JP2015031107A - 津波避難施設 - Google Patents

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Abstract

【課題】東日本大震災による大規模な津波を経験するまで 従来の鉄骨構造を主とする津波避難施設においては 様々な漂流物に対する防護があまり考慮されていなかった。 この発明はそのような漂流物による津波避難施設への衝撃や引っかかることによる水流抵抗の増加を抑制することを低減することを目的とする。【解決手段】津波避難施設の外面に鉄骨トラス構造を基本としコンクリートを被覆した漂流物防護部位を設けることにより 漂流物が津波避難施設の基本骨格となる鉄骨に衝突することによる直接の破損の可能性を低減することができる。また 漂流物防護部位の形状を上へ行くほど細くなるをトラス構造を基本とすることにより 高波時の波力による水の抵抗を低減させることができ、またゆがみに対する強度を増加させ漂流物が引っかかりやすい筋交いを減少または撤去する構造とすることができる。【選択図】図3

Description

E04H9/00

この発明は津波の時の漂流物に対策を施し、 平常時には事務所や作業場として使用可能な構造を持つ津波避難施設を得る事を目的とする。
津波が建築物に与える影響は大きく分けて二種類ある。
ひとつは直接の波圧であり、もう一つは漂流物が建築物に衝突する、引っかかる、あるいは押し付けられて、間接的に掛かる圧力である。いずれも通常の建築物では想定外の水平方向に掛かる力である。

従来の鉄骨構造の津波避難塔などでは この内 直接の波圧に関しては 柱を円筒鋼管構造にすることで開口面積を大きくし、津波の波圧を逃がす事により対応している(第1図A1、A2)。
しかし 通常の鉄骨構造の場合(第2図) 耐震・ゆがみ防止のために 筋交い(8)を入れる必要があり、大きな漂流物などは鉄骨と筋交いの間に挟まって水流の抵抗となり、その漂流物にさらに他の漂流物が累積して、より大きな圧力が構造物に加わる可能性もある。

また 主要構造材の鋼管が直接外面に露出している場合、これに漂流物が衝突すると、局部的に大きな力が加わり、鋼管が曲がったりする場合も多々あり、構造上の脆弱性を持っている(第1図B1、B2)。

これらの漂流物による建築物に対する影響・被害の甚大さは、東日本大震災において現実の問題として認識されるまでは軽視され、これに対する配慮はあまりされていなかった。
津波に対し構造耐力上安全な建築物の設計法等に係る追加的知見について_添付資料 http://www.mlit.go.jp/common/000172861.pdf
津波の直接の波圧に対する抗甚力だけではなく、漂流物に対しても対処可能な構造とする。
人家の密集した市街地においても建築可能な構造とする。
平常時には事務所や倉庫および作業場として使用可能な構造を持つ津波避難施設を得る事を目的とする。
(第2図)に通常一般に用いられる鉄骨構造の津波避難施設の概念図を示す。これは津波高10M(3階分)を想定し、さらに予備の2階分を継ぎ足し、最上階の高さ約15Mとした例である。また 最上階まで上がる昇降階段(9)は通常外部に設置される例が多い。

これに対して、本発明による同種の津波避難施設の概念図を(第3図)に示す。この二つの図を比較すると、その違いは、津波の波圧や漂流物の衝撃を受けやすい四隅のコーナーに漂流物防護部位(10)(11)を配置したことと、3階部分までの筋交い(8)をおよび手すりを撤去したことである。 さらに昇降階段(9)は漂流物の引っかかりにくくするため津波避難施設の内部に設置することが望ましい。

この(第3図)に示す例において 2階、3階部分のの手すりがない理由は、(第4図)の例に示すように、平常時は3階までを事務所、作業場、倉庫などとして使用可能とするための外壁(12)を設置する。この外壁(12)は、津波が押し寄せてきた場合には 波圧を逃がすために あえて外れやすい構造とする。 またこの例では3階部分までは漂流物防護部位(10)(11)の剛性により横揺れを防止できるため筋交いを必要としない。
(第5図)に漂流物防護部位(10)(11)の主要構造を示す。 その基本構造は鉄骨によるトラス構造にコンクリートを打設・被覆したものを基本とする。
(第9図)に津波避難施設と漂流物防護部位の関係の例を示す。(F1)の例では津波避難施設本体の鉄骨柱と漂流物防護部位E(32)の垂直部材を共用としている(26)。 このような実施例は津波避難施設を新築する場合などに適する、
(F2)の例は津波避難施設本体の鉄骨柱(27)と漂流物防護部位E(28)の垂直部材を別々に部材とし、その間を結合材(29)で連結している。 このような実施例は既存の津波避難施設に漂流物防護部位を追加施工する場合などに適する、
また 水平材(第5図16)はフーチング部に配置され、鉄骨柱(6)、斜材(15)と組み合わされて強固なトラス構造を構成する。
また 水平材(第5図16)はフーチング部に配置され、鉄骨柱(6)、斜材(15)と組み合わされて強固なトラス構造を構成する。
(6図、第7図)に示す例では津波の波力および漂流物の衝撃が予想される方向(4)に面した漂流物防護部位(10)は二つのトラス構造を組み合わせてより強靱な耐甚力を得ることが可能である。
(6図、第7図、第8図)に漂流物防護部位の津波避難施設(2)周囲への配置例を示す。
(第6図)に示す例では漂流物防護部位(10)(11)は、波避難施設(2)に密着して配置される。 このような配置は、例えば住宅密集地などで波避難施設の周囲の敷地面積が少ない場合に適する。
(第7図、第8図)に示す例では漂流物防護部位(21)(23)は、波避難施設(2)から周囲へ展伸して設置される。 このような配置は、例えば漁港のヤードなどで波避難施設の周囲の敷地面積に余裕がある場合に適する。
(第10図)にフーチング部の構造を示す。
通常の建築物ではフーチング部は、専ら重量を支える目的のみに使用されるため、その設置深度は浅い。 これに対して 津波避難施設に用いられるフーチング部は(G1)に示すように、十分に深く、かつ面積を広く取り、その上に重石となる土壌A(37)が存在する構造が望ましい。 あるいは(G2)に示すように、フーチング部(35)は通常の建設物と同じように浅く設置し、さらに地中の深い位置にコンクリートなどによるアンカー(36)を設置し、津波避難施設の基部(35)とを結合索(36)などにより連結することにより、重石となる土壌B(38)を確保することも可能である。
このように漂流物防護部位(10、11、21、23、32、33、、41)で保護された津波避難施設(2)に津波(4)が押し寄せると、先ず初期の挙動として、流出可能部位である外壁(第4図12)か押し流されます。そして津波避難施設は(第3図)の形状へ移行する。
この状態では、抵抗となる構造物が少なくなり、津波の水流は円滑に流れるので構造物に対する波力は軽減される。
また 漂流物(5)は漂流物防護部位(10、11、21、23、32、33、、41)により防護されるので、津波避難施設(2)の構造材への直接の損傷を低下させることができる。
さらに波高が上がると、(第11図H1)に示すように津波避難施設に作用する波力の作用点も上昇し、津波避難施設(2)と漂流物防護部位(10、11、21、23、32、33、41)に加わる波圧(4)も増加する。 そして 支点(44)を基点として回転しようとするモーメント(45)が働く。 なお漂流物防護部位を含む津波避難施設全体を剛体と見なせる場合には、支点(44)は(第11図H2)に示す位置となる。 この回転モーメント(45)によりフーチング(42、22)には浮き上がろうとする力が働くが、重石となる土壌C(43)およびD(46)の働きによりフーチングの浮き上がりは抑制される。 これにより このようなフーチングの構造を持つ津波避難施設は、通常の構造に比べてより大きな波力に対する抗甚力を持つものとすることが可能である。
また 漂流物防護部位(10、11、21、23、32、33、41)の形状はそのトラスによる基本骨格により上笛行くほど細くなっている。 これにより上部へ行くほど漂流物防護部位(10、11、21、23、32、33、41)に対する波圧(4)は低下するので回転モーメント(37)の増加を軽減することができる。
津波の波圧と漂流物の、地上構築物に対する影響を説明する図。 一般的な鉄骨構造の津波避難施設の例の立体図。 漂流物防護部位を設置した鉄骨構造の津波避難施設の例の立体図。 平常時に事務所や倉庫などとして使用される津波避難施設の例の立体図。 漂流物防護部位を持つ津波避難施設の主要構造の例の立体図。 津波避難施設に漂流物防護部位を組み込んだ、あるいは密接して設置した応用例。 津波避難施設の外側へ漂流物防護部位を転伸させた応用例。 津波避難施設の外側へ漂流物防護部位を転伸させた別の応用例。 共用型と独立型の鉄骨柱の違いを説明する立面図。 フーチング部の構成と重石となる土壌の状況を示す立面図、 重石となる土壌で被覆した漂流物防護部位の挙動を示す立面図図
A1 漂流物のない津波と、津波避難施設の側面図。
A2 漂流物のない津波と、津波避難施設の平面図。
B1 漂流物のある津波と、津波避難施設の側面図。
B2 漂流物のある津波と、津波避難施設の平面図。
C1 津波避難施設周囲の漂流物防護部位の配置を示す平面図。
C2 津波避難施設周囲の漂流物防護部位の配置を示す立面図。
D1 津波避難施設周囲の漂流物防護部位の配置を示す平面図。
D2 津波避難施設周囲の漂流物防護部位の配置を示す立面図。
E1 津波避難施設周囲の漂流物防護部位の配置を示す平面図。
E2 津波避難施設周囲の漂流物防護部位の配置を示す立面図。
F1 津波避難施設の鉄骨材と漂流物防護部位の垂直部材が共用である場合の立面図。
F2 津波避難施設の鉄骨材と漂流物防護部位の垂直部材がそれぞれ独立である場合の立面図。
G1 重石となる土壌を被覆したフーチング部の立面図。
G2 アンカーおよびその上を重石となる土壌で被覆したフーチング部の立面図。
H1 重石となる土壌で被覆した漂流物防護部位の挙動を示す図。
H2 重石となる土壌で被覆した漂流物防護部位を含む津波避難施設の挙動を示す図。
1 地表面
2 津波避難施設
3 水面
4 津波の流れる方向
5 漂流物
6 鉄骨柱
7 避難ステージ
8 筋交い
9 昇降階段
10 漂流物防護部位A
11 漂流物防護部位B
12 外壁
13 昇降階段出入り口
14 倉庫出入り口
15 斜材
16 水平材
17 フーチングA
18 フーチングB
19 エレベーター塔
20 防護材
21 漂流物防護部位C
22 フーチングC
23 漂流物防護部位D
24 フーチングD
25 緩衝材
26 共用鉄骨柱
27 独立鉄骨柱
28 独立垂直部材
29 結合材
30 斜材
31 水平材
32 漂流物防護部位E
33 漂流物防護部位F
34 フーチングE
35 フーチングF
36 アンカーおよび連結索
37 重石となる土壌A
38 重石となる土壌B
39 漂流物防護部位G
40 漂流物防護部位H
41 漂流物防護部位I
42 フーチングG
43 重石となる土壌C
44 支点
45 漂流物防護部位が引き起こされる方向
46 重石となる土壌D

Claims (2)

  1. 津波の波圧(4)および漂流物(5)の衝撃を受ける方向にある共用鉄骨柱(26)を、漂流物防護部位(32)により被覆(第9図F1)、または独立鉄骨柱(27)と漂流物防護部位(33)の独立垂直部材(28)とを密接に結合(29)する構造を有する 鉄骨を主構造材とする津波避難施設(2)。
  2. フーチングを通常建築物よりも深く設置し、その上部に埋め戻した土壌を倒壊および流出防止の重石として利用する、または 漂流物防護部位の基部に連結され、深く埋設されたアンカー(36)とその上部に埋め戻した土壌を倒壊および流出防止の重石として利用する漂流物防護部位を持つ津波避難施設、
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