせる。
実施形態4における建設作業機械1bは、図13に示すように、建設作業機械処理制御部11b、センサ部13、建設作業機械駆動部14及び建設作業機械通信部15を備える。センサ部13、建設作業機械駆動部14及び建設作業機械通信部15については実施形態1における建設作業機械1のセンサ部13、建設作業機械駆動部14及び建設作業機械通信部15と同様であるため、説明は省略する。
建設作業機械処理制御部11bは、基本的には実施形態1における建設作業機械処理制御部11と同様の構成を有するが、建設作業機械1bに現況形状データ及び目標形状データに基づいて作業を行わせるのに必要な動作を行う、つまり自動施工を実施するのに必要なハードウェア及びソフトウェア等を備える。建設作業機械処理制御部11bは、与えられたデータに基づいて作業に必要な動作を自動で行うための機能を有する。具体的には、建設作業機械処理制御部11bは、建設作業機械駆動部14に指示を出して建設作業機械1bを動かす機能を有する。
なお、建設作業機械1bは、作業者が操作しなくても第3工程S30を実施することが可能であるため、操作部12及び提示部300(図13の符号Mを付した破線で囲まれている部分)を備えなくてもよい。しかし、非常時等に作業者が搭乗して操作できるように、操作部12や提示部300を備えていてもよい。
このように、実施形態4に係る建設工事方法は、建設作業機械が実施形態1に係る建設工事方法とは異なるが、第3工程S30においては、目標形状データと、3Dレーザースキャナ100により取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うため、実施形態1に係る建設工事方法と同様に、第3工程S30中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程S30における作業に活用することで、第3工程S30における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な建設工事方法となる。
また、実施形態4に係る建設工事方法によれば、いわゆるマシンコントロール方式を採用する場合に作業について一層の精度向上及び一層の工程の短縮化を図ることが可能となる。
なお、実施形態4に係る建設工事方法は、建設作業機械が実施形態1に係る建設工事方法とは異なるが、基本的には実施形態1に係る建設工事方法と同様の工程を含む建設工事方法であるため、実施形態1に係る建設工事方法が有する効果のうち該当する効果を全て有する。
[実施形態5]
実施形態5に係る建設工事方法は、基本的には実施形態1に係る建設工事方法と同様の工程を含む建設工事方法であるが、第4工程が実施形態1に係る建設工事方法とは異なる。すなわち、実施形態5に係る建設工事方法においては、第4工程S40では、検査対象形状データとして第3工程S30において最後に逐次更新された現況形状データを用いて検査を行う。
このように、実施形態5に係る建設工事方法は、第4工程が実施形態1に係る建設工事方法とは異なるが、第3工程S30においては、目標形状データと、3Dレーザースキャナ100により取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うため、実施形態1に係る建設工事方法と同様に、第3工程S30中(施工工程中)に行った測量の結果を第3工程S30における作業に活用することで、第3工程S30における作業の精度向上及び工程の短縮化を図ることが可能な建設工事方法となる。
また、実施形態5に係る建設工事方法によれば、第4工程S40で別途測量を行う手間や時間を省くことが可能となり、その結果、工期を短縮することが可能となる。
なお、実施形態5に係る建設工事方法は、第4工程が実施形態1に係る建設工事方法とは異なるが、基本的には実施形態1に係る建設工事方法と同様の工程を含む建設工事方法であるため、実施形態1に係る建設工事方法が有する効果のうち該当する効果を全て有する。
以上、本発明を上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記の各実施形態において記載した各工程の詳細や各工程で用いる機器等の形状、数、位置等は例示であり、本発明の効果を損なわない範囲において変更することが可能である。
(2)上記実施形態1〜4においては、作業者Sが建設作業機械1,1aに搭乗することを前提としていたが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、作業者が建設作業機械の外から建設作業機械を遠隔操縦する場合にも適用することができる。この場合、提示部(表示装置)も建設作業機械の外に配置されることとなる。
(3)本発明の建設工事方法においては、作業者に情報を提示する提示部(表示装置)の他に、作業者以外の者(例えば、工事管理者や工事を管理監督する本部)に情報を提示する提示部(表示装置)を用いることもできる。
(4)本発明の3Dレーザースキャナは、周囲の色情報を取得する色情報カメラをさらに備え、点群データに色情報を合成したスキャンデータを生成するようにしてもよい。
1,1a,1b…建設作業機械、2…三脚、11,11b…建設作業機械処理制御部、12…操作部、13…センサ部、14…建設作業機械駆動部、15,15a…建設作業機械通信部、100,100a…3Dレーザースキャナ、110…測定部、130…スキャナ処理制御部、140…スキャナ通信部、150…スキャナ駆動部、200…情報処理装置、210…情報処理装置通信部、220…処理部、300…提示部、330…表示装置、N…通信手段、S…作業者

Claims (14)

  1. 測量を行い、施工前の施工対象の形状データである初期形状データを取得する第1工程と、
    前記初期形状データと、施工目標とする目標形状データとに基づいて施工計画を策定する第2工程と、
    前記施工計画に従って、建設作業機械を用いて施工を行う第3工程とを含み、
    前記第3工程においては、前記目標形状データと、3Dレーザースキャナにより取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うことを特徴とする建設工事方法。
  2. 前記第3工程では、前記現況形状データは、前記3Dレーザースキャナの一測量あたりの点群の数よりも少ない数の点群から構成される部分点群データに基づき部分的に逐次更新されることを特徴とする請求項1に記載の建設工事方法。
  3. 前記第3工程の後に、施工後の前記施工対象の形状データである検査対象形状データが前記目標形状データに適合しているか否かについて検査を行う第4工程をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の建設工事方法。
  4. 前記第4工程では、前記検査対象形状データとして前記第3工程において最後に逐次更新された前記現況形状データを用いて検査を行うことを特徴とする請求項3に記載の建設工事方法。
  5. 前記第1工程では、前記第3工程で用いる前記3Dレーザースキャナと同等規格の3Dレーザースキャナを用いて測量を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の建設工事方法。
  6. 前記建設作業機械として、前記3Dレーザースキャナを搭載している建設作業機械を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の建設工事方法。
  7. 前記建設作業機械として、作業者の操作に基づいて作業に必要な動作を行う建設作業機械を用い、
    前記第3工程では、表示装置を用い、前記作業者に前記現況形状データ及び前記目標形状データを提示することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の建設工事方法。
  8. 前記建設作業機械として、与えられたデータに基づいて作業に必要な動作を自動で行う建設作業機械を用い、
    前記第3工程では、前記建設作業機械に前記現況形状データ及び前記目標形状データに基づいて作業を行わせることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の建設工事方法。
  9. 前記第3工程では、前記3Dレーザースキャナは情報処理装置に前記点群データを送信し、前記情報処理装置は前記点群データに基づいて前記現況形状データを生成することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の建設工事方法。
  10. 前記第3工程では、前記点群データとして、一の点データと前記一の点データの直前に取得された他の点データとの差分から構成される差分データを含む点群データを前記現況形状データの逐次更新に用いることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の建設工事方法。
  11. 建設作業機械を用いて施工を行う施工工程を含み、前記施工工程においては、施工目標とする目標形状データと、3Dレーザースキャナにより取得した点群データに基づき部分的に逐次更新される現況形状データとを用いて作業を行うことを特徴とする建設工事方法。
  12. 請求項11に記載の建設工事方法に用いるための3Dレーザースキャナであって、
    現況形状データを更新するにあたり、前記現況形状データを部分的に逐次更新するために点群データを取得することを特徴とする3Dレーザースキャナ。
  13. 一測量あたりの点群の数よりも少ない数の点群から構成される部分点群データを外部に逐次送信可能であることを特徴とする請求項12に記載の3Dレーザースキャナ。
  14. 前記部分点群データは、一の点データと前記一の点データの直前に取得された他の点データとの差分から構成される差分データを含むことを特徴とする請求項13に記載の3Dレーザースキャナ。
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